JPH0526803A - シリコン結晶の不純物分析方法 - Google Patents
シリコン結晶の不純物分析方法Info
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- JPH0526803A JPH0526803A JP20638691A JP20638691A JPH0526803A JP H0526803 A JPH0526803 A JP H0526803A JP 20638691 A JP20638691 A JP 20638691A JP 20638691 A JP20638691 A JP 20638691A JP H0526803 A JPH0526803 A JP H0526803A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 原料多結晶を高周波誘導加熱コイルを用いて
部分的に加熱溶融しその溶融帯域を移動させることによ
って、単結晶成長を行うFZ法半導体単結晶製造方法に
より成長させたシリコン単結晶の濃縮部分の不純物を分
析し、よって原料多結晶、中間シリコン多結晶棒及び単
結晶の中央部又は平均値としての不純物を定量する。 【構成】 FZ法により成長させたシリコン単結晶又は
中間多結晶の最終固化部分における不純物の析出部分を
含む当該不純物の高濃度部分から試料を採取し、不純物
元素を原子吸光法又は誘導結合プラズマ発光分析法又は
誘導結合プラズマ質量分析法により化学的に定量分析す
る。
部分的に加熱溶融しその溶融帯域を移動させることによ
って、単結晶成長を行うFZ法半導体単結晶製造方法に
より成長させたシリコン単結晶の濃縮部分の不純物を分
析し、よって原料多結晶、中間シリコン多結晶棒及び単
結晶の中央部又は平均値としての不純物を定量する。 【構成】 FZ法により成長させたシリコン単結晶又は
中間多結晶の最終固化部分における不純物の析出部分を
含む当該不純物の高濃度部分から試料を採取し、不純物
元素を原子吸光法又は誘導結合プラズマ発光分析法又は
誘導結合プラズマ質量分析法により化学的に定量分析す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原料多結晶を高周波誘
導加熱コイルを用いて部分的に加熱溶融しその溶融帯域
を移動させることによって、単結晶成長を行うFZ法半
導体単結晶製造方法により成長させたシリコン単結晶の
濃縮部分の不純物を分析し、よって原料多結晶、中間シ
リコン多結晶棒及び単結晶の中央部又は平均値としての
不純物を定量する方法に関するものである。
導加熱コイルを用いて部分的に加熱溶融しその溶融帯域
を移動させることによって、単結晶成長を行うFZ法半
導体単結晶製造方法により成長させたシリコン単結晶の
濃縮部分の不純物を分析し、よって原料多結晶、中間シ
リコン多結晶棒及び単結晶の中央部又は平均値としての
不純物を定量する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】FZ法でシリコン単結晶を成長させる場
合、高周波コイルの上方からポリシリコンロッドを供給
し、かかる高周波コイルで溶解し、コイル下方よりシリ
コン種結晶を接触させ、該シリコン溶融体から下方に高
純度シリコン単結晶を成長させている。
合、高周波コイルの上方からポリシリコンロッドを供給
し、かかる高周波コイルで溶解し、コイル下方よりシリ
コン種結晶を接触させ、該シリコン溶融体から下方に高
純度シリコン単結晶を成長させている。
【0003】シリコン単結晶の直胴部分の成長中は、上
方より絶えず新しいシリコンメルトが供給され、他の単
結晶育成法とことなって、シリコンメルトは石英等の比
較的低純度の構造材料と接触しないのでシリコンメルト
中の不純物濃度は高くならず、偏析現象によりシリコン
単結晶中の不純物濃度はシリコンメルト中に比較してさ
らに低く保たれる。
方より絶えず新しいシリコンメルトが供給され、他の単
結晶育成法とことなって、シリコンメルトは石英等の比
較的低純度の構造材料と接触しないのでシリコンメルト
中の不純物濃度は高くならず、偏析現象によりシリコン
単結晶中の不純物濃度はシリコンメルト中に比較してさ
らに低く保たれる。
【0004】この理由からFZ法シリコン単結晶は、高
純度の単結晶として結晶欠陥や結晶内の不純物の挙動の
研究やさらに半導体デバイス製造工程の汚染度の検査等
に使用されてきたが、より高純度化の要求があり、その
ためFZ法シリコン単結晶は勿論、その原料である原料
多結晶及び中間体である中間体多結晶の各々の中央部の
又は平均的不純物濃度を定量することが必要となってき
た。
純度の単結晶として結晶欠陥や結晶内の不純物の挙動の
研究やさらに半導体デバイス製造工程の汚染度の検査等
に使用されてきたが、より高純度化の要求があり、その
ためFZ法シリコン単結晶は勿論、その原料である原料
多結晶及び中間体である中間体多結晶の各々の中央部の
又は平均的不純物濃度を定量することが必要となってき
た。
【0005】しかし、FZシリコン単結晶の直胴部は勿
論、上記原料又は中間体多結晶の不純物濃度は非常に低
いためこれを直接検出し定量することは不可能である。
論、上記原料又は中間体多結晶の不純物濃度は非常に低
いためこれを直接検出し定量することは不可能である。
【0006】ところが、FZ法によるシリコン単結晶の
成長工程において、単結晶の成長終了時には新しいシリ
コンメルトは供給されず、溶融し残ったシリコンメルト
が高周波コイルからの加熱停止により凝固することにな
る。シリコン単結晶の最終固化部(尾部)には当該単結
晶の直胴部に取り込まれた不純物と同じ不純物が高濃度
に凝縮され、場合によっては固溶限を越えるため同時に
析出している。従って、かかる不純物が析出した部分を
含む当該不純物の高濃度部分を採取すれば、不純物の検
出や定量が可能となり、理論計算から単結晶直胴部にお
ける不純物濃度を算出することができる。また、加熱帯
域の通過が一回の場合の中間体多結晶棒においても最終
固化部には不純物を高濃度に濃縮でき、中間体多結晶中
央部は勿論その原料多結晶棒の不純物濃度を当該最終固
化部分の分析により定量できる。
成長工程において、単結晶の成長終了時には新しいシリ
コンメルトは供給されず、溶融し残ったシリコンメルト
が高周波コイルからの加熱停止により凝固することにな
る。シリコン単結晶の最終固化部(尾部)には当該単結
晶の直胴部に取り込まれた不純物と同じ不純物が高濃度
に凝縮され、場合によっては固溶限を越えるため同時に
析出している。従って、かかる不純物が析出した部分を
含む当該不純物の高濃度部分を採取すれば、不純物の検
出や定量が可能となり、理論計算から単結晶直胴部にお
ける不純物濃度を算出することができる。また、加熱帯
域の通過が一回の場合の中間体多結晶棒においても最終
固化部には不純物を高濃度に濃縮でき、中間体多結晶中
央部は勿論その原料多結晶棒の不純物濃度を当該最終固
化部分の分析により定量できる。
【0007】従来法では、原子炉を用いてかかる採取試
料を放射化分析して元素の定量分析を行っている。
料を放射化分析して元素の定量分析を行っている。
【0008】しかし、この方法では多くの種類の元素を
分析できるものの、分析に長い時間を要し、リアルタイ
ムな工程管理には至って不向きである。また、工程管理
には必ずしも多くの種類の元素を定量する必要はない。
このような事情から短時間に不純物元素の定量分析を行
なえる分析方法が要求されている。
分析できるものの、分析に長い時間を要し、リアルタイ
ムな工程管理には至って不向きである。また、工程管理
には必ずしも多くの種類の元素を定量する必要はない。
このような事情から短時間に不純物元素の定量分析を行
なえる分析方法が要求されている。
【0009】さらに、不純物濃度の低いシリコン結晶部
分も余分に含んで試料を採取した場合は、分析時には不
純物が希釈され検出感度を低下させてしまうので、採取
される試料の体積は可能な限り小さい方がよい。
分も余分に含んで試料を採取した場合は、分析時には不
純物が希釈され検出感度を低下させてしまうので、採取
される試料の体積は可能な限り小さい方がよい。
【0010】しかし、従来の方法ではダイヤモンドカッ
ター等の切断機によって試料を採取していたため、切断
時における刃や冷却水から多量の不純物汚染があり正確
な不純物の定量は不可能であった。このような事情から
不純物の濃縮された単結晶尾部の不純物析出部を汚染す
ることなく採取する方法も要求されている。
ター等の切断機によって試料を採取していたため、切断
時における刃や冷却水から多量の不純物汚染があり正確
な不純物の定量は不可能であった。このような事情から
不純物の濃縮された単結晶尾部の不純物析出部を汚染す
ることなく採取する方法も要求されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたものであって、FZシリコン結晶の最終固
化部分における不純物の析出部分を含む当該不純物の高
濃度部分から試料を採取し、採取した試料を化学的に定
量分析するようにしたシリコン結晶の不純物分析方法を
提供することを目的とするものである。
みてなされたものであって、FZシリコン結晶の最終固
化部分における不純物の析出部分を含む当該不純物の高
濃度部分から試料を採取し、採取した試料を化学的に定
量分析するようにしたシリコン結晶の不純物分析方法を
提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明においては、FZ法により成長させたシリコ
ン結晶中の不純物分析法において、単結晶又は中間多結
晶の最終固化部分における不純物の析出部分を含む当該
不純物の高濃度部分から試料を採取し、不純物元素を原
子吸光法又は誘導結合プラズマ発光分析法又は誘導結合
プラズマ質量分析法により化学的に定量分析するように
したものである。
め、本発明においては、FZ法により成長させたシリコ
ン結晶中の不純物分析法において、単結晶又は中間多結
晶の最終固化部分における不純物の析出部分を含む当該
不純物の高濃度部分から試料を採取し、不純物元素を原
子吸光法又は誘導結合プラズマ発光分析法又は誘導結合
プラズマ質量分析法により化学的に定量分析するように
したものである。
【0013】さらに具体的には、上記採取試料を弗硝酸
の水溶液で溶解し、かかる溶解液を蒸発乾固させ、高純
度の10%硝酸で定容し原子吸光法又は誘導結合プラズ
マ発光分析法又は誘導結合プラズマ質量分析法で不純物
元素の定量分析を行うようにしたものである。
の水溶液で溶解し、かかる溶解液を蒸発乾固させ、高純
度の10%硝酸で定容し原子吸光法又は誘導結合プラズ
マ発光分析法又は誘導結合プラズマ質量分析法で不純物
元素の定量分析を行うようにしたものである。
【0014】上記最終固化部分における不純物析出部分
を含む当該不純物の高濃度部分のみを汚染することなく
選択的に取り出すのが好ましい。
を含む当該不純物の高濃度部分のみを汚染することなく
選択的に取り出すのが好ましい。
【0015】上記最終固化部分の試料採取部分に直接接
触することなく、該試料採取部分の周辺部を打撃するこ
とによって当該試料を採取するのがよい。
触することなく、該試料採取部分の周辺部を打撃するこ
とによって当該試料を採取するのがよい。
【0016】本発明においては、最終固化端において、
最後まで定常的な加熱状態を維持し、単結晶の固化周辺
がシリコン棒上端の肩に達した時コイルへの高周波パワ
ーの印加を停止する。このようにFZ工程を最終段階ま
で継続することにより分析対象の不純物が局在化され、
また上述のように打撃により容易にその局在化部分が分
離採取される。試料を採取するシリコン単結晶の最終固
化端を水平台に対して下方に、当該単結晶の成長軸が1
0度〜20度の範囲になるように保持して上記打撃を行
うのが好ましい。
最後まで定常的な加熱状態を維持し、単結晶の固化周辺
がシリコン棒上端の肩に達した時コイルへの高周波パワ
ーの印加を停止する。このようにFZ工程を最終段階ま
で継続することにより分析対象の不純物が局在化され、
また上述のように打撃により容易にその局在化部分が分
離採取される。試料を採取するシリコン単結晶の最終固
化端を水平台に対して下方に、当該単結晶の成長軸が1
0度〜20度の範囲になるように保持して上記打撃を行
うのが好ましい。
【0017】上記方法によって定量されたシリコン中間
多結晶の不純物の定量値を用い、下記式(XII)に基
づいて、原料シリコン多結晶棒の直胴部分の不純物濃度
C0 を算出定量することができる。 C0 =A・kwk-1 /{1−(1−k)e-k(L-w)/w }(w−w1 )k ・・・・・・・・・・・(XII) (上式において、C0 :原料シリコン多結晶棒の直胴部
分の不純物濃度、A:請求項1の方法によって定量され
た不純物の定量値、k:不純物の偏析係数、x:FZ開
始点からゾーニングされた結晶側の溶融帯との境界線ま
での長さで0からL−wまでの値をとる、L:結晶長
さ、w:溶融帯幅、w1:切り離された瞬間の溶融帯中
において、当該溶融帯の結晶側の端を原点とした場合の
採取試料部分に相当する部分が固化を開始した位置。)
多結晶の不純物の定量値を用い、下記式(XII)に基
づいて、原料シリコン多結晶棒の直胴部分の不純物濃度
C0 を算出定量することができる。 C0 =A・kwk-1 /{1−(1−k)e-k(L-w)/w }(w−w1 )k ・・・・・・・・・・・(XII) (上式において、C0 :原料シリコン多結晶棒の直胴部
分の不純物濃度、A:請求項1の方法によって定量され
た不純物の定量値、k:不純物の偏析係数、x:FZ開
始点からゾーニングされた結晶側の溶融帯との境界線ま
での長さで0からL−wまでの値をとる、L:結晶長
さ、w:溶融帯幅、w1:切り離された瞬間の溶融帯中
において、当該溶融帯の結晶側の端を原点とした場合の
採取試料部分に相当する部分が固化を開始した位置。)
【0018】上記方法によって定量されたシリコン単結
晶の不純物の定量値を用い、下記式(XIII)に基づ
いて、原料シリコン多結晶棒の直胴部分の不純物濃度を
算出定量することができる。 C0 =A・kwk-1 /〔1−k(1−k)(L−w)e-kL/w /w +{2k−2+(1−k)e-k}e-k(L-w)/w 〕(w−w1 )k ・・・・・・・・・・・(XIII)
晶の不純物の定量値を用い、下記式(XIII)に基づ
いて、原料シリコン多結晶棒の直胴部分の不純物濃度を
算出定量することができる。 C0 =A・kwk-1 /〔1−k(1−k)(L−w)e-kL/w /w +{2k−2+(1−k)e-k}e-k(L-w)/w 〕(w−w1 )k ・・・・・・・・・・・(XIII)
【0019】上記方法によって定量された中間シリコン
多結晶の不純物の定量値を用い、下記式(II)に基づ
いて、中間シリコン多結晶棒の直胴部分の位置xにおけ
る不純物濃度C1 ( x )を算出定量することができる。 C1 ( x )=C0 {1−(1−k)e-kx/w }・・・・・・(II)
多結晶の不純物の定量値を用い、下記式(II)に基づ
いて、中間シリコン多結晶棒の直胴部分の位置xにおけ
る不純物濃度C1 ( x )を算出定量することができる。 C1 ( x )=C0 {1−(1−k)e-kx/w }・・・・・・(II)
【0020】上記方法によって定量されたシリコン単結
晶の不純物の定量値を用い、下記式(X)に基づいて、
シリコン単結晶棒の直胴部分の位置xにおける不純物濃
度C2(x) を算出定量することができる。 C2(x) =C0 〔1−k(1−k)x・e-k(w+x)/w /w +{2k−2+(1−k)e-k}e-kx/w 〕・・・・・・(X)
晶の不純物の定量値を用い、下記式(X)に基づいて、
シリコン単結晶棒の直胴部分の位置xにおける不純物濃
度C2(x) を算出定量することができる。 C2(x) =C0 〔1−k(1−k)x・e-k(w+x)/w /w +{2k−2+(1−k)e-k}e-kx/w 〕・・・・・・(X)
【0021】
【実施例】以下、本発明を添付図面に基づいて具体的に
説明する。まず最初に試料の採取方法について行った実
験について説明する。図1に示した如く、FZ法シリコ
ン結晶10の尾部11の直胴終了部12の部分を堅い台
13の上に載せ、採取試料部分から離れた箇所をプラス
チックハンマーで打撃した。打撃する箇所としては符号
4A,5A,6Aで示した箇所を試行した。また、尾部
11の保持の仕方として尾部11における結晶成長軸と
台13のなす角度θが0度、10度、20度、30度と
なるようにした。この実験において、台13の上とその
周辺部分は飛び出した試料Sが直接接触しないようにビ
ニールシートで覆った。各実施条件につき10回ずつ実
施した。成功率としてA=(希望試料部分が飛び出した
実施回数)/(全実施回数=10)×100(%)と定
義した。
説明する。まず最初に試料の採取方法について行った実
験について説明する。図1に示した如く、FZ法シリコ
ン結晶10の尾部11の直胴終了部12の部分を堅い台
13の上に載せ、採取試料部分から離れた箇所をプラス
チックハンマーで打撃した。打撃する箇所としては符号
4A,5A,6Aで示した箇所を試行した。また、尾部
11の保持の仕方として尾部11における結晶成長軸と
台13のなす角度θが0度、10度、20度、30度と
なるようにした。この実験において、台13の上とその
周辺部分は飛び出した試料Sが直接接触しないようにビ
ニールシートで覆った。各実施条件につき10回ずつ実
施した。成功率としてA=(希望試料部分が飛び出した
実施回数)/(全実施回数=10)×100(%)と定
義した。
【0022】表1に実験の結果を示した。符号4Aと符
号6Aで示した箇所を打撃した場合、角度θがどのよう
な角度においても尾部全体が大きく割れる場合が多く、
成功率は30%であった。一方、符号5Aの箇所を打撃
した場合は角度θが0度では上記と同様に尾部全体が大
きく割れ、20%の成功率であった。また、角度θが3
0度では打撃箇所5Aの近傍のみ割れる場合が多く成功
率は40%であった。角度θが10度又は20度では殆
どの実施回数において不純物の析出部分を中心として採
取希望部分Sが図1に示したように飛び出し80%以上
の成功率を得た。
号6Aで示した箇所を打撃した場合、角度θがどのよう
な角度においても尾部全体が大きく割れる場合が多く、
成功率は30%であった。一方、符号5Aの箇所を打撃
した場合は角度θが0度では上記と同様に尾部全体が大
きく割れ、20%の成功率であった。また、角度θが3
0度では打撃箇所5Aの近傍のみ割れる場合が多く成功
率は40%であった。角度θが10度又は20度では殆
どの実施回数において不純物の析出部分を中心として採
取希望部分Sが図1に示したように飛び出し80%以上
の成功率を得た。
【0023】
【表1】
【0024】図2に示したように、FZシリコン単結晶
10の尾部11より採取した試料Sを秤量してその5g
を塩酸及び弗酸が体積比で1対1の組成をなす混酸50
ml中で180℃30分加熱浸漬して洗浄した。その
後、体積比が1対1となるように作成した高純度の弗酸
と硝酸との混酸を用いて試料全部を溶解した。このとき
のかかる弗硝酸の使用量は試料全部が溶解するまでの量
とした。かかる溶解液を蒸発乾固させた後、濃度10%
の高純度の硝酸水溶液により定容し、かかる液を原子吸
光装置に注入して定量分析を行った。その結果を表2に
示した。
10の尾部11より採取した試料Sを秤量してその5g
を塩酸及び弗酸が体積比で1対1の組成をなす混酸50
ml中で180℃30分加熱浸漬して洗浄した。その
後、体積比が1対1となるように作成した高純度の弗酸
と硝酸との混酸を用いて試料全部を溶解した。このとき
のかかる弗硝酸の使用量は試料全部が溶解するまでの量
とした。かかる溶解液を蒸発乾固させた後、濃度10%
の高純度の硝酸水溶液により定容し、かかる液を原子吸
光装置に注入して定量分析を行った。その結果を表2に
示した。
【0025】
【表2】
【0026】実施例として原料多結晶棒の先端に穴をあ
け、Cu,Fe,Alの各金属単体を表2(A)欄に示
したように所定の重量投入し、故意汚染した結晶の不純
物分析結果を表2にまとめて示した。(B)、(E)欄
にはそれぞれ1−pass、2−pass後の尾部から
の採取試料部分における単位体積中の不純物原子数を示
した。(B)、(E)欄中の値から前述の計算法によっ
て中間多結晶または単結晶中の不純物濃度を算出した結
果をそれぞれ(D)、(G)欄に示した。また、放射化
分析による中間多結晶または単結晶中の不純物濃度の実
測結果をそれぞれ(I)、(J)欄に示した。各欄内の
数値を比較しても良く一致している。
け、Cu,Fe,Alの各金属単体を表2(A)欄に示
したように所定の重量投入し、故意汚染した結晶の不純
物分析結果を表2にまとめて示した。(B)、(E)欄
にはそれぞれ1−pass、2−pass後の尾部から
の採取試料部分における単位体積中の不純物原子数を示
した。(B)、(E)欄中の値から前述の計算法によっ
て中間多結晶または単結晶中の不純物濃度を算出した結
果をそれぞれ(D)、(G)欄に示した。また、放射化
分析による中間多結晶または単結晶中の不純物濃度の実
測結果をそれぞれ(I)、(J)欄に示した。各欄内の
数値を比較しても良く一致している。
【0027】以下に、結晶中の不純物濃度を算出する方
法を説明する。FZシリコン単結晶を得るため2回FZ
を行ったが、全ての工程中で不純物汚染が無いとした。
図3の(a)、(b)及び(c)に1回目のFZ工程の
模式図を示し、図4の(a)、(b)及び(c)に2回
目のFZ工程の模式図を示した。図3の(a)及び図4
の(a)は工程途中を示し、図3の(b)及び図4の
(b)はそれぞれ原料多結晶棒、中間多結晶棒が切り離
された瞬間を示し、図3の(c)及び図4の(c)は切
り離されて残ったシリコンメルト26又は32が固化し
て行く状態を示す。図3及び図4のCの形状は、本発明
の不純物関係式の誘導の理解を容易にするため簡略に記
したもので、実際は図1及び図2のように最終固化端は
中央が突出した曲面となる。
法を説明する。FZシリコン単結晶を得るため2回FZ
を行ったが、全ての工程中で不純物汚染が無いとした。
図3の(a)、(b)及び(c)に1回目のFZ工程の
模式図を示し、図4の(a)、(b)及び(c)に2回
目のFZ工程の模式図を示した。図3の(a)及び図4
の(a)は工程途中を示し、図3の(b)及び図4の
(b)はそれぞれ原料多結晶棒、中間多結晶棒が切り離
された瞬間を示し、図3の(c)及び図4の(c)は切
り離されて残ったシリコンメルト26又は32が固化し
て行く状態を示す。図3及び図4のCの形状は、本発明
の不純物関係式の誘導の理解を容易にするため簡略に記
したもので、実際は図1及び図2のように最終固化端は
中央が突出した曲面となる。
【0028】先ず、1回目のFZ工程における原料多結
晶21の溶融帯22における不純物量のバランスは図3
の(a)において、 ds=(C0 −kCL )dx・・・・・・・・・・・・・・・(I) と表される。ここでsは溶融帯22中の不純物量を、C
0 は原料多結晶棒21における不純物の濃度、CL は溶
融帯22における不純物の濃度、xはFZ開始点24か
ら溶融帯22までの間の位置、そしてkは不純物の偏析
係数を示した。CL =s/wであるから、(I)式は、 ds/(C0 −ks/w)=dx となり、両辺を積分すると、 log(C0 −ks/w)=−k(x+a)/w、
(a:積分定数) ∴a・e-Kx/w =C0 −ks/w、 境界条件として、x=0のとき、s=C0 ・wであるか
ら、 a=C0 (1−k)、 また、1回目のFZ後の位置xにおける不純物濃度は、 C1 ( x )=kCL =ks/wであるから、 ∴C1 ( x )=C0 {1−(1−k)e-kx/w }・・・・・・(II)
晶21の溶融帯22における不純物量のバランスは図3
の(a)において、 ds=(C0 −kCL )dx・・・・・・・・・・・・・・・(I) と表される。ここでsは溶融帯22中の不純物量を、C
0 は原料多結晶棒21における不純物の濃度、CL は溶
融帯22における不純物の濃度、xはFZ開始点24か
ら溶融帯22までの間の位置、そしてkは不純物の偏析
係数を示した。CL =s/wであるから、(I)式は、 ds/(C0 −ks/w)=dx となり、両辺を積分すると、 log(C0 −ks/w)=−k(x+a)/w、
(a:積分定数) ∴a・e-Kx/w =C0 −ks/w、 境界条件として、x=0のとき、s=C0 ・wであるか
ら、 a=C0 (1−k)、 また、1回目のFZ後の位置xにおける不純物濃度は、 C1 ( x )=kCL =ks/wであるから、 ∴C1 ( x )=C0 {1−(1−k)e-kx/w }・・・・・・(II)
【0029】次に、図3の(b)のように原料多結晶棒
21の尾部25において切り離されたシリコンメルト2
6は、図3の(c)のように中間多結晶28側から固化
させるので、かかる固化部分28の位置xにおける不純
物濃度C(x)は、 C(x)=−ds/dx・・・・・・・・・・・・・・・・・(III) で与えられる。ここで、sは溶け残ったメルト28中に
おける不純物量を示す。
21の尾部25において切り離されたシリコンメルト2
6は、図3の(c)のように中間多結晶28側から固化
させるので、かかる固化部分28の位置xにおける不純
物濃度C(x)は、 C(x)=−ds/dx・・・・・・・・・・・・・・・・・(III) で与えられる。ここで、sは溶け残ったメルト28中に
おける不純物量を示す。
【0030】また、(III)式とは別に、
C(x)=kCL =ks/(w−x)の関係があるか
ら、 dx/(w−x)=−ds/s・・・・・・・・・・・・・・(IV) (IV)式を積分し、境界条件として、s=C0'w(x
=0)を与えると、 C (x) =kC0'(w−x)k-1 /wk-1 ・・・・・・・・・(V) と表される。ここで、C0'は原料多結晶棒の尾部25を
切り離した瞬間のメルト26中における不純物濃度を示
す。
ら、 dx/(w−x)=−ds/s・・・・・・・・・・・・・・(IV) (IV)式を積分し、境界条件として、s=C0'w(x
=0)を与えると、 C (x) =kC0'(w−x)k-1 /wk-1 ・・・・・・・・・(V) と表される。ここで、C0'は原料多結晶棒の尾部25を
切り離した瞬間のメルト26中における不純物濃度を示
す。
【0031】次に、2回目のFZ工程における溶融帯3
2における不純物量のバランスは図4の(a)におい
て、 (w/k)dC2 (x)={C1 (x+w)−C2 (x)}dx、 ∴dC2 (x)/dx+(k/w)C2 (x)=(k/w)C1 ( x+w)・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(VI) と表される。
2における不純物量のバランスは図4の(a)におい
て、 (w/k)dC2 (x)={C1 (x+w)−C2 (x)}dx、 ∴dC2 (x)/dx+(k/w)C2 (x)=(k/w)C1 ( x+w)・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(VI) と表される。
【0032】ここで、C2(x) は単結晶棒30中の不純
物濃度、C1(x+w) は1回目FZ工程により成長させ
た中間多結晶棒29における不純物濃度を示した。
物濃度、C1(x+w) は1回目FZ工程により成長させ
た中間多結晶棒29における不純物濃度を示した。
【0033】(VI)式に定数変化法を用いて、
dC2(x) /dx+(k/w)C2(x) =0
における解は、
C2(x)=ae-kx/w (a:積分定数)
ここでa=Z(x)とおいて、
C2(x)=Z(x)e-kx/w ・・・・・・・・・・・・・・・・・(VII)
(VII)式をxについて微分すれば、
C2'(x)=Z’( x )e-kx/w −kZ(x)e-kx/w /w・・・(VIII)
(VII)式を用いて(VIII)式と(VI)を比較
すると、 Z’(x)e-kx/w =(k/w)C1 (x+w) となり、(II)式を用いれば、 Z’(x)=C0 (k/w){ekx/w−(1−k)e-k} さらに、この式をxについて積分すると、 Z( x )=C0 ( k/w){(w・ekx/w/k)−x(1−k)e-k+a} 従って、(VII)式から、 C2(x)=C0 {1−(k/w)(1−k)x・e-k(w+x)/w +a・e-kx/w } ・・・・・(IX) 境界条件として、
すると、 Z’(x)e-kx/w =(k/w)C1 (x+w) となり、(II)式を用いれば、 Z’(x)=C0 (k/w){ekx/w−(1−k)e-k} さらに、この式をxについて積分すると、 Z( x )=C0 ( k/w){(w・ekx/w/k)−x(1−k)e-k+a} 従って、(VII)式から、 C2(x)=C0 {1−(k/w)(1−k)x・e-k(w+x)/w +a・e-kx/w } ・・・・・(IX) 境界条件として、
【数1】
を(IX)式に適用し、
a=2k−2+(1−k)e-k
従って、
C2(x) =C0 〔1−k(1−k)x・e-k(w+x)/w /w
+{2k−2+(1−k)e-k}e-kx/w 〕・・・・・・(X)
【0034】2回目のFZ工程において中間多結晶尾部
31を切り離した後の残ったメルト32の固化は、1回
目と同様に考えられるから、固化部分34中の不純物濃
度は(V)式で与えられる。
31を切り離した後の残ったメルト32の固化は、1回
目と同様に考えられるから、固化部分34中の不純物濃
度は(V)式で与えられる。
【0035】次に、結晶尾部より定量した不純物元素の
定量値から中間多結晶直胴中の不純物濃度を算出する方
法について説明する。不純物量の定量値をAとすると、
(V)式より、
定量値から中間多結晶直胴中の不純物濃度を算出する方
法について説明する。不純物量の定量値をAとすると、
(V)式より、
【数2】
が得られる。
【0036】先ずはじめに、中間多結晶尾部より不純物
を定量した場合について説明する。ここでw1 は切り離
された瞬間の溶融帯中において、当該溶融帯の結晶側の
端を原点とした場合の採取試料部分に相当する部分が固
化を開始した位置を示す。また、中間多結晶棒のFZ開
始点24からの距離xにおいてC1 (x)とC(x)は
連続だから、 C(0)=C1 (L−w) ∴kC0'=C0 {1−(1−k)e-k(L-w)/w} 従って、 C0 =A・kwk-1 /{1−(1−k)e-k(L-w)/w }(w−w1 )k ・・・・・・・・・(XII) よって定量値から(XII)式を用いてC0 が求まり、
(II)式より中間多結晶中の不純物濃度が求まる。
を定量した場合について説明する。ここでw1 は切り離
された瞬間の溶融帯中において、当該溶融帯の結晶側の
端を原点とした場合の採取試料部分に相当する部分が固
化を開始した位置を示す。また、中間多結晶棒のFZ開
始点24からの距離xにおいてC1 (x)とC(x)は
連続だから、 C(0)=C1 (L−w) ∴kC0'=C0 {1−(1−k)e-k(L-w)/w} 従って、 C0 =A・kwk-1 /{1−(1−k)e-k(L-w)/w }(w−w1 )k ・・・・・・・・・(XII) よって定量値から(XII)式を用いてC0 が求まり、
(II)式より中間多結晶中の不純物濃度が求まる。
【0037】次に、単結晶尾部より不純物を定量した場
合について説明する。単結晶棒においても同様にC
2 (x)とC(x)は連続だから、 C(0)=C2 (L−w) 従って、 C0 =A・kwk-1 /〔1−k(1−k)(L−w)e-kL/w /w +{2k−2+(1−k)e-k}e-k(L-w)/w 〕(w−w1 )k ・・・・・・・・・(XIII) よって、定量値から(XIII)式を用いてC0 が求ま
り、(II)式より中間多結晶中の不純物濃度が、また
(X)式より単結晶中の不純物濃度が求まる。
合について説明する。単結晶棒においても同様にC
2 (x)とC(x)は連続だから、 C(0)=C2 (L−w) 従って、 C0 =A・kwk-1 /〔1−k(1−k)(L−w)e-kL/w /w +{2k−2+(1−k)e-k}e-k(L-w)/w 〕(w−w1 )k ・・・・・・・・・(XIII) よって、定量値から(XIII)式を用いてC0 が求ま
り、(II)式より中間多結晶中の不純物濃度が、また
(X)式より単結晶中の不純物濃度が求まる。
【0038】図5は前記した表2の数値から本発明の理
論計算式を用いて単結晶棒中の不純物濃度を算出した結
果を表した不純物濃度の成長方向へのプロファイルであ
る。前述した具体例において、試料Sの重量を体積に換
算し、さらに単結晶の断面積で除し、長さのディメンシ
ョンにすることにより、(w−w1 )が得られる。ま
た、偏析係数k、単結晶長さL、及び加熱溶融帯の長さ
wを考慮し、さらに表2(F)欄の不純物濃度の数値を
式(X)に入れて得られた不純物濃度の結晶成長方向へ
の濃度分布を図5に示す。
論計算式を用いて単結晶棒中の不純物濃度を算出した結
果を表した不純物濃度の成長方向へのプロファイルであ
る。前述した具体例において、試料Sの重量を体積に換
算し、さらに単結晶の断面積で除し、長さのディメンシ
ョンにすることにより、(w−w1 )が得られる。ま
た、偏析係数k、単結晶長さL、及び加熱溶融帯の長さ
wを考慮し、さらに表2(F)欄の不純物濃度の数値を
式(X)に入れて得られた不純物濃度の結晶成長方向へ
の濃度分布を図5に示す。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、不
純物濃度のプロファイルを算出することにより、通常法
では定量不可能な濃度の不純物汚染試料を単結晶から選
択的に採取することが可能となり、不純物の種類とその
濃度がその結晶に与える電気的影響や結晶欠陥の発生挙
動をより高純度なレベルで調べることが可能となる。ま
た、高濃度に結晶を汚染した場合には、他の定量法によ
る成長方向の不純物プロファイルと組み合わせることに
よって、汚染した不純物の偏析係数を推定することがで
きる。さらに、中間体多結晶の不純物濃度の結果から単
結晶の不純物濃度を予測することができるので、品質管
理の精度が上がるというメリットがある。さらにまた、
予測値と最終単結晶の不純物実測値との差からFZ工程
の汚染度を把握でき、工程管理が定量的に行なえる。
純物濃度のプロファイルを算出することにより、通常法
では定量不可能な濃度の不純物汚染試料を単結晶から選
択的に採取することが可能となり、不純物の種類とその
濃度がその結晶に与える電気的影響や結晶欠陥の発生挙
動をより高純度なレベルで調べることが可能となる。ま
た、高濃度に結晶を汚染した場合には、他の定量法によ
る成長方向の不純物プロファイルと組み合わせることに
よって、汚染した不純物の偏析係数を推定することがで
きる。さらに、中間体多結晶の不純物濃度の結果から単
結晶の不純物濃度を予測することができるので、品質管
理の精度が上がるというメリットがある。さらにまた、
予測値と最終単結晶の不純物実測値との差からFZ工程
の汚染度を把握でき、工程管理が定量的に行なえる。
【図1】FZ法シリコン結晶の尾部から不純物分析用の
試料を採取する実験の方法を示した模式図である。
試料を採取する実験の方法を示した模式図である。
【図2】FZ法シリコン結晶の尾部から不純物分析用の
試料を採取する方法を示した模式図である。
試料を採取する方法を示した模式図である。
【図3】1回目のFZ工程の模式図であって、(a)は
第1回目のFZ工程中の模式図、(b)は第1回目のF
Z工程における切り離し時の模式図、(c)は切り離さ
れたシリコンメルトが固化する場合の模式図である。
第1回目のFZ工程中の模式図、(b)は第1回目のF
Z工程における切り離し時の模式図、(c)は切り離さ
れたシリコンメルトが固化する場合の模式図である。
【図4】2回目のFZ工程の模式図であって、(a)は
第2回目のFZ工程中の模式図、(b)は第2回目のF
Z工程における切り離し時の模式図、(c)は切り離さ
れたシリコンメルトが固化する場合の模式図である。
第2回目のFZ工程中の模式図、(b)は第2回目のF
Z工程における切り離し時の模式図、(c)は切り離さ
れたシリコンメルトが固化する場合の模式図である。
【図5】化学分析法による定量値と理論計算式より算出
した故意汚染結晶の不純物濃度の成長方向のプロファイ
ルを示したグラフである。
した故意汚染結晶の不純物濃度の成長方向のプロファイ
ルを示したグラフである。
10 シリコン単結晶
11 尾部
12 直胴終了部
21 原料多結晶棒
22 溶融帯
23 中間多結晶
24 FZ開始点
25 切り離された原料多結晶尾部
26 切り離された瞬間のシリコンメルト
27 残ったシリコンメルト
28 ノーマルフリージングにより固化する部分
29 中間多結晶棒
30 単結晶棒
31 切り離された中間多結晶尾部
32 切り離された瞬間のシリコンメルト
33 残ったシリコンメルト
34 ノーマルフリージングにより固化する部分
S 採取試料
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 木村 雅規
群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越半
導体株式会社磯部研究所内
(72)発明者 山岸 浩利
群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越半
導体株式会社磯部研究所内
Claims (10)
- 【請求項1】 FZ法により成長させたシリコン結晶中
の不純物分析法において、単結晶又は中間多結晶の最終
固化部分における不純物の析出部分を含む当該不純物の
高濃度部分から試料を採取し、不純物元素を原子吸光法
又は誘導結合プラズマ発光分析法又は誘導結合プラズマ
質量分析法により化学的に定量分析することを特徴とす
るシリコン結晶の不純物分析方法。 - 【請求項2】 上記最終固化部分における不純物析出部
分を含む当該不純物の高濃度部分のみを汚染することな
く選択的に取り出して上記試料を採取したことを特徴と
する請求項1記載のシリコン結晶の不純物分析方法。 - 【請求項3】 上記最終固化部分の試料採取部分に直接
接触することなく、該試料採取部分の周辺部を打撃する
ことによって当該試料を採取するようにしたことを特徴
とする請求項2記載のシリコン結晶の不純物分析方法。 - 【請求項4】 試料採取を行うシリコン単結晶をその最
後固化部分を下方に向けて水平台に対して当該単結晶の
成長軸が10度〜20度の範囲になるように当接保持し
て上記打撃を行うようにしたことを特徴とする請求項3
記載のシリコン結晶の不純物分析方法。 - 【請求項5】 請求項1記載の方法によって定量された
シリコン中間多結晶の不純物の定量値を用い、下記式
(XII)に基づいて、原料シリコン多結晶棒の直胴部
分の不純物濃度C0 を算出定量することを特徴とする不
純物分析方法。 C0 =A・kwk-1 /{1−(1−k)e-k(L-w)/w }(w−w1 )k ・・・・・・・・・・・(XII) (上式において、C0 :原料シリコン多結晶棒の直胴部
分の不純物濃度、A:請求項1の方法によって定量され
た不純物の定量値、k:不純物の偏析係数、x:FZ開
始点からゾーニングされた結晶側の溶融帯との境界線ま
での長さで0からL−wまでの値をとる、L:結晶長
さ、w:溶融帯幅、w1:切り離された瞬間の溶融帯中
において、当該溶融帯の結晶側の端を原点とした場合の
採取試料部分に相当する部分が固化を開始した位置。) - 【請求項6】 請求項1記載の方法によって定量された
シリコン単結晶の不純物の定量値を用い、下記式(XI
II)に基づいて、原料シリコン多結晶棒の直胴部分の
不純物濃度を算出定量することを特徴とする不純物分析
方法。 C0 =A・kwk-1 /〔1−k(1−k)(L−w)e-kL/w /w +{2k−2+(1−k)e-k}e-k(L-w)/w (w−w1 )k 〕 ・・・・・・・・・・・(XIII) - 【請求項7】 請求項1記載の方法によって定量された
中間シリコン多結晶の不純物の定量値を用い、下記式
(II)に基づいて、中間シリコン多結晶棒の直胴部分
の位置xにおける不純物濃度C1 ( x )を算出定量する
ことを特徴とする不純物分析方法。 C1 ( x )=C0 {1−(1−k)e-kx/w }・・・・・・(II) - 【請求項8】 請求項1記載の方法によって定量された
シリコン単結晶の不純物の定量値を用い、下記式(X)
に基づいて、シリコン単結晶棒の直胴部分の位置xにお
ける不純物濃度C2(x) を算出定量することを特徴とす
る不純物分析方法。 C2(x) =C0 〔1−k(1−k)x・e-k(w+x)/w /w +{2k−2+(1−k)e-k}e-kx/w 〕・・・・・・(X) - 【請求項9】 請求項1記載の方法によって定量された
シリコン単結晶の不純物の定量値を用い、前記式(I
I)に基づいて、中間シリコン多結晶棒の直胴部分の位
置xにおける不純物濃度C1(x) を算出定量することを
特徴とする不純物分析方法。 - 【請求項10】 請求項1記載の方法によって定量され
た中間シリコン多結晶の不純物の定量値を用い、前記式
(X)に基づいて、シリコン単結晶棒の直胴部分の位置
xにおける不純物濃度C2(x) を算出予測することを特
徴とする不純物分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3206386A JP2604924B2 (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | シリコン結晶の不純物分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3206386A JP2604924B2 (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | シリコン結晶の不純物分析方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0526803A true JPH0526803A (ja) | 1993-02-02 |
JP2604924B2 JP2604924B2 (ja) | 1997-04-30 |
Family
ID=16522489
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3206386A Expired - Lifetime JP2604924B2 (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | シリコン結晶の不純物分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2604924B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2018021852A (ja) * | 2016-08-04 | 2018-02-08 | 株式会社トクヤマ | 多結晶シリコン中の金属不純物濃度測定方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01301142A (ja) * | 1988-03-17 | 1989-12-05 | Toshiba Corp | 半導体分解装置 |
-
1991
- 1991-07-23 JP JP3206386A patent/JP2604924B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
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JPH01301142A (ja) * | 1988-03-17 | 1989-12-05 | Toshiba Corp | 半導体分解装置 |
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WO2013080606A1 (ja) * | 2011-11-29 | 2013-06-06 | シャープ株式会社 | 金属精製塊の検査方法、それを含む高純度金属の製造方法およびその用途 |
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JP2018021852A (ja) * | 2016-08-04 | 2018-02-08 | 株式会社トクヤマ | 多結晶シリコン中の金属不純物濃度測定方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2604924B2 (ja) | 1997-04-30 |
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