JPH05256670A - ロータリーエンコーダー及びエンコーダー - Google Patents
ロータリーエンコーダー及びエンコーダーInfo
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Abstract
度に検出することができるロータリーエンコーダ及びエ
ンコーダーを得ること。 【構成】 透明部材より成る円筒部材の周囲に一定周期
のピッチPの格子より成る光学スケールを設けた直径D
の回転体の該光学スケールのうちの第1スケールに光照
射手段からの波長λの光束を照射し、該第1スケールで
光変調された光束を該光学スケールのうちの第2スケー
ルに入射させ、該第2スケールで光変調された光束を受
光手段で受光し、該受光手段からの信号を用いて該回転
体の回転情報を検出する際、整数をNとし、 D=N・P2 /λ としたときN≦22を満足するように各要素を設定した
こと。
Description
及びエンコーダーに関し、特に円筒状物体の外周面又は
内周面上に又は平板面上に例えば凹凸形状の透光性の格
子を複数個、周期的に設けた光学スケールを有する回転
体又は移動体に光束を入射させ、該光学スケールを介し
た光束を利用することにより該回転体又は移動体の回転
情報又は移動情報を検出するようにしたロータリーエン
コーダー及びエンコーダーに関するものである。
コンピューター機器、プリンター等の事務機器、あるい
はNC工作機械、更にはVTRのキャプステンモーター
や回転ドラム等の回転機構の回転速度や回転速度の変動
量を検出する為の手段として光電的なロータリーエンコ
ーダーが利用されてきている。
号公報や特開平1−176914号公報で提案されてい
る所謂トルボット干渉を利用したロータリーエンコーダ
ーの要部概略図である。
長λの可干渉性光束を発する。2は半導体レーザ1から
の発散光束を収束光束に変換するレンズ系であり、半導
体レーザ1とレンズ系2とで光照射手段LRが構成され
ている。3は円筒状の内周面に複数のV溝を周期的に設
けた凹凸形状の透光性の格子部を有した光学スケールで
あり、矢印に示す方向に回転している。
っている。光学スケール3を挟んで光照射手段LRと対
向する位置には、受光手段4を構成する3つのフォトデ
ィテクタ4a,4b,4cが配置されている。そして各
フォトディテクタの出力は信号処理回路5に接続されて
いる。信号処理回路5はパルスのカウント回路、回転方
向の判別回路、信号内挿処理回路等を有している。
段LRからの光束を光学スケール3の一領域に入射さ
せ、該光学スケール3で光変調(回折)した光束を更に
光学スケール3の他の領域に入射させて光変調(偏向)
させている。そして光学スケール3から射出した複数
(3つ)の光束を受光手段4で受光し、該受光手段4か
らの出力信号を利用して光学スケール3の回転情報を検
出している。
を利用したロータリーエンコーダーやエンコーダー等は
レーザーダイオードなど温度変化に伴って発振波長も変
化する光源を用いた場合、使用環境の温度変化などによ
る受光手段からの信号出力のS/Nが劣化し、検出精度
が低下してくるという問題点があった。
の一要素であるコリメーターレンズの焦点距離の変化や
光照射手段を支持する支持体の熱膨張等により光学的配
置が崩れ、検出精度が低下してくるという問題点があっ
た。
ロータリーエンコーダーでは、構成上第2スケールと受
光手段の受光面との間で、該第2スケールで光変調され
各受光素子4a、4b,4cに向かう各光束間に重畳す
る部分があり、各光束はそれぞれに対応した受光面以外
の受光面に侵入して互いに干渉しあい、これにより信号
出力のS/Nを劣化させコントラストが低下し、検出精
度が低下してくるという問題点があった。
学スケールを挟んで回転軸6a方向と直交する延長方向
に直列的に配置されている為、ロータリーエンコーダー
が大型化してくるという問題点があった。
リーエンコーダーやエンコーダーにおいて、光学スケー
ルの直径(D)、格子ピッチP等の構成、光照射手段か
らの光束の波長λ、レンズ系の焦点距離f0 、光照射手
段の支持体の材質そして光照射手段や受光手段や光学ス
ケールの配置等を適切に設定することにより、高精度な
回転情報又は移動情報が得られるロータリーエンコーダ
ー及びエンコーダーの提供を目的とする。
コーダーは、 (イ)透明部材より成る円筒部材の周囲に一定周期の格
子より成る光学スケールを設けた回転体の該光学スケー
ルのうちの第1スケールに光照射手段からの光束を照射
し、該第1スケールで光変調された光束を該光学スケー
ルのうちの第2スケールに入射させ、該第2スケールで
光変調された光束を受光手段で受光し、該受光手段から
の信号を用いて該回転体の回転情報を検出する際、該光
学スケールの直径をD、該光照射手段からの光束の波長
をλ、該格子のピッチをP、整数をNとし、 D=N・P2 /λ としたときN≦22を満足するように各要素を設定した
こと。
り成る光学スケールを設けた回転体の該光学スケールの
うちの第1スケールに光照射手段からの光束を照射し、
該第1スケールで光変調された光束を該光学スケールの
うちの第2スケールに入射させ、該第2スケールで光変
調された光束を複数の受光素子を有する受光手段で受光
し、該受光手段からの信号を用いて該回転体の回転情報
を検出する際、該第1スケールから該受光手段に至る光
路中に該第2スケールで光変調された光束のうち不要光
が各受光素子に入射するのを遮断する遮断手段を設けた
こと。
レンズ系又は絞りより構成したことや、前記光学スケー
ルの格子は回転方向に沿って入射光束を光変調させる傾
斜面を有する凹凸形状より成っていること等を特徴とし
ている。
を設けた移動体の該光学スケールのうちの第1スケール
にレンズ系を有する光照射手段の光源からの基準波長λ
0 の光束を照射し、該第1スケールで光変調された光束
を該光学スケールのうちの第2スケールに入射させ、該
第2スケールで光変調された光束を受光手段で受光し、
該受光手段からの信号を用いて該移動体の移動情報を検
出する際、該レンズ系の焦点距離温度係数をα、該光源
の波長温度係数をγ、該光照射手段を支持する支持体の
線膨張係数をβ、自然数をN、環境温度変化量をΔtと
したとき λ0 /{(N+1/5)P2 }≦ (λ0 +γ・Δt)/(N・P2 ) −(α−β)Δt/{(1+α・Δt)(1+β・Δt)f0 } ≦λ0 /{(N−1/5)P2 } なる条件を満足すること。
に各要素を設定したことや、前記ピッチPを15μ≦P
≦50μより構成したことや、前記光学スケールの格子
は移動方向に沿って入射光束を光変調させる傾斜面を有
する凹凸形状より成っていること等を特徴としている。
は図1の回転体6(光学スケール3)の回転情報検出用
の各要素に関するA−A´の要部断面図、図3は図1の
光学スケール3の要部斜視図である。
ザ1とレンズ2とを有している。3は光学スケールであ
り、円筒部材3cの内周面又は外周面に格子ピッチPの
一定周期で複数の格子(格子部)3dを設けた構成より
成っている。光学スケール3は透光性の光学材料例えば
プラスチックより成り、回転体6の一部として設けられ
ており、回転体6と一体的に回転軸6aを中心に回転し
ている。
ケール3の矢印3fで示す回転方向に対して垂直方向
(回転軸6a方向)に長い、互いに逆方向に傾けた2つ
の傾斜面を有するV溝(V溝部)と円筒状に基づく僅か
に曲率を有した略平面に近い曲面部(以下、「平面部」
と称する)より成っている。
子の詳細図であり、V溝部30b−1,30b−2と平
面部30aが交互に配列されて格子を形成している。円
筒部材3cの内側面にV溝を等間隔にn個、円周方向に
ピッチPで等間隔に配列している。V溝幅は1/2・
P、又V溝を形成する2つの平面部は各々1/4・Pの
幅を有し、各々の傾斜面はV溝の底部と中心とを結ぶ直
線に対し各々臨界角以上、本実施例ではθ=45°で傾
いている。
域)3aと第2スケール(第2領域)3bの光軸に沿っ
た間隔D(光学スケール内側の直径)は、本実施例では
格子ピッチがP、波長がλとして D=N・P2 /λ (Nは自然数) P=πD/n (nはスリットの総数) を満たすように設定されている。
することにより、光学スケール3の側面の第1領域3a
の格子の像を直接第2領域3bの格子へ投影している。
ここで投影される格子像はフーリエ像と呼ばれるもので
あり、光回折現象に伴う格子の自己結像作用により生じ
る。
プラスチックとし、射出成型若しくは圧縮成型等の製法
によって容易に作成することができるようにしている。
変調され射出した3つの光束を各々受光する為の3つの
フォトディテクタ(受光素子)4a,4b,4cを有し
ている。5は信号処理回路であり、パルスカウント回路
や回転方向の判別回路そして信号内挿処理回路等を有し
ており、受光手段4からの信号を用いて光学スケール3
の回転情報を検出している。
転体6)の回転情報の検出方法について説明する。
位置を調整して収束光に変換され、この収束光束を光学
スケール3の第1スケール(第1領域)3aに入射させ
る。ここで収束光とした理由は、光学スケール3の側面
部は外側面と内側面の曲率差により凹レンズ相当の屈折
力を有する為であり、凹レンズ作用によって光学スケー
ル3内に進入した光は略平行光になる。
において図3(A)に示すように、格子部30aに到達
した光線は格子部30aを通過して円筒内に進む。又、
格子部30b−1面に到達した光線は、傾斜面が臨界角
以上に設定されているので、図に示したように全反射し
て30b−2面に向けられ、30b−2面でも全反射す
ることになるので、結局30b−1面へ到達した光線は
光学スケール3の円筒部材の内部に進入することなく、
略入射方向に戻されることになる。同様に30b−2面
に到達した光線も全反射を繰り返して戻される。
る2つの傾斜面30b−1、30b−2の範囲に到達す
る光束は、円筒部材内に進入することなく反射され、格
子部30aに到達した光線のみが円筒部材の内部に進む
ことになる。即ち、第1領域3aにおいてV溝型の格子
3dは透過型の振幅回折格子と同様の作用を有する。
され、格子の作用により0次、±1次、、±2次・・・
の回折光が生じ、0次光及び±1次光の2つ若しくは3
つの光束同士の干渉の結果、第1領域3aの格子のフー
リエ像が光学スケール3の内部に結像される。フーリエ
像は格子面より後方に距離Lを基本としてその正の整数
倍の位置に繰り返し結像される。
ーリエ像が第2領域3bの格子面上に結像されるよう
に、光源波長λ、格子ピッチP、レンズ系2の位置が設
定されている。このフーリエ像の明暗ピッチは第1領域
3a及び第2領域3bの格子3dであるV溝のピッチP
と等しくなる。
光束は図3(B)に示すように略垂直入射するため直線
透過してフォトディテクタ4cに到達する。又、V溝面
を形成する2つの傾斜面30b−1及び30b−2に到
達した光線は、各々の面に略45°の入射角をもって入
射するためそれぞれ異なる方向に大きく屈折して各々デ
ィテクタ4a及び4bに到達する。
光束に対して異なる方向に傾斜した2つの傾斜面、及び
V溝とV溝の間の平面の合計3種の傾き方向の異なる面
により、光束は3つの方向に別れて進み、各々の面に対
応した位置に設けられた各フォトディテクタ4a,4
b,4cに到達する。即ち第2領域3bにおいてV溝格
子は光波波面分割素子として機能する。
トディテクタ4a,4b,4cで検出される光量が変化
する。格子の位置とフーリエ像の位置の相対的変位に応
じ、各フォトディテクタに入射する光量バランスが変化
し、その結果、光学スケール3が反時計廻りに回転した
とすると、図4(A)に示すような光学スケール3の回
転に伴う光量変化が得られる。
軸は受光光量である。信号a,b,cはそれぞれフォト
ディテクタ4a,4b,4cに対応している。尚、逆に
光学スケール3が時計廻りに回転した場合はaは4b、
bは4a、cは4cの出力となる。この違いによって回
転方向を判別することができる。
トが非常に高く理想に近い場合の理論的な光量変化の様
子を示したものであり、実際にはフーリエ像のコントラ
ストがもっと低い為、図4(B)のように各光量は略正
弦波状に変化する。これらの信号を基に光学スケール3
(回転体6)の回転角度や回転量あるいは回転速度や回
転加速度等の回転情報を得ている。
あるレーザーダイオード1からの光束の波長をλ、格子
3dのピッチをPとする時(但し、D=N・P2 /λ
(N:自然数)の関係がある。)前記光照射手段LRか
ら出射するコリメート光が前記第1スケール3aに入射
し光変調を受けて前記第2スケール3b上でトールボッ
ト干渉による該第1スケールと同一の周期性よりなる干
渉縞を形成する場合の該第2スケール近傍における干渉
縞のコントラスト変化を示している。
一周期としてその長さの正の整数倍ごとに干渉縞のコン
トラストが最高に達し、P2 /λの一周期の中間でコン
トラストが最低になる。従って、トールボット干渉によ
る干渉縞が形成される該第1スケール3aからの距離を
Lとする時、L=N・P2 /λ、即ち該円筒状の光学ス
ケール3の直径Dに対してLが一致する場合に最も適切
な回転情報の信号出力が得られる。
変化Δtなどにより光源であるレーザーダイオード1の
波長λが変化すると距離Lが変化し直径Dに対してズレ
た位置に該干渉縞が形成されるので、上記の理由により
第2スケール3b近傍にはコントラストの低下した干渉
縞が位置し、その結果劣化した回転情報の信号出力しか
得られないことになる。
P(n:スリットの総数)より θL/θt=N・(−P2 /λ2 ・θλ/θt+2P/λ・θP/θt) θD/θt=n/π・θP/θt であり、θL/θt−θD/θtの差(Δ)を極力小さ
くすることが有効である。
対する波長の変化は一般的に0.3nm/℃程度、円筒
状の光学スケール3を構成するプラスチック材料を線膨
張率の小さいポリカーボネイト(線膨張率:7.0E−
5mm/℃)などで構成すると、n:500〜5000
の中パルス領域においては θP/θt=π/n・θD/θt=4.4E−5〜4.4E−4 nm/℃ ・・・・・(2) と考えてよいからθλ/θt=0.3nm/℃に比較し
て非常に小さいと言える。従って、Δは主に温度による
波長の変化に因っており、この変化を考慮した次数Nの
使用範囲の決定が必要になる。
渉縞のコントラスト変化図でL=N・P2 /λを中心に
して(N−1/2)・P2 /λ、もしくは(N+1/
2)・P2 /λだけ円筒状の光学スケール3の直径Dか
ら離れた位置でコントラストが最低になっている。Δの
許容量をD=Lの時のコントラスト最高の値IMAX に対
して20%低下とすると Δ=1/5・P2 /λ ・・・・・(3) であり(1),(2),(3)式から、光源であるレー
ザーダイオード1の波長λは通常850nm以下で、温
度変化の幅を一般的に常温25℃に対し±25℃と考え
てよいから |θL/θt−θD/θt|≒N・P2 /λ2 ・θλ/θt 1/5・P2 /λ≦N・P2 /λ2 ・θλ/θt・25 ∴ θλ/θt≦λ/(N・5・25) となる。
件に適するのは、N≦22であることが分かる。
定し、高精度な回転情報を得ている。
の線膨張率をηとするとη=6.6E−4からΔ=N・
P2 /λ・η(1+η)で、上記の条件下では温度によ
る波長λの変化によるLの変化と比較してその影響は小
さいといえる。
エンコーダーの実施例2の要部断面図、図7は図6の一
部分の拡大説明図である。
動物体の移動情報や回転する回転物体の回転情報の検出
を対象としているがロータリーエンコーダーにおいても
同様に適用可能である。
の光束を放射するレーザダイオード等の光源11と焦点
距離f0 のレンズ系(図では薄肉系で表現している)1
2とを有している。13は光学スケールであり、位置1
3aに格子ピッチPの格子より成る第1スケール(G
1)を有し、又位置13bに同じく格子ピッチPの格子
より成る第2スケール(G2)とを有している。14は
受光手段であり、実施例1と同様に3つの受光素子を有
している。
ール(G1)に向けて平面波の光束が入射する。該第1
スケール(G1)によって光変調(回折)された光束は
該第1スケール(G1)の後方の距離をZ+としたとき Z+=N・P2 /λ0 (Nは自然数) の位置71に該第1スケール(G1)と同一の周期性よ
りなる干渉縞を形成する。
1)と同一の格子定数Pよりなる第2スケール(G2)
が置かれている。該第1スケール(G1)がa方向に移
動する時に該第2スケール(G2)をそれとは逆の−a
方向に移動させるか、又は固定しておくことにより、該
第2スケール(G2)後方に設けられた受光手段14へ
該第2スケール(G2)で光変調された光束が導かれ
る。これにより受光手段14からは該第1スケール(G
1)の移動量に応じた信号出力が得られる。
変化などにより光源11からの光束の波長λ0 やレンズ
12の焦点距離f0 、又光源11とレンズ12を保持す
る支持体15などの熱膨張による光源からレンズ12ま
での間隔の変化によって、前記距離Z+の位置71に形
成されるべき干渉像が異なる位置に形成され、それによ
り該第2スケール(G2)近傍ではコントラストの低下
した干渉縞が位置することになる。その結果劣化した該
第1スケール(G1)の移動情報の信号出力しか得られ
ないことになる。
距離Z+の位置71の変化を次の如く各要素を適切に設
定することにより最小にすると共に前記光照射手段LR
の全長を適切に設定している。
化Δt後における焦点距離をf´,θn/θtをレンズ
12の屈折率温度係数、α´をレンズ12の線膨張係数
とし、 θf0 /θt=f0 {−1/(n−1)・θn/θt+α´} =f0 ・α とすると f´=(1+α・Δt)f0 ・・・・・(21) となる。
化Δt後における波長をλ´とし、γを波長温度係数と
して λ´=λ0 +γ・Δt ・・・・・(22) とおく。
温度変化Δt後における光源11からレンズまでの間隔
変化は (1+β・Δt)f0 ・・・・・(23) となる。又、温度変化Δt後におけるレンズ12の焦点
位置からの光源11のズレをΔLとすると、該第1スケ
ール(G1)からみた光源11までの距離Z0は、 Z0 =f´・(f´−ΔL)/ΔL ・・・・・(24) となる。(但し、第1スケールG1とレンズ12までの
間隔はZ0 に対して十分小さいとする。) (21),(23)式から、 ΔL=(α−β)Δt・f0 従って、(24)式の距離Z0 は、 Z0 =(1+α・Δt)(1+β・Δt)f0 /(α−β)Δt ・・・・・(25) となる。
には次の関係がある。
慮し、温度変化Δt後の該干渉縞の形成する位置までの
距離Z+の許容範囲を本実施例ではN・P2 /λ0 を中
心にして、±1/5・P2 /λ0 以内とし、 (N−1/5)P2 /λ0 ≦Z+≦(N+1/5)P2 /λ0 ・・・・・(27) となるようにλ0 ,P,Nの各条件によって最適なf0
を決定している。
で構成されるのが一般的であり、該支持体15は、その
線膨張係数が10-5mm/℃オーダーのものが一般的で
ある。
製と該支持体15の例を示してある。
長温度係数とすると γ=0.3×10-6mm/℃である。
の時Z0 >0であるから、該第2スケール(G2)の位
置(N・P2 /λ0 )に対して、(26)式で示される
前記干渉縞の形成される位置までの距離Z+は第1スケ
ールG1側と反対側にシフト、即ち(27)式での(N
+1/5)P2 /λ0 の方へシフトし、(α−β)Δt
<0の時Z0 <0であるから、距離Z+は第1スケール
G1側にシフト、即ち(27)式での(N−1/5)P
2 /λ0 の方へシフトする。尚、この様子は図7に示し
ている。
5) 従って、該レンズ12の焦点距離f0 >0からU<0で
あることが必要である。
50nm以下で、温度変化の幅を一般的に常温25℃に
対しΔt=±25℃と考えると、 γ・Δt/(λ0 +γ・Δt)<1/(5N) となり、λ0 >>γを考慮してΔt<0の時はNに制限
はないが、Δt>0のときは、 N<(λ0 +γ・Δt)/(5・γ・Δt) から本実施例では ∴ N≦22 (Nは自然数) としている。
手段LRの全系を適正に設定する条件を次に示す。
-6mm/℃ β=2.7×10-5mm/℃ , Δt=±25℃ γ=0.3×10-6mm/℃ とすると、 (例1−1)P=50μの時 ◇(α−β)Δt>0の時 1/48.408≦(785×10-6+0.3×10-6・(-25))/(15・0.052 )-
(3.0 ×10-6-2.7×10-5)・(-25)/(1+3.0×10-6・(-25))/
(1+2.7×10-5・(-25))/f0 ◇(α−β)Δt<0の時 (785×10-6+0.3×10-6・(+25))/(15・0.052 )-(3.0 ×10
-6-2.7×10-5)・(+25)/(1+3.0×10-6・(+25))/(1+2.7×10
-5・(+25))/f0≦1/47.134 この両式を満たすf0 の値は、f0 ≧7.96 (例1−2)P=15μの時 ◇(α−β)Δt>0の時 1/5.790 ≦(785×10-6+0.3×10-6・(-25))/(20・0.0152 )
-(3.0 ×10-6-2.7×10-5)・(-25)/(1+3.0×10-6・(-25))/
(1+2.7×10-5・(-25))/f0 ◇(α−β)Δt<0の時 (785×10-6+0.3×10-6・(+25))/(20・0.0152 )-(3.0 ×10
-6-2.7×10-5)・(+25)/(1+3.0×10-6・(+25))/(1+2.7×10
-5・(+25))/f0≦1/5.675 この両式を満たすf0 の値は、f0 ≧9.93 (例−2):該レンズ12が樹脂製 (28)式において、 α=3.0×10-4mm/℃ , λ0 =785×10
-6mm/℃ β=2.7×10-5mm/℃ , Δt=±25℃ γ=0.3×10-6mm/℃ とすると、 (例2−1)P=50μの時 ◇(α−β)Δt>0の時 1/48.408≦(785×10-6+0.3×10-6・(+25))/(15・0.052 )-
(3.0 ×10-4-2.7×10-5)・(+25)/(1+3.0×10-4・(+25))/
(1+2.7×10-5・(+25))/f0 ◇(α−β)Δt<0の時 (785×10-6+0.3×10-6・(-25))/(15・0.052 )-(3.0 ×10
-4-2.7×10-5)・(-25)/(1+3.0×10-4・(-25))/(1+2.7×10
-5・(-25))/f0≦1/47.134 この両式を満たすf0 の値は、f0 ≧14.25 (例2−2)P=15μの時 ◇(α−β)Δt>0の時 1/5.790 ≦(785×10-6+0.3×10-6・(+25))/(20・0.0152 )
-(3.0 ×10-4-2.7×10-5)・(+25)/(1+3.0×10-4・(+25))/
(1+2.7×10-5・(+25))/f0 ◇(α−β)Δt<0の時 (785×10-6+0.3×10-6・(-25))/(20・0.0152 )-(3.0 ×10
-4-2.7×10-5)・(-25)/(1+3.0×10-4・(-25))/(1+2.7×10
-5・(-25))/f0≦1/5.675 この両式を満たすf0 の値は、f0 ≧2.20 本実施例では以上のようにして(28)式の関係を使っ
て前記f0 ,λ0 ,P,Nの各要素の適正な関係を導い
ている。
断面図である。図中図1で示した要素と同一要素には同
符番を付している。
構成において第1スケール3aから受光手段4に至る光
路中に、第2スケール3bで光変調された光束のうち不
要光が各受光素子に入射するのを防止したレンズ系81
又は絞り91より成る遮断手段を設けたことを特徴とし
ている。
調された3つの光束が各々対象とする各受光素子以外の
他の受光素子に入射する光束をいう。即ち受光束からの
出力信号に対してノイズとなる光束をいう。本実施例の
基本構成は図1の実施例1と略同じである。
ず本発明に係る遮断手段を用いない場合の各受光素子に
入射する光束の光路を図10、図11に示す。
ル3bと受光手段4との間の各光束(0次光、±1次
光)の重畳状態を示している。図10は第2スケール3
bで光変調し、受光素子4aに向かう光束を示し、図1
1は第2スケール3bで光変調し、受光素子4cに向か
う光束を示している。
スケール3aで光変調(回折)した光束のうち1次光、
0次光、−1次光が第2スケール3bで光変調され各受
光素子に入射する状態を各々分離して示している。実際
は0次光と±1次光が重なった状態で各受光素子に入射
している。
受光素子4aに入射する光路と対称となるので省略して
いる。
いないと第2スケール3bから距離Sの位置に置かれて
いる受光手段4の各受光面4a,4b,4cで、各光束
はそれぞれに対応した受光面以外の受光面に挿入する。
この結果、受光手段からの信号出力の波形のS/Nに影
響を与えコントラストを低下させる原因になっている。
大し、かつ受光面を広げて各光束の重畳を分離すること
が必要になる。又、前記光照射手段LRからの光束径を
小さくして各光束の重畳部分を少なくする方法がある。
しかしながらこれらの方法ではコントラストを低下させ
る原因になってくる。
スケール3bと受光手段4の間に正の屈折力を有するレ
ンズ81より成る遮断手段81を配置し受光手段4に向
かう各光束を集光させている。
点距離)になっている。このようにすることによって距
離Sの設定位置の精度が緩くなりかつ受光面の面積を小
さくすることが可能になってくる。
遮断手段81を用いることにより不要光が受光素子に入
射するのを防止している。
の前方に所定開口の絞りより成る遮断手段91を配置し
ている。本実施例の遮断手段91は、図12(A)に示
すように第2スケール3bの内部に±1次の干渉縞が現
われない領域を遮断するような図12(B)に示すよう
な開口91aを有している。
1を用いたときの各受光素子に入射する光束の光路を図
10、図11と同様にして示している。図13は受光素
子4aに入射する光束を示し、図14は受光素子4cに
入射する光束を示している。
絞り(遮断手段)91により遮光される光束を示してい
る。図に示すように本実施例では遮断手段91により不
要光が他の受光素子に入射するのを効果的に防止してい
る。
ことにより、受光手段4からの出力信号のS/N比を向
上させ良好なるコントラストを得ている。
ある。本実施例では図1の実施例1に比べて光照射手段
LRと受光手段4とをそれらの光軸が回転体6の回転軸
6aと略平行に配置した点が異っており、その他の構成
は同じである。
光束を反射プリズムより成る導光手段95により光学ス
ケール3cの第1スケール3aに入射させている。又光
学スケール3cの第2スケール3bで光変調した光束を
反射プリズムより成る導光手段96で受光手段4に入射
させている。
の縮小化を図り、装置全体の小型化を図っている。
干渉を利用したロータリーエンコーダーやエンコーダー
において、光学スケールの直径(D)、格子ピッチP等
の構成、光照射手段からの光束の波長λ、レンズ系の焦
点距離f0 、光照射手段の支持体の材質そして光照射手
段や受光手段や光学スケールの配置等を適切に設定する
ことにより、高精度な回転情報又は移動情報が得られる
ロータリーエンコーダー及びエンコーダーを達成するこ
とができる。
図
トラストの説明図
ーエンコーダーの一部分の説明図
ーエンコーダーの一部分の説明図
ーエンコーダーの要部断面図
Claims (8)
- 【請求項1】 透明部材より成る円筒部材の周囲に一定
周期の格子より成る光学スケールを設けた回転体の該光
学スケールのうちの第1スケールに光照射手段からの光
束を照射し、該第1スケールで光変調された光束を該光
学スケールのうちの第2スケールに入射させ、該第2ス
ケールで光変調された光束を受光手段で受光し、該受光
手段からの信号を用いて該回転体の回転情報を検出する
際、該光学スケールの直径をD、該光照射手段からの光
束の波長をλ、該格子のピッチをP、整数をNとし、 D=N・P2 /λ としたときN≦22を満足するように各要素を設定した
ことを特徴とするロータリーエンコーダー。 - 【請求項2】 円筒部材の周囲に一定周期の格子より成
る光学スケールを設けた回転体の該光学スケールのうち
の第1スケールに光照射手段からの光束を照射し、該第
1スケールで光変調された光束を該光学スケールのうち
の第2スケールに入射させ、該第2スケールで光変調さ
れた光束を複数の受光素子を有する受光手段で受光し、
該受光手段からの信号を用いて該回転体の回転情報を検
出する際、該第1スケールから該受光手段に至る光路中
に該第2スケールで光変調された光束のうち不要光が各
受光素子に入射するのを遮断する遮断手段を設けたこと
を特徴とするロータリーエンコーダー。 - 【請求項3】 前記遮断手段を正の屈折力を有するレン
ズ系又は絞りより構成したことを特徴とする請求項2の
ロータリーエンコーダー。 - 【請求項4】 前記光学スケールの格子は回転方向に沿
って入射光束を光変調させる傾斜面を有する凹凸形状よ
り成っていることを特徴とする請求項1又は2のロータ
リーエンコーダー。 - 【請求項5】 一定周期のピッチPの格子より成る光学
スケールを設けた移動体の該光学スケールのうちの第1
スケールにレンズ系を有する光照射手段の光源からの基
準波長λ0 の光束を照射し、該第1スケールで光変調さ
れた光束を該光学スケールのうちの第2スケールに入射
させ、該第2スケールで光変調された光束を受光手段で
受光し、該受光手段からの信号を用いて該移動体の移動
情報を検出する際、該レンズ系の焦点距離温度係数を
α、該光源の波長温度係数をγ、該光照射手段を支持す
る支持体の線膨張係数をβ、自然数をN、環境温度変化
量をΔtとしたとき λ0 /{(N+1/5)P2 }≦ (λ0 +γ・Δt)/(N・P2 ) −(α−β)Δt/{(1+α・Δt)(1+β・Δt)f0 } ≦λ0 /{(N−1/5)P2 } なる条件を満足することを特徴とするエンコーダー。 - 【請求項6】 前記自然数NをN≦22となるように各
要素を設定したことを特徴とする請求項5のエンコーダ
ー。 - 【請求項7】 前記ピッチPを15μ≦P≦50μより
構成したことを特徴とする請求項5のエンコーダー。 - 【請求項8】 前記光学スケールの格子は移動方向に沿
って入射光束を光変調させる傾斜面を有する凹凸形状よ
り成っていることを特徴とする請求項5のエンコーダ
ー。
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