JPH05274929A - 酸化亜鉛膜の製造方法 - Google Patents
酸化亜鉛膜の製造方法Info
- Publication number
- JPH05274929A JPH05274929A JP6623892A JP6623892A JPH05274929A JP H05274929 A JPH05274929 A JP H05274929A JP 6623892 A JP6623892 A JP 6623892A JP 6623892 A JP6623892 A JP 6623892A JP H05274929 A JPH05274929 A JP H05274929A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ions
- zinc oxide
- film
- substrate
- oxide film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Electrodes Of Semiconductors (AREA)
- Manufacturing Of Electric Cables (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】基体の材料が温度により制限されることなく所
望の投光性を得ることができる酸化亜鉛膜の製造方法を
提供する。 【構成】基体上に酸化亜鉛を蒸着させると同時,交互,
または蒸着後に酸素イオンを含有するイオンを前記基体
に照射させる酸化亜鉛膜の製造方法であって、膜を形成
する際の基体に到達する酸化亜鉛の原子数と酸素イオン
の数及び照射イオンの加速エネルギーを変化させること
によって、前記酸化亜鉛膜の透光性を変化させることを
特徴とするものである。
望の投光性を得ることができる酸化亜鉛膜の製造方法を
提供する。 【構成】基体上に酸化亜鉛を蒸着させると同時,交互,
または蒸着後に酸素イオンを含有するイオンを前記基体
に照射させる酸化亜鉛膜の製造方法であって、膜を形成
する際の基体に到達する酸化亜鉛の原子数と酸素イオン
の数及び照射イオンの加速エネルギーを変化させること
によって、前記酸化亜鉛膜の透光性を変化させることを
特徴とするものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、透明電極などに適用
される酸化亜鉛膜の製造方法に関するものである。
される酸化亜鉛膜の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の酸化亜鉛膜の製造方法として、た
とえばプレーナマグネトロンスパッタ等のスパッタ法が
あった。
とえばプレーナマグネトロンスパッタ等のスパッタ法が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この酸化亜鉛
膜の製造方法は、ターゲットの組成に依存した膜がで
き、しかも基体を300度以上に加熱する必要があった
ため、基体の材料が限定されるとともに所望の透光性を
容易に得ることができないという欠点があった。したが
って、この発明の目的は、基体の材料が温度により制限
されることなく所望の透光性を得ることができる酸化亜
鉛膜の製造方法を提供することである。
膜の製造方法は、ターゲットの組成に依存した膜がで
き、しかも基体を300度以上に加熱する必要があった
ため、基体の材料が限定されるとともに所望の透光性を
容易に得ることができないという欠点があった。したが
って、この発明の目的は、基体の材料が温度により制限
されることなく所望の透光性を得ることができる酸化亜
鉛膜の製造方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明の酸化亜鉛膜の
製造方法は、基体上に酸化亜鉛を蒸着させると同時,交
互,または蒸着後に酸素イオンを含有するイオンを前記
基体に照射させる酸化亜鉛膜の製造方法であって、膜を
形成する際の基体に到達する酸化亜鉛の原子数と酸素イ
オンの数及び照射イオンの加速エネルギーを変化させる
ことによって、前記酸化亜鉛膜の透光性を変化させるこ
とを特徴とするものである。
製造方法は、基体上に酸化亜鉛を蒸着させると同時,交
互,または蒸着後に酸素イオンを含有するイオンを前記
基体に照射させる酸化亜鉛膜の製造方法であって、膜を
形成する際の基体に到達する酸化亜鉛の原子数と酸素イ
オンの数及び照射イオンの加速エネルギーを変化させる
ことによって、前記酸化亜鉛膜の透光性を変化させるこ
とを特徴とするものである。
【0005】
【作用】この発明の酸化亜鉛膜の製造方法によれば、膜
を形成する際の基体に到達する酸化亜鉛の原子数と酸素
イオンの数及び照射イオンの加速エネルギーを変化させ
ることによって、前記酸化亜鉛膜の透光性を変化させる
ため、基体の材料が温度により制限されることなく所望
の透光性を得ることができる。
を形成する際の基体に到達する酸化亜鉛の原子数と酸素
イオンの数及び照射イオンの加速エネルギーを変化させ
ることによって、前記酸化亜鉛膜の透光性を変化させる
ため、基体の材料が温度により制限されることなく所望
の透光性を得ることができる。
【0006】
【実施例】この発明は例えば図1に示すような装置を用
いて行われ、1は基体であり、例えば各種ガラス等より
なるものであり、2は基体ホルダー、3は蒸発源、4は
イオン源であり、4′はイオン源内で生成され所定の加
速エネルギーで基体1に照射されるイオン、5は膜厚モ
ニター、および6はイオン電流測定器である。
いて行われ、1は基体であり、例えば各種ガラス等より
なるものであり、2は基体ホルダー、3は蒸発源、4は
イオン源であり、4′はイオン源内で生成され所定の加
速エネルギーで基体1に照射されるイオン、5は膜厚モ
ニター、および6はイオン電流測定器である。
【0007】膜を作成するにあたっては、基体1に蒸発
源3よりたとえば酸化亜鉛よりなる物質3′を真空蒸着
すると同時、交互または蒸着後に、基体1にイオン4′
を照射する。この時、イオン4′としては酸素イオンを
含有するものであり、例えばイオン源内でプラズマを生
成する際に、フィラメントを加熱させることを利用する
方式のものを用いる際は、フィラメントの寿命を長くす
るために、不活性ガスと酸素ガスを混合した物をイオン
源に導入し、イオン化させ、混合イオンを基体1に照射
する。
源3よりたとえば酸化亜鉛よりなる物質3′を真空蒸着
すると同時、交互または蒸着後に、基体1にイオン4′
を照射する。この時、イオン4′としては酸素イオンを
含有するものであり、例えばイオン源内でプラズマを生
成する際に、フィラメントを加熱させることを利用する
方式のものを用いる際は、フィラメントの寿命を長くす
るために、不活性ガスと酸素ガスを混合した物をイオン
源に導入し、イオン化させ、混合イオンを基体1に照射
する。
【0008】この時の酸素ガスと不活性ガスの混合量
は、基体1に蒸着される酸化亜鉛膜のスパッタ率を考慮
して調整する。例えば、照射イオンの加速エネルギーが
2KeV以上の値の時は、酸化亜鉛膜のスパッタ率が大
きくなるので不活性ガスの混合量を少なくし、照射イオ
ンの加速ネルギーが2KeVより小さい値の時は、酸化
亜鉛膜のスパッタ率が比較的小さいので、不活性ガスの
混合量を多くする等である。
は、基体1に蒸着される酸化亜鉛膜のスパッタ率を考慮
して調整する。例えば、照射イオンの加速エネルギーが
2KeV以上の値の時は、酸化亜鉛膜のスパッタ率が大
きくなるので不活性ガスの混合量を少なくし、照射イオ
ンの加速ネルギーが2KeVより小さい値の時は、酸化
亜鉛膜のスパッタ率が比較的小さいので、不活性ガスの
混合量を多くする等である。
【0009】この発明では、0.5 〜10KeVの加速エネ
ルギーを用い、イオン源としてフィラメントを加熱させ
ることによってプラズマを生成する方式のものを用いた
ので、ガスは酸素とArの混合したものを用い、その混
合量は真空容器内でArが1.9×10-5Torr、酸
素が1.1×10-5Torrとした。この発明による酸
化亜鉛膜の透光性は、照射するイオンの加速エネルギー
と膜を形成する際の基体1に到達する酸化亜鉛の原子数
と酸素イオンの数(以下O/ZnO輸送比と記す)を制
御することによって、低抵抗のものから高抵抗のものま
で変化させることができる。
ルギーを用い、イオン源としてフィラメントを加熱させ
ることによってプラズマを生成する方式のものを用いた
ので、ガスは酸素とArの混合したものを用い、その混
合量は真空容器内でArが1.9×10-5Torr、酸
素が1.1×10-5Torrとした。この発明による酸
化亜鉛膜の透光性は、照射するイオンの加速エネルギー
と膜を形成する際の基体1に到達する酸化亜鉛の原子数
と酸素イオンの数(以下O/ZnO輸送比と記す)を制
御することによって、低抵抗のものから高抵抗のものま
で変化させることができる。
【0010】この透光性を変化させるメカニズムについ
ては、この発明によって酸化亜鉛膜の結晶構造の変化、
具体的にはC軸配向の程度を変化させることができるた
めである。例えば、図2は照射イオンの加速エネルギー
とO/ZnO輸送比を変化させた場合に、形成された膜
の結晶構造を示すものであり、(a)は照射イオンの加
速エネルギーが0.5 KeVでO/ZnO輸送比が0.
2、(b)は照射イオンの加速エネルギーが2KeVで
O/ZnO輸送比が0.15、(c)は照射イオンの加
速エネルギーが10KeVでO/ZnO輸送比が0.5
の場合の、それぞれの形成された膜のX線回折の結果を
示すものである。図2において、30〜40度の間に現
れるX線回折ピークは、酸化亜鉛膜のC軸面であり、2
0〜30度に現れるブロードなピークは基板1として用
いたガラスによるものである。
ては、この発明によって酸化亜鉛膜の結晶構造の変化、
具体的にはC軸配向の程度を変化させることができるた
めである。例えば、図2は照射イオンの加速エネルギー
とO/ZnO輸送比を変化させた場合に、形成された膜
の結晶構造を示すものであり、(a)は照射イオンの加
速エネルギーが0.5 KeVでO/ZnO輸送比が0.
2、(b)は照射イオンの加速エネルギーが2KeVで
O/ZnO輸送比が0.15、(c)は照射イオンの加
速エネルギーが10KeVでO/ZnO輸送比が0.5
の場合の、それぞれの形成された膜のX線回折の結果を
示すものである。図2において、30〜40度の間に現
れるX線回折ピークは、酸化亜鉛膜のC軸面であり、2
0〜30度に現れるブロードなピークは基板1として用
いたガラスによるものである。
【0011】図2より、照射イオンの加速エネルギーと
輸送比の組み合わせによって、酸化亜鉛膜のC軸面の結
晶化度が変化する。この発明はこの作用によって、図3
に示すように膜の透光性を変化させることができる。な
お、図3の(a),(b),(c)は、図2の(a),
(b),(c)の膜に対応しており、照射イオンの加速
エネルギーと膜の透光性の関係の1例を示すものであ
る。図4は、図2および図3における照射イオンの加速
エネルギーと透光性の関係について、それぞれの値を横
軸および縦軸にして示したものである。
輸送比の組み合わせによって、酸化亜鉛膜のC軸面の結
晶化度が変化する。この発明はこの作用によって、図3
に示すように膜の透光性を変化させることができる。な
お、図3の(a),(b),(c)は、図2の(a),
(b),(c)の膜に対応しており、照射イオンの加速
エネルギーと膜の透光性の関係の1例を示すものであ
る。図4は、図2および図3における照射イオンの加速
エネルギーと透光性の関係について、それぞれの値を横
軸および縦軸にして示したものである。
【0012】なお、この発明では基体ホルダーを水冷さ
せることにより、膜形成時の基体温度を室温程度に維持
しながら成膜しており、基体1を加熱させることなく、
膜の透光性を変化させることがわかる。
せることにより、膜形成時の基体温度を室温程度に維持
しながら成膜しており、基体1を加熱させることなく、
膜の透光性を変化させることがわかる。
【0013】
【発明の効果】この発明の酸化亜鉛膜の製造方法は、膜
を形成する際の基体に到達する酸化亜鉛の原子数と酸素
イオンの数及び照射イオンの加速エネルギーを変化させ
ることによって、前記酸化亜鉛膜の透光性を変化させる
ため、基体の材料が温度により制限されることなく所望
の透光性を得ることができるという効果がある。
を形成する際の基体に到達する酸化亜鉛の原子数と酸素
イオンの数及び照射イオンの加速エネルギーを変化させ
ることによって、前記酸化亜鉛膜の透光性を変化させる
ため、基体の材料が温度により制限されることなく所望
の透光性を得ることができるという効果がある。
【図1】酸化亜鉛膜の製造装置の説明図である。
【図2】X線回折における入射角に対するX線のカウン
ト数のグラフである。
ト数のグラフである。
【図3】異なるイオン照射エネルギーにおける光の波長
に対する透光性のグラフである。
に対する透光性のグラフである。
【図4】イオン照射エネルギーに対する透光性の相関関
係図である。
係図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江部 明憲 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内 (72)発明者 鞍谷 直人 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 基体上に酸化亜鉛を蒸着させると同時,
交互,または蒸着後に酸素イオンを含有するイオンを前
記基体に照射させる酸化亜鉛膜の製造方法であって、膜
を形成する際の基体に到達する酸化亜鉛の原子数と酸素
イオンの数及び照射イオンの加速エネルギーを変化させ
ることによって、前記酸化亜鉛膜の透光性を変化させる
ことを特徴とする酸化亜鉛膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6623892A JPH05274929A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 酸化亜鉛膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6623892A JPH05274929A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 酸化亜鉛膜の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05274929A true JPH05274929A (ja) | 1993-10-22 |
Family
ID=13310083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6623892A Pending JPH05274929A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 酸化亜鉛膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05274929A (ja) |
-
1992
- 1992-03-24 JP JP6623892A patent/JPH05274929A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0244769B2 (ja) | ||
JPH0351787B2 (ja) | ||
JPS6056066A (ja) | 薄膜形成装置 | |
JPH05274929A (ja) | 酸化亜鉛膜の製造方法 | |
EP0029747A1 (en) | An apparatus for vacuum deposition and a method for forming a thin film by the use thereof | |
JPS626638B2 (ja) | ||
JPH05271909A (ja) | 酸化亜鉛膜の製造方法 | |
JPS6210269A (ja) | 真空蒸着装置及び薄膜の製造方法 | |
JPS58157886A (ja) | 螢光体薄膜の製造方法 | |
JPH08337435A (ja) | 石英系ガラス膜の製造方法 | |
JPS61186472A (ja) | 蒸着非結晶膜製造装置 | |
JPS61292817A (ja) | 透明電導性金属酸化物膜の形成方法 | |
JPH01212751A (ja) | 窒化アルミニウム透明膜の製造方法 | |
JPS63114966A (ja) | 薄膜製造装置 | |
JP2636577B2 (ja) | 窒化チタン膜の形成方法 | |
JPH04285154A (ja) | 炭素薄膜の作成方法 | |
JPS63156325A (ja) | 薄膜の製造方法および製造装置 | |
JPH04141909A (ja) | 透明導電膜の製造方法 | |
JP2603933B2 (ja) | 化合物薄膜の形成方法 | |
JPH0753634B2 (ja) | 酸化物薄膜の製造装置 | |
JP2671350B2 (ja) | TiN膜の製造方法 | |
JPH0382757A (ja) | 薄膜作製装置 | |
JPH01247570A (ja) | ビームスパッタ法による多成分物質膜の形成方法 | |
JPS63262457A (ja) | 窒化ホウ素膜の作製方法 | |
JPS628409A (ja) | 透明電導性金属酸化物膜の形成方法 |