JP2004270343A - 気密保持型自動扉 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動ドアの気密性を高めることができ、また、扉に対して開放方向へ多少の力がかかっても簡単に隙間がでない気密型の自動扉を提供すること。
【解決手段】無目内の山型のレールの上を走行する吊車により開閉する扉を駆動する駆動装置を設けるとともにこの駆動装置を制御する駆動制御装置を設け、扉の周囲の壁面側と下端にパッキング部材を設け、レールの扉の閉鎖位置の上側に壁面とは反対側の斜面を削り取った形状の凹部を設け、扉の下部の床面の適当な位置に山型の下部ガイドを設けるとともに、扉が下がったときにこの下部ガイドの斜面により扉を壁面側に案内・付勢するガイド金具を扉の下端設け、この扉を駆動制御装置により、赤外線スイッチや開閉操作パネルなどの外部からの信号に基づいて扉の開閉を制御するとともに、扉が全閉位置にあるときには、駆動装置への扉を閉鎖する方向の小さな駆動信号出力を維持するように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】無目内の山型のレールの上を走行する吊車により開閉する扉を駆動する駆動装置を設けるとともにこの駆動装置を制御する駆動制御装置を設け、扉の周囲の壁面側と下端にパッキング部材を設け、レールの扉の閉鎖位置の上側に壁面とは反対側の斜面を削り取った形状の凹部を設け、扉の下部の床面の適当な位置に山型の下部ガイドを設けるとともに、扉が下がったときにこの下部ガイドの斜面により扉を壁面側に案内・付勢するガイド金具を扉の下端設け、この扉を駆動制御装置により、赤外線スイッチや開閉操作パネルなどの外部からの信号に基づいて扉の開閉を制御するとともに、扉が全閉位置にあるときには、駆動装置への扉を閉鎖する方向の小さな駆動信号出力を維持するように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人が出入りするような大型冷蔵室、クリーンルーム、病院の施術室などの出入り口に設置されるものであって、気密性を必要とする引き戸型の自動扉に関するものである。具体的には、弾力性を有するパッキング部材を扉の周囲に設け、扉の閉鎖時にパッキング部材を壁面に押しつけることにより気密性を保持する気密保持型の自動扉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、引き戸型の自動扉は、図1に示すように、扉1の上部に吊車2を設け、無目3内に設置された山型のレール4の上を前記吊車2で走行することにより開閉可能に構成し、無目3内に設けられた駆動装置で開閉を行っている。駆動装置は、駆動プーリー5と従動プーリー6との間にベルト7が架け渡し、駆動プーリー5をモータ8に結合し、ベルト7と扉1を結合部材17で結合し、駆動制御装置10により前記モータ8を制御・駆動することにより自動的に開閉する。モータ8には、一般に交流モータや扉1の位置制御のためにパルスモータが使用されている。
【0003】
このような構成において、気密保持型の自動扉では、図2に示すように、扉1の上と左右の壁面9側の面に弾力性を有するパッキング部材11が設けられ、扉1の下側にはスカート状のパッキング部材12が設けられている。上と左右のパッキング部材11は、適度な弾力性を得るために、一般にはクロロプレンゴムを中空に形成したものが使われている。そして、前記レール4上の扉1が閉鎖したときの吊車2の位置には、図3(a)に示すように、凹部13が設けられている。この凹部13は、図3(b)(c)の断面図に示すように、山型のレール4の壁面9とは反対側の斜面を削り取ったような形状に形成されており、扉1が閉鎖位置に達したときに、吊車2がこの凹部13に落ち込むことにより、扉1を壁面9側へ付勢するようになっている。また、扉1の下の床面14の適当な位置には、図4に示すような、山型の下部ガイド15が設けられ、扉1の下部に設けられたガイド金具16が遊嵌しており、吊車2が凹部13に落ち込んで扉1が下がると、図4(b)に示すように、壁面9側に付勢するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、レール4に凹部13を形成する構成は、非常に簡単な構成で扉1を壁面9側に付勢することができる。しかし、扉1は自重で壁面9側に付勢されているので、高い気密性を維持するためには、必然的に重い自重を必要とするという問題点があった。扉1の自重が重くなれば、それを駆動するモータ8にもそれだけ駆動力の強大なものを使用しなければならず、駆動装置が大型化し、かつ高価なものとなる。特に、閉鎖位置から扉1を開放するときに、吊車2を凹部13から脱出させる必要があるので、扉1の自重の増大はよりいっそうモータ8の大型化を助長する。扉1の自重を軽くすれば、モータ8の大型化は避けることはできるが、気密性が低下するという問題点があった。
【0005】
また、扉1の自重で吊車2が凹部13に落ち込んでいるだけなので、扉1が外力によって開放方向へ付勢されると比較的簡単に扉1が動いてしまい、隙間ができて気密性を低下させるという問題点があった。特に扉1を閉鎖するときには、扉1の慣性力によりパッキング部材12を押し潰すようにして閉鎖するため、反動で扉1が跳ね戻ってしまい、気密性を低下させるという問題点があった。
【0006】
本発明は、扉の自重を重くすることなく、かつ、モータを大型化することなく気密性を高めることができる気密型の自動扉を提供することを第1の目的とし、また、扉に対して開放方向へ多少の力がかかっても簡単に隙間ができない気密型の自動扉を提供することを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、扉の上部に吊車を設け、無目内にこの吊車を走行させる山型のレールを設け、扉を駆動する駆動装置を設けるとともにこの駆動装置を制御する駆動制御装置を設け、前記吊車をレール上で走行させて扉の開閉を行い、扉の上部と側部の壁面に対峙する側の面に弾力性を有するパッキング部材を設け、扉の下端にスカート状のパッキング部材を設け、前記レールの扉の閉鎖位置の上側に吊車が落ち込む凹部を設け、この凹部を山型のレールの壁面とは反対側の斜面を削り取った形状に形成し、扉の下部の床面の適当な位置に山型の下部ガイドを設けるとともに、扉が下がったときにこの下部ガイドの斜面により扉を壁面側に案内・付勢するガイド金具を扉の下端設けた自動扉において、前記駆動制御装置10は、赤外線スイッチや開閉操作パネルなどの外部からの信号に基づいて駆動装置に駆動信号を出力して扉1の開閉を制御するとともに、扉1が全閉位置にあるときには、モータ8が僅かでも逆回転しようとすると、駆動制御装置10が駆動装置に僅かな電流を与えて扉1が開放する方向へ移動することを阻止して、扉1を全閉位置に維持するようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明による気密型の自動扉の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、扉1の上部には吊車2が設けられ、無目3内に設置された山型のレール4に吊り下げられている。扉1の壁面9側の面には、図2に示される従来の扉1と同じく、上と左右に弾力性を有するパッキング部材11が設けられ、扉1の下側にはスカート状のパッキング部材12が設けられている。そして、前記レール4上の扉1が閉鎖したときの吊車2の位置には、従来の扉1と同じく、凹部13が設けられており、この凹部13は、図3(b)(c)の断面図に示すように、壁面9とは反対側の面を削り取った形状に形成されている。また、扉1の閉鎖位置の左右の床面14には、図4に示すような、山型の下部ガイド15が設けられ、扉1の下部に設けられたガイド金具16が遊嵌している。
【0009】
図1に示すように、無目3内には、駆動プーリー5と従動プーリー6との間に架け渡されたベルト7が設けられ、結合部材17により前記扉1に結合されている。前記駆動プーリー5にはモータ8に結合され、このモータ8は駆動制御装置10により駆動・制御されるようになっている。モータ8には、直流モータが利用されている。
【0010】
以上の構成による扉1の開閉の機械的な動作に関しては、特に従来例で説明した扉1と大きく変わるところはないが、本発明では、扉1の駆動用のモータ8に位置(回転数)信号出力機能を有する直流モータを利用しており、このモータ8の位置信号出力に基づいて駆動制御装置10が行う駆動・制御が相違する。
駆動制御装置10は、赤外線スイッチや開閉操作パネル(図示せず)などからの信号に基づいて、順方向回転・逆方向回転の駆動信号をモータ8に出力してモータ8を駆動して扉1の開閉を制御する。以下、扉1が閉鎖する場合のモータ8の回転方向を順方向回転、開放する方向のモータ8の回転方向を逆方向回転として説明する。
【0011】
まず、扉1を開放する場合、駆動制御装置10は、モータ8が逆方向に回転するように駆動信号を出力し、これにしたがってモータ8が逆方向に回転して扉1を開放方向へ移動させる。扉1が全開位置または所定の位置に到達すると、駆動制御装置10はモータ8への駆動信号出力を停止する。
扉1を閉鎖する場合、駆動制御装置10は、モータ8が順方向に回転するように駆動信号を出力し、これにしたがってモータ8が順方向に回転して扉1を閉鎖方向へ移動させる。扉1が全閉位置に達すると、駆動制御装置10はモータ8への駆動信号出力を停止するが、モータ8の停止後にパッキング部材11の弾力により扉1が僅かでも押し戻されてモータ8が逆回転しようとすると、駆動制御装置10は、僅かな電流を与えてモータ8の逆回転を阻止し、扉1を全閉位置に維持する。この電流はモータ8を順方向に回転させるほど大きくはない。このように僅かな電流を与えておくことで、順方向には、軽い外力で扉1を移動(モータ8を回転)させることができるが、逆方向には、相当強い外力を加えても扉1を移動させることができなくなる。もちろん、順方向には、ストッパー(図示せず)などにより、扉1はそれ以上移動しないようになっている。
【0012】
これによって、多少の外力が加えられても、扉1は開放方向へ移動するようなことがなく、また、扉1を閉鎖するときに、慣性力の反動で扉1が跳ね戻されてしまうことがない。
図5に、本発明による気密型自動扉1の気密性能(通気量)の実測値を示す。図中、A−4等級線はJIS規格A4702(ドアセット)で引用するJIS規格A1516(建具の気密性試験方法)で求められている最高等級の気密性能で、本発明の気密型自動扉は、この最高等級の気密性能と比べても、通気量が1/4〜1/10以下である。特に負圧(壁面側からの圧力)に対しても、概ね1/4以下の通気量の気密性能を有しており非常に良好な気密性能を有している。
【0013】
以上の実施例では、駆動装置のモータ8に直流モータを利用すると説明した。これは、現存する交流モータは、軸が回転できない状態で駆動電圧をかけると、ブーンという唸りや発熱によるモータ8事態の損傷などの問題が生じるために、直流モータに限定したものである、したがって、そのような問題点を解決した交流モータがあればそれを利用することもできる。
【0014】
【発明の効果】
本願の発明は、以上のように、扉1の閉鎖後もモータ8に小さな駆動電圧をかけておくようにしたので、扉1の自重を重くすることなく気密性を維持、向上させることができ、かつ、モータ8を大型化する必要もないという効果を有するものである。
また、扉1が外力によって開放方向へ付勢されるようなことがあっても、扉1が移動することがなく、さらに、扉1を閉鎖するときの慣性力の反動で扉1が跳ね返って戻ってしまうことがなく、気密性を低下させることがないという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】気密型自動扉の正面図である。
【図2】気密型自動扉の背面図である。
【図3】図1および図2の気密型自動扉のレールおよび吊車を示す説明図である。
【図4】図1および図2の気密型自動扉の下部ガイドを示す拡大図である。す回路図である。
【図5】本発明の気密型自動扉の気密性能を示す特性図である。
【符号の説明】
1…扉、2…吊車、3…無目、4…レール、5…駆動プーリー、6…従動プーリー、7…ベルト、8…モータ、9…壁面、10…駆動制御装置、11、12…パッキング部材、13…レールの凹部、14…床面、15…下部ガイド、16…ガイド金具、17…結合部材。
【発明の属する技術分野】
本発明は、人が出入りするような大型冷蔵室、クリーンルーム、病院の施術室などの出入り口に設置されるものであって、気密性を必要とする引き戸型の自動扉に関するものである。具体的には、弾力性を有するパッキング部材を扉の周囲に設け、扉の閉鎖時にパッキング部材を壁面に押しつけることにより気密性を保持する気密保持型の自動扉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、引き戸型の自動扉は、図1に示すように、扉1の上部に吊車2を設け、無目3内に設置された山型のレール4の上を前記吊車2で走行することにより開閉可能に構成し、無目3内に設けられた駆動装置で開閉を行っている。駆動装置は、駆動プーリー5と従動プーリー6との間にベルト7が架け渡し、駆動プーリー5をモータ8に結合し、ベルト7と扉1を結合部材17で結合し、駆動制御装置10により前記モータ8を制御・駆動することにより自動的に開閉する。モータ8には、一般に交流モータや扉1の位置制御のためにパルスモータが使用されている。
【0003】
このような構成において、気密保持型の自動扉では、図2に示すように、扉1の上と左右の壁面9側の面に弾力性を有するパッキング部材11が設けられ、扉1の下側にはスカート状のパッキング部材12が設けられている。上と左右のパッキング部材11は、適度な弾力性を得るために、一般にはクロロプレンゴムを中空に形成したものが使われている。そして、前記レール4上の扉1が閉鎖したときの吊車2の位置には、図3(a)に示すように、凹部13が設けられている。この凹部13は、図3(b)(c)の断面図に示すように、山型のレール4の壁面9とは反対側の斜面を削り取ったような形状に形成されており、扉1が閉鎖位置に達したときに、吊車2がこの凹部13に落ち込むことにより、扉1を壁面9側へ付勢するようになっている。また、扉1の下の床面14の適当な位置には、図4に示すような、山型の下部ガイド15が設けられ、扉1の下部に設けられたガイド金具16が遊嵌しており、吊車2が凹部13に落ち込んで扉1が下がると、図4(b)に示すように、壁面9側に付勢するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、レール4に凹部13を形成する構成は、非常に簡単な構成で扉1を壁面9側に付勢することができる。しかし、扉1は自重で壁面9側に付勢されているので、高い気密性を維持するためには、必然的に重い自重を必要とするという問題点があった。扉1の自重が重くなれば、それを駆動するモータ8にもそれだけ駆動力の強大なものを使用しなければならず、駆動装置が大型化し、かつ高価なものとなる。特に、閉鎖位置から扉1を開放するときに、吊車2を凹部13から脱出させる必要があるので、扉1の自重の増大はよりいっそうモータ8の大型化を助長する。扉1の自重を軽くすれば、モータ8の大型化は避けることはできるが、気密性が低下するという問題点があった。
【0005】
また、扉1の自重で吊車2が凹部13に落ち込んでいるだけなので、扉1が外力によって開放方向へ付勢されると比較的簡単に扉1が動いてしまい、隙間ができて気密性を低下させるという問題点があった。特に扉1を閉鎖するときには、扉1の慣性力によりパッキング部材12を押し潰すようにして閉鎖するため、反動で扉1が跳ね戻ってしまい、気密性を低下させるという問題点があった。
【0006】
本発明は、扉の自重を重くすることなく、かつ、モータを大型化することなく気密性を高めることができる気密型の自動扉を提供することを第1の目的とし、また、扉に対して開放方向へ多少の力がかかっても簡単に隙間ができない気密型の自動扉を提供することを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、扉の上部に吊車を設け、無目内にこの吊車を走行させる山型のレールを設け、扉を駆動する駆動装置を設けるとともにこの駆動装置を制御する駆動制御装置を設け、前記吊車をレール上で走行させて扉の開閉を行い、扉の上部と側部の壁面に対峙する側の面に弾力性を有するパッキング部材を設け、扉の下端にスカート状のパッキング部材を設け、前記レールの扉の閉鎖位置の上側に吊車が落ち込む凹部を設け、この凹部を山型のレールの壁面とは反対側の斜面を削り取った形状に形成し、扉の下部の床面の適当な位置に山型の下部ガイドを設けるとともに、扉が下がったときにこの下部ガイドの斜面により扉を壁面側に案内・付勢するガイド金具を扉の下端設けた自動扉において、前記駆動制御装置10は、赤外線スイッチや開閉操作パネルなどの外部からの信号に基づいて駆動装置に駆動信号を出力して扉1の開閉を制御するとともに、扉1が全閉位置にあるときには、モータ8が僅かでも逆回転しようとすると、駆動制御装置10が駆動装置に僅かな電流を与えて扉1が開放する方向へ移動することを阻止して、扉1を全閉位置に維持するようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明による気密型の自動扉の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、扉1の上部には吊車2が設けられ、無目3内に設置された山型のレール4に吊り下げられている。扉1の壁面9側の面には、図2に示される従来の扉1と同じく、上と左右に弾力性を有するパッキング部材11が設けられ、扉1の下側にはスカート状のパッキング部材12が設けられている。そして、前記レール4上の扉1が閉鎖したときの吊車2の位置には、従来の扉1と同じく、凹部13が設けられており、この凹部13は、図3(b)(c)の断面図に示すように、壁面9とは反対側の面を削り取った形状に形成されている。また、扉1の閉鎖位置の左右の床面14には、図4に示すような、山型の下部ガイド15が設けられ、扉1の下部に設けられたガイド金具16が遊嵌している。
【0009】
図1に示すように、無目3内には、駆動プーリー5と従動プーリー6との間に架け渡されたベルト7が設けられ、結合部材17により前記扉1に結合されている。前記駆動プーリー5にはモータ8に結合され、このモータ8は駆動制御装置10により駆動・制御されるようになっている。モータ8には、直流モータが利用されている。
【0010】
以上の構成による扉1の開閉の機械的な動作に関しては、特に従来例で説明した扉1と大きく変わるところはないが、本発明では、扉1の駆動用のモータ8に位置(回転数)信号出力機能を有する直流モータを利用しており、このモータ8の位置信号出力に基づいて駆動制御装置10が行う駆動・制御が相違する。
駆動制御装置10は、赤外線スイッチや開閉操作パネル(図示せず)などからの信号に基づいて、順方向回転・逆方向回転の駆動信号をモータ8に出力してモータ8を駆動して扉1の開閉を制御する。以下、扉1が閉鎖する場合のモータ8の回転方向を順方向回転、開放する方向のモータ8の回転方向を逆方向回転として説明する。
【0011】
まず、扉1を開放する場合、駆動制御装置10は、モータ8が逆方向に回転するように駆動信号を出力し、これにしたがってモータ8が逆方向に回転して扉1を開放方向へ移動させる。扉1が全開位置または所定の位置に到達すると、駆動制御装置10はモータ8への駆動信号出力を停止する。
扉1を閉鎖する場合、駆動制御装置10は、モータ8が順方向に回転するように駆動信号を出力し、これにしたがってモータ8が順方向に回転して扉1を閉鎖方向へ移動させる。扉1が全閉位置に達すると、駆動制御装置10はモータ8への駆動信号出力を停止するが、モータ8の停止後にパッキング部材11の弾力により扉1が僅かでも押し戻されてモータ8が逆回転しようとすると、駆動制御装置10は、僅かな電流を与えてモータ8の逆回転を阻止し、扉1を全閉位置に維持する。この電流はモータ8を順方向に回転させるほど大きくはない。このように僅かな電流を与えておくことで、順方向には、軽い外力で扉1を移動(モータ8を回転)させることができるが、逆方向には、相当強い外力を加えても扉1を移動させることができなくなる。もちろん、順方向には、ストッパー(図示せず)などにより、扉1はそれ以上移動しないようになっている。
【0012】
これによって、多少の外力が加えられても、扉1は開放方向へ移動するようなことがなく、また、扉1を閉鎖するときに、慣性力の反動で扉1が跳ね戻されてしまうことがない。
図5に、本発明による気密型自動扉1の気密性能(通気量)の実測値を示す。図中、A−4等級線はJIS規格A4702(ドアセット)で引用するJIS規格A1516(建具の気密性試験方法)で求められている最高等級の気密性能で、本発明の気密型自動扉は、この最高等級の気密性能と比べても、通気量が1/4〜1/10以下である。特に負圧(壁面側からの圧力)に対しても、概ね1/4以下の通気量の気密性能を有しており非常に良好な気密性能を有している。
【0013】
以上の実施例では、駆動装置のモータ8に直流モータを利用すると説明した。これは、現存する交流モータは、軸が回転できない状態で駆動電圧をかけると、ブーンという唸りや発熱によるモータ8事態の損傷などの問題が生じるために、直流モータに限定したものである、したがって、そのような問題点を解決した交流モータがあればそれを利用することもできる。
【0014】
【発明の効果】
本願の発明は、以上のように、扉1の閉鎖後もモータ8に小さな駆動電圧をかけておくようにしたので、扉1の自重を重くすることなく気密性を維持、向上させることができ、かつ、モータ8を大型化する必要もないという効果を有するものである。
また、扉1が外力によって開放方向へ付勢されるようなことがあっても、扉1が移動することがなく、さらに、扉1を閉鎖するときの慣性力の反動で扉1が跳ね返って戻ってしまうことがなく、気密性を低下させることがないという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】気密型自動扉の正面図である。
【図2】気密型自動扉の背面図である。
【図3】図1および図2の気密型自動扉のレールおよび吊車を示す説明図である。
【図4】図1および図2の気密型自動扉の下部ガイドを示す拡大図である。す回路図である。
【図5】本発明の気密型自動扉の気密性能を示す特性図である。
【符号の説明】
1…扉、2…吊車、3…無目、4…レール、5…駆動プーリー、6…従動プーリー、7…ベルト、8…モータ、9…壁面、10…駆動制御装置、11、12…パッキング部材、13…レールの凹部、14…床面、15…下部ガイド、16…ガイド金具、17…結合部材。
Claims (2)
- 扉1の上部に吊車2を設け、無目3内にこの吊車2を走行させる山型のレール4を設け、扉1を駆動する駆動装置を設けるとともにこの駆動装置を制御する駆動制御装置10を設け、前記吊車2をレール4上で走行させて扉1の開閉を行い、扉1の上部と側部の壁面9に対峙する側の面に弾力性を有するパッキング部材11を設け、扉の下端にスカート状のパッキング部材12を設け、前記レール4の扉1の閉鎖位置の上側に吊車2が落ち込む凹部13を設け、この凹部13を山型のレール4の壁面9とは反対側の斜面を削り取った形状に形成し、扉1の下部の床面14の適当な位置に山型の下部ガイド15を設けるとともに、扉1が下がったときにこの下部ガイド15の斜面により扉1を壁面9側に案内・付勢するガイド金具16を扉1の下端設けた自動扉において、
前記駆動制御装置10は、赤外線スイッチや開閉操作パネルなどの外部からの信号に基づいて駆動装置に駆動信号を出力して扉1の開閉を制御するとともに、扉1が全閉位置にあるときには、モータ8が僅かでも逆回転しようとすると、駆動制御装置10が駆動装置に僅かな電流を与えて扉1が開放する方向へ移動することを阻止して、扉1を全閉位置に維持するようにしたことを特徴とする気密保持型自動扉。 - 駆動装置の動力源は、直流モータを利用してなることを特徴とする請求項1記載の気密保持型自動扉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003063953A JP2004270343A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | 気密保持型自動扉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003063953A JP2004270343A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | 気密保持型自動扉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004270343A true JP2004270343A (ja) | 2004-09-30 |
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JP2003063953A Pending JP2004270343A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | 気密保持型自動扉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004270343A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008002717A (ja) * | 2006-06-20 | 2008-01-10 | Takigen Mfg Co Ltd | 冷蔵庫等の扉装置 |
CN102787780A (zh) * | 2012-08-25 | 2012-11-21 | 苏州岸肯电子科技有限公司 | 静音室的可移动隔音门 |
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-
2003
- 2003-03-10 JP JP2003063953A patent/JP2004270343A/ja active Pending
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