JPH05255502A - ポリイミドの製造方法 - Google Patents

ポリイミドの製造方法

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JPH05255502A
JPH05255502A JP4175095A JP17509592A JPH05255502A JP H05255502 A JPH05255502 A JP H05255502A JP 4175095 A JP4175095 A JP 4175095A JP 17509592 A JP17509592 A JP 17509592A JP H05255502 A JPH05255502 A JP H05255502A
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JP
Japan
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polyamic acid
acid ester
imidization
integrated circuit
base
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Application number
JP4175095A
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English (en)
Inventor
Patricia M Cotts
パトリシア・メツツガー・コツツ
Jeffrey W Labadie
ジエフリー・ウイリアム・ラバデイー
Willi Volksen
ヴイリ・フオルクゼン
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International Business Machines Corp
Original Assignee
International Business Machines Corp
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は低温でポリイミドを製造する新規な
方法および同方法で得られたポリイミドを包む集積回路
パッケージング構造体に関する。 【構成】 ポリイミド酸エステルをそのポリイミド酸エ
ステルのイミド化に触媒作用を及ぼすのに有効な塩基と
接触させる工程を含む5000より大きい分子量のポリ
イミドの製造方法と、この方法で得られたポリイミドを
含む集積回路パッケージング構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、強靭で、熱的に安定な、
非導電性のフィルムおよび被膜を形成するのに有用なポ
リイミドを製造するための新規な方法に関する。
【0002】
【発明の背景】ポリイミドが様々な物品例えば電子構成
要素に強靭で、熱的に安定な、非導電性の被膜を形成す
るのに有用であり、またチップ(例えば、線のチップ後
部)、薄膜パッケージ(例えば、マルチチップモジュー
ル)および印刷回路板を含めての集積回路の製造におい
てフィルムとして使用するのに有用であることが知られ
けている。また、ポリイミドは熱的に安定な、高強度部
品例えば、ベアリング、シール等の製作に有用である。
一般に、ポリイミドは芳香族テトラカルボン酸二無水物
をジアミンと反応させて中間体であるポリアミド酸を形
成させることによって製造される。次いでポリアミド酸
を高温に加熱し、完全にイミド化を行いポリイミドを形
成する。
【0003】米国特許第3,261,811号には、ポリ
アミド酸エステルを高温に加熱して、イミド化を行い、
ポリイミドを製造することが開示されている。
【0004】しかしながら、例えば電子構成要素のよう
な熱感受性基体にポリイミドフィルムまたは被膜を形成
するのが望ましい場合には、高温でポリアミド酸または
エステルのイミド化を行うと基体に損傷を与えることが
ある。
【0005】それ故、本発明の目的は低温でポリイミド
を製造する改良方法を提供することである。
【0006】他の目的および利点については以下の説明
から明らかとなろう。
【0007】
【発明の概要】本発明はポリアミド酸エステルを、低温
でポリアミド酸エステルの完全イミド化に触媒作用を及
ぼすのに有効な量の塩基と接触させる工程を含むポリイ
ミドを製造する改良方法に関する。場合により、完全な
イミド化を促進し増長するためにポリアミド酸エステル
/塩基を周囲より高い低温で加熱する。好ましくは、ポ
リアミド酸エステルはフィルム(被膜)として処理し、
そして生成したポリイミドは線状で、約5000より高
い分子量を有する。塩基は脂肪族アミンが好ましい。ア
ミンの存在によりポリアミド酸を低温でイミド化するこ
とができる。この方法は電子構成要素のような熱感受性
基体上にポリイミドフィルムおよび被膜を形成するのに
特に適している。本発明はまた、本発明の方法により製
造されるポリイミドからなる集積回路パッケージング構
造体のような集積回路に関する。
【0008】本発明を以下により詳しく説明する。
【0009】
【発明の詳述】本発明はポリアミド酸エステルを、ポリ
アミド酸エステルのイミド化に触媒作用を及ぼすのに有
効な量の塩基と接触させる工程を含むポリイミドを製造
する方法に関する。一般に、イミド化反応を促進しかつ
完全イミド化を行うためにはポリアミド酸エステル/塩
基系を周囲より高い低温に加熱するのが望ましい。ポリ
イミドは線状であり、約5000より高い分子量を有す
るのが好ましい。
【0010】本発明の方法で使用するのに適したポリア
ミド酸エステル重合体は、以下の一般的な繰り返し単位
を有する。
【0011】
【化1】 ここで、RおよびR′はそれぞれ独立しており、アルキ
ルまたはアリールから選ばれ、そして場合によりイミド
化またはポリイミドの最終的な性質に支障をきたさない
適当な置換基で置換されていてもよい。一般に、Rおよ
びR′は同一であり、そして低級アルキルまたはハロア
ルキル例えばメチル、エチル、2,2,2−トリフルオロ
エチル、アルキル(エチル)グリコリル等が適してい
る。適当なR″はアルキルまたはアリールから選ばれ、
そして場合によりイミド化またはポリイミドの最終的な
性質に支障をきたさない適当な置換基で置換されていて
もよい。適当なR″基は一般に単環式または多環式の二
価芳香族基からなり、芳香環は芳香族環、複素環または
直接結合した環、例えばビフェニレンおよびナフタリン
であってもよい。適当なR″は以下の式から選ぶことが
できる。
【0012】
【化2】 上記式中、Xは1〜3個の炭素原子またはハロ炭素原子
を有するアルキレン鎖、カルボニル、−O−、−S−、
−SO2− および
【化3】 からなる群から選ばれる。芳香族基は場合により種々の
置換基、例えばアルキル、ハロアルキル(トリフルオロ
メチル)、ハロゲン等により置換されることができる。
適当なR″は1個またはそれ以上の芳香族部分からなり
以下のものから選ぶことができる。
【0013】
【化4】
【0014】通常、適当なQ基は、シクロアルキル、芳
香族および芳香複素環単位から選ばれた4価の有機基か
らなり、前記芳香族単位は、一般的にベンゼノイド不飽
和により特徴付けられる少なくとも6個の炭素原子を有
しそして4価は別々の隣接炭素原子と対となって結合し
ている。芳香族基が、相互に結合されているいくつかの
環からなる場合、結合手は例えば単結合または以下の原
子もしくは基のうちの1個である。
【0015】−O−、−S、−SO、−SO2−、−C
O−、−CHOH−、−CH2−、−CF2−、−C(C
3)2−、−C(CF3)2−、−COO−、−CONH
−、−CO−O−(CH2)x−O−CO−、−Si(C
3)2−、−O−Si(CH3)2−O−。
【0016】適当なQ基として以下のものがあげられ
る。
【化5】
【0017】他の適当なQ基は当業者に知られている。
【0018】Qは、イミド化またはポリイミドの最終的
な性質に支障をきたさない当業者に知られている種々の
置換基で置換されていてもよい。ポリアミド酸エステル
および部分的にイミド化されたポリアミド酸エステル
(例えば、制御された熱イミド化により製造される)は
本発明の方法で使用してもよい。
【0019】QとR″の性質は最終的なポリイミドの性
質に影響を与えるかもしれない。QとR″はどちらも芳
香族であり良好な熱的および機械的性質を有する芳香族
ポリイミドを形成するのが好ましい。一般的に、ポリイ
ミドは製造過程中の膨潤および割れに耐える剛性の骨格
を有することが望まれる。所望の性質を得るのに適した
QおよびR″の基は上述したとおりでありそして所望の
性質を得るのに適した他のQおよびR″の基は当業者に
知られている。
【0020】適当なポリアミド酸エステルは約5000
〜約100,000、好ましくは約10,000〜約5
0,000の分子量を有するものと考えられる。本発明
で使用されるポリアミド酸エステルは当分野で知られた
技術、例えば「41st Electronic Components and Techn
ology Conference Proceedings p. 572 (1991年5月)」
中のVolksenらの“Polyamic Alkyl Esters: Versatile
Polyamide Precursors for Improved Dielectric Coati
ngs”(この記載を援用して記述の一部となす)に開示
されている技術により容易に製造することができる。本
発明の方法により製造されるポリイミドの例には、ポリ
(p−フェニレンビフェニルテトラカルボンイミド)、
ポリ〔ビス(トリフルオロメチルビフェニレン)ピロメ
リットイミド〕、ポリ〔ビス(トリフルオロメチルビフ
ェニレン)ビフェニルテトラカルボンイミド〕、ポリ
(オキシジフェニレンビフェニルテトラカルボンイミ
ド)、ポリ(p−フェニレンオキシジフタルイミド)お
よびポリ(ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニレ
ンビフェニルテトラカルボンイミド)並びにそれらの共
重合体が含まれる。
【0021】イミド化に触媒作用を及ぼすのに適した塩
基は、アミンおよびブレンステッド塩基である。テトラ
アルキルアンモニウムカチオンと適宜組み合わせられる
適当なブレンステッド塩基アニオンには水酸化物、フッ
化物およびカルボキシレートアニオンが含まれる。
【0022】イミド化に触媒作用を及ぼすのに適した脂
肪族アミンは、(i)直鎖または環式アミン、(ii)ジアミ
ンまたは多官能性アミンである。アミンは比較的非揮発
性のアミン、例えばシクロヘキシルアミン、メチレンジ
シクロヘキサミンまたは高分子量アミンが適切である。
好ましいアミンはヒドロキシアルキルアミン例えばジメ
チルエタノールアミンもしくはメチルジエタノールアミ
ン、またはアルコキシアミン例えばアミノビス(エトキ
シ)エチルアミンである。他の適当なアミンは当業者に
よって知られているものである。芳香族の立体障害アミ
ンは低温で十分な速度でイミド化反応を進行させること
ができる位十分にイミド化反応に触媒作用を及ぼすこと
ができないかもしれない。また、塩基(アミン)はバル
クポリアミド酸エステルへの拡散に関する因子(分子の
大きさ、化学的性質、溶媒等)を考慮して選ばなければ
ならない。
【0023】室温で、塩基はポリアミド酸エステルのイ
ミド化(約20〜100%)に触媒作用を与える。完全
イミド化(例えば95〜100%)が望まれる場合およ
び/または迅速なイミド化が望まれる場合は、ポリアミ
ド酸エステル/塩基を約35°〜約275℃、好ましく
は約100°〜約250℃さらに好ましくは、約150
℃から約200〜225℃の低温に加熱して、反応速度
を高めイミド化を完遂してもよい。低温でのガラス化や
イミド化反応の停止に起因する不完全イミド化という従
来技術の問題を克服して、完全イミド化がより低温で達
成されるということは意想外である。一般に、強靭なフ
ィルムまたは被膜を形成するには、高度なイミド化が望
まれる。しかしながら製造工程(例えば電子構成要素)
におけるようなある応用では部分的なイミド化で十分で
あるかもしれない。
【0024】本発明の方法には、一般にポリアミド酸エ
ステルを触媒量の塩基と接触させることが含まれる。例
えば、ポリアミド酸エステルのフィルム、または物品を
液体アミンまたは塩基の溶液中に浸漬することができ
る。あるいはまた、塩基を物品に噴霧または塗ることが
できる。エステルを塩基の溶液中へ浸漬するかまたはエ
ステルに塩基の溶液を噴霧する場合、塩基の濃度は1%
〜15%の間で適宜変化することができる。アミン塩基
に適した溶媒には、グライム(glymes)または、芳香族
炭化水素例えばキシレンがある。あるいはまた、ポリア
ミド酸エステルは触媒量の塩基と混合することができ
る。ポリアミド酸エステルの重合体性質のためエステル
と混合される塩基の量は、一般に約0.5〜約10重量
%である。ポリアミド酸エステルおよび塩基は、適当な
溶媒、例えばN−メチルピロリドン(“NMP”)、ジ
メチルホルムアミドおよびガンマ−ブチロラクトン中で
一緒に混合することができる。
【0025】本発明はまた本発明の方法により製造され
るフィルムを含む集積回路、例えばチップモジュール、
回路チップ回路板、または磁気記録ヘッドに関する。
【0026】本発明の好ましい態様は、(i)回路板に接
続するための電気接続手段を有する基体、(ii)基体上に
電気絶縁層と導電層を交互に配置した複数の層であって
この層中の少なくとも一層が本発明の方法により製造さ
れたポリイミドフィルムを含む、(iii)電気接続手段、
導電層および集積回路チップを電気的に相互に接続する
ための複数のバイアからなる、1個またはそれ以上の集
積回路チップに信号および出力電流を付与するための集
積回路パッケージング構造体(チップモジュールまたは
担体)に関する。
【0027】集積回路パッケージング構造体は1個また
はそれ以上の集積回路チップと回路板との間のパッケー
ジングの中間レベルである。集積回路チップは集積回路
パッケージング構造体に取り付けられ、これは次いで回
路板に取り付けられる。
【0028】パッケージング構造体の基体は一般的に不
活性の基体、例えば重合体、ガラス、シリコンまたはセ
ラミックである。場合により、基体中に集積回路を配置
させることができる。基体には、パッケージング構造体
を回路板に電気的に接続するための電気的接続手段例え
ば入出力ピン(I/Oピン)が設けられる。複数の電気
絶縁層と導電層(導電性回路を絶縁物質中に配置した
層)が基体上に交互に積層されている。一般的に層は、
各層が別々のプロセス段階で形成されるレイヤー・バイ
・レイヤー法(layer by layer process)で基体上に形
成される。層のうちの少なくとも一層には本発明の方法
により形成されたポリイミドフィルムが含まれる。
【0029】また、パッケージング構造体には集積回路
チップを収容するための受入れ手段も含まれる。適当な
受入れ手段にはチップI/Oピンを受入れるためのピン
ボードまたはチップにはんだ接続するための金属パッド
が含まれる。一般的に、パッケージング構造体はI/O
ピン、導電層および受入れ手段中に配置された集積回路
チップを電気的に相互に接続するように全般的に垂直に
整列されている複数の電気的なバイアを含んでいる。集
積回路パッケージング構造体の製造の機能、構造および
製造方法は、米国特許第4,489,364号、同第4,
508,981号、同第4,628,411号および同第
4,811,082号中に開示されているように当業者に
よく知られており、これらの記載を援用して記述の一部
となす。
【0030】本発明の方法により、ガラス転移温度より
もかなり低い温度でポリアミド酸エステルのイミド化を
行って、高温では熱安定性および/または寸法安定性が
不十分な基体にそれを使用することができるという利点
が与えられる。
【0031】現在では、薄膜パッケージングに用いられ
るポリイミドは高い硬化温度(>350℃)を必要とす
るため無機の基体、例えばセラミックやシリコンに限定
されている。本発明の方法では硬化温度がより低いため
ポリイミドの以下の使用が可能となろう。
【0032】(I) 有機基体または担体、例えば集積回
路パッケージング構造体、回路板またはカード上でのフ
ィルムとしての使用:ここで基体は、以下のものから誘
導される、(i)エポキシ、イソシアナート、マレイミド
をベースとする複合材料等、(ii)重合体例えばポリエス
テル、ポリイミド、ポリ(フェニルキノキサリン)また
はフルオロ重合体(例えば、テフロン)、(iii)液晶性重
合体、例えばポリエステル(Xydar, Vectra)、(iv)半
結晶質重合体、例えばポリエーテルエーテルケトンまた
はポリフェニレン硫化物、および (v)無機充填剤、例
えば珪酸塩、粘土または強化用繊維(例えば、ガラス、
窒化炭素または窒化硼素)を有する(ii)、(iii)および
(iv)の重合体、(II) 有機基体の露出された回路要素上
の不動態化層としての使用、並びに(III) 磁気記憶用
の薄膜誘導ヘッドまたは磁気制限ヘッド中の銅コイルの
絶縁物質としてポリイミドを使用することを含む応用に
おける使用(イミド化温度がさらに高くなるとパーマロ
イ素子の磁気特性がなくなる)。
【0033】本発明の方法のもう一つの利点はイミド化
に必要な時間を短く、製造時の熱処理時間を短縮するこ
とである。また、高価な高温炉を必要としないので設備
費が節約される。
【0034】以下の実施例によって本発明の方法を詳細
に説明する。詳細な製造例は上述のより一般的な方法の
範囲内にあり、これを例証するものである。実施例は本
発明を例証するためだけのものであって、本発明の範囲
を限定するものではない。温度はすべて℃である。
【0035】〔実施例1〕パラ−ジ(エチルグリコリ
ル)ピロメリテートとp,p′−オキシジアニリンをベ
ースとするポリアミド酸アルキルエステル溶液(NMP
中15重量%)を重合体に対して1重量%のアミンと混
合し、塩化ナトリウムウインド上に流延しそして150
℃の温度に加熱した。イミド化率は、フーリエ変換赤外
線分光法(“FTIR”)により測定し、完全硬化物質
(350℃で1時間)についての1776cm-1のピーク
面積の比率を比較した。結果を以下に示す。
【0036】
【表1】
【0037】〔実施例2〕パラ−ジ(エチルグリコリ
ル)ピロメリテートとビス(2,2′−トリフルオロメ
チル)ベンジジン(“BTFMB”)をベースとするポ
リアミド酸アルキルエステル溶液(NMP中4重量%)
を重合体に対して1重量%のアミンと混合し、塩化ナト
リウムウインドー上へ流延しそして150℃の温度に加
熱した。イミド化率をFTIRで測定した(400℃で
1/2時間)。結果は以下のとおりである。
【0038】
【表2】
【0039】〔実施例3〕メタ−ジ(エチルグリコリ
ル)ピロメリテートとBTFMBをベースとするポリア
ミド酸アルキルエステル溶液(NMP中15重量%)を
重合体に対して1重量%のアミンと混合し、塩化ナトリ
ウムウインドー上に流延しそして170℃の温度に加熱
した。イミド化率をFTIRで測定した。結果を以下に
示した。
【0040】
【表3】
【0041】〔実施例4〕パラ−(ジエチルグリコリ
ル)ピロメリテートとp,p′−オキシジアニリンをベ
ースとするポリアミド酸アルキルエステル溶液(NMP
中10重量%)を塩化ナトリウムIRウインドー上に流
延し、そして80℃で5分間かるく焼成した。フィルム
にアミンを10分間注いだ後、遠心力で振り落としてフ
ィルムをアミンで処理した。FTIR走査は処理直後の
フィルムと10分間続けての後焼成処理後のフィルムに
ついて実施した。イミド化率は室温で測定した、完全硬
化フィルムの1776cm-1ピーク面積に対する未硬化フ
ィルムの1776cm-1ピーク面積の比率を用いて求め
た。イミド化率(%)は以下に示した通りである。
【0042】
【表4】
【0043】〔実施例5〕メタ−ジ(エチル)−ピロメ
リテートとp,p′−オキシジアニリンをベースとする
ポリアミド酸アルキルエステル溶液をIRウインドー上
へ流延し、そして80℃で5分間かるく焼成した。フィ
ルムにアミンを10分間注ぎ次いで遠心力で振り落とし
てフィルムをアミンで処理した。次いで、試料を80℃
で10分間後焼成した。フィルムの温度が10℃/分の
温度勾配で、100℃、150℃、200℃および25
0℃で30分間等温に保持されるように高温FTIR走
査をその場で5分ごとに行った。イミド化率は各等温度
で測定した完全硬化フィルムの1776cm-1のピーク面
積に対する未硬化フィルムの1776cm-1のピーク面積
の比率から求めた。各温度で10分後のイミド化率は以
下の通りであった。
【0044】
【表5】
【0045】本発明を特定の態様に関して説明してきた
が、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の態
様、変更および改良は本発明の精神と範囲を逸脱するこ
となしに行われうるということは明らかであり、そして
かかる均等な態様は、本発明の範囲内に包含されると解
される。
【0046】以上、本発明を詳細に説明したが、本発明
はさらに次の実施態様によってこれを要約して示すこと
ができる。
【0047】1) ポリアミド酸エステルを、ポリアミ
ド酸エステルのイミド化に触媒作用を及ぼすのに有効な
量の塩基と接触させる工程を含む5000より大きい分
子量を有するポリイミドを製造する方法。 2) ポリアミド酸エステルを約225℃より低い温度
に加熱して該エステルを完全にイミド化する前項1に記
載の方法。 3) ポリアミドがポリ(p−フェニレンビフェニルテ
トラカルボンイミド)、ポリ(p−オキシジフェニレン
ピロメリットイミド)、ポリ〔ビス(トリフルオロメチ
ルビフェニレン)ピロメリットイミド〕、ポリ〔ビス
(トリフルオロメチルビフェニレン)ビフェニルテトラ
カルボンイミド〕、ポリ(オキシジフェニレンビフェニ
ルテトラカルボンイミド)、ポリ(p−フェニレンオキ
シジフタルイミド)、ポリ(ヘキサフルオロイソプロピ
リデンジフェニレンビフェニルテトラカルボンイミ
ド)、およびそれらの共重合体から選ばれる前項2に記
載の方法。
【0048】4) 塩基がアミンである前項2に記載の
方法。 5) アミンがヒドロキシルアミンである前項4に記載
の方法。 6) 回路板に接続するための電気的接続手段を有する
基体、前記基体上に積み重ねられた複数の絶縁層および
導電層、および電気的接続手段、導電性層および集積回
路チップを電気的に相互接続するための複数のバイアで
あって、基体上の層のうち少なくとも一層がポリアミド
酸エステルの層を、ポリアミド酸エステルのイミド化に
触媒作用を及ぼすのに有効な量の塩基と接触させる工程
により製造されたポリイミドを含むもの、からなる集積
回路チップに信号または出力電流を付与するための集積
回路パッケージング構造体。
【0049】7) ポリアミド酸エステルの層を約22
5℃より低い温度に加熱して該エステルを完全にイミド
化する前項6に記載のパッケージング構造体。 8) 塩基がアミンである前項7に記載のパッケージン
グ構造体。 9) アミンがヒドロキシアルキルアミンである前項8
に記載のパッケージング構造体。 10) ポリイミドがポリ(p−フェニレンビフェニル
テトラカルボンイミド)、ポリ(p−オキシジフェニレ
ンピロメリットイミド)、ポリ〔ビス(トリフルオロメ
チルビフェニレン)ピロメリットイミド〕、ポリ〔ビス
(トリフルオロメチルビフェニレン)ビフェニルテトラ
カルボンイミド〕、ポリ(オキシジフェニレンビフェニ
ルテトラカルボンイミド)、ポリ(p−フェニレンオキ
シジフタルイミド)およびポリ(ヘキサフルオロイソプ
ロピリデンジフェニレンビフェニルテトラカルボンイミ
ド)およびそれらの共重合体から選ばれる前項7に記載
のパッケージング構造体。
【0050】11) 基体が重合体である前項7に記載
のパッケージング構造体。 12) 基体が液晶性重合体である前項11に記載のパ
ッケージング構造体。 13) ポリアミド酸エステルのイミド化に触媒作用を
及ぼすのに有効な量の塩基とポリアミド酸エステルを接
触させる工程により製造された、基体上のポリイミドフ
ィルムを含む集積回路。 14) ポリアミド酸エステルを約225℃より低い温
度に加熱して該エステルを完全にイミド化する前項13
に記載の回路。
【0051】15) ポリイミドがポリ(p−フェニレ
ンビフェニルテトラカルボンイミド)、ポリ(p−オキ
シジフェニレンピロメリットイミド)、ポリ〔ビス(ト
リフルオロメチルビフェニレン)ピロメリットイミ
ド〕、ポリ〔ビス(トリフルオロメチルビフェニレン)
ビフェニルテトラカルボンイミド〕、ポリ(オキシジフ
ェニレンビフェニルテトラカルボンイミド)、ポリ(p
−フェニレンオキシジフタルイミド)、ポリ(ヘキサフ
ルオロイソプロピリデンジフェニレンビフェニルテトラ
カルボンイミド)およびそれらの共重合体である前項1
4に記載の回路。 16) 塩基がアミンである前項14に記載の回路。 17) アミンがヒドロキシルアルキルアミンである前
項16に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジエフリー・ウイリアム・ラバデイー アメリカ合衆国カリフオルニア州94087. サニーベイル.カムサツクドライブ1618 (72)発明者 ヴイリ・フオルクゼン アメリカ合衆国カリフオルニア州95123. サンホゼー.エルポータルウエイ372

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド酸エステルを、ポリアミド酸
    エステルのイミド化に触媒作用を及ぼすのに有効な量の
    塩基と接触させる工程を含む5000より大きい分子量
    を有するポリイミドを製造する方法。
  2. 【請求項2】 回路板に接続するための電気的接続手段
    を有する基体、前記基体上に積み重ねられた複数の絶縁
    層および導電層、および電気的接続手段、導電性層およ
    び集積回路チップを電気的に相互接続するための複数の
    バイアであって、基体上の層のうち少なくとも一層がポ
    リアミド酸エステルの層を、ポリアミド酸エステルのイ
    ミド化に触媒作用を及ぼすのに有効な量の塩基と接触さ
    せる工程により製造されたポリイミドを含むもの、から
    なる集積回路チップに信号または出力電流を付与するた
    めの集積回路パッケージング構造体。
  3. 【請求項3】 ポリアミド酸エステルのイミド化に触媒
    作用を及ぼすのに有効な量の塩基とポリアミド酸エステ
    ルを接触させる工程により製造された、基体上のポリイ
    ミドフィルムを含む集積回路。
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