JPH05261955A - サーマルヘッドの放熱構造 - Google Patents

サーマルヘッドの放熱構造

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Publication number
JPH05261955A
JPH05261955A JP6391992A JP6391992A JPH05261955A JP H05261955 A JPH05261955 A JP H05261955A JP 6391992 A JP6391992 A JP 6391992A JP 6391992 A JP6391992 A JP 6391992A JP H05261955 A JPH05261955 A JP H05261955A
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JP
Japan
Prior art keywords
heat
insulating substrate
layer
heat dissipation
thermal head
Prior art date
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Pending
Application number
JP6391992A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadazumi Shiraishi
貞純 白石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP6391992A priority Critical patent/JPH05261955A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーマルヘッド発熱部からの放熱能力を向上
させる。 【構成】 絶縁性基板5と該絶縁性基板5上に形成され
るグレーズ層1との間に該絶縁性基板5より高い熱伝導
率をもつ放熱層7を設け、かつ該放熱層7を発熱抵抗体
2の下層から、少なくとも該絶縁性基板5が接着もしく
は圧接される支持板6と接する該絶縁性基板5の主面上
にまで延在させた構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録などにおいてプ
リントヘッドとして用いられるサーマルヘッドの放熱構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を図面に基づき説明する。図
4は従来のサーマルヘッド構造の部分断面を表した模式
図である。電極3にパルス通電することにより発熱抵抗
体2に発生したジュール熱のうち、一部は保護層4を介
して感熱紙などのメディアに伝達され印画が行われる。
一方、印画に寄与しない熱量はサーマルヘッド外部に放
出される必要があるが、そのうちの大部分は発熱抵抗体
2よりグレーズ層1および電極3を通して絶縁性基板5
へ流れ、さらに支持板6、放熱フィン8を通じてサーマ
ルヘッド外部へ放出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のサーマルヘッド
放熱構造のもつ課題を以下に述べる。図5に印加される
通電パルスと保護層4の表面温度の時間変化を示す。保
護層4の表面温度は通電パルスと共に上昇し、通電が終
了した後冷却する。印画状態では発熱部はこの発熱−冷
却を繰り返す。
【0004】感熱記録などにおいて良好な印画品質を保
つには、発熱部のパルス印加開始時点の温度(図5中の
P点)は常に一定であることが要求される。しかしなが
ら、印画に寄与する熱量はパルス通電によって発生した
熱量のうちの一部であり、他の熱量は発熱部に滞留す
る。しかも、発熱部を構成する要素の熱伝導率はグレー
ズ層1が約1W/m・K、アルミナセラミックスを用い
た絶縁性基板5が約50W/m・Kなどと低いため、滞
留した熱量は次の通電パルスが印加されるまでに充分に
は放熱フィン8まで拡散されない。従って連続的にパル
ス通電を行い印画する場合には、図6に示すように発熱
部の温度は時間と共に次第に上昇してしまう。
【0005】これは、印画時に余分な熱量をメディアが
受取ることによって印画ドットの拡大や尾引きなどの現
象をもたらし、印画品質を大きく劣化させる原因とな
る。さらに、高速印画が要求される場合にはパルス通電
の印加周期を短くすることが必要であり、発熱部の残留
熱量を増大させ印画品質の劣化を著しくする。以上のよ
うに、従来のサーマルヘッド構造では発熱部に残留した
余分な熱量を短時間のうちに充分に拡散させることがで
きず、発熱部の温度を必要以上に上昇させ、もって印画
された画像の品質を劣化させるという問題を有してい
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するために、本発明ではグレーズ層と絶縁性基板との間
に放熱層として高い熱伝導率をもつ層を設け、該放熱層
を通じて印画に寄与しない余分な熱量を支持板および放
熱フィンへ速やかに拡散させることを可能な構造とし
た。
【0007】
【作用】放熱層の作用を図によって説明する。図7
(A)は従来のサーマルヘッドの放熱構造、図7(B)
は本発明の放熱構造を表す模式図である。図7(A)に
おいて発熱抵抗体2に発生し、印画に寄与しない熱量の
大部分は、発熱抵抗体2、グレーズ層1、絶縁性基板
5、支持板6、放熱フィン8へと流れ、放熱フィン8よ
り大気中に放散される。一方、放熱層を有する図7
(B)の場合、熱流は、発熱抵抗体2、グレーズ層1、
絶縁性基板5および放熱層7放熱、支持板6、フィン8
へと流れ、大気中に放散される。
【0008】すなわち、グレーズ層1の下層面から支持
板6への熱流は絶縁性基板5と放熱層7との2経路を有
することになる。このため放熱容量は放熱層7を流れる
熱量だけ大きくなり、その分だけ発熱部に滞留した余分
な熱量の放熱効果を高めることができる。この効果は放
熱層7の熱伝導率と絶縁性基板5の熱伝導率との比が大
きくなり、かつ放熱層7の厚みが大きくなるに従い顕著
になる。
【0009】この作用を熱抵抗の概念を用い、やや定量
的に説明する。従来構造の図7(A)の場合、グレーズ
層1の下層面内の点Aから絶縁性基板5の下層面内の点
Bへ至る熱流に対する熱抵抗RC は、 RC =tC /λC (1)式 と書ける。ここで、λC 、tC は絶縁性基板5の熱伝導
率および厚みを示す。図7(B)の場合、熱流は絶縁性
基板5を流れるものと放熱層7(熱伝導率および層厚を
それぞれλ、tとする)を流れるものとの平行流とな
り、その熱抵抗Rは、
【0010】
【数1】
【0011】と書くことができる。絶縁性基板としてア
ルミナセラミックスを用いる場合、熱伝導率λC は50
W/m・K、厚みtC は1mmとすることができる。ま
た、放熱層の熱伝導率λを1000W/m・K、厚みt
を5μm、形成幅lを10mmとすると、(1)式およ
び(2)式より、 ρ=R/RC ≒0.09 (3)式 となる。
【0012】これはA点からB点への熱流量が上記の特
性をもつ放熱層を付加することにより約10倍になるこ
とを示すものであり、放熱フィンから空気中への熱放散
能力が充分であれば短時間で滞留した熱量を放熱させ、
発熱部を速やかに冷却することを可能にするものであ
る。以上のように、本発明における放熱層は印画に寄与
しない余分な熱量をパルス通電後直ちに拡散させること
により発熱部の蓄熱を防ぎ、もって印画品質を向上させ
る効果を有する。
【0013】なお、上述のような高い熱伝導率をもつ材
料をサーマルヘッドの全体構造に影響を与えない程度に
薄く形成することは、現在実用化されているCVD法に
よるダイアモンド薄膜形成技術などを応用することによ
って容易に実現できる。また、実際の設計にあたっては
熱伝導解析などによって必要な熱伝導率と厚み、形成領
域を設定することは可能である。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は絶縁性基板の主面上に発熱抵抗体が形成さ
れた平面型サーマルヘッドに本発明を応用した第1の実
施例を示す図である。放熱層7は絶縁性基板5の両主面
に形成されるとともに、端面にも形成されており、前記
絶縁性基板5は圧接部材9により支持板6に圧接固定さ
れる。前記放熱層7の熱伝導率を充分に高く、かつ、層
厚を適切な厚みに形成して前記放熱層7の面方向の熱抵
抗を低くすることにより、発熱抵抗体2の下層のグレー
ズ層1に滞留した余分な熱量は、主に該放熱層7を介し
て速やかに前記支持板6へ伝達される。前記支持板6を
アルミニウムで形成した場合、その熱伝導率は約240
W/m・Kと比較的高いため熱量は支持板6中に滞留す
ることなく放熱フィン8まで伝達し、強制空冷などによ
り大気中へ拡散される。
【0015】以上のような放熱構造と放熱機構によりサ
ーマルヘッド発熱部の蓄熱を著しく緩和することができ
る。放熱層の効果はサーマルヘッドの放熱能力を向上さ
せるに留まらず、感熱記録機器の熱制御を容易にする効
果をも合わせ持つ。即ち、階調記録などを行う場合には
一般的に必要とする印画濃度に応じて通電パルス幅を制
御する方法がとられるが、サーマルヘッドの放熱能力が
不十分な場合には蓄熱によるベース温度の上昇も考慮し
なければならない。この温度上昇は印画履歴、印画率な
どにより複雑に変化するため、ベース温度を加味した熱
制御を行うには実験等による膨大なデータの蓄積と複雑
なアルゴリズムとを必要とする。本発明の放熱構造をと
ることによってサーマルヘッドのベース温度をいかなる
状態のもとでもほぼ一定に保つことができ、熱制御は印
画濃度に応じた単純な通電パルス幅制御のみで行うこと
ができる。
【0016】図2には発熱部を絶縁性基板の端面に形成
した端面型サーマルヘッドに本発明を応用した第2の実
施例を示す図である。端面型サーマルヘッドの場合には
放熱経路は絶縁性基板の厚みよりはるかに長い経路を含
んでいるため、平面型に比べ放熱能力は著しく低い。こ
の場合にも、放熱層7を端面発熱部から支持板6と接す
る絶縁性基板5の主面上にまで延在させ、熱抵抗の低い
放熱経路を付加することにより放熱能力を大きく向上さ
せることができる。
【0017】図3は端面型サーマルヘッドに対する第3
の実施例を示した図である。図2の例においては、放熱
面は絶縁性基板の一方の主面に限られるため、バイメタ
ル効果により発熱ラインが印画副走査方向に反ってしま
うおそれがある。これはサーマルヘッド発熱部とプラテ
ンとの圧接力を上げることでは吸収しきれない印画品質
の劣化をもたらす。これを防ぐため、図3の例では放熱
層7を絶縁性基板5の両主面に均等に形成するととも
に、支持板6との接触面積も両主面で同一となる構造と
している。この構造により該絶縁性基板5の両主面より
の放熱能力のバランスを保つことができ、発熱部の反り
などを回避することができる。全体の放熱能力が著しく
向上することはいうまでもない。
【0018】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明ではサーマ
ルヘッドを構成する絶縁性基板とグレーズ層との間に熱
伝導率が高い材料よりなる放熱層を設け、放熱能力を大
きく向上させることのできる構造としたため、発熱部
に滞留した熱量を速やかに放熱させ、発熱部の温度上昇
による印画品質の劣化を防ぐことができ、発熱部のベ
ース温度を常に一定とし、熱制御方法をきわめて簡便化
することができる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示した断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示した断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示した断面図である。
【図4】従来のサーマルヘッド発熱部の構造を示した部
分断面図である。
【図5】サーマルヘッド発熱部の熱応答特性を示した説
明図である。
【図6】サーマルヘッド発熱部の熱応答特性を示した説
明図である。
【図7】(A)、(B)はサーマルヘッド発熱部の放熱
経路を示した説明図である。
【符号の説明】
1 グレーズ層 2 発熱抵抗体 3 電極 4 保護層 5 絶縁性基板 6 支持板 7 放熱層 8 放熱フィン 9 圧接部材 10 FPC 11 カバー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グレーズ層と、該グレーズ層上に形成さ
    れた発熱抵抗体と、該発熱抵抗体に通電するための電極
    と、少なくとも前記発熱抵抗体を保護するために形成さ
    れた保護層とを有する絶縁性基板を支持板に接着あるい
    は圧接して支持したサーマルヘッドにおいて、少なくと
    も前記絶縁性基板とグレーズ層との間を含む絶縁性基板
    の表裏面に、前記絶縁性基板の熱伝導率よりも高い熱伝
    導率を有する放熱層を設けたことを特徴とするサーマル
    ヘッドの放熱構造。
JP6391992A 1992-03-19 1992-03-19 サーマルヘッドの放熱構造 Pending JPH05261955A (ja)

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