JPH0527525U - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】取付け、取外しが容易で落下しない電装品箱を
もつ空気調和機を得る。 【構成】下方を開放した箱状の本体１内にファン２とそ
の周囲に熱交換器３を収める天井埋込型の本体１の外壁
に支持具１１を設けて電装品箱１０を取付ける。電装品
箱１０は背面上部に先端を大にした係止用突起１６と下
端に丸孔を有する取付片１７とを備え、支持具１１はコ
字状に形成して垂直面には係止用突起１６の先端を除く
部分の通過を許す上下に穿設された、以下図示されてい
ない、溝１８と、同溝の下方から分岐して下端に達する
分岐溝１９を備え、底面には上記丸孔に対向するネジ孔
を穿設すると共に、係止用突起１６の先端の通過を許す
透孔２０を設けて上記分岐溝１９の下端と連通させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は空気調和機に関し、詳しくは天井埋込形空気調和機の電装品箱の取付 構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来例による天井埋込形空気調和機は図９と図１に示すように、下方を開放し た箱状の本体１内にファン２とこれを囲繞する熱交換器３を配設し、同熱交換器 ３の下面に接して開放面を遮蔽部材４で覆い、同遮蔽部材４には上記ファン２に 対向する吸入口５を設けると共に本体１との間に吐出口６を設けて上記吸入口５ をベルマウス７で覆い、一端を本体１の下端に固定され、他端を支持棒８に支持 された４枚の支持板９により上記遮蔽部材４を熱交換器３に押圧すると共に、上 記ベルマウス７を下方から上記支持板９にネジにより固定している。一方、本体 １外には縦方向の案内具１２とその下方にネジ孔を有する固定具１３を設け、電 装品箱１０の背面には上記案内具１２を抱合して摺動する摺動具１４と上記固定 具１３に対向して透孔を有する取付具１５を設け、電装品箱１０を案内具１２と 摺動具１４を介して上方へ移動させて取付具１５を固定具１３に当接させ、ネジ 止めして電装品箱１０を本体１に取付けている。 しかしながら、保守、点検、或いは修理等で電装品箱を外すときは、最後のネ ジを外した瞬間に電装品箱が落下して本体に接続しているリード線の切断や部品 の破損を生じ、或いは作業者が怪我をするおそれがある。修理等は接続を外して 天井から降ろして下で行い、取付けの際は再び脚立に上がって電装品箱を片手で 押さえながらネジ止めしなければならない。また、片手作業のため兎角ネジを紛 失しがちになり、探すのに余計な時間を要することもあって作業時間が長くなり 、工事費用を高くする欠点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記従来例の問題点に鑑みてなされたもので、落下防止と取付け取外 しが容易な電装品箱の本体への取付構造を提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、この考案においては、下方を開放した箱状の本体内 にファンとこれを囲繞する熱交換器を配設し、同熱交換器の下面に接して開放面 を遮蔽部材で覆い、同遮蔽部材には上記ファンに対向する吸入口を設けると共に 本体との間に吐出口を設けて上記吸入口をベルマウスで覆い、上記本体の外壁に 支持具を設けて電装品箱を取付けてなる空気調和機において、上記電装品箱は背 面上部に先端を大にした係止用突起と下端に丸孔を有する取付片とを備え、上記 支持具はコ字状に形成して垂直面には上記係止用突起の先端を除く部分の通過を 許す上下に穿設された溝と、同溝の下方から分岐して下端に達する分岐溝を備え 、底面には上記丸孔に対向するネジ孔を穿設すると共に、係止用突起の先端の通 過を許す透孔を設けて上記分岐溝の下端と連通させてなり、更に上記支持具底面 の下方に、間隙を有して上記取付片を支持する支持用突起を設けてなることを特 徴としている。

【０００５】

【作用】

係止用突起が溝下端に係止されて電装品箱は落下しない。また、取付板が支持 板により支持具の底面に近接して支持されるのでネジ止めの際電装品箱を手で押 さえる必要がない。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案による空気調和機の実施例を図１乃至図８に基づいて説明する。 図１は本空気調和機の断面図、図２はその下面図で、図１は図２のＡ−Ａ断面を 表している。図に示したように、下方を開放した箱状の本体１の内部中央にファ ン２が垂下され、これを囲繞して熱交換器３が同様に垂下されている。同熱交換 器３の下面に接して露受皿を兼ねた遮蔽部材４がファン２に対向して吸入口５を 穿設し、本体１とに間に吐出口６を設けて開放面を覆っている。そして、この吸 入口５はベルマウス７で覆われている。上記遮蔽部材４は、一端を二本のネジで 本体１に固定され、他端を本体１に固定されて垂下した支持棒８の下端に設けた ネジにナットで固定された４枚の支持板９で下方から熱交換器３に押圧されてい る。一方、本体１の外壁には支持具１１が固定され、これに電装品箱１０が取付 けられている。

【０００７】 図３乃至図６は本考案による空気調和機の第一の実施例を示すもので、図３は 要部の側面図、図４は支持具１１の正面図、図５と図６は夫々図４のＡ−Ａ及び Ｂ−Ｂ断面図である。図３において、電装品箱１０は背面上部に先端を大にした 係止用突起１６と、下端に、丸孔を有する取付片１７とを備え、支持具１１はコ 字状に形成してその先端を外方に開き、ネジにより本体１に固定している。図４ 乃至図６を参照して、支持具１１の垂直面には上記係止用突起１６の先端を除く 部分の通過を許す上下に穿設された溝１８と、同溝１８の下方から分岐して下端 に達する分岐溝１９を備え、底面には上記丸孔に対向するネジ孔を穿設すると共 に、係止用突起１６の先端の通過を許す透孔２０を設けて上記分岐溝１９の下端 と連通させている。尚、溝１８の上端１８ａは係止用突起１６がこれに当接した とき取付片１７が支持具１１の下面に当接するよう設計されており、下端１８ｂ は許す限り下方に延びている。

【０００８】 従って、電装品箱１０の背面上部を支持具１１に当てて上方に移動すると係止 用突起１６が支持具１１の下面に当接する。左右にずらして係止用突起１６の先 端を透孔２０に合わせると上方への移動が可能になり、分岐溝１９の上端で再び 止まる。ここで右方に移動させて溝１８に入れ、上方に移動させて上端１８ａに 達すると取付板１７は支持具１１の下面に当接するので、図３に示すようにネジ で取付板１７を支持具１１の下面に固定する。このネジを外して電装品箱１０を 押さえている手を放すと、電装品箱１０は溝１８に案内されて下降するが、下端 １８ｂに係止用突起１６が当接して下降を止め、その大にした先端が溝１８の内 側にあるため電装品箱１０を支持具１１に係止して落下を防止する。

【０００９】 図７は第二の実施例を示したもので、支持具１１の底面の下方に、間隙を有し て取付片１７を支持する支持用突起２１を設けている。ここで間隙は取付片１７ の板厚よりやや大きい程度としている。この実施例によれば、第一の実施例と同 様に電装品箱１０の係止用突起１６を溝１８に案内されて上方に移動させ、取付 片１７が支持具１１の下面に接近したとき電装品箱１０を少し左周りに回転して 支持具１１を本体１に固定しているネジの頭に当たらないようにして図中二点鎖 線で示したように下面に当接させ、その位置で正常な角度にもどすと、取付片１ ７は支持用突起２１で支持されるので、ネジの取付、取外しの際、電装品箱１０ を手で押さえる必要がなくなる。勿論、取付片１７が支持用突起２１から外れた 状態で電装品箱１０を支持しないときは、溝１８に案内されて降下するが落下し ないのは第一の実施例で述べた通りである。

【００１０】 図８は第三の実施例を示したもので、支持具１１の溝１８の上端１８ａを中心 としてに凹部１１ａを設けると共に、電装品箱１０の背面の支持具１１に対向す る位置に弾性体２２を備えている。ここで弾性体２２には、凹部１１ａの深さ程 度の圧縮代をもたせている。従って、第一の実施例が電装品箱１０の背面を支持 具１１に当てて移動させたのに対して、本実施例では弾性体２２を当てて移動さ せる以外はほぼ同様の方法で上方への移動を行い、第二の実施例で取付片１７が 支持具１１を本体１に固定しているネジの頭、或いは支持用突起２１に当たらな いよう電装品箱１０を回転させたのに替えて、下部を少し手前に引きながら移動 させて図中二点鎖線で示したように下面に当接させて引く力をとめると、変形し ていた弾性体２２の復元力により取付片１７は支持用突起２１で支持される。こ の実施例の作用、効果は第二の実施例と全く同じである。

【００１１】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案にあっては電装品箱が背面に設けた先端を大にした 係止用突起と溝により上下するよう構成し、溝に下端を設けたので落下すること がない。また、取付板が支持板により支持具の底面に近接して支持されるので、 ネジの取付け、取外しの際電装品箱を手で押さえる必要がなく、作業も極めて容 易である。更に、下端により電装品箱を懸架すれば天井下に露出するので、点検 修理等が可能となる等、幾多の効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による空気調和機の断面図である。

【図２】本考案による空気調和機の下面図である。

【図３】本考案による空気調和機の要部の側面図であ
る。

【図４】本考案による空気調和機の要部の部品の正面図
である。

【図５】本考案による空気調和機の要部の部品の断面図
である。

【図６】本考案による空気調和機の要部の部品の断面図
である。

【図７】本考案の第二の実施例による空気調和機の要部
の部分正面図である。

【図８】本考案の第三の実施例による空気調和機の要部
の側面図である。

【図９】従来例による空気調和機の斜視図である

【符号の説明】

１ 本体 ２ ファン ３ 熱交換器 ４ 遮蔽部材 ５ 吸入口 ６ 吐出口 ７ ベルマウス １０ 電装品箱 １１ 支持具 １１ａ 凹部 １６ 係止用突起 １７ 取付片 １８ 溝 １８ａ 上端 １８ｂ 下端 １９ 分岐溝 ２０ 透孔 ２１ 支持用突起 ２２ 弾性体

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下方を開放した箱状の本体内にファンと
   これを囲繞する熱交換器を配設し、同熱交換器の下面に
   接して開放面を遮蔽部材で覆い、同遮蔽部材には上記フ
   ァンに対向する吸入口を設けると共に本体との間に吐出
   口を設けて上記吸入口をベルマウスで覆い、上記本体の
   外壁に支持具を設けて電装品箱を取付けてなる空気調和
   機において、上記電装品箱は背面上部に先端を大にした
   係止用突起と下端に丸孔を有する取付片とを備え、上記
   支持具はコ字状に形成して垂直面には上記係止用突起の
   先端を除く部分の通過を許す上下に穿設された溝と、同
   溝の下方から分岐して下端に達する分岐溝を備え、底面
   には上記丸孔に対向するネジ孔を穿設すると共に、係止
   用突起の先端の通過を許す透孔を設けて上記分岐溝の下
   端と連通させてなることを特徴とする空気調和機。
2. 【請求項２】 上記支持具底面の下方に、間隙を有して
   上記取付片を支持する支持用突起を設けてなることを特
   徴とする請求項１記載の空気調和機。
3. 【請求項３】 上記支持具が上記溝の上端に凹部を設け
   ると共に、上記電装品箱の背面の上記支持具に対向する
   位置に弾性体を備えてなることを特徴とする請求項２記
   載の空気調和機。