JP4463828B2 - 光導波路の波長分散の測定方法、測定装置及び測定プログラム - Google Patents

光導波路の波長分散の測定方法、測定装置及び測定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、光導波路における波長分散の測定方法、測定装置及び測定プログラムに関するものである。
光導波路の1つである光ファイバを用いた光通信システムにおいて、光ファイバの波長分散は、光信号伝搬時の信号波形のひずみを招くなど光通信システムの特性に大きな影響を与えるため、測定によって光ファイバ等の波長分散を知ることは、通信システム設計上欠かせない事項である。特に、実際のシステム運用や試験時においては、光ケーブルを設置した状態で、光ファイバの波長分散の長さ方向に対する分布の測定を行うことが必要になるケースが多い。このように、非破壊で光ファイバの波長分散の長さ方向に対する分布の測定を行う手法としては、従来、光ファイバ中の4光波混合を利用した方法がある(例えば非特許文献1を参照。)。
L.F.Mollenauer et al."Method for facile and accurate measurement of optical fiber dispersion maps,"OPTICS LETTERS,VOL.21,NO.21,November1,1996,pp.1724−1726 E.Brinkmeyer and R.Ulrich,"High−resolution OCDR in dispersive waveguides,"Electronics Letters,vol.26,No.6,pp.413−414(15th March 1990)
しかし、この従来の手法は、光ファイバ内の非線形光学効果を利用する必要があることから、大きな強度のレーザ光を必要とすること(非特許文献1では、1W程度のレーザ光により測定系が構築されている。)、などの欠点を有していた。そこで、本発明は、従来の方法とは根本的に原理の異なる方法により、非破壊で光導波路の波長分散の長さ方向に対する分布の測定を行う手法を新たに提供する。従来の技術のように高出力な光源を必要とすることのない波長分散の測定方法、測定装置及び測定プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、光導波路における局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定方法であって、スペクトル密度関数S(ω)が既知である入射光を前記光導波路に入射するステップと、前記入射光を光導波路に入射するステップにおいて前記光導波路に入射した入射光により、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号を観測するステップと、前記散乱光振幅に比例した信号を観測するステップで観測した前記第1の途中地点における散乱光振幅に比例した信号と前記第2の途中地点における散乱光振幅に比例した信号との相関関数により前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出するステップと、を有することを特徴とする。
上記波長分散測定方法において、前記散乱光振幅に比例した信号を観測するステップは、前記第1の途中地点及び前記第2の途中地点における散乱光としてレイリー散乱光を観測するステップであることが望ましい。
また、上記波長分散測定方法において、前記散乱光振幅に比例した信号を観測するステップは、前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光及び前記光導波路の入射端から前記第1の途中地点までの長さの2倍に相当する伝搬時間と等しい遅延時間を有する遅延手段を通した入射光を前記第1の途中地点と前記第2の途中地点との距離に等しい相対遅延差を有する第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段に導くことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I及び前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iを検出するステップで、前記波長分散を算出するステップは、前記干渉信号Iと前記干渉信号Iとの相関関数により前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出するステップであることが望ましい。
また、上記波長分散測定方法において、前記散乱光または前記入射光の経路上に可変遅延手段を設け、前記散乱光振幅に比例した信号を観測するステップは、

前記可変遅延手段の遅延量を変更しながら前記干渉信号I,Iを個別に複数検出するステップで、前記波長分散を算出するステップは、前記散乱光振幅に比例した信号を観測するステップで検出した前記干渉信号I,Iの積のアンサンブル平均を示す以下の数式(40)
Figure 0004463828
を算出することにより前記干渉信号I,Iの相関関数を求めるステップであることが望ましい。
また、上記波長分散測定方法において、前記散乱光または前記入射光の経路上に可変遅延手段を設け、前記散乱光振幅に比例した信号を観測するステップは、前記可変遅延手段の遅延時間τを連続的に変化させながら、前記干渉信号I,Iを干渉信号Iとして検出するステップで、前記波長分散を算出するステップは、前記散乱光振幅に比例した信号を観測するステップで検出した前記干渉信号Iをτの関数I(τ)として記録し、関数I(τ)を使って、以下の数式(41)
Figure 0004463828
により前記干渉信号I,Iのアンサンブル平均を示す以下の数式(42)
Figure 0004463828
を計算することにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iと前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iとの相関関数を求めるステップであることが望ましい。
また、上記波長分散測定方法において、前記干渉信号I,Iの相関関数として求めた以下の数式(43)
Figure 0004463828
を用いることにより、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における分散Dを以下の数式(44)により算出することが望ましい。
Figure 0004463828
また、本発明は、光導波路における局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定装置であって、スペクトル密度関数S(ω)が既知である入射光を前記光導波路に入射する手段と、前記入射光を光導波路に入射する手段からの入射光により、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号を観測する手段と、前記散乱光振幅に比例した信号を観測する手段の観測した前記第1の途中地点における散乱光振幅に比例した信号と前記第2の途中地点における散乱光振幅に比例した信号との相関関数により前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出する手段と、を具備したことを特徴とする。
上記波長分散測定装置において、前記散乱光振幅に比例した信号を観測する手段は、前記第1の途中地点及び前記第2の途中地点における散乱光としてレイリー散乱光を観測することが望ましい。
また、上記波長分散測定装置において、前記散乱光振幅に比例した信号を観測する手段は、前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光及び前記光導波路の入射端から前記第一の途中地点までの長さの2倍に相当する伝搬時間と等しい遅延時間を有する遅延手段を通した入射光を前記第1の途中地点と前記第2の途中地点との距離に等しい相対遅延差を有する第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段に導くことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I及び前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iを検出し、前記波長分散を算出する手段は、前記散乱光振幅に比例した信号を観測する手段の検出した前記干渉信号Iと前記干渉信号Iとの相関関数により前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出することが望ましい。
また、上記波長分散測定装置において、前記散乱光または前記入射光の経路上に設けられた可変遅延手段をさらに有し、前記散乱光振幅に比例した信号を観測する手段は、前記可変遅延手段の遅延量を変更しながら前記干渉信号I,Iを個別に複数検出し、前記波長分散を算出する手段は、前記散乱光振幅に比例した信号を観測する手段の検出した前記干渉信号I,Iの積のアンサンブル平均を示す以下の数式(45)
Figure 0004463828
を算出することにより前記干渉信号I,Iの相関関数を求めることが望ましい。
また、上記波長分散測定装置において、前記散乱光または前記入射光の経路上に設けられた可変遅延手段をさらに有し、前記散乱光振幅に比例した信号を観測する手段は、前記可変遅延手段の遅延時間τを連続的に変化させながら、前記干渉信号I,Iを干渉信号Iとして検出し、前記波長分散を算出する手段は、前記干渉信号Iをτの関数I(τ)として記録し、関数I(τ)を使って、以下の数式(46)
Figure 0004463828
により前記干渉信号I,Iのアンサンブル平均を示す以下の数式(47)
Figure 0004463828
を計算することにより、前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iと、前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iとの相関関数を求めることが望ましい。
また、上記波長分散測定装置において、前記干渉信号I,Iの相関関数として求めた以下の数式(48)
Figure 0004463828
を用いることにより、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における分散Dを以下の数式(49)により算出することが望ましい。
Figure 0004463828
また、本発明は、光導波路における局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定方法であって、スペクトル密度関数S(ω)が既知である入射光を前記光導波路に入射するステップと、前記入射光を光導波路に入射するステップにおいて前記光導波路に入射した入射光により、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において前記入射光を前記光導波路に入射するステップで入射した入射光により生じる散乱光振幅に比例した信号を観測するステップと、前記散乱光振幅に比例した信号を観測するステップで観測した前記第1の途中地点における散乱光振幅に比例した信号と前記第2の途中地点における散乱光振幅に比例した信号との2乗の相関関数により前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出するステップと、を有することを特徴とする。
上記波長分散測定方法において、前記散乱光振幅に比例した信号を観測するステップは、前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光及び前記光導波路の入射端から前記第1の途中地点までの長さの2倍に相当する伝搬時間と等しい遅延時間を有する遅延手段を通した入射光を前記第1の途中地点と前記第2の途中地点との距離に等しい相対遅延差を有する第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段に導くことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I及び前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iを検出するステップで、前記波長分散を算出するステップは、前記干渉信号I,Iの絶対値の2乗|I,|Iの相関関数を求めることにより前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出するステップであることが望ましい。
また、上記波長分散測定方法において、前記散乱光または前記入射光の経路上に設けられた可変遅延手段をさらに有し、前記散乱光振幅に比例した信号を観測するステップは、前記可変遅延手段の遅延時間τを連続的に変化させながら、前記干渉信号I,Iを干渉信号Iとして検出するステップで、前記波長分散を算出するステップは、前記干渉信号Iをτの関数I(τ)として記録し、関数I(τ)を使うことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iと前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iとの2乗の相関関数を求めるステップであることが望ましい。
また、上記波長分散測定方法において、前記干渉信号I,Iの絶対値の2乗の相関関数を求めることにより前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における分散Dを以下の数式(50)により算出することが望ましい。
Figure 0004463828
Figure 0004463828
また、本発明は、光導波路における局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定装置であって、スペクトル密度関数S(ω)が既知である入射光を前記光導波路に入射する手段と、前記入射光を光導波路に入射する手段からの入射光により、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる前記第2の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号を観測する手段と、前記散乱光振幅に比例した信号を観測する手段の観測した前記第1の途中地点における散乱光振幅に比例した信号と前記第2の途中地点における散乱光振幅に比例した信号との2乗の相関関数により前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出する手段と、を具備したことを特徴とする。
上記波長分散測定装置において、前記散乱光振幅に比例した信号を観測する手段は、前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光及び前記光導波路の入射端から前記第1の途中地点までの長さの2倍に相当する伝搬時間と等しい遅延時間を有する遅延手段を通した入射光を、前記第1の途中地点と前記第2の途中地点との距離に等しい相対遅延差を有する第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段に導くことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I及び前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iを検出し、前記波長分散を算出する手段は、前記散乱光振幅に比例した信号を観測する手段の検出した前記干渉信号I,Iの絶対値の2乗|I,|Iの相関関数を求めることにより前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における波長分散を測定することが望ましい。
また、上記波長分散測定装置において、前記散乱光または前記入射光の経路上に設けられた可変遅延手段をさらに有し、前記散乱光振幅に比例した信号を観測する手段は、前記可変遅延手段の遅延時間τを連続的に変化させながら、前記干渉信号I,Iを干渉信号Iとして検出し、前記波長分散を算出する手段は、前記干渉信号Iをτの関数I(τ)として記録し、関数I(τ)を使うことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iと前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iとの2乗の相関関数を求めることが望ましい。
また、上記波長分散測定装置において、前記波長分散を算出する手段は、前記干渉信号I,Iの絶対値の2乗の相関関数を求めることにより前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における分散Dを以下の数式(52)により算出することが望ましい。
Figure 0004463828
Figure 0004463828
また、本発明は、光導波路における、局所での散乱光係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定装置に用いられる測定プログラムであって、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光振幅に比例した干渉信号I及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光振幅に比例した干渉信号Iを数値として取り込んで、前記干渉信号I,Iの絶対値の2乗の相関関数を求めることにより前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における波長分散Dを以下の数式(54)により算出する。
Figure 0004463828
Figure 0004463828
また、本発明は、光導波路における局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定装置に用いられる測定プログラムであって、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光振幅に比例した干渉信号I及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光振幅に比例した干渉信号Iを数値として取り込んで、前記干渉信号I,Iの相関関数を求めることにより前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における波長分散Dを以下の数式(56)により算出する。
Figure 0004463828
また、本発明は、光導波路における局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより前記光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる方法であって、スペクトル密度関数S(ω)が既知である入射光を前記光導波路に入射するステップと、前記入射光を前記光導波路に入射するステップで入射した入射光により、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号を観測するステップと、前記散乱光振幅に比例した信号を観測するステップで観測した前記第1の途中地点における散乱光振幅に比例した信号と、前記第2の途中地点における散乱光振幅に比例した信号との2乗の相関関数により前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出するステップと、を有し、前記散乱光振幅に比例した信号を観測するステップは、前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光と、前記光導波路の入射端から前記第1の途中地点までの長さの2倍に相当する伝搬時間と等しい遅延時間を有する遅延手段を通した入射光を、前記第1の途中地点と前記第2の途中地点との距離に等しい相対遅延差を有する第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段に導くことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iと前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iとを検出する際に、前記第1の途中地点及び前記第2の途中地点からの前記散乱光が前記第1の干渉信号検出手段及び前記第2の干渉信号検出手段に導かれるまでの経路上、または前記入射光が前記第1の干渉信号検出手段及び前記第2の干渉信号検出手段に導かれるまでの経路上に予め挿入され、累積波長分散を示す以下の数式(57)
Figure 0004463828
の値が既知である分散媒質を介して前記干渉信号I,Iを検出するステップで、前記波長分散を算出するステップは、前記干渉信号I,Iの絶対値の2乗の相関関数を求めることにより前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における分散Dを以下の数式(58)により算出するステップであることが望ましい。
Figure 0004463828
Figure 0004463828
また、本発明は、光導波路における局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより前記光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定装置であって、スペクトル密度関数S(ω)が既知である入射光を光導波路に入射する手段と、前記入射光を光導波路に入射する手段からの入射光により、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号を観測する手段と、前記散乱光振幅に比例した信号を観測する手段の観測した前記第1の途中地点における散乱光振幅に比例した信号と前記第2の途中地点における散乱光振幅に比例した信号との2乗の相関関数により前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出する手段と、を有し、前記散乱光振幅に比例した信号を観測する手段は、前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光及び前記光導波路の入射端から前記第1の途中地点までの長さの2倍に相当する伝搬時間と等しい遅延時間を有する遅延手段を通した入射光を前記第1の途中地点と前記第2の途中地点との距離に等しい相対遅延差を有する第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段に導くことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iと前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iとを検出する際に、前記第1の途中地点及び前記第2の途中地点からの前記散乱光が前記第1の干渉信号検出手段及び前記第2の干渉信号検出手段に導かれるまでの経路上、または前記入射光が前記第1の干渉信号検出手段及び前記第2の干渉信号検出手段に導かれるまでの経路上に予め挿入され、累積波長分散を示す以下の数式(60)
Figure 0004463828
の値が既知である分散媒質を介して前記干渉信号I,Iを検出し、前記波長分散を算出する手段は、前記干渉信号I,Iの絶対値の2乗の相関関数を求めることにより前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における分散Dを以下の数式(61)により算出することが望ましい。
Figure 0004463828
Figure 0004463828
尚、本発明で利用することができる光導波路における散乱現象の代表例は、光導波路の微小な空間領域での屈折率のばらつきによって生じるレイリー散乱である。この他にも、例えば導波路構造の不完全性に起因して生じる散乱現象や、不純物が含有されることによって生じる散乱現象のように、局所的な散乱係数が時間に依存しない散乱現象は、本発明において利用することができる。反対に、光導波路内での散乱現象として知られるブリルアン散乱やラマン散乱などは、それぞれ音響フォノン、光学フォノンが光ファイバ中に励起されることによって生じるものであるが、これらの局所的な散乱係数は、フォノンが一定の寿命で生成消滅を繰り返すため、時間的に変動する。これらの現象は本発明には利用できない。これは、散乱光振幅又は散乱光強度の相関関数が局所的な散乱強度の時間変動によって消滅し、測定できないためである。
ただし、導波路構造の不完全性に起因して生じる散乱現象や、不純物が含有されることによって生じる散乱現象は、導波路の品質が向上するに従い減少し、理想的な導波路においては観測されない。また、品質の高い導波路においては、これらの散乱現象は、導波路の限られた位置でしか観測されないということもある。一方、レイリー散乱は、アモルファス材料であれば常に任意の場所において観測されるため、以下では、光ファイバ中でのレイリー散乱現象を利用することにするが、これらの説明は、他の散乱現象を用いる場合でも本質的に変わることはない。
非特許文献2では、波長分散を有する導波路の分析を本発明と類似の構成によって高い空間分解能で行う技術が開示されている。そして、この非特許文献2に開示された理論を応用すれば、導波路の入出射端や欠陥など、空間的にその位置の同定が可能であり且つ周囲に比べて特別に強い散乱点がある場合に、その散乱点までの区間の波長分散を求めることが可能である。一方、本発明では、レイリー散乱などのように個々の散乱の位置の特定が不可能であり且つ統計的に導波路内で均一に存在する散乱現象を用いて、非特許文献2とは異なる理論により、任意の区間における波長分散を測定することが可能である。
また、本発明の実施形態の1つでは、前記散乱光または広帯域スペクトル光の経路上に、データ取得制御手段と連動した可変遅延手段を設けられている。そして、データ取得制御手段は、前記可変遅延手段の遅延量を変えながら、第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段の出力をデータ取得保存手段に記録させる。

また、光導波路としては、平面光波回路に用いられるスラブ型又はチャネル型の光導波路や光ファイバ等、光を所定の媒質内に閉じ込めて伝搬させるものが考えられる。
本発明の光導波路の波長分散の測定方法、測定装置及び測定プログラムは、従来の方法とは根本的に原理の異なる方法により、光導波路の任意の区間における波長分散を測定することができる。すなわち、非破壊で光導波路の波長分散の長さ方向に対する分布の測定を行う手法を新たに提供する。従来の技術のように高出力な光源を必要としない波長分散の測定方法、測定装置及び測定プログラムを提供することができる。
本発明の実施形態1−1に係る光ファイバの波長分散測定装置を示す構成説明図である。 本発明の実施形態1−1に係る干渉信号検出手段の一例を示す構成説明図である。 本発明の実施形態1−2に係る光ファイバの波長分散測定装置を示す構成説明図である。 本発明の実施形態2−1に係る光ファイバの波長分散測定装置を示す構成説明図である。 本発明の実施形態2−2に係る光ファイバの波長分散測定装置を示す構成説明図である。 本発明の実施形態3に係る光ファイバの波長分散測定装置を示す構成説明図である。 OFDR法における周波数変調波形を示した概略図である。 OFDR法におけるスペクトル密度関数を示した概略図である。
符号の説明
図面において使用されている符号は、以下の通りである。 11:被測定光ファイバ、12:入射端、13:途中地点、14:広帯域スペクトル光発生手段、15:可変バンドパスフィルタ手段、16:光分岐手段、17:光サーキュレート手段、18:光分岐手段、19:第1の干渉信号検出手段、20:遅延手段、21:光分岐手段、22:可変遅延手段、23:第2の干渉信号検出手段、24:データ取得保存手段、25:データ演算手段、26:データ取得制御手段、27:可変遅延手段、28,29:光分岐結合手段、30:干渉信号検出手段、31,32,34,35:フォトダイオード、33,36:バランス型フォトディテクタ、37:可動ミラー、38:段階可変遅延手段、39:光位相変調手段、40:偏波制御手段、41:光増幅手段、51:絶対値の2乗演算手段、61:狭線幅周波数変調光発生手段、71:参照分散付与手段、90a,b,c,d:参照光、91a,b:レイリー散乱光、101:距離毎レイリー散乱光振幅分析手段、102:距離毎レイリー散乱光振幅データ保存手段
(実施形態1−1)以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態1−1に係る光ファイバの波長分散測定装置を示す構成説明図である。なお、本実施形態では、光導波路が被測定光ファイバ11である場合について説明するが、被測定光ファイバ11に限らず、平面光波回路に用いられるスラブ型又はチャネル型等の光を所定の媒質内に閉じ込めて伝搬させる光導波路を適用することもできる。
図1に示すように、被測定光ファイバ11の入射端12から任意の途中地点13までの区間(本実施形態において、以下測定区間という)の波長分散を測定する。被測定光ファイバ11には、広帯域スペクトル光発生手段14からスペクトル密度関数S(ω)が既知である広帯域スペクトル光(参照光90a)が可変バンドパスフィルタ手段15、光分岐手段16、及び光サーキュレート手段17を介して入射される。
被測定光ファイバ11に入射した広帯域スペクトル光(参照光90b)により被測定光ファイバ11の途中地点において生じるレイリー散乱光91aは、光サーキュレート手段17及び光分岐手段18を介して第1の干渉信号検出手段19に入力される。前記光分岐手段16により分岐された広帯域スペクトル光(参照光90c)は、被測定光ファイバ11の入射端12からの測定区間の長さ(測定区間長)の2倍に相当する伝搬時間に等しい遅延手段20、データ取得制御手段26と連動した可変遅延手段27、及び光分岐手段21を介して前記第1の干渉信号検出手段19に入力される。前記光分岐手段18で分岐されたレイリー散乱光91bは、可変遅延手段22を介して第2の干渉信号検出手段23に入力される。前記光分岐手段21で分岐された広帯域スペクトル光(参照光90d)は、前記第2の干渉信号検出手段23に入力される。
前記第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23では、レイリー散乱光振幅に比例した信号を検出してデータ取得保存手段24に入力する。前記データ取得保存手段24とデータ演算手段25では、複数の途中地点において生じるレイリー散乱光振幅に比例した信号の相関関数により被測定光ファイバ11の入射端12から任意の途中地点13までの区間の波長分散を算出する。前記可変遅延手段27及びデータ取得保存手段24は、データ取得制御手段26により制御される。データ取得制御手段26は、可変遅延手段27の遅延量を変えながら、第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23の出力をデータ取得保存手段24に記録させる。
第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23によって検出された第1の干渉信号及び第2の干渉信号は、データ取得保存手段24によって保存され、データ演算手段25に導かれる。データ演算手段25においては、第1の干渉信号及び第2の干渉信号の相関関数を数値的演算によって求め、後に説明する理論式に基づいて所定区間の被測定光ファイバ11の波長分散を算出することを可能とする。第1の干渉信号及び第2の干渉信号の相関関数は、第1の干渉信号をI、第2の干渉信号をIとしたときに、これらの積のアンサンブル平均を示す以下の数式(80)で与えられる。ここで、数式(80)において、*は複素共役記号である。
Figure 0004463828
このアンサンブル平均を計算するために、上記のように遅延量を変更しつつ多数の干渉信号をデータとして取得する必要があった。
実施形態1−1おいて初めて開示する理論によれば、第1の干渉信号I及び第2の干渉信号Iの相関関数は、測定区間における分散Dと以下の関係式(数式(81))で結び付けられる。
Figure 0004463828
広帯域スペクトル光発生手段14は、例えばスーパールミネッセントダイオードにより実現され、スペクトル幅数十nm程度の広帯域スペクトル連続光を発生させる。可変バンドパスフィルタ手段15は、中心周波数ω、バンド幅Δωのスペクトル光を切り出す。スペクトル光の中心周波数ωは、データ取得制御手段26により可変可能である。可変バンドパスフィルタ手段15で切り出された連続光のスペクトル密度関数S(ω)はあらかじめ既知であるものとする。通常は、可変バンドパスフィルタ手段15からの出力はガウシアンプロファイルで近似でき、以下の数式(82)のように書ける。
Figure 0004463828
ここで、数式(82)において、ωは中心周波数であり、データ取得制御手段26により制御可能である。Δωは帯域幅である。
次に、被測定光ファイバ11に入射した広帯域スペクトル光(参照光90b)により被測定光ファイバ11の測定区間内の第1の途中地点において生じるレイリー散乱光振幅に比例した信号と、被測定光ファイバ11の測定区間内であり第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において生じるレイリー散乱光振幅に比例した信号と、を観測する。これを実現するため実施形態1−1では、被測定光ファイバ11に入射した広帯域スペクトル光(参照光90b)により生じるレイリー散乱光91aと、測定区間の2倍に相当する伝搬時間に等しい長さの遅延手段20及び可変遅延手段27を通した広帯域スペクトル光(参照光90c)と、を第1の途中地点と第2の途中地点との距離に等しい相対的な光路長差を有する第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23に導くことにより、第1の途中地点からのレイリー散乱光振幅に比例した干渉信号I及び第2の途中地点からのレイリー散乱光振幅に比例した干渉信号Iとして検出する。
具体的には、可変バンドパスフィルタ手段15を通過したあと、広帯域スペクトル光(参照光90a)は光分岐手段16で2つに分岐され、一方は被測定光ファイバ11へ導かれる。このとき被測定光ファイバ11の任意の地点においてガラスの屈折率揺らぎに起因するレイリー散乱光91aが発生し、発生したレイリー散乱光91aは、光サーキュレート手段17を介して第1,第2の干渉信号検出手段19、23へと導かれる。光分岐手段16で分岐されたもう一方の広帯域スペクトル光(参照光90c)は、測定区間長の2倍に相当する伝搬時間に等しい遅延手段20及び可変遅延手段27を介して第1,第2の干渉信号検出手段19、23へ導かれる。測定区間長の2倍に相当する伝搬時間に等しい遅延手段20は、以下の光路1と光路2との光路長が等しくなるよう設定される。
光路1:光分岐手段16→光サーキュレート手段17→被測定光ファイバ11の任意の(レイリー散乱の)反射点→光サーキュレート手段17→第1,第2の干渉信号検出手段19、23 光路2:光分岐手段16→第1,第2の干渉信号検出手段19、23
具体的には、光ファイバの固定遅延線をつなぎかえることにより実現でき、この長さを変更することによって測定区間を任意に変更することが可能である。
前記参照光90c及びレイリー散乱光91aは、光分岐手段21、18によって2分割され、被測定光ファイバ11の第1の途中地点と第2の途中地点との距離に等しい相対的な光路長差を有する第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23は、参照光90c,90dおよびレイリー散乱光91a,91bによって生じる干渉信号の検出を行う。前記測定区間長の2倍に相当する伝搬時間に等しい遅延手段20及び可変遅延手段27を参照光90cの経路に挿入した結果、第1の干渉信号検出手段19からは、被測定光ファイバ11の第1の途中地点からのレイリー散乱光振幅に比例した干渉信号Iが出力される。一方、第2の干渉信号検出手段23からは、被測定光ファイバ11の第2の途中地点からのレイリー散乱光振幅に比例した干渉信号Iが出力される。
本実施形態では、第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23により検出された干渉信号は最終的にデータ演算手段25へと導かれ、後述される知見によりもたらされる理論式により被測定光ファイバ11の所定区間の波長分散を導くことが出来る。
第1,第2の干渉信号検出手段19、23は、公知の技術であるヘテロダイン検波技術またはホモダイン検波技術により構成することが可能であり、部品構成としては、幾つかのバリエーションが考えられる。
図2は、本発明の実施形態1−1に係る干渉信号検出手段の一例を示す構成説明図である。図2中、図1と同一部分は同一符号を付してその説明を省略する。図2において、第1の干渉信号検出手段19(図1)としては、フォトダイオード31,32よりなるバランス型フォトディテクタ33が設けられ、第2の干渉信号検出手段23(図1)としては、フォトダイオード34,35よりなるバランス型フォトディテクタ36が設けられる。可変遅延手段22(図1)としては、可動ミラー(遅延付与部)37が設けられる。被測定光ファイバ11の入射端12からの測定区間の長さの2倍に相当する伝搬時間に等しい遅延手段20(図1)としては、段階可変遅延手段38が設けられ、段階可変遅延手段38と光分岐手段21の間には、可変遅延手段27、光位相変調手段(ω)39及び偏波制御手段40が設けられる。広帯域スペクトル光発生手段14と可変バンドパスフィルタ手段15の間には、光増幅手段41が設けられる。
図2に示すように、光位相変調手段(ω)39で特定周波数ωなる正弦波により参照光90cを位相変調し、光分岐結合手段28,29により合波し、バランス型フォトディテクタ33及びバランス型フォトディテクタ36において光電変換した後、データ取得保存手段24とデータ演算手段25において周波数ωなる周波数成分の強度をスペクトル分析手段(不図示)により測定することにより、コヒーレント相関を観測することが出来る。図中の偏波制御手段40は、光ファイバで生じる偏波の揺らぎに対応するためのものであり、干渉信号強度が最大となるよう参照光90cの偏波状態を調整する。
被測定光ファイバ11の第1の途中地点と第2の途中地点との距離、すなわち第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23の間の相対遅延差dは、可変遅延手段22において遅延時間τを変えることにより、使用する広帯域スペクトル光の帯域幅Δωと合わせて次のように設定するのがよい。これらのパラメータは、いかように設定しても測定が不可能になることはないが、比較的精度よく測定可能な設定範囲が存在する。測定区間長をzとし、測定区間内の予想される波長分散を以下の数式(83)とする。
Figure 0004463828
スペクトル密度関数を数式(82)と想定した場合、測定区間を1往復した場合の広帯域スペクトル光のコヒーレンス時間を示す以下の数式(84)がd/c(cは光速)に等しい時に最も精度のよい観測が可能となる。この理由は、後述する数式(89)で与えられる観測量が、d=0において1、d=∞において0となり、d/c=Tにおいて波長分散に対する微分係数が最大となるため、高い精度での観測が可能であるからである。
Figure 0004463828
数式(84)において要求される設定範囲は、共用幅があり、0.1T<d/c<10T程度であれば十分に観測は可能である。また実際の測定時においては、波長分散が全く予測できない場合には、dやΔωを変更して何回かの測定を行えばよい。数値例としては、Δω=100GHz/2π、λ=1.55μm、L=1kmとし、及び数式(83)を以下の数式(85)に示す条件とすれば、dは約25mmとなる。
Figure 0004463828
次に実施形態1−1では、前記第1の途中地点において生じるレイリー散乱光振幅に比例した干渉信号Iと、前記第2の途中地点において生じるレイリー散乱光振幅に比例した干渉信号Iと、の相関関数を示す以下の数式(86)より光ファイバの入射端12から任意の途中地点13までの区間の波長分散を算出する。
Figure 0004463828
まず、前記第1の途中地点において生じるレイリー散乱光振幅に比例した干渉信号Iと、前記第2の途中地点において生じるレイリー散乱光振幅に比例した干渉信号Iと、の相関関数を求めるためには、前記散乱光または広帯域スペクトル光の経路上に可変遅延手段27を設け、前記可変遅延手段27の遅延量を変更しながら前記干渉信号I,Iを複数検出し、これらのアンサンブル平均を算出する。これにより前記干渉信号I,Iの相関関数を示す以下の数式(87)として求めることができる。
Figure 0004463828
このために、可変遅延手段27は、データ取得制御手段26により制御できるようにする。尚、可変遅延手段27の遅延量については、測定毎に独立なレイリー散乱光を観測する必要があることから、1回の遅延量を広帯域スペクトル光のコヒーレンス長以上にする必要がある。この遅延距離は、例えば広帯域スペクトル光のスペクトル幅がΔω=100GHz/2πの場合、約18mm(真空換算)である。
実施形態1−1で観測する干渉信号I,Iは、両者とも振幅と位相を有する複素変数である。図2の構成によれば、バランス型フォトディテクタ33,36により観測される電流は周波数ωmで振動するが、この電流の振幅(強度)と位相を観測することによって複素変数である干渉信号I,Iが決定される。
実施形態1−1では、上記で求めた相関関数を示す以下の数式(88)より、測定区間における分散Dを以下の理論式(数式(89))により算出する。
Figure 0004463828
Figure 0004463828
以後、上記に示した理論式が妥当である理由を説明する。前記広帯域スペクトル光の波形は以下の数式(90)と書くことが出来る。
Figure 0004463828
ここでA(ω)はフーリエ分解された電界振幅成分であり、以下の数式(91)が成立する。
Figure 0004463828
数式(90)において、kは伝搬定数であり、参照光90cの経路は非分散性であるので以下の数式(92)が成立する。
Figure 0004463828
光ファイバの各点zからのレイリー散乱光91aは、第1,第2の干渉信号検出手段19,23の入力において、以下の数式(93)で表される。
Figure 0004463828
ここではa(z)はzにおける散乱係数(局所的な反射率)である。数式(93)において、β(ω)は光ファイバの伝搬定数であり、テイラー展開により、以下の数式(94)と書くことが出来る。
Figure 0004463828

ここで数式(94)において、νは光の位相速度、νは光の群速度、β″は波長分散Dと以下の数式(95)なる関係にあり、β″を求めることによりDを求めることが可能である。
Figure 0004463828
数式(93)のzに対する総和を取ることによってレイリー散乱光91aの振幅が次のように得られる。
Figure 0004463828
第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23の出力は、以下の数式(97)
Figure 0004463828
であるので、数式(97)に数式(90)、数式(96)を代入し、直流成分を無視すると、
Figure 0004463828
とおいた。一般にΓ(z)は、広帯域スペクトル光のコヒーレンス関数と呼ばれるものである。ここで、β″z/2は、zのd程度の変化に対して、2πよりもずっと小さい量しか変化しないと仮定すると、
Figure 0004463828
としてよい。
これらの干渉信号の相関関数は、
Figure 0004463828
である。a(z)の標準偏差をσとすると、
Figure 0004463828
であり、
Figure 0004463828
を積分で置き換えると、
Figure 0004463828
を得る。数式(103)でd=0とおけば、
Figure 0004463828
が成立する。数式(103)、数式(104)より
Figure 0004463828
数式(98)のΓ(Z)の式よりΓ(Z)を元に戻せば、
Figure 0004463828
数式(106)は、S(ω)、z、およびdが既知の場合、β″に対する積分方程式であり、数値計算によればβ″についてこれを解くことが出来る。従って、上記に説明した手段に従って
Figure 0004463828
となる量を実験的に求め、数式(106)にこれを代入してβ″について解くことによって、zまでの区間の分散β″を求めることが可能である。
(実施形態1−2) 図3は、本発明の実施形態1−2に係る光ファイバの波長分散測定装置を示す構成説明図である。なお、本実施形態では、光導波路が被測定光ファイバ11である場合について説明するが、被測定光ファイバ11に限らず、平面光波回路に用いられるスラブ型又はチャネル型等の光を所定の媒質内に閉じ込めて伝搬させる光導波路を適用することもできる。また、実施形態1−1と符号が同じ構成要素は本実施形態においても同一のものである。
図3に示すように、被測定光ファイバ11の入射端12から任意の途中地点13までの区間(本実施形態において、以下測定区間という)の波長分散を測定する。被測定光ファイバ11には広帯域スペクトル光発生手段14からスペクトル密度関数S(ω)が既知である広帯域スペクトル光(参照光90a)が可変バンドパスフィルタ手段15、光分岐手段16、及び光サーキュレート手段17を介して入射される。被測定光ファイバ11に入射した広帯域スペクトル光(参照光90b)により被測定光ファイバ11の途中地点において生じるレイリー散乱光91aは、光サーキュレート手段17を介して、第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段としての干渉信号検出手段30に入力される。前記光分岐手段16により分岐された広帯域スペクトル光(参照光90c)は、被測定光ファイバ11の入射端12からの測定区間の長さの2倍に相当する伝搬時間に等しい遅延手段20、及びデータ取得制御手段26と連動した可変遅延手段27を介して前記干渉信号検出手段30に入力される。
前記干渉信号検出手段30では、レイリー散乱光振幅に比例した信号を検出してデータ取得保存手段24とデータ演算手段25に入力する。前記データ取得保存手段24とデータ演算手段25では、複数の途中地点において生じるレイリー散乱光振幅に比例した信号の相関関数により被測定光ファイバ11の入射端12から任意の途中地点13までの区間の波長分散を算出する。前記可変遅延手段27及びデータ取得保存手段24は、データ取得制御手段26により制御される。データ取得制御手段26は、可変遅延手段27の遅延量を変えながら、干渉信号検出手段30の出力をデータ取得保存手段24に記録させる。干渉信号検出手段30によって検出された干渉信号は、データ取得保存手段24によって保存され、データ演算手段25に導かれる。データ演算手段25においては、干渉信号の相関関数を数値的演算によって求め、所定区間の被測定光ファイバ11の分散を算出する。
前記データ取得制御手段26と連動した可変遅延手段27が遅延時間τを連続的に変化させながら、干渉信号検出手段30がその都度干渉信号Iの検出を行い、データ取得保存手段24が干渉信号Iを遅延時間τ(=d/c)の関数として記録する。このとき干渉信号Iは、広帯域スペクトル光(参照光90a)の波長程度の間隔で周期的に振動し、この振幅と位相が測定されることにより、複素数Iが観測されることになる。従って、実施形態1−2の場合は、データ取得制御手段26と連動した可変遅延手段27の精度は、光の波長よりも更に高い精度が要求されることになるが、これはステップパルスモータなどにより十分可能である。こうして遅延時間τの関数として記録されたI(τ)から、時間d/cだけ離れた任意の2点の数値を複数抽出し、それらのアンサンブル平均を求めれば、前記実施形態1−1における時間d/cだけ離れた相関関数
Figure 0004463828
を計算することができる。すなわち、上記で測定したI(τ)を使って、
Figure 0004463828
により
Figure 0004463828
を計算すればよい。
Figure 0004463828
を求めたあとの理論計算については前記実施形態1−1と同じである。
なお、本発明は、上記実施形態例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態例に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
(実施形態2−1) 以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図4は、本発明の実施形態2−1に係る光ファイバの波長分散測定装置を示す構成説明図である。なお、本実施形態では、光導波路が被測定光ファイバ11である場合について説明するが、被測定光ファイバ11に限らず、平面光波回路に用いられるスラブ型又はチャネル型等の光を所定の媒質内に閉じ込めて伝搬させる光導波路を適用することもできる。
図4に示すように、被測定光ファイバ11の入射端12から任意の途中地点13までの区間(本実施形態において、以下測定区間という)の波長分散を測定する。被測定光ファイバ11には、広帯域スペクトル光発生手段14からスペクトル密度関数S(ω)が既知である広帯域スペクトル光(参照光90a)が可変バンドパスフィルタ手段15、光分岐手段16、及び光サーキュレート手段17を介して入射される。被測定光ファイバ11に入射した広帯域スペクトル光(参照光90b)により被測定光ファイバ11の途中地点において生じるレイリー散乱光91aは、光サーキュレート手段17及び光分岐手段18を介して第1の干渉信号検出手段19に入力される。前記光分岐手段16により分岐された広帯域スペクトル光(参照光90c)は、被測定光ファイバ11の入射端12からの測定区間の長さ(測定区間長)の2倍に相当する伝搬時間に等しい遅延手段20、データ取得制御手段26と連動した可変遅延手段27、及び光分岐手段21を介して前記第1の干渉信号検出手段19に入力される。前記光分岐手段18で分岐されたレイリー散乱光91bは、第2の干渉信号検出手段23に入力される。前記光分岐手段21で分岐された広帯域スペクトル光(参照光90d)は、可変遅延手段22を介して前記第2の干渉信号検出手段23に入力される。
前記第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23では、レイリー散乱光振幅に比例した信号を検出して絶対値の2乗演算手段51、データ取得保存手段24及びデータ演算手段25に入力する。前記絶対値の2乗演算手段51、データ取得保存手段24及びデータ演算手段25では、複数の途中地点において生じるレイリー散乱光強度に比例した信号の相関関数により被測定光ファイバ11の入射端12から任意の途中地点13までの区間の波長分散を算出する。前記可変遅延手段27及びデータ取得保存手段24は、データ取得制御手段26により制御される。データ取得制御手段26は、可変遅延手段27の遅延量を変えながら、第1の干渉信号検出手段19の出力をデータ取得保存手段24に記録させる。
第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23によって検出された第1の干渉信号及び第2の干渉信号は、データ取得保存手段24によって保存される。絶対値の2乗演算手段51及びデータ演算手段25においては、第1の干渉信号及び第2の干渉信号の相関関数を数値的演算によって求め、後に説明する理論式に基づいて所定区間の被測定光ファイバ11の分散を算出することを可能とする。
本発明の実施形態2−1に係る光ファイバの波長分散測定装置では、このとき検出される第1の干渉信号|I及び第2の干渉信号|Iは、レイリー散乱光振幅の絶対値の2乗に比例することを特徴とする。これは単に、第1,第2の干渉信号検出手段19,23において検出した電流の絶対値の2乗を絶対値の2乗演算手段51において測定すればよいことを意味している。従って本発明の実施形態2−1に係る光ファイバの波長分散測定装置において、第1の干渉信号|I及び第2の干渉信号|Iは正の実数である。
本発明の実施形態2−1に係る光ファイバの波長分散測定装置においては、上記の手段により得られた第1の干渉信号|I及び第2の干渉信号|Iの相関関数により、以下の関係式(数式(112),(113))を利用して、任意の区間の分散Dを算出する。
Figure 0004463828
Figure 0004463828
広帯域スペクトル光発生手段14は、例えばスーパールミネッセントダイオードにより実現され、スペクトル幅数十nm程度の広帯域スペクトル連続光を発生させる。可変バンドパスフィルタ手段15は、中心周波数ω、バンド幅Δωのスペクトル光を切り出す。スペクトル光の中心周波数ωは、データ取得制御手段26により可変可能である。可変バンドパスフィルタ手段15で切り出された連続光のスペクトル密度関数S(ω)はあらかじめ既知であるものとする。通常は、可変バンドパスフィルタ手段15からの出力はガウシアンプロファイルで近似でき、以下の数式(114)のように書ける。
Figure 0004463828
ここで、数式(114)において、ωは中心周波数であり、データ取得制御手段26により制御可能である。Δωは帯域幅である。
次に、被測定光ファイバ11に入射した広帯域スペクトル光(参照光90b)により被測定光ファイバ11の測定区間内の第1の途中地点において生じるレイリー散乱光振幅に比例した信号と、被測定光ファイバ11の測定区間内であり第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において生じるレイリー散乱光振幅に比例した信号と、を観測する。これを実現するため実施形態2−1では、被測定光ファイバ11に入射した広帯域スペクトル光(参照光90b)により生じるレイリー散乱光91aと、測定区間の長さの2倍に相当する伝搬時間に等しい遅延手段20及び可変遅延手段27を通した広帯域スペクトル光(参照光90c)と、を第1の途中地点と第2の途中地点との距離に等しい相対的な光路長差を有する第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23に導くことにより、第1の途中地点からのレイリー散乱光振幅に比例した干渉信号I及び第2の途中地点からのレイリー散乱光振幅に比例した干渉信号Iとして検出する。
具体的には、可変バンドパスフィルタ手段15を通過したあと、広帯域スペクトル光(参照光90a)は光分岐手段16で2つに分岐され、一方は被測定光ファイバ11へ導かれる。このとき被測定光ファイバ11の任意の地点においてガラスの屈折率揺らぎに起因するレイリー散乱光91aが発生し、発生したレイリー散乱光91aは、光サーキュレート手段17を介して第1,第2の干渉信号検出手段19、23へと導かれる。光分岐手段16で分岐されたもう一方の広帯域スペクトル光(参照光90c)は、測定区間長の2倍に相当する伝搬時間に等しい遅延手段20及び可変遅延手段27を介して第1,第2の干渉信号検出手段19、23へ導かれる。測定区間長の2倍に相当する伝搬時間に等しい遅延手段20は、以下の光路1と光路2との光路長が等しくなるよう設定される。
光路1:光分岐手段16→光サーキュレート手段17→被測定光ファイバ11の任意の(レイリー散乱の)反射点→光サーキュレート手段17→第1,第2の干渉信号検出手段19、23 光路2:光分岐手段16→第1,第2の干渉信号検出手段19、23
具体的には、光ファイバの固定遅延線をつなぎかえることにより実現でき、この長さを変更することによって測定区間を任意に変更することが可能である。
前記参照光90c及びレイリー散乱光91aは、光分岐手段21、18によって2分割され、被測定光ファイバ11の第1の途中地点と第2の途中地点との距離に等しい相対的な光路長差を有する第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23は、参照光90c,90dおよびレイリー散乱光91a,91bによって生じる干渉信号の検出を行う。前記測定区間長の2倍に相当する伝搬時間に等しい遅延手段20及び可変遅延手段27を参照光90cの経路に挿入した結果、第1の干渉信号検出手段19からは、被測定光ファイバ11の第1の途中地点からのレイリー散乱光振幅に比例した干渉信号Iが出力される。一方、第2の干渉信号検出手段23からは、被測定光ファイバ11の第2の途中地点からのレイリー散乱光振幅に比例した干渉信号Iが出力される。
本実施形態では、第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23により検出された干渉信号は最終的に絶対値の2乗演算手段51、データ取得保存手段24及びデータ演算手段25へと導かれ、後述される知見によりもたらされる理論式により所定区間の波長分散を導くことが出来る。
第1,第2の干渉信号検出手段19、23は、公知の技術であるヘテロダイン検波技術またはホモダイン検波技術により構成することが可能であり、部品構成としては、幾つかのバリエーションが考えられる。
以下に、前記関係式(数式(112))が成立する理由を説明する。前記広帯域スペクトル光の波形は以下の数式(115)と書くことが出来る。
Figure 0004463828
ここでA(ω)はフーリエ分解された電界振幅成分であり、以下の数式(116)が成立する。
Figure 0004463828
数式(116)において、kは伝搬定数であり、参照光90cの経路が非分散性であるとすると、以下の数式(117)が成立する。
Figure 0004463828
光ファイバの各点zからのレイリー散乱光91aは、第1,第2の干渉信号検出手段19,23の入力において、以下の数式(118)で表される。
Figure 0004463828
ここではα(z)はzにおける散乱係数(局所的な反射率)である。数式(118)において、β(ω)は光ファイバの伝搬定数であり、テイラー展開により、以下の数式(119)と書くことができる。
Figure 0004463828
ここで数式(119)において、νは光の位相速度、νは光の群速度、β″は波長分散Dと以下の数式(120)なる関係にあり、β″を求めることによりDを求めることが可能である。
Figure 0004463828
数式(118)のzに対する総和を取ることによってレイリー散乱の振幅が次の数式(121)ように得られる。
Figure 0004463828
第1及び第2の干渉信号検出手段19,23の出力は、以下の数式(122)
Figure 0004463828
であるので、数式(122)に数式(115),数式(121)を代入し、直流成分は無視すると、
Figure 0004463828
ただし、
Figure 0004463828
とおいた。一般にΓ(z)は、広帯域スペクトル光のコヒーレンス関数と呼ばれるものである。ここで、β″z/2はd程度のzの変化に対して、2πよりもずっと小さい量しか変化しないとすると
Figure 0004463828
としてよい。
数式(123)の(A),(B)の実部と虚部をそれぞれ、|Γ(z)|αcosθ、|Γ(z)|αsinθと表すことが出来る。ここでベクトル(αcosθ,αsinθ)はランダムなフェーザであり、αはフェーザの長さを表す確率変数で、その平均が
Figure 0004463828
、2次モーメントが
Figure 0004463828
であるとする。またθはフェーザの位相を表す確率変数で、−πからπの間で均一に分布する。また、αとθは互いに独立であるという性質を持つ。この実部と虚部の表示を使い、
Figure 0004463828
である。従って、
Figure 0004463828
θが−πからπの間で均一に分布するために、数式(129)の右辺において0でない項が出現するのは以下のケースに限られる。
Figure 0004463828
上記以外の場合は全て
Figure 0004463828
である。
i=j,k=nの場合、i=k,j=nの場合、及びi=n,j=kの場合のケースは等確率(N(N−1)回)で現れるのに対して、i=j=k=nの出現する確率は小さい(N回)ので、これは無視することが出来る。(最後にΣを積分に置き換える時に0になる。)以上のことから数式(129)は、
Figure 0004463828
数式(132)の前半の4つの項は同一であり、後半の4つも同一である。前半の4つの項の中の遅延dは、zにのみ作用しているので取り去っても影響がない。従って、
Figure 0004463828
が成立する。
次に、数式(128)の(A)及び(B)から、以下の数式(134)が成り立つ。
Figure 0004463828
よって、
Figure 0004463828
これは数式(133)の右辺第1項に等しいので、数式(133)より、
Figure 0004463828
を得る。Σを積分に置き換えると、
Figure 0004463828
ここで
Figure 0004463828
をKに置き換えれば数式(112)の(A)に一致する。ここでΓは
Figure 0004463828
であるが、数式(112)の(A)中のΓはすべて絶対値を計算するので、
Figure 0004463828
の寄与はなくなるため、
Figure 0004463828

として差し支えない。従って、以下の数式(142)が成立することが証明された。
Figure 0004463828
(実施形態2−2) 図5は、本発明の実施形態2−2に係る光ファイバの波長分散測定装置を示す構成説明図である。なお、本実施形態では、光導波路が被測定光ファイバ11である場合について説明するが、被測定光ファイバ11に限らず、平面光波回路に用いられるスラブ型又はチャネル型等の光を所定の媒質内に閉じ込めて伝搬させる光導波路を適用することもできる。また、実施形態2−1と符号が同じ構成要素は本実施形態においても同一のものである。
図5に示すように、被測定光ファイバ11の入射端12から任意の途中地点13までの区間(本実施形態において、以下測定区間という)の波長分散を測定する。被測定光ファイバ11には広帯域スペクトル光発生手段14からスペクトル密度関数S(ω)が既知である広帯域スペクトル光(参照光90a)が可変バンドパスフィルタ手段15、光分岐手段16、及び光サーキュレート手段17を介して入射される。被測定光ファイバ11に入射した広帯域スペクトル光(参照光90b)により被測定光ファイバ11の途中地点において生じるレイリー散乱光91aは、光サーキュレート手段17を介して、第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段としての干渉信号検出手段30に入力される。前記光分岐手段16により分岐された広帯域スペクトル光(参照光90c)は、被測定光ファイバ11の入射端12からの測定区間の長さの2倍に相当する伝搬時間に等しい遅延手段20、及びデータ取得制御手段26と連動した可変遅延手段27を介して前記干渉信号検出手段30に入力される。
前記干渉信号検出手段30では、レイリー散乱光振幅に比例した信号を検出して絶対値の2乗演算手段51、データ取得保存手段24及びデータ演算手段25に入力する。前記絶対値の2乗演算手段51、データ取得保存手段24及びデータ演算手段25では、複数の途中地点において生じるレイリー散乱光強度に比例した信号の相関関数により被測定光ファイバ11の入射端12から任意の途中地点13までの区間の波長分散を算出する。前記可変遅延手段27及びデータ取得保存手段24は、データ取得制御手段26により制御される。データ取得制御手段26は、可変遅延手段27の遅延量を変えながら、干渉信号検出手段30の出力を遅延時間τ(=d/c)の関数としてデータ取得保存手段24に記録させる。干渉信号検出手段30によって検出された干渉信号は、データ取得保存手段24によって保存される。絶対値の2乗演算手段51においては、遅延時間τの関数として記録されたI(τ)から絶対値の2乗を演算し、データ演算手段25では、得られた絶対値の2乗である|I(τ)|から、時間d/cだけ離れた任意の2点の数値を|I及び|Iとして以下の数式(143)の条件に従って複数抽出し、前記実施形態2−1の関係式(数式112の(A),(B),(C))を利用することにより、所定区間の被測定光ファイバ11の分散を算出する。

Figure 0004463828
前記各実施形態における光ファイバの波長分散測定方法は、具体的にはパソコン等のコンピュータと同様の機能を含む光ファイバの波長分散測定装置により、予め所定の測定プログラムに基づいて実行される。前記測定プログラムは光ファイバの波長分散測定装置が読み取り可能なCD等の記録媒体に記録することができる。
すなわち、前記測定プログラムは、光ファイバにおける、局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより、光ファイバの測定区間の波長分散を測定できる光ファイバの波長分散測定装置に用いられる測定プログラムであって、光ファイバに入射した広帯域スペクトル光により光ファイバの第1の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した干渉信号Iと、第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した干渉信号Iを数値として取り込んで、干渉信号I,Iの絶対値の2乗の相関関数を求めることにより、測定区間における波長分散Dを本発明の実施形態2−1の理論式(数式(112)の(A),(B),(C))により算出することを本発明の各実施形態に係る光ファイバの波長分散測定装置に実行させるためのものである。
尚、本発明の実施形態2−1に係る光ファイバの波長分散測定装置において、第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23によって検出された第1の干渉信号及び第2の干渉信号の相関関数は、第1の干渉信号をI、第2の干渉信号をIとしたときに、これらの積のアンサンブル平均を示す以下の数式(144)
Figure 0004463828
で与えることもできる。ここで*は複素共役記号である。
このような理論によれば、第1の干渉信号I及び第2の干渉信号Iの相関関数は、測定区間における分散Dと以下の関係式(数式(145))で結び付けられる。
Figure 0004463828
このような光ファイバの波長分散測定方法も、具体的にはパソコン等のコンピュータと同様の機能を含む光ファイバの波長分散測定装置により、予め所定の測定プログラムに基づいて実行される。前記測定プログラムは光ファイバの波長分散測定装置が読み取り可能なCD等の記録媒体に記録することができる。
すなわち、前記測定プログラムは、光ファイバにおける、局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより、光ファイバの測定区間の波長分散を測定できる光ファイバの波長分散測定装置に用いられる測定プログラムであって、光ファイバに入射した広帯域スペクトル光により光ファイバの第1の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した干渉信号Iと、第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した干渉信号Iを数値として取り込んで、干渉信号I,Iの相関関数を求めることにより、測定区間における波長分散Dを上記の数式(145)の(A),(B),(C)により算出することを光ファイバの波長分散測定装置に実行させるためのものである。
なお、本発明は、上記実施形態例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態例に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
(実施形態3)
図6に本発明の実施形態の構成を示す。なお、本実施形態では、光導波路が被測定光ファイバ11である場合について説明するが、被測定光ファイバ11に限らず、平面光波回路に用いられるスラブ型又はチャネル型等の光を所定の媒質内に閉じ込めて伝搬させる光導波路を適用することもできる。また、他の実施形態と符号が同じ構成要素は本実施形態においても同一のものである。
本実施形態では、光ファイバからのレイリー散乱光91aを測定するために、光周波数領域反射法(以下OFDR(Optical frequency domain reflectometry)法)を用いる。OFDR法により、被測定光ファイバ11からのレイリー散乱光91aの振幅または強度が場所の関数として測定できることは公知の技術である(例えば、特許文献1を参照。)。
特許第2907350号
本実施形態では、レイリー散乱光91aを観測する手段として、他の実施形態で説明した低コヒーレンス反射法を用いることも可能であり、この測定手段を限定するものではない。OFDR法では、狭線幅周波数変調光発生手段61である光源として狭線幅レーザを用いる。
ここで、図7にOFDR法における周波数変調波形を示した概略図を示し、図8にOFDR法におけるスペクトル密度関数を示した概略図を示す。
狭線幅周波数変調光発生手段61では、その発振周波数を図7に示すように時間に対して線形に変化させる。そのときのスペクトル密度関数S(ω)は、同じく図8に示すように矩形になる。

図6に示すように、被測定光ファイバ11の入射端12から任意の途中地点13までの区間(本実施形態において、以下測定区間という)の波長分散を測定する。被測定光ファイバ11には、狭線幅周波数変調光発生手段61からスペクトル密度関数S(ω)が既知である広帯域スペクトル光(参照光90a)が光分岐手段16、及び光サーキュレート手段17を介して入射される。被測定光ファイバ11に入射した広帯域スペクトル光(参照光90b)により被測定光ファイバ11の途中地点において生じるレイリー散乱光91aは、光サーキュレート手段17を介して、第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段としての干渉信号検出手段30に入力される。前記光分岐手段16により分岐された広帯域スペクトル光(参照光90c)は、前記干渉信号検出手段30に入力される。
前記干渉信号検出手段30では、レイリー散乱光振幅に比例した信号を検出してデータ取得保存手段24、距離毎レイリー散乱光振幅分析手段101、距離毎レイリー散乱光振幅データ保存手段102、絶対値の2乗演算手段51、及びデータ演算手段25に入力する。前記距離毎レイリー散乱光振幅分析手段101は、OFDRの原理に基づき、干渉信号検出手段30によって検出された干渉信号を分析することにより、被測定光ファイバ11の各点におけるレイリー散乱光振幅を算出し、被測定光ファイバ11の入射端12から各点までの遅延時間の関数として距離毎レイリー散乱光振幅データ保存手段102に記録する。前記絶対値の2乗演算手段51、データ演算手段25では、複数の途中地点において生じるレイリー散乱光強度に比例した信号の相関関数により被測定光ファイバ11の入射端12から任意の途中地点13までの区間の波長分散を算出する。狭線幅周波数変調光発生手段61及びデータ取得保存手段24は、データ取得制御手段26により制御される。データ取得制御手段26は、狭線幅周波数変調光発生手段61の変調波形を制御しつつ、一定の時間間隔で干渉信号検出手段30の出力をデータ取得保存手段24に記録させる。干渉信号検出手段30によって検出された干渉信号Iは、データ取得保存手段24によって保存される。絶対値の2乗演算手段51においては、被測定光ファイバ11の入射端12から各点までの遅延時間τの関数として記録されたI(τ)から絶対値の2乗を演算し、データ演算手段25では、得られた絶対値の2乗である|I(τ)|から、時間d/cだけ離れた任意の2点の数値を|I及び|Iとして以下の数式(146)の条件に従って複数抽出し、後述の関係式(数式(148)の(A),(B),(C))を利用することにより、所定区間の被測定光ファイバ11の分散を算出する。
Figure 0004463828
本実施形態では、狭線幅周波数変調光発生手段61から干渉信号検出手段30の参照光90cの経路上または被測定光ファイバ11からのレイリー散乱光91aの経路上に、累積波長分散を示す以下の数式(147)が予め既知であるような参照分散付与手段71を挿入することを特徴とする。
Figure 0004463828
これまでに説明した他の実施形態では、散乱光の相関関数と波長分散を関係付ける方程式は、波長分散の値に対して偶関数である。従って波長分散の絶対値を測定することは可能であるが、その符号について知ることができなかった。一方、本実施形態では、参照分散付与手段71を挿入した関係式は、以下の数式(148)となることを、他の実施形態と同様の計算(実施形態2−1の数式(115)〜(142))により示すことができる。他の実施形態との違いは、実施形態2−1の数式(115)〜(142)のうちΓ(z)の中に上記数式(147)で示される累積波長分散が現れる点だけである。
Figure 0004463828
Figure 0004463828
これより、本実施形態によれば、もしも被測定光ファイバ11の波長分散がゼロの場合は、見かけ上数式(148)で算出される値に相当する波長分散を観測することになる。このように、本実施形態では零点をシフトさせることになるので、被測定光ファイバ11の波長分散の符号は、見かけ上測定される波長分散の絶対値の増減として検出可能になる。
なお、本発明は、上記実施形態例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態例に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。また、本実施形態では、図6に示すように干渉信号検出手段30により連続的な干渉信号Iから絶対値の2乗を演算し、そこから時間d/cだけ離れた任意の2点の数値を|I及び|Iとして上記の数式(146)の条件に従って複数抽出することとしたが、例えば、図1の広帯域スペクトル光14に代えて狭線幅周波数変調光発生手段61を適用し、遅延手段20と可変遅延手段27との間に図6の参照分散付与手段71を挿入した構成で第1の干渉信号検出手段19及び第2の干渉信号検出手段23により干渉信号I及びIをそれぞれ個別に検出し、その絶対値の2乗値を|I及び|Iとすることもできる。

Claims (10)

  1. 光導波路における局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定方法であって、
    スペクトル密度関数S(ω)が既知である入射光を前記光導波路に入射する入射ステップと、
    前記入射テップにおいて前記光導波路に入射した入射光により、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号を観測する観測ステップと、
    前記観測ステップで観測した前記第1の途中地点における散乱光振幅に比例した信号と前記第2の途中地点における散乱光振幅に比例した信号との相関関数により前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出する算出ステップと、
    を有し、
    前記観測ステップにおいて、
    前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光及び前記光導波路の入射端から前記第1の途中地点までの長さの2倍に相当する伝搬時間と等しい遅延時間を有する遅延手段を通した入射光を、前記第1の途中地点と前記第2の途中地点との距離に等しい相対遅延差を有する第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段に導くことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I 及び前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I を検出し、
    且つ、
    前記散乱光または前記入射光の経路上に設けた可変遅延手段の遅延時間τを連続的に変化させながら、前記干渉信号I ,I を干渉信号Iとして検出し、
    前記算出ステップにおいて、
    前記干渉信号I ,I の積のアンサンブル平均を示す以下の数式(1)
    Figure 0004463828
    を算出することで前記相関関数を求め、
    数式(2)の関係を用いて前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における波長分散Dを算出する
    Figure 0004463828
    ことを特徴とする光導波路の波長分散測定方法。
  2. 請求項1に記載の光導波路の波長分散測定方法であって、前記観測ステップは、前記第1の途中地点及び前記第2の途中地点における散乱光としてレイリー散乱光を観測するステップであることを特徴とする光導波路の波長分散測定方法。
  3. 光導波路における局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定装置であって、
    スペクトル密度関数S(ω)が既知である入射光を前記光導波路に入射する入射手段と、
    前記入射段からの入射光により、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号を観測する観測手段と、
    前記観測手段の観測した前記第1の途中地点における散乱光振幅に比例した信号と前記第2の途中地点における散乱光振幅に比例した信号との相関関数により前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出する算出手段と、
    を具備し
    前記観測手段は、
    前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光及び前記光導波路の入射端から前記第一の途中地点までの長さの2倍に相当する伝搬時間と等しい遅延時間を有する遅延手段を通した入射光を、前記第1の途中地点と前記第2の途中地点との距離に等しい相対遅延差を有する第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段に導くことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I 及び前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I を検出し、
    且つ、
    前記散乱光または前記入射光の経路上に設けられた可変遅延手段遅延時間τを連続的に変化させながら、前記干渉信号I ,I を干渉信号Iとして検出し、
    前記算出手段は、
    前記干渉信号I ,I の積のアンサンブル平均を示す以下の数式(3)
    Figure 0004463828
    を算出することで前記相関関数を求め、
    数式(4)の関係を用いて前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における波長分散Dを算出する
    Figure 0004463828
    ことを特徴とする光導波路の波長分散測定装置。
  4. 請求項に記載の光導波路の波長分散測定装置であって、前記散乱光振幅に比例した信号を観測する手段は、前記第1の途中地点及び前記第2の途中地点における散乱光としてレイリー散乱光を観測することを特徴とする光導波路の波長分散測定装置。
  5. 光導波路における局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定方法であって、
    スペクトル密度関数S(ω)が既知である入射光を前記光導波路に入射する入射ステップと、
    前記入射テップにおいて前記光導波路に入射した入射光により、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において前記入射光を前記光導波路に入射するステップで入射した入射光により生じる散乱光振幅に比例した信号を観測する観測ステップと、
    前記観測ステップで観測した前記第1の途中地点における散乱光振幅に比例した信号と前記第2の途中地点における散乱光振幅に比例した信号との2乗の相関関数により前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出する算出ステップと、
    を有し、
    前記観測ステップにおいて、
    前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光及び前記光導波路の入射端から前記第1の途中地点までの長さの2倍に相当する伝搬時間と等しい遅延時間を有する遅延手段を通した入射光を、前記第1の途中地点と前記第2の途中地点との距離に等しい相対遅延差を有する第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段に導くことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I 及び前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I を検出し、
    且つ、
    前記散乱光または前記入射光の経路上に設けられた可変遅延手段の遅延時間τを連続的に変化させながら、前記干渉信号I ,I を干渉信号Iとして検出し、
    前記算出ステップにおいて、
    前記干渉信号Iをτの関数I(τ)として記録し、関数I(τ)を使うことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I と前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I との2乗の相関関数を求め、
    数式(5)の関係を用いて前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における波長分散Dを算出する
    Figure 0004463828
    Figure 0004463828
    ことを特徴とする光導波路の波長分散測定方法。
  6. 光導波路における局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定装置であって、
    スペクトル密度関数S(ω)が既知である入射光を前記光導波路に入射する入射手段と、
    前記入射段からの入射光により、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる前記第2の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号を観測する観測手段と、
    前記観測手段の観測した前記第1の途中地点における散乱光振幅に比例した信号と前記第2の途中地点における散乱光振幅に比例した信号との2乗の相関関数により前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出する算出手段と、
    を具備し
    前記観測手段は、
    前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光及び前記光導波路の入射端から前記第1の途中地点までの長さの2倍に相当する伝搬時間と等しい遅延時間を有する遅延手段を通した入射光を、前記第1の途中地点と前記第2の途中地点との距離に等しい相対遅延差を有する第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段に導くことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I 及び前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I を検出し、
    且つ、
    前記散乱光または前記入射光の経路上に設けられた可変遅延手段の遅延時間τを連続的に変化させながら、前記干渉信号I ,I を干渉信号Iとして検出し、
    前記算出手段は、
    前記干渉信号Iをτの関数I(τ)として記録し、関数I(τ)を使うことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I と前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I との2乗の相関関数を求め、
    数式(7)の関係を用いて前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における波長分散Dを算出する
    Figure 0004463828
    Figure 0004463828
    ことを特徴とする光導波路の波長分散測定装置。
  7. 光導波路における、局所での散乱光係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定装置に用いられる測定プログラムであって、 前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光振幅に比例した干渉信号I及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光振幅に比例した干渉信号Iを数値として取り込んで、前記干渉信号I,Iの絶対値の2乗の相関関数を求めることにより前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における波長分散Dを以下の数式()により算出することを請求項に記載の光導波路の波長分散測定装置に実行させるための測定プログラム。
    Figure 0004463828
    Figure 0004463828
  8. 光導波路における局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定装置に用いられる測定プログラムであって、 前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光振幅に比例した干渉信号I及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光振幅に比例した干渉信号Iを数値として取り込んで、前記干渉信号I,Iの相関関数を求めることにより前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における波長分散Dを以下の数式(11)により算出することを請求項3又は4に記載の光導波路の波長分散測定装置に実行させるための測定プログラム。
    Figure 0004463828
  9. 光導波路における局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定方法であって、
    スペクトル密度関数S(ω)が既知である入射光を前記光導波路に入射する入射ステップと、
    前記入射テップにおいて前記光導波路に入射した入射光により、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号を観測する観測ステップと、
    前記観測ステップで観測した前記第1の途中地点における散乱光振幅に比例した信号と前記第2の途中地点における散乱光振幅に比例した信号との2乗の相関関数により前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出する算出ステップと、
    を有し、
    前記観測ステップは、
    前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光と、前記光導波路の入射端から前記第1の途中地点までの長さの2倍に相当する伝搬時間と等しい遅延時間を有する遅延手段を通した入射光を前記第1の途中地点と前記第2の途中地点との距離に等しい相対遅延差を有する第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段に導くことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I 及び前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iとを検出する際に、
    前記第1の途中地点及び前記第2の途中地点からの前記散乱光が前記第1の干渉信号検出手段及び前記第2の干渉信号検出手段に導かれるまでの経路上、または前記入射光が前記第1の干渉信号検出手段及び前記第2の干渉信号検出手段に導かれるまでの経路上に予め挿入され、累積波長分散を示す以下の数式(12)
    Figure 0004463828
    の値が既知である分散媒質を介して前記干渉信号I,Iを検出
    前記算出ステップは、
    前記干渉信号I,Iの絶対値の2乗の相関関数を求めることにより前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における波長分散Dを以下の数式(19)により算出するとを特徴とする光導波路の波長分散測定方法。
    Figure 0004463828
    Figure 0004463828
  10. 光導波路における局所での散乱係数が時間に依存しない散乱現象を利用することにより光導波路の入射端から任意の途中地点までの区間の波長分散を測定できる光導波路の波長分散測定装置であって、
    スペクトル密度関数S(ω)が既知である入射光を前記光導波路に入射する入射手段と、
    前記入射段からの入射光により、前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれる第1の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号及び前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間に含まれ前記第1の途中地点とは異なる第2の途中地点において生じる散乱光振幅に比例した信号を観測する観測手段と、
    前記観測手段の観測した前記第1の途中地点における散乱光振幅に比例した信号と前記第2の途中地点における散乱光振幅に比例した信号との2乗の相関関数により前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間の波長分散を算出する算出手段と、
    を有し、
    前記観測手段は、
    前記光導波路に入射した入射光により生じる散乱光及び前記光導波路の入射端から前記第1の途中地点までの長さの2倍に相当する伝搬時間と等しい遅延時間を有する遅延手段を通した入射光を、前記第1の途中地点と前記第2の途中地点との距離に等しい相対遅延差を有する第1の干渉信号検出手段及び第2の干渉信号検出手段に導くことにより前記第1の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号I 及び前記第2の途中地点からの散乱光振幅に比例した干渉信号Iとを検出する際に、
    前記第1の途中地点及び前記第2の途中地点からの前記散乱光が前記第1の干渉信号検出手段及び前記第2の干渉信号検出手段に導かれるまでの経路上、または前記入射光が前記第1の干渉信号検出手段及び前記第2の干渉信号検出手段に導かれるまでの経路上に予め挿入され、累積波長分散を示す以下の数式(15
    Figure 0004463828
    の値が既知である分散媒質を介して前記干渉信号I,Iを検出し、
    前記算出手段は、
    前記干渉信号I,Iの絶対値の2乗の相関関数を求めることにより前記光導波路の入射端から前記任意の途中地点までの区間における波長分散Dを以下の数式(16)により算出することを特徴とする光導波路の波長分散測定装置。
    Figure 0004463828
    Figure 0004463828
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