JP2583965B2 - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JP2583965B2 JP63124355A JP12435588A JP2583965B2 JP 2583965 B2 JP2583965 B2 JP 2583965B2 JP 63124355 A JP63124355 A JP 63124355A JP 12435588 A JP12435588 A JP 12435588A JP 2583965 B2 JP2583965 B2 JP 2583965B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はサーマルヘッドを加熱して記録を行う記録方
法とこれに用いられるサーマルヘッドに関するものであ
る。
従来の技術 近年、画像信号プロセッサー等の高速化が進んでお
り、これに伴ってそれらの出力装置にも高速記録が要求
されている。感熱記録、および熱転写記録はそのメンテ
ナンスフリー性、高画質なフルカラー記録への対応性か
ら広く普及しているが、一般に熱記録は応答性が悪く、
蓄熱による記録濃度変化等の問題が発生するために、記
録速度を上げることが非常に困難であった。第8図は従
来の熱転写記録方法の一例についての概念図である。
サーマルヘッド200は層状断面構成を有しており、放
熱基板201上にグレーズ層202を設け、この上に発熱体20
3をスパッタ形成している。さらにこの上に対をなす導
電線204、205を設け、これを抵抗体を保護する保護層20
6と耐摩耗層207でおおっている。
インクシート210はベースフィルム211上にインク層21
2を設け、またベースフィルム211の反対の面に耐熱コー
ト層213を設けた構成をしている。
記録を行う場合には、インクシート210のインク層212
側に記録紙220を密着させ、インクシート210の耐熱コー
ト層213側にサーマルヘッド200を密着させる。そして、
導電線204、205間に電位差を与えて発熱体203に電流を
流してオーム熱を発生させる。発熱体203で発生した熱
が熱伝導によって周囲に拡散し、特に保護層206、耐摩
耗層207、耐熱コート層213、ベースフィルム211を介し
て次第に伝えられた熱によってインク層212の温度が上
昇すると、インク層212中のインクが昇華、拡散あるい
は溶融して記録紙220に転写する。
発明が解決しようとする課題 然しながら前記のような構成では、蓄熱の問題が生じ
るために記録速度を上げることができない、同時に記録
効率が低いため大きな記録エネルギーを必要とするとい
う問題点があった。これは発熱体からインク層までのエ
ネルギー伝達を伝導伝熱形態によっていることに最大の
原因があった。このことについてさらに詳しく説明す
る。熱転写記録は、インク層を加熱することによるイン
クの相変化(昇華、溶融)あるいは物性変化(拡散性、
粘性)を利用している。したがって記録を行うためには
インク層さえ熱すればよく、本来ならばインク層を直接
加熱することが最も効率的である。ところが、従来例で
述べたような構成では、インク層を温度上昇させるため
に発熱体、導電線、保護層、耐摩耗層、耐熱コート層、
ベースフィルム、といった本来加熱する必要のない中間
介在物を熱する必要がある。このように多くのものを熱
しているために全体の熱容量が大きくなり、温度上昇、
下降に時間がかかる、すなわち印加エネルギーに対する
応答性が遅くなるという欠点をもっている。
特に、温度下降、即ち冷却のために要する時間が記録
速度を考えるときには重要な問題となる。この冷却期間
とは、蓄熱の問題を生じない程度に発熱体周りの温度が
冷却されるために必要な時間のことをいう。蓄熱の問題
とは、例えば文字をドットマトリクスで印字する場合に
顕著に現れるが、数ドット黒色を印字した後に無印字部
をもうけると、前ドットの印字時の熱がまだ残っている
ために本来無印字のドットに印字が行われたようにな
り、記録品質が低下する問題である。一般に印字濃度は
インク層に与えられるエネルギー量で定まるが、これに
はあるスレショルド値があり、このスレショルド値以下
のエネルギーを与えても印字濃度は零になる。蓄熱の問
題を防ぐには前ドットの印字時に加えられた熱エネルギ
ーでまだインク層に伝達可能な熱エネルギーがこのスレ
ショルド値以下になるまで冷却期間を設けてから次のド
ットの印字を開始しなければならない。それではこのた
めにどの程度発熱体周りの温度を冷却しなければならな
いかを説明する。インク層に与えられる熱エネルギーは
伝導伝熱の場合、以下の式で与えられる。単位時間、単
位面積あたりの伝導熱量をQとし、一般方向のみについ
て考えた場合、位置をx、温度をTとすると、Q=−k
(dT/dx)と表され、伝導熱量は温度勾配に比例するた
め、インク層に与える熱エネルギーをスレショルド値以
下、例えば最高伝導熱量の1/10以下にするためには温度
勾配を1/10以下にしなければならない。このためには発
熱体周りの温度を最高温度の1/10以下にする必要があ
る。第9図に発熱体周りの温度の時間変化を説明するた
めの説明図を示す。図中A点が発熱体周りの温度が最高
温度の1/10以下になった点であり、tAで示される冷却期
間が必要となる。これが相当に大きく、記録速度が上げ
られない大きな原因になっている。以上、述べたような
要因によって記録速度を大きくできないという問題があ
った。次に記録効率の問題であるが、上記のように熱の
伝熱拡散を用いているためにインク層に熱エネルギーを
集中させることができず、インク層に与えたエネルギー
の何倍ものエネルギーがインク層以外の部材の加熱に使
用され、効率が低いという問題があった。なお、輻射熱
を用いるサーマルヘッドは特開昭58−69077号公報に見
られるが、これは発熱体の上面に断熱層を設けずに直接
保護膜を設けている。従って伝導伝熱に関してはこれを
積極的に遮断する構成ではない。このため、発熱体を加
熱した場合には保護膜が伝導伝熱によって加熱されるの
で、熱容量が大きくなって応答性が劣化する問題と熱拡
散による損失が大きくなる問題とは依然残っており、ま
た、ヘッドから記録媒体への伝熱形態も輻射形態のみで
はなく、伝導形態と輻射形態の双方が同時に行なわれざ
るを得ず、伝導伝熱が行なわれるときには上で述べたよ
うに蓄熱を防ぐために相当長い冷却期間が必要とされ
る。以上のように記録速度が遅く、記録効率が低いとい
う課題が残っている。
課題を解決するための手段 本発明では上記問題点を解決するために、絶縁性を有
する基板上に少なくとも複数対の電極とこの電極に接続
する発熱体とこの発熱体の上部に位置して前記発熱体の
放射する輻射線に対して高透過性を持つ断熱層とを備え
たサーマルヘッドと、輻射線吸収体を備えた記録媒体と
を用い、記録媒体に前記サーマルヘッドが放射する輻射
線を吸収させて温度上昇させることにより前記インク層
を前記記録紙に熱転写させて記録を行うものである。
作用 本発明は、サーマルヘッドの発熱体を熱して輻射線を
発生させ、この輻射線を記録媒体に配置した輻射線吸収
体に吸収させることによりインク層を加熱して熱記録を
行うものであり、発熱体の上部に断熱層を設けることに
よって伝熱による熱拡散を防止している。これによって
発熱体周りの温度上昇、下降に関与する熱容量が低減し
て熱応答が良好になる。また熱エネルギー伝達形態が伝
熱から放射に変わっていることにより、伝熱による場合
ほど発熱体周りの温度を低くまで冷却する必要が無い。
これらの効果によって記録速度の上昇と記録効率の改善
を図ることができる。
実施例 本発明の実施例について図を用いて説明する。第1図
は本発明による熱転写記録方法の1実施例を示した概念
図である。100はサーマルヘッドで、図面と直角方向に
複数個の発熱体がライン状に配列されている。101は記
録時に矢印A方向に回転して記録紙102を搬送するドラ
ム、103は記録紙102の一端をドラム101に対して圧接し
て保持する紙先端保持板、104は記録紙102をドラム101
との間で圧接挟持するガイドローラーである。105はイ
ンクシート、106は供給リール、107は巻取リールであ
る。インクシート105は供給リール106から引き出され、
記録時にはサーマルヘッド100近傍の記録部で記録紙102
と密着し、記録後は巻取リール107の方向に巻取られ
る。
サーマルヘッド100の部分断面図を第2図に示す。110
は基板であり、石英ガラス、ケイ酸塩セラミックス等の
熱伝導率の低い電気絶縁体で形成している。本例では基
板110には1本の細い溝110aが設けてあり、この溝110a
をはさんで対向する電極111、112を形成する。電極11
1、112はW、Mo、Nb、Ta、Re、Mo/Mn、Mo/Ti等から選ば
れた高融点材料の電気伝導体からできている。電極11
1、112は各々溝110aから離れたほうの一端で導電線11
3、114と接続している。導電線113、114はCu等の電気良
導体からできている。溝110aの底部にはAl蒸着によって
鏡面層115を設けている。116は電極111と112との間に架
設した発熱体である。発熱体116は炭化ケイ素質、ケイ
化モリブデン質、炭素質、ランタンクロマイト等から選
ばれた高融点材料の電気伝導体からできている。117は
保護層であり、MgF2、ZnS、CaF2、ZnSe、MgO、CaTe、Al
2O3、SiO2ガラス、Si、TlBr−TlCl、CsBr、KBr、TiO2
KCl、KI、LiF、PbF2、BaF2、Ge、MgO−Al2O3等から選ば
れた赤外線高透過材料からできている。発熱体116と保
護層117との間には空間を設け、これを真空近くにまで
低圧にして、断熱層118とする。発熱体116と鏡面層115
との間にも空間を設け、これも真空近くにまで低圧にし
て、断熱層119とする。
以上のように構成したサーマルヘッドについて、電極
111、112間に電位差を与えると、発熱体116に電流が流
れて発熱体116が発熱する。発熱体116の周りは断熱層11
8と断熱層119とに囲まれているため電極111、112方向以
外への熱の拡散はほとんど無く、従って温度上昇、下降
に関わる熱容量はほぼ発熱体116の熱容量だけとなり非
常に小さい。このため、印加エネルギーに対する温度の
応答性は大変高くなっている。発熱体116は温度が上昇
するに伴いステファン=ボルツマンの式 U=εσT4
従って単位面積あたりその温度の4乗に比例して輻射エ
ネルギーを放出する。発熱体116の上面から放射された
輻射熱は断熱層118、保護層117を透過してヘッド外へ放
出される。発熱体116の下面から放射された輻射熱は鏡
面層115で反射されて、発熱体116に再吸収されるかある
いは断熱層118、保護層117を透過してヘッド外へ放出さ
れる。第3図に第2図に示したサーマルヘッドの部分平
面図を示す。111、112は電極、116は発熱体である。電
極111、112は各々くびれ部111a、112aを持っている。こ
れは電極方向への熱の拡散を防止する効果を有する。
次に第1図におけるインクシート105の詳細について
説明する。インクシートの断面図を第4図に示す。120
はPET等のベースフィルムである。ベースフィルム120の
上面に黒色顔料等の熱線吸収層121を設け、この熱線吸
収層121の上に分散染料とバインダを含む昇華性インク
層122を塗布して設ける。図示しない記録紙と昇華性イ
ンク層122とを密着させた状態で熱線を外部から供給す
ると熱線吸収層121がこの熱線を吸収し、温度上昇をす
る。すると、昇華性インク層122も温度上昇して昇華性
染料が昇華拡散し、熱転写記録が行われる。熱線吸収層
121はベースフィルム120に強く接着されており、昇華性
染料と一緒に記録紙に転写されることはない。
再び第1図において、以上のような構成の熱転写記録
方法の動作について説明する。サーマルヘッド100は図
示しない移動手段によってドラム101に接離可能であ
る。記録時には記録紙102を紙先端保持板103とガイドロ
ーラー104とによってドラム101外周上に沿った状態で保
持し、ドラム101の回転によって搬送する。インクシー
ト105は巻取リール107の巻取力と、供給リール106の巻
取抗力とによって生じる張力によって記録紙102に密着
している。サーマルヘッド100をインクシート105に当接
しつつ、入力信号に応じて発熱体に印加エネルギーを与
えて輻射線を発生させる。この噴射線はインクシート10
5の熱線吸収層に吸収されて、インクが温度上昇し、記
録紙102に転写記録が行われる。
以上述べたような構成では温度上昇、降下に関与して
いる主要なものが、サーマルヘッド100内の発熱体と、
インクシート内の熱線吸収層とインク層だけであり、不
必要な中間介在物の加熱は行われないため熱拡散による
損失が小さく、同時に温度上昇、降下に関与する熱容量
が小さいために印加エネルギーに対する応答性が向上す
る。しかも、輻射伝熱形態では既述したとおり、発熱体
からの放射エネルギーは発熱体温度の4乗に比例する。
従って、インク層に与える熱エネルギーを例えば最高伝
熱量の1/10以下にするためには発熱体温度を(1/10)
0.25=0.56以下、およそ最高温度の半分以下にしてやれ
ばよいことがわかる。伝導伝熱による場合は発熱体周り
の温度を1/10に下げてやらなくてはならなかったことと
比較すると発熱体温度は相当高いままでもよいといえ
る。このように発熱体温度が十分冷却しなくても、イン
ク層に与えられる熱エネルギーは急速に減少し、蓄熱の
問題を生じにくい。第9図に発熱体周りの温度の時間変
化を説明するための説明図を示す。図中B点が発熱体周
りの温度が最高温度の0.56倍以下になった点であり、tB
で示される冷却期間しか必要としない。これらの特徴に
よって、記録速度が速く、記録効率の高い熱転写記録を
行うことが可能となっている。
第5図に本発明におけるインクシートの別の実施例に
ついて、断面図を用いて説明する。これは記録速度が速
く、記録効率の高い熱転写記録を行うとともに低階調の
滑らかな階調記録を行うことを目的とする。
130はPET等のベースフィルムである。ベースフィルム
130の上面に黒鉛微粒子など、黒色の微粒子131を多数配
し、黒色微粒子131は接着層132によってベースフィルム
130に接着されており、接着層132の上には熱溶融性イン
ク層133を設けている。図示しない記録紙と黒色微粒子1
31とを接触させた状態で熱線を外部から供給すると黒色
微粒子131の表面がこの熱線を吸収し、温度上昇をす
る。すると、黒色微粒子131と接している熱溶融性イン
クがまず溶融しはじめ、毛細管現象によって黒色微粒子
131の間を透過していく。これによって記録紙に熱溶融
性インクが熱転写される。微粒子間の毛細管現象によっ
て熱転写を行うことは公知技術であるが、従来技術が微
粒子とインクとの熱伝導率の差を利用して微粒子周りの
インクを早く溶融させていたのに対し、本発明では黒色
の微粒子自身が発熱するため微粒子とインクとの温度勾
配を大きくとることが可能で、特に低階調においてより
滑らかな階調性を得ることができる。黒色微粒子131は
ベースフィルム130に強く接着されており、熱溶融性イ
ンクと一緒に記録紙に転写されることはない。
第5図では黒色微粒子131の一部が熱溶融性インク層1
33におおわれずに記録紙と接触している例について述べ
たが、黒色微粒子131が熱溶融性インク層133におおわれ
た状態にあってもよく、この場合には黒色微粒子から記
録紙に熱が逃げないために熱が効率よくインクの溶融に
使用される。
第6図に本発明におけるサーマルヘッドの別の実施例
について、断面図を用いて説明する。140は基板であ
り、石英ガラス、ケイ酸塩セラミックス等の熱伝導率の
低い電気絶縁体で形成している。141は基板140上に設け
られた発熱体である。発熱体141は炭化ケイ素質、ケイ
化モリブデン質、炭素質、ランタンクロマイト等から選
ばれた高融点材料の電気伝導体からできている。発熱体
141上に対向する電極142、143を形成する。電極142、14
3はW、Mo、Nb、Ta、Re、Mo/Mn、Mo/Ti等から選ばれた
高融点材料の電気伝導体からできている。電極142、143
は各々発熱体141の中心から離れたほうの一端で導電線1
44、145と接続している。導電線144、145はCu等の電気
良導体からできている。146は保護層であり、MgF2、Zn
S、CaF2、ZnSe、MgO、CaTe、Al2O3、SiO2ガラス、Si、T
lBr−TlCl、CsBr、KBr、TiO2、KCl、KI、LiF、PbF2、Ba
F2、Ge、MgO−Al2O3等から選ばれた赤外線高透過材料か
らできている。発熱体141と保護層146との間には空間を
設け、これを真空近くにまで低圧にして、断熱層147と
する。この構成では基板140と発熱体141とが接触してい
るため、温度上昇、降下に関与する熱容量は大きくなる
が、一方で製造が容易であるという効果がある。
なお、第2図において、断熱層118、119が真空に近い
低圧である例について説明したが、Ar等の不活性ガスを
封止すると発熱体116の蒸発を抑制することができる。
断熱層118、119を大気圧の空気層とすると、断熱性は低
下するものの密封の必要がなくサーマルヘッドの製造が
簡単になる。
また、第1図において、インクシートと記録紙の代わ
りに感熱紙を用いれば、高速度で高効率に感熱記録を行
うことができる。感熱紙は輻射線吸収効率の点から、黒
地で白色発色するものが好ましい。
第7図に本発明における記録方法の別の実施例につい
て、概念図を示す。図において、100はサーマルヘッド
であり、すでに説明してきたように輻射線を放出するも
のである。150は記録紙であり、PET等からなる紙ベース
フィルム151上にカーボンブラック等の黒色顔料を含む
黒色受像層152を塗工している。160はインクシートであ
り、シートベースフィルム161上に熱溶融性の白色イン
ク層162を塗工したものである。白色インク層162はTi
O2、CaCO3等の白色顔料を熱溶融性のバインダ中に分散
させたものである。
記録時には、黒色受像層152と白色インク層162とが接
するように記録紙150とインクシート160とを密着させ、
記録紙150の紙ベースフィルム151側にサーマルヘッド10
0を当接させる。サーマルヘッド100を駆動し輻射線を放
出させると、この輻射線を黒色受像層152が吸収して温
度上昇する。すると、この熱が黒色受像層152に接して
いる白色インク層162に伝わり、この白色インクが溶融
して黒色受像層152に転写される。このように、記録紙
に熱線吸収性を持たせて発熱させた場合にも同様に記録
を行うことができる。また、この実施例によればインク
層を表面から熱して行くために転写に必要最小限なイン
クだけを融解してやることが容易である。従ってエネル
ギー量を変化させることによる階調記録が行ないやすい
特徴がある。
発明の効果 以上説明してきたように、本発明は、サーマルヘッド
の発熱体を熱して輻射線を発生させ、この輻射線を記録
媒体に配置した輻射線吸収体に吸収させることによりイ
ンク層を加熱して熱記録を行うものであり、発熱体の上
部に断熱層を設けることによって伝熱による熱拡散を防
止している。これによって発熱体周りの温度上昇、下降
に関与する熱容量が低減して熱応答が良好になる。また
熱エネルギー伝達形態が伝熱から放射に変わっているこ
とにより、伝熱による場合ほど発熱体周りの温度を低く
まで冷却する必要が無い。これらの効果によって記録速
度の上昇と記録効率の改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例における熱転写記録方法の概
念図、第2図は本発明の1実施例におけるサーマルヘッ
ドの部分断面図、第3図は本発明の1実施例におけるサ
ーマルヘッドの部分平面図、第4図は本発明の1実施例
におけるインクシートの断面図、第5図は本発明の別の
実施例におけるインクシートの断面図、第6図は本発明
の別の実施例におけるサーマルヘッドの部分断面図、第
7図は本発明の別の実施例における熱転写記録方法の概
念図、第8図は従来例の熱転写記録方法の概念図、第9
図は発熱体周りの温度の時間変化を説明する説明図であ
る。 100……サーマルヘッド、105……インクシート、110、1
40……基板、111、112、142、143……電極、115……鏡
面層、116、141……発熱体、118、119、147……断熱
層、120、130……ベースフィルム、121……熱線吸収
層、122、133……インク層、131……黒色微粒子。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性を有する基板上に、少なくとも複数
    対の電極と、この電極に接続する発熱体と、前記電極と
    前記発熱体とを被包するように設けた保護層とを設け、
    前記保護層と前記発熱体との間に間隙を設けて断熱層と
    なし、前記保護層および前記断熱層が前記発熱体の放射
    する輻射線に対して高透過性であることを特徴とするサ
    ーマルヘッド。
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