JP2523268Y2 - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JP2523268Y2
JP2523268Y2 JP1989113953U JP11395389U JP2523268Y2 JP 2523268 Y2 JP2523268 Y2 JP 2523268Y2 JP 1989113953 U JP1989113953 U JP 1989113953U JP 11395389 U JP11395389 U JP 11395389U JP 2523268 Y2 JP2523268 Y2 JP 2523268Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、サーマルヘッドに関する。
[従来の技術] 第8図は典型的な従来例のサーマルヘッド1の一部断
面を示す斜視図で、このサーマルヘッド1は、セラミッ
クスなどの耐熱性基板2を備え、その一主面上に複数の
発熱抵抗体3が一直線上に配列される。この発熱抵抗体
3は図示しない電気的構成により選択的に発熱駆動さ
れ、たとえば接触している感熱紙(図示せず)に印画を
行う。一方、耐熱性基板2の発熱抵抗体3と反対側に
は、たとえば金属材料などの熱伝導性が良好な材料から
成る放熱板4が配置され、耐熱性基板2とは少なくとも
硬化後においても弾性を有する接着剤または粘着剤(以
下、粘着剤と総称する)5によって固着される。
このような粘着剤5を用いるのは、以下の理由によ
る。すなわちサーマルヘッド1をたとえば25℃の室温で
用いた場合、発熱抵抗体3の発熱により耐熱性基板2の
表面は、たとえば80℃近くに昇温する。耐熱性基板2と
放熱板4とは熱膨張率は大きく相異している。このと
き、両者が相互に固定されていれば、この相異に基づき
耐熱性基板2と放熱板4とがバイメタルと同一の原理に
て湾曲してしまう。これにより、相互に直接接触する箇
所では放熱性が良好であるが、直接接触しない箇所では
放熱性が悪いため印画における濃度ムラを生じてしま
う。前記粘着剤5を用いることにより放熱板4上に耐熱
性基板2を固着する作用を実現する一方、前記両者の熱
膨張の差を粘着剤5で吸収し、耐熱性基板2の前記湾曲
を防止するようにしている。
このようなサーマルヘッド1において、前述した条件
を満足する粘着剤5では熱伝導率が、たとえば0.5×10
-3cal/cm・sec・℃以下と小さいため、発熱抵抗体3か
らの熱が耐熱性基板2で大きく蓄熱され、発熱抵抗体3
を高速駆動する場合、残留する熱により印画濃度の制御
が不可能となってしまうという課題が発生する。
第9図は第2の従来例のサーマルヘッド1aの一部断面
を示す斜視図である。このサーマルヘッド1aについて説
明すれば、前述の従来例に類似し、対応する部分には同
一の参照符を付す。本従来例は耐熱性基板2、発熱抵抗
体3および放熱板4を備え、これらは図示しない構成に
て相互に圧接固定される。本従来例では放熱板4の前記
発熱抵抗体3と対向する部分に、発熱抵抗体3の配列方
向の全長に亘り、幅W1の範囲に放熱コンパウンド6を介
在する。また放熱板4には放熱コンパウンド6を挟む位
置に、たとえば一対の長溝7が形成される。
前記放熱コンパウンド6は酸化アルミニウムや酸化亜
鉛などの1μm以下の微粒子とたとえばシリコンオイル
との混合物であり、粘稠性を有するいわゆるグリース状
の物質であり、熱伝導率は一般的に1.5〜3.0×10-3cal/
cm・sec・℃であり、前記従来例の粘着剤5と比較し、
3倍〜6倍の熱伝導率を有する混合物である。放熱板4
上の長溝7,8の間に放熱コンパウンド6を塗布した後、
耐熱性基板2を圧接すると放熱コンパウンド6が圧縮さ
れて放熱板4上で広がるが、前記各長溝7はこの放熱コ
ンパウンド6の収容のために設けられる。
本従来例では、放熱コンパウンド6を設けたことによ
り、発熱抵抗体3で発生される熱が耐熱性基板2から容
易に放熱板4に導かれて放熱される。
[考案が解決しようとする課題] 上述したような従来例のサーマルヘッド1aでは、第8
図を参照して説明した従来例におけるように耐熱性基板
2と放熱板4との熱膨張率の差に基づいて第9図紙面と
垂直方向に沿う湾曲が発生してしまう。放熱コンパウン
ド6は定形を有さず、したがって耐熱性基板2と放熱板
4とは前記湾曲に起因して相互間の距離がサーマルヘッ
ド1aの長手方向に沿って変動することになる。この変動
によって耐熱性基板2から放熱板4への熱移動が場所的
に変動し、感熱紙などへの感熱印画時において濃度ムラ
を発生させてしまう。
第10図は第3の従来例のサーマルヘッド1bの一部断面
を示す斜視図であり、本従来例は前述の従来例に類似
し、対応する部分には同一の参照符を付すと、放熱板4
には前記耐熱性基板2に加え回路基板8が併せて乗載さ
れ、これらはボンディングワイヤ9にて接続される。放
熱板4と耐熱性基板2との間には、発熱抵抗体3の配置
位置に対応する範囲には放熱コンパウンド6が介在さ
れ、残余の領域には粘着剤5が介在される。この粘着剤
5が介在される領域と放熱コンパウンド6が介在される
領域との境界には段差部10が形成される。
この従来例では、放熱コンパウンド6を用いて発熱抵
抗体3の発熱による熱を速やかに放熱板4へ導くように
しており、前記段差部10に形成される粘着剤5により耐
熱性基板2を放熱板4に固着し、また放熱コンパウンド
6が間隙GPへ毛細管現象にて進入し、回路基板8の電気
接点部における接触不良などをもたらしてしまう状態を
防止する機能を実現させている。また、段差部10の深さ
を予め選ぶことにより放熱コンパウンド6の層厚を設定
するようにしている。
上述した従来例では、放熱コンパウンド6と粘着剤5
とが相互に接触しており、このような場合には粘着剤5
および粘着剤5が接触する耐熱性基板2や放熱板4が放
熱コンパウンド6にて濡れた状態となり、接着作用が実
現されないか、または急速に失われてしまうという課題
がある。また放熱コンパウンド6の層厚は数10〜数100
μmの範囲であり、放熱板4に段差部10を切削加工にて
このような高精度に形成するのはきわめて困難あるとい
う課題がある。
本考案の目的は、上述の技術的課題を解消し、感熱印
字における濃度むらを解消して印画品質を格段に向上す
ることができるサーマルヘッドを提供することである。
[課題を解決するための手段] 本考案は、一主面に複数の発熱素子が配列され、他主
面に前記発熱素子の直下を含む第1領域とこの第1領域
に近接する第2領域とが設けられた耐熱性基板と、 上面に前記耐熱性基板が他主面を下にして載置され、
耐熱性基板の第1領域と第2領域との境界部が対応する
箇所に溝部が形成された放熱部材とから成り、 前記耐熱性基板の第1領域と放熱部材の上面との間に
熱伝導性に優れた放熱コンパウンドもしくはゴム弾性を
有する放熱用接着剤を、前記第2領域と放熱部材の上面
との間に厚み25〜300μm、剪断接着強度25kg/cm2以下
の粘着剤をそれぞれ介在せしめたことを特徴とするサー
マルヘッドである。
作用 本考案に従うサーマルヘッドでは、耐熱性基板の一主
面上に配列された複数の発熱素子による熱は、該耐熱性
基板の他主面から放熱コンパウンドもしくはゴム弾性を
有する放熱用接着剤を介して放熱部材に伝達され、速や
かな熱移動が可能となっている。これにより高画質印字
を行う際であっても、耐熱性基板における熱の残留を抑
制し、不所望な印画が行われる事態を防止することがで
き、印画品質を向上することができる。
また、前記放熱コンパウンドもしくはゴム弾性を有す
る放熱用接着剤は耐熱性基板の他主面であって発熱素子
の直下を含む第1領域と放熱部材との間に形成され、第
1領域に近接する第2領域と放熱部材との間には、第1
領域と第2領域との間に形成された溝部を挟んで、粘着
剤層が介在される。前記放熱コンパウンドもしくはゴム
弾性を有する放熱用接着剤が定形を有しない場合であっ
ても、その層厚は前記粘着剤層によって決定することが
でき、これによって前記熱移動に適正な層厚を実現する
ことができる。また、過剰な放熱コンパウンドもしくは
ゴム弾性を有する放熱用接着剤は前記溝部に流入するよ
うに構成されており、前記第2領域に流入することがな
く、この流入による耐熱性基板や放熱部材が濡れる事態
を防止でき、また粘着剤と混合することがないので、粘
着剤層の粘着作用が失われる事態を防止することができ
る。これらいずれの点においても耐熱性基板と放熱部材
との間に適正な層厚の放熱コンパウンドもしくはゴム弾
性を有する放熱用接着剤の介在を実現し保持することが
でき、サーマルヘッドの印画品質の向上に寄与すること
ができる。
本考案に用いられる放熱コンパウンドもしくはゴム弾
性を有する放熱用接着剤は、特に限定するものではない
が、その熱伝導率が1.0×10-3cal/cm・sec・℃以上、好
適には1.5×10-3cal/cm・sec・℃以上に選ばれることが
好ましい。熱伝導率は1.0×10-3cal/cm・sec・℃未満で
あると、発熱素子からの熱が滞留する傾向が見られ、画
質が劣化する場合がある。
粘着剤については、その厚みは25〜300μmの範囲に
選ばれる。この範囲内であればそれ自体の軟質変形によ
り、耐熱性基板と放熱部材との膨張差をよく吸収するこ
とができ、これによって、印字動作時の温度上昇に伴う
熱膨張率の差に起因するバイメタル効果による反りを顕
著に防止できる。また粘着剤の剪断接着度は25kg/cm2
下に選ばれる。剪断接着強度が25kg/cm2を超えるとバイ
メタル効果が生じ、反りが生じる。
[実施例] 第1図は本考案の一実施例のサーマルヘッド11の一部
を示す斜視図であり、第2図は第1図の切断面線II-II
から見た断面図であり、第3図はサーマルヘッド11の平
面図であり、第4図は第3図の切断面線IV-IVから見た
断面図である。サーマルヘッド11は、たとえばアルミナ
系セラミックスなどの電気絶縁性と剛性とを有する材料
から成る平板状の耐熱性基板12を備え、耐熱性基板12上
にはスクリーン印刷などの厚膜技術により、蓄熱層13が
サーマルヘッド11の長手方向(第2図の紙面と垂直方
向)に沿って一直線上に形成される。また同様な厚膜技
術により、たとえばアルミニウムなどから成る厚膜共通
電極14が耐熱性基板12の周縁部に形成される。
これらの上にたとえばスパッタリングや蒸着などの薄
膜技術により、発熱抵抗体層15が形成される。発熱抵抗
体層15上に予め定める複数の領域に透孔を有して前記薄
膜技術により、薄膜電極層16が形成される。前記透孔に
臨む発熱抵抗体層15の各部分がサーマルヘッド11の発熱
素子17として構成される。前記薄膜電極層16において、
各発熱素子17の共通する一方側は総て共通に接続された
薄膜共通電極18として構成され、厚膜共通電極14ととも
に共通電極19を構成する。各発熱素子17の他方側の薄膜
電極層16は発熱素子17毎に区分され、個別電極20を構成
する。薄膜電極層16上にはたとえばチッ化ケイ素などの
材料から成る耐摩耗層21が形成される。
耐熱性基板12にはたとえばアルミニウム合金などの軽
合金材料から形成される放熱板22上に乗載される。耐熱
性基板12において、前記発熱素子17の配列される一主面
の直下の他主面に発熱素子17の配列領域に対応する幅W3
を有し、かつ耐熱性基板12の長手方向の全長にわたる第
1領域23が設定され、この第1領域23と放熱板22との間
には、放熱コンパウンド24が介在される。放熱コンパウ
ンド24は、たとえば酸化アルミニウムや酸化亜鉛などの
粒径が1μm以下の粒子とシリコンオイルとを混合した
粘稠なグリース状の物質である。
この第1領域23と、第1領域に近接する第2領域25と
の境界に対応する放熱板22には、サーマルヘッド11の長
手方向に沿ってたとえば断面が凹形状である一対の長溝
26,27が溝部として形成される。また前記第2領域25と
放熱板22との間には、粘着剤28,29が介在される。この
粘着剤28,29は、たとえばいわゆる両面テープや離形紙
を有する片面テープであってもよい。すなわち放熱コン
パウンド24は定形を有しない流動体であるが、粘着剤2
8,29は所定の形状を有し、膜厚d1を有するものである。
前記個別電極20は予め定める数毎に区分され、各グル
ープ毎に複数の駆動回路素子30にそれぞれ接続される。
駆動回路素子30は各個別電極20を選択的にたとえば接地
電位と導通し、これにより発熱素子17が選択的に通電発
熱され、印画を行うようにする。
前述した駆動回路素子30の動作を実現するために各駆
動回路素子32には制御ライン31が接続される。また前記
厚膜共通電極14は電源回路素子32へ接続される。またこ
の電気回路素子32には電源ライン33をそれぞれ介して、
前記複数の駆動回路素子30が接続される。前記制御ライ
ン33は電気絶縁性フィルム34上に回路配線35が形成され
て成る可撓性配線基板36に接続され、また前記厚膜共通
電極14や電源ライン33の一部分および電源回路素子32は
可撓性配線基板36上に配置されていてもよい。
また放熱板22と可撓性配線基板36との間には耐熱性を
有する補強板37が介在され、この補強板37は放熱板22と
の間では前記粘着剤28で固着され、可撓性配線基板36と
は硬質接着剤38にて固着される。
本発明では、粘着剤28,29の層厚d1を25〜300μmの範
囲内、たとえば90〜180μmに選ぶ。これによって発熱
素子17が発熱すると、従来の技術の項で第8図を参照し
て説明したように、発熱素子17の発熱に基づき耐熱性基
板12と放熱板22とに生じる第2図紙面と垂直方向に沿っ
て生じる耐熱性基板12と放熱板22との反りが抑制され
る。すなわち、この反りがそれぞれ40μm以下であれ
ば、耐熱性基板12と放熱板22とが直接接触しないことが
本件考案者によって確認されている。この場合、サーマ
ルヘッド11の長手方向に沿う熱伝導がほぼ均一になるた
め、印画における濃度むらを解消することができる。
また粘着剤28,29の層厚d1を25〜300μmの範囲にし、
放熱コンパウンド26の材料を、熱伝導率が1.5〜3.0×10
-3cal/cm・sec・℃であるように選ぶことにより、前記
層厚d1であれば耐熱基板12を放熱板22へ直接接触させた
場合と同様な熱伝導性が実現することが本件考案者によ
って確認されている。放熱コンパウンド26は接着剤28,2
9によって膜厚d1に制御されており、したがって本件実
施例における放熱コンパウンド26による熱伝導作用を有
効に実現することができる。
このようなサーマルヘッド11を構成するにあたって、
放熱板22の第1領域23上に放熱コンパウンド26を塗布
し、粘着剤28,29を形成した後、耐熱性基板12を放熱板2
2上に乗載すれば、過剰な放熱コンパウンド24は長溝26,
27に流入し、第2領域25側に流入する事態が防がれる。
これにより第2領域25に臨む耐熱性基板12や放熱板22の
部分が濡れてしまい、粘着剤28,29の粘着作用が実現で
きなくなる事態を防ぐことができる。
第6図は本考案の第2の実施例のサーマルヘッド11a
の断面図である。第6図を参照して本実施例について説
明する。本実施例は前述の実施例に類似し、対応する部
分には同一の参照符を付す。本実施例の注目すべき点
は、第4図に示されるサーマルヘッド11において補強板
37を用いず、放熱板22において前記補強板37に相当する
支持部41を形成し、この上に乗載される可撓性配線基板
36を粘着剤42にて固着するようにしたことである。この
ような構成によっても、前述の実施例と同一の効果を得
ることができる。また部品点数を削減できるという利点
を有する。
第7図は本考案の第3の実施例の断面図である。第7
図を参照して本実施例について説明する。本実施例は前
述の第1の実施例に類似し、対応する部分には同一の参
照符を付す。本実施例の注目すべき点は放熱板22におい
て、長溝27よりも第2図右方側の部分に、第2図示の形
状よりも前記膜厚d1分だけ耐熱性基板12側に延びる支持
突部43を形成するようにしたことである。したがって支
持突部43と耐熱性基板12との間には粘着剤は介在されな
いことになる。このような構成によっても前述の実施例
で述べた効果と同様な効果を実現することができる。
本考案の凹所は、前記長溝26,27に限らず、複数の長
穴など、その他の形状であってもよい。
また本考案によれば、前記放熱コンパウンド24に代え
て硬化後にゴム弾性を有する熱伝導性に優れた放熱用接
着剤(熱伝導率1.0×10-3cal/cm・sec・℃以上)を用い
てもよい。たとえば信越化学工業(株)製KE-3463、ト
ーレ・シリコーン(株)製SE4420などのシリコーン系室
温硬化型接着剤が挙げられる。
本考案に用いられる放熱コンパウンドもしくは放熱用
接着剤は、その熱伝導率が1.0×10-3cal/cm・sec・℃以
上に選ばれ、好適には1.5×10-3cal/cm・sec・℃以上に
選ばれる。熱伝導率が1.0×10-3cal/cm・sec・℃未満で
あると、発熱素子からの熱が滞留する傾向が見られ、画
質が劣化する場合がある。
粘着剤については、その厚みは25〜300μmの範囲が
望ましく、この範囲内であればそれ自体の軟質変形によ
り、耐熱性基板と放熱部材との膨張差を最も吸収するこ
とができ、これにより、印字動作時の温度上昇に伴う熱
膨張率の差に起因するバイメタル効果による反りを顕著
に防止できる。また粘着剤の剪断接着強度が25kg/cm2
下に選ばれる。剪断接着強度が25kg/cm2を超えるとバイ
メタル効果による反りが生じてしまう。
考案の効果 以上のように、本考案によれば、放熱コンパウンドも
しくはゴム弾性を有する放熱用接着剤は耐熱性基板の発
熱素子の配列領域の裏面に対応する第1領域とこれに相
対する放熱部材との間に形成され、第1領域に近接する
第2領域と第1領域との間の境界に対応する放熱部材に
は溝部が形成され、第2領域とこれに相対する放熱部材
との間には粘着剤層を介在させる。粘着剤層の厚みは25
〜300μmの範囲に、またその剪断接着強度は25kg/cm2
以下に選ばれる。これによって前記放熱コンパウンドな
どが定形を有しない場合であっても、その層厚は前記粘
着剤層によって決定することができ、前記熱移動に適正
な放熱コンパウンドなどの層厚を実現することができ
る。また、過剰な放熱コンパウンドなどは前記溝部に流
入するように構成したので、前記第2領域に進入して耐
熱性基板や放熱部材が濡れる事態と、前記粘着剤層の粘
着作用が失われる事態と防止し、バイメタル効果による
粘着剤層の反りをすることができる。これらいずれの点
においても、サーマルヘッドの印画品質の向上に寄与す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第一の実施例のサーマルヘッド11の一
部断面を示す斜視図、第2図は第1図の切断面線II-II
から見た断面図、第3図はサーマルヘッド11の平面図、
第4図は第3図の切断面線IV-IVから見た断面図、第5
図は粘着テープ44の断面図、第6図は本考案の第2の実
施例のサーマルヘッド11aの断面図、第7図は本考案の
第3の実施例のサーマルヘッド11bの断面図、第8図は
典型的な従来例のサーマルヘッド1aの断面図、第9図は
第2の従来例のサーマルヘッド1aの断面図、第10図は第
3の従来例のサーマルヘッド1bの断面図である。 11,11a,11b……サーマルヘッド、12……耐熱性基板、17
……発熱素子、22……放熱板、23……第1領域、24……
放熱コンパウンド、25……第2領域、26,27……長溝、2
8,29,39,42……粘着剤、41……支持部、43……支持突部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一主面に複数の発熱素子が配列され、他主
    面に前記発熱素子の直下を含む第1領域とこの第1領域
    に近接する第2領域とが設けられた耐熱性基板と、 上面に前記耐熱性基板が他主面を下にして載置され、耐
    熱性基板の第1領域と第2領域との境界部が対応する箇
    所に溝部が形成された放熱部材とから成り、 前記耐熱性基板の第1領域と放熱部材の上面との間に熱
    伝導性に優れた放熱コンパウンドもしくはゴム弾性を有
    する放熱用接着剤を、前記第2領域と放熱部材の上面と
    の間に厚み25〜300μm、剪断接着強度25kg/cm2以下の
    粘着剤をそれぞれ介在せしめたことを特徴とするサーマ
    ルヘッド。
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