JP2879801B2 - サーマルヘッド - Google Patents
サーマルヘッドInfo
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Description
インプリンタなどにおいて、感熱印画手段として好適に
用いられるサーマルヘッドに関する。
面図である。サーマルヘッド1は、例としてアルミナ系
セラミックなどから板厚d1(例として、0.5mm〜
1.0mm)に形成され、熱伝導率k=50〜70×1
0-3cal/cm・℃・秒の絶縁基板2を備え、絶縁基
板2上には、図6紙面と垂直方向に延び、断面が円弧状
のケイ酸ガラスなどから成り、熱伝導率k=2.9×1
0-3cal/cm・℃・秒のグレーズ層3が形成され
る。グレーズ層3を含む絶縁基板2の全面に亘って、た
とえばスパッタリングなどの薄膜技術で窒化タンタルT
a3N4を成膜して成る抵抗体層4と、たとえばアルミニ
ウムなどの金属薄膜をエッチングして得られる共通電極
5および個別電極6とが形成され、図6紙面と垂直方向
に配列される複数の発熱抵抗体7が構成される。
タルTa2O5などから成る保護膜8で被覆され、ヘッド
基板11が構成される。絶縁基板2のグレーズ層3と反
対側には、例としてエポキシ系接着材層9を介して、た
とえばアルミニウムなどの金属材料をダイカスト形成し
て得られる支持板10が固定される。支持板10はアル
ミニウムから形成される場合、熱伝導率k=5000×
10-4cal/cm・℃・秒を有する。
ルヘッド1では、共通電極5と個別電極6との間に通電
され、発熱抵抗体7が発熱を行い、ヘッド基板11と対
向するプラテンローラ12との間で感熱記録を行う。こ
のとき、グレーズ層3が発熱抵抗体7からの熱の放散お
よび蓄熱を制御する保温層としての機能を実現している
が、グレーズ層3はガラスから形成されているため、発
熱抵抗体7からの熱が蓄熱される程度が低く、発熱抵抗
体7からの熱は絶縁基板2および支持板10を介して放
熱され、発熱抵抗体7に印加される電力と感熱印加に寄
与する熱との割合、すなわち熱効率を十分に向上するこ
とが困難である。
して、特開昭52−100245に記載されているよう
に、グレーズ層3を例としてポリイミド樹脂などの熱伝
導率の低い樹脂材料から形成する技術が知られている。
すなわちグレーズ層3を樹脂材料で形成することによ
り、発熱抵抗体7からの熱をグレーズ層3に蓄熱し熱効
率を向上するようにしている。
3をポリイミド樹脂などの合成樹脂材料から形成してお
り、このグレーズ層3は、300〜400℃に達する発
熱抵抗体7に直接接触している。ここで、ポリイミド樹
脂の耐熱温度は、発熱抵抗体7の使用時の最高温度付近
程度であり、したがってポリイミド樹脂の耐熱温度が発
熱抵抗体7の温度条件に対して不十分であり、使用に伴
い材質が劣化することになる。またポリイミド樹脂は、
セラミック基板との接着力が不十分であり、長時間の使
用により剥離を生じる場合があり、信頼性が低いという
問題がある。
8との間にごみなどの異物を噛み込んだ場合、グレーズ
層3に代えて樹脂層であれば、当該ポリイミド樹脂の機
械的強度が低いため保護膜8にクラックが入りやすく、
当該クラックを介して外部から水分が進入し、電極5,
6の腐食や抵抗体層4の特性の劣化をもたらすという問
題がある。
えばファクシミリ通信装置などの電子機器の軽量化を図
るために、サーマルヘッド1にも小型化軽量化が要求さ
れるが、サーマルヘッド1で金属材料から成る支持板1
0が比較的重量を有し、軽量化の妨げとなっている。
し、熱効率に優れ、信頼性が向上しかつ軽量化を図るこ
とができるサーマルヘッドを提供することである。
は、絶縁基板上に複数個の発熱抵抗体が一列に形成され
たヘッド基板を耐熱性樹脂から成る支持部材上に載置固
定させてなることを特徴とするものである。また本発明
のサーマルヘッドは、前記耐熱性樹脂の熱伝導率が、2
×10-3cal/cm・℃・秒以下であることを特徴と
するものである。
板が載置され固定される支持部材は、耐熱性樹脂から構
成される。樹脂材料は、熱伝導率が金属よりも小さく、
したがって絶縁基板上に一列に形成されて成る発熱抵抗
体列から発生する熱の内、支持部材を介して放熱する熱
の割合を格段に抑制することができ、発熱抵抗体に印加
される電力に対し、発生される熱の内、感熱印加に寄与
する割合、すなわち熱効率を格段に向上することができ
る。また支持部材として樹脂材料を採用したことにより
金属材料を用いる場合と比較して、サーマルヘッドを格
段に軽量化することができる。
21の断面図である。サーマルヘッド21は、例として
アルミナ系セラミックなどから板厚d1(例として、
0.5mm〜1.0mm)に形成され、熱伝導率k=5
0〜70×10-3cal/cm・℃・秒の絶縁基板22
を備え、絶縁基板22上には、図1紙面と垂直方向に延
び、断面が円弧状のケイ酸ガラスなどから成り、熱伝導
率k=2.9×10-3cal/cm・℃・秒のグレーズ
層23が形成される。グレーズ層23を含む絶縁基板2
2の全面に亘って、たとえばスパッタリングなどの薄膜
技術で窒化タンタルTa3N4を成膜して成る抵抗体層2
4と、たとえばアルミニウムなどの金属薄膜をエッチン
グして得られる共通電極25および個別電極26が形成
され、図1紙面と垂直方向に配列される複数の発熱抵抗
体27が構成される。
ンタルTa2O5などから成る保護膜28で被覆され、ヘ
ッド基板31が構成される。絶縁基板22のグレーズ層
23と反対側には、例としてエポキシ系接着材層29を
介して、たとえばアルミニウムなどの金属材料をダイカ
スト形成して得られる支持板30が固定される。支持板
30はアルミニウムから形成される場合、熱伝導率k=
5000×10-4cal/cm・℃・秒を有する。
フェニレンサルファイド樹脂など、熱伝導率が低く、比
重の小さい耐熱性を有する樹脂材料から形成する。ポリ
フェニレンサルファイド樹脂は、熱伝導率k=7×10
-4cal/cm・℃・秒を有し、従来技術の項で説明し
た、たとえばアルミニウムの熱伝導率k=5000×1
0-4cal/cm・℃・秒に比べ極めて小さいため、ヘ
ッド基板31から支持板30を介して放熱される熱の割
合を格段に減少することができ、前記熱効率を格段に向
上することができる。
ド1と本実施例のサーマルヘッド21とに対し、印加パ
ルス幅を変更して感熱記録紙13,33に対する印画濃
度を測定した。この結果は、図2ラインL1,L2に示
される。すなわち本実施例のサーマルヘッド21に基づ
く印画結果を示すラインL1は、従来例のサーマルヘッ
ド1によるラインL2よりも印画濃度が高く、いずれの
パルス幅であっても熱効率が改善されている点が理解さ
れる。したがって、従来例の印画濃度と同一印画濃度を
達成しようとする場合には、印加されるパルスのパルス
幅を短縮することができ、したがって駆動電力を抑制す
ることができる。
は、図1上方側へ放散されて、感熱記録紙33に対する
感熱記録に寄与する。一方、下方側へ放散された熱は、
グレーズ層23に一部分が蓄熱されるとともに残余の熱
は、絶縁基板22、接着材層29を介して支持板30に
移る。本実施例では、支持板30は前記合成樹脂材料か
ら構成されており、支持板30内の熱伝導が従来例にお
けるように支持板30を金属材料から形成する場合と比
較し格段に抑制され、発熱抵抗体27から図1下方への
熱の移動が抑制され、感熱記録紙33において感熱記録
に寄与する熱の割合が格段に増大される。
絶縁基板22すなわちヘッド基板31全体に熱が蓄積さ
れ、絶縁基板22の温度が上昇する。したがって絶縁基
板22の温度が高く維持さているほど、熱効率がさらに
向上することになる。本件発明者は、本実施例のサーマ
ルヘッド21を用い、サーマルヘッド21を用いる使用
環境温度を例として25℃と36℃とに設定して感熱記
録動作を行い、得られた印画濃度を測定した。その結果
は図3のラインL3,L4に示される。
いほど絶縁基板22は高い温度に保たれ、これにより発
熱抵抗体27に印加される駆動パルスが同一幅であって
も、高濃度の印画を実現できる。また同一濃度の印画を
実現しようとする場合には、絶縁基板22の温度を高く
保持できるほど、印加電力を抑制できることになる。
と本実施例のサーマルヘッド21を用いて、駆動パルス
を印加したときの絶縁基板2,22と、支持板10,3
0との温度上昇の変化を測定した。この結果は図4およ
び図5に示される。
マルヘッド1の絶縁基板2と支持板10との温度の変化
の状態を示しており、通電開始時刻t1〜時刻t2の
間、駆動パルスを印加すると、絶縁基板2は温度T3、
支持板10は温度T4に到達する。
ーマルヘッド21の絶縁基板22と支持板30との温度
変化を示している。通電開始時刻t1〜時刻t3の間、
駆動パルスを印加すると、絶縁基板22は温度T7、支
持板30は温度T8に到達する。言い換えると、T3=
T7のとき、
は、絶縁基板22は急速に昇温する特性を実現でき、従
来例よりも前記熱効率が格段に改善される。
が格段に改善されており、しかもグレーズ層23はケイ
酸ガラスから構成されているため、従来技術の項で述べ
たようにグレーズ層3をポリイミド樹脂などで構成する
場合と比較し、感熱印画動作中にプラテンローラ32で
押圧される感熱記録紙33と保護膜28との間にごみな
どの異物が噛み込んだ場合であっても、グレーズ層23
の機械的強度は高く、保護膜28にクラックが生じる事
態が防止でき、信頼性を格段に向上できる。
サルファイトの比重は1.34であり、従来例における
アルミニウムの比重2.7と比べ約半分程度であり、従
来例と同寸法の支持板30であれば、重量をほぼ半減す
ることができ、サーマルヘッド21の軽量化を図ること
ができる。
構成する材料は、前記ポリフェニレンサルファイドに限
らず、熱伝導率k=5〜7×10-4cal/cm・℃・
秒および比重1.2のポリカーボネイト樹脂や、熱伝導
率k=7〜8×10-4cal/cm・℃・秒および比重
1.3のポリエーテルエーテルケトン樹脂や、あるいは
熱伝導率k=4〜6×-4cal/cm・℃・秒および比
重1.2のアクリル系樹脂など、熱伝導率が比較的小さ
BR>くかつ比重が小さい合成樹脂材料の中から適宜選ば
れる。
ドは、絶縁基板が載置され固定される支持部材は、耐熱
性樹脂から構成される。樹脂材料は、熱伝導率が金属よ
りも小さく、したがって絶縁基板上に一列に形成されて
成る発熱抵抗体列から発生する熱の内、支持部材を介し
て放熱する熱の割合を格段に抑制することができ、発熱
抵抗体に印加される電力に対し、発生される熱の内、感
熱印加に寄与する割合、すなわち熱効率を格段に向上す
ることができる。また支持部材として樹脂材料を採用し
たことにより金属材料を用いる場合と比較して、サーマ
ルヘッドを格段に軽量化することができる。
図である。
駆動パルス幅と印画濃度との関係を示すグラフである。
した場合のパルス幅と印画濃度との関係を示すグラフで
ある。
板10との温度変化を示すグラフである。
支持板30との温度変化を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】絶縁基板上に複数個の発熱抵抗体が一列に
形成されたヘッド基板を耐熱性樹脂から成る支持部材上
に載置固定させてなるサーマルヘッド。 - 【請求項2】前記耐熱性樹脂の熱伝導率が、2×10-3
cal/cm・℃・秒以下であることを特徴とする請求
項1に記載のサーマルヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12958791A JP2879801B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | サーマルヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12958791A JP2879801B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | サーマルヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04353471A JPH04353471A (ja) | 1992-12-08 |
JP2879801B2 true JP2879801B2 (ja) | 1999-04-05 |
Family
ID=15013136
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12958791A Expired - Lifetime JP2879801B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | サーマルヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2879801B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111231521A (zh) * | 2020-03-24 | 2020-06-05 | 山东华菱电子股份有限公司 | 一种可改善拼接处打印效果的拼接式热敏打印头 |
-
1991
- 1991-05-31 JP JP12958791A patent/JP2879801B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04353471A (ja) | 1992-12-08 |
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