JPH05271740A - 転炉スラグの改質方法 - Google Patents

転炉スラグの改質方法

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JPH05271740A
JPH05271740A JP10348692A JP10348692A JPH05271740A JP H05271740 A JPH05271740 A JP H05271740A JP 10348692 A JP10348692 A JP 10348692A JP 10348692 A JP10348692 A JP 10348692A JP H05271740 A JPH05271740 A JP H05271740A
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JP
Japan
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slag
converter
reforming
blowing
stirring
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Application number
JP10348692A
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English (en)
Inventor
Toshio Tokoro
敏夫 所
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】転炉スラグを短時間に改質する手段を提供す
る。 【構成】吹錬後の溶鋼を転炉から出鋼した後、引続いて
転炉内残存スラグに改質材を投入しつつ攪拌用ガスを吹
込む。この攪拌用ガスの吹込みにより、転炉内スラグが
攪拌され、改質材と反応して改質される。 【効果】転炉スラグの温度降下が少いため、スラグ粘性
が小さく攪拌が十分に行われることにより、改質材との
反応が促進される。転炉スラグを路盤材として有効な成
分に改質できる。スラグ処理のロスタイムがなく処理量
を増大できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、転炉製鋼において生
成するスラグを道路用路盤材に好適なスラグ成分に改質
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】転炉製鋼において生成するスラグは、塩
基度(CaO/SiO)が高く(3以上)、遊離Ca
O(未溶解CaO+晶出CaO)が2〜15%程度含ま
れているため、時間の経過とともに水和反応により膨張
し、そのままでは路盤材として適さない。このため、蒸
気等によりエージングを施し強制的に水和反応を起しス
ラグを膨張させた後、路盤材として利用しようとしてい
る。しかし、エージング処理を施しても、スラグ粒内全
体に水和反応が進行しているか不明な点があり、長い年
月の間に徐々に膨張してくる可能性がある。したがっ
て、スラグの膨張を抑えるには、改質材を用いて遊離C
aOを可及的に低減する必要がある。改質材を用いたス
ラグの改質方法としては、従来次のような方法が知られ
ている。
【0003】第1の方法は、溶融状態のスラグを受滓容
器に収容し、次いでスラグ中のメタル分を分離しスラグ
のみを別の処理容器に移し替え、そのスラグに改質材を
添加し強制攪拌する方法(特開昭59−20416号公
報参照)、第2の方法は、未滓化石灰の含有量の異なる
転炉スラグを溶融状態で一つの容器に収容し、改質材の
添加と強制攪拌によって改質する方法(特開昭59−2
0415号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記第1およ
び第2の方法はいずれも、転炉内の溶融状態のスラグを
他の容器に収容して改質処理を行うため、スラグ温度の
低下を余儀なくされ、スラグの粘性が高くなり改質反応
速度が低下するという問題がある。特に、容器内壁付近
のスラグは温度低下が大きくスラグ粘性が非常に高くな
り、スラグが十分に攪拌されず改質材との反応性が非常
に悪いという問題があった。
【0005】この発明はこのような実状よりみて、高塩
基度の転炉スラグを温度低下させることなく改質処理し
て低塩基度化することにより、路盤材としての有効利用
を可能とする転炉スラグの改質方法を提案しようとする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、スラグ温度
の低下を防止すべく、転炉での吹錬後出鋼した後の残存
スラグをそのまま転炉内に残した状態で改質処理する方
法であり、その要旨は、吹錬後の溶鋼を転炉から出鋼
後、引続いて当該転炉内に残存した溶融スラグに改質材
を投入しつ当該転炉内に攪拌用ガスを吹込んで強制攪拌
する方法である。
【0007】
【作用】この発明において、スラグの改質処理を別の容
器に移さずに同一転炉内で行うのは、吹錬で生成した溶
融スラグの温度降下を可及的に少なくするためである。
また、転炉内スラグの攪拌用ガスの吹込み方法として
は、底吹、上吹、あるいは上底吹きのいずれを採用して
もよいが、同一ガス量であれば底吹が最も効果的に攪拌
できる。底吹の場合は底吹羽口を利用し、上吹の場合は
精錬用ランスまたは改質用専用のランスを用いて攪拌用
ガスの吹込みを行う。攪拌用ガスとしては、アルゴン、
窒素等の不活性ガスおよび酸素、空気等の支燃性ガスを
用いる。改質材としては、スラグ塩基度を低下させるた
めにSiO源として用いられる硅砂等が好適である。
【0008】吹錬後の溶鋼を転炉から出鋼後、当該転炉
内に残存した溶融スラグに改質材を投入しつつ炉内に攪
拌用ガスを吹込むと、転炉内の溶融スラグの温度降下が
少ないためスラグ粘性が小さく、スラグが十分に攪拌さ
れ改質材との反応が促進される。また、この発明では、
転炉内生成スラグを他の容器等に移さずに当該転炉内で
改質処理を行うため、ロスタイムがなく処理量を増大で
きる。
【0009】
【実施例】図1はこの発明に係るスラグ改質方法の一実
施例を示す説明図で、1は上底吹転炉、2は底吹羽口、
3は取鍋、4は溶鋼、5はスラグ、6は改質材をそれぞ
れ示す。
【0010】すなわち、この発明を実施する場合は、上
底吹転炉1での吹錬後、溶鋼4を取鍋3に出鋼し、改質
しようとするスラグ5はそのまま当該転炉1内に残存さ
せる。そして、その転炉内スラグ5に改質材6を添加し
つつ底吹羽口2より攪拌用ガス(例えばNガス)を吹
込む。この時、転炉は吹錬で加熱された状態にあるた
め、転炉内スラグの温度降下は少なく、スラグ粘性が低
いため、攪拌用ガスの底吹きにより十分に攪拌され、炉
内に投入される改質材6との反応が促進される。その結
果、遊離CaOが激減し、スラグ膨張量の極めて低いス
ラグに改質される。
【0011】ここで、スラグ膨張量は図2に示す膨張量
測定装置を用いて測定することができる。図中、10は
モールド、11は軸付き有孔板、12は荷重板、13は
三脚、14はダイヤルゲージ、15は供試体、16はろ
紙である。測定手順としては、モールド内供試体15の
上面のろ紙16の上に軸付き有孔板11を置き、その上
に5kgの荷重板12(1.25kg×4枚)を載せ
る。しかる後、ダイヤルゲージ14の最初の読みを記録
し、供試体15を80℃±3℃の温度に6時間保持した
後、養生装置内で放冷する。この操作を1回/日、10
日間繰返した後、ダイヤルゲージ14の終りの読みを記
録した後、三脚13とダイヤルゲージ14を除き、水中
から供試体15を取出し、荷重板12を載せたまま傾
け、溜まっている水を除き、15分間静置した後ろ紙を
取除いて質量をはかる。膨張比γeは、下記式により計
算し、JISZ8401(数値の丸め方)によって小数
点以下1桁に丸める。 γe=(ダイヤルゲージの終りの読み(mm)ーダイヤルゲ
ージの初めの読み(mm))/125×100(%)
【0012】実施例1 図1に示す方法(底吹)により転炉スラグを改質処理し
た。本実施例における転炉スラグ成分を表1に、改質処
理条件を表2に、改質処理結果を表3に、それぞれ従来
法と比較して示す。従来法は前記第1の方法(インペラ
ー攪拌方式)を採用した。なお、スラグ膨張量は図2に
示す膨張量測定装置を用いて測定した。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】表2より、従来法では吹錬後からスラグの
改質処理開始までに10分かかり、スラグ温度は初期よ
り130℃と低下しているのに対し、この発明法ではス
ラグの改質処理開始までの時間がほとんどかからないた
め、スラグ温度の低下は僅か30℃程度であり、ほとん
ど初期のスラグ温度で改質処理を行うことができた。し
たがって、表3より明らかなごとく、遊離CaOは従来
法に比べ大幅に減少し、スラグ膨張量は路盤材として有
効な0.3%以下を示した。これは、溶融スラグが十分
に攪拌され、改質材との反応が促進されたことによるも
のと推察される。
【0017】実施例2 実施例1と同じ上底吹転炉により、上吹ランスを用いて
攪拌用ガス(N)を吹込み、実施例1と同一成分の転
炉スラグを改質処理した結果を表4に示す。本実施例に
おける改質処理条件は、攪拌用ガスの吹込方法を除いて
実施例1と同一である。
【0018】表4より明らかなごとく、上吹方式により
攪拌用ガスを吹込んでスラグ改質処理を行っても、実施
例1とほぼ同様の効果が得られた。
【0019】
【表4】
【0020】実施例3 実施例1と同じ上底吹転炉により、底吹羽口および上吹
ランスを用いて攪拌用ガス(N)を底吹羽口より0.
06(Nm/min slag ton) 、上吹ランスより0.2
5(Nm3/min slag ton) 吹込み、実施例1と同一成
分の転炉スラグを改質処理した結果を表5に示す。本実
施例における改質処理条件は、攪拌用ガスの吹込方法、
攪拌ガス流量および攪拌時間を除いて実施例1と同一で
ある。攪拌時間は0.35分であった。
【0021】
【表5】
【0022】表5より明らかなごとく、上底吹方式によ
り攪拌用ガスを吹込んでスラグ改質処理を行った場合
は、スラグ浴を上下から攪拌するため極めて短時間に実
施例1とほぼ同様の効果が得られた。
【0023】
【発明の効果】以上説明したごとく、この発明方法によ
れば、高塩基度の転炉スラグを高温状態で改質材と良好
に反応させることができるので、転炉スラグを路盤材と
して有効なスラグ成分に短時間に改質することができ、
またその改質処理は吹錬、出鋼後引続いて同一転炉内で
行うので、別の容器にスラグを移して改質処理する従来
の方法に比べロスタイムがなく処理量の増大がはから
れ、転炉スラグの改質処理を能率よく行うことができ、
転炉スラグの再利用価値の向上と資源確保に大きく寄与
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るスラグ改質方法の一実施例を示
す説明図である。
【図2】この発明の実施例におけるスラグ膨張量測定装
置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 上底吹転炉 2 底吹羽口 3 取鍋 4 溶鋼 5 スラグ 6 改質材 10 モールド 11 軸付き有孔板 12 荷重板 13 三脚 14 ダイヤルゲージ 15 供試体 16 ろ紙

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吹錬後の溶鋼を転炉から出鋼後、引続い
    て当該転炉内に残存した溶融スラグに改質材を投入しつ
    つ当該転炉内に攪拌用ガスを吹込んで強制攪拌すること
    を特徴とする転炉スラグの改質方法。
JP10348692A 1992-03-30 1992-03-30 転炉スラグの改質方法 Pending JPH05271740A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003105416A (ja) * 2001-09-27 2003-04-09 Nippon Steel Corp 溶銑脱燐スラグの改質方法
JP2011038156A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Sumitomo Metal Ind Ltd 転炉を用いる製鋼精錬プロセスおよび低燐鋼の製造方法
WO2020110392A1 (ja) * 2018-11-27 2020-06-04 Jfeスチール株式会社 鋼の製造方法及びスラグの塩基度低減方法

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