JP2750609B2 - ガス検知装置 - Google Patents
ガス検知装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は光ファイバを用いて空間内におけるガスの存
在を検知するガス検知装置に関する。
在を検知するガス検知装置に関する。
(従来技術) 従来、空中等の空間内におけるガスの存在(たとえば
ガス漏れ)を検知する方式としてレーザレーダを用いる
方式が知られている。この方式は、レーザ光源から検知
すべき空間にレーザ光を出射させ、離れた位置に設けた
受光器で受光するか(透過型)または離れた位置に設け
た反射鏡やコーナーキューブで反射させその反射光をレ
ーザ光源と同じ側に設けた受光器で受光し(反射型)、
そのときのビーム減衰量によりガスの存在を検知するも
のである。
ガス漏れ)を検知する方式としてレーザレーダを用いる
方式が知られている。この方式は、レーザ光源から検知
すべき空間にレーザ光を出射させ、離れた位置に設けた
受光器で受光するか(透過型)または離れた位置に設け
た反射鏡やコーナーキューブで反射させその反射光をレ
ーザ光源と同じ側に設けた受光器で受光し(反射型)、
そのときのビーム減衰量によりガスの存在を検知するも
のである。
この方式はレーザ光が空間を伝播する間に減衰するた
めに検知できる範囲に限界があり、ガスの存在はもちろ
んのことその量もある程度はわかるが、存在位置がわか
らないという欠点がある。特に反射型はレーザビームを
遠方の反射鏡やコーナーキューブに当たるように位置決
めするのが大変である。
めに検知できる範囲に限界があり、ガスの存在はもちろ
んのことその量もある程度はわかるが、存在位置がわか
らないという欠点がある。特に反射型はレーザビームを
遠方の反射鏡やコーナーキューブに当たるように位置決
めするのが大変である。
また、検知すべき空間に向けて出射したレーザ光が途
中に存在するガスで散乱することを利用してその散乱光
を受光することによりガスの有無を検知する方式(散乱
型)や、粗面にてレーザ光を乱反射させて、その散乱光
を望遠鏡などで集光する方式(乱反射型)も知られてい
るが、やはり長距離空間におけるガスの検知には不向き
であるため、この方式の検知装置を移動車に搭載する移
動式のものも考えられている。
中に存在するガスで散乱することを利用してその散乱光
を受光することによりガスの有無を検知する方式(散乱
型)や、粗面にてレーザ光を乱反射させて、その散乱光
を望遠鏡などで集光する方式(乱反射型)も知られてい
るが、やはり長距離空間におけるガスの検知には不向き
であるため、この方式の検知装置を移動車に搭載する移
動式のものも考えられている。
そこで伝播途中でのレーザ光の減衰がなくガスの存在
位置がわかりしかも長距離空間での検知が可能な方式と
して光ファイバを用いたガス検知方式が考えられている
(たとえば特開昭57−113328号)。この方式は、光ファ
イバが液化天然ガスのような常温とは異なる温度のガス
に触れるとその部分における屈折率が異なる性質がある
ため、屈折率の差によりレーザ光が反射することを利用
したもので、パルス状のレーザ光を光ファイバに送り込
めばその反射パルスのもどり時間からガスの有無が検知
できる。しかし、この方式は常温とは異なる温度のガス
の存在の検知にしか適用できないため、都市ガスのよう
な常温に近いガスのパイプラインのガス漏れ検知などに
は適用できない。
位置がわかりしかも長距離空間での検知が可能な方式と
して光ファイバを用いたガス検知方式が考えられている
(たとえば特開昭57−113328号)。この方式は、光ファ
イバが液化天然ガスのような常温とは異なる温度のガス
に触れるとその部分における屈折率が異なる性質がある
ため、屈折率の差によりレーザ光が反射することを利用
したもので、パルス状のレーザ光を光ファイバに送り込
めばその反射パルスのもどり時間からガスの有無が検知
できる。しかし、この方式は常温とは異なる温度のガス
の存在の検知にしか適用できないため、都市ガスのよう
な常温に近いガスのパイプラインのガス漏れ検知などに
は適用できない。
一方、光ファイバのエバネッシェント効果を利用して
ガスの存在を検知する方式も知られているが、この方式
は光の波長の1/2程度に細い径光ファイバを用いる必要
があるために光ファイバの製造が困難であり実用的では
ない。
ガスの存在を検知する方式も知られているが、この方式
は光の波長の1/2程度に細い径光ファイバを用いる必要
があるために光ファイバの製造が困難であり実用的では
ない。
(発明の目的および構成) 本発明は上記の点にかんがみてなされたもので、光フ
ァイバを用いて長距離空間における常温のガスの存在を
高精度で検知することを目的とし、この目的を達成する
ために、検知すべきガスに吸収され易い波長のレーザ光
を発生するレーザ光源に接続された主光ファイバの途中
に複数の光ファイバカプラを接続し、各光ファイバカプ
ラにおいて主光ファイバと所定の結合比により結合され
た分岐ファイバの末端から標的に向けてレーザ光を出射
し、標的による反射レーザ光を分岐ファイバの末端で受
光し、光ファイバカプラを介して主光ファイバをもどっ
て伝送される反射レーザ光に基づいて分岐ファイバ末端
と標的との間の空間におけるガスの存在を検知するよう
に構成した。
ァイバを用いて長距離空間における常温のガスの存在を
高精度で検知することを目的とし、この目的を達成する
ために、検知すべきガスに吸収され易い波長のレーザ光
を発生するレーザ光源に接続された主光ファイバの途中
に複数の光ファイバカプラを接続し、各光ファイバカプ
ラにおいて主光ファイバと所定の結合比により結合され
た分岐ファイバの末端から標的に向けてレーザ光を出射
し、標的による反射レーザ光を分岐ファイバの末端で受
光し、光ファイバカプラを介して主光ファイバをもどっ
て伝送される反射レーザ光に基づいて分岐ファイバ末端
と標的との間の空間におけるガスの存在を検知するよう
に構成した。
(実施例) 以下本発明を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明によるガス検知装置の一実施例の概略
線図である。
線図である。
図において、1は検知対象となるガス(たとえばメタ
ンガス)に吸収される波長(メタンガスの場合は1.325
μm)のパルス状のレーザ光を発生する半導体レーザな
どのレーザ光源、2は検知対象となる同じガス(たとえ
ばメタンガス)に吸収されない波長のパルス状レーザ光
を発生する半導体レーザなどのレーザ光源、3はパルス
発生器、4はパルス発生器3により発生されるパルスを
切換えるパルス切換器、5および6はパルス切換器4に
より切換えられたパルスに基づいてレーザ光源1および
2から出力されるパルス状レーザ光のパルス間隔を決め
るレーザドライバ、7はレーザ光源1および2から発生
されるパルス状レーザ光のパルス幅を決める信号を出力
するオシレータ、8はレーザ光源1からのレーザ光とレ
ーザ光源2からのレーザ光とを結合して出力する光結合
器、9は光結合器8から伝送されるレーザ光を検知エリ
アF(破線で囲んで示す)に伝送したり、検知エリアF
から反射されてもどってくるレーザ光を処理系に向けて
分岐する光分岐器である。
ンガス)に吸収される波長(メタンガスの場合は1.325
μm)のパルス状のレーザ光を発生する半導体レーザな
どのレーザ光源、2は検知対象となる同じガス(たとえ
ばメタンガス)に吸収されない波長のパルス状レーザ光
を発生する半導体レーザなどのレーザ光源、3はパルス
発生器、4はパルス発生器3により発生されるパルスを
切換えるパルス切換器、5および6はパルス切換器4に
より切換えられたパルスに基づいてレーザ光源1および
2から出力されるパルス状レーザ光のパルス間隔を決め
るレーザドライバ、7はレーザ光源1および2から発生
されるパルス状レーザ光のパルス幅を決める信号を出力
するオシレータ、8はレーザ光源1からのレーザ光とレ
ーザ光源2からのレーザ光とを結合して出力する光結合
器、9は光結合器8から伝送されるレーザ光を検知エリ
アF(破線で囲んで示す)に伝送したり、検知エリアF
から反射されてもどってくるレーザ光を処理系に向けて
分岐する光分岐器である。
処理系は、受光した反射レーザ光を電気信号に変換す
るゲルマニウム アンバランシェ フォトダイオードな
どから成る光電変換器10と、電気信号を増幅するプリア
ンプ11と、増幅された電気信号をパルス発生器3とオシ
レータ7からの信号に同期して増幅する高周波用ロック
インアンプ12と、ロックインアンプ12の出力をパルス切
換器4からの切換えパルスにより平均化するアベレージ
ャ13および14と、両アベレージャ13および14の出力を計
算する割算器15とにより構成されている。16は割算器15
の出力に基づいて検知エリアF内に存在するガスの量を
記録するレコーダである。
るゲルマニウム アンバランシェ フォトダイオードな
どから成る光電変換器10と、電気信号を増幅するプリア
ンプ11と、増幅された電気信号をパルス発生器3とオシ
レータ7からの信号に同期して増幅する高周波用ロック
インアンプ12と、ロックインアンプ12の出力をパルス切
換器4からの切換えパルスにより平均化するアベレージ
ャ13および14と、両アベレージャ13および14の出力を計
算する割算器15とにより構成されている。16は割算器15
の出力に基づいて検知エリアF内に存在するガスの量を
記録するレコーダである。
さて、検知エリアF内には、等間隔にn個の光ファイ
バカプラK1,K2,…Knが主光ファイバ20に直列に接続さ
れている。各光ファイバカプラの間隔および個数は検知
エリアFの広がりと検知対象となるガスの種類や検知の
目的などを考慮して決めればよい。各光ファイバカプラ
からは光ファイバが分岐しており、光ファイバK1からは
分岐ファイバd1が、光ファイバK2からは分岐ファイバd2
が、そして光ファイバKnからは分岐ファイバdnがそれぞ
れ分岐している。
バカプラK1,K2,…Knが主光ファイバ20に直列に接続さ
れている。各光ファイバカプラの間隔および個数は検知
エリアFの広がりと検知対象となるガスの種類や検知の
目的などを考慮して決めればよい。各光ファイバカプラ
からは光ファイバが分岐しており、光ファイバK1からは
分岐ファイバd1が、光ファイバK2からは分岐ファイバd2
が、そして光ファイバKnからは分岐ファイバdnがそれぞ
れ分岐している。
各分岐ファイバの末端には入出力するレーザ光を集束
するためのコリメータレンズL1,L2,…Lnが配置され、
主光ファイバ20の末端にもコリメータレンズL2が配置さ
れている。各分岐ファイバ末端のコリメータレンズとそ
の前方にある標的との間の空間がガスの存在を検知する
検知空間であり、光ファイバカプラKnから分岐した分岐
ファイバdnに対する検知空間はコリメータレンズLnと標
的である地面24との間に広がる空間fnであり、分岐ファ
イバdn-1に対する検知空間はコリメータレンズLn-1と前
方に配置された標的としてのコーナーキューブ23との間
に広がる空間fn-1であり、分岐ファイバd1に対する検知
空間はコリメータレンズL1と標的である壁22との間に広
がる空間f1であり、主光ファイバ20の末端に対する検知
空間はコリメータレンズLzと標的としてのコーナーキュ
ーブ21との間に広がる空間fzである。
するためのコリメータレンズL1,L2,…Lnが配置され、
主光ファイバ20の末端にもコリメータレンズL2が配置さ
れている。各分岐ファイバ末端のコリメータレンズとそ
の前方にある標的との間の空間がガスの存在を検知する
検知空間であり、光ファイバカプラKnから分岐した分岐
ファイバdnに対する検知空間はコリメータレンズLnと標
的である地面24との間に広がる空間fnであり、分岐ファ
イバdn-1に対する検知空間はコリメータレンズLn-1と前
方に配置された標的としてのコーナーキューブ23との間
に広がる空間fn-1であり、分岐ファイバd1に対する検知
空間はコリメータレンズL1と標的である壁22との間に広
がる空間f1であり、主光ファイバ20の末端に対する検知
空間はコリメータレンズLzと標的としてのコーナーキュ
ーブ21との間に広がる空間fzである。
ここで重要なことは、光ファイバカプラK1,K2,…Kn
の結合比をそれぞれの分岐ファイバd1,d2,…dnの末端
でのレーザ光の出力パワーがほぼ同程度になるように設
定することである。すなわち、光ファイバカプラK1,
K2,…Knの結合比は、レーザ光源に近いほど小さくし、
レーザ光源から離れるほど順次大きくなるように設定さ
れている。
の結合比をそれぞれの分岐ファイバd1,d2,…dnの末端
でのレーザ光の出力パワーがほぼ同程度になるように設
定することである。すなわち、光ファイバカプラK1,
K2,…Knの結合比は、レーザ光源に近いほど小さくし、
レーザ光源から離れるほど順次大きくなるように設定さ
れている。
ここで光ファイバカプラの結合比について第2図を参
照して簡単に説明する。
照して簡単に説明する。
一般に、第2図に示すように、光ファイバカプラに入
射するレーザ光のパワーをP1、主光ファイバに出射する
レーザ光のパワーをP2、分岐ファイバに出射するレーザ
光のパワーをP3とすると、結合比xは次のように定義さ
れる。
射するレーザ光のパワーをP1、主光ファイバに出射する
レーザ光のパワーをP2、分岐ファイバに出射するレーザ
光のパワーをP3とすると、結合比xは次のように定義さ
れる。
いま第1図に示したようなn個の光ファイバカプラを
用いた検知系のm番目の光ファイバカプラの結合比xmは
次のように表わされる。
用いた検知系のm番目の光ファイバカプラの結合比xmは
次のように表わされる。
なお、上式でm=1の場合は となる。
現在の光ファイバ製造技術では光ファイバカプラの結
合比を1〜99%の範囲内で任意に選択できるので、第1
図の実施例において全光ファイバカプラK1,K2,…Knの
分岐ファイバ末端から入射するレーザ光のパワーがほぼ
等しくなるように結合比を選択することは容易である。
合比を1〜99%の範囲内で任意に選択できるので、第1
図の実施例において全光ファイバカプラK1,K2,…Knの
分岐ファイバ末端から入射するレーザ光のパワーがほぼ
等しくなるように結合比を選択することは容易である。
ここで10個の光ファイバカプラを用い、カプラの間隔
を10mおよび1kmとしたときの各光ファイバカプラの結合
比xm(m=1,2,…10)の具体例を示す。ただし、この場
合、各分岐ファイバ末端から出射するレーザ光のパワー
と反射後入射するレーザ光のパワーとの比を0.5とし、
入射レーザ光のパワーはほぼ等しいものとする。
を10mおよび1kmとしたときの各光ファイバカプラの結合
比xm(m=1,2,…10)の具体例を示す。ただし、この場
合、各分岐ファイバ末端から出射するレーザ光のパワー
と反射後入射するレーザ光のパワーとの比を0.5とし、
入射レーザ光のパワーはほぼ等しいものとする。
次に本発明によるガス検知の方法を第3図を参照して
説明する。
説明する。
たとえばメタンガスのガス漏れが予測される検知エリ
アF内に光ファイバカプラK1,K2,…Knと、分岐ファイ
バd1,d2,…dnとを適切に配置し、レーザ光源1および
2からそれぞれメタンガスに吸収され易い波長のパルス
状レーザ光Aと吸収されない波長のパルス状レーザ光B
とを交互に発生し、光結合器8および主光分岐器9を介
して光ファイバ20に伝送する。
アF内に光ファイバカプラK1,K2,…Knと、分岐ファイ
バd1,d2,…dnとを適切に配置し、レーザ光源1および
2からそれぞれメタンガスに吸収され易い波長のパルス
状レーザ光Aと吸収されない波長のパルス状レーザ光B
とを交互に発生し、光結合器8および主光分岐器9を介
して光ファイバ20に伝送する。
主光ファイバ20に伝送されたレーザ光は、光ファイバ
カプラK1,K2,…Knで同パワーだけ分岐ファイバd1,
d2,…dnに分岐され、それぞれコリメータレンズL1,
L2,…Lnから検知空間f1,f2,…fnを通して標的に向け
て出射される。
カプラK1,K2,…Knで同パワーだけ分岐ファイバd1,
d2,…dnに分岐され、それぞれコリメータレンズL1,
L2,…Lnから検知空間f1,f2,…fnを通して標的に向け
て出射される。
いまたとえば検知空間fnとf1にはガス漏れがなく、検
知空間fn-1にガス漏れがあるとすると、第3図に示すよ
うに、検知空間fnとf1においては分岐ファイバdnおよび
d1の末端からは同程度に減衰したレーザ光AおよびBの
反射レーザ光が入射するが、検知空間fn-1においては分
岐ファイバdn-1の末端から、レーザ光Aはメタンガスに
より吸収されて相当減衰するがレーザ光Bは検知空間fn
およびfn-1と同程度にやや減衰して入射する。
知空間fn-1にガス漏れがあるとすると、第3図に示すよ
うに、検知空間fnとf1においては分岐ファイバdnおよび
d1の末端からは同程度に減衰したレーザ光AおよびBの
反射レーザ光が入射するが、検知空間fn-1においては分
岐ファイバdn-1の末端から、レーザ光Aはメタンガスに
より吸収されて相当減衰するがレーザ光Bは検知空間fn
およびfn-1と同程度にやや減衰して入射する。
各分岐ファイバの末端から入射した反射レーザ光は光
ファイバカプラにより主光ファイバ20に結合され主光フ
ァイバ20を光分岐器9まで伝送される。光分岐器9はも
どってきた反射レーザ光を光電変換器10に伝送し、ここ
で電気信号に変換する。検知空間ごとにもどってくる反
射レーザ光に時間遅れがあるので、その時間遅れからど
の検知空間からの反射レーザ光かが容易にわかる。
ファイバカプラにより主光ファイバ20に結合され主光フ
ァイバ20を光分岐器9まで伝送される。光分岐器9はも
どってきた反射レーザ光を光電変換器10に伝送し、ここ
で電気信号に変換する。検知空間ごとにもどってくる反
射レーザ光に時間遅れがあるので、その時間遅れからど
の検知空間からの反射レーザ光かが容易にわかる。
光電変換されて出力する信号はプリアンプ11で増幅さ
れ、高周波用ロックインアンプ12でレーザ光源1および
2の出射タイミングと同期して増幅され、アベレージャ
13および14によりレーザ光AおよびBが別々に平均化さ
れる。平均化された値は割算器15で割り算される。その
結果、検知空間fnおよびfn-1についてはレーザ光A,Bの
減衰割合が同程度であるから割算器15からの出力値は1
に近いが、検知空間fn-1についてはレーザ光Aの減衰割
合がレーザ光Bの減衰割合に比べて極端に大きいので割
算器からの出力値は1に比べて極端に小さくなる。従っ
て、割算器15からの出力値の大小でガスの有無がわか
り、さらにその値によりガスの存在量が定量的にわか
る。
れ、高周波用ロックインアンプ12でレーザ光源1および
2の出射タイミングと同期して増幅され、アベレージャ
13および14によりレーザ光AおよびBが別々に平均化さ
れる。平均化された値は割算器15で割り算される。その
結果、検知空間fnおよびfn-1についてはレーザ光A,Bの
減衰割合が同程度であるから割算器15からの出力値は1
に近いが、検知空間fn-1についてはレーザ光Aの減衰割
合がレーザ光Bの減衰割合に比べて極端に大きいので割
算器からの出力値は1に比べて極端に小さくなる。従っ
て、割算器15からの出力値の大小でガスの有無がわか
り、さらにその値によりガスの存在量が定量的にわか
る。
レコーダ16ではガス漏れのある検知空間とガス漏れ量
が記録される。このレコーダ16の代りにまたはレコーダ
16と並列にディスプレイを設けて同じ内容を表示しても
よい。
が記録される。このレコーダ16の代りにまたはレコーダ
16と並列にディスプレイを設けて同じ内容を表示しても
よい。
本発明者の試算によれば、光ファイバカプラから分岐
ファイバに出射するレーザ光のパワーに対する反射後分
岐ファイバに入射するレーザのパワーの比を低目に見て
0.5とし、光ファイバカプラの効率βを0.9程度とすると
1つの検知系で使用可能な光ファイバカプラの数nは30
個程度になるが、効率βを0.99まで向上すればnは100
個程度まで増すことが可能であると考えられる。nが30
以上であれば相当長距離または広範囲の検知エリアにつ
いてガス検知が可能になる。
ファイバに出射するレーザ光のパワーに対する反射後分
岐ファイバに入射するレーザのパワーの比を低目に見て
0.5とし、光ファイバカプラの効率βを0.9程度とすると
1つの検知系で使用可能な光ファイバカプラの数nは30
個程度になるが、効率βを0.99まで向上すればnは100
個程度まで増すことが可能であると考えられる。nが30
以上であれば相当長距離または広範囲の検知エリアにつ
いてガス検知が可能になる。
上記実施例において、標的で反射されて分岐ファイバ
末端に入射するレーザ光の強度の許容範囲は、検知対象
であるガスの吸収係数、外乱に分岐ファイバ末端にもど
るレーザ光の強度の変動、レーザ光源の出力変動、光電
変換器に用いられるゲルマニウム アバランシェ フォ
トダイオードの熱雑音、測定系の精度などを考慮して決
めるのがよい。
末端に入射するレーザ光の強度の許容範囲は、検知対象
であるガスの吸収係数、外乱に分岐ファイバ末端にもど
るレーザ光の強度の変動、レーザ光源の出力変動、光電
変換器に用いられるゲルマニウム アバランシェ フォ
トダイオードの熱雑音、測定系の精度などを考慮して決
めるのがよい。
なお、分岐ファイバの末端から出射するレーザ光の標
的までの距離が長い場合や標的面の反射特性が悪い場合
はコーナーキューブを用いることにより光軸上のレーザ
光をほとんど損失なく反射させてもどすことができる。
的までの距離が長い場合や標的面の反射特性が悪い場合
はコーナーキューブを用いることにより光軸上のレーザ
光をほとんど損失なく反射させてもどすことができる。
また、上記実施例では標的で反射したレーザ光がコリ
メータレンズを介して各分岐ファイバの末端にもどると
きのパワーが同じになるように結合比を決めているが、
必ずしも同じでなくてもよく、同程度の範囲内に入れば
システムとして問題なく作動する。
メータレンズを介して各分岐ファイバの末端にもどると
きのパワーが同じになるように結合比を決めているが、
必ずしも同じでなくてもよく、同程度の範囲内に入れば
システムとして問題なく作動する。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明においては、検知すべき
ガスに吸収され易い波長のレーザ光を発生するレーザ光
源に接続された主光ファイバの途中に複数の光ファイバ
カプラを接続し、各光ファイバカプラにおいて主光ファ
イバと所定の結合比で結合される分岐ファイバの末端か
ら標的に向けてレーザ光を出射し、標的による反射レー
ザ光を分岐ファイバの末端で出射し、光ファイバカプラ
を介して主光ファイバ中をもどって伝送される反射レー
ザ光に基づいて分岐ファイバ末端と標的との間の空間に
おけるガスの存在を検知するように構成したので、長距
離空間における常温のガスの存在を光のパワーの減衰な
く高精度で検出できる。検知エリアを複数の検知空間に
分け、各検知空間ごとに光ファイバカプラで分岐した分
岐ファイバの末端から同じパワーのレーザ光を出射させ
るようにしたので、用途および検知の目的に適合したガ
ス検知ができる。また、耐熱性の光ファイバを用いれば
かなりの高温物体の近傍のガスの存在および量を検知す
ることができる。また、異なるそれぞれのガスに特有な
吸収線を有するレーザ光を発生するレーザ光源があれば
複数のガスに対して同時に存在検知ができる。
ガスに吸収され易い波長のレーザ光を発生するレーザ光
源に接続された主光ファイバの途中に複数の光ファイバ
カプラを接続し、各光ファイバカプラにおいて主光ファ
イバと所定の結合比で結合される分岐ファイバの末端か
ら標的に向けてレーザ光を出射し、標的による反射レー
ザ光を分岐ファイバの末端で出射し、光ファイバカプラ
を介して主光ファイバ中をもどって伝送される反射レー
ザ光に基づいて分岐ファイバ末端と標的との間の空間に
おけるガスの存在を検知するように構成したので、長距
離空間における常温のガスの存在を光のパワーの減衰な
く高精度で検出できる。検知エリアを複数の検知空間に
分け、各検知空間ごとに光ファイバカプラで分岐した分
岐ファイバの末端から同じパワーのレーザ光を出射させ
るようにしたので、用途および検知の目的に適合したガ
ス検知ができる。また、耐熱性の光ファイバを用いれば
かなりの高温物体の近傍のガスの存在および量を検知す
ることができる。また、異なるそれぞれのガスに特有な
吸収線を有するレーザ光を発生するレーザ光源があれば
複数のガスに対して同時に存在検知ができる。
さらに、1つのレーザ光源の周波数を変調すれば高感
度のガス検知が可能となる。また、本発明によるガス検
知装置はその構成上システムの構築や保守が容易である
ことも有利な点である。
度のガス検知が可能となる。また、本発明によるガス検
知装置はその構成上システムの構築や保守が容易である
ことも有利な点である。
第1図は本発明によるガス検知装置の一実施例の概略線
図、第2図は光ファイバカプラの結合比を説明するため
の線図、第3図は本発明におけるガス検知を説明するた
めのタイミングチャートである。 1,2…レーザ光源、8…光結合器、9…光分岐器、20…
主光ファイバ、K1,K2,…Kn…光ファイバカプラ、d1,
d2,…dn…分岐ファイバ、L1,L2,…Ln…コリメータレ
ンズ、F…検知エリヤ、f1,f2,…fn…検知空間
図、第2図は光ファイバカプラの結合比を説明するため
の線図、第3図は本発明におけるガス検知を説明するた
めのタイミングチャートである。 1,2…レーザ光源、8…光結合器、9…光分岐器、20…
主光ファイバ、K1,K2,…Kn…光ファイバカプラ、d1,
d2,…dn…分岐ファイバ、L1,L2,…Ln…コリメータレ
ンズ、F…検知エリヤ、f1,f2,…fn…検知空間
Claims (1)
- 【請求項1】検知すべきガスに吸収され易い波長のレー
ザ光を発生するレーザ光源と、該レーザ光源により発生
されるレーザ光を伝送する主光ファイバと、該主光ファ
イバの途中の所定位置に直列に接続され且つ分岐ファイ
バを有し、主光ファイバと分岐ファイバとの間で所定の
結合比でレーザ光エネルギーを授受する複数の光ファイ
バカプラとを有し、前記分岐ファイバは前記主光ファイ
バから所定の結合比で受けたレーザ光を分岐ファイバ末
端から所定の標的に向けて出射し、該標的により反射さ
れるレーザ光を該末端から入射し前記所定の結合比で主
光ファイバに伝送するように構成され、前記主光ファイ
バのレーザ光源に近い位置に接続されレーザ光源からの
レーザ光は前記光ファイバカプラの方向に伝送するが、
前記光ファイバカプラを介して伝送されてくる反射レー
ザ光は主光ファイバから分岐する光分岐器と、前記レー
ザ光源により発生されるレーザ光と前記光分岐器により
分岐される反射レーザ光とに基づいて前記分岐ファイバ
末端と前記所定の標的との間の空間におけるガスの存在
を検知する信号処理回路とをさらに有し、前記光ファイ
バカプラの結合比は分岐ファイバ末端から入射するレー
ザ光のパワーがほぼ等しくなるように設定されたことを
特徴とするガス検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13992589A JP2750609B2 (ja) | 1989-06-01 | 1989-06-01 | ガス検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13992589A JP2750609B2 (ja) | 1989-06-01 | 1989-06-01 | ガス検知装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH034147A JPH034147A (ja) | 1991-01-10 |
JP2750609B2 true JP2750609B2 (ja) | 1998-05-13 |
Family
ID=15256858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13992589A Expired - Lifetime JP2750609B2 (ja) | 1989-06-01 | 1989-06-01 | ガス検知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2750609B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011019755A1 (en) | 2009-08-10 | 2011-02-17 | Zolo Technologies, Inc. | Mitigation of optical signal noise using a multimode transmit fiber |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0572123A (ja) * | 1991-09-10 | 1993-03-23 | Tokyo Electric Power Co Inc:The | Ofケ−ブルの絶縁油中ガス監視装置 |
JP2009128026A (ja) * | 2007-11-20 | 2009-06-11 | Sony Corp | 物体検知装置および物体検知方法 |
JP2009222598A (ja) * | 2008-03-17 | 2009-10-01 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | ガスセンシングシステム |
JP2016080629A (ja) * | 2014-10-21 | 2016-05-16 | 東京瓦斯株式会社 | ガス漏洩検知装置 |
JP6780651B2 (ja) * | 2015-11-24 | 2020-11-04 | 日本電気株式会社 | ガス検知システム |
JP6658256B2 (ja) * | 2016-04-22 | 2020-03-04 | 日本電気株式会社 | ガス検知システム |
ES2910788T3 (es) * | 2016-11-11 | 2022-05-13 | Carrier Corp | Método de medición basada en fibra óptica de una condición |
-
1989
- 1989-06-01 JP JP13992589A patent/JP2750609B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2011019755A1 (en) | 2009-08-10 | 2011-02-17 | Zolo Technologies, Inc. | Mitigation of optical signal noise using a multimode transmit fiber |
EP2464846A1 (en) * | 2009-08-10 | 2012-06-20 | Zolo Technologies, Inc. | Mitigation of optical signal noise using a multimode transmit fiber |
EP2464846A4 (en) * | 2009-08-10 | 2015-01-21 | Zolo Technologies Inc | REDUCTION OF THE NOISE OF AN OPTICAL SIGNAL USING A MULTI-MODE TRANSMISSION FIBER |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH034147A (ja) | 1991-01-10 |
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