JPH05256066A - 扉の気密保持装置 - Google Patents

扉の気密保持装置

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JPH05256066A
JPH05256066A JP4353274A JP35327492A JPH05256066A JP H05256066 A JPH05256066 A JP H05256066A JP 4353274 A JP4353274 A JP 4353274A JP 35327492 A JP35327492 A JP 35327492A JP H05256066 A JPH05256066 A JP H05256066A
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Matsumi Ishibashi
松美 石橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的大型の建造物の開口部を扉で閉めた
時に、扉の内側と外側とを気密保持する扉の気密保持装
置を提供すること。 【構成】 扉7の一面の上側及び両側に設けられ、且
つ、扉7が開閉方向と直角方向の開口部2側に接近した
時に開口部2の上側及び両側の周壁9に密着する上部パ
ッキン37及び側部パッキン38と、扉7の下方の幅方
向全長に亘って設けられ扉7が開口部2側に接近した時
に扉7の下方から突出して床面27に密着する下部パッ
キン34とを備え、更に、前記側部パッキン38の下方
端部を開口部2側に向かって下方に傾斜する傾斜面38
aに形成し、この傾斜面38aに沿って前記下部パッキ
ン34を突出自在に設けることによって、開口部2を扉
7で閉めた時に、開口部2における扉7の内側と外側と
を気密保持すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建造物の開口部を扉
で閉めた時に、扉の内側と外側とを気密保持する扉の気
密保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来技術としては、実開昭58
−86893号公報に開示される扉の密封装置がある。
この装置は、図10に示すように、開口部2を設けた扉
7の下縁の長手方向に亘って板バネ36を扉7の外側に
向けて湾曲するように配置し、当接棒32が扉側縁から
突出する側における板バネ36の端部を該当接棒32に
連結し、且つ上記と反対側における板バネ36の端部を
扉7内に固定して、下部パッキン34を該板バネ36の
ほぼ中央部分に取り付けることによって、当接棒32の
扉側縁からの突出端が扉7内に圧し込まれた際に下記パ
ッキン34が扉7の下縁から突出して扉7の下縁と床面
37との隙間を密封するように構成したものである。
尚、扉7は、開口部2の上方に設けてあるレール5を移
動する戸車17とドアハンガー14を介して吊支され
て、レール5方向に吊支した状態で移動できるようにな
っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術によると、扉7の下縁の長手方向に亘って設けら
れている下部パッキン34を板バネ36によって扉7の
下縁から床面37に対して垂直に押し出す構造となって
いるので、下部パッキン34と床面37は完全密封され
るものの、図11に示すように、扉7の両側の側部パッ
キン38の下方端部と下部パッキン34との間に隙間L
を生じ、この隙間Lを介して図12に示すように扉7の
内側と外側との間に空気の流出入が生じて、開口部2の
周囲を完全に密封状態に保持できない問題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は上記事情に鑑
みてなされたものであって、その手段とするところは、
扉の一面の上側及び両側に設けられ、且つ、扉が開閉方
向と直角方向の開口部側に接近した時に開口部の上側及
び両側の周壁に密着する上部パッキン及び側部パッキン
と、扉の下方の幅方向全長に亘って設けられ扉が開口部
側に接近した時に扉の下方から突出して床面に密着する
下部パッキンと、を備えてなる扉の気密保持装置におい
て、前記側部パッキンの下方端部を開口部側に向かって
下方に傾斜する傾斜面に形成し、この傾斜面に沿って前
記下部パッキンを突出自在に設けたことにある。
【0005】
【作用】上記手段によると、下部パッキンが側部パッキ
ンの下方端部の傾斜面に沿って扉の下方から突出するよ
うに構成したので、上部パッキン、2つの側部パッキン
及び下部パッキンは相互に密着した状態でそれぞれ開口
部の周壁及び床面に密着することになるので、それぞれ
のパッキン間及びそれぞれのパッキンと周壁及び床面と
の間に隙間が生ずることなく開口部を完全に仕切ること
ができる。
【0006】
【実施例】この発明の実施例について、以下図1乃至図
9に基づいて説明する。
【0007】まず、この実施例の扉の気密保持装置を含
む自動扉装置の全体構成について説明する。この自動扉
装置は、人等が通過する間口の開口部2の上方の固定枠
3に固定して設けた無目4内に直縦方向に敷設した2本
のレール5と、該2本のレール5にそれぞれ案内される
2つの懸吊装置6と、該2つの懸吊装置6に回転自在に
懸吊される1つの扉7と、扉7の一面の上側面と両側面
に取付た上部パッキン37と側部パッキン38と及び扉
7の下方に設けた下部パッキン34からなる気密保持装
置と、該扉7を開口部2に沿って開閉駆動させる駆動装
置8と、前記開口部2の上側及び両側の周壁9に取付け
た三方枠10と、扉7の下方に設けた前記下部パッキン
34を含む下部気密装置11及び下部押付装置12とか
ら構成される。
【0008】前記気密保持装置の2つの側部パッキン3
8の下方端部は、開口部2側に向って下方に傾斜する傾
斜面38aを有すると共に、下部パッキン34はこの傾
斜面38aに沿って床面に突出自在となっている。
【0009】前記上枠4内に設ける2本のレール5は、
図7及び図8の概略説明図に示すように、扉7の閉鎖位
置で扉7が前記三方枠10側に移動するように一方の端
部で周壁9(建屋)側へ折れ曲がった傾斜部13を形成
している。前記2つの懸吊装置6は、前記2本のレール
5にそれぞれ対応するもので、図1乃至図4に示すよう
に、ドアハンガー14の上方に取付軸15を介して設け
られ、且つ、開口部2側と反対側の外側の一端にのみつ
ば16を形成して一方側の脱輪防止を図るレール5上を
運行する戸車17と、該戸車17のつば16を設けない
側である開口部2側からレール5の側面に当接しながら
回転し内側への脱輪防止を図る内側案内ローラ18と、
前記ドアハンガー14に取付けられ内側案内ローラ18
を支持する支持板19と、前記ドアハンガー14の下方
に取付けられレール5の下方に位置して上下方向の振動
による脱輪の防止のために設けられたガイドローラ20
と、ドアハンガー14の下方の水平部14aに貫通して
取付けられ、該ドアハンガー14を水平方向に回転自在
にさせる回転懸吊軸21からなる。回転懸吊軸21の上
部には係止部21aが形成され、この係止部21aがベ
アリング部21bを介して前記ドアハンガー14の水平
部14aに懸吊している。また、回転懸吊軸21の下部
には取付部21cが形成され、この取付部21cが扉7
の上方面の2箇所に連結される。これにより扉7は回転
懸吊軸21、水平部14a、ドアハンガー14および戸
車17を介してレール5上に懸吊される。
【0010】前記駆動装置8は、無目4内設けられてお
り、モーター等の駆動源22と、この駆動源22によっ
て回転駆動する駆動プーリー23と従動プーリー24
と、両プーリー23、24に巻回されその両端が扉7の
上方に設けた連結扞25に固定された駆動ベルト26か
らなる。
【0011】前記下部気密保持装置11は、前記気密保
持装置の一部を構成し、扉7が閉鎖位置にあるとき扉7
の下方と床面27の間を遮断して、防音、気密を完全な
らしめる装置であって、扉7の下端に設けた下部取付枠
28の内部においてその開口端29が内側(開口部2
側)斜め下方に向き、扉7の幅全域の長さを持った収納
框30と、該収納框30の長手方向(開閉方向)に形成
された摺動溝31内に摺動自在に嵌入されその一方端に
当接棒32を収納框30の一端から突出するように設け
た摺動体33と、前記収納框30の開口端29から前記
側部パッキン38の傾斜面38aに沿って斜め下方へ突
出自在な下部パッキン34と、一端が摺動溝31内でピ
ン35にて収納框30に固定され他端が前記摺動体33
にピン35にて固定されると共にその弓形の中央部が下
部パッキン34にピン35にて固定された板ばね36と
から構成される。
【0012】これによって、扉7が閉鎖位置に達する
と、当接棒32が開口部2の側面に当たって、摺動体3
3が摺動溝31内を内部方向へ移動することによって板
ばね36の撓みが大きくなり、下部パッキン34を開口
端29から斜め下方へ押し出して、扉7と床面27の間
の空間を遮断する。すなわち図7に示すように、下部パ
ッキン34の先端部の角度34aが90°に設定され、
かつその押出し方向を下方に45°で行うことにより、
扉7の閉鎖位置では、側部パッキン38が三方枠10に
当接する位置38’に移動し、下部パッキン34は、下
方45°方向に位置34’へ押出される。従って、側部
パッキン38と下部パッキン34の垂直面は同一面とな
って三方枠10に密着し、下部パッキン34の下面が床
面27と密着するので、下方の床面27と三方枠10と
の隙間を完全に密閉することができる。
【0013】前記下部押付装置12は、前記下部取付枠
28の両端に取付けたくさび形の押付傾斜部39と、開
口部2の両端付近の床面27に設置した押付ローラ40
とからなり、扉7が扉閉鎖位置に達して押付傾斜部39
に押付ローラ40が当接することによって、扉7を開口
部2方向へ押圧するものである。
【0014】以上の構成からなる扉の気密保持装置を含
む自動扉装置の動作について説明する。
【0015】まず、扉7が開口部2を開放状態にしてい
る場合には、図7に示すようにレール5の直線部分の端
部上にそれぞれの戸車17が載った状態で静止してい
る。そして、扉7を移動して開口部2を閉鎖する場合に
は、駆動源22に回転指令を与え駆動させることによっ
て駆動プーリ23が回転すると、駆動ベルト26が動い
て連結扞25を介して扉7を閉鎖方向へ引っ張る。そし
て、閉鎖位置に接近すると、2つの戸車17がそれぞれ
の戸車17を載せているそれぞれのレール5の傾斜部1
3へほぼ同時に移動するが、このとき、戸車17のつば
16は外側の一方端にのみしか存在しないために容易に
レール5の直線部分から傾斜部13へと移動することが
できる。
【0016】そして、このとき戸車17の向きが傾斜部
13の傾斜方向に変わるのでこの戸車17を取り付けて
いるドアハンガー14の傾きもそれに応じて向きを変え
るが、ドアハンガー14は、扉7とは回転懸吊軸6を介
して回転自在であるので、扉7は傾斜部13の傾斜方向
すなわち開口部2方向へ開口部2と平行な状態を維持し
つつ接近してゆき、遂には開口部2の周壁9に設けた三
方枠10と扉7の上部パッキン37及び、側部パッキン
38が密着する。また、下部押付装置12の押付けロー
ラ40が押付け傾斜部39を押し付けるので、三方枠1
0と扉7の側部パッキン38も完全に密着する。一方、
戸車17が傾斜部13に移動する位置に達すると、扉7
の下方に設けた下部気密装置11の当接棒32が開口部
2の側面に当接し始めるので、前記したように徐々に下
部パッキン34が扉7の下方から斜め前方へと突出し始
め、遂には扉7の下方と床面27の間及び側部パッキン
38の間を遮断する。
【0017】このようにして、駆動源22の駆動により
扉7を閉鎖方向に移動させるだけで、開口部2の両側と
上側に設けた三方枠10と扉7の上部パッキン37及び
側部パッキン38が密着し、加えて、開口部2の下方の
床面27と扉7の間も及び側部パッキン38と下部パッ
キン34の間が閉鎖されるので、扉7によって区切られ
た空間内部が防音、気密の状態に閉鎖されるのである。
【0018】次に、このような扉7による開口部2の閉
鎖状態から、扉7を移動させて開口部2を開放する際に
は、前述とは逆方向に回転する指令を駆動源22に与え
て駆動源22を駆動して、駆動プーリ23を逆回転させ
る。戸車17がレール5の傾斜部13を直線部分方向に
徐々に進んで行くにつれて、扉7は次第に開口部2の三
方枠10から離れてゆく。同時に、開口部2の側面に当
接して摺動溝31内に引っ込んでいた当接棒32は板ば
ね36の復元力によって徐々に摺動溝31から突出し始
め、且つ、下部パッキン34は下部取付枠28の収納框
30内へ引っ込んでゆき、扉7と床面27の間および側
部パッキン38の傾斜面38aとの間に隙間を形成す
る。そして、更に扉7が開放方向へ進むにつれて、戸車
17はレール5の傾斜部13から直線部分へと移動して
ゆき、ついには開口部2を全面開放するに至る。
【0019】以上の実施例においては、開口部2に1つ
の扉7を設置した場合についてのみ説明したが、2つの
扉7を設置した場合にも同様である。尚、三方枠10は
周壁9と一体をなす構成であるから、あえて設ける必要
はなく周壁9をこれに兼用させてもよい。
【0020】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなようにこの発
明の扉の気密保持装置によると、扉の上部パッキン、2
つの側部パッキンが開口部の周壁に密着し、且つ、下部
パッキンが2つの側部パッキンの下方端部において開口
部側に向かって傾斜しているから傾斜面に沿って扉の下
方から突出して床面に密着するように構成したので、開
口部を隙間なく完全に塞ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動扉装置の一部省略全体図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】懸吊装置の正面図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】懸吊装置の平面図である。
【図6】下部気密装置の説明図である。
【図7】下部気密装置の説明図である。
【図8】扉開放状態のレールと懸吊装置の概略説明図で
ある。
【図9】扉閉鎖状態のレールと懸吊装置の概略説明図で
ある。
【図10】従来例の正面説明図である。
【図11】従来例の欠点を示す側断面部分拡大説明図で
ある。
【図12】従来例の欠点を示す平面部分拡大説明図であ
る。
【符号の説明】
2 開口部 7 扉 9 周壁 27 床面 37 上部パッキン 38 側部パッキン 38a 傾斜面 34 下部パッキン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扉の一面の上側及び両側に設けられ、且
    つ、扉が開閉方向と直角方向の開口部側に接近した時に
    開口部の上側及び両側の周壁に密着する上部パッキン及
    び側部パッキンと、扉の下方の幅方向全長に亘って設け
    られ扉が開口部側に接近した時に扉の下方から突出して
    床面に密着する下部パッキンと、を備えてなる扉の気密
    保持装置において、 前記側部パッキンの下方端部を開口部側に向かって下方
    に傾斜する傾斜面に形成し、この傾斜面に沿って前記下
    部パッキンを突出自在に設けたことを特徴とする扉の気
    密保持装置。
JP4353274A 1992-12-10 1992-12-10 扉の気密保持装置 Expired - Fee Related JPH0826731B2 (ja)

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JPH0826731B2 JPH0826731B2 (ja) 1996-03-21

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