JPH0526904B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［技術分野］ 本発明は、人体の局部を洗浄する局部洗浄装置
に関するものである。

［背景技術］ 従来、この種の局部洗浄装置は、便器内に配設
された洗浄用ノズルから温水を噴出させる洗浄手
段と、温風を送出する乾燥手段と、操作スイツチ
手段水圧レベルおよび風圧レベルを設定するレベ
ル設定手段出力に基いて洗浄手段および乾燥手段
の動作を制御する洗浄制御手段とで構成されてい
る。ところで、このような従来例において、電源
投入時における洗浄手段および乾燥手段の状態が
待機状態（格納位置に収納された状態）になつて
いなかつた場合には、洗浄用ノズルあるいは乾燥
用温風の吹き出し口が突出した状態で便器が使用
されることになつて、洗浄用ノズルあるいは温風
の吹き出し口が汚れてしまうという問題があつ
た。すなわち、洗浄用操作スイツチあるいは乾燥
用操作スイツチが操作された場合には、洗浄手段
および乾燥手段の状態がチエツクされ、待機状態
であることを確認した後に洗浄動作、乾燥動作を
行わせるようになつているものの、電源投入時に
は洗浄手段および乾燥手段の状態のチエツクを行
なうようになつていなかつたので、洗浄用ノズル
が温水を噴出する位置に突出したり、温風の吹き
出し口が突出した動作状態のままになつている場
合があり、この状態で使用者が気付かずに便器を
使用すると、洗浄用ノズルあるいは吹き出し口に
汚物が付着してしまうという問題があつた。

［発明の目的］ 本発明はこのような問題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、電源投入時に
洗浄手段および乾燥手段が待機状態にセツトされ
るようにすることにより、電源投入直後の使用に
際して洗浄手段および乾燥手段が動作状態になつ
たままで便器が使用されることがないようにした
局部洗浄装置を提供することにある。

［発明の開示］ （構成） 第１図は本発明の構成を示すもので、便器１内
に配設された洗浄用ノズル２から温水を噴出させ
る洗浄手段４と、温風を送出する乾燥手段７と、
操作スイツチ手段９および水圧レベルおよび風圧
レベルを設定するレベル設定手段８出力に基いて
洗浄手段４および乾燥手段７の動作を制御する洗
浄制御手段１０とを具備した局部洗浄装置におい
て、電源投入時に洗浄手段４および乾燥手段７の
状態をチエツクするとともに両手段４，７を待機
状態にセツトする初期状態設定手段１３を設けた
ものであり、電源投入時に洗浄手段および乾燥手
段が待機状態にセツトされるようにしているの
で、電源投入直後の使用に際して、洗浄手段４お
よび乾燥手段７が動作状態になつたままで使用さ
れることがなく、洗浄用ノズル２あるいは温風の
吹き出し口が汚れることがないという効果があ
る。

なお、表示手段１５にはレベル設定手段８にて
設定された水圧レベルあるいは乾燥用温風の風圧
レベルが表示されるようになつている。また、洗
浄手段４は、洗浄用ノズル２と、洗浄用ノズル２
に温水タンクの温水を圧送するポンプ３とで構成
され、乾燥手段７は、加熱ヒータ５と、送風フア
ン６とで構成されており、洗浄制御手段１０から
出力される制御信号にて駆動手段１１を介して駆
動されるようになつている。

（実施例） 第２図乃至第４図は本発明一実施例を示すもの
で、局部洗浄装置は便器１の一側部に温水タンク
２０を配するとともに、この温水タンク２０の上
部に電磁弁２１を介して連通された洗浄用ノズル
２を便器１内にスイング自在に設け、クリーン用
（肛門洗浄用）操作スイツチ９ａあるいはビユー
テイ用（ビデ洗浄用）操作スイツチ９ｃが押され
て洗浄用ノズル２が駆動用モータ３７にて所定位
置に回動されてから乾燥用操作スイツチ９ｂが押
されるまでの間、洗浄水タンク２２に設けられて
いる水中型のポンプ３が作動し、このポンプ３に
て温水タンク２０の下部に給水される水の水圧に
て温水を洗浄用ノズル２から噴出させて人体の局
部を洗浄するようになつている。ここに、洗浄用
ノズル２から噴出される温水の水圧レベル（ポン
プ３の動作レベル）はレベル設定スイツチ２４
ａ，２４ｂにて設定されるようになつており、
“高”レベル設定スイツチ２４ａを押圧する毎に、
水圧レベルが１段階ずつアツプし、“低”レベル
設定スイツチ２４ｂを押圧する毎に水圧レベルが
１段階ずつダウンするようになつている。なお、
レベル設定スイツチ２４ａ，２４ｂの操作によつ
て水圧レベルのレベル設定が変更される毎に水圧
レベルに対応した音程の変更確認音が発せられ、
設定レベルの変更が表示手段１５を見ることなく
耳でも認識できるようになつている。このレベル
設定スイツチ２４ａ，２４ｂにて設定された水圧
レベルはLED２５ａ〜２５ｇにて形成される表
示手段１５に表示されるとともに、RAMにて形
成されるレベル記憶用データメモリに記憶される
ようになつている。ところで、便器１に回動自在
に取着された便座３０の枢支部には所定の重量が
加わつた場合に作動する便座スイツチ１２を設け
てあり、使用者が便座３０に座ることにより便座
スイツチ１２がオンして使用検知信号が出力され
るようになつている。この使用検知信号が洗浄制
御手段１０に入力されると、局部洗浄装置の洗浄
手段４および乾燥手段７が動作可能状態にセツト
されるとともに、レベル記憶用データメモリに予
め設定されている水圧レベルが表示手段１５に表
示されるようになつている。実施例にあつては、
この表示手段１５のLED２５ａ〜２５ｇはレベ
ル記憶用データメモリに予め記憶されている乾燥
用温風の風圧レベルの表示をも兼ねており、この
乾燥用温風の風圧レベルの設定は、乾燥用操作ス
イツチ９ｂが押されて乾燥動作が開始された状態
において、レベル設定スイツチ２４ａ，２４ｂを
用いて水圧レベルの設定と同様にして行なわれ、
レベル設定スイツチ２４ａ，２４ｂにより設定レ
ベルの変更時には風圧レベルに対応した音程の確
認音が発生され、風圧レベルの設定操作が簡単に
できるようになつている。また、各操作スイツチ
９ａ〜９ｃには動作表示用のLED２６ａ〜２６
ｃが組み込まれており、このLED２６ａ〜２６
ｃの点灯により、現在の動作状態が表示されるよ
うになつている。さらにまた、洗浄動作および乾
燥動作の中止は操作スイツチ９ａ〜９ｃの再操作
によつても行えるようにしてある。電源ランプ２
７は局部洗浄装置に電源が供給されているかどう
かを表示する発光ダイオードであり、蓋付きの操
作部３６には、通常の洗浄動作において頻雑に操
作されることがない温水温度および温風温度の設
定用ボリユーム、温水タンク２０内の加熱ヒータ
のオン、オフ手段などが設けられている。

ところで、初期状態設定手段１３は、電源が投
入されたことを検出する電源投入検出回路と、電
源投入検知信号が得られたときに洗浄用ノズル２
および乾燥用温風の吹き出し口７ａの状態をチエ
ツクする状態チエツク回路と、洗浄用ノズル２あ
るいは吹き出し口７ａが便器１内に突出した動作
状態にあれば格納方向に駆動されるように制御す
る格納制御回路とで形成されており、電源投入時
に洗浄手段４および乾燥手段７が待機状態にセツ
トされるようになつている。なお、CPUを用い
て形成された洗浄制御手段１０、駆動手段１１、
初期状態設定手段１３などの制御回路２８は便器
本体ハウジング２９内に収納されるようになつて
いる。

以下、実施例の動作について具体的に説明す
る。いま、局部洗浄装置が設置されて電源が投入
されると、電源ランプ２７が点灯して電源が投入
されたことが表示されるとともに、初期状態設定
手段１３にて洗浄用ノズル２および乾燥用温風の
吹き出し口７ａの状態がチエツクされ、動作状態
（突出した状態）である場合にはそれぞれ収納方
向に駆動され、待機状態にセツトされるようにな
つている。したがつて、電源投入直後の使用に際
して洗浄手段４および乾燥手段７が動作状態にな
つたままで使用されることがなく、洗浄用ノズル
２あるいは温風の吹き出し口７ａが汚れることが
ないようになつている。このとき同時に、初期レ
ベル設定手段（図示せず）が動作してレベル設定
手段８にて設定される温水の水圧レベルおよび温
風の風圧レベルを設定可能範囲の略中央にセツト
し、電源投入直後の使用者が温水の水圧レベルお
よび温風の風圧レベルの設定操作をせずに洗浄用
操作スイツチあるいは乾燥用操作スイツチを操作
した場合にあつても、思いがけないレベル（過大
あるいは過小レベル）で洗浄動作あるいは乾燥動
作が開始されることがないようになつている。次
に、使用者が便座３０に座ることによつて便座ス
イツチ１２がオンされて使用検知信号が洗浄制御
手段１０に入力されると、洗浄手段４および乾燥
手段７が動作可能状態（操作スイツチ９ａ〜９ｃ
出力を受け付け可能な状態）にセツトされるとと
もに、レベル設定手段８にて設定されている水圧
レベルが表示手段１５に表示される。したがつ
て、使用者は便座３０に座つた時点で洗浄用ノズ
ル２から噴出される温水の水圧レベルを確認する
ことができ、必要に応じてレベル設定スイツチ２
４ａ，２４ｂを操作して水圧レベルを使用者の好
みに応じて調整できるようになつている。ここ
に、水圧レベルを変更する場合には、レベル設定
スイツチ２４ａ，２４ｂのいずれかを押して所定
レベルに設定すれば良く、設定レベルが変更され
る毎に設定レベルに対応した確認音が発生され、
使用者はこの確認音によつて設定レベルの確認が
行えるようになつている。この状態で、クリーン
用あるいはビユーテイ用操作スイツチ９ａ，９ｃ
が押されると、洗浄制御手段１０は、ポンプ３と
電磁弁２１とを短時間（例えば１秒間）だけ駆動
し、洗浄用ノズル２のパイプ内に温水を供給して
洗浄用ノズル２のパイプ内に残留している冷水を
噴出して除去するようにしてある。次に、ポンプ
３と電磁弁２１の駆動は一旦停止され、洗浄用ノ
ズル２を格納位置から洗浄位置にスイングさせる
駆動用モータ３７が駆動され、洗浄用ノズル２が
所定位置に移動されて停止される。このようにし
て洗浄用ノズル２が所定位置にセツトされた状態
でポンプ３および電磁弁２１が再び駆動されて、
洗浄用ノズル２に温水が圧送され、先端に形成し
たノズル孔から所定の水圧レベルの温水が噴出さ
れるようにしてある。この時ポンプ３に印加され
る電圧は約１秒で設定された水圧レベルが得られ
るまで比較的ゆつくりと立ち上がり、いわゆるソ
フトスタートが行なわれるようになつている。次
に、乾燥用操作スイツチ９ｂをオンすると、ポン
プ３および電磁弁２１の駆動が停止され、温水の
噴出が終了するとともに、駆動用モータ３７が逆
転して洗浄用ノズル２が元の格納位置に戻され、
同時に乾燥手段７の加熱ヒータ５および送風フア
ン６が駆動されるとともに、温風の吹き出し口７
ａが便器１内に突出され、吹き出し口７ａを介し
て吹き出される温風によつて洗浄された局部の乾
燥が行なわれる。この状態において、レベル設定
スイツチ２４ａ，２４ｂを押すことによつて乾燥
用温風の風圧レベルが変更でき、設定レベルが変
更される毎に風圧レベルに対応する音程の確認音
が発せられるようになつている。このようにして
洗浄された局部が乾燥されて使用者が立ち上がる
と、便座スイツチ１２がオフして使用検知信号が
出力されなくなるので、乾燥手段７を停止させる
とともに、他の手段への給電を停止して局部洗浄
装置は次に便座スイツチ１２がオンされるまで待
機状態となる。なお、洗浄動作が終了して洗浄用
ノズルが格納位置に戻されたときに、ポンプ３お
よび電磁弁２１が再度駆動されて温水が洗浄用ノ
ズル２に供給され、洗浄用ノズル２のクリーニン
グが行なわれるようになつている。また、クリー
ン用およびビユーテイ用として洗浄用ノズルを別
個に設け、両洗浄ノズルを隣接して格納するよう
にした場合には、交互に温水を噴出して相手側の
クリーニング処理を行うようにしてもよい。

［発明の効果］ 本発明は上述のように、便器内に配設された洗
浄用ノズルから温水を噴出させる洗浄手段と、温
風を送出する乾燥手段と、操作スイツチ手段、水
圧レベルおよび風圧レベルを設定するレベル設定
手段出力に基づいて洗浄手段および乾燥手段の動
作を制御する洗浄制御手段とを具備した局部洗浄
装置において、電源投入時に洗浄手段および乾燥
手段の状態をチエツクするとともに両手段を待機
状態にセツトする初期状態設定手段を設けたもの
であり、電源投入時に洗浄手段および乾燥手段が
待機状態にセツトされるようにしているので、電
源投入直後の使用に際して、洗浄手段および乾燥
手段が動作状態になつたままで使用されることが
なく、洗浄用ノズルあるいは温風の吹き出し口な
どが汚れることがないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の概略構成を示すブロツク図、
第２図は同上の一実施例の全体構成を示す外観斜
視図、第３図は同上の要部正面図、第４図は同上
の概略構成を示す図である。 １は便器、２は洗浄用ノズル、４は洗浄手段、
７は乾燥手段、８はレベル設定手段、９は操作ス
イツチ手段、１０は洗浄制御手段、１３は初期状
態設定手段である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 便器内に配設された洗浄用ノズルから温水を
   噴出させる洗浄手段と、温風を送出する乾燥手段
   と、操作スイツチ手段、水圧レベルおよび風圧レ
   ベルを設定するレベル設定手段出力に基づいて洗
   浄手段および乾燥手段の動作を制御する洗浄制御
   手段とを具備した局部洗浄装置において、電源投
   入時に洗浄手段および乾燥手段の状態をチエツク
   するとともに両手段を待機状態にセツトする初期
   状態設定手段を設けたことを特徴とする局部洗浄
   装置。