JPH05260908A - 電子加熱用食品及びその製造方法 - Google Patents

電子加熱用食品及びその製造方法

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JPH05260908A
JPH05260908A JP3325099A JP32509991A JPH05260908A JP H05260908 A JPH05260908 A JP H05260908A JP 3325099 A JP3325099 A JP 3325099A JP 32509991 A JP32509991 A JP 32509991A JP H05260908 A JPH05260908 A JP H05260908A
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frozen
rice
stock
food
container
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JP3325099A
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Inventor
Toshio Iwamoto
敏雄 岩本
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Pure & Nachiyuraru kk
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Pure & Nachiyuraru kk
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 冷凍流通する粥状食品又は麺類食品に関し、
素材の味覚や風味を損なわずに、加熱調理時間を飛躍的
に短縮させることができる電子加熱用食品を提供する。 【構成】 水蒸気調節用孔2aが穿設されている蓋2と
同蓋2が冠着される容器本体1とからなる電子加熱用容
器内に、生米を半煮込み状態又は蒸飯状態とした後に凍
結させた凍結米3と、凍結後砕氷した出し汁4と、出し
汁4を煮出した後に凍結させた具5を収納し、保存時に
は全体を凍結状態に保ち、食時に電子レンジで電子加熱
を施して粥状に煮込む。 【効果】 凍結・分離状態にある素材を食時の直前に高
効率な加熱によって煮込むため、素材の味覚や風味を失
うことなく、粥状食品を迅速に提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子加熱用食品及びその
製造方法に係り、冷凍流通食品の分野に属し、電子レン
ジで加熱を施すだけで食することができるお粥又は麺類
の即席食品及びその好適な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、お粥は病人食として家庭や病
院において食されているが、最近では、その消化の良さ
や適当なカロリーと共に、出し汁を工夫して各種の栄養
素が得られることから健康食品としても注目されてい
る。
【0003】そして、前記の需要に対して、食品メーカ
ーからも各種の味覚を有したお粥の缶詰食品や密封包装
食品が販売されているが、この種の製品は常温流通食品
であり、その購入者は缶や包装をそのまま熱湯の中で温
めた後、缶や包装を開口して食することになる。
【0004】ところで、一般に、お粥は生米又は既に炊
き上がった米を通常の炊飯を行う場合より多目の水又は
出し汁で煮込み、それに対して調味料等を薄めに添加し
て味を調整し、必要に応じて梅干や山菜等の具を添加す
る調理方法が採用される。この調理方法は前記のお粥の
缶詰等においても同様であり、更にレトルト殺菌処理等
を施した後、缶や包装内に密封される。
【0005】一方、最近では、電子レンジの普及が目覚
ましく、統計によれば国内の全世帯の約4割以上の家庭
が保有しているという結果が得られているが、家庭内で
のその利用態様は限定されており、電子加熱調理が可能
な即席食品の多様化が望まれている。
【0006】この問題について、特開昭62-94117の「電
子レンジ用調理済食品の収納体及びそれを用いた調理方
法」は、容器の観点から電子加熱調理方法の多様化に関
する有効な指針を提供している。即ち、前記の発明は
「油・水を通さない耐熱性合成樹脂フィルム又はシートか
らなる収納体であって、調理済食品の電子加熱時に収納
体内の圧力及び温度が所定範囲(圧力:1.00〜1.15気圧,
温度:100〜105℃)に調節できる水蒸気調節孔を設けたも
の」であるが、同発明によれば、電子レンジから発射さ
れる電磁波が食品に吸収され、食品中の分子が振動して
発生させる摩擦熱による加熱解凍作用を収納体内の均一
な水蒸気圧雰囲気中で行うことができ、開放された収納
体(内圧が発生しない場合)と比較して調理所要時間を3
〜5割(1.5〜2倍)短縮でき、特に誘電率の極端に
低い氷を解凍する場合は6〜7割(2〜3倍)短縮できる
とされている。また更に、前記の水蒸気圧雰囲気中では
食品の味覚の維持が可能になるとされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のお粥
の缶詰等の場合、その素材は一旦完全なお粥の状態にし
て缶や包装に封入され、更にその過程ではレトルト殺菌
処理等が施される。従って、素材は一旦加熱されてゲル
状になり、缶や包装に封入された後の流通段階では常温
に戻され、最終需要者が食する段階で熱湯加熱されるこ
とになるが、お粥のように薄い味覚で味わう食品におい
てはその過程で米や出し汁の風味がなくなり、非常に味
気ないものになる。また、間接加熱方式で熱湯を用いる
ため、その加熱時間が長くなって迅速な加熱が不可能で
ある。更に、缶詰の場合には、缶に特有の金属臭が収容
物である食品に付着し、食品自体の風味を滅殺してしま
う傾向がある。
【0008】一方、お粥を電子調理が可能な即席食品と
して構成する場合に、前記のように完全なお粥の状態に
した後にそれを完全に凍結させ、電子加熱用容器内に収
納して電子加熱で解凍させる方法もあるが、ゲル状物を
完全に凍結させた状態から解凍するには非常に時間がか
かり、また粥状になるまで煮込んだものを凍結→解凍→
加熱させることになるため、缶詰の場合と同様に風味が
失われてしまう。
【0009】そこで、本発明は、従来技術の「電子レン
ジ用調理済食品の収納体」における<加熱の高効率性>
及び<食品の味覚を維持できるという特性>に着目し、
電子加熱手段を用いながら、素材の風味を損なわずに加
熱調理時間を飛躍的に短縮させることが可能な電子加熱
用粥状食品を提供することを目的として創作された。ま
た、本発明の構成に基づく加熱機構は、前記の粥状食品
だけでなく、出し汁を添加して食する麺類食品について
も同様に適用できるものであり、併せて電子加熱用麺類
食品をも提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明は食品自体に
関するものであり、水蒸気調節用孔が穿設されている蓋
を有した電子加熱用容器内に、生米を半煮込み状態又は
蒸飯状態とした後に凍結させたものと、出し汁を凍結さ
せた後に砕氷したものとを収納し、保存時には全体を凍
結状態に保ち、食時に電子加熱を施して粥状に煮込んで
食することを特徴とした電子加熱用食品に係る。また、
この発明を麺類食品に適用する場合には、水蒸気調節用
孔が穿設された蓋を有した電子加熱用容器内に、生麺を
凍結させたものと、出し汁を凍結させた後に砕氷したも
のとを収納し、保存時には全体を凍結状態に保ち、食時
に電子加熱を施して粥状に煮込んで食することを特徴と
した電子加熱用食品として構成される。
【0011】第2の発明は前記食品の好適な製造方法に
関するものであり、生米を半煮込み状態若しくは蒸飯状
態とする米加工工程と、前記の米加工工程から得られた
加工米を撹拌しながら凍結させる米凍結工程と、具を煮
込んでその出し汁を採取する出し汁採取工程と、前記の
出し汁採取工程で得られた出し汁を柱状に凍結させる出
し汁凍結工程と、電子加熱用容器を搬送させながら、前
記の米凍結工程で得られた凍結米を定量分だけ前記の容
器内へ投入し、前記の出し汁凍結工程で得られた出し汁
の氷柱をスライサーで定量分だけ砕氷して前記の容器内
へ投入する投入工程とからなる電子加熱用粥状食品の製
造方法に係る。また、この発明を麺類食品に適用した場
合には、生麺を凍結させる麺凍結工程と、具を煮込んで
その出し汁を採取する出し汁採取工程と、前記の出し汁
採取工程で得られた出し汁を柱状に凍結させる出し汁凍
結工程と、電子加熱用容器を搬送させながら、前記の麺
凍結工程で得られた凍結麺を定量分だけ前記の容器内へ
投入し、前記の出し汁凍結工程で得られた出し汁の氷柱
をスライサーで定量分だけ砕氷して前記の容器内へ投入
する投入工程とからなる電子加熱用食品の製造方法とし
て構成される。
【0012】
【作用】
第1の発明について;粥状食品において、主素材である
米を完全な粥状になるまで煮込んで凍結させたのでは米
の風味がなくなるため、この発明では半煮込み状態又は
蒸飯状態となるまでの半加工状態に留めている。従っ
て、各米粒は一定の水分を含有した状態で凍結され、そ
の凍結状態で電子加熱用容器内に収納される。また、そ
の事情は麺類についても同様であり、出し汁で煮込んで
凍結させると、生麺の風味が滅殺されると共に、特有の
歯ごたえも失われてしまうため、生麺はそのまま凍結さ
れて電子加熱用容器内に収納される。一方、出し汁は別
途に採取され、それを凍結させた後に砕氷されて前記の
凍結状態にある米と共に電子加熱用容器内に収納され
る。
【0013】これにより、水分を含有した凍結米又は凍
結生麺と粒状又は細片状の氷に加工された出し汁は凍結
状態で保存が可能になるが、食時には容器を電子レンジ
に格納して電子加熱を施すことにより解凍・加熱され
る。この解凍・加熱時において、氷結した出し汁は誘電
率が低い上に粒状又は細片状に加工されているため、個
々の粒や細片がその液化過程で相互作用を及ぼし合う。
また、本発明で用いている電子加熱用容器には水蒸気調
節用孔が穿設された蓋が設けられいるため、電子加熱の
進行により気化した高温の水蒸気が容器内に一定の水蒸
気圧で充満し、更に解凍を促進させる。従って、解凍と
液化が極めて迅速に進行し、容器内は液化した高温の出
し汁で満たされる。
【0014】このようにして、液化した出し汁の温度が
高温に熱せられると同時に、凍結していた米粒や生麺の
解凍も進行して煮込み状態へ移行するが、この段階でも
電子加熱用容器の蓋は一定の水蒸気圧雰囲気を維持さ
せ、吹きこぼれを防止しながら効率良く加熱を進行させ
る。また、米は予め半煮込み又は蒸飯状態に処理して凍
結処理させてあり、各米粒が一定の水分を含有してい
る。従って、前記の出し汁の氷塊量が少なくても足りる
と共に、煮込み所要時間についても飛躍的に短くなる。
一方、生麺については、煮込み所要時間が短くなること
により必要以上に柔らかくならず、本来の生麺が有して
いる風味や歯ごたえを維持させることができる。即ち、
凍結されて分離状態にあった米や生麺と出し汁が食時の
直前に高効率な加熱によって煮込まれるため、素材であ
る米や生麺と出し汁の風味が損なわれないお粥食品や麺
類食品を迅速に提供することが可能になる。
【0015】第2の発明について;この製造方法の発明
において、米は、生米を半煮込み又は蒸飯状態にする米
加工工程と、それを撹拌しながら凍結させる米凍結工程
により処理される。ここに、生米を半煮込み又は蒸飯状
態にする前処理は、後述の出し汁の砕氷投入量を少なく
すると共に、電子加熱による煮込み時間を短縮させるこ
とになり、また凍結段階で撹拌しながら凍結させる理由
は、各米粒を分離させた状態で凍結させ、後述の投入工
程における取扱いを容易にするためである。尚、生麺に
ついては、素材である穀粉に水分を添加させて混練した
ものであることから既に一定量の水分を含有しており、
米の場合のような前処理を行わずにそのまま凍結させ
る。但し、前記と同様に投入工程での取扱いを容易にす
るためには、1個の容器への投入量分毎に凍結させるこ
とが望ましい。
【0016】一方、出し汁は採取工程で具を煮込むこと
により採取されるが、更にその出し汁は凍結工程で柱状
に凍結せしめられる。このように柱状に凍結させるの
は、後述の投入工程での砕氷とその砕氷された氷の投入
量の定量化を容易にするためである。
【0017】前記のように素材の準備が整った段階で、
凍結米又は凍結生麺と氷柱化された出し汁は電子加熱用
容器の搬送路にセットされ、電子加熱用容器が搬送され
てくる度に定量分の凍結米又は凍結生麺を投入し、また
出し汁の氷柱をスライサーで砕氷しながら粒状又は細片
状にして定量分だけ投入する。尚、必要であれば、搬送
路に具の投入工程を設けることも可能であり、更に最終
段階に容器蓋の冠着工程を設けておいてもよい。従っ
て、この投入工程によれば、直ちに保存状態へ移行させ
ることが可能な粥状食品又は麺類食品を自動化されたラ
インで連続的に量産させることができ、また出し汁の氷
柱を交換するだけで各種の味覚が異なったものを量産さ
せることが可能になる。
【0018】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は電子加熱用容器に粥状食品の素材が収
納されている状態を示した断面図であり、1は容器本
体、2は容器本体1に冠着された容器蓋を示し、容器本
体1内には凍結米3とシャーベット状の凍結出し汁4が
層をなして収納されており、更に凍結出し汁4の上には
具5が添加・収納されている。
【0019】ここに、容器本体1及び容器蓋2は油や水
を通過させない合成樹脂フィルムで構成され、例えば、
ポリエステルやポリアミド等のフィルム、若しくはそれ
らの混合物を単層フィルム化したもの、又はそれらのフ
ィルムを内外層として中間層を紙若しくは不織布とした
積層シートで形成させることができる。また、容器蓋2
の略中央部には水蒸気調節用孔2aが穿設されており、
保存時にはシール6が貼着されていて前記の孔2aは封
止されている。尚、容器本体1側の1a及び容器蓋2側
の2bはそれぞれ開蓋時に利用する取手部である。
【0020】一方、凍結米3は生米を半煮込み状態又は
蒸飯状態とした後にそれを凍結させたものであり、前記
の半煮込み又は蒸飯状態でそのまま凍結固形化させてブ
ロック状に裁断してもよいが、撹拌しながら凍結をかけ
て各米粒を粒状凍結化させたものであることが望まし
い。尚、前記の半煮込みや蒸飯の程度は、あまり過剰な
煮込みや蒸しがなされると米の風味が失われてしまうた
め、通常は20〜50%程度の加工に留めておく。尤
も、前記の加工の程度は、米の種類や食する際の加熱条
件等も考慮して最適範囲を選択することが望ましい。
【0021】シャーベット状の凍結出し汁4は鰹節、昆
布、椎茸、朝鮮人参等を具として煮出し、その煮出し汁
を凍結させた後に細かく砕氷したものである。そして、
その収納量は、凍結米の量、前記の半煮込みや蒸しの程
度、最終的に得られるお粥の所要粘度に対応して設定さ
れる。
【0022】また、具5については、山菜等の別途に用
意した具を凍結させたものを添えるようにしてもよい
が、前記の出し汁4を煮出した後の具を凍結させて利用
してもよく、後者の場合には、当然に出し汁4との味覚
の調和がとれ、煮出し後の具に残留している栄養素を有
効に利用することができる。
【0023】そして、この粥状食品は、図1のように電
子加熱用容器に粥状食品の素材が収納された状態で、保
存時には全体を凍結状態に維持して冷凍流通食品として
取扱われ、これが食される際には先ず水蒸気調節用孔2
aを封止しているシール6を剥がし、容器ごと電子レン
ジにセットして電子加熱を施す。
【0024】この電子加熱によって、凍結状態にある各
素材は加熱・解凍されるが、先ず誘電率の低いシャーベ
ット状の出し汁4の液化が進行し、個々の粒状乃至細片
状の氷塊が液化して相乗的に氷解を促進させつつ、容器
本体1内を昇温液化した出し汁4で満たす。また、その
間に凍結米3と具5の解凍も同時に進行する。更に、こ
の加熱段階において、容器蓋2は熱の容器外への放散を
抑制し、加熱速度を高めて一挙に煮込み状態へ移行させ
る機能を発揮する。
【0025】次に、図2は煮込みへ移行した状態を示
し、解凍された米3aと具5aは液化した出し汁4aの
中で高温に煮込まれ、米3aの澱粉質が出し汁4aの中
に溶解して出し汁4aの粘度が高める。即ち、凍結分離
されていた各素材が煮込まれることにより粥状化が促進
する。尚、この継続的な加熱段階においても、容器蓋2
が冠着されているために熱が容器内から放散せず、効率
良く煮込みを進行させることができ、更に出し汁4aが
沸騰したときには水蒸気調節用孔2aが蒸気を外部へ放
出させ、容器内部を適当な水蒸気圧に保ちながら吹きこ
ぼれを防止する。その結果、通常状態では凍結保存して
おき、食時直前に効率良く電子加熱を施した即席粥状食
品を提供することができ、且つ凍結状態で分離されてい
た米3と出し汁4と具5が食時直前に煮込まれるため、
素材の風味が損なわれない状態で食することが可能にな
る。
【0026】ところで、以上は米を素材とした粥状食品
について説明したが、凍結米をうどんや蕎麦等の凍結生
麺とすることにより、同様の加熱機構で即席の麺類食品
を提供することができる。この場合にも、効率の良い加
熱により、麺類の風味が損なわれず、また麺類特有の歯
ごたえをそのまま維持させることが可能になる。
【0027】次に、前記の電子加熱用粥状食品の製造方
法を図3を参照しながら説明する。先ず、生米を炊飯器
11で2分炊き乃至5分炊きの状態まで炊飯し(図3の
A)、それを冷却させた後、凍結槽12へ投入して撹拌
機13で撹拌しながら凍結させる(図3のB)。これによ
り、炊飯後の米に含有されている水分が凍結し、また撹
拌されながら凍結が進行するために個々の米粒が分離凍
結した態様になり、生米と同様に粒状物として取扱うこ
とが可能になる。
【0028】一方、出し汁は具(例えば、細かく裁断さ
れた鰹節と朝鮮人参)を入れた水を鍋14で煮込んだ後
に濾過することにより採取される(図3のC)。そして、
濾過後の出し汁は凍結槽15へ移されて柱状に凍結せし
められ(図3のD)、また濾過後に残留した具は凍結槽1
6へ移されて撹拌機17で撹拌しながら凍結せしめられ
る(図3のE)。この場合、凍結した具は前記の凍結米と
同様に粒状物として取扱うことが可能になる。
【0029】このようにして凍結米18と出し汁の氷柱
19と凍結した具20が得られるが、それらは容器本体
1の搬送ラインに設置されている各シューター21,2
2,23の筒状槽にそれぞれ投入される(図3のF)。
尚、この搬送ラインと各シューター21,22,23は氷
点以下の温度雰囲気の中に設置されており、シューター
21,23は内容物の定量投下装置21a,23aを、シ
ューター22はスライサー22aを備えている。
【0030】そして、容器本体1がシューター21の下
に移送されてくると定量投下装置21aが作動して凍結
米18を投下させ、シューター22の下に移送されると
スライサー22aが一定時間作動することにより出し汁
の氷柱19をスライスしてシャーベット状の出し汁を投
下させ、シューター23の下に移送されると定量投下装
置23aが作動して凍結した具20を投下させる。更
に、この搬送ラインの最終段階には容器蓋の取付け工程
(図示せず)や包装工程(図示せず)が設けられており、容
器本体に容器蓋を冠着して全体を包装することにより最
終製品を得る。その結果、製品は図1に示したような凍
結状態の電子加熱用粥状食品となり、そのまま冷凍保存
されて、冷凍流通食品として需要者に供給される。
【0032】尚、搬送ラインに対する各シューター2
1,22,23の設置順は図3のFに示した順序である必
要はなく、投下のタイミングが保証されていれば、どの
ような順序であってもよい。更に、シューター22の筒
状槽を標準化しておき、図3のCの煮出し工程で味覚が
異なる各種の煮出し汁を作成すると共に、図3のDで個
別に氷柱化しておくと、同一のラインを用いて前記の氷
柱を交換するだけで鰹風味や昆布風味等の味覚が異なっ
た粥状食品を製造させることができる。
【0031】また、この実施例は粥状食品に係るもので
あるが、麺類食品の場合には、図3のシューター21の
段階で凍結米に代えて凍結生麺を一食分づつ投下させる
だけでよく、最終製品として同様の電子加熱用麺類食品
を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上の構成を有していることに
より、次のような効果を奏する。請求項1及び請求項2
の発明は、従来のように完成品になるまで煮込んだお粥
や麺類を温めて食するのではなく、凍結状態で分離され
ている米又は生麺と出し汁を食時の直前に高効率な電子
加熱によって煮込むため、素材である米や生麺と出し汁
の風味が損なわれない粥状食品や麺類食品を迅速に提供
することを可能にする。請求項3の発明は、出し汁を煮
出した後の具を凍結させて添えることにより、出し汁と
の味覚の調和をとりながら、煮出し後の具に残留してい
る栄養素を有効に利用できるようにする。請求項4及び
請求項5の発明は、そのまま保存状態へ移行させ得る粥
状食品又は麺類食品を自動化されたラインで連続的に量
産させることを可能にする。特に、各種の出し汁の氷柱
を交換するだけで、味覚が異なった粥状食品や麺類食品
を選択的に量産させることができるという利点を有して
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子加熱用容器に粥状食品の素材を収納した状
態を示す断面図である。
【図2】粥状食品の電子加熱時の状態を示す断面図であ
る。
【図3】粥状食品の製造工程を示す概略フロー図であ
る。
【符号の説明】
1 容器本体 2 容器蓋 2a 水蒸気調節用孔 3 凍結米(半煮込み状態又は蒸飯状態とした後に凍結
化) 4 凍結後砕氷した出し汁 5 凍結した具 11 炊飯器 12 凍結槽 13 撹拌機 14 鍋 15 凍結槽 16 凍結槽 17 撹拌機 18 凍結米 19 出し汁の氷柱 20 凍結した具 21 シューター 21a 定量投下装置 22 シューター 22a スライサー 23 シューター 23a 定量投下装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水蒸気調節用孔が穿設されている蓋を有
    した電子加熱用容器内に、生米を半煮込み状態又は蒸飯
    状態とした後に凍結させたものと、出し汁を凍結させた
    後に砕氷したものとを収納し、保存時には全体を凍結状
    態に保ち、食時に電子加熱を施して粥状に煮込んで食す
    ることを特徴とした電子加熱用食品。
  2. 【請求項2】 水蒸気調節用孔が穿設された蓋を有した
    電子加熱用容器内に、生麺を凍結させたものと、出し汁
    を凍結させた後に砕氷したものとを収納し、保存時には
    全体を凍結状態に保ち、食時に電子加熱を施して粥状に
    煮込んで食することを特徴とした電子加熱用食品。
  3. 【請求項3】 出し汁を得た後の煮だし具又は他の具を
    凍結させたものを添加・収納させた請求項1又は請求項
    2の電子加熱用食品。
  4. 【請求項4】 生米を半煮込み状態若しくは蒸飯状態と
    する米加工工程と、前記の米加工工程から得られた加工
    米を撹拌しながら凍結させる米凍結工程と、具を煮込ん
    でその出し汁を採取する出し汁採取工程と、前記の出し
    汁採取工程で得られた出し汁を柱状に凍結させる出し汁
    凍結工程と、電子加熱用容器を搬送させながら、前記の
    米凍結工程で得られた凍結米を定量分だけ前記の容器内
    へ投入し、前記の出し汁凍結工程で得られた出し汁の氷
    柱をスライサーで定量分だけ砕氷して前記の容器内へ投
    入する投入工程とからなる電子加熱用食品の製造方法。
  5. 【請求項5】 生麺を凍結させる麺凍結工程と、具を煮
    込んでその出し汁を採取する出し汁採取工程と、前記の
    出し汁採取工程で得られた出し汁を柱状に凍結させる出
    し汁凍結工程と、電子加熱用容器を搬送させながら、前
    記の麺凍結工程で得られた凍結麺を定量分だけ前記の容
    器内へ投入し、前記の出し汁凍結工程で得られた出し汁
    の氷柱をスライサーで定量分だけ砕氷して前記の容器内
    へ投入する投入工程とからなる電子加熱用食品の製造方
    法。
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Cited By (7)

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