JPH05273081A - Otdrを用いた計測方法及び装置 - Google Patents
Otdrを用いた計測方法及び装置Info
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- JPH05273081A JPH05273081A JP4071548A JP7154892A JPH05273081A JP H05273081 A JPH05273081 A JP H05273081A JP 4071548 A JP4071548 A JP 4071548A JP 7154892 A JP7154892 A JP 7154892A JP H05273081 A JPH05273081 A JP H05273081A
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- light
- stokes light
- optical fiber
- signal
- stokes
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- Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 レーザ光の損失を少なくし、かつストークス
光と反ストークス光の減衰量のばらつきを少なくして計
測精度を高める。 【構成】 光ファイバから出射される後方散乱光の内ラ
マン散乱によるストークス光と反ストークス光との強度
比から光ファイバの各種の分布特性を求めるOTDRを
用いた計測装置において、分岐分光器1を有する。この
分岐分光器1は、レーザ光源1からの入射光、レイリー
散乱光などの不要光を反射し、ストークス光を透過して
分離抽出するバンドパスフィルタからなる2色ミラー3
と、2色ミラー3を透過しない反ストークス光を透過さ
せるバンドパスフィルタからなる2色ミラー4とを備え
ている。
光と反ストークス光の減衰量のばらつきを少なくして計
測精度を高める。 【構成】 光ファイバから出射される後方散乱光の内ラ
マン散乱によるストークス光と反ストークス光との強度
比から光ファイバの各種の分布特性を求めるOTDRを
用いた計測装置において、分岐分光器1を有する。この
分岐分光器1は、レーザ光源1からの入射光、レイリー
散乱光などの不要光を反射し、ストークス光を透過して
分離抽出するバンドパスフィルタからなる2色ミラー3
と、2色ミラー3を透過しない反ストークス光を透過さ
せるバンドパスフィルタからなる2色ミラー4とを備え
ている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバ、光導波路
などの光導波部にレーザ光を入射し、光導波部中を伝送
する光信号の反射散乱光を検出することにより光ファイ
バの特性検査、欠陥検出、温度分布の検出等を行うOT
DR(Optical Time Domein Reflectmetry)を用いた計
測装置に関する。
などの光導波部にレーザ光を入射し、光導波部中を伝送
する光信号の反射散乱光を検出することにより光ファイ
バの特性検査、欠陥検出、温度分布の検出等を行うOT
DR(Optical Time Domein Reflectmetry)を用いた計
測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】OTDRを用いた計測装置には各種のも
のがあるが、例えば光ファイバ式分布型温度センサは、
光ファイバの端部からファイバ中に幅数nsec、ピー
クパワー数Wの短パルス光信号を入力することによって
散乱光を発生させ、光ファイバ各点における散乱光の強
度が温度により変化することを利用して光ファイバの長
手方向に沿った温度情報を得るものである。
のがあるが、例えば光ファイバ式分布型温度センサは、
光ファイバの端部からファイバ中に幅数nsec、ピー
クパワー数Wの短パルス光信号を入力することによって
散乱光を発生させ、光ファイバ各点における散乱光の強
度が温度により変化することを利用して光ファイバの長
手方向に沿った温度情報を得るものである。
【0003】図8はレイリー散乱光及びラマン散乱光の
特性図であるが、ラマン散乱光は微弱ながら温度変化に
敏感である為、ラマン散乱光を利用する方式の光ファイ
バ式分布型温度センサは有望視されており、光ファイバ
の利用と相まって光ファイバを敷設した箇所全体の温度
情報を得る方法として近年注目され開発が進められてい
る。例えば特開平1−240828号、特開平2−14
0632号、特開平2−145933号、特開平2−2
23833号、特開平3−218372号各公報が挙げ
られる。
特性図であるが、ラマン散乱光は微弱ながら温度変化に
敏感である為、ラマン散乱光を利用する方式の光ファイ
バ式分布型温度センサは有望視されており、光ファイバ
の利用と相まって光ファイバを敷設した箇所全体の温度
情報を得る方法として近年注目され開発が進められてい
る。例えば特開平1−240828号、特開平2−14
0632号、特開平2−145933号、特開平2−2
23833号、特開平3−218372号各公報が挙げ
られる。
【0004】図9はこれらの公報に開示されているラマ
ン散乱光を利用した光ファイバ式分布があった温度セン
サの構成説明図である。図において、71は光カプラ、
72は光源、73は分光部及びO/E変換器からなる光
信号検出器であり、74は計測用光ファイバケーブルで
ある。この計測装置においては、光カプラ71を用いて
光の入射ポート及び反射散乱光の出力ポートをそれぞれ
構成し、入射ポートに光源72及び光信号検出器73を
接続し、出力ポートにセンサ用光ファイバ74を接続し
ている。即ち光カプラ71が2×2ポートの場合には、
入力側の2ポートに光源72及び光信号検出器73をそ
れぞれ接続し、出力側の1ポートに計測用光ファイバケ
ーブル74を接続し、他ポートはフレネル反射を防止す
るために端面処理を施して開放端としている。
ン散乱光を利用した光ファイバ式分布があった温度セン
サの構成説明図である。図において、71は光カプラ、
72は光源、73は分光部及びO/E変換器からなる光
信号検出器であり、74は計測用光ファイバケーブルで
ある。この計測装置においては、光カプラ71を用いて
光の入射ポート及び反射散乱光の出力ポートをそれぞれ
構成し、入射ポートに光源72及び光信号検出器73を
接続し、出力ポートにセンサ用光ファイバ74を接続し
ている。即ち光カプラ71が2×2ポートの場合には、
入力側の2ポートに光源72及び光信号検出器73をそ
れぞれ接続し、出力側の1ポートに計測用光ファイバケ
ーブル74を接続し、他ポートはフレネル反射を防止す
るために端面処理を施して開放端としている。
【0005】又、光ファイバ式分布型温度センサに代表
されるOTDRを用いた計測技術において従来よく用い
られてきた信号入力方式は、短パルス光信号入力方式と
いわれるもので、強力な短パルスの光信号を光源から光
ファイバに入力し、戻ってきた光を検出する方式であ
る。
されるOTDRを用いた計測技術において従来よく用い
られてきた信号入力方式は、短パルス光信号入力方式と
いわれるもので、強力な短パルスの光信号を光源から光
ファイバに入力し、戻ってきた光を検出する方式であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術には以下のような問題点があった。 (1)従来の短パルス光信号入力方式では、Qスイッチ
レーザのような高出力レーザが必要となり、装置の大型
化、高価格化を招来していた。これに加えてこの方式で
は測定温度範囲、距離分解能、測定可能距離、計測時間
に課題が残されており、実用範囲の限定を招いていた。 (2)従来の光カプラを用いる計測装置では、次のよう
な問題が発生し、計測精度、計測時間等に著しい悪影響
を及ぼしていた。 光カプラの不要なポートは端面処理などによって反射
を防いでいるが、ラマン散乱光が入射光に対して極めて
微弱なために無視することができず、感度向上の妨げと
なる。又不要ポートが存在しない2×1ポート構造のも
のではアイソレーションが不完全であるために入射光が
融着処理部などから光検出部へ漏れ込み感度の低下を招
く。この問題は光源からの光信号のピークパワーが小さ
い信号入力式を採用することの妨げとなる。即ち、この
場合反射光による外乱によって高精度測定ができなくな
る。 光カプラを使用すると、例えば2×2ポートの場合光
源から光ファイバへ伝送される経路で約1/2、光ファ
イバから光信号検出器へ伝送される経路でも約1/2光
量が減衰してしまう。このような減衰はS/Nを低下さ
せ、検出精度、計測処理時間の増加などを引き起こして
しまう。
術には以下のような問題点があった。 (1)従来の短パルス光信号入力方式では、Qスイッチ
レーザのような高出力レーザが必要となり、装置の大型
化、高価格化を招来していた。これに加えてこの方式で
は測定温度範囲、距離分解能、測定可能距離、計測時間
に課題が残されており、実用範囲の限定を招いていた。 (2)従来の光カプラを用いる計測装置では、次のよう
な問題が発生し、計測精度、計測時間等に著しい悪影響
を及ぼしていた。 光カプラの不要なポートは端面処理などによって反射
を防いでいるが、ラマン散乱光が入射光に対して極めて
微弱なために無視することができず、感度向上の妨げと
なる。又不要ポートが存在しない2×1ポート構造のも
のではアイソレーションが不完全であるために入射光が
融着処理部などから光検出部へ漏れ込み感度の低下を招
く。この問題は光源からの光信号のピークパワーが小さ
い信号入力式を採用することの妨げとなる。即ち、この
場合反射光による外乱によって高精度測定ができなくな
る。 光カプラを使用すると、例えば2×2ポートの場合光
源から光ファイバへ伝送される経路で約1/2、光ファ
イバから光信号検出器へ伝送される経路でも約1/2光
量が減衰してしまう。このような減衰はS/Nを低下さ
せ、検出精度、計測処理時間の増加などを引き起こして
しまう。
【0007】上記(2)の問題に対して、光カプラを用
いない計測装置も報告されている。図10は特開昭64
−61622号公報に開示された温度計測装置の構成説
明図である。この装置では図11に示す特性を有する反
射2色ミラーと図12に示す特性を有する分離2色ミラ
ーとを用いることにより、低損失でストークス光と反ス
トーク光とを分離している。図において、81は光源、
82は光ファイバセンサ部、83は反射2色ミラー、8
4は分離2色ミラーであり、85,86は受光部であ
る。しかし、このような構成の計測装置においては、外
乱となる不要光の除去ができず別途カットフィルタ等の
設置が必要となるだけでなく、ストークス光と反ストー
クス光とがミラーを透過する回数が異なるため散乱光の
正確な強度比が得られず測定精度が低下する。更に、ス
トークス光及び反ストークス光のうちいずれか一方は少
なくとも2種類以上のミラーを透過しなければならない
ので、微弱光の処理方法としては必ずしも最適な方法と
は言えず、また長距離測定には不適当であった。
いない計測装置も報告されている。図10は特開昭64
−61622号公報に開示された温度計測装置の構成説
明図である。この装置では図11に示す特性を有する反
射2色ミラーと図12に示す特性を有する分離2色ミラ
ーとを用いることにより、低損失でストークス光と反ス
トーク光とを分離している。図において、81は光源、
82は光ファイバセンサ部、83は反射2色ミラー、8
4は分離2色ミラーであり、85,86は受光部であ
る。しかし、このような構成の計測装置においては、外
乱となる不要光の除去ができず別途カットフィルタ等の
設置が必要となるだけでなく、ストークス光と反ストー
クス光とがミラーを透過する回数が異なるため散乱光の
正確な強度比が得られず測定精度が低下する。更に、ス
トークス光及び反ストークス光のうちいずれか一方は少
なくとも2種類以上のミラーを透過しなければならない
ので、微弱光の処理方法としては必ずしも最適な方法と
は言えず、また長距離測定には不適当であった。
【0008】実際にこの温度計測装置を検討してみる
と、次の通りである。即ち、受光部85がレーザ光を受
光するまでには反射2色ミラー83の透過及び分離2色
ミラー84の反射を経由し、また、受光部86がレーザ
光を受光するまでには反射2色ミラー83及び分離2色
ミラー84の透過を経由する。ここで、各部の損失を次
のとおり仮定する。 光源81から光ファイバセンサ部82の間の損失L1 L1=−0.5dB 光ファイバセンサ部82から受光部85の間の損失L2 L2=(−0.04)+(−0.04)=−0.08d
B 光ファイバセンサ部82から受光部85の間の損失L3 L3=(−0.04)+(−0.5)=−0.54dB 受光部85,86に至るまでの全体の損失L2a、L3
aは次のとおりになる。 L2a=(−0.5)+(−0.08)=−0.58d
B(12.5%) L3a=(−0.5)+(−0.54)=−1.04d
B(21.3%) このようにストークス光と反ストークス光のとの減衰量
の割合が極端に異なるので、その強度比により温度分布
を求めた場合には計測精度が低下せざるを得なかった。
と、次の通りである。即ち、受光部85がレーザ光を受
光するまでには反射2色ミラー83の透過及び分離2色
ミラー84の反射を経由し、また、受光部86がレーザ
光を受光するまでには反射2色ミラー83及び分離2色
ミラー84の透過を経由する。ここで、各部の損失を次
のとおり仮定する。 光源81から光ファイバセンサ部82の間の損失L1 L1=−0.5dB 光ファイバセンサ部82から受光部85の間の損失L2 L2=(−0.04)+(−0.04)=−0.08d
B 光ファイバセンサ部82から受光部85の間の損失L3 L3=(−0.04)+(−0.5)=−0.54dB 受光部85,86に至るまでの全体の損失L2a、L3
aは次のとおりになる。 L2a=(−0.5)+(−0.08)=−0.58d
B(12.5%) L3a=(−0.5)+(−0.54)=−1.04d
B(21.3%) このようにストークス光と反ストークス光のとの減衰量
の割合が極端に異なるので、その強度比により温度分布
を求めた場合には計測精度が低下せざるを得なかった。
【0009】本発明は、以上の問題に鑑みてなされたも
のであり、レーザ光の損失を極力なくし、ストークス光
と反ストークス光の減衰量のばらつきを少なくして計測
精度を高めるとともに、OTDRに好適な信号処理技術
を含んだOTDRを用いた計測方法及び装置を提供する
ことを目的とする。
のであり、レーザ光の損失を極力なくし、ストークス光
と反ストークス光の減衰量のばらつきを少なくして計測
精度を高めるとともに、OTDRに好適な信号処理技術
を含んだOTDRを用いた計測方法及び装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの態様によ
るOTDRを用いた計測方法は、信号パターンが同一で
周波数が僅かに異なる2つの擬似ランダム信号を発生す
る工程と、発生した一方の擬似ランダム信号でレーザ光
源を変調して光ファイバ内に入射する工程と、この光フ
ァイバからの後方散乱光からラマン散乱によるストーク
ス光及び反ストークス光を抽出する光成分抽出工程と、
抽出したストークス光及び反ストークス光と他方の擬似
ランダム信号とを乗じた後帯域制限する工程と、この帯
域制限された信号に基づき光ファイバの各種特性を求め
る工程とを有する。
るOTDRを用いた計測方法は、信号パターンが同一で
周波数が僅かに異なる2つの擬似ランダム信号を発生す
る工程と、発生した一方の擬似ランダム信号でレーザ光
源を変調して光ファイバ内に入射する工程と、この光フ
ァイバからの後方散乱光からラマン散乱によるストーク
ス光及び反ストークス光を抽出する光成分抽出工程と、
抽出したストークス光及び反ストークス光と他方の擬似
ランダム信号とを乗じた後帯域制限する工程と、この帯
域制限された信号に基づき光ファイバの各種特性を求め
る工程とを有する。
【0011】本発明の他の態様によるOTDRを用いた
計測方法は、光成分抽出工程は、ストークス光のみを抽
出する工程と反ストークス光のみを抽出する工程とを有
する光学素子による光学分離工程であって、レーザ光源
から発っせられた光が光ファイバに入射する迄での間に
光学素子を透過しない。
計測方法は、光成分抽出工程は、ストークス光のみを抽
出する工程と反ストークス光のみを抽出する工程とを有
する光学素子による光学分離工程であって、レーザ光源
から発っせられた光が光ファイバに入射する迄での間に
光学素子を透過しない。
【0012】本発明の他の態様によるOTDRを用いた
計測装置は、光ファイバから出射される後方散乱光のう
ちラマン散乱によるストークス光と反ストークス光との
強度に基づき光ファイバの各種の分布特性を求めるOT
DRを用いた計測装置において、ストークス光又は反ス
トークス光の一方を透過して抽出する光学フィルタから
成る第1の2色ミラーと、第1の2色ミラーを透過しな
い反ストークス光又はストークス光を透過して抽出する
光学フィルタから成る第2の2色ミラーとを備え、光源
からの光ファイバを第1の2色ミラー及び第2の2色ミ
ラーとを介して光ファイバに導く分光部を有する。
計測装置は、光ファイバから出射される後方散乱光のう
ちラマン散乱によるストークス光と反ストークス光との
強度に基づき光ファイバの各種の分布特性を求めるOT
DRを用いた計測装置において、ストークス光又は反ス
トークス光の一方を透過して抽出する光学フィルタから
成る第1の2色ミラーと、第1の2色ミラーを透過しな
い反ストークス光又はストークス光を透過して抽出する
光学フィルタから成る第2の2色ミラーとを備え、光源
からの光ファイバを第1の2色ミラー及び第2の2色ミ
ラーとを介して光ファイバに導く分光部を有する。
【0013】本発明の他の態様によるOTDRを用いた
計測装置は、第1の2色ミラーは、後方散乱光からスト
ークス光又は反ストークス光のうち一方を抽出し残りを
反射する光学フィルタから成り、第2の2色ミラーは、
第1の2色ミラーで反射された光から、反ストークス光
又はストークス光のうちその第1の2色ミラーで抽出さ
れなかった方の光を透過して抽出する光学フィルタから
成る。
計測装置は、第1の2色ミラーは、後方散乱光からスト
ークス光又は反ストークス光のうち一方を抽出し残りを
反射する光学フィルタから成り、第2の2色ミラーは、
第1の2色ミラーで反射された光から、反ストークス光
又はストークス光のうちその第1の2色ミラーで抽出さ
れなかった方の光を透過して抽出する光学フィルタから
成る。
【0014】本発明の他の態様によるOTDRを用いた
計測装置は、光ファイバから出射される後方散乱光のう
ちマラソン散乱によるストークス光と反ストークス光と
の強度に基づき光ファイバの各種の分布特性を求めるO
TDRを用いた計測装置において、ストークス光又は反
ストークス光の一方を反射して抽出する光学フィルタか
ら成る第3の2色ミラーと、第3の2色ミラーで反射さ
れない反ストークス光又はストークス光を反射して抽出
する光学フィルタから成る第4の2色ミラーとを備え、
光源からの光ファイバを第3の2色ミラー及び第4の2
色ミラーとを介して光ファイバに導く分光部を有する。
計測装置は、光ファイバから出射される後方散乱光のう
ちマラソン散乱によるストークス光と反ストークス光と
の強度に基づき光ファイバの各種の分布特性を求めるO
TDRを用いた計測装置において、ストークス光又は反
ストークス光の一方を反射して抽出する光学フィルタか
ら成る第3の2色ミラーと、第3の2色ミラーで反射さ
れない反ストークス光又はストークス光を反射して抽出
する光学フィルタから成る第4の2色ミラーとを備え、
光源からの光ファイバを第3の2色ミラー及び第4の2
色ミラーとを介して光ファイバに導く分光部を有する。
【0015】本発明の他の態様によるOTDRを用いた
計測装置は、第1のクロック信号に基づき第1の擬似ラ
ンダム信号を発生する手段と、第1のクロック信号と周
波数が僅かに異なる第2のクロック信号に基づき第2の
擬似ランダム信号を発生する手段と、第1の擬似ランダ
ム信号により振幅変調されたレーザ光を発生し、分光部
を経て光ファイバに入力する手段と、第1の擬似ランダ
ム信号と第2の擬似ランダム信号とを乗算する手段と、
光ファイバ中で発生した散乱光のうち分光部で抽出され
たストークス光及び反ストークス光と第2の擬似ランダ
ム信号とをそれぞれ乗算する手段と、乗算された各信号
の帯域制限を行う手段と、帯域制限を受けた信号に基づ
き光ファイバの各種特性を求める演算手段とを有する。
計測装置は、第1のクロック信号に基づき第1の擬似ラ
ンダム信号を発生する手段と、第1のクロック信号と周
波数が僅かに異なる第2のクロック信号に基づき第2の
擬似ランダム信号を発生する手段と、第1の擬似ランダ
ム信号により振幅変調されたレーザ光を発生し、分光部
を経て光ファイバに入力する手段と、第1の擬似ランダ
ム信号と第2の擬似ランダム信号とを乗算する手段と、
光ファイバ中で発生した散乱光のうち分光部で抽出され
たストークス光及び反ストークス光と第2の擬似ランダ
ム信号とをそれぞれ乗算する手段と、乗算された各信号
の帯域制限を行う手段と、帯域制限を受けた信号に基づ
き光ファイバの各種特性を求める演算手段とを有する。
【0016】
【作用】本発明のOTDRを用いた計測方法及び装置に
おける波長分離抽出の原理を図2に従って説明する。図
2は2種類の2色ミラーを用いた場合の波長分離抽出の
原理説明図である。図2において、2色ミラー3はラマ
ン散乱光の内波長λ+のストークス光のみを透過して他
の光は反射し、2色ミラー4は波長λ−の反ストークス
光のみを透過して他の光は反射し、いずれもバンドパス
フィルタで構成される。この2色ミラー3,4の特性は
図3又は図4に示されるとおりである。図3において、
フィルタ3はストークス光を透過して抽出する光学フィ
ルタから成り、光学フィルタ4は反ストークス光を透過
して抽出する光学フィルタから成ることを示している。
また、図4において、フィルタ3は後方散乱光からスト
ークス光を抽出し残りを反射する光学フィルタから成
り、フィルタ4は反ストークスを透過して抽出する光学
フィルタから成ることを示している。即ち、図4の特性
は目的光以外の波長は一切受光器側に透過しないことを
示している。いずれにしても、望ましくはフィルタ3,
4は図3の透過特性と図4の反射特性の双方を満足すべ
きものである。
おける波長分離抽出の原理を図2に従って説明する。図
2は2種類の2色ミラーを用いた場合の波長分離抽出の
原理説明図である。図2において、2色ミラー3はラマ
ン散乱光の内波長λ+のストークス光のみを透過して他
の光は反射し、2色ミラー4は波長λ−の反ストークス
光のみを透過して他の光は反射し、いずれもバンドパス
フィルタで構成される。この2色ミラー3,4の特性は
図3又は図4に示されるとおりである。図3において、
フィルタ3はストークス光を透過して抽出する光学フィ
ルタから成り、光学フィルタ4は反ストークス光を透過
して抽出する光学フィルタから成ることを示している。
また、図4において、フィルタ3は後方散乱光からスト
ークス光を抽出し残りを反射する光学フィルタから成
り、フィルタ4は反ストークスを透過して抽出する光学
フィルタから成ることを示している。即ち、図4の特性
は目的光以外の波長は一切受光器側に透過しないことを
示している。いずれにしても、望ましくはフィルタ3,
4は図3の透過特性と図4の反射特性の双方を満足すべ
きものである。
【0017】レーザ光源2からの波長λ0の入射光は入
力ポート7から入射して2色ミラー4へ向かう。波長λ
0の光は分岐分光器1内の2色ミラー4と2色ミラー3
とでそれぞれ反射された後、センサ接続ポート8を経て
センサ用光ファイバ11へ入力される。センサ用光ファ
イバ11で発生した散乱光の一部は光源側へ反射して戻
り、再びセンサ接続ポート8より分岐分光器1へ入射す
る。2色ミラー3は戻ってきた散乱光の内ストークス光
のみを透過し、他の光は2色ミラー4の方向へ反射す
る。2色ミラー4は反ストークス光のみを透過し他の光
を反射する。従って、ストークス光はストークス光出力
ポート9から出力されてO/E変換器12aへ入力さ
れ、また、反ストークス光は反ストークス光出力ポート
10から出力されてO/E変換器12bへ入力される。
力ポート7から入射して2色ミラー4へ向かう。波長λ
0の光は分岐分光器1内の2色ミラー4と2色ミラー3
とでそれぞれ反射された後、センサ接続ポート8を経て
センサ用光ファイバ11へ入力される。センサ用光ファ
イバ11で発生した散乱光の一部は光源側へ反射して戻
り、再びセンサ接続ポート8より分岐分光器1へ入射す
る。2色ミラー3は戻ってきた散乱光の内ストークス光
のみを透過し、他の光は2色ミラー4の方向へ反射す
る。2色ミラー4は反ストークス光のみを透過し他の光
を反射する。従って、ストークス光はストークス光出力
ポート9から出力されてO/E変換器12aへ入力さ
れ、また、反ストークス光は反ストークス光出力ポート
10から出力されてO/E変換器12bへ入力される。
【0018】以上のような経路を通る光の損失の大部分
は2色ミラー3,4の特性に左右されるが、今日では透
過波長帯の透過率90%以上、反射波長帯の反射率98
%以上の2色ミラーが比較的容易に得られていることか
ら、反射における損失は殆ど無視することができ、透過
についても2色ミラーを数枚重ねた程度であれば光カプ
ラに比べて格段に損失を低下させることが可能である。
は2色ミラー3,4の特性に左右されるが、今日では透
過波長帯の透過率90%以上、反射波長帯の反射率98
%以上の2色ミラーが比較的容易に得られていることか
ら、反射における損失は殆ど無視することができ、透過
についても2色ミラーを数枚重ねた程度であれば光カプ
ラに比べて格段に損失を低下させることが可能である。
【0019】このように本発明における分岐分光器は、
従来の光カプラを使用せず、2色ミラーの組み合わせに
よって光源と検出器のポートを分離しており、また、セ
ンサ用光ファイバ側においても不要なポートが存在しな
いので、外乱となるフレネル反射等による漏れ込みを大
幅に低減することが可能になる。このような構成は特に
疑似ランダム信号のようにピークパワーの小さい光源か
らのパルス光を入射したときに特に効力を発揮し、飛躍
的に検出性能を向上させることが可能となる。
従来の光カプラを使用せず、2色ミラーの組み合わせに
よって光源と検出器のポートを分離しており、また、セ
ンサ用光ファイバ側においても不要なポートが存在しな
いので、外乱となるフレネル反射等による漏れ込みを大
幅に低減することが可能になる。このような構成は特に
疑似ランダム信号のようにピークパワーの小さい光源か
らのパルス光を入射したときに特に効力を発揮し、飛躍
的に検出性能を向上させることが可能となる。
【0020】また、レーザ光源2からの入射光は2色ミ
ラー3,4を透過することなくセンサ用光ファイバに入
力され、発生したストークス光及び反ストークス光のい
ずれも一種類の2色ミラーを透過するだけなので、低損
失でしかも同一条件での検出が可能になる。その上それ
ぞれの2色ミラーにより必要な波長のみが選択透過され
るので不要な外乱光による影響を受けず、反射2色ミラ
ーと分離2色ミラーを組み合わせた従来の方法に比べて
効果的に波長分離が行える。
ラー3,4を透過することなくセンサ用光ファイバに入
力され、発生したストークス光及び反ストークス光のい
ずれも一種類の2色ミラーを透過するだけなので、低損
失でしかも同一条件での検出が可能になる。その上それ
ぞれの2色ミラーにより必要な波長のみが選択透過され
るので不要な外乱光による影響を受けず、反射2色ミラ
ーと分離2色ミラーを組み合わせた従来の方法に比べて
効果的に波長分離が行える。
【0021】次に、本発明の他の態様によるOTDRを
用いた計測装置における波長分離抽出の原理を図5に従
って説明する。図5は2色ミラーに光学フィルタを用い
た場合においてレイリー散乱光のような外乱を有効に除
去するのに適した例を示す原理図である。2色ミラー3
aはラマン散乱光のうち波長λ+のストークス光のみを
反射又はストークス光のみを透過しない光学フィルタで
構成され、2色ミラー4aはラマン散乱光のうち波長λ
−の反ストークス光のみを反射又はストークス光のみを
透過しない光学フィルタで構成される。それぞれの場合
のフィルタの光学特性を図6及び図7に示した。各2色
ミラーは図6及び図7に示す光学特性を同時に満足する
ことが望ましい。
用いた計測装置における波長分離抽出の原理を図5に従
って説明する。図5は2色ミラーに光学フィルタを用い
た場合においてレイリー散乱光のような外乱を有効に除
去するのに適した例を示す原理図である。2色ミラー3
aはラマン散乱光のうち波長λ+のストークス光のみを
反射又はストークス光のみを透過しない光学フィルタで
構成され、2色ミラー4aはラマン散乱光のうち波長λ
−の反ストークス光のみを反射又はストークス光のみを
透過しない光学フィルタで構成される。それぞれの場合
のフィルタの光学特性を図6及び図7に示した。各2色
ミラーは図6及び図7に示す光学特性を同時に満足する
ことが望ましい。
【0022】レーザ光源2からの波長λ0の入射光は入
力ポート7から入射して2色ミラー3aへ向かう。波長
λ0の光は分岐分光器1内の2色ミラー3a,4aをそ
れぞれ透過した後、センサ接続ポート8を経てセンサ用
光ファイバ11へ入力される。センサ用光ファイバ11
で発生した散乱光の一部は光源側へ反射して戻り、再び
センサ接続ポート8より分岐分光器1へ入射する。2色
ミラー4aは戻ってきた散乱光の内反ストークス光のみ
を反射し、他の光は2色ミラー3aの方向へ透過する。
2色ミラー3aはストークス光のみを反射し他の光を透
過する。従って、ストークス光はストークス光出力ポー
ト9から出力されてO/E変換器12aへ入力され、ま
た、反ストークス光は反ストークス光出力ポート10か
ら出力されてO/E変換器12bへ入力される。図5の
構成によれば後方散乱光が光学素子を経て受光器に至ま
での間に受ける反射及び透過の回数は図10に示す従来
技術と変わらない。しかし、従来技術と異なりレイリー
散乱光を一切受光器側に反射しないので、有効な波長分
離を外乱なく行うことができ測定精度の向上に資する。
その一方で、レーザ光源からの光は2度の透過を受ける
こととなり、好ましくない。しかしこの点は次に言及す
る擬似ランダム信号入力方式の採用により解消される。
力ポート7から入射して2色ミラー3aへ向かう。波長
λ0の光は分岐分光器1内の2色ミラー3a,4aをそ
れぞれ透過した後、センサ接続ポート8を経てセンサ用
光ファイバ11へ入力される。センサ用光ファイバ11
で発生した散乱光の一部は光源側へ反射して戻り、再び
センサ接続ポート8より分岐分光器1へ入射する。2色
ミラー4aは戻ってきた散乱光の内反ストークス光のみ
を反射し、他の光は2色ミラー3aの方向へ透過する。
2色ミラー3aはストークス光のみを反射し他の光を透
過する。従って、ストークス光はストークス光出力ポー
ト9から出力されてO/E変換器12aへ入力され、ま
た、反ストークス光は反ストークス光出力ポート10か
ら出力されてO/E変換器12bへ入力される。図5の
構成によれば後方散乱光が光学素子を経て受光器に至ま
での間に受ける反射及び透過の回数は図10に示す従来
技術と変わらない。しかし、従来技術と異なりレイリー
散乱光を一切受光器側に反射しないので、有効な波長分
離を外乱なく行うことができ測定精度の向上に資する。
その一方で、レーザ光源からの光は2度の透過を受ける
こととなり、好ましくない。しかしこの点は次に言及す
る擬似ランダム信号入力方式の採用により解消される。
【0023】本発明の他の態様によるOTDRを用いた
計測装置においては、擬似ランダムにより光源を変調し
ている。第1のクロック信号発生器及び第2のクロック
信号発生器により駆動される第1の擬似ランダム信号発
生器及び第2の擬似ランダム信号発生器から、信号パタ
ーンは同一で周波数がわずかに異なる2つの擬似ランダ
ム信号を繰り返し発生する。第1の擬似ランダム信号に
よりレーザ光に対して変調を施し、センサ用光ファイバ
に対して入力し、その中からの反射散乱光を受光し、検
出信号を得る。
計測装置においては、擬似ランダムにより光源を変調し
ている。第1のクロック信号発生器及び第2のクロック
信号発生器により駆動される第1の擬似ランダム信号発
生器及び第2の擬似ランダム信号発生器から、信号パタ
ーンは同一で周波数がわずかに異なる2つの擬似ランダ
ム信号を繰り返し発生する。第1の擬似ランダム信号に
よりレーザ光に対して変調を施し、センサ用光ファイバ
に対して入力し、その中からの反射散乱光を受光し、検
出信号を得る。
【0024】この検出信号と第2の擬似ランダム信号の
乗算を行うとその乗算結果は、レーザ光の変調に用いた
第1の擬似ランダム信号と第2の擬似ランダム信号とは
信号パターンが同一で周波数がわずかに事なるため、2
つの信号の位相は徐々にずれてゆく。そして、或る時点
において2つの擬似ランダム信号のパターンが一致した
場合には、乗算結果は連続した正の信号となるが、時間
の経過とともに2つの擬似ランダム信号のパターンはず
れてゆき乗算結果は正負のランダムな信号列となり、さ
らに時間が経過すると2つの擬似ランダム信号のパター
ンは再び一致し、乗算結果は再び連続した正の信号とな
る。つまり、乗算結果として一定のパータンと周期を有
する時系列信号が得られる。乗算結果として得られた時
系列信号に対して擬似ランダム信号の周期より長い時定
数のローパスフィルタによる帯域制限を行うと、2つの
擬似ランダム信号のパターンが一致したときに高い値を
示す繰り返しパスル信号が検知信号として得られる。
乗算を行うとその乗算結果は、レーザ光の変調に用いた
第1の擬似ランダム信号と第2の擬似ランダム信号とは
信号パターンが同一で周波数がわずかに事なるため、2
つの信号の位相は徐々にずれてゆく。そして、或る時点
において2つの擬似ランダム信号のパターンが一致した
場合には、乗算結果は連続した正の信号となるが、時間
の経過とともに2つの擬似ランダム信号のパターンはず
れてゆき乗算結果は正負のランダムな信号列となり、さ
らに時間が経過すると2つの擬似ランダム信号のパター
ンは再び一致し、乗算結果は再び連続した正の信号とな
る。つまり、乗算結果として一定のパータンと周期を有
する時系列信号が得られる。乗算結果として得られた時
系列信号に対して擬似ランダム信号の周期より長い時定
数のローパスフィルタによる帯域制限を行うと、2つの
擬似ランダム信号のパターンが一致したときに高い値を
示す繰り返しパスル信号が検知信号として得られる。
【0025】2つの擬似ランダム信号の乗算及び帯域制
限により検知信号として得られた繰り返しパルス信号
は、擬似ランダム信号の自己相関関数を時間軸上で拡大
した信号となっており、この相関信号処理における信号
の帯域制限により、検出信号中に含まれるノイズ成分が
除去され、センサ用光ファイバからの反射散乱光をS/
N良く計測することが可能となる。この検知信号の時間
軸上の拡大率は擬似ランダム信号を駆動する2つのクロ
ック信号の周波数とその周波数差によって定まり、クロ
ック信号の周波数をf1,f2,周波数差をΔf=f1
−f2とすると、f1/Δf倍に拡大される。
限により検知信号として得られた繰り返しパルス信号
は、擬似ランダム信号の自己相関関数を時間軸上で拡大
した信号となっており、この相関信号処理における信号
の帯域制限により、検出信号中に含まれるノイズ成分が
除去され、センサ用光ファイバからの反射散乱光をS/
N良く計測することが可能となる。この検知信号の時間
軸上の拡大率は擬似ランダム信号を駆動する2つのクロ
ック信号の周波数とその周波数差によって定まり、クロ
ック信号の周波数をf1,f2,周波数差をΔf=f1
−f2とすると、f1/Δf倍に拡大される。
【0026】センサ用光ファイバ中の光信号の信号伝搬
による時間遅れも同様に時間軸上で拡大されるので、検
知信号の時間遅れを計測することにより光信号のセンサ
用光ファイバ中の時間遅れを算出し、その時間遅れに対
応した位置の諸特性、例えば温度計測、欠陥検出、特性
検査等の計測を行うことができる。又、このような信号
処理を施すことで、例えば高感度で高S/N比の計測を
行うことができるので、光源のパワーを小さくすること
ができ、実際には半導体レーザの使用で充分な計測が可
能となる。
による時間遅れも同様に時間軸上で拡大されるので、検
知信号の時間遅れを計測することにより光信号のセンサ
用光ファイバ中の時間遅れを算出し、その時間遅れに対
応した位置の諸特性、例えば温度計測、欠陥検出、特性
検査等の計測を行うことができる。又、このような信号
処理を施すことで、例えば高感度で高S/N比の計測を
行うことができるので、光源のパワーを小さくすること
ができ、実際には半導体レーザの使用で充分な計測が可
能となる。
【0027】本発明おいては検出信号はストークス信号
と反ストークス信号とに分離されており、上述にように
処理されたストークス信号及び反ストークス信号が得ら
れ、例えば両者の比を求めることによる時間遅れに対応
した位置の温度を計測することができる。
と反ストークス信号とに分離されており、上述にように
処理されたストークス信号及び反ストークス信号が得ら
れ、例えば両者の比を求めることによる時間遅れに対応
した位置の温度を計測することができる。
【0028】
【実施例】図1は本発明の一実施例の分布型温度センサ
の構成を示すブロック図である。図1において、分岐分
光器1にはセンサ用光ファイバ11が接続されている。
クロック信号発生器15,16の出力はそれぞれ疑似ラ
ンダム信号発生器17,18に供給される。疑似ランダ
ム信号発生器17の出力はレーザ光源2を変調するが、
このレーザ光源2は半導体レーザとレーザドライバとか
ら構成されており、外部変調がかけられる構造になって
いる。半導体レーザには波長λ0=1,310nmで、
出力P=5mWのDFBレーザを使用し、反射光の影響
を避けるためのアイソレータが内蔵されているものを用
いている。更に、温度による波長の変化を防止するため
に電子冷却素子(クーラ)、サーミスタを内蔵したもの
を使用し、一定温度で動作させることを可能にしてい
る。分岐分光器の出力ポート9,10に接続されたO/
E変換器12a,12bはその検出素子としてアバラン
シェ・フォトダイオードを使用している。
の構成を示すブロック図である。図1において、分岐分
光器1にはセンサ用光ファイバ11が接続されている。
クロック信号発生器15,16の出力はそれぞれ疑似ラ
ンダム信号発生器17,18に供給される。疑似ランダ
ム信号発生器17の出力はレーザ光源2を変調するが、
このレーザ光源2は半導体レーザとレーザドライバとか
ら構成されており、外部変調がかけられる構造になって
いる。半導体レーザには波長λ0=1,310nmで、
出力P=5mWのDFBレーザを使用し、反射光の影響
を避けるためのアイソレータが内蔵されているものを用
いている。更に、温度による波長の変化を防止するため
に電子冷却素子(クーラ)、サーミスタを内蔵したもの
を使用し、一定温度で動作させることを可能にしてい
る。分岐分光器の出力ポート9,10に接続されたO/
E変換器12a,12bはその検出素子としてアバラン
シェ・フォトダイオードを使用している。
【0029】入出力ポート7〜10はそれぞれ光ファイ
バが接続されるようにFCコネクタが設けられており、
分岐分光器1内ではコリメータレンズ13により平行光
束の形成及び集光を行っている。また、2色ミラー3,
4はそれぞれ1390nm,1240nmに透過波長の
ピークを有し、透過率はいずれも90%以上の誘電体多
層膜フィルタから構成されている。透過帯の半値幅は4
0nmのものを使用しており、透過帯の中心波長から5
0nmシフトした波長における反射率は98%以上であ
る。ラマン散乱光はレイリー光に比べて約千分の一の強
度なので本実施例では2色ミラー3,4をそれぞれ2枚
ずつ光軸上に平行に並べて使用している。
バが接続されるようにFCコネクタが設けられており、
分岐分光器1内ではコリメータレンズ13により平行光
束の形成及び集光を行っている。また、2色ミラー3,
4はそれぞれ1390nm,1240nmに透過波長の
ピークを有し、透過率はいずれも90%以上の誘電体多
層膜フィルタから構成されている。透過帯の半値幅は4
0nmのものを使用しており、透過帯の中心波長から5
0nmシフトした波長における反射率は98%以上であ
る。ラマン散乱光はレイリー光に比べて約千分の一の強
度なので本実施例では2色ミラー3,4をそれぞれ2枚
ずつ光軸上に平行に並べて使用している。
【0030】本実施例では、クロック信号発生器15,
16により周波数がそれぞれf1=250.000MH
z,f2=250.001MHzの二つのクロック信号
を発生し、疑似ランダム信号発生器17,18を駆動す
る。疑似ランダム信号発生器17,18は、フィードバ
ックループを有するシフトレジスタにより構成されるM
系列信号発生器から構成され、符号長1023の同一パ
ターンのM系列信号を発生する。従って、疑似ランダム
信号発生器17,18を以下M系列信号発生器17,1
8と称するものとする。
16により周波数がそれぞれf1=250.000MH
z,f2=250.001MHzの二つのクロック信号
を発生し、疑似ランダム信号発生器17,18を駆動す
る。疑似ランダム信号発生器17,18は、フィードバ
ックループを有するシフトレジスタにより構成されるM
系列信号発生器から構成され、符号長1023の同一パ
ターンのM系列信号を発生する。従って、疑似ランダム
信号発生器17,18を以下M系列信号発生器17,1
8と称するものとする。
【0031】レーザ光源2は、M系列信号発生器17の
出力であるM系列信号を入力し、M系列信号により強度
変調されたレーザ光を発生する。レーザ光源2からの変
調光は光ファイバ22を介して入力ポート7から分岐分
光器1に入射する。分岐分光器1の内部では、入射光は
コリメータレンズ13aで平行光束を形成し、2色ミラ
ー4,3でそれぞれ反射された後再びコリメータレンズ
13bで集光されセンサ接続ポート8に達する。センサ
接続ポート8を介して分岐分光器1を出た光はセンサ用
光ファイバ11に入射する。センサ用光ファイバ11に
入射した光信号は、センサ用光ファイバ11中の各位置
で散乱され散乱光の一部は入射端方向へ戻り、再び分岐
分光器1へ入射する。分岐分光器1のセンサ接続ポート
8から入射した散乱光はコリメータレンズ13bで平行
光束に形成された後、2色ミラー3により1390nm
付近にピークのあるストークス光のみが透過し、他の光
は反射して2色ミラー4へ入射する。2色ミラー4では
1240nm付近にピークのある反ストークス光のみを
透過し、他の光の大部分はレーザ光源2の方向へ反射さ
れる。2色ミラー3,4を透過した光はコリメータレン
ズ13c,13dを介してそれぞれ出力ポート9,10
に到達し、O/E変換器12a,12bへ入射する。O
/E変換器12a,12bに入射した光信号はラマン散
乱光強度に比例した電気信号に変換され、その電気信号
は増幅器14a,14bにより増幅される。
出力であるM系列信号を入力し、M系列信号により強度
変調されたレーザ光を発生する。レーザ光源2からの変
調光は光ファイバ22を介して入力ポート7から分岐分
光器1に入射する。分岐分光器1の内部では、入射光は
コリメータレンズ13aで平行光束を形成し、2色ミラ
ー4,3でそれぞれ反射された後再びコリメータレンズ
13bで集光されセンサ接続ポート8に達する。センサ
接続ポート8を介して分岐分光器1を出た光はセンサ用
光ファイバ11に入射する。センサ用光ファイバ11に
入射した光信号は、センサ用光ファイバ11中の各位置
で散乱され散乱光の一部は入射端方向へ戻り、再び分岐
分光器1へ入射する。分岐分光器1のセンサ接続ポート
8から入射した散乱光はコリメータレンズ13bで平行
光束に形成された後、2色ミラー3により1390nm
付近にピークのあるストークス光のみが透過し、他の光
は反射して2色ミラー4へ入射する。2色ミラー4では
1240nm付近にピークのある反ストークス光のみを
透過し、他の光の大部分はレーザ光源2の方向へ反射さ
れる。2色ミラー3,4を透過した光はコリメータレン
ズ13c,13dを介してそれぞれ出力ポート9,10
に到達し、O/E変換器12a,12bへ入射する。O
/E変換器12a,12bに入射した光信号はラマン散
乱光強度に比例した電気信号に変換され、その電気信号
は増幅器14a,14bにより増幅される。
【0032】乗算器19a,19b,19cはそれぞれ
ダブルバランスドミキサから構成され、乗算器19aは
増幅器14aとM系列信号発生器18の出力であるM系
列信号とを入力して両者の乗算を行う。乗算器19bは
増幅器14bとM系列信号とを入力して両者の乗算を行
う。乗算器19a,19bの出力はそれぞれローパスフ
ィルタ20a,20b,でそれぞれ帯域制限され、光フ
ァイバからの散乱信号が検知される。そして検知信号は
計算機21によりA/D変換およびサンプリングされ
る。また、M系列信号発生器17,18で発生したM系
列信号は乗算器19cに入力して2つの信号を乗算した
後ローパスフィルタ20cにより帯域制限された基準信
号を別途形成し、同様にA/D変換およびサンプリング
され基準信号として計算機21に入力される。この基準
信号に対する検知信号の時間遅れとラマン散乱光(スト
ークス光、反ストークス光)強度に比例した電気信号か
らセンサ用光ファイバ11内における温度分布が求めら
れる。
ダブルバランスドミキサから構成され、乗算器19aは
増幅器14aとM系列信号発生器18の出力であるM系
列信号とを入力して両者の乗算を行う。乗算器19bは
増幅器14bとM系列信号とを入力して両者の乗算を行
う。乗算器19a,19bの出力はそれぞれローパスフ
ィルタ20a,20b,でそれぞれ帯域制限され、光フ
ァイバからの散乱信号が検知される。そして検知信号は
計算機21によりA/D変換およびサンプリングされ
る。また、M系列信号発生器17,18で発生したM系
列信号は乗算器19cに入力して2つの信号を乗算した
後ローパスフィルタ20cにより帯域制限された基準信
号を別途形成し、同様にA/D変換およびサンプリング
され基準信号として計算機21に入力される。この基準
信号に対する検知信号の時間遅れとラマン散乱光(スト
ークス光、反ストークス光)強度に比例した電気信号か
らセンサ用光ファイバ11内における温度分布が求めら
れる。
【0033】次に、この分布型温度センサにおける光の
損失について検討する。例えば2色ミラー3の反射損失
Lr=−0.04dB、透過損失Lt=−0.5dBと
し、2色ミラー4の反射損失Lr=−0.04dB、透
過損失Lt=−0.5dBとすると、全体の損失は次の
とおりである。 光源2からセンサ用光ファイバ11の間の損失L1 L1=(−0.04)+(−0.04)=−0.08d
B センサ用光ファイバ11から受光部12aの間の損失L
2 L2=(−0.04)+(−0.5)=−0.54dB センサ用光ファイバ11から受光部12aの間の損失L
3 L3=−0.5dB 受光部12a,12bに至るまでの全体の損失L2a、
L3aは次のとおりになる。 L2a=(−0.08)+(−0.54)=−0.62
dB(13.3%) L3a=(−0.08)+(−0.5)=−0.58d
B(12.5%) 従って、受光部12a,12bが受光する光の損失は従
来の場合に比べて、その損失量が少なく、またストーク
ス光と反ストークス光の減衰量のばらつきが小さくなっ
ている。
損失について検討する。例えば2色ミラー3の反射損失
Lr=−0.04dB、透過損失Lt=−0.5dBと
し、2色ミラー4の反射損失Lr=−0.04dB、透
過損失Lt=−0.5dBとすると、全体の損失は次の
とおりである。 光源2からセンサ用光ファイバ11の間の損失L1 L1=(−0.04)+(−0.04)=−0.08d
B センサ用光ファイバ11から受光部12aの間の損失L
2 L2=(−0.04)+(−0.5)=−0.54dB センサ用光ファイバ11から受光部12aの間の損失L
3 L3=−0.5dB 受光部12a,12bに至るまでの全体の損失L2a、
L3aは次のとおりになる。 L2a=(−0.08)+(−0.54)=−0.62
dB(13.3%) L3a=(−0.08)+(−0.5)=−0.58d
B(12.5%) 従って、受光部12a,12bが受光する光の損失は従
来の場合に比べて、その損失量が少なく、またストーク
ス光と反ストークス光の減衰量のばらつきが小さくなっ
ている。
【0034】本実施例における分光部の構成は、図2の
原理に基づくものであるが、ここで説明された擬似ラン
ダム信号を用いた信号処理方式を図4の原理に基づく構
成の分光部に適用しても、その信号処理方式が持つ利点
が発揮されることは明らかである。本実施例は温度計測
技術に関するが、本発明は温度計測のみに限定されるも
のではない。OTDRの手法を用いるものであれば光フ
ァイバの欠陥検出や特性検査を伴うあらゆる計測技術へ
の適用が可能である。又、本実施例では2色ミラーの構
成について1例のみ示したが、誘導体の多層膜と同等の
光学特性(透過特性や反射特性)を有するか、同等の機
能を奏するその他の光学フィルタを本発明が排除するも
のではない。更に、本実施例では擬似ランダム信号とし
てM系列信号の場合について説明したが、本発明はそれ
に限定されるものではなく、例えばバーカー系列符号、
相補系列符号、ゴールド符号等を用いることができる。
又、本実施例では信号発信のために2つのクロック信号
発生器を用いているが、一つのクロック信号発生器で同
等の機能を持たせることは可能である。即ち、一つのク
ロック信号発生からのクロック信号で第1の擬似ランダ
ム信号を発生させるとともに、そのクロック信号の周波
数を別に設けた分周器により僅かに変え、その後の信号
により第2の擬似ランダム信号を発生させるという手法
を採用することができる。このような改良は本発明の範
囲を逸脱するものではない。
原理に基づくものであるが、ここで説明された擬似ラン
ダム信号を用いた信号処理方式を図4の原理に基づく構
成の分光部に適用しても、その信号処理方式が持つ利点
が発揮されることは明らかである。本実施例は温度計測
技術に関するが、本発明は温度計測のみに限定されるも
のではない。OTDRの手法を用いるものであれば光フ
ァイバの欠陥検出や特性検査を伴うあらゆる計測技術へ
の適用が可能である。又、本実施例では2色ミラーの構
成について1例のみ示したが、誘導体の多層膜と同等の
光学特性(透過特性や反射特性)を有するか、同等の機
能を奏するその他の光学フィルタを本発明が排除するも
のではない。更に、本実施例では擬似ランダム信号とし
てM系列信号の場合について説明したが、本発明はそれ
に限定されるものではなく、例えばバーカー系列符号、
相補系列符号、ゴールド符号等を用いることができる。
又、本実施例では信号発信のために2つのクロック信号
発生器を用いているが、一つのクロック信号発生器で同
等の機能を持たせることは可能である。即ち、一つのク
ロック信号発生からのクロック信号で第1の擬似ランダ
ム信号を発生させるとともに、そのクロック信号の周波
数を別に設けた分周器により僅かに変え、その後の信号
により第2の擬似ランダム信号を発生させるという手法
を採用することができる。このような改良は本発明の範
囲を逸脱するものではない。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、レーザ光
源とO/E変換器との結合において光カプラを使用せず
に、分光部を用いているので以下のような効果が得られ
る。 不要なポートが存在しないので外乱となるフレネル反
射を大幅に削減することが可能になる。 分光部内における光の損失が極めて少ないのでS/N
が大幅に向上する。また、分岐フィルタ部を2色ミラー
のみで構成するので、2色ミラーと分離ミラーとを組み
合わせた方式に比べても外乱光などによる誤検出、透過
反射条件の不均一による検出精度の低下を防止でき、か
つ低損失の分離抽出が可能になる。
源とO/E変換器との結合において光カプラを使用せず
に、分光部を用いているので以下のような効果が得られ
る。 不要なポートが存在しないので外乱となるフレネル反
射を大幅に削減することが可能になる。 分光部内における光の損失が極めて少ないのでS/N
が大幅に向上する。また、分岐フィルタ部を2色ミラー
のみで構成するので、2色ミラーと分離ミラーとを組み
合わせた方式に比べても外乱光などによる誤検出、透過
反射条件の不均一による検出精度の低下を防止でき、か
つ低損失の分離抽出が可能になる。
【0036】また、本発明によれば、光導波部に入力す
る信号として擬似ランダム信号により変調されたレーザ
光を用い、光導波部からの反射散乱光に対して相関演算
を行うことによりノイズを低減しS/Nを向上させ、更
に符号長を長くすることにより高感度な信号検出が可能
となり、平均処理による信号処理時間を減少させること
が可能となっている。例えば、符号長1023のM系列
信号を用いることにより−120dB以上減衰した信号
まで計測可能となっている。更に、検知信号の1周期で
の計測も可能になり、複数回の計算値の平均処理による
要する時間も減少できる。
る信号として擬似ランダム信号により変調されたレーザ
光を用い、光導波部からの反射散乱光に対して相関演算
を行うことによりノイズを低減しS/Nを向上させ、更
に符号長を長くすることにより高感度な信号検出が可能
となり、平均処理による信号処理時間を減少させること
が可能となっている。例えば、符号長1023のM系列
信号を用いることにより−120dB以上減衰した信号
まで計測可能となっている。更に、検知信号の1周期で
の計測も可能になり、複数回の計算値の平均処理による
要する時間も減少できる。
【0037】また、本発明によれば、2つの周波数の異
なる擬似ランダム信号を利用して信号処理を行うための
実際の光信号の伝播時間に対して時間的に拡大された検
知信号が得られ、反射散乱光の時間遅れの計測、強度検
出等の信号処理を低速で行うことが可能となる。例えば
M系列信号の符号長4095、クロック周波数を250
MHz、クロック周波数の差を10kHzとすると、検
知信号の周期は0.4sec、検知信号の拡大率は25
000倍(250MHz/10kHz)となり、検知信
号のワンプリングを0.1msecで行うとその換算距
離は0.4mとなり、低速のサンプリングでも高い分解
能を実現することが可能になっている。この場合、平均
処理によりS/Nを増大させた場合においても、従来の
OTDR装置に比べてその平均回数を減らし、従来のO
TDR装置では数十秒かかっていた計測信号処理時間を
数秒に短縮することが可能になっている。
なる擬似ランダム信号を利用して信号処理を行うための
実際の光信号の伝播時間に対して時間的に拡大された検
知信号が得られ、反射散乱光の時間遅れの計測、強度検
出等の信号処理を低速で行うことが可能となる。例えば
M系列信号の符号長4095、クロック周波数を250
MHz、クロック周波数の差を10kHzとすると、検
知信号の周期は0.4sec、検知信号の拡大率は25
000倍(250MHz/10kHz)となり、検知信
号のワンプリングを0.1msecで行うとその換算距
離は0.4mとなり、低速のサンプリングでも高い分解
能を実現することが可能になっている。この場合、平均
処理によりS/Nを増大させた場合においても、従来の
OTDR装置に比べてその平均回数を減らし、従来のO
TDR装置では数十秒かかっていた計測信号処理時間を
数秒に短縮することが可能になっている。
【0038】又、本発明によれば、従来の高出力レーザ
光の入射が必ずしも必要でなくなるので、装置特にレー
ザ光源の小型化と低廉化が可能になる。特に、レーザ光
源から光ファイバの入射端までの光路中で光学素子を全
く透過しないような構成にすると、光ファイバ入射前の
レーザ光は殆ど減衰することがないので、レーザ光源の
小型化に更に資する。
光の入射が必ずしも必要でなくなるので、装置特にレー
ザ光源の小型化と低廉化が可能になる。特に、レーザ光
源から光ファイバの入射端までの光路中で光学素子を全
く透過しないような構成にすると、光ファイバ入射前の
レーザ光は殆ど減衰することがないので、レーザ光源の
小型化に更に資する。
【図1】本発明の一実施例の分布型温度センサの構成を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図2】バンドパスフィルタを用いた場合の波長分離抽
出の原理説明図である。
出の原理説明図である。
【図3】バンドパスフィルタの透過率の特性図である。
【図4】バンドパスフィルタの反射率の特性図である。
【図5】バンドカットフィルタを用いた場合の波長分離
抽出の原理説明図である。
抽出の原理説明図である。
【図6】バンドカットフィルタの透過率の特性図であ
る。
る。
【図7】バンドカットフィルタの反射率の特性図であ
る。
る。
【図8】レイリー散乱光及びラマン散乱光の特性図であ
る。
る。
【図9】従来の光ファイバ分布型温度センサの構成説明
図である。
図である。
【図10】従来の温度計測装置の構成説明図である。
【図11】図10の装置の反射2色ミラーの特性図であ
る。
る。
【図12】図10の装置の分離2色ミラーの特性図であ
る。
る。
1 分岐分光器 2 レーザ光源 3,4,3a,4a 2色ミラー 7 入力ポート 8 センサ接続ポート 9 ストークス光出力ポート 10 反ストークス光出力ポート 11 センサ用光ファイバ 12 O/E変換器(光検出器) 13a,13b,13c,13d コリメータレンズ 14a,14b 増幅器 15,16 クロック発生器 17,18 疑似ランダム信号発生器 19a,19b,19c 乗算器 20a,20b,20c ローパスフィルタ 21 計算機 22 光ファイバ
フロントページの続き (72)発明者 山田 健夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 信号パターンが同一で周波数が僅かに異
なる2つの擬似ランダム信号を発生する工程と、発生し
た一方の擬似ランダム信号でレーザ光源を変調して光フ
ァイバ内に入射する工程と、この光ファイバからの後方
散乱光からラマン散乱によるストークス光及び反ストー
クス光を抽出する光成分抽出工程と、抽出したストーク
ス光及び反ストークス光と他方の擬似ランダム信号とを
乗じた後帯域制限する工程と、この帯域制限された信号
に基づき光ファイバの各種特性を求める工程とを有する
ことを特徴とするOTDRを用いた計測方法。 - 【請求項2】 前記光成分抽出工程は、ストークス光の
みを抽出する工程と反ストークス光のみを抽出する工程
とを有する光学素子による光学分離工程であって、レー
ザ光源から発っせられた光が光ファイバに入射する迄で
の間に前記光学素子を透過しないことを特徴とする請求
項1記載のOTDRを用いた計測方法。 - 【請求項3】 光ファイバから出射される後方散乱光の
うちラマン散乱によるストークス光と反ストークス光と
の強度に基づき光ファイバの各種の分布特性を求めるO
TDRを用いた計測装置において、 ストークス光又は反ストークス光の一方を透過して抽出
する光学フィルタから成る第1の2色ミラーと、該第1
の2色ミラーを透過しない反ストークス光又はストーク
ス光を透過して抽出する光学フィルタから成る第2の2
色ミラーとを備え、光源からの光ファイバを前記第1の
2色ミラー及び前記第2の2色ミラーとを介して光ファ
イバに導く分光部を有するOTDRを用いた計測装置。 - 【請求項4】 前記第1の2色ミラーは、後方散乱光か
らストークス光又は反ストークス光のうち一方を抽出し
残りを反射する光学フィルタから成り、前記第2の2色
ミラーは、前記第1の2色ミラーで反射された光から、
反ストークス光又はストークス光のうちその第1の2色
ミラーで抽出されなかった方の光を透過して抽出する光
学フィルタから成ることを特徴とする請求項3記載のO
TDRを用いた計測装置。 - 【請求項5】 光ファイバから出射される後方散乱光の
うちマラソン散乱によるストークス光と反ストークス光
との強度に基づき光ファイバの各種の分布特性を求める
OTDRを用いた計測装置において、 ストークス光又は反ストークス光の一方を反射して抽出
する光学フィルタから成る第3の2色ミラーと、該第3
の2色ミラーで反射されない反ストークス光又はストー
クス光を反射して抽出する光学フィルタから成る第4の
2色ミラーとを備え、光源からの光ファイバを前記第3
の2色ミラー及び前記第4の2色ミラーとを介して光フ
ァイバに導く分光部を有するOTDRを用いた計測装
置。 - 【請求項6】 第1のクロック信号に基づき第1の擬似
ランダム信号を発生する手段と、前記第1のクロック信
号と周波数が僅かに異なる第2のクロック信号に基づき
第2の擬似ランダム信号を発生する手段と、前記第1の
擬似ランダム信号により振幅変調されたレーザ光を発生
し、前記分光部を経て光ファイバに入力する手段と、前
記第1の擬似ランダム信号と前記第2の擬似ランダム信
号とを乗算する手段と、前記光ファイバ中で発生した散
乱光のうち前記分光部で抽出されたストークス光及び反
ストークス光と前記第2の擬似ランダム信号とをそれぞ
れ乗算する手段と、乗算された各信号の帯域制限を行う
手段と、前記帯域制限を受けた信号に基づき光ファイバ
の各種特性を求める演算手段とを有する請求項1乃至3
のうち何れかに記載のOTDRを用いた計測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4071548A JP2812049B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | Otdrを用いた計測方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4071548A JP2812049B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | Otdrを用いた計測方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05273081A true JPH05273081A (ja) | 1993-10-22 |
JP2812049B2 JP2812049B2 (ja) | 1998-10-15 |
Family
ID=13463903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4071548A Expired - Fee Related JP2812049B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | Otdrを用いた計測方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2812049B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008032625A (ja) * | 2006-07-31 | 2008-02-14 | Yokogawa Electric Corp | 双方向光モジュールおよびこれを用いた光パルス試験器 |
JP2008203094A (ja) * | 2007-02-20 | 2008-09-04 | Hitachi Cable Ltd | 光ファイバ温度センサ及びそれを用いた温度測定方法 |
JP2012088081A (ja) * | 2010-10-15 | 2012-05-10 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光線路試験装置及び光線路試験方法 |
CN104897370A (zh) * | 2015-05-27 | 2015-09-09 | 广东高聚激光有限公司 | 一种光纤熔接质量监测方法和系统 |
JP5867618B2 (ja) * | 2012-10-23 | 2016-02-24 | 富士通株式会社 | 異常検知システム及び異常検知方法 |
CN107643275A (zh) * | 2016-08-19 | 2018-01-30 | 北京杏林睿光科技有限公司 | 一种一体式拉曼光机系统 |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP4071548A patent/JP2812049B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008032625A (ja) * | 2006-07-31 | 2008-02-14 | Yokogawa Electric Corp | 双方向光モジュールおよびこれを用いた光パルス試験器 |
JP2008203094A (ja) * | 2007-02-20 | 2008-09-04 | Hitachi Cable Ltd | 光ファイバ温度センサ及びそれを用いた温度測定方法 |
JP2012088081A (ja) * | 2010-10-15 | 2012-05-10 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光線路試験装置及び光線路試験方法 |
JP5867618B2 (ja) * | 2012-10-23 | 2016-02-24 | 富士通株式会社 | 異常検知システム及び異常検知方法 |
CN104897370A (zh) * | 2015-05-27 | 2015-09-09 | 广东高聚激光有限公司 | 一种光纤熔接质量监测方法和系统 |
CN107643275A (zh) * | 2016-08-19 | 2018-01-30 | 北京杏林睿光科技有限公司 | 一种一体式拉曼光机系统 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2812049B2 (ja) | 1998-10-15 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |