JPH05261809A - 二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムの製造方法 - Google Patents

二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムの製造方法

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JPH05261809A
JPH05261809A JP4097038A JP9703892A JPH05261809A JP H05261809 A JPH05261809 A JP H05261809A JP 4097038 A JP4097038 A JP 4097038A JP 9703892 A JP9703892 A JP 9703892A JP H05261809 A JPH05261809 A JP H05261809A
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JP
Japan
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stretching
film
polybutylene terephthalate
temperature
pbt
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JP4097038A
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Masaharu Nishihara
正治 西原
Suminori Tanaka
住典 田中
Hideki Fukunaga
秀樹 福永
Masato Mifuji
真人 美藤
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Okura Industrial Co Ltd
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Okura Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 延伸が極めて安定で、優れた透明性と偏肉精
度を有する二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィル
ムの製造方法を提供する。 【構成】 ポリブチレンテレフタレートを環状ダイスよ
り溶融押出し急冷して得たヘイズ値15%以下の未延伸
フィルムを、0乃至40℃の温度に保ちつつ延伸ゾーン
に導き、45乃至140℃の温度条件下、延伸開始から
延伸終了までの所要時間が5秒以内になるようチューブ
ラー同時二軸延伸するポリブチレンテレフタレートフィ
ルムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリブチレンテレフタ
レート(以下、PBTと称す)のチューブラー法による
二軸延伸フィルムの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PBTは優れた機械的強度、耐熱性、耐
薬品性、耐衝撃性、電気的性質等を有するために従来よ
りエンジニアリング用プラスチックとして注目され、自
動車部品、電気・電子部品等の射出成形分野を中心にそ
の応用が進められてきたが、フィルム成形分野ではイン
フレーション成形によるフィルムが調理用袋などの用途
に生産されているのみで、二軸延伸フィルムについては
未だ実用化に至っていないのが現状である。
【0003】ところで、PBTは周知の如く結晶化速度
が極めて速いためにインフレーション成形は比較的容易
であるが、二軸延伸フィルムの製造となるとこの速い結
晶化が災いして、溶融押出後の冷却段階で未延伸フィル
ムが結晶化して白化しやすく、しかもその上延伸過程で
も分子配向と同時に急激な配向結晶化を伴うという延伸
性の悪化をきたしやすい不都合な性質を有する関係上、
かかるPBTを通常の逐次二軸延伸法等で製膜しようと
しても、押出後の冷却不足や延伸時の配向結晶化などに
よってフィルムの透明性が損なわれたり不安定な延伸を
余儀なくされるなど、高品質のフィルムを安定して製造
するには多くの解決しなければならない問題が残されて
いたのである。
【0004】一方、こうしたPBTの二軸延伸フィルム
を製造するために、特開昭49−80178号公報には
所定の温度で縦横方向に同時二軸延伸する方法が、また
特公昭51−40904号公報及び特開昭51−146
572号公報には所定の温度と速度のもとで逐次二軸延
伸する方法がそれぞれ提案されている。
【0005】しかしながら、これらの方法はいずれも延
伸工程のみでの条件設定にとどまるもので、PBTの速
い結晶化に基づく延伸性の悪化が前記の如く延伸以前の
フィルムの性状にも大きく依存しているという観点から
すれば、単に一面だけをとらえたものにすぎず根本的な
問題解決には至っていないばかりか、こうした従来の延
伸操作のみでの取組みが今日なおPBTの二軸延伸フィ
ルムが実用化されない大きな要因となっていたのであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みなされたものであり、その目的とするところは延
伸が極めて安定で、優れた透明性と偏肉精度を有する二
軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムの製造方法
を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するためにPBTフィルムの製膜過程における結
晶挙動と延伸性の関係について鋭意検討の結果、未延伸
フィルムの結晶化を極力抑えた上で更に特定温度での予
熱を経たのち、引続く延伸ゾーンで縦横同時に一挙に延
伸するという一連の要件を全て満足させない限り安定し
た延伸を行い得ないとの結論に達し、本発明を完成させ
たものである。
【0008】即ち、本発明はポリブチレンテレフタレー
トを環状ダイスより溶融押出し急冷することによってヘ
イズ値15%以下の未延伸フィルムとなした後、該未延
伸フィルムを0乃至40℃の温度に保ちつつ延伸ゾーン
に導き、45乃至140℃の温度条件下、延伸開始から
延伸終了までの所要時間が5秒以内になるようチューブ
ラー同時二軸延伸することを特徴とするポリブチレンテ
レフタレートフィルムの製造方法に係るものである。
【0009】以下、本発明を詳しく説明する。
【0010】本発明において、PBTとは主として1,
4−ブタンジオールをグリコール成分とし、テレフタル
酸をジカルボン酸成分とする飽和線状ポリエステルをい
うが、これら成分の一部例えば20モル%以下を他の原
料、例えばグリコール成分としてエチレングリコール、
プロピレングリコール、トリエチレングリコール等で、
またジカルボン酸成分としてイソフタル酸、オルトフタ
ル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ジフェニルカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等でおきか
えたポリエステルであってもよい。
【0011】尚、本発明のPBTにはその性質を大きく
変えない範囲内で他の例えばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリ(エチレンテレフタレート/エチレンイソフタ
レート)などのポリエステル類やポリカーボネート等を
添加することができるほか、公知の核剤、滑剤、アンチ
ブロッキング剤、安定剤、帯電防止剤、防曇剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、充填剤、可塑剤、着色剤等を必要
に応じて適宜加えてもさしつかえない。
【0012】本発明の製造方法では、まず上記PBTを
200乃至280℃の温度で環状ダイスより溶融押出
し、急冷することによってヘイズ値15%以下、好まし
くは10%以下の未延伸フィルムとなすことが肝要であ
る。
【0013】本発明において、かかる未延伸フィルムの
ヘイズ値は単に得られるフィルムの透明性をよくするた
めだけでなく、むしろ未延伸フィルムの結晶化の程度を
製造しながら目視で確認し、引続く延伸工程での延伸性
の良否を判別する上での簡便法ともなるもので、このヘ
イズ値が15%より大きくなるとフィルムの透明性が悪
化するばかりか、延伸条件をいかに変えてみてもバブル
の揺動がはげしく、大きな延伸斑が発生して偏肉精度の
良好なフィルムが得られない。ここで未延伸フィルムの
ヘイズ値を15%以下とするには、該未延伸フィルムの
厚さや使用するポリブチレンテレフタレートの種類等に
よって適正冷却条件が多少異なるが、通常、押出後の溶
融状態にあるチューブを冷却速度が50℃/秒以上にな
るよう、15℃以下、好ましくは10℃以下、更に好ま
しくは5℃以下の冷水に直接接触させる方法が均一かつ
効率的に冷却できる点で好ましい。
【0014】次に本発明では、上記未延伸フィルムを0
乃至40℃、好ましくは5乃至35℃の雰囲気温度に保
ちつつ延伸ゾーンに導くもので、かかる所謂予熱工程で
の温度管理が二軸延伸を安定して行う上で極めて重要な
ものとなる。
【0015】即ち、本発明において延伸ゾーンとは横方
向での延伸が始まる帯域をさすもので、この延伸ゾーン
に至る温度が0℃未満になると押出後の冷却時に付着し
た水滴がフィルム表面で凍り、局部的な延伸斑を引起こ
す原因になるのに対し、この温度が40℃を超えると上
下のニップロールの周速差による縦方向の延伸が延伸ゾ
ーンに至るまでの間で優先して開始される結果、縦横方
向の延伸が著しくアンバランスになって延伸班の原因に
なるほか、透明性が悪化したり、極端な場合には延伸ゾ
ーンに至る前に横方向にも延伸して延伸開始点が定まら
ず、バブルの揺動がはげしくなって正常な延伸すらでき
ない事態となる。
【0016】本発明の製造方法はまた、上記押出、冷
却、予熱工程を経たPBTの未延伸フィルムを45乃至
140℃の温度条件のもと、延伸開始から延伸終了まで
の所要時間が5秒以内になるようチューブラー同時二軸
延伸するものである。
【0017】ここで、チューブラー同時二軸延伸とは図
1に例示の如く、予熱されたチューブ状の未延伸フィル
ム1を、回転式規制リング3の下方に設けられた熱風吹
出リング6によって加熱すると共に、加圧空気を吹込ん
で膨張させ二軸延伸フィルム2となす延伸法であって、
その際本発明では横方向の膨張が始まる延伸開始点4か
ら横方向の径が一定になる延伸終了点5までの所要時間
を5秒以内とするものである。
【0018】本発明において、PBTの延伸をかかる特
定のチューブラー同時二軸延伸法で行うことによって奏
し得られる効果は、PBT特有の速い配向結晶化が緩和
され、均一かつ安定した延伸が可能となる点にあり、こ
うした延伸性の安定化効果はおそらく次の理由に基づく
ものと推察される。
【0019】即ち、延伸過程でのフィルム張力(σ)
が、バブル内ガス圧を(p)、フィルム厚みを(t)、
バブル半径を(r)とした場合にσ=rp/tなる関係
で示されるチューブラー延伸法においては、延伸中たえ
ずフィルム張力が変化するので延伸性の良否はフィルム
の配向結晶化に依存するところが大きく、例えばポリエ
チレンテレフタレートのように適度の結晶性を有するフ
ィルムでは、延伸中フィルム張力が増大しても同時にフ
ィルム強度も配向結晶化によって高められることから両
者がバランスしやすく、従って安定した形状を保って延
伸されるのである。
【0020】ところが、PBTのように結晶化があまり
にも速い樹脂においては、延伸過程での分子配向に伴う
配向結晶化も極めて速いために、延伸速度が遅いと延伸
中のフィルム張力が配向結晶化によるフィルム強度の増
大に追随できない部分が発生しやすく、一旦追随できな
くなった部分はそれ以降厚みの減少割合が少なくなって
所謂延伸斑となるのであり、従ってこうした結晶化の速
いPBTを均一に延伸するには延伸速度が他の延伸法に
比べてはるかに速く、しかも縦横同時に延伸されるチュ
ーブラー同時二軸延伸法が有利で、中でも延伸開始から
延伸終了までを5秒以内とすることが肝要との結論に達
したのである。
【0021】尚、本発明では上記の如く延伸開始から終
了までを5秒以内という短時間で行うことを特徴とする
のであるが、好ましくは3秒以内であり、またかかる所
要時間内において延伸開始から延伸中間点までを速くし
て、それ以降徐々に速度を落していくという延伸速度に
勾配を付ける方法がより均一かつ安定して延伸できる点
で好ましい。ここで延伸速度を5秒以内とするには、ま
ず延伸ゾーンに至るまでの未延伸フィルムの性状を前記
した本発明の状態に保った上で、更に延伸温度と熱風吹
出リングの位置等を調整して延伸すればよく、この延伸
所要時間が5秒を越えると延伸斑が大きくなることは既
に述べたとおりである。
【0022】また、本発明においてかかる延伸時の温度
条件は45乃至140℃、好ましくは50乃至120℃
であり、延伸温度が45℃未満の場合はフィルムの可塑
化が不十分なために白化しやすいほか、バブルの揺動が
激しく延伸性が不安定になる一方、延伸温度が140℃
を超えると配向結晶化が一段と加速されることから、こ
の場合も白化したりバブルの揺動が大きく、延伸斑が生
じて品質の良好なフィルムが得られない。
【0023】本発明において、PBTを延伸する際の延
伸倍率は延伸可能な範囲であれば特に限定する必要はな
いが、通常、延伸安定性や得られたフィルムの透明性及
び偏肉精度等を考慮すると、縦方向及び横方向共に1.
5乃至4.0倍、好ましくは2.0乃至3.5倍程度が
好適である。
【0024】また、本発明で用いられるPBTの固有粘
度は0.6乃至1.6のものが好ましく、この固有粘度
が0.6未満の場合は溶融粘度が低くドローダウンしや
すくなって押出時の保型が困難になるほか、結晶化速度
が更に速くなるため溶融押出後いくら急冷しても球晶の
生成に基づく白化現象を抑えきれず透明性が損なわれる
ばかりか、引張、衝撃などのフィルム強度も低下する。
一方、固有粘度が1.6を越えた場合は押出時の樹脂圧
力が高くなって生産性の低下を余儀なくされるほか、フ
ィッシュアイも多くなる傾向にありフィルムの商品価値
が低下する。
【0025】尚、本発明では前記二軸延伸後のフィルム
を更に熱固定したものでもよく、その際の条件としては
温度100乃至220℃にて1乃至30秒間熱固定する
のが一般的で、その間一軸または二軸方向に1乃至30
%弛緩させてもよいし、また該熱固定処理を二段階で行
ってもよい。
【0026】本発明において、かかる二軸延伸PBTフ
ィルムの厚さは5乃至80μ程度が一般的あるが、中で
も製膜安定性、フィルム物性等を考慮すると15乃至6
0μのものが好適である。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されるものでない。
【0028】尚、本発明において行った物性の測定法及
び評価方法は次の如くである。 (1)固有粘度 オルソクロルフェノール中25℃で測定した。 (2)偏肉精度(単位;%) 安立社製連続式フィルム厚さ測定器(電子マイクロメー
ター使用)によりフィルム横方向の厚さを測定し、次式
により算出した。 偏肉精度={(フィルム最大厚さ−フィルム最小厚さ)
/フィルム平均厚さ}×100 (3)ヘイズ値(単位;%) JIS K6714に準じ、日本電色工業社製デジタル
濁度計NDH−20Dにて測定した。 (4)総合評価 得られたフィルムの偏肉精度、透明性等のデータをもと
に品質上問題なかったものを(○)、品質が悪かったも
のを(×)とした。
【0029】実施例1 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、グリコール成分
として1,4−ブタンジオールよりなるPBT樹脂(固
有粘度;1.4、融点;228℃)を、その先端に環状
ダイスが装着された口径65mmの押出機を用いて温度
240乃至260℃、スクリュー回転数40rpmの条
件で下向きに溶融押出した。環状ダイスのスリット直径
は100mmで、スリットギャップは0.8mmであ
る。この押出後の溶融状態にあるチューブを、ダイス下
方に取付けた外径110mmで内部に4℃の冷却水が循
環している円筒状マンドレルで内表面を摺動させながら
水冷すると共にチューブの外側からも4℃の冷却水で直
接水冷して引取ることにより直径約110mm、厚み1
75μでヘイズ値4%のチューブ状未延伸フィルムを得
た。こうして得た未延伸フィルムを20℃の雰囲気に保
った状態で延伸ゾーンに導き、チューブラー同時二軸延
伸を行った。延伸条件としては、図1の如き装置を用い
て熱風吹出リングの熱風温度を90℃に保ちながら、周
速の異なる上下一対のニップロール間に加圧空気を吹込
むことによって、延伸開始から終了までが約2秒になる
よう縦横方向にそれぞれ2.5倍延伸した。その後、こ
の二軸延伸フィルムを縦横方向にそれぞれ約7%弛緩さ
せながら200℃にて15秒間熱固定することによっ
て、厚さ32μの二軸延伸PBTフィルムを作製した。
こうして得たフィルムの偏肉精度とヘイズ値を表1に示
した。
【0030】実施例2〜5、比較例1〜4 固有粘度1.0のPBT樹脂(融点;225℃)を用
い、延伸ゾーンに至るまでの予熱温度(比較例1)、延
伸開始から終了までの所要時間(実施例2及び3、比較
例2)、延伸温度(実施例4、比較例3及び4)、延伸
倍率(実施例5)などのうちいずれか1つの条件を表1
に示す値に変えた以外は実施例1と同様の方法によって
二軸延伸PBTフィルムを作製した。得られたフィルム
の偏肉精度とヘイズ値を表1に示した。
【0031】実施例6 固有粘度1.0のPBT樹脂(融点;225℃)を、押
出機のスクリュー回転数を50rpmとして溶融押出
し、4℃の冷却水で該溶融チューブを冷却することによ
って厚さ250μでヘイズ値13.0%の未延伸フィル
ムとなす以外は実施例1と同様の方法により、厚さ45
μの二軸延伸PBTフィルムを作製した。このフィルム
の偏肉精度とヘイズ値を表1に示した。
【0032】比較例5 固有粘度1.0のPBT樹脂(融点;225℃)を溶融
押出し、20℃の冷却水で該溶融チューブを冷却するこ
とによってヘイズ値18.0%の未延伸フィルムとなす
以外は実施例1と同様の方法により、厚さ32μの二軸
延伸PBTフィルムを作製した。このフィルムの偏肉精
度とヘイズ値を表1に示した。
【0033】比較例6 固有粘度1.0のPBT樹脂(融点;225℃)を、押
出機のスクリュー回転数を50rpmとして溶融押出
し、8℃の冷却水で該溶融チューブを冷却することによ
って厚さ250μでヘイズ値18%の未延伸フィルムと
なす以外は実施例1と同様の方法により、厚さ45μの
二軸延伸PBTフィルムを作製した。このフィルムの偏
肉精度とヘイズ値を表1に示した。
【0034】
【表1】
【0035】表1の結果から、二軸延伸PBTフィルム
の製造方法において、本発明の範囲外の条件で行った場
合は延伸安定性が悪く、品質の良好なフィルムが得られ
なかった。
【0036】
【発明の効果】以上の如く、本発明は溶融押出後の冷却
工程から予熱、延伸工程に至る間での結晶化をトータル
的に調整すると共に、特定条件でのチューブラー延伸法
を採用することによって、これまで結晶化速度が極めて
速いためにその製造が困難とされてきたPBTの二軸延
伸フィルムを安定して製造することに成功したものであ
る。また、かかる本発明によって製造された二軸延伸P
BTフィルムは、従来のインフレーション法によるフィ
ルムでは到底持ち合わすことのできなかった優れたフィ
ルム強度と透明性及び耐熱性等を兼備するため、一般包
装用資材、収縮包装用資材あるいは熱成形用資材などと
して極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】延伸部の概略を示すための説明図である。
【符号の説明】
1 チューブ状未延伸フィルム 2 二軸延伸フィルム 3 回転式規制リング 4 延伸開始点 5 延伸終了点 6 熱風吹出リング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリブチレンテレフタレートを環状ダイ
    スより溶融押出し急冷することによってヘイズ値15%
    以下の未延伸フィルムとなした後、該未延伸フィルムを
    0乃至40℃の温度に保ちつつ延伸ゾーンに導き、45
    乃至140℃の温度条件下、延伸開始から延伸終了まで
    の所要時間が5秒以内になるようチューブラー同時二軸
    延伸することを特徴とするポリブチレンテレフタレート
    フィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリブチレンテレフタレートの固有粘度
    が0.6乃至1.6である請求項1記載の二軸延伸ポリ
    ブチレンテレフタレートフィルムの製造方法。
JP4097038A 1992-03-23 1992-03-23 二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムの製造方法 Pending JPH05261809A (ja)

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