JP5181328B2 - 発熱抵抗素子部品およびサーマルプリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、小型ハンディターミナルに代表される小型情報機器端末に多く搭載されるサーマルプリンタに用いられ、印画データに基づいて複数の発熱素子を選択的に駆動することによって感熱記録媒体に印画を行うための発熱抵抗素子部品(サーマルヘッド)に関するものである。
近年、サーマルプリンタは小型情報機器端末に多く用いられるようになってきている。小型情報機器端末はバッテリー駆動であるため、サーマルプリンタの省電力化が強く求められ、そのための発熱効率の高い発熱抵抗素子部品が求められている。
発熱抵抗素子部品の高効率化においては、発熱抵抗体の下層に断熱層を形成する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。発熱抵抗体で発生した熱量のうち、発熱抵抗体上方の耐摩耗層に伝達される上方伝達熱量の方が発熱抵抗体下方の絶縁基板に伝達される下方伝達熱量よりも大きくなるので、印字時に必要とされるエネルギー効率が良好となる。
特開2007−83532号公報
上記特許文献1には、シリコン基板と薄板ガラスからなる蓄熱層とをガラスの軟化点以下の低温(500℃以下)で接合可能な陽極接合によって接合する技術が開示されている。
しかしながら、陽極接合は、ガラスからなる基板と薄板ガラスからなる蓄熱層とを500℃以下の低温で直接接合しようとした場合には、基板も蓄熱層も絶縁体(電気または熱が極めて流れにくい物体)であるため、基板と蓄熱層との間に化学反応が生じないため、基板と蓄熱層とを強固に接合することができず、製造工程の途中で剥がれてしまうおそれがあった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、ガラスからなる基板と薄板ガラスからなる蓄熱層とを強固に接合することができ、信頼性および発熱効率の高い発熱抵抗素子部品およびサーマルプリンタを提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明の参考例としての発明に係る発熱抵抗素子部品は、絶縁体からなる支持基板と、該支持基板の表面側に配置された絶縁体からなる絶縁被膜と、該絶縁被膜の上に間隔をあけて配列された複数の発熱抵抗体と、該発熱抵抗体の一端に接続される共通配線と、前記発熱抵抗体の他端に接続される個別配線とを備え、前記支持基板の表面で、かつ、前記発熱抵抗体の発熱部に対向する領域に凹部が設けられているとともに、前記支持基板と前記絶縁被膜との間に、導電体層が設けられている。
本発明の参考例としての発明に係る発熱抵抗素子部品によれば、支持基板と絶縁被膜との間に導電体層が設けられており、これら支持基板、導電体層、および絶縁被膜を陽極接合により接合することができることとなるので、支持基板と絶縁被膜とを強固に接合することができ、支持基板と絶縁被膜とが製造工程の途中で剥がれてしまうことを防止することができて、信頼性を向上させることができる。
また、陽極接合による接合処理は、支持基板および絶縁被膜の軟化点以下の温度(ガラス基板同士を直接接合する熱融着による接合に比べて低い温度)で行われることとなるので、支持基板および絶縁被膜の形状精度を保つことができる。
さらに、凹部により、発熱抵抗体で発生した熱(熱量)の、支持基板内への流出が抑制されることとなるので、発熱抵抗体の発熱効率を向上させることができて、消費電力の低減化を図ることができる。
上記発熱抵抗素子部品において、前記凹部が、前記複数の発熱抵抗体に共通して設けられているとさらに好適である。
このような発熱抵抗素子部品によれば、隣接して配置された凹部同士が互いに連通状態とされ、発熱抵抗体で発生した熱(熱量)の、支持基板内への流出経路の一部が遮断されることとなるので、発熱抵抗体で発生した熱(熱量)が、支持基板内へ流出してしまうことをさらに抑制することができ、発熱抵抗体の発熱効率をさらに向上させることができて、消費電力の低減化をさらに図ることができる。
本発明に係る発熱抵抗素子部品は、絶縁体からなる支持基板と、該支持基板の表面側に配置された絶縁体からなる絶縁被膜と、該絶縁被膜の上に間隔をあけて配列された複数の発熱抵抗体と、該発熱抵抗体の一端に接続される共通配線と、前記発熱抵抗体の他端に接続される個別配線とを備え、前記支持基板の表面で、かつ、前記発熱抵抗体の発熱部に対向する領域ごとに凹部が設けられているとともに、前記支持基板と前記絶縁被膜との間で、前記支持基板の互いに隣接する前記凹部間に設けられた隔壁の上を除く領域および前記凹部と対向する領域を除く領域に、導電体層が設けられている。
上記発熱抵抗素子部品において、前記凹部の底面に導電体層が設けられているとさらに好適である。
このような発熱抵抗素子部品によれば、凹部の底面に設けられた導電体層によって、発熱部で発生した熱放射が反射されることとなるので、発熱抵抗体の発熱効率をさらに向上させることができて、消費電力の低減化をさらに図ることができる。
本発明に係るサーマルプリンタは、発熱抵抗体の発熱効率を向上して消費電力の低減化を図り、発熱抵抗体下部の支持基板の強度を向上させることができる発熱抵抗素子部品を具備しているので、少ない電力で感熱紙に印刷することができ、バッテリーの持続時間を長期化させることができるとともに、プリンタ全体の信頼性を向上させることができる。
本発明に係る発熱抵抗素子部品の製造方法は、支持基板の表面に複数の凹部を形成し、前記支持基板の表面の互いに隣接する前記凹部間に設けられた隔壁の上を除く領域および前記凹部と対向する領域を除く領域に導電体層を形成し、この導電体層の上に絶縁被膜を成膜した後、これら支持基板、導電体層、および絶縁被膜を陽極接合するようにした。
本発明に係る発熱抵抗素子部品の製造方法によれば、支持基板と絶縁被膜との間に導電体層が設けられており、これら支持基板、導電体層、および絶縁被膜を陽極接合により接合することができることとなるので、支持基板と絶縁被膜とを強固に接合することができ、支持基板と絶縁被膜とが製造工程の途中で剥がれてしまうことを防止することができて、信頼性を向上させることができる。
また、陽極接合による接合処理は、支持基板および絶縁被膜の軟化点以下の温度(ガラス基板同士を直接接合する熱融着による接合に比べて低い温度)で行われることとなるので、支持基板および絶縁被膜の形状精度を保つことができる。
さらに、凹部により、発熱抵抗体で発生した熱(熱量)の、支持基板内への流出が抑制されることとなるので、発熱抵抗体の発熱効率を向上させることができて、消費電力の低減化を図ることができる。
上記発熱抵抗素子部品の製造方法において、前記支持基板の表面に導電体層を形成する際、前記凹部の底面にも導電体層を形成するようにしているとさらに好適である。
このような発熱抵抗素子部品の製造方法によれば、凹部の底面に設けられた導電体層によって、発熱部で発生した熱放射が反射されることとなるので、発熱抵抗体の発熱効率をさらに向上させることができて、消費電力の低減化をさらに図ることができる。
上記発熱抵抗素子部品の製造方法において、前記凹部と凹部との間に設けられた隔壁の上には、前記導電体層が形成されないようにしている
このような発熱抵抗素子部品の製造方法によれば、隔壁と絶縁被膜との間に、凹部と凹部とを連通する空間が形成され、空洞部(中空断熱層)の容積が増加することとなるので、発熱抵抗体の発熱効率をさらに向上させることができて、消費電力の低減化をさらに図ることができる。
本発明の参考例としての発明に係る発熱抵抗素子部品の製造方法は、支持基板上の表面に少なくとも一つの凹部を形成し、薄板ガラスからなる絶縁被膜の裏面で、かつ、前記凹部と対向する領域以外の領域に導電体層を形成し、前記支持基板の表面と前記導電体層とが接触するようにして前記絶縁被膜を前記支持基板の表面に積層状態に配置した後、これら支持基板、導電体層、および絶縁被膜を陽極接合するようにした。
本発明に係る発熱抵抗素子部品の製造方法によれば、支持基板と絶縁被膜との間に導電体層が設けられており、これら支持基板、導電体層、および絶縁被膜を陽極接合により接合することができることとなるので、支持基板と絶縁被膜とを強固に接合することができ、支持基板と絶縁被膜とが製造工程の途中で剥がれてしまうことを防止することができて、信頼性を向上させることができる。
また、陽極接合による接合処理は、支持基板および絶縁被膜の軟化点以下の温度(ガラス基板同士を直接接合する熱融着による接合に比べて低い温度)で行われることとなるので、支持基板および絶縁被膜の形状精度を保つことができる。
さらに、凹部により、発熱抵抗体で発生した熱(熱量)の、支持基板内への流出が抑制されることとなるので、発熱抵抗体の発熱効率を向上させることができて、消費電力の低減化を図ることができる。
さらにまた、凹部と凹部との間に、発熱抵抗体の表面から加えられる押圧力を支持する支持部材として機能する隔壁が設けられており、これにより、印刷時等に発熱抵抗体の表面側から押圧力を受けても、凹部と凹部との間に残った隔壁によって押圧力が支持されることとなるので、支持基板の機械的強度を向上させることができ、耐圧性能を向上させることができる。
本発明に係る発熱抵抗素子部品の製造方法は、支持基板上の表面に複数の凹部を形成し、絶縁被膜の裏面で、かつ、前記凹部および凹部と凹部との間に設けられた隔壁と対向する領域以外の領域に導電体層を形成し、前記支持基板の表面と前記導電体層とが接触するようにして前記絶縁被膜を配置した後、これら支持基板、導電体層、および絶縁被膜を陽極接合するようにした。
本発明に係る発熱抵抗素子部品の製造方法によれば、支持基板と絶縁被膜との間に導電体層が設けられており、これら支持基板、導電体層、および絶縁被膜を陽極接合により接合することができることとなるので、支持基板と絶縁被膜とを強固に接合することができ、支持基板と絶縁被膜とが製造工程の途中で剥がれてしまうことを防止することができて、信頼性を向上させることができる。
また、陽極接合による接合処理は、支持基板および絶縁被膜の軟化点以下の温度(ガラス基板同士を直接接合する熱融着による接合に比べて低い温度)で行われることとなるので、支持基板および絶縁被膜の形状精度を保つことができる。
さらに、凹部により、発熱抵抗体で発生した熱(熱量)の、支持基板内への流出が抑制されることとなるので、発熱抵抗体の発熱効率を向上させることができて、消費電力の低減化を図ることができる。
さらにまた、凹部と凹部との間に、発熱抵抗体の表面から加えられる押圧力を支持する支持部材として機能する隔壁が設けられており、これにより、印刷時等に発熱抵抗体の表面側から押圧力を受けても、凹部と凹部との間に残った隔壁によって押圧力が支持されることとなるので、支持基板の機械的強度を向上させることができ、耐圧性能を向上させることができる。
さらにまた、隔壁と絶縁被膜との間に、凹部と凹部とを連通する空間が形成され、空洞部(中空断熱層)の容積が増加することとなるので、発熱抵抗体の発熱効率をさらに向上させることができて、消費電力の低減化をさらに図ることができる。
本発明によれば、ガラスからなる基板と薄板ガラスからなる蓄熱層とを強固に接合することができ、信頼性を向上させることができるとともに、発熱抵抗体の発熱効率を向上して消費電力の低減化を図ることができるという効果を奏する。
以下、本発明に係る発熱抵抗素子部品の参考例としての第1参考実施形態について、図1から図3を参照しながら説明する。
図1は本実施形態に係る発熱抵抗素子部品であるサーマルヘッドの平面図であり、保護膜を取り除いた状態を示す図、図2は図1のII−II矢視断面図、図3(a)〜図3(f)は図1のII−II矢視断面図であって、本実施形態に係る発熱抵抗素子部品であるサーマルヘッドの製造方法を説明するための工程図である。
本実施形態に係る発熱抵抗素子部品1は、サーマルプリンタに用いられるサーマルヘッド(以下、「サーマルヘッド」という。)である。
図2に示すように、サーマルヘッド1は、支持基板(以下、「基板」という。)2と、基板2の上に形成された導電体層3と、導電体層3の上に形成されたアンダーコート(絶縁皮膜)4とを備えている。また、図1および図2に示すように、アンダーコート4の上には複数の発熱抵抗体5が一方向に間隔をあけて形成され(配列され)、発熱抵抗体5には配線6が接続されている。配線6は、発熱抵抗体5の配列方向に直交する方向(以下、「印刷対象物送り方向」という。)の一端に接続される共通配線6aと、他端に接続される個別配線6bとから構成されている。さらに、図2に示すように、サーマルヘッド1は、発熱抵抗体5および配線6の上面を被覆する保護膜7を備えている。
なお、発熱抵抗体5が実際に発熱する部分(以下、「発熱部」という。)は、配線6と重ならない部分である。
図1および図2に示すように、基板2の表面(図2において上側の面)には、空洞部(中空断熱層)8を形成する凹部9が形成されている。
凹部9は、発熱抵抗体5の発熱部によって覆われる領域に、空洞部8が位置するように形成された(すなわち、発熱抵抗体5の発熱部の裏面(図2において下側の面)側を連通するとともに、発熱抵抗体5の配列方向に沿って、発熱抵抗体5を跨ぐように形成された)平面視矩形状を呈する凹所である。そして、凹部9の底面(基板2の表面に平行な面)および壁面(基板2の表面と直交する面)と、導電体層3の壁面(基板2の表面と直交する面)と、アンダーコート4の裏面(図2において下側の面)とで形成される(密閉される)空間は、空洞部8を構成している。
また、図2に示すように、基板2とアンダーコート4との間には、金属からなる導電体層3が介在している。すなわち、基板2とアンダーコート4とは、導電体層3を介して接合されている。
なお、図2に示すように、凹部9の底面および壁面には、導電体層3は形成されていない(設けられていない)。
次に、図3を用いて、本実施形態に係るサーマルヘッド1の製造方法について説明する。
まず、図3(a)に示すように、一定の厚さを有する基板2の表面の、発熱抵抗体5が形成される領域に、空洞部8を形成する凹部9を加工する。基板2の材料としては、パイレックス(登録商標)ガラス(コーニング社)、青板ガラス等の可動イオンを含む面精度の良い板状の絶縁体(ガラス基板)を用い、基板2の面粗度は100nm以下であることが好ましい。また、基板2の厚みは、300μm〜1mm程度である。
凹部9は、例えば、基板2の表面に、サンドブラスト、ドライエッチング、ウェットエッチング、レーザー加工等を施すことによって形成される。
なお、基板2にサンドブラストによる加工を施す場合には、基板2の表面にフォトレジスト材を被服し、このフォトレジスト材を所定パターンのフォトマスクを用いて露光して、凹部9を形成する領域以外の部分を固化させる。その後、基板2の表面を洗浄して固化していないフォトレジスト材を除去することで、凹部9を形成する領域にエッチング窓が形成されたエッチングマスクを得る。この状態で、基板2の表面にサンドブラストを施すことで、所定深さの凹部9を得る。
エッチングによる加工を施す場合には、同様に、基板2の表面に凹部9を形成する領域にエッチング窓が形成されたエッチングマスクを形成し、この状態で、基板2の表面にエッチングを施すことで、所定深さの凹部9を得る。このエッチング処理には、ガラス基板の場合、フッ酸系のエッチング液等を用いたウェットエッチングが行われる。そのほか、リアクティブイオンエッチング(RIE)やプラズマエッチング等のドライエッチングが用いられる。
次に、図3(b)に示すように、凹部9を形成した基板2の表面と対向するアンダーコート4の裏面に(凹部9を形成した基板2との接合面に対応する領域に)、所望の形状の導電体層3を形成する。この導電体層3は、スパッタリングやCVD(化学気相成長法)、蒸着等の薄膜形成法を用いてAl、Si、Cr、Ti、Ni等の酸化性金属薄膜およびこれらの積層膜を成膜し、この薄膜や積層膜をリフトオフ法やエッチング法等を用いて成形することにより得ることができる。また、その後の加熱処理工程で、酸化性金属の酸化を防止するため、体積抵抗率の小さいAu,Cu、Pt等の非酸化性金属と上記の酸化性金属との積層構造としても良い。導電体層3の厚みは約100nmである。
一方、アンダーコート4の材料としては、ガラス等の絶縁体を用い、アンダーコート4の面粗度は100nm以下であることが好ましい。
つづいて、図3(c)に示すように、裏面に導電体層3が形成されたアンダーコート4と、基板2とを接合する(接合工程)。このように基板2の表面側にアンダーコート4を形成した状態では、基板2とアンダーコート4との間に、空洞部(中空断熱層)8が形成される。ここで、凹部9の深さが空洞部(中空断熱層)8の厚みとなるので、空洞部(中空断熱層)8の厚みは容易に制御することができる。
裏面に導電体層3が形成されたアンダーコート4と、基板2との接合には、これら接合対象物を300℃から500℃程度に加熱した状態で500Vから1kVの電圧を印加することにより、接合対象物間に大きな静電引力を生じさせて、接合対象物の界面を化学結合させて接合対象物同士を接合する陽極接合を用いる。この陽極接合による接合処理は、薄板ガラスからなるアンダーコート4およびガラスからなる基板2の軟化点以下の温度で行われる。そのため、アンダーコート4および基板2の形状精度を保つことができ、信頼性が高い。
ここで、薄板ガラスとして10μm程度の厚みのものは、製造やハンドリングが困難であり、また高価である。そこで、このような薄い薄板ガラスを直接基板2に接合する代わりに、製造やハンドリングが容易な厚みをもった薄板ガラスを基板2に接合した後に、この薄板ガラスをエッチングや研磨等によって所望の厚みとなるように加工してもよい。この場合には、基板2の表面に容易、かつ、安価にごく薄いアンダーコート4を形成することができる。
薄板ガラスのエッチングには、上述したように、凹部9の形成に用いた各種エッチングを用いることができる。また、薄板ガラスの研磨には、例えば、半導体ウェーハ等の高精度研磨に用いられるCMP(ケミカルメカニカルポリッシング)等を用いることができる。
つづいて、このようにして形成したアンダーコート4の上に、発熱抵抗体5(図3(d)参照)、個別配線6b、共通配線6a(図3(e)参照)、保護膜7(図3(f)参照)を順次形成する。なお、発熱抵抗体5、個別配線6b、および共通配線6aを形成する順序は任意である。
これら発熱抵抗体5、個別配線6b、共通配線6a、保護膜7は、従来のサーマルヘッドにおけるこれら部材の製造方法を用いて作製することができる。具体的には、スパッタリングやCVD(化学気相成長法)、蒸着等の薄膜形成法を用いて絶縁皮膜上にTa系やシリサイド系等の発熱抵抗体材料の薄膜を成膜し、この発熱抵抗体材料の薄膜をリフトオフ法やエッチング法等を用いて成形することにより所望の形状の発熱抵抗体を形成する。
同様に、アンダーコート4の上に、Al、Al−Si、Au、Ag、Cu、Pt等の配線材料をスパッタリングや蒸着法等により成膜してこの膜をリフトオフ法、もしくはエッチング法を用いて形成したり、配線材料をスクリーン印刷した後に焼成する等して、所望の形状の個別配線6bおよび共通配線6aを形成する。
このようにして発熱抵抗体5、個別配線6b、および共通配線6aを形成した後、アンダーコート4の上にSiO、Ta、SiAlON、Si、ダイヤモンドライクカーボン等の保護膜材料をスパッタリング、イオンプレーティング、CVD法等により成膜して、保護膜7を形成する。
このようにして製造された本実施形態に係るサーマルヘッド1によれば、支持基板2とアンダーコート4との間に導電体層3が設けられており、これら支持基板2、導電体層3、およびアンダーコート4が陽極接合により接合されることとなるので、支持基板2とアンダーコート4とを強固に接合することができ、支持基板2とアンダーコート4とが製造工程の途中で剥がれてしまうことを防止することができて、信頼性を向上させることができる。
また、陽極接合による接合処理は、支持基板2およびアンダーコート4の軟化点以下の温度(ガラス基板同士を直接接合する熱融着による接合に比べて低い温度)で行われることとなるので、支持基板2およびアンダーコート4の形状精度を保つことができる。
さらに、凹部9により、発熱抵抗体5で発生した熱(熱量)の、基板2内への流出が抑制されることとなるので、発熱抵抗体5の発熱効率を向上させることができて、消費電力の低減化を図ることができる。
本発明に係るサーマルヘッドの参考例としての第2参考実施形態について、図4を用いて説明する。
図4(a)〜図4(f)は本実施形態に係る発熱抵抗素子部品であるサーマルヘッドの他の製造方法を説明するための工程図であって、図3と同様の図である。
図4に示すように、本実施形態に係るサーマルヘッド21は、その製造方法が上述した第1参考実施形態のものと異なる。
なお、構成要素については上述した第1参考実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
以下、図4を用いて、本実施形態に係るサーマルヘッド21の製造方法について説明する。
まず、図4(a)に示すように、一定の厚さを有する基板2の表面の、発熱抵抗体5が形成される領域に、空洞部8を形成する凹部9を加工する。基板2の材料としては、パイレックス(登録商標)ガラス、青板ガラス等の可動イオンを含む面精度の良い板状の絶縁体(ガラス基板)を用い、基板2の面粗度は100nm以下であることが好ましい。また、基板2の厚みは、300μm〜1mm程度である。
凹部9は、例えば、基板2の表面に、サンドブラスト、ドライエッチング、ウェットエッチング、レーザー加工等を施すことによって形成される。
なお、基板2にサンドブラストによる加工を施す場合には、基板2の表面にフォトレジスト材を被服し、このフォトレジスト材を所定パターンのフォトマスクを用いて露光して、凹部9を形成する領域以外の部分を固化させる。その後、基板2の表面を洗浄して固化していないフォトレジスト材を除去することで、凹部9を形成する領域にエッチング窓が形成されたエッチングマスクを得る。この状態で、基板2の表面にサンドブラストを施すことで、所定深さの凹部9を得る。
エッチングによる加工を施す場合には、同様に、基板2の表面に凹部9を形成する領域にエッチング窓が形成されたエッチングマスクを形成し、この状態で、基板2の表面にエッチングを施すことで、所定深さの凹部9を得る。このエッチング処理には、ガラス基板の場合、フッ酸系のエッチング液等を用いたウェットエッチングが行われる。そのほか、リアクティブイオンエッチング(RIE)やプラズマエッチング等のドライエッチングが用いられる。
次に、図4(b)に示すように、凹部9を形成した基板2の表面に(アンダーコート4との接合面に対応する領域に)、所望の形状の導電体層3を形成する。この導電体層3は、スパッタリングやCVD(化学気相成長法)、蒸着等の薄膜形成法を用いてAl、Si、Cr、Ti、Ni等の酸化性金属薄膜およびこれらの積層膜を成膜し、この薄膜や積層膜をリフトオフ法やエッチング法等を用いて成形することにより得ることができる。また、その後の加熱処理工程で、酸化性金属の酸化を防止するため、体積抵抗率の小さいAu,Cu、Pt等の非酸化性金属と上記の酸化性金属との積層構造としても良い。導電体層3の厚みは約100nmである。
一方、アンダーコート4の材料としては、ガラス等の絶縁体を用い、アンダーコート4の面粗度は100nm以下であることが好ましい。
図4(c)〜図4(f)の工程については、図3(c)〜図3(f)の工程と同じであるので、ここではその説明を省略する。
本実施形態に係るサーマルヘッド21によれば、導電体層3が、アンダーコート4よりも厚い(板厚のある)支持基板2に形成されることとなるので、製造工程を簡略化することができて、製造コストを低減させることができる。
その他の作用効果は、上述した第1参考実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明に係るサーマルヘッドの参考例としての3参考実施形態について、図5および図6を用いて説明する。
図5は本実施形態に係る発熱抵抗素子部品であるサーマルヘッドの平面図であり、保護膜を取り除いた状態を示す図、図6は図5のVI−VI矢視断面図である。
図5および図6に示すように、本実施形態に係るサーマルヘッド31は、基板2の表面(図5において上側の面)に、発熱抵抗体5毎に空洞部(中空断熱層)8aを形成する凹部9aが設けられており、凹部9aと凹部9aとの間がドット間隔壁32で隔てられている(仕切られている)という点で上述した実施形態のものと異なる。その他の構成要素および製造方法については上述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれらについての説明は省略する。
図5に示すように、凹部9aの底面(基板2の表面に平行な面)および壁面(基板2の表面と直交する面)と、導電体層3の壁面(基板2の表面と直交する面)と、アンダーコート4の裏面(図2において下側の面)とで形成される(密閉される)空間は、それぞれ空洞部8aを構成している。
また、基板2の表面に、複数の凹部9aが形成されることにより、凹部9aと凹部9aとの間に位置する導電体層3の表面(図5において上側の面)全体がアンダーコート4の裏面と接触することとなる。すなわち、凹部9aと凹部9aとは、ドット間隔壁32および導電体層3によって区画される(仕切られる)こととなる。
本実施形態に係るサーマルヘッド31によれば、凹部9aと凹部9aとの間に、発熱抵抗体5の表面(図6において上側の面)から加えられる押圧力を支持する支持部材として機能するドット間隔壁32が設けられており、これにより、印刷時等に発熱抵抗体5の表面側から押圧力を受けても、凹部9aと凹部9aとの間に残ったドット間隔壁32によって押圧力が支持されることとなるので、基板2の機械的強度を向上させることができ、耐圧性能を向上させることができる。
その他の作用効果は、上述した実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明に係るサーマルヘッドの参考例としての4参考実施形態について、図7および図8を用いて説明する。
図7は本実施形態に係るサーマルヘッドの断面図であって、図2と同様の図、図8(a)〜図8(f)は本実施形態に係る発熱抵抗素子部品であるサーマルヘッドの製造方法を説明するための工程図であって、図3および図4と同様の図である。
図7および図8に示すように、本実施形態に係るサーマルヘッド41は、凹部9の底面にも導電体層3が形成されているというという点で上述した実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
以下、図8を用いて、本実施形態に係るサーマルヘッド41の製造方法について説明する。
まず、図8(a)に示すように、一定の厚さを有する基板2の表面の、発熱抵抗体5が形成される領域に、空洞部8を形成する凹部9を加工する。基板2の材料としては、パイレックス(登録商標)ガラス、青板ガラス等の可動イオンを含む面精度の良い板状の絶縁体(ガラス基板)を用い、基板2の面粗度は100nm以下であることが好ましい。また、基板2の厚みは、300μm〜1mm程度である。
凹部9は、例えば、基板2の表面に、サンドブラスト、ドライエッチング、ウェットエッチング、レーザー加工等を施すことによって形成される。
なお、基板2にサンドブラストによる加工を施す場合には、基板2の表面にフォトレジスト材を被服し、このフォトレジスト材を所定パターンのフォトマスクを用いて露光して、凹部9を形成する領域以外の部分を固化させる。その後、基板2の表面を洗浄して固化していないフォトレジスト材を除去することで、凹部9を形成する領域にエッチング窓が形成されたエッチングマスクを得る。この状態で、基板2の表面にサンドブラストを施すことで、所定深さの凹部9を得る。
エッチングによる加工を施す場合には、同様に、基板2の表面に凹部9を形成する領域にエッチング窓が形成されたエッチングマスクを形成し、この状態で、基板2の表面にエッチングを施すことで、所定深さの凹部9を得る。このエッチング処理には、ガラス基板の場合、フッ酸系のエッチング液等を用いたウェットエッチングが行われる。そのほか、リアクティブイオンエッチング(RIE)やプラズマエッチング等のドライエッチングが用いられる。
次に、図8(b)に示すように、凹部9を形成した基板2の表面全体(アンダーコート4との接合面に対応する領域および凹部9の底面)に、所望の形状の導電体層3を形成する。この導電体層3は、スパッタリングやCVD(化学気相成長法)、蒸着等の薄膜形成法を用いてAl、Si、Cr、Ti、Ni等の酸化性金属薄膜およびこれらの積層膜を成膜し、この薄膜や積層膜をリフトオフ法やエッチング法等を用いて成形することにより得ることができる。また、その後の加熱処理工程で、酸化性金属の酸化を防止するため、体積抵抗率の小さいAu,Cu、Pt等の非酸化性金属と上記の酸化性金属との積層構造としても良い。導電体層3の厚みは約100nmである。
一方、アンダーコート4の材料としては、ガラス等の絶縁体を用い、アンダーコート4の面粗度は100nm以下であることが好ましい。
図8(c)〜図8(f)の工程については、図3(c)〜図3(f)および図4(c)〜図4(f)の工程と同じであるので、ここではその説明を省略する。
本実施形態に係るサーマルヘッド41によれば、凹部9の底面に設けられた導電体層3によって、発熱部で発生した熱放射が反射されることとなるので、発熱抵抗体5の発熱効率をさらに向上させることができて、消費電力の低減化をさらに図ることができる。
その他の作用効果は、上述した実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明に係るサーマルヘッドの実施形態について、図9から図12を用いて説明する。
図9は本実施形態に係るサーマルヘッドの平面図であり、保護膜を取り除いた状態を示す図、図10は図9のX−X矢視断面図、図11(a)〜図11(f)は本実施形態に係る発熱抵抗素子部品であるサーマルヘッドの製造方法を説明するための工程図であって、図3、図4、図8と同様の図、図12は図11(b)の工程を終了した基板表面の状態を示す平面図である。
図10および図11に示すように、本実施形態に係るサーマルヘッド51は、ドット間隔壁32の上に導電体層3が形成されていない(ドット間隔壁32とアンダーコート4との間に導電体層3が設けられていない)という点で上述した第3参考実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第3参考実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
以下、図11を用いて、本実施形態に係るサーマルヘッド51の製造方法について説明する。
まず、図11(a)に示すように、一定の厚さを有する基板2の表面の、発熱抵抗体5が形成される領域に、空洞部8aを形成する凹部9aを加工する。基板2の材料としては、パイレックス(登録商標)ガラス、青板ガラス等の可動イオンを含む面精度の良い板状の絶縁体(ガラス基板)を用い、基板2の面粗度は100nm以下であることが好ましい。また、基板2の厚みは、300μm〜1mm程度である。
凹部9aは、例えば、基板2の表面に、サンドブラスト、ドライエッチング、ウェットエッチング、レーザー加工等を施すことによって形成される。
なお、基板2にサンドブラストによる加工を施す場合には、基板2の表面にフォトレジスト材を被服し、このフォトレジスト材を所定パターンのフォトマスクを用いて露光して、凹部9aを形成する領域以外の部分を固化させる。その後、基板2の表面を洗浄して固化していないフォトレジスト材を除去することで、凹部9aを形成する領域にエッチング窓が形成されたエッチングマスクを得る。この状態で、基板2の表面にサンドブラストを施すことで、所定深さの凹部9aを得る。
エッチングによる加工を施す場合には、同様に、基板2の表面に凹部9aを形成する領域にエッチング窓が形成されたエッチングマスクを形成し、この状態で、基板2の表面にエッチングを施すことで、所定深さの凹部9aを得る。このエッチング処理には、ガラス基板の場合、フッ酸系のエッチング液等を用いたウェットエッチングが行われる。そのほか、リアクティブイオンエッチング(RIE)やプラズマエッチング等のドライエッチングが用いられる。
次に、図11(b)および図12に示すように、凹部9aを形成した基板2の表面(アンダーコート4との接合面に対応する領域で、かつ、ドット間隔壁32の表面(図10において上側の面)を除いた領域)に、所望の形状の導電体層3を形成する。この導電体層3は、スパッタリングやCVD(化学気相成長法)、蒸着等の薄膜形成法を用いてAl、Si、Cr、Ti、Ni等の酸化性金属薄膜およびこれらの積層膜を成膜し、この薄膜や積層膜をリフトオフ法やエッチング法等を用いて成形することにより得ることができる。また、その後の加熱処理工程で、酸化性金属の酸化を防止するため、体積抵抗率の小さいAu,Cu、Pt等の非酸化性金属と上記の酸化性金属との積層構造としても良い。導電体層3の厚みは約100nmである。
一方、アンダーコート4の材料としては、ガラス等の絶縁体を用い、アンダーコート4の面粗度は100nm以下であることが好ましい。
図11(c)〜図11(f)の工程については、図3(c)〜図3(f)、図4(c)〜図4(f)、図8(c)〜図8(f)の工程と同じであるので、ここではその説明を省略する。
本実施形態に係るサーマルヘッド51によれば、ドット間隔壁32とアンダーコート4との間に、凹部9aと凹部9aとを連通する空間が形成され、空洞部(中空断熱層)8aの容積が増加することとなるので、発熱抵抗体5の発熱効率をさらに向上させることができて、消費電力の低減化をさらに図ることができる。
その他の作用効果は、上述した第3参考実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
なお、印刷時等に発熱抵抗体5の表面側から押圧力を受けても、アンダーコート4がドット間隔壁32によって支持されることとなるため、アンダーコート4が破損するまで変形することはない。
なお、本発明に係るサーマルヘッドは、上述した実施形態のものに限定されるものではなく、適宜必要に応じて変形実施、変更実施、および組合せ実施可能である。
また、上述したサーマルヘッドの製造方法では、アンダーコート4と支持基板2との接合手段として陽極接合を用いているが、他の接合手段として、金属同士を直接接合する拡散接合や共晶接合を用いることもできる。
拡散接合では、Au−Ag、Au−AlまたはAu−Auが用いられる。共晶合金は融点の異なる別々の金属・化合物同志が両者の融点より低いある一定の温度で同時に溶融または微細に混ざり合った状態で晶出するため、この共晶をなす金属同志は低温での接合が可能である。共晶接合には、主にSnとAuが用いられ、この場合、250℃で接合可能である。陽極接合では、支持基板2またはアンダーコート4の材料に、パイレックス(登録商標)ガラス、青板ガラス等の可動イオンを含む材料を用いなければならないが、この接合手段を用いれば、様々な材料を選択することができる。
さらに、上述した実施形態では、導電体層3の壁面と凹部9,9aの壁面とが面一になっている(同一平面上に位置している)ものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導電体層3の壁面は、凹部9,9aの壁面よりも外方に位置させる(すなわち、空洞部(中空断熱層)8,8aの容積が増加する方向に凹ませる)こともできる。
次に、本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタ60について、図13を参照して以下に説明する。
本実施形態に係るサーマルプリンタ60は、本体フレーム61に、水平配置されるプラテンローラ62と、プラテンローラ62に感熱紙63を挟んで押し付けられる上記実施形態に係るサーマルヘッド51とを備えている。サーマルヘッド51は、プラテンローラ62の長手方向に配列された複数の発熱抵抗体5を有し、加圧機構64により所定の押圧力で感熱紙63に押し付けられるようになっている。図中、符号65は紙送り駆動モータである。
本実施形態に係るサーマルプリンタ60によれば、サーマルヘッド51の発熱効率が高く、少ない電力で感熱紙63に印刷することができる。したがって、バッテリーの持続時間を長期化させることが可能となる。
なお、上記各実施形態においては、サーマルヘッド51および直接感熱発色するサーマルプリンタ60について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、サーマルヘッド51以外の発熱抵抗素子部品やサーマルプリンタ60以外のプリンタ装置にも応用することができる。
例えば、発熱抵抗素子部品としては、熱によってインクを吐出するサーマル式またはバルブ式のインクジェットヘッドを始めとした用途に応用できる。また、サーマルヘッド1,21,31,41,51とほぼ同様の構造である熱消去ヘッドや、熱定着を必要とするプリンタ等の定着ヒータ、光導波路型光部品の薄膜発熱抵抗素子等、他の膜状の発熱抵抗素子部品を保有する電子部品でも同様の効果を得ることができる。
また、プリンタとしては、昇華型または溶融型転写リボンを使用した熱転写プリンタ、印字媒体の発色と証拠が可能なリライタブルサーマルプリンタ、加熱により粘着性を呈する感熱性活性粘着剤式ラベルプリンタ等に適用できる。
本発明の第1参考実施形態に係るサーマルヘッドの平面図であり、保護膜を取り除いた状態を示す図である。 図1のII−II矢視断面図である。 (a)〜(f)は本発明の第1参考実施形態に係るサーマルヘッドの製造方法を説明するための工程図である。 (a)〜(f)は本発明の第2参考実施形態に係るサーマルヘッドの製造方法を説明するための工程図である。 本発明の第3参考実施形態に係るサーマルヘッドの平面図であり、保護膜を取り除いた状態を示す図である。 図5のVI−VI矢視断面図である。 本発明の第4参考実施形態に係るサーマルヘッドの断面図である。 (a)〜(f)は本発明の第4参考実施形態に係るサーマルヘッドの製造方法を説明するための工程図である。 本発明の実施形態に係るサーマルヘッドの平面図であり、保護膜を取り除いた状態を示す図である。 図9のX−X矢視断面図である。 (a)〜(f)は本発明の実施形態に係るサーマルヘッドの製造方法を説明するための工程図である。 図11(b)の工程を終了した基板表面の状態を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタを示す縦断面図である。
符号の説明
1 サーマルヘッド(発熱抵抗素子部品)
2 基板(支持基板)
3 導電体層
4 アンダーコート(絶縁被膜)
5 発熱抵抗体
6a 共通配線
6b 個別配線
9 凹部
9a 凹部
21 サーマルヘッド(発熱抵抗素子部品)
31 サーマルヘッド(発熱抵抗素子部品)
32 ドット間隔壁(隔壁)
41 サーマルヘッド(発熱抵抗素子部品)
51 サーマルヘッド(発熱抵抗素子部品)
60 サーマルプリンタ

Claims (6)

  1. 絶縁体からなる支持基板と、該支持基板の表面側に配置された絶縁体からなる絶縁被膜と、該絶縁被膜の上に間隔をあけて配列された複数の発熱抵抗体と、該発熱抵抗体の一端に接続される共通配線と、前記発熱抵抗体の他端に接続される個別配線とを備え、
    前記支持基板の表面で、かつ、前記発熱抵抗体の発熱部に対向する領域ごとに凹部が設けられているとともに、前記支持基板と前記絶縁被膜との間で、前記支持基板の互いに隣接する前記凹部間に設けられた隔壁の上を除く領域および前記凹部と対向する領域を除く領域に、導電体層が設けられている発熱抵抗素子部品。
  2. 前記凹部の底面に導電体層が設けられている請求項1に記載の発熱抵抗素子部品。
  3. 請求項1または請求項2に記載の発熱抵抗素子部品からなるサーマルヘッドを備えるサーマルプリンタ。
  4. 支持基板の表面に複数の凹部を形成し、前記支持基板の表面の互いに隣接する前記凹部間に設けられた隔壁の上を除く領域および前記凹部と対向する領域を除く領域に導電体層を形成し、この導電体層の上に絶縁被膜を積層した後、これら支持基板、導電体層、および絶縁被膜を陽極接合する発熱抵抗素子部品の製造方法。
  5. 前記支持基板の表面に導電体層を形成する際、前記凹部の底面にも導電体層を形成するようにした請求項4に記載の発熱抵抗素子部品の製造方法。
  6. 支持基板上の表面に複数の凹部を形成し、絶縁被膜の裏面で、かつ、前記凹部および凹部と凹部との間に設けられた隔壁と対向する領域以外の領域に導電体層を形成し、前記支持基板の表面と前記導電体層とが接触するようにして前記絶縁被膜を配置した後、これら支持基板、導電体層、および絶縁被膜を陽極接合する発熱抵抗素子部品の製造方法。
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