JPH0525633A - アルミニウム薄膜の形成方法および抵抗加熱用ボート - Google Patents

アルミニウム薄膜の形成方法および抵抗加熱用ボート

Info

Publication number
JPH0525633A
JPH0525633A JP20755191A JP20755191A JPH0525633A JP H0525633 A JPH0525633 A JP H0525633A JP 20755191 A JP20755191 A JP 20755191A JP 20755191 A JP20755191 A JP 20755191A JP H0525633 A JPH0525633 A JP H0525633A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
boat
chamber
acrylic resin
resistance heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20755191A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Odagiri
耀 小田切
Shigeki Daikuhara
茂樹 大工原
Takaaki Aoyama
貴昭 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHINKURON KK
Original Assignee
SHINKURON KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHINKURON KK filed Critical SHINKURON KK
Priority to JP20755191A priority Critical patent/JPH0525633A/ja
Publication of JPH0525633A publication Critical patent/JPH0525633A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 溶融室から主蒸発室へアルミニウムが流れ込
み易い温度勾配をもつボート33の溶融室にアルミニウ
ム線51を逐次供給し、蒸着室11の真空を破ることな
く、第1および第2入換室13,15からアクリル系樹
脂基板61を順次蒸着室11に導入し、アクリル系樹脂
基板61にアルミニウムを連続して蒸着する。 【効果】 真空蒸着により、レーザーディスク等のアク
リル系樹脂基板に、アルミニウム薄膜を連続して形成で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクリル系樹脂からな
る基板上へアルミニウム薄膜を形成する方法、抵抗加熱
用ボートおよびこれを用いたアルミニウム薄膜の連続形
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザーディスク等においては基板とし
てアクリル系樹脂が用いられており、この基板上にアル
ミニウム薄膜が形成されている。
【0003】従来は、バッチ型の真空蒸着装置を用い、
一度に多数枚の基板をセットし、フィラメント型の抵抗
加熱蒸着源にアルミニウム線を吊るし、真空蒸着法によ
りアルミニウム薄膜をアクリル系樹脂基板上に形成して
いた。
【0004】しかし、バッチ法は生産性が悪く、特にレ
ーザーディスクのように基板が大きい場合には問題であ
る。また、無塵化による品質改善、ロボット化による省
力化の観点からも連続製造システムの導入が望ましい。
【0005】連続して薄膜を形成する一般的な手法とし
ては、スパッタ法がある。スパッタ法によれば、同一の
ターゲットを長期間使用できるので、真空蒸着法のよう
にアルミニウムを蒸発源に逐次供給する必要がない。
【0006】しかしながら、スパッタ法でアクリル系樹
脂からなる基板上にアルミニウム薄膜を形成した場合
は、アルミニウム薄膜の付着強度が著しく低く、実使用
に耐え得る薄膜が得られなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、真空雰囲気
を破ることなく連続的にアクリル系樹脂基板上にアルミ
ニウム薄膜を形成することを目的とする。
【0008】本発明は、また、上記アルミニウム薄膜の
形成に好適な抵抗加熱用ボート、およびこのボートの一
般的なアルミニウム連続蒸着への適用を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のアクリル系樹脂
基板へのアルミニウム薄膜の形成方法は、蒸着室の真空
雰囲気を破ることなく、アルミニウムを蒸発源に供給す
るとともに、アクリル系樹脂からなる基板を逐次蒸着室
内に導入し、アクリル系樹脂からなる基板上にアルミニ
ウムを連続して真空蒸着することを特徴とする。
【0010】本発明の抵抗加熱用ボートは、抵抗発熱体
からなり、底の深い凹部からなる主蒸発室と、底の浅い
凹部からなり主蒸発室に連通する溶融室とを有し、か
つ、電流が流される方向と直交する断面において、溶融
室形成部のボートの断面積と主蒸発室形成部のボートの
断面積との比を調整し、アルミニウムが主蒸発室へ流れ
込み易い温度勾配を持たせたことを特徴とする。
【0011】本発明のアルミニウムの蒸着方法は、上記
抵抗加熱用ボートの溶融室にアルミニウムを逐次供給
し、真空雰囲気を破ることなくアルミニウムを連続して
蒸着せしめることを特徴とする。
【0012】
【実施例】図1は本発明の実施例で用いられる装置を示
す一部省略説明図である。真空蒸着装置は、真空ポンプ
21を具えた蒸着室11と、それぞれ真空ポンプ23,
25を具えた第1入換室13および第2入換室15とか
ら構成されている。蒸着室11と2つの入換室13,1
5とは、それぞれゲートバルブ17,19で結ばれてい
る。さらに、2つの入換室13,15は、それぞれドア
バルブ16,18で大気と結ばれている。レーザーディ
スク等のアクリル系樹脂基板61は、図示しない基板ホ
ルダおよび搬送手段により、ゲートバルブ17または1
9を開いた状態で、第1入換室13−蒸着室11間、お
よび第2入換室15−蒸着室11間を搬送される。
【0013】蒸着室11内の抵抗加熱用電極27,29
間には、ボート33(抵抗加熱蒸発源)が取り付けられ
ている。ボート33の上部には、開閉自在にシャッタ3
1が設けられている。
【0014】アルミボビン59に巻回されたアルミニウ
ム線51は、駆動ローラ53を回転することにより、そ
の必要量がボート33に供給される。55,57はガイ
ドローラを示す。
【0015】アルミニウム薄膜の形成に際しては、真空
ポンプ21により蒸着室11を排気したのち、ゲートバ
ルブ17を開いてアクリル系樹脂基板61を蒸着室11
に入れた状態で、シャッタ31を開き、抵抗加熱用電極
27,29に電流を流してボート33を加熱しボート3
3からアルミニウムを蒸着する。蒸着に必要なアルミニ
ウム線51は、駆動ローラ53により、ボート33に逐
次供給する。
【0016】蒸着室11内のアクリル系樹脂基板61へ
のアルミニウム蒸着が終了すると、シャッタ31を閉
じ、蒸着済みの基板61を第1入換室に戻し、ゲートバ
ルブ17を閉じる。ついで、既に新しい未蒸着のアクリ
ル系樹脂基板61がセットされ、真空排気された第2入
換室15との間のゲートバルブ19を開き、新たなアク
リル系樹脂基板61を蒸着室11の蒸着位置にセットす
る。新たな蒸着の準備ができたら、シャッタ31を開
き、再びアルミニウム蒸着を行なう。なお、上記のアク
リル系樹脂基板61の入換え操作中も、アルミニウムの
ボート33からの蒸発は続行しておき、シャッタ31を
閉じることにより、基板61へのアルミニウムの飛翔を
防止しておく。
【0017】蒸着している間に、第1入換室13の真空
を破り、ドアバルブ16を開き、蒸着済みのアクリル系
樹脂基板61を搬送機構で外部に取り出し、新たな基板
61に交換し、搬送機構で第1入換室13にセットし、
ドアバルブ16を閉め、次回の蒸着に具えて真空排気す
る。このように、第1および第2入換室13,15を交
互に使用し、蒸着室11の真空を破ることなく、アクリ
ル系樹脂基板61にアルミニウムを連続して真空蒸着す
ることができる。実際の装置は、第1入換室13と第2
入換室15を扇形にすることにより、第1入換室13と
第2入換室15から同じ位置に基板61を取り出せるよ
うになっている。また、真空蒸着は短時間で終了するの
で、装置の運転速度を決めるのは、基板61の入換えに
要する時間である。よって必要に応じて、さらに多くの
入換室を設けてもよい。
【0018】アルミニウムは非常に濡れが大きく、通常
の金属ボートではこぼれ落ちてしまう。そこで本発明で
は、図2,3に示したボートを使用することが望まし
い。図2(A)は本発明のボート33の実施例を示す平
面図、図2(B)はその側面図である。また、図3
(A)は図2(A)の線A−Aに沿った断面図、図3
(B)は同じく線B−Bに沿った断面図である。このボ
ート33は、ブロック状の窒化ボロン(BN)と二硼化
チタン(TiB2) から形成され、凹部からなる主蒸発
室35と、主蒸発室35よりも浅い凹部からなり、主蒸
発室35に連通する溶融室37とを有する。さらに溶融
室37の周辺には、刻設部39,41が設けられてい
る。この結果、図3(A),(B)に示すように、ボー
ト33に電流が流される方向と直角方向の断面積につい
ては、溶融室37の端の部分の方が、主蒸着室35の設
けられている部分よりも狭い。よって、ボート33に電
流を流してボート33を抵抗加熱すると、溶融室37の
端の部分が最も温度が高く、主蒸発室35へ向かって温
度勾配を持つ。そこで、溶融室37の中央部にアルミニ
ウム線51を供給すると、アルミニウムは濡れが大きく
温度が高い部分から低い部分へ流れるという性質を有す
るので、溶融したアルミニウムは主蒸着室35に流れ込
み、ここで速やかに蒸発し、溶融室37を乗り越えてボ
ート33の支持部分へ流れて固化することなく、確実
に、かつ、高い再現性でアルミニウムを真空蒸着するこ
とができる。
【0019】なお、図2,3に示したボート33は、ア
クリル系樹脂基板以外の材質の基板へのアルミニウム蒸
着、さらにはアルミニウムと同様の性質を有する材料な
ど、アルミニウム以外の蒸着材料の蒸着用ボートとして
利用できる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、真空蒸着により連続し
てアクリル系樹脂基板にアルミニウムを蒸着することが
でき、高い生産で付着強度に優れたアルミニウム薄膜が
得られ、また、ロボット化やクリーン化も容易である。
また、本発明の抵抗加熱用ボートを用いることにより、
アルミニウム等を確実に蒸着することができ、再現性が
高く、連続蒸着も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルミニウム薄膜の形成方法の実施例
を示す説明図である。
【図2】(A)は本発明のボートの実施例を示す平面
図、(B)は同じく側面図である。
【図3】(A)は図2(A)の線A−Aに沿った断面
図、(B)は同じく線B−Bに沿った断面図である。
【符号の説明】
11 蒸着室 13 第1入換室 15 第2入換室 16,18 ドアバルブ 17,19 ゲートバルブ 21,23,25 ポンプ 27,29 抵抗加熱用電極 31 シャッタ 33 ボート 35 主蒸発室 37 溶融室 39,41 刻設部 51 アルミニウム線 53 駆動ローラ 55,57 ガイドローラ 59 アルミボビン 61 アクリル系樹脂基板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸着室の真空雰囲気を破ることなく、ア
    ルミニウムを蒸発源に供給するとともに、アクリル系樹
    脂からなる基板を逐次蒸着室内に導入し、アクリル系樹
    脂からなる基板上にアルミニウムを連続して真空蒸着す
    ることを特徴とする、アクリル系樹脂基板上へのアルミ
    ニウム薄膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 蒸発源として抵抗発熱体からなるボート
    を用いる請求項1に記載のアクリル系樹脂基板上へのア
    ルミニウム薄膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 抵抗発熱体からなるボートとして、底の
    深い凹部からなる主蒸発室と、底の浅い凹部からなり主
    蒸発室に連通する溶融室とを有し、かつ、電流が流され
    る方向と直交する断面において、溶融室形成部のボート
    の断面積を調整することにより主蒸発室形成部へアルミ
    ニウムが円滑に流れ込むような形に成形したボートを用
    い、溶融室にアルミニウムを供給して溶融せしめる請求
    項2に記載のアクリル系樹脂基板上へのアルミニウム薄
    膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 抵抗発熱体からなり、底の深い凹部から
    なる主蒸発室と、底の浅い凹部からなり主蒸発室に連通
    する溶融室とを有し、かつ、電流が流される方向と直交
    する断面において、溶融室形成部のボートの断面積と主
    蒸発室形成部のボートの断面積との比を調整することに
    より、アルミニウムが主蒸発室へ流れ込みやすい温度勾
    配を持たせたことを特徴とする抵抗加熱用ボート。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の抵抗加熱用ボートの溶
    融室にアルミニウムを逐次供給し、真空雰囲気を破るこ
    となくアルミニウムを連続して蒸着せしめることを特徴
    とするアルミニウム薄膜の形成方法。
JP20755191A 1991-07-23 1991-07-23 アルミニウム薄膜の形成方法および抵抗加熱用ボート Pending JPH0525633A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20755191A JPH0525633A (ja) 1991-07-23 1991-07-23 アルミニウム薄膜の形成方法および抵抗加熱用ボート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20755191A JPH0525633A (ja) 1991-07-23 1991-07-23 アルミニウム薄膜の形成方法および抵抗加熱用ボート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0525633A true JPH0525633A (ja) 1993-02-02

Family

ID=16541610

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20755191A Pending JPH0525633A (ja) 1991-07-23 1991-07-23 アルミニウム薄膜の形成方法および抵抗加熱用ボート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0525633A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0846785A2 (en) * 1996-12-03 1998-06-10 Harris Corporation A method of metalizing ceramic members
WO2011116565A1 (zh) * 2010-03-23 2011-09-29 东莞宏威数码机械有限公司 蒸发镀膜设备

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0846785A2 (en) * 1996-12-03 1998-06-10 Harris Corporation A method of metalizing ceramic members
EP0846785A3 (en) * 1996-12-03 2000-09-20 Harris Corporation A method of metalizing ceramic members
WO2011116565A1 (zh) * 2010-03-23 2011-09-29 东莞宏威数码机械有限公司 蒸发镀膜设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI281948B (en) Vacuum evaporation plating machine
JPH0525633A (ja) アルミニウム薄膜の形成方法および抵抗加熱用ボート
US6316054B1 (en) Carbon layer forming method
JPS6173875A (ja) 流路幅調整板付き真空蒸着装置
JPS60181264A (ja) 製膜方法およびその装置
JP3426660B2 (ja) インライン型スパッタ装置
EP0913714B1 (en) Mechanism for imparting water repellency to both sides simultaneously
JP2854478B2 (ja) 連続式スパッタリング装置
JP3439993B2 (ja) マグネトロンスパッタ装置
JP5127372B2 (ja) 蒸着装置
JPS6328985B2 (ja)
EP1013793A2 (en) Process and apparatus for material deposition
JP4058122B2 (ja) 光学素子用誘電体多層膜の成膜装置
JPS5739172A (en) Apparatus for preparing thin film
JPS61130486A (ja) 気相成長装置
KR100489301B1 (ko) 진공증착을 이용한 금속 필름 제조방법
JPH0372073A (ja) 密着性の優れたセラミック被覆長尺物の製造方法
JPH02173260A (ja) スパッタリング装置
JPS59154642A (ja) 耐摩耗性磁気記録体並にその製造法
JPH02277768A (ja) スパッタリング方法
Usoskin et al. Double-step integrated deposition process for multilayers with accurate periodicity
KR0139395B1 (ko) Vtr 헤드 드럼에 다이아몬드상 카본을 코팅하기 위한 방법 그리고 다이아몬드상 카본이 코팅되어 있는 vtr 헤드드럼
JPH04362030A (ja) ガラス光学素子成形金型及び成形金型の表面保護膜形成方法
JPH0558063B2 (ja)
JPS6067656A (ja) 真空蒸着方法