JPH05258692A - X線発生方法およびx線発生装置 - Google Patents

X線発生方法およびx線発生装置

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JPH05258692A
JPH05258692A JP4051866A JP5186692A JPH05258692A JP H05258692 A JPH05258692 A JP H05258692A JP 4051866 A JP4051866 A JP 4051866A JP 5186692 A JP5186692 A JP 5186692A JP H05258692 A JPH05258692 A JP H05258692A
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JP
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substrate
target material
container
ray
vacuum
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JP4051866A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kondo
洋行 近藤
Nobuyuki Nakagiri
伸行 中桐
Hisao Fujisaki
久雄 藤崎
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】室温で気体また液体の標的材料を、不純物を含
まないように固体化し、この固体化した標的材料を用い
て再現性良く、高効率にX線を発生させることのできる
X線発生装置を提供する。 【構成】レーザ光または電子線を入射させる入射口11
8aと、X線を出射する出射口118bとを有する容器
101と、前記容器内を真空に排気する真空排気手段1
14を有し、前記容器内に配置された標的材料に前記レ
ーザ光または電子線120を照射しプラズマを生成して
X線を発生するX線発生装置において、液体または気体
の材料を前記真空容器内に導く材料導入手段117a
と、前記真空容器内で前記材料を冷却して固体の標的材
料を作製する冷却手段105と、前記固体の標的材料を
付着させ、これを保持する基板104とを備えたことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線顕微鏡、X線縮小
露光装置、X線分析機器等に用いるX線発生装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ光または電子線を標的材料
に照射してプラズマを生成して、このプラズマからX線
を発生させるX線発生装置では、標的材料としてアルミ
ニウム、モリブデン、炭素等の材料が用いられていた。
しかし上記材料は、X線発生装置内に付着し汚染すると
いう問題が生じていた。このような問題を解決するた
め、特開平2−43319号公報では、室温で気体であ
る物質を冷却し、柱状や小球状に固体化したものを、X
線発生容器内に挿入し、標的材料とすることにより、標
的材料を気体として排気する方法が提案されていた。
【0003】また、特開昭64−6349号公報では、
無限ベルト上に標的材料を固体化させ、これをレーザ集
光点まで移動させている。また、同公開公報では、ノズ
ルの先端に標的材料を押出し、これにレーザ光を照射し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、小球状
に固体化した標的材料を真空容器内に投入し、これにレ
ーザを照射する方法では、小球を投入するのとレーザ照
射の同期をとるのが難しく、また、レーザ光の焦点上に
小球を落下させる事も難しいため、発生するX線強度の
再現性が良くない。また、柱状に固体化させた標的材料
は、X線発生容器内に挿入した後、均一に冷却する事が
難しく、一部分が気化してしまい標的材料の消耗が激し
くなるという問題がある。また、気化する事によりX線
発生装置内の圧力が上昇し、発生したX線の透過率が悪
化するのでX線強度が低下してしまう問題も生じる。
【0005】さらに、このようにあらかじめ作製した小
球状や柱状の標的材料を用いる方法は、標的材料を製造
した場所から使用するX線発生装置まで、大気中を移動
させる事になるため、空気中に含まれる水蒸気が標的材
料表面に固体化してしまい、意図している波長以外のX
線も発生してしまう。
【0006】また、無限ベルトで標的材料をレーザ照射
位置まで移動させる場合には、標的材料が途中で気化し
てしまう恐れがある。さらに、ノズルの先端に標的材料
を押し出す方式では、標的材料の大きさを一定にするこ
とが難しく、プラズマすなわちX線源の位置がレーザ照
射する度にずれてしまう可能性が高い。
【0007】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、室温で気体また液体の標的材料を、不純物を
含まないように固体化し、この固体化した標的材料を用
いて再現性良く、高効率にX線を発生させることのでき
るX線発生装置を提供する事を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような問題点を解決
するため、本発明では、レーザ光または電子線を入射さ
せる入射口と、X線を出射する出射口とを有する容器
と、前記容器内を真空に排気する真空排気手段を有し、
前記容器内に配置された標的材料に前記レーザ光または
電子線を照射しプラズマを生成してX線を発生するX線
発生装置において、液体または気体の材料を前記真空容
器内に導く材料導入手段と、前記真空容器内で前記材料
を冷却して固体の標的材料を作製する冷却手段と、前記
固体の標的材料を付着させ、これを保持する基板とを備
えた。
【0009】上記冷却手段は、前記容器内の真空空間に
前記液体または気体の材料を噴出する噴出手段を有する
ことができる。
【0010】また、冷却手段は、冷熱源と、前記基板と
冷熱源を熱伝導させる熱伝達手段とを有することができ
る。
【0011】また、冷却手段は、液状の標的材料を基板
状に流出させ、標的材料が気化することにより気化熱が
標的材料から奪われ、固体化させることができる。
【0012】
【作用】本発明では、レーザ光または電子線を入射させ
る入射口と、X線を出射する出射口とを有する容器を、
真空排気手段により真空に排気し真空空間を作り、この
空間に、材料導入手段により、液体または気体の材料を
導く。この材料は、冷却手段により前記真空容器内で冷
却されて固体化し、標的材料となる。この標的材料に、
容器の入射光からレーザ光または電子線を導いて照射
し、プラズマを生成してX線を発生させる。プラズマ化
した標的材料は、気体となり真空排気手段により容器外
に排気される。
【0013】標的材料は真空空間内で固体化されるの
で、不純物を含まず、また、基板上に固体化した標的物
質が形成できるので、再現性も高くすることができる。
また、標的材料はレーザ光や電子線のエネルギーにより
プラズマ化した後気体となるので、速やかに真空容器外
に排気されるため、容器内を汚染することがなく、また
発生したX線の進路を妨げることもない。
【0014】上記冷却手段は、前記容器内の真空空間に
前記液体または気体の材料を基板上に噴出する噴出手段
を有することができる。気体または液体状の標的材料
を、真空に排気された空間に、急激に噴出させる。標的
材料は断熱膨張することにより急激に温度が低下し、固
体化した微粒子の集団となる。この微粒子の集団を真空
容器内に置かれた基板に向けて1回または多数回、また
は連続的に吹き付けて、固体化した標的材料の薄膜を生
成し、これにX線または電子線を集光しX線を発生させ
る。この時、基板は冷却されていても良いし、されてい
なくとも良い。
【0015】また、標的材料が液体の場合には、噴出手
段から基板上に微少量流出させてもよい。基板上に流出
した液体は、周囲が真空であるため蒸発し、気化する。
この際、気化熱が奪われるため液体の温度は急激に低下
し、固体化する。この固体化した標的材料にレーザを照
射してX線を発生させる。
【0016】また、冷却手段として、基板を、冷熱源
と、基板と冷熱源を熱伝導させる熱伝達手段とを用いて
冷却したものを用いることができる。標的材料(気体)
は、冷却した基板に触れ固体化する。基板は、標的物質
の蒸気圧が、X線を発生させるときのX線発生容器内の
圧力よりも十分小さくなるような温度に冷却するのが望
ましい。
【0017】
【実施例】
(実施例1)本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。図1に示すように、本発明のX線発生装置は、レー
ザを入射させるための入射口10aと、X線を出射させ
るための出射口10bを有するX線発生容器1に、材料
導入手段と、真空排気手段を備えて構成されている。
【0018】レーザを照射する標的材料をX線発生容器
1内に導く材料導入手段である配管3の一端は容器1の
内部に配置され、他端はX線発生容器1の壁を貫通し
て、外部の標的材料(気体または液体)を封入してある
容器11に接続されている。配管3のX線発生容器1内
の端部には、材料を噴出するための先細のノズル2が取
り付けられている。配管3とX線発生容器1の壁との間
はO−リング等により封止されている。ノズル2は、配
管3の途中に取り付けられた電磁弁4によって材料をパ
ルス的または連続的に噴出する。この電磁弁4はレーザ
(図には示していない)の発振と同期がとれるように制
御されている。
【0019】真空排気手段である真空ポンプ6は、真空
容器1の開口部6bに接続されている。また、レーザを
入射させるための入射光10aには、レーザを集光する
ためのレンズ8が設置されている。
【0020】つぎに、本実施例のX線発生装置を用いた
X線の発生方法を説明する。本実施例では、材料冷却手
段として、真空空間中にノズル2により材料を噴出する
ことにより冷却する。まず、X線発生容器1内を真空ポ
ンプ6によって、発生したX線が十分よく透過できる圧
力になるまで排気する(<0.1torr)。次に、電
磁弁4を瞬間的または連続して開け、標的材料を真空中
に噴出させる。噴出した標的材料は断熱膨張または気化
熱が奪われるため急激に温度が低下し、凝固点以下にな
ると標的材料は固体化し微粒子7となり飛散する。この
固体化した微粒子団は、ノズル2の近傍に設置された基
板13に付着し、薄膜14を形成する。この薄膜14
に、レンズ8によって集光されたレーザ光5を照射する
と、標的材料はプラズマ化し、このプラズマからX線1
2が発生する。気化した標的材料は、真空ポンプ6によ
り、X線発生容器1外に排気される。なお、排気しやす
くするためにノズル2に対向して開口部を有するコーン
(図示せず)を真空ポンプ6に接続させてもよい。発生
したX線は、出射口10bから容器1の外部に出射す
る。
【0021】図2に基板の一例を示す。図2では、ノズ
ル2のパルス的な噴出または連続的な噴出によって生成
した標的材料の固体微粒子を、基板13上の一部に吹き
付け、薄膜14として形成し、この薄膜14上にレーザ
光5を集光してX線12を発生させるようにした。パル
ス的に噴出させて薄膜を形成する場合には、1回の噴出
によって形成しても良いし、多数回噴出させて形成して
も良い。基板13は、移動ステージ15,16上に取り
付けられていて、薄膜14上のレーザ強度が希望するX
線12を発生させるのに最適になるように位置合わせが
できる。
【0022】この時、基板13上に形成された薄膜14
が、レーザ光が照射されるまで存在できないときには、
基板13を冷媒(液化窒素や液化ヘリウム等)や電子冷
却器(ペルチェ素子など)またはこれらを併用したもの
と熱的に結合して、基板13を冷却すると良い。基板の
冷却手段については、(実施例2)のX線発生装置で用
いる手段を用いることができる。またこの時、冷媒を密
閉容器に入れてこれを真空に排気する事により冷媒の温
度を低下させるようにしても良い。さらに、基板に電熱
線等の加熱手段を配置し、上記冷却手段と電熱線などに
よる加熱手段を併用する事により、基板の温度を適当な
温度に制御するようにしても良い。
【0023】レーザを薄膜14に照射してから、次のレ
ーザ照射を行うまでに、薄膜14が気化しなかった場合
には、基板13を移動ステージ15,16によって移動
し、新たな基板面に再び薄膜をつくれば良い。この時、
基板として図6のように、テープ状のものを使用して、
リール23に巻き取りながら上述の操作を行うと、長時
間使用する事ができる。また、基板13の温度を適当に
制御する事により、レーザ照射後次のレーザ照射を行う
までの間に前回照射した薄膜が気化し、新しい薄膜を基
板上に再び形成して次のレーザ照射を行えるようにする
事ができる。
【0024】図3は、標的材料が液体の場合に、基板1
3上に微少量流出させて、これが蒸発するときの気化熱
によって冷却されて固体化させるようにしたものであ
る。移動ステージ15,16上に置かれた基板13上に
ノズル2より微少量流出させる。流出した標的材料は周
囲が真空であるため、蒸発するがこの際、気化熱が標的
材料より奪われるので温度が低下し、凝固点以下になる
と固体化する。この固体化した標的材料14にレーザ光
5を照射しX線12を発生させる。この際、基板13の
温度が高かったり、熱容量が大きい場合には標的材料の
温度が十分下がらずに、固体化しない事があるが、この
時には上述のように基板を冷却すれば良い。また、上述
のようにレーザ照射ごとに基板を移動させても良いし、
基板としてテープ状のものを用いても良い。
【0025】また、標的材料が液体の場合に、前記基板
を図4の様にメッシュ状にしたも良い。標的材料はノズ
ル2からメッシュ18上に微少量流出されるが、板状の
基板の上に流出したときとよりも、真空と接する面積が
広がるので、蒸発が促進され温度が低下しやすくなり、
標的材料が固体化しやすくなる。このメッシュも前述と
同様に、冷却しても良い。
【0026】さらに、ノズル2が固体化した標的材料に
よって詰まってしまう場合には、ノズルを電熱線などに
より加熱しても良い。
【0027】このように標的材料を固体化させる場所と
レーザを照射する場所が同じであるため、従来例のよう
に、固体化してから照射場所に移動させる際に標的材料
が気化してしまうことがない。
【0028】(実施例2)つぎに、本発明の別の実施例
を図面を用いて説明する。図5に示すように、本発明の
X線発生装置は、レーザを入射させるための入射口11
8aと、X線を出射させるための出射口118bを有す
るX線発生容器1に、材料導入手段と、真空排気手段
と、材料冷却手段を備えて構成されている。
【0029】材料冷却手段は、基板104と冷熱源と冷
熱源と基板を熱的に結合する熱伝達手段107、112
により構成されている。基板4は銅等の熱伝導率の高い
物質からできており、これはX線発生容器1内の移動ス
テージ102,103上に置かれている。基板104と
移動ステージ102,103の間は断熱材(図には示さ
れていない)を挟むことにより、移動ステージが冷却さ
れて動作不能に陥る事を防いでいる。冷熱源の主要部で
ある冷媒貯蔵槽105はX線発生容器1の外部に置かれ
断熱材106に覆われている。
【0030】冷媒貯蔵槽105には、第1の熱伝達手段
である熱伝導率の高い物質からなるロッド107の一端
が接続されている。ロッド107は、X線発生容器10
1の開口部を覆う壁108を貫通しており、他端をX線
発生容器101内に突き出している。ロッド107と壁
108の間はO−リング109により気密が保たれてい
る。壁108は熱伝導率の悪い物質でできており、X線
発生容器101が冷却される事を防いでいる。壁108
とX線発生容器101との間はO−リング110により
気密が保たれている。また、必要が有れば、壁108の
周囲を電熱線などにより暖めても良い。
【0031】ロッド107と基板104との間は、第2
の熱伝達手段である熱伝導率の高い物質からなる網線1
11によって接続され、基板104が自由に移動できる
ようにしてある。網線111は、箔やワイヤー等でも良
い。網線111には電熱線112が巻き付けられてい
て、標的材料(気体)が容器内101に導入された時に
標的材料が網線上で固体化して基板104が移動できな
くなった場合に、網線111を加熱し気化させる。
【0032】基板104には熱電対113が取り付けら
れていて基板の温度をモニターしている。基板104の
レーザを照射するのと反対側の面には電熱線(図には示
していない)が取り付けられている。これはレーザを照
射する場所が無くなったときに、この電熱線によって基
板104を加熱し、不要となった固体化した標的材料を
速やかに気化させ、再び標的材料を基板104上に固体
化させる事ができるようにするためである。
【0033】また、容器101の開口部117aには、
材料導入手段である標的材料貯蔵器117が配管117
bを介して連結されている。配管117bの途中にはバ
ルブ116が取り付けられており、バルブ116の開閉
により気体の材料が容器101に導入される。容器1の
別の開口部114aには、バルブ115を有する配管1
14bを介して、真空ポンプ114が取り付けられ、容
器内を真空に排気する。
【0034】次に、本実施例のX線発生装置を用いたX
線発生方法について説明する。X線発生容器101内を
真空ポンプ114によって、排気する。標的材料を基板
104上に固体化させるときにX線発生容器1内に残っ
ていた気体が一緒に固体化してしまい標的材料の純度を
下げる事がないように、十分な真空度まで排気する。次
に実際にX線を発生させるときの、X線発生容器1内の
圧力(0.1torr程度)において、固体化した標的
材料の蒸気圧がこの圧力よりも十分低くなるような温度
の冷媒(液化窒素,液化ヘリウムなど)を冷媒貯蔵槽1
05に入れる。熱伝導により、基板104の温度が冷媒
の温度とほぼ等しくなったならば、バルブ115を閉め
て、バルブ116を開けて標的材料(気体)をX線発生
容器101内に導入する。
【0035】標的材料(気体)はX線発生容器101内
に均一に充満するので、基板104上には均一に薄膜状
に固体化する。十分な厚さ(>数ミクロン)まで固体化
が進んだら、バルブ116を閉めて標的材料の導入をや
め、バルブ115を開けて、発生したX線が十分に透過
できる圧力(0.1torr程度)まで排気する。次
に、移動ステージ12,13により基板104上に固体
化した標的材料の表面でのレーザ強度が希望する波長の
X線の発生にもっとも適当となるように位置合わせを行
う。入射光118aからレーザを導き、集光レンズ11
9により、固体化した標的材料上に集光する。これによ
り標的材料がプラズマ化し、X線を発生する。レーザ1
20の1ショット毎または数ショット毎に移動ステージ
により基板104を移動させる。この動作を繰り返して
基板上に照射する場所が無くなったときには、前述のよ
うに基板104の裏面に取り付けてある電熱線によって
基板104を加熱し残りの固体化した標的材料を気化さ
せて、再び標的材料を基板104上に固体化できるよう
にする。
【0036】この例では、冷媒によって基板104を冷
却したが、冷媒の代わりに電子冷却装置(ペルチェ素子
など)によって冷却しても良いし、冷媒による冷却と電
子冷却装置による冷却を併用しても良い。また、基板1
04の形状は板状、円柱状、円盤状等いずれでも良い。
さらに、基板104を2枚の基板を重ねる2層構造と
し、この2枚の基板が互いに磁力で密着するようにして
も良い。このように基板を2層構造にすることで、レー
ザ側の基板を容易に取り替えることができる。
【0037】図6には基板104としてテープを用い、
ノズルを実施例1にしめしたノズル2を有する材料導入
手段を使用し、局所的に標的材料を固体化させたもので
ある。このテープ21は始めにリール22に巻き取られ
ており、このリール22は冷媒貯蔵槽105と熱的に結
合する。
【0038】テープ状の基板を用いる場合には、前述の
ようにX線発生容器101内を十分に真空に排気し、テ
ープの温度がX線発生容器1内の圧力よりも固体化した
ときの標的材料の蒸気圧が低くなるような温度にする。
そして、テープ21をもう一方のリール23により巻き
取りながら、テープ21の近傍にとりつけられたノズル
24より標的材料をテープ21に吹き付ける。このノズ
ル24は標的材料の気化熱などによりノズル内で標的材
料が固体化しないように電熱線(図には示していない)
等により加熱するとよい。
【0039】標的材料はテープ21上で冷却され固化
し、この固化した標的材料25にレーザ光120を照射
しブラズマ26を生成させ、X線27を発生させる。そ
の後テープ21はリール23に巻き取られるが、リール
23は電熱線など(図には示していない)を配置し、加
熱するとテープ上に残った標的材料25を気化させなが
ら巻き取ることができる。ノズル24が固体化した標的
材料により詰まってしまう場合には、電熱線などにより
加熱しても良い。
【0040】以上の例では、冷媒貯蔵槽がX線発生容器
の外にあるのもとしたが、冷媒貯蔵槽はX線発生容器の
中にあっても良いし、基板自体が冷媒貯蔵槽であっても
良い。 上述の実施例1、2では標的材料にレーザ光を
照射したが、電子線を照射しても同様にX線を発生させ
ることができる。
【0041】上述の実施例1、2に示したように、本発
明のX巣線発生装置によれば、室温では気体または液体
で、通常、標的材料として使用できない物質が使用でき
るようになる。さらに、真空に排気後に標的材料を固体
化するため、大気に触れる事がなく、不純物、特に氷
(H2 O)の付着がないので、不純物による意図してい
る波長以外のX線も発生しない。
【0042】また、移動ステージ上に取り付けられた基
板を配置した場合には、標的材料を基板上に薄膜状に均
一に固体化できるので、レーザ光の焦点に標的材料を簡
単に位置合わせする事ができるので、発生するX線強度
の再現性が良い。この場合、移動ステージにより1ショ
ット毎または数ショット毎に基板を移動させる事ができ
るので、標的材料の一つの薄膜で数回繰り返しでX線を
発生させる事ができる。さらに加えて、標的材料が薄膜
状に形成できるため均一に冷却でき標的材料の蒸発が少
なく、そのため固体化した標的材料の消耗が少ない。こ
れにより、容器内の圧力を低く抑えることができるの
で、発生したX線の透過率もよく、強い強度のX線を容
器外に取り出すことができる。
【0043】また、標的材料を固体化する場所と、レー
ザ光または電子ビームを照射する場所が同じなので、基
板を標的材料が固体化するまで冷却しなくても良い。
【0044】
【発明の効果】上述のように本発明のX線発生装置は、
X線発生容器内に、液体または気体の材料を導入し、容
器内で材料を冷却し固体化するので、室温で気体また液
体の標的材料を、不純物を含まないように固体化するこ
とができ、この固体化した標的材料を基板上に形成させ
ることにより、再現性良く、高効率にX線を発生させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線発生装置の一実施例の構成を示す
説明図。
【図2】図1に示した装置内に配置することができる基
板の一例の斜視図。
【図3】図1に示した装置内に配置することができる基
板の別の例の斜視図。
【図4】図1に示した装置内に配置することができる基
板の別の例の斜視図
【図5】本発明のX線発生装置の一実施例の構成を示す
説明図。
【図6】図1および図5に示した装置内に配置すること
ができるテープ状の基板の斜視図。
【符号の説明】
1…X線発生容器、2…ノズル、3…配管、4…電磁
弁、5…レーザ光、6…真空ポンプ、7…固体化した標
的材料の微粒子、8…レンズ、10…窓、11…標的材
料(気体または液体)貯蔵容器、12…X線、13…基
盤、14…固体化した標的材料の薄膜、15,16…移
動ステージ、17…プラズマ、18…メッシュ、21…
テープ、22…リール、23…リール、25…固体化し
た標的材料、26…プラズマ、27…X線、101…X
線発生容器、102,103…移動ステージ、104…
基板、105…冷媒貯蔵槽、106…断熱材、107…
ロッド、108…壁、109…O−リング、110…O
−リング、111…網線、112…電熱線、113…熱
電対、114…真空ポンプ、115…バルブ、116…
バルブ、117…標的材料貯蔵器、118…窓、119
…レンズ、120…レーザ光。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光または電子線を入射させる入射口
    と、X線を出射する出射口とを有する容器と、前記容器
    内を真空に排気する真空排気手段を有し、前記容器内に
    配置された標的材料に前記レーザ光または電子線を照射
    しプラズマを生成してX線を発生するX線発生装置にお
    いて、 液体または気体の材料を前記真空容器内に導く材料導入
    手段と、前記真空容器内で前記材料を冷却して固体の標
    的材料を作製する冷却手段と、前記固体の標的材料を付
    着させ、これを保持する基板とを備えたことを特徴とす
    るX線発生装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記冷却手段は、前記
    容器内の真空空間に前記液体または気体の材料を噴出す
    る噴出手段を有することを特徴とするX線発生装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記冷却手段は、前記
    基板上の固体化した標的材料の蒸気圧が前記容器内の圧
    力より低くなるように、前記標的材料を冷却することを
    特徴とするX線発生装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記冷却手段は、冷熱
    源と、前記基板と冷熱源を熱伝導させる熱伝達手段とを
    有し、前記材料導入手段は前記基板上に材料を流出する
    ノズルを有することを特徴とするX線発生装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記冷熱源は、冷媒貯
    蔵槽およびペルチェ効果を用いたペルチェ素子の少なく
    とも一方を有することを特徴とするX線発生装置。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記基板はテープ状で
    あり、前記テープ状の基板を巻きとる基板ホルダーをさ
    らに有することを特徴とするX線発生装置。
  7. 【請求項7】請求項1において、前記固体化した標的材
    料を気化するために前記基板を加熱する基板加熱手段を
    さらに備えたことを特徴とするX線発生装置。
  8. 【請求項8】レーザ光または電子線を固体の標的物質表
    面に照射することにより生成されるプラズマからX線を
    発生させるX線発生方法において、 常温で気体または液体の前記標的物質を真空の空間に導
    いて噴出することで、該標的物質を基板状に薄膜状に堆
    積させて固体化し、 つぎにレーザ光または電子線を固体化した前記標的物質
    に照射して前記標的物質をプラズマ化してX線を発生さ
    せ、 前記プラズマ化後の前記標的物質を蒸発現象による気体
    の状態で前記真空の空間から排気することを特徴とする
    X線発生方法。
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