JPH0899428A - サーマルヘッド及びこれを用いる記録装置 - Google Patents

サーマルヘッド及びこれを用いる記録装置

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JPH0899428A
JPH0899428A JP23718494A JP23718494A JPH0899428A JP H0899428 A JPH0899428 A JP H0899428A JP 23718494 A JP23718494 A JP 23718494A JP 23718494 A JP23718494 A JP 23718494A JP H0899428 A JPH0899428 A JP H0899428A
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JP
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temperature
heat
layer
thermal head
heating resistor
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Application number
JP23718494A
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English (en)
Inventor
Seiji Hibino
清司 日比野
Etsuji Shimizu
悦司 清水
Koji Mabuchi
宏司 馬▲淵▼
Satoshi Kuwabara
聡史 桑原
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 消費電力を削減できると共に、簡単な構成で
正確に印写濃度むらを解消できるサーマルヘッド及びこ
れを用いる記録装置の提供を目的とする。 【構成】 フィルムヘッドの支持体10とこれに積層さ
れる保温層12との間に一部分が外部に露出する放熱層
11を設け、この放熱層11に接して所定の温度よりも
昇温した時に抵抗値が急激に上昇する正の抵抗温度係数
特性を持つPTCヒータ20と、PTCヒータ20に電
流を供給する電源22とを設け、PTCヒータ20の自
己温度制御作用によって保温層12の表面に形成された
印写用抵抗発熱体13を所定の温度にプリヒーティング
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンタ、ワープロなどの、熱による記録を行う記
録装置に用いるサーマルヘッドに係り、特に消費電力を
削減できると共に、簡単な構成で正確に印写濃度むらを
解消できるようにしたサーマルヘッドに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】熱により記録を行う記録装置は、列状に
配置された多数の発熱抵抗体を有するサーマルヘッドを
画像信号に従って駆動し、所要の発熱抵抗体でインクシ
ートを加熱して記録紙に転写する熱転写記録装置と、感
熱紙からなる記録紙を加熱して発色させる感熱記録装置
とに大別される。
【0003】例えば図6に示す熱転写記録装置は、給紙
カセット101から給紙ローラ102によって取り出さ
れた記録紙103をガイド104によってプラテンロー
ラ105と給紙側ピンチローラ106aとの間に送り込
み、更に図示しないガイド、サーマルヘッド107の昇
降及びインクシート108の送りなどによって記録紙1
03の先端をサーマルヘッド107とプラテンローラ1
05との間を通ってプラテンローラ105と排紙側ピン
チローラ106bとの間に送り込み、プラテンローラ1
05と両ピンチローラ106a・106bとによって記
録紙103をグリップするようにしている。
【0004】そして、記録紙103の先端がプラテンロ
ーラ105と排紙側ピンチローラ106bとの間に送り
込まれた後に、記録紙103を停止させ、サーマルヘッ
ド107を下降させて、プラテンローラ105にインク
シート108と記録紙103とを重ねて圧接させ、これ
により、インクシート108と記録紙103とが密接す
るようにしている。
【0005】このサーマルヘッド107は、平面型ヘッ
ドと呼ばれ、図7の断面図に示すように、アルミナ製の
支持基板109と、これの下に順に設けられたガラスを
材料とする保温層110と、この保温層110の下面に
薄膜技術あるいは厚膜技術を用いて列状に並ぶように形
成された多数の発熱抵抗体111と、各発熱抵抗体11
1を挟むように保温層110の下面に薄膜技術あるいは
厚膜技術を用いて列状に並ぶように形成された1対の電
極112a・112bと、発熱抵抗体111の酸化を防
止するための耐酸化層113と、インクシート108と
の磨耗を防止するための耐摩耗層114とを備えてい
る。
【0006】一方の電極112aは供給側電極として電
気的に接続されており、他方の電極112bは帰路側電
極として互いに電気的に独立させてあり、コネクタ11
5を介して供給される電流を、図6に示す駆動用IC1
16に与えられる画像信号に従って各発熱抵抗体111
ごとに供給制御するようにしている。
【0007】そして、記録紙103を排紙方向に搬送
し、同時にインクシート108を同じ方向に送りながら
サーマルヘッド107を駆動することにより、記録紙3
にインクが転写され、記録紙103に画像が形成され
る。
【0008】多色記録を行う場合には、例えばイエロ
ー、マゼンタ、シアンの3色或いはこれらに黒色を加え
た4色のインクを面順次に塗布したインクシート108
が用いられ、記録紙103の後端が給紙側ピンチローラ
106aを通過する前に記録紙103及びインクシート
108を停止させ、サーマルヘッド107をプラテンロ
ーラ105から離間した後、記録紙103を印写開始位
置まで逆送すると共に、インクシート108の次の色の
頭出しを行う。
【0009】そして、所要の色の印写が全て終了する
と、記録紙103の後端が給紙側ピンチローラ106a
を通過する前に記録紙103及びインクシート108を
停止させ、サーマルヘッド107をプラテンローラ10
5から離間した後、記録紙103を排紙側に送り出し、
ガイド117によって1対の排紙ローラ118a・11
8bの間に送り込まれた記録紙103をこれら排紙ロー
ラ118a・118bで記録紙103を図示しないスタ
ッカに排出する。
【0010】ここで、発熱抵抗体111に印加されるエ
ネルギーはできるだけ少ないことが好ましく、又、昇温
時間及び降温時間を短縮することが高速印写するために
は、温度昇降幅が小さいほど有利になる。
【0011】このため、このサーマルヘッド107にお
いては、発熱抵抗体111から支持基板109側への移
動を保温層110によって防止し、更に、サーミスタ等
の温度センサ119によって非印写時に発熱抵抗体11
1の温度をモニターし、必要に応じて発熱抵抗体111
を発熱(プリヒーティング)させ、インクの流動性が生
じない程度、或いは感熱紙の発色が生じない程度の高温
(プリヒーティング温度)例えば約60℃程度に保持す
るようにしている。
【0012】この方法によれば、一旦発熱抵抗体111
が所定のプリヒーティング温度まで昇温すれば、発熱抵
抗体111の表面側の放熱を補う程度のエネルギー量を
補充することにより所定のプリヒーティング温度を保持
でき、又、印写時にはそのプリヒーティング温度からイ
ンクの流動性が生じる程度、或いは感熱紙の発色が生じ
る程度の高温(印写温度)、例えば235℃まで昇温さ
せるためのエネルギーを印加すればよいので、図8に特
性線Bで示すように、特性線Aで示される25℃の室温
と印写温度との間で温度を昇降させるものに比べると、
最大消費電力を小さくできると共に、全体としての消費
電力も少なくすることができ、電源容量を小さくしてコ
ストダウン及び小型化を図ることができる。
【0013】なお、図7において120は背面補強部
材、121は前面補強部材である。感熱記録装置は、イ
ンクシート108などが不要になる他は熱転写記録装置
と同様に構成され、その作用もインクシート108に関
する部分が除かれる他は熱転写記録装置と同様である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のサーマルヘッド107では温度センサ119によっ
て温度をモニターし、温度を所定値に制御するという複
雑な制御を行う必要があり、温度制御のための回路をハ
ードウェアで実現すると回路のコストが高くなり、ソフ
トウェアで実現する場合には、処理時間が長くかかり、
発熱抵抗体111の温度変化に対する制御遅れが生じ、
正確な発熱抵抗体111の温度制御ができず、印写濃度
にむらが生じることがある。
【0015】本発明は、上記の事情を考慮してなされた
ものであり、消費電力を削減できると共に、安価で簡単
な構成で正確に印写濃度むらを解消できるようにしたサ
ーマルヘッド及びこれを用いる記録装置の提供を第1の
目的とするものである。
【0016】又、本発明の第2のサーマルヘッドは、上
記の第1の目的に加えて、配線を簡単にできるようにす
ると共に、部品点数を削減して構成を一層簡単にするこ
とを第2の目的とする。
【0017】更に、本発明の第3のサーマルヘッドは、
上記の本発明の第1の目的又は第1、第2の両目的に加
えて、駆動用ICが高温になることを防止して、その耐
久性及び信頼性を高めることを目的とする。
【0018】加えて、本発明の記録装置は、消費電力を
削減できると共に、簡単な構成で正確に印写濃度むらを
解消できるようにした記録装置を提供することを目的と
するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のサーマル
ヘッドは、支持体と、支持体の片面に形成された保温層
と、この保温層の表面に列状に配置される多数の発熱抵
抗体及び各発熱抵抗体の両側に配置される対をなす電極
とを備えるサーマルヘッドにおいて、上記の目的を達成
するため、次のような手段を講じている。即ち、支持体
と断熱層との間に配置され、一部分が外部に露出する放
熱層と、この放熱層に接して設けられ、所定の温度より
も昇温した時に抵抗値が急激に上昇する正の抵抗温度係
数特性(Positive Temperature
Coefficient Thermister)を持
つプリヒート用発熱抵抗体(以下、PTCヒータとい
う。)と、この発熱抵抗体に電流を供給する電源とを設
けたことを特徴とする。
【0020】又、本発明の第2のサーマルヘッドは、上
記本発明の第1のサーマルヘッドにおいて、上記の目的
を達成するため、上記放熱層が導電性を有するもので構
成され、この放熱層に接するプリヒート発熱抵抗体の一
端面とその反対側の端面とに電源が接続されることを特
徴とするものである。
【0021】更に、本発明の第3のサーマルヘッドは、
上記の目的を達成するため、本発明の第1又は第2のサ
ーマルヘッドにおいて、上記放熱層が印写用発熱抵抗体
とこれを駆動する駆動用ICとの間で分断されているこ
とを特徴とする。
【0022】加えて、本発明の記録装置は、上記の目的
を達成するため、本発明の第1ないし第3のサーマルヘ
ッドの中のいずれか1つのサーマルヘッドを備えること
を特徴とするものである。
【0023】
【作用】本発明の第1のサーマルヘッドにおいては、印
写用発熱抵抗体の発熱の一部分が保温層を通って放熱層
に伝達され、外部に放散されると共に、更にPTCヒー
タに伝達される。
【0024】PTCヒータは、その温度がその材質によ
って任意に設定できる所定値(キュリー点)以下では抵
抗値が低く、電源から多量の電流が流れて多量に発熱す
るが、その温度が所定値を上回ると急激に抵抗値が増大
し、電源から供給される電流が急激に少なくなり、発熱
量が急激に低下することにより、その温度が所定値にな
るように、いわば、自己温度制御を行う。
【0025】PTCヒータと印写用発熱抵抗体とは放熱
層を介して互いに熱的に接続されているので、このキュ
リー点を適宜設定することにより、印写用発熱抵抗体が
所定のプレヒーティング温度よりも低下すると、殆ど同
時にPTCヒータの温度が設定されたキュリー点よりも
低下し、PTCヒータの抵抗値が急激に低下して電源か
らPTCヒータに供給される電流が急激に増加し、PT
Cヒータの発熱量が急激に増加して、印写用発熱抵抗体
の温度を急速に所定のプレヒーティング温度以上に回復
させるようにできる。
【0026】又、印写用発熱抵抗体の温度が所定のプレ
ヒーティング温度以上に上昇すると、殆ど同時にPTC
ヒータの温度が設定されたキュリー点よりも上昇し、P
TCヒータの抵抗値が急激に低下して電源からPTCヒ
ータに供給される電流が急激に減少し、PTCヒータの
発熱量が減少して印写用発熱抵抗体の温度を所定のプレ
ヒーティング温度まで低下させるようにできる。
【0027】そして、このPTCヒータの電流の増減に
より消費電力が最小限に削減されると共に、PTCヒー
タの発熱量の増減の繰り返しにより印写用発熱抵抗体の
温度が所定のプレヒーティング温度に正確に保持され
る。
【0028】又、温度制御のための複雑な制御回路が不
要になるので、構成を簡単にできると共に安価になる。
【0029】本発明の第2のサーマルヘッドにおいて
は、PTCヒータの片面を放熱層を介して電源に接続さ
れると共に、PTCヒータのその反対側の面が電源に接
続されるので、簡単に電源とPTCヒータとの間の配線
ができ、又、放熱層をPTCヒータへの給電に利用する
ことにより部品点数を削減して構成を簡単にできる。
【0030】本発明の第3のサーマルヘッドにおいて
は、放熱層が印写用発熱抵抗体とこれを駆動する駆動用
ICとの間で分断されているので、印写用発熱抵抗体及
び放熱層から駆動用ICへの伝熱量を少なくしたり、そ
の伝熱を遮断することができ、駆動用ICが高温になる
ことを防止できる。
【0031】本発明の記録装置は、上記本発明の第1な
いし第3の何れかのサーマルヘッドを用いるので、PT
Cヒータの電流の増減により消費電力が最小限に削減さ
れ、ると共に、PTCヒータの発熱量の増減の繰り返し
により印写用発熱抵抗体の温度が所定のプレヒーティン
グ温度に正確に保持される。
【0032】又、温度制御のための複雑な制御回路が不
要になるので、構成を簡単にできると共に安価になる。
【0033】本発明の記録装置において、特にサーマル
ヘッドとして本発明の第2のサーマルヘッドを備える場
合には、更に、簡単に電源とPTCヒータとの間の配線
ができ、又、放熱層をPTCヒータへの給電に利用する
ことにより部品点数を削減して構成を簡単にできる。
【0034】又、本発明において特にサーマルヘッドと
して本発明の第3のサーマルヘッドを用いる場合には、
PTCヒータ及び印写用ヒータから駆動用ICへの伝熱
量を少なくしたり、遮断したりして駆動用ICが高温に
なることを防止できる。
【0035】
【実施例】本発明の一実施例に係るサーマルヘッド及び
これを用いる記録装置について図面に基づいて具体的に
説明すれば、以下の通りである。
【0036】図1の構成図に示すように、本発明の一実
施例に係る熱転写記録装置は、給紙カセット1から給紙
ローラ2によって取り出された記録紙3を図示しないガ
イドによってプラテンローラ4と給紙側ピンチローラ5
aとの間に送り込み、更に図示しないガイド、サーマル
ヘッド6の昇降及びインクシート7の送りなどによって
記録紙3の先端をサーマルヘッド6とプラテンローラ4
との間に導き、更に、プラテンローラ4と排紙側ピンチ
ローラ5bとの間に送り込んでプラテンローラ4と両ピ
ンチローラ5a・5bとによって記録紙3をグリップす
るようにしている。
【0037】そして、記録紙3の先端がプラテンローラ
4と排紙側ピンチローラ5bとの間に送り込まれた後
に、記録紙3を停止させ、サーマルヘッド6を下降させ
て、プラテンローラ4にインクシート7と記録紙3とを
重ねて圧接させ、これにより、インクシート7と記録紙
3とが密接するようにしている。
【0038】このサーマルヘッド6は、端面型ヘッドと
呼ばれ、下部が半円筒状に丸められたアルミナ製の支持
部材8と、これの表面に支持されたフィルムヘッド9と
を備え、このフィルムヘッド9は図2の展開図及び図3
の展開断面図に示すように、ポリイミド等の可撓性のあ
る支持層10と、この支持層10の上に銅めっき、銅箔
接着などによって形成された熱伝導性の良い放熱層11
と、この放熱層11の上にポリイミドなどによって形成
された耐熱性及び電気絶縁性を有し、かつ、熱伝導性の
悪い保温層12とを備えている。
【0039】又、このフィルムヘッド9は、この保温層
12の上面に薄膜技術あるいは厚膜技術を用いて列状に
並ぶように形成された多数の印写用発熱抵抗体13(図
2では一体的に示している)と、各発熱抵抗体13を挟
むように保温層11の下面に薄膜技術あるいは厚膜技術
を用いて列状に並ぶように形成された1対の電極14a
・14bとを備えている。
【0040】更に、このフィルムヘッド9には、発熱抵
抗体13の酸化を防止するための耐酸化層15と、イン
クシート7の磨耗を防止するための耐摩耗層16とが設
けられる。
【0041】一方の電極14aは供給側電極として全発
熱抵抗体13のものを一体的に形成することにより電気
的に接続されており、他方の電極14bは帰路側電極と
して互いに電気的に独立させてあり、一方の電極14a
に搭載されたコネクタ17を介して、同じく一方の電極
14aに搭載された駆動用IC18に与えられる画像信
号に従って各発熱抵抗体13ごとに電流供給を制御する
ようにしている。
【0042】なお、図3に示すように、保温層12の支
持層10と反対側には必要に応じて補強層23が設けら
れる。
【0043】そして、図1に示すように、プラテンロー
ラ4と両ピンチローラ5a・5bとによってグリップさ
れた記録紙3を排紙方向に搬送し、同時にインクシート
7を同じ方向に送りながらサーマルヘッド6の所要の発
熱抵抗体13を駆動することにより、インクシート7か
ら記録紙3にインクが転写され、記録紙3に画像が形成
される。
【0044】多色記録を行う場合には、例えばイェロ
ー、マゼンタ、シアンの3色或いはこれらに黒色を加え
た4色のインクを面順次に塗布したインクシート7が用
いられ、記録紙3の後端が給紙側ピンチローラ5aを通
過する前に記録紙3及びインクシート7を停止させ、サ
ーマルヘッド6をプラテンローラ4から離間した後、記
録紙3を印写開始位置まで逆送すると共に、インクシー
ト7の次の色の頭出しを行う。
【0045】そして、所要の色の印写が全て終了する
と、記録紙3の後端が給紙側ピンチローラ5aを通過す
る前に記録紙3及びインクシート7を停止させ、サーマ
ルヘッド6をプラテンローラ4から離間した後、記録紙
3を排紙側に送り出し、図示しないガイドによって1対
の排紙ローラ19a・19bの間に送り込まれている記
録紙3をこれら排紙ローラ19a・19bで図示しない
スタッカに排出する。
【0046】図2及び図3に示すように、上記フィルム
ヘッド9の放熱層11の一側部上には発熱抵抗体13方
向に長い長尺状のPTC特性を有する発熱抵抗体で構成
されたPTCヒータ20が搭載され、放熱層11とPT
Cヒータ20との間で直接に熱交換ができるようにして
ある。又、その反対側の放熱層の他側部上には必要に応
じて放熱器21が搭載され、放熱層11から外気への放
熱がこの放熱器21を介して行われるようにしている。
【0047】このPTCヒータ20は、組成によって任
意に設定されるキュリー点以下の温度では抵抗値が低
く、多量の電流を流して発熱量が多くなるが、キュリー
点以上の温度では急激に抵抗値が増大して電流量が激減
し、発熱量が著しく低下する正の抵抗温度係数特性を持
つ発熱抵抗体であり、一定電圧の電源22に接続する
と、この電流の増減及び発熱量の増減を繰り返して正確
にキュリー点の温度に保持されるように自己制御する。
【0048】従って、このPTCヒータ20と熱的に接
続されている放熱層11、保温層12及び印写用発熱抵
抗体13も正確にPTCヒータ20のキュリー点に保持
される。
【0049】このPCTヒータ20はチタン酸バリウム
等を主成分としており、添加する成分によってキュリー
点を例えば60℃程度に設定して、印写用発熱抵抗体1
3のプレヒーティング温度をインクの転写が生じない6
0℃程度に制御することができ、印写時には、印写用発
熱抵抗体13に電流を流して発熱させ、プリヒーティン
グ温度(60℃)から所定の印写温度、例えば235℃
に昇温させてインクをインクシート7から記録紙3に転
写させる。
【0050】図8に示すように、明らかに25℃の室温
から235℃に昇温させた場合Aに比べて60℃のプレ
ヒーティング温度から235℃に昇温させた場合Bは、
昇温時間及び高温時間が短くなり、高速印写を行う上で
有利になる。又、25℃の室温から235℃に昇温させ
た場合Aに比べて60℃のプレヒーティング温度から2
35℃に昇温させた場合Bは、最大消費電力を少なくす
ることができ、又、使用電力量も少なくできる。
【0051】更に、印写時に印写用発熱抵抗体13が昇
温すると、PTCヒータ20の抵抗値が更に多くなり、
PTCヒータ20の電流が減少するので、PTCヒータ
20の使用電力も削減できる。
【0052】加えて、温度制御のための温度センサや制
御回路が不要になるので、構成が簡単になり、安価にで
きる。
【0053】この実施例では、PTCヒータ20は、そ
の上下、即ち、放熱層11に接する面とその反対側の面
に電極20a・20bを有し、これら電極20a・20
b間に交流電源22が接続されるようにしているので、
電源22と電極20a・20bへの配線が容易に行え
る。
【0054】又、この実施例では、図3に示すように、
必要に応じて放熱層11を印写用発熱抵抗体13とこれ
を駆動する駆動用IC18との間で印写用発熱抵抗体1
3の列方向の分断部11cでその方向の全体にわたって
(部分的にでもよい)分断しているので、PTCヒータ
20及び印写用発熱抵抗体13の発熱が駆動用IC18
に伝達され難くなり駆動用IC18が高温になることを
防止し、これにより、駆動用IC18の耐久性及び信頼
性を高めている。
【0055】特に、この実施例では、分断された放熱板
11の駆動用IC18側の部分に放熱器21を設けてい
るので、駆動用IC18の昇温が一層効果的に防止さ
れ、これにより、駆動用IC18の耐久性及び信頼性が
一層高められる。
【0056】図5に示す本発明の他の実施例に係るサー
マルヘッドのフィルムヘッド9においては、電源22に
並列接続される複数のPTCヒータ20が用いられ、印
写用発熱抵抗体13の列方向の温度部分にむらが生じた
時に、キュリー点よりも低温の部分では発熱量を多く
し、又、キュリー点よりも高温の部分では発熱量を減少
させて温度をキュリー点に回復させるようにしている。
【0057】これによって、印写領域が偏在する時に印
写用発熱抵抗体13のプレヒーティイグ温度にばらつき
が生じることが防止され、プレヒーティイグ温度のばら
つきによる印写濃度がばらつくことを防止できる。
【0058】この場合、放熱層11を導電性の高い物質
(例えば銅)で構成しているので、図5の展開断面図に
示すように、PTCヒータ20の一方の電極20aを直
接に接触させることにより、各PTCヒータ20の一方
の電極20aを放熱層11を介して1本のラインで電源
22に接続できるようになるので、配線の構成が一層簡
単になり、一層簡単に配線をできるようになると共に、
一層安価にできる。以上の説明においては、熱転写記録
装置及びそのサーマルヘッドに本発明を適用した場合を
例にとっているが、本発明は、感熱記録装置にも適用で
きる。
【0059】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の第1の
サーマルヘッドは、上記支持体と断熱層との間に配置さ
れ、一部分が外部に露出する放熱層と、この放熱層に接
して設けられ、所定の温度よりも昇温した時に抵抗値が
急激に上昇する正特性を持つPTCヒータと、このPT
Cヒータに電流を供給する電源とを設け、PTCヒータ
の自己温度制御作用によって各印写用発熱抵抗体のプリ
ヒーティング温度を所定値に制御するようにしているの
で、温度制御のために温度センサーを含む複雑で高価な
ハードウェアや応答性の低いソフトウェエを用いる必要
がなく、安価で簡単な構成によって印写用発熱抵抗体の
温度変化に対する応答性が高く、正確なプリヒーティン
グ温度制御ができる。
【0060】又、このように正確なプリヒーティング温
度制御行うことにより、印写温度のばらつきをなくして
印写濃度むらが生じることを防止できる。
【0061】更に、プリヒーティングを行うことによ
り、最大消費電力を低く押さえて電源容量を小さくする
ことができ、小型化及びコストダウンを図ることができ
る。
【0062】又、本発明の第2のサーマルヘッドは、放
熱層が導電性を有するもので構成され、この放熱層に接
するPTCヒータの一端面とその反対側の端面とに電源
が接続されるので、上記の諸効果に加えて、PTCヒー
タと電源との間の配線が簡単にでき、特に、放熱層を介
して複数のPTCヒータを電源に並列接続する場合に
は、各PTCヒータの一方の電極を直接に放熱層に接触
させることにより、放熱層を介して1本のラインで複数
のPTCヒータの一方の電極を電源に並列接続すること
ができ、一層簡単に配線ができる。
【0063】ここで、複数のPTCヒータを設ける場合
には、放熱層の温度分布に生じたばらつきに対応して必
要な部分のみの加熱量を増減することにより各印写用発
熱抵抗体のプリヒーティング温度のばらつきを解消する
ことができ、印写温度のばらつきをなくして印写濃度む
らが生じることを防止できる。
【0064】更に、本発明の第3のサーマルヘッドは、
放熱層が印写用発熱抵抗体とこれを駆動する駆動用IC
との間で分断されているので、上記の諸効果に加えて、
PTCヒータ及び印写用発熱抵抗体の発熱が駆動用IC
に伝達され難くなり、駆動用ICが高温になることが防
止され、駆動用ICの耐久性及び信頼性を高めることが
でき、特に分断された放熱層の駆動用IC側の部分に放
熱器を設けると、駆動用ICが高温になることが一層確
実に防止され、駆動用ICの耐久性及び信頼性を一層高
めることができるのである。
【0065】本発明の記録装置は、本発明の第1ないし
第3の中のいずれか1つのサーマルヘッドを備えるの
で、上記支持体と断熱層との間に配置され、一部分が外
部に露出する放熱層と、この放熱層に接して設けられ、
所定の温度よりも昇温した時に抵抗値が急激に上昇する
正特性を持つPTCヒータと、このPTCヒータに電流
を供給する電源とを設けた本発明の第1のサーマルヘッ
ドを備える場合には、PTCヒータの自己温度制御作用
によって各印写用発熱抵抗体のプリヒーティング温度を
所定値に制御するようにしているので、温度制御のため
に温度センサーを含む複雑で高価なハードウェアや応答
性の低いソフトウェエを用いる必要がなく、安価で簡単
な構成によって印写用発熱抵抗体の温度変化に対する応
答性が高く、正確なプリヒーティング温度制御ができ
る。
【0066】又、このように正確なプリヒーティング温
度制御行うことにより、印写温度のばらつきをなくして
印写濃度むらが生じることを防止できる。
【0067】更に、プリヒーティングを行うことによ
り、最大消費電力を低く押さえて電源容量を小さくする
ことができ、小型化及びコストダウンを図ることができ
る。
【0068】又、本発明の記録装置において、本発明の
第2のサーマルヘッドを備える場合には、放熱層が導電
性を有するもので構成され、この放熱層に接するPTC
ヒータの一端面とその反対側の端面とに電源が接続され
るので、上記の諸効果に加えて、PTCヒータと電源と
の間の配線が簡単にでき、特に、放熱層を介して複数の
PTCヒータを電源に並列接続する場合には、各PTC
ヒータの一方の電極を直接に放熱層に接触させることに
より、放熱層を介して1本のラインで複数のPTCヒー
タの一方の電極を電源に並列接続して、一層簡単に配線
ができる。
【0069】更に、本発明の記録装置において、本発明
の第3のサーマルヘッドを備える場合には、上記の諸効
果に加えて、放熱層が印写用発熱抵抗体とこれを駆動す
る駆動用ICとの間で分断されているので、PTCヒー
タ及び印写用発熱抵抗体の発熱が駆動用ICに伝達され
難くなり、駆動用ICが高温になることが防止され、駆
動用ICの耐久性及び信頼性を高めることができ、特に
分断された放熱層の駆動用IC側の部分に放熱器を設け
ると、駆動用ICが高温になることが一層確実に防止さ
れ、駆動用ICの耐久性及び信頼性を一層高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る熱転写記録装置の構成
図である。
【図2】本発明の一実施例のフィルムヘッドの展開図で
ある。
【図3】本発明の一実施例のフィルムヘッドの展開断面
図である。
【図4】本発明の一実施例のサーマルヘッドと従来例と
の印写時温度特性図である。
【図5】本発明の他の実施例に係るフィルムヘッドの展
開図である。
【図6】本発明の他の実施例に係るフィルムヘッドの展
開断面図である。
【図7】従来の熱転写記録装置の構成図である。
【図8】従来の熱転写記録装置のフィルムヘッドの展開
図である。
【符号の説明】
6 サーマルヘッド 8 支持部材 9 フィルムヘッド 10 支持層 11 放熱層 12 保温層 13 印写用発熱抵抗体 14a・14b 電極 18 駆動用IC 20 PTCヒータ 22 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 3/20 117 Z (72)発明者 桑原 聡史 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、支持体の片面に形成された保
    温層と、この保温層の表面に列状に配置される多数の印
    写用発熱抵抗体及び各発熱抵抗体の両側に配置される対
    をなす電極とを備えるサーマルヘッドにおいて、 上記支持体と断熱層との間に配置され、一部分が外部に
    露出する放熱層と、この放熱層に接して設けられ、所定
    の温度よりも昇温した時に抵抗値が急激に上昇する正の
    抵抗温度係数特性を持つプリヒート用発熱抵抗体と、こ
    のプリヒート用発熱抵抗体に電流を供給する電源とを設
    けたことを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 【請求項2】 上記放熱層が導電性を有するもので構成
    され、この放熱層に接するプリヒート発熱抵抗体の一端
    面とその反対側の端面とに電源が接続されることを特徴
    とする請求項1に記載のサーマルヘッド。
  3. 【請求項3】 上記放熱層が印写用発熱抵抗体とこれを
    駆動する駆動用ICとの間で部分的にまたは全体的に分
    断されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    サーマルヘッド。
  4. 【請求項4】 上請求項1ないし3のいずれか1項に記
    載のサーマルヘッドを備えることを特徴とする記録装
    置。
JP23718494A 1994-09-30 1994-09-30 サーマルヘッド及びこれを用いる記録装置 Pending JPH0899428A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103963478A (zh) * 2014-05-05 2014-08-06 邱荣健 热敏打印机打印头
CN113412221A (zh) * 2019-01-31 2021-09-17 兄弟工业株式会社 层转印装置

Cited By (4)

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CN113412221A (zh) * 2019-01-31 2021-09-17 兄弟工业株式会社 层转印装置
CN113412221B (zh) * 2019-01-31 2023-02-17 兄弟工业株式会社 层转印装置
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