JP3029650B2 - サーマルプリンタ - Google Patents

サーマルプリンタ

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JP3029650B2
JP3029650B2 JP22129790A JP22129790A JP3029650B2 JP 3029650 B2 JP3029650 B2 JP 3029650B2 JP 22129790 A JP22129790 A JP 22129790A JP 22129790 A JP22129790 A JP 22129790A JP 3029650 B2 JP3029650 B2 JP 3029650B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はプリント画素単位にセグメント化され、かつ
記録媒体の幅方向に沿って列状に配列された通電発熱抵
抗体を有するサーマルプリントヘッドを感熱記録媒体に
圧接させ、記録画信号に従って前記通電発熱抵抗体を選
択的に付勢してプリントを行なうサーマルプリンタに関
する。
[従来の技術] プリント画素単位にセグメント化されて、記録媒体の
幅方向に沿って、その幅に略等しい領域に亙り配列され
た通電発熱抵抗体を有するサーマルプリントヘッドと、
感熱記録媒体とを組合わせてプリントを行なうようにし
たサーマルプリンタは公知であり、広く実用化されてい
る。
サーマルプリントヘッドは、一般にセラミックス基板
上にガラス等の断熱性のグレーズ層を形成し、その上に
電極層と抵抗層を設け、最外表面に耐摩耗層を設けたも
のとなっている。電極層はセグメント化されていて、プ
リント画信号に従って選択的に通電可能となっている。
セラミックス基板にはドライバー素子等が搭載される。
セラミックス基板はアルミニウム等の熱伝導性の放熱基
板上に保持され、蓄熱を防止する様になっている。
感熱記録媒体としては、感熱発色剤をコーティングし
たシートに直接プリントするもの、熱溶融性の着色剤を
コーティングしたインクシートと受像紙とを密着させ、
受像紙上に着色剤を溶融粘着転写させてプリントするも
の、熱昇華転写染料をコーティングしたインクシートと
受像紙とを圧接して用い、受像紙上に染料を熱拡散させ
てプリントするもの等がある。
これ等のサーマルプリントヘッドを用いたプリンタに
於ては、環境温度変化やサーマルプリントヘッドの蓄熱
による温度変化が直接プリント特性に影響し、プリント
ドット径が変化したり画像濃度が変動する問題があっ
た。又プリントの為の印加エネルギーが大きく、高速プ
リントを実現するうえで障害となっていた。
かかる問題を解決すべく種々の提案がなされている。
例えば特開昭49−37720号公報には、プリントヘッドに
記録媒体シートを圧接させる為に設けたパッドを加熱し
ておいて、記録媒体シート及びサーマルプリントヘッド
の温度を高める手段が開示されている。
第8図は上記公開公報から引用した図である。感熱記
録媒体2は搬送ローラ6によって運ばれ、サーマルヘッ
ド1に対してパッド7により圧接されてプリントが行な
われる。パッド7にはニクロム線の様な発熱抵抗体が組
込まれており、端子8から給電される。パッド7の温度
は温度センサーで検知され、センサーのリード線12,13
を介して読取られる。パッド7の熱は感熱記録媒体2及
びサーマルヘッド1に伝導して印字を行なわない程度の
温度まで加温する様に温度制御される。
[発明が解決しようとする課題] サーマルプリンタに於て、より少いエネルギーでプリ
ントを行ない、高速プリントを可能とする為に、サーマ
ルプリントヘッドの温度を高くしておく事はかなり有効
である事を本発明者は実験的に確認した。ところが第8
図の例の様に、パッド7を加熱してその熱をサーマルプ
リントヘッド1に伝えて加熱する構成では、印字が行な
われない条件を満しながら高速でサーマルプリントヘッ
ドを予熱すること、十分有効な高い温度までサーマルヘ
ッドを加熱し、かつプリント中にその温度を維持し続け
ること、等がきわめて困難である。又サーマルプリンタ
に於てはプリントヘッドの温度を所定の温度に維持し、
プリントを安定化させる為には、プリントヘッド自身の
発熱による蓄熱作用がある為に複雑な制御や付加装置を
必要とするといった問題点があった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、
特にサーマルプリントヘッドの強度を低下させずに、通
電発熱抵抗体が配置される高温部と、前記ドライバー回
路を含む回路部が配置される低温部とを熱的に分離する
ことができ、半導体回路素子を搭載した上記ドライバー
回路等の耐熱温度による制約を受けずに、上記サーマル
プリントヘッドを高い温度に設定することができ、プリ
ント濃度を安定化させることが可能なサーマルプリンタ
を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決し目的を達成する為に、本発明のサー
マルプリンタは以下の如く構成されている。
(1)本発明のサーマルプリンタは、 通電発熱抵抗体を有するサーマルプリントヘッドと一
体に、ドライバー回路を含む回路部を組み込んだプリン
トヘッド構成のサーマルプリンタにおいて、 前記通電発熱抵抗体が配置される高温部と、前記ドラ
イバー回路を含む回路部が配置される低温部との間に、 前記高温部と前記低温部とを熱分離する為の断熱材を
有することを特徴としている。
(2)本発明のサーマルプリンタは、 通電発熱抵抗体を有するサーマルプリントヘッドと一
体に、ドライバー回路を含む回路部を組み込んだプリン
トヘッド構成のサーマルプリンタにおいて、 前記通電発熱抵抗体が配置される高温部と、前記ドラ
イバー回路を含む回路部が配置される低温部との間に、 前記高温部と前記低温部とを熱分離する如く、前記サ
ーマルプリントヘッドの発熱ラインに沿って熱分離用の
分離溝を設け、且つこの分離溝内に補強用の断熱材を充
填してなる熱分離手段を備えたことを特徴としている。
[実施例] 第1図は本発明の第1実施例の構成を示す図である。
同図に於て21はサーマルプリントヘッド、22はセラミッ
クス基板、23は発熱ライン、24は配線カバー、25はドラ
イバー回路、26は支持板、27はコネクタ、28は放熱フィ
ン、29はシースヒータ、30は温度センサー、31はプラテ
ンローラ、32はインクシート、33aはインクシート供給
ロール、33bはインクシート巻取ロール、34は受像紙、3
5はコントローラ、36は冷却ファン、35aはプリント開始
許可信号端子を各々示している。
サーマルプリントヘッド21は、セラミックス基板22の
端部近くに受像紙34の幅に略等しい長さの発熱ライン23
を主走査方向に沿って設けたものとなっている。発熱ラ
イン23は、セラミックス基板23上に断熱作用をなすガラ
スグレーズ層を設け、更にプリント画素に対応して分割
された電極層が作られ、その上に通電発熱抵抗体の薄膜
層が被着され、最外表面に耐摩耗層がコーティングされ
ている。
電極線はセラミックス基板22上の図示左方向に引き出
されて、ドライバー回路25に接続され、さらにコネクタ
ー27を介して外部へ導通する様になっている。又電極層
の表面はカバー24にて保護されている。
セラミックス基板22は補強と放熱の為に、アルミニウ
ム等の支持板26に取付けられている。更に発熱ライン23
を中心に支持板26の反対面上には放熱フィン28が取付け
てある。放熱フィン28の中にはシースヒータ29が、少く
とも主走査方向に発熱ライン23の長さをカバーする長さ
に取付けられている。発熱ライン23の中央部近くの上部
には、温度センサー30が取付けてある。
発熱ライン23を略中心としてニップが形成される様に
プラテンローラ31が圧接され、ニップ部分をインクシー
ト32及び受像紙34が副走査方向に移動する様に搬送され
る。
コントローラ35は温度センサー30からの検知出力を入
力として作動し、ヒータ29への通電を制御する。またサ
ーマルヘッド21が所定の温度になってプリント開始可能
になると、その事を示す信号を端子35aから送出する。
更に冷却ファン36への通電制御を行なう。
第2図はコントローラ35による制御の状態を示す図で
ある。同図に於てAは電源のON−OFFを示し、Bはヒー
タ29のON−OFFを示し、Cは温度センサー30の検知信号
を示す。なおコントローラ35による制御温度Lを、50℃
以上、プリントのスレッショールド温度以下の温度に設
定しておく。
時点t0で電源をONにすると、ヒータ29への通電が開始
する。温度センサー30は、はじめは室温を示している
が、サーマルプリントヘッド21がヒータ29で加温される
に従って検知温度は急速に上昇する。時点t1で制御温度
Lを検知すると、コントローラ35はヒータ29への通電を
遮断する。しかしサーマルプリントヘッド21の温度セン
サー30の温度は、熱伝導のタイムラグの為に更に若干温
度上昇する。そのあと、放熱により下降し始める。時点
t2で制御温度Lまで検知温度が下降すると、コントロー
ラ29は再びヒータ29への通電を開始し、検知温度が制御
温度Lを越えた時点t3で再び通電を遮断する。
以降ヒータ29への通電が検知温度に基いて制御され、
サーマルプリントヘッド21の温度は制御温度Lを中心に
上・下に若干変化するが、大巾な変化を生ずる事なくほ
ぼ一定に維持される。
この様に構成された本実施例の作用効果について第3
図を用いて説明する。
第3図は1ミリメートル当り10ドットの画素密度でプ
リントを行なうサーマルプリントヘッド21を用いると共
に、感熱記録媒体として熱昇華転写染料を塗布したイン
クシート32と、合成紙をベースとして受像層をコーティ
ングした受像紙34とを用い、1ドット当り120マイクロ
セカンド幅のパルスを64回印加し、ベタのC.M.Y画像を
次々に重ね合わせてプリントした時のサーマルプリント
ヘッドの温度変化の状況を示す。また第3図は本プリン
タを実施した場合のサーマルプリントヘッド21の温度変
化状況について説明するための図でもある。
第3図の横軸は時間経過を示し、数字はプリント枚数
を示している。なお、1枚のプリントを行なうのに、受
像紙34やインクシート32の搬送に伴うアクセス時間も含
め、約150秒を要している。又たて軸はサーマルプリン
トヘッド21の支持板の温度を示している。a曲線はサー
マルヘッド21を送風により冷却した場合、b曲線は送風
を行なわずに自然放熱を行なった場合、c曲線は本発明
に従ってヒータ通電制御を行なった場合を示している。
外気温は25℃であるが、サーマルプリントヘッド21は
事前の実験の影響で35℃の状態からスタートさせた。送
風冷却の場合はa曲線に示す様に4枚目のプリント終了
までに急激な温度変化があるが、以降はなだらかな変化
となって、45℃辺りが飽和温度となる。
自然放熱の場合はb曲線に示すように6枚目のプリン
ト終了迄急激な温度上昇があって、以後の上昇はなだら
かになる。カーブはプリント中の平均的な温度変化を示
し、x及びyは1枚のプリント作成中のサーマルプリン
トヘッド21の温度変化巾(バラツキ)を示している。a
曲線とb曲線とから解る様に、サーマルプリントヘッド
21の自己発熱による温度変化は著しく、強制冷却は蓄熱
防止上に有効ではあるが、サーマルプリントヘッド21の
温度変化を十分に防止し得るほどの効果はない。従って
この場合にプリントヘッド21の温度を検知してプリント
パルス幅やパルス数を制御してプリント画像濃度等を安
定化するための対策が必要となる。しかし公知の方法で
はプリントの高速化の障害となったり、低画像濃度部の
プリント濃度が不安定に変化する不具合を伴う。
次にc曲線に示すように本発明構成のプリンタの場合
は、プリントに先立ってプリントヘッドに搭載したヒー
タによって高速度でヘッド加熱が行なわれる。第8図の
従来例の構成ではプリントヘッド1の予熱がパッド7か
ら行なわれる為に加熱の効率が悪く、高速度に十分高い
温度まで予熱する事ができず、又プリント中に放熱によ
って温度降下した時にも、それを防止する事ができなか
った。これに対し、本プリンタの構成ではサーマルプリ
ントヘッド21に直接大容量の熱を与える事ができる。し
かもプリント工程中においても必要に応じて適時加熱す
る事ができる。従ってきわめて短時間内に50℃以上でか
つプリントのスレッショールド温度以下の制御温度L
(図示例では65℃)まで加熱でき、準備時間を短縮する
事ができる。なおプリント中においてプリントヘッド21
の温度は放熱とプリントヘッド21の自己発熱で変動する
が、ヒータ29によって容易に加熱する事ができる。又制
御温度Lは外気温より十分高い。このため自然放熱又は
弱い送風によって効率的に冷却する事ができ、サーマル
プリントヘッド21の温度を所定の温度Lに維持する事を
きわめて容易に行なえる。
プリントに先立った時点Tでプリントヘッド21が制御
温度Lに達すると、コントローラ35によってヒータ29へ
の通電が遮断され、プリント開始許可の信号Sが発せら
れる。
第2図で説明した様に、ヒータ29のOFF後、加熱のオ
ーバーシュートと放熱の作用で若干の温度ドリフトはあ
るが、制御温度を中心にプリントヘッド21の温度は維持
され、プリント時に画信号に対応してプリントパルスの
変化による発熱量の変動や、外気温の変化による放熱効
率の変化があっても本実施例の構成ではプリントヘッド
21の温度は安定に維持される。
なお、何等かの事故でヒータ29の通電が遮断されない
時には、更に上の温度検知レベルを設け強制的に電源を
OFFにしたり、温度フェーズをプリントヘッドに設けて
通電を遮断する事が好ましい。このようにした場合の温
度変化を第2図中、点線にて示した。
なお立上げ準備時間を短くする為に、高パワーのヒー
タ29を用いた場合には、ヒータ29をOFF後のオーバーヒ
ート量も大きくなる。その為に1画面プリント中に濃度
ムラが発生する場合がある。準備時間を短縮しながら画
像濃度ムラの発生を防止する為に、ヒータ29の通電をハ
イパワー、ローパワー切替可能とし、準備時にはヒータ
29へ高パワーで通電し、プリント中はヒータ29をローパ
ワーで通電する様にすると好適である。
第4図はパワー切替可能とした構成の効果を説明する
図であって、Aは電源のON−OFFを示し、Bはヒータ29
の通電レベル変化を示し、Cは温度センサー30の検知信
号の変化を示している。Bに示すようにヒータ29への通
電のレベルが準備時のハイパワーHPと、プリント時のロ
ーパワーLPを選択可能とし、準備時にはパワーを高めプ
リント時にはパワーを下げる様にしている。Cに示す温
度センサー30の検知温度におけるL1は準備時のヒータパ
ワー切替レベル、L2はプリント時のヒーター制御レベル
である。
時刻t0でスイッチオンしてヒータ29に高パワーHPで通
電し、制御レベルL1に達する時刻t1でヒータ29をローパ
ワーに切替える。温度が制御レベルL2に達した時刻t2で
ヒータ29への通電を遮断する。若干のオーバーシュート
が生じてから放熱による温度降下によって時刻t3で再び
制御レベルL2になる。ここでローパワーLP通電を開始
し、時刻t4通電を遮断する。以下ローパワーLPでの通電
と遮断をくり返してプリントを進める。プリント時のヒ
ータ通電がローパワーである為にオーバーシュートも少
くプリントヘッド21を温度ドリフトの非常に少ない状態
に維持する事ができる。なお第1の制御レベルL1を設け
ずに、立上げ時L2に達する迄はハイパワーHP運転とし、
以降はローパワーLPで通電する様にしてもよい。この場
合にはプリント開始許可信号Sは、L2に達した後にオー
バーシュートを経て放熱によって再び温度L2に到達した
時点で発生させると好適である。
次に本実施例の構成によって得られる他の効果につい
て第5図を用いて説明する。同図に於て横軸はプリント
パルス幅、たて軸は画像濃度を示している。は
サーマルプリントヘッド21の温度を10℃,30℃,50℃,70
℃に変化させた時のプリント画像の階調特性を示す曲線
である。各温度に於ける階調カーブは、形は同一であっ
て横方向に平行移動したものとなっている。
例えば画像濃度2.0を得る場合、プリントヘッド21の
温度が10℃の場合は158μsのパルス幅を必要としてい
るが、70℃では120μsのパルス幅の信号を印加すれば
良い。実際にプリンタを構成する場合、広いパルス幅を
必要とする低温時に於てもプリント可能な様に、最大の
パルス幅あるいはパルス数を決める為、これによってプ
リント速度が決まる。環境温度が高まると、パルス幅又
はパルス数はより少くてすむが、それによってプリント
速度を早める事はせず、余分な待ち時間を発生させるだ
けである。
しかるに本実施例においてはプリント開始時に高い温
度迄プリントヘッド21を予熱してあるから、環境温度の
高低にかかわらず短いパルス幅、又は少いパルス数を基
準にプリント速度を設定する事ができる。このため高速
プリンタを実現できると共に、プリントヘッドドライバ
ー回路の負荷を減ずる事ができる。
又第5図のカーブに於ては画像の低濃度部で濃度0.
1を得るのに必要なパルス幅は70μsであり、濃度2.0を
得るのに168μs必要であって、70μs以下のパルスは
記録のスレッショールドの為のバイアス作用をなしてい
る。このバイアス用のパルス幅が本来のプリントの為の
パルス幅に比べて大きくなるに従って、パルス電圧やパ
ルス幅が一定の比率で変動した時の画濃度への影響は大
きくなる。特に低濃度部の濃度が大きく変動する。これ
に対してプリントヘッド21の温度を高めると、パルス幅
の内、バイアス分VPの比率が小さくなって同じ比率のパ
ルス電圧や巾の変動があってもプリント画濃度への影響
は少い。
すなわち、本実施例の構成によれば、プリントヘッド
21を50℃以上の高温に維持する事で、パルス幅の内バイ
アスVP分を小さくしてプリント濃度を安定化させる効果
が得られる。
以上本実施例の構成によって得られる効果として、サ
ーマルプリントヘッド21の温度安定化によるプリント濃
度安定化効果、放熱補助手段の簡略化効果、プリントエ
ネルギー減少及びプリントの高速化効果、プリントパル
スのバイアス成分減少による画像の低濃度部のプリント
濃度安定化効果について説明した。かかる効果を有効な
らしめる為に、プリントヘッド21の加熱温度は室温又は
プリンタ内部温度よりも十分に高い温度である事が必要
である。したがって少く共50℃以上に設定するものとす
る。又設定温度は、プリント開始のスレッショールドレ
ベル以下である事が必要で、その温度は感熱記録媒体に
よってそれぞれ異った値となる。
染料の熱拡散現象を利用した熱昇華転写方式に適用す
る場合、プリント開始温度は主として受像紙34にコーテ
ィングしてある受像層のガラス転移点温度に依存する事
が、“Japan Hardcopy'90"論文集(183頁〜186頁)の発
表等で知られている。そこで受像紙34のプリント中の温
度がサーマルプリントヘッド21の温度よりもやや低い事
を考慮してサーマルプリントヘッド21の加熱温度は受像
紙34の受像層のTg以下に設定するのが好適である。
ところで第1図の如く構成した装置に於ては、温度セ
ンサー30を発熱ライン23に近い位置に設ける事が好まし
いが、極端に近いとセンサー30が温度ムラを生ずる原因
となる。そこでセンサー30は支持板26の厚さ方向の中央
近い位置に設け、ヒータ29はセンサー30に対し発熱ライ
ン23の反対側に設ける様にする。この様に構成する事に
よって急激に温度変化するヒータ29の部分の温度に直接
影響されず、発熱ライン23に温度ムラを生じさせる事な
く、制御目的に適する温度情報を検知する事ができる。
前述の様にサーマルプリントヘッド21の加熱温度はプ
リントのスレッショールド以下であって、なるべく高い
温度に設定する事が作用効果の点では好ましい。しかし
サーマルプリントヘッド21と一体にラッチ回路、ドライ
バー回路等を組込んだプリントヘッド構成に於ては、そ
れ等の回路の耐熱温度が制約となって高い温度が設定で
きない不都合が有る。
上記不都合を除去する為に、サーマルプリントヘッド
21の支持板26の中央部に発熱ライン23に沿った方向に溝
を設け、発熱ライン23と回路部とを熱的に分離しておく
と好都合である。
第6図は上記の点を考慮して構成した第2実施例の要
部を示す図である。同図に於て21′は改良したサーマル
プリントヘッド、26′は支持板、37は溝、38は放熱部、
29′は面状ヒータ、28′,39は放熱フィンを各示してい
る。その他の部材は第1図のものと同じものである。
支持板26′の中央部に、発熱ライン23と平行な方向に
溝37を設ける事によって、発熱ライン23やヒータ29′を
含む高温部と、半導体回路素子を搭載した回路部25を有
する低温部とが熱的に分離される。その作用は熱伝導面
積、すなわち支持板26′の溝37を加工した残り部分のた
て方向の断面積が小さくなる事によって熱が伝わりにく
くなる事によって生ずる。図示する様に溝37を複数本
(本例では2本)設け、その間に凸起部38を設けている
為、その部分が放熱フィンの役割をはたして一層好都合
である。また溝37を境にして低温部側にも放熱フィン39
を設けている為、回路部25の温度を下げる著しい作用が
附加される。
一方、高温部側についても、溝37によって熱的に分離
された部分の体積が小さくなるので、パワーのより少い
ヒータで加熱する事ができ、しかも高温部領域が小さく
なるので、プリンタ内へ放散する熱量も少くなって装置
全体の冷却の負荷を減少できる効果が生ずる。ヒータ2
9′として面状ヒータを図示したが、ヒータの形状は任
意のものを適用する事ができる。
なお上記第6図の実施例に於て、熱的な分離効果を高
める為には溝37の深さを増して、低温部と高温部とのつ
なぎ部分の支持板26′の断面積を小さくする事が有効で
ある。ただしその場合には支持板26′の強度が低下して
しまう問題が生ずる。支持板26′の強度を低下させずに
低温部と高温部とを熱分離する為には、中央の分離溝の
中に断熱材をうめ込む様にすればよい。
第7図(a)(b)はこの点を考慮した異なる二つの
実施例の要部を示す図で、改良した支持板46,56を示し
ている。47,57は分離溝であり、この中に断熱材40,50が
充填されている。断熱材としてはベークライト等の熱硬
化性耐熱プラスチックや多孔質セラミックス等の断熱性
および剛性の高いものを用いる。これらの断熱材40,50
は溝47,57に対して挿入接合されて一体化される。なお
第7図(b)の51,52は接合用ビスである。
なお本発明は前記実施例に限定されるものではなく、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であ
るのは勿論である。
[効果] 本発明によれば、サーマルプリントヘッドの強度を低
下させずに、通電発熱抵抗体が配置される高温部と、前
記ドライバー回路を含む回路部が配置される低温部とを
熱的に分離することができ、半導体回路素子を搭載した
上記ドライバー回路等の耐熱温度による制約を受けず
に、上記サーマルプリントヘッドを高い温度に設定する
ことができ、プリント濃度を安定化させることが可能な
サーマルプリンタを提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は本発明の第1実施例を示す図で、第1
図は構成を示す図、第2図はコントローラによる制御状
態を示す波形図、第3図は作用説明図、第4図はヒータ
への投入パワー切替え手段を採用した場合の制御状態を
示す波形図、第5図はその他の作用効果の説明図であ
る。 第6図は本発明の第2実施例の要部を示す側面図、第7
図(a)(b)は本発明の第3実施例の要部を示す側面
図である。 第8図は従来技術を示す斜視図である。 21……サーマルプリントヘッド、22……セラミックス基
板、23……発熱ライン、24……配線カバー、25……ドラ
イバー回路、26……支持板、27……コネクタ、28……放
熱フィン、29……シースヒータ、30……温度センサー、
31……プラテンローラ、32……インクシート、33a……
インクシート供給ロール、33b……インクシート巻取ロ
ール、34……受像紙、35……コントローラ、36……冷却
ファン。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通電発熱抵抗体を有するサーマルプリント
    ヘッドと一体に、ドライバー回路を含む回路部を組み込
    んだプリントヘッド構成のサーマルプリンタにおいて、 前記通電発熱抵抗体が配置される高温部と、前記ドライ
    バー回路を含む回路部が配置される低温部との間に、 前記高温部と前記低温部とを熱分離する為の断熱材を有
    することを特徴とするサーマルプリンタ。
  2. 【請求項2】通電発熱抵抗体を有するサーマルプリント
    ヘッドと一体に、ドライバー回路を含む回路部を組み込
    んだプリントヘッド構成のサーマルプリンタにおいて、 前記通電発熱抵抗体が配置される高温部と、前記ドライ
    バー回路を含む回路部が配置される低温部との間に、 前記高温部と前記低温部とを熱分離する如く、前記サー
    マルプリントヘッドの発熱ラインに沿って熱分離用の分
    離溝を設け、且つこの分離溝内に補強用の断熱材を充填
    してなる熱分離手段を備えたことを特徴とするサーマル
    プリンタ。
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