JPH05255412A - 水溶性ないし水膨潤性ポリマーの製造法 - Google Patents

水溶性ないし水膨潤性ポリマーの製造法

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JPH05255412A
JPH05255412A JP15653891A JP15653891A JPH05255412A JP H05255412 A JPH05255412 A JP H05255412A JP 15653891 A JP15653891 A JP 15653891A JP 15653891 A JP15653891 A JP 15653891A JP H05255412 A JPH05255412 A JP H05255412A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水溶性エチレン性不飽和モノマーを親油性界
面活性剤を含有する炭化水素溶媒中に懸濁させて水溶性
ラジカル重合触媒存在下で逆相懸濁重合させることから
なる水溶性ないし水膨潤性ポリマーの製造法において、
使用済み親油性界面活性剤含有炭化水素溶媒の一部また
は全量を上記の逆相懸濁重合工程に使用することを特徴
とする、水溶性ポリマーないし水膨潤性ポリマーの製造
法。 【効果】 本発明の方法を用いると、親油性界面活性剤
の使用量削減、炭化水素溶媒の再精製熱量削減、および
精製設備能力縮小等、経済性に高い効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】本発明は、水溶性エチレン不飽和
モノマーを逆相懸濁重合により重合して得られる水溶性
ないし水膨潤性ポリマーの製造法に関するものである。
さらに詳しくは、本発明は、このような樹脂を製造する
とき使用する親油性界面活性剤および炭化水素溶媒を極
めて有効に利用することのできる樹脂の製造法に関する
ものである。
【0002】水溶性ないし水膨潤性ポリマーのうち、特
に、水膨潤性ポリマーは、近年、生理用品、使い捨て紙
おむつ、使い捨て雑巾などの衛生関係、保水剤、土壌改
良剤として農園芸関係などに使われているほか、汚泥の
凝固、結露防止や油類の脱水などの種々の用途にもまた
使用方法が開発されている。
【0003】これらの中でも、特に生理用品、使い捨て
紙おむつ、などの衛生用品に水膨潤性ポリマーが盛んに
使用されているし、結露防止としては、建材、コンテナ
ー輸送、海上輸送などに利用され、会社生活に大きく貢
献している。
【0004】
【従来の技術】この種の水溶性エチレン性不飽和モノマ
ーを重合して得られる水溶性ないし水膨潤性ポリマーと
しては、アクリル酸塩重合体、および(または)その架
橋物、アクリル酸エステル‐酢酸ビニル共重合体ケン化
物、および(または)その架橋物、澱粉‐アクリル酸塩
グラフト共重合体、および(または)その架橋物、澱粉
‐アクリロニトリルグラフト共重合体ケン化物、および
(または)その架橋物、無水マレイン酸グラフトポリビ
ニルアルコール重合体、および(または)その架橋物、
ポリエチレンオキシド、および(または)その架橋物な
どが知られている。
【0005】これらは、一般に、逆相懸濁重合、逆相乳
化重合、水溶液重合または有機溶媒中での反応等によっ
て、重合体を合成し、そのまま乾燥して製造されるか、
または、場合により乾燥した後、粉砕工程を経て製造さ
れている。
【0006】これら従来の製造方法の内、モノマー溶液
が液滴状態ではあるが溶剤中に分散した状態での逆相懸
濁重合は、特開昭61−157513号公報(HLB3
〜6の非イオン界面活性剤を使用する方法)、特開昭5
7−167302号公報(HLB6〜9の非イオン界面
活性剤を使用する方法)、特公昭60−25045号公
報(HLB8〜12の非イオン界面活性剤を使用する方
法)、特開昭62−172006号公報(HLB2〜1
6のポリグリセリン脂肪酸エステルを使用する方法)、
特開昭61−43606号公報(ショ糖脂肪酸エステル
を使用する方法)、特開昭62−95308号公報(α
‐オレフィンとα,β‐不飽和多価カルボン酸無水物と
の共重合体またはその誘導体を用いる方法)等々が知ら
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この重合は汎用の樽型
反応器を使用することができ、重合物が滴状となってい
るため、重合熱除去の制御がしやすく工業プロセスとし
ては取り扱い易いものであるが、液滴状態を形成するた
めの親油性界面活性剤の使用、親油性界面活性剤と炭化
水素溶媒との分離等が必要となり、経済的に優れた技術
改良を求められていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
〔発明の概要〕 <要旨>本発明は、水溶性エチレン性不飽和モノマーよ
り得られる水溶性ないし水膨潤性ポリマーを製造する逆
相懸濁重合における従来技術の問題点を排除して、この
ポリマーを安価に製造する方法を提供しようとするもの
である。
【0009】本発明者らは、逆相懸濁重合で使用する親
油性界面活性剤、炭化水素溶媒および形成する液滴等に
関して、鋭意研究を重ねた結果、親油性界面活性剤およ
び炭化水素溶媒の有効利用に関して、本発明を完成する
に至った。
【0010】即ち、本発明による水溶性ないし水膨潤性
ポリマーの製造法は、水溶性エチレン性不飽和モノマー
を親油性界面活性剤を含有する炭化水素溶媒中に懸濁さ
せて水溶性ラジカル重合触媒存在下で逆相懸濁重合させ
ることからなる水溶性ないし水膨潤性ポリマーの製造法
において、下記(1)〜(3)のいずれかにおける使用
済み親油性界面活性剤含有炭化水素溶媒の一部または全
量を上記の逆相懸濁重合工程に使用すること、を特徴と
するものである。 (1) 重合後、(2) 重合後に懸濁液を加熱して該
ポリマーが含有する水を脱水する工程の途中または工程
終了後、(3) 水を脱水した後、必要に応じて実施さ
れる該ポリマーの表面改質工程後。
【0011】<効果>この種の水溶性エチレン性不飽和
モノマーを親油性界面活性剤を含有する炭化水素溶媒中
に懸濁させて水溶性ラジカル重合触媒存在下で逆相懸濁
重合により水溶性ないし水膨潤性ポリマーを製造する方
法は、従来、使用する親油性界面活性剤を使い捨てと
し、これが溶解している炭化水素溶媒は都度、精製を実
施していたため、水溶性ないし水膨潤性ポリマーの製造
における経済性に悪影響を及ぼしていた。本発明の方法
を用いると、親油性界面活性剤の使用量削減、炭化水素
溶媒の再精製熱量削減、および精製設備能力縮小等、経
済的に高い効果が得られ、従って、本発明は工業的貢献
度が極めて高いものである。
【0012】〔発明の具体的説明〕 <水溶性ないし水膨潤性ポリマー>本発明の方法に従っ
て製造されるポリマーは、水溶性または水膨潤性のもの
である。一般に、水溶性エチレン性不飽和モノマーを重
合させることからなるポリマーの製造法においては、モ
ノマーの種類、具体的製造条件、生成ポリマーの分子構
造等により、水溶性ポリマーが生成したり、水膨潤性ポ
リマーが生成したりする。生成ポリマーが水溶性のもの
であるか、水膨潤性のものであるかは、一般に生成ポリ
マーの水不溶化の程度により定まるものと考えられる
が、ある種のポリマーに限ってみればそれが水溶性のも
のであるかあるいは水膨潤性のものであるかを識別困難
なことがある。
【0013】本発明では、ポリマーに関して「水溶性な
いし水膨潤性」との表現になっているけれども、本発明
は、明確に「水溶性」を示すポリマーまたは「水膨潤
性」を示すポリマーのみを対象とするものではなく、両
者の間に連続的に存在する両者の中間的性質を示すポリ
マーならびにこれらの混合物をも対象とするものであ
る。
【0014】また、「水溶性」といい、あるいは「水膨
潤性」という場合の「水」は、必ずしも純水を意味する
ものではなく、たとえば紙おむつの場合の水や土壌改良
剤の場合の地中水または肥料水溶液のような各種の水溶
液を包含するものである。また、「水溶性」あるいは
「水膨潤性」といっても水以外の溶媒に対する溶解性あ
るいは膨潤性を排除するものではない。事実、本発明に
よる水溶性ないし水膨潤性ポリマーには自重の数十倍の
量の低級アルコールや低級ケトンを吸収できるものであ
る。
【0015】本発明における水溶性エチレン性不飽和モ
ノマーを重合して得られる水溶性ないし水膨潤性ポリマ
ーの例としては、(メタ)アクリル酸塩重合体、および
(または)その架橋物、(メタ)アクリル酸エステル‐
酢酸ビニル共重合体ケン化物、および(または)その架
橋物、澱粉‐アクリル酸塩グラフト共重合体、および
(または)その架橋物、澱粉‐アクリロニトリルグラフ
ト共重合体ケン化物、および(または)その架橋物、澱
粉‐(メタ)アクリル酸エステルグラフト共重合体ケン
化物、および(または)その架橋物、澱粉‐アクリロニ
トリル‐ビニルスルホン酸グラフト共重合体ケン化物、
および(または)その架橋物、無水マレイン酸グラフト
ポリビニルアルコール重合体、および(または)その架
橋物、ポリエチレンオキシド、および(または)その架
橋物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースおよび
(または)その架橋物などがあげられる。
【0016】また、水溶性ないし水膨潤性ポリマーに転
換可能で、重合、乾燥等の後に良好な性能を与えるモノ
マーであれば、これらを共重合させた共重合体であって
も差し支えない。そのような性能を与えるモノマーとし
ては、官能基としてカルボン酸または(および)その
塩、リン酸または(および)その塩、スルホン酸または
(および)その塩から誘導される基を有する水溶性エチ
レン性不飽和モノマーが挙げられる。具体的には、マレ
イン酸あるいはその塩、イタコン酸あるいはその塩、ビ
ニルスルホン酸あるいはその塩、2‐アクリルアミド‐
2‐メチルプロパンスルホン酸あるいはその塩、2‐ア
クリロイルエタンスルホン酸あるいはその塩、2‐アク
リロイルプロパンスルホン酸あるいはその塩、2‐イタ
クロイルエタンスルホン酸あるいはその塩、ビニルホス
ホン酸あるいはその塩等を例示でき、これらの1種また
は2種以上を添加することができる。
【0017】さらに本発明では、前記の、官能基として
カルボン酸または(および)その塩、リン酸または(お
よび)その塩、スルホン酸または(および)その塩から
誘導される基を有するモノマー以外にこれらと共重合可
能な単量体、たとえば(メタ)アクリルアミド、2‐ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、2‐ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート等も生成する水溶性ポ
リマーおよび(あるいは)水膨潤性ポリマーの性能を低
下させない範囲の量で共重合させても差し支えない。
【0018】<架橋剤および添加剤>本発明において、
水溶性ないし水膨潤性ポリマーの性能向上のため架橋剤
や添加剤を加えることも可能である。架橋剤としては、
前記モノマーと共重合可能な、例えばN,N′‐メチレ
ンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリ
コール(メタ)アクリレート類等のジビニル化合物、エ
チレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレン
グリコールジグリシジルエーテル、等のポリグリシジル
エーテル、グリセリン、ペンタエリスリトール等のポリ
オール、およびエチレンジアミン等のポリアミン、ハロ
エポキシ化合物、ポリアルデヒド類、などカルボン酸、
リン酸、スルホン酸等の官能基と反応しうる2個以上の
官能基を有する水溶性の化合物等が好適に使用できる。
【0019】添加剤としては、微粒子状シリカ、二酸化
チタン粉末、およびアルミナ粉末等の不活性な無機質粉
末、あるいは界面活性剤等があるが所望の目的に応じて
適時、適量添加される。
【0020】また、本発明の水溶性ないし水膨潤性ポリ
マーがカルボキシレート型、即ち塩型、の場合として
は、ナトリウムや、カリウム等のアルカリ金属塩型のも
の、マグネシウムやカルシウム等のアルカリ土類金属塩
等が挙げられるが、特に好ましいのはアルカリ金属塩型
のものである。
【0021】<水溶性重合開始剤>本発明で用いられる
重合開始剤は、水溶性で、かつ水溶性エチレン性不飽和
モノマーの水溶液に溶解しうるものであればよい。具体
例を挙げると、(イ)過酸化水素、過硫酸カリウム、過
硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、
(ロ)t‐ブチルハイドロパーオキシドやクメンハイド
ロパーオキシド等のパーオキシド類、(ハ)アゾイソブ
チロニトリル、2,2′‐アゾビス(2‐アミジノプロ
パン)二塩酸塩等のアゾ系開始剤が用いられる。これら
の重合開始剤の中でも、特に、過硫酸塩、ハイドロパー
オキシド類等のような酸化性を示す開始剤は、例えば亜
硫酸水素ナトリウム、L‐アスコルビン酸、第一鉄塩等
のような還元性物質あるいはアミン類との組合せによる
レドックス開始剤として用いることができる。これらの
開始剤の使用量は、一般には水溶性エチレン性不飽和モ
ノマーに対して0.01〜10重量部%、好ましくは
0.1〜2重量部%、である。
【0022】<炭化水素溶媒および親油性界面活性剤>
本発明で用いられる炭化水素溶媒および親油性界面活性
剤は、前記のようなエチレン性不飽和モノマー水溶液が
架橋剤の存在下または不存在下で、重合時に油中水滴型
の分散液が安定良く形成されるもので、重合に不活性な
ものであればいかなるものも使用できる。
【0023】このような炭化水素溶媒としては、脂肪族
炭化水素、脂環族炭化水素、または芳香族炭化水素であ
り、脂肪族炭化水素としては、ノルマルペンタン、ノル
マルヘキサン、ノルマルヘプタン等が、脂肪族炭化水素
としては、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサン等が、芳香族炭化
水素としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等が適す
る。特に、ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン、シク
ロヘキサンは工業的に品質が一定していて、入手が容易
であり、かつ安価なため好ましい。
【0024】親油性界面活性剤としては、ポリオキシエ
チレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソ
ルビトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル
エーテル、ソルビトール脂肪酸エステルエーテル、グリ
セリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等が使用
できる。特に、ソルビトールモノステアレート、ソルビ
トールモノラウリレート、ソルビタンモノステアレー
ト、ソルビタンモノラウリレート、ショ糖ジステアレー
ト、ショ糖モノ・ジステアレート等が工業的使用におい
ては一定品質、かつ入手が容易で好ましい。
【0025】モノマーと反応する親油性界面活性剤は、
生成ポリマー中に導入されて当該ポリマーの改質に寄与
することがありうるので逆相懸濁重合に使用可能である
が、使用界面活性剤が懸濁媒体に残存することを前提と
する本発明ではそのような界面活性剤は対象とはならな
い。しかし、この反応性親油性界面活性剤を反応に不活
性な親油性界面活性剤と併用する場合は、反応に不活性
な親油性界面活性剤が本発明で示される再使用プロセス
に適応できることから、本発明の対象となる。
【0026】<ポリマーの製造(その一)>本発明によ
る親油性界面活性剤および炭化水素溶媒の再使用を除け
ば、本発明による水溶性ないし水膨潤性ポリマーの製造
法は、慣用ないし合目的的な任意のものでありうる。具
体的には、水溶性エチレン性不飽和モノマーを重合して
得られる水溶性ないし水膨潤性ポリマーは、例えば、特
開昭57−158210号、特開昭57−21405
号、特開昭57−98513号、あるいは、前述の各公
報等にその製造の詳細が示されている。代表的な製造例
として、次のようなものが挙げられるが、本発明の対象
とする逆相懸濁重合による水溶性ないし水膨潤性ポリマ
ーの製造法はこれらの方法に限定されず製造することが
できる。
【0027】(例−1) α,β‐不飽和カルボン酸お
よびそのアルカリ金属塩水溶液を架橋剤の存在下または
不存在下に、ショ糖脂肪酸エステルを含有する石油系炭
化水素溶媒中に懸濁させ、ラジカル重合開始剤の存在下
に重合させる方法。 (例−2) アクリル酸およびアクリル酸アルカリ塩水
溶液をHLB8〜12の界面活性剤を含有する脂肪族ま
たは脂肪族炭化水素溶媒中に懸濁させ、水溶性ラジカル
重合開始剤の存在下に重合させる方法。 (例−3) 分子量750〜10,000のモノオレフ
ィン重合体に1〜20%のα,β‐不飽和カルボン酸あ
るいはその無水物をグラフト共重合させた反応生成物、
またはモノオレフィン重合体を最終的に酸価が10〜1
00になるように酸化して得られる生成物、を保護コロ
イドとして用いて、単量体水溶液を重合不活性で疎水性
の液体中に懸濁させて、水溶性ラジカル重合開始剤の存
在下に重合させる方法。
【0028】水溶性エチレン性不飽和モノマーを重合し
て得られる水溶性ないし水膨潤性ポリマーの製造工程で
は、重合後、ポリマーに含有される水を加熱留去(共沸
留去を含む)したり、必要に応じて生成ポリマー(逆相
懸濁重合法によって得られるポリマーは、粒状であるこ
とが普通である)の表面改質(例えば特公昭60−18
690号公報に記載のジグリシジルエーテル化合物によ
る処理、特開昭61−211305号公報に記載のシラ
ン化合物による処理等)したりすることができる。
【0029】なお、表面改質用のシラン化合物として
は、高吸水性ポリマーの官能基と反応しうる官能基を少
なくとも1個ならびに好ましくは加水分解可能な基を少
なくとも1個有するシラン化合物である。このような化
合物の一つの具体例は下記で示されるものである。 XRSiY3−m (但し、式中、Xは高吸水性ポリマーの官能基と反応し
うる官能基を示し、Rは有機基を示し、Yは加水分解性
基を示し、mは1〜3の整数を示す)ここで、高吸水性
ポリマーの官能基と反応しうる官能基Xとしては、例え
ばグリシジル基、アミノ基およびメルカプト基などを含
有する有機基が挙げられ、有機基Rとしては、例えばメ
チル基およびエチル基等の低級アルキル基が挙げられ、
また加水分解性基Yとしては、例えばアルコキシ基およ
びアセトキシ基等があげられる。
【0030】シラン化合物の例としては、γ‐グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、γ‐グリシドキシプ
ロピルメチルジエトキシシラン、β‐(3,4‐エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ‐
(2‐アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ‐(2‐アミノエチル)アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ‐アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N‐フェニル‐γ‐アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ‐メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ
‐メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ‐ク
ロロプロピルトリメトキシシラン、γ‐クロロプロピル
メチルジメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3‐
(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロラ
イドなどが挙げられる。
【0031】本発明におけるシラン化合物の使用量は、
高吸水性ポリマーの種類、存在させる水の量等によって
も多少ことなってくるが、通常、高吸水性ポリマーに対
して0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜3
重量%、である。同使用量が少なすぎると吸水速度およ
びゲル強度の向上効果が得られなくなるし、多すぎると
処理後のポリマーの吸水倍率が低下する。
【0032】また、本発明においてはシラン化合物とと
もに、さらに一般的にシラノール縮合触媒として知られ
ているジブチル錫ジラウリレート、ジブチル錫ジアセテ
ート、ジブチル錫ジオクトエート等を添加して処理をす
れば、より効果的に吸水速度の制御された高吸水性ポリ
マーを得ることができる。このシラノール縮合触媒の使
用量は、シランカップリング剤に対して、通常0.1〜
500重量%、好ましくは1〜100重量%、である。
【0033】また、ジグリシジルエーテル化合物の具体
例としては、(ポリ)エチレングリコールジグリシジル
エーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジル
エーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテル等
があり、中でもエチレングリコールジグリシジルエーテ
ルが最も好適な結果を与える。
【0034】その使用量は、架橋剤の種類、不活性溶媒
の種類、存在する水の量、重合体の使用目的などによっ
て異なるが、通常重合体に対して0.005〜5.0重
量パーセントが適切な範囲の場合が多い。一般に架橋剤
の使用量が0.005重量パーセントより少ない場合は
添加効果が発現せず、5.0重量パーセントより多い場
合は、極度に架橋度の高い重合体が得られるために吸収
能が著しく低下するので好ましくない。温度条件は、使
用する架橋剤の種類、溶媒の種類、存在する水の量、重
合体の使用用途などにより異なるので一概にはいえない
が、通常40℃〜150℃の範囲で加熱し、反応させる
のが好ましい。
【0035】<ポリマーの製造(その二)>上記のよう
にして水溶性ないし水膨潤性ポリマーを製造する場合に
は、生成ポリマーの水溶液ないし水膨潤物の粒子が使用
炭化溶媒(使用界面活性剤が溶存している)中に分散し
ている懸濁液が得られる。この懸濁液は水の加熱留去お
よび必要に応じてシラン化合物による処理を行なうこと
ができることは前記したところである。
【0036】本発明では、そのような重合液に遭遇する
界面活性剤溶存炭化水素溶媒、具体的には下記のもの、
を精製することなくその一部または全部を重合用溶媒の
少なくとも一部として再使用することができる。 (1) 重合後、(2) 重合後に懸濁液を加熱して該
ポリマーが含有する水を脱水する工程の途中または工程
終了後、(3) 水を脱水した後、必要に応じて実施さ
れる該ポリマーの表面改質工程後。
【0037】具体的には、例えば下記のような場合の界
面活性剤が溶存する炭化水素溶媒が本発明によって再使
用されるべき炭化水素溶媒である。 (1) 重合後の懸濁液を固液分離して分離した親油性
界面活性剤を含む炭化水素溶媒(A) (2) 「重合後の懸濁液を攪拌下、ポリマー粒子を浮
遊させた状態で加熱し、炭化水素溶媒と共に過剰水を蒸
発させ、水は除去し、蒸発した炭化水素溶媒は懸濁液に
一部または全量をもどす」脱水操作の後、固液分離をし
て分離した親油性界面活性剤を含む炭化水素溶媒(B) (3) (2)の脱水操作の後、表面改質剤を添加し、
液相状態で表面改質反応を実施した後、固液分離をして
分離した親油性界面活性剤を含む炭化水素溶媒(C)
【0038】上述の再利用するために分離回収される親
油性界面活性剤を含む炭化水素溶媒(A)、(B)また
は(C)は、回収時に含まれる親油性界面活性剤の飽和
溶解温度以上で実施することが好ましい。飽和溶解温度
未満で実施すると、親油性界面活性剤が析出するため固
液分離時に固相側に移動しやすくなり、回収される割合
が低下し、経済的に好ましくない。回収方法は、固液分
離操作であればどの方法でもよく、例えば、遠心分離
機、液体サイクロン、フィルター、沈降分離等が工業的
に実施される具体的な方法である。
【0039】回収された炭化水素溶媒中の親油性界面活
性剤量は、重合原料として配合に必要な所定量より少な
いため、これを重合に用いるときは、新たに追加され、
必要によっては、炭化水素溶媒も追加され、所定量に配
合された後に重合に使用される。再使用する量比と再使
用できる回数の関係は、重合、脱水、あるいは表面改質
等の各工程における温度、圧力、時間が異なることでそ
れぞれ異なるが、参考例5の解析手順によってその関係
を簡単に確認できる。
【0040】これを用いて工業化における回収量比、繰
り返し回数の設定は、経済性の観点から簡単に設定でき
るものである。再使用可能の可否判定は、所望のポリマ
ー性能(水溶性ポリマーでは、溶解時の粘度、溶解性
等、水膨潤性ポリマーでは、吸液能、吸液速度等)が得
られなくなった回数を限界とするが、ポリマー性能の他
に、ポリマーが使用される用途先の製品性能評価を限界
判定にすることもできる。
【0041】
【実施例】以下の参考例、実施例および比較例は、本発
明を具体的に説明するためのものである。本発明がこれ
らに限定されないことはもとよりである。
【0042】参考例−1 攪拌機、ジャケット、還流冷却器、デカンター付き還流
槽、窒素ガス導入管を備えたSUS304製の器にシク
ロヘキサンを100重量部を仕込み、HLB3のソルビ
タンモノステアレート0.8重量部を添加分散した。窒
素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出した後、60℃ま
で昇温し、攪拌下で、ソルビタンモノステアレートを溶
解した後、冷却した液を(ア)液とした。
【0043】参考例−2 ジャケット付きSUS304製の攪拌槽中に37.6重
量%のアクリル酸水溶液100重量部を取り、外部より
冷却しつつ、25重量%の苛性ソーダ水溶液62.52
重量部を滴下して70モル%の中和を行なった後、N,
N′‐メチレンビスアクリルアミド0.0562重量
部、過硫酸カリウム0.14重量部を加えて溶解した液
を(イ)液とした。
【0044】参考例−3 攪拌機、ジャケット、還流冷却器、窒素ガス導入管を備
えたSUS304製の器にノルマルヘキサンを100重
量部を仕込み、HLB3のショ糖ジトリステアレート
0.4重量部を添加分散した。窒素ガスを吹き込んで溶
存酸素を追い出した後、50℃まで昇温し、攪拌下で、
ショ糖ジトリステアレートを溶解した後、30℃まで冷
却した液を(ウ)液とした。
【0045】参考例−4 ジャケット付きSUS304製の攪拌槽中に80重量%
のアクリル酸水溶液100重量部を取り、外部より冷却
しつつ、25.4重量%の苛性ソーダ水溶液131.4
7重量部を滴下して75モル%の中和を行なった後、過
硫酸カリウム0.12重量部を加えて溶解した液を
(エ)液とした。
【0046】実施例−1 撹拌機、ジャケット、還流冷却器、窒素ガス導入管を備
えたSUS304製の重合反応器に参考例1の(ア)液
を100重量部、参考例2の(イ)液を80重量部加え
て分散させ、再び系内を窒素で十分置換した後に昇温を
行ないジャケットを70〜75℃に保持して15分間、
その後65℃にて1時間の重合反応(1回目)を行ない
水膨潤性ポリマーの重合液を得た。重合液を抜き出した
後、60℃にて沈降分離させ、ソルビタンモノステアレ
ートを含む上澄みのシクロヘキサンを68重量部回収し
た。回収したシクロヘキサン中のソルビタンモノステア
レート濃度は、0.58重量%であった。
【0047】回収したソルビタンモノステアレートを含
むシクロヘキサンに、新しいシクロヘキサン31.6重
量部とソルビタンモノステアレート0.4重量部を加
え、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出した後、6
0℃まで昇温し、攪拌下で、ソルビタンモノステアレー
トを溶解した後、冷却し(ア)液と同様なソルビタンモ
ノステアレート濃度を有するシクロヘキサン(オ)液を
作成した。この(オ)液と、参考例2の(イ)液80重
量部を用いて1回目の重合と同様な重合操作(2回目)
を実施した。このようにソルビタンモノステアレートを
含む回収シクロヘキサンを用いた重合を数回繰り返し、
得られた水膨潤性ポリマーの性能を表1に示す。
【0048】参考例−5 実施例−1の結果から、繰り返し可能回数の推定と回収
量比の関係を算出する。性能に変化を生じさせた物質
(未確認物質X)が重合反応等で精製され、これがある
濃度に達すると性能に変化を生じさせると考えると、こ
の未確認物質Xの蓄積状況と回収率r、および繰り返し
回数の関係は等比級数で示され次式で示される。 ここでr1 は、実施例1のように実験で確認した回収
率、nは、実施例1のように実験で確認した繰り返し回
数で、性能等が所定の値を保つためには、性能等が変化
しない回数を入れれば良い。r2 は、設定する回収率、
mは性能等が確保できる繰り返し可能回数の推定値を示
す。
【0049】実施例1ではr1 =0.68、nは5回め
で、吸水能が変化しているため、4以下の数を代入すれ
ば良い。繰り返し回数を多くすることで経済性が向上す
るので、nの値は大きい程好ましい。実施例1ではn=
4とするのが良い。これを(1)式に代入すると、回収
率r2 と繰り返し回数mは、表9に示される。
【0050】
【0051】r2 =0.59以下では、半永久的に繰り
返し運転が実施できる可能性を示している。
【0052】実施例−2 実施例−1と参考例−5の解析結果から回収率を0.5
5(重合後のソルビタンモノステアレートを含む回収シ
クロヘキサンを55重量部とした)として実施例1と同
様な実験を繰り返し実施した。得られた水膨潤性ポリマ
ーの性能を表2に示す。
【0053】実施例−3 実施例−1の重合反応器に参考例−1の(ア)液を10
0重量部、参考例−2の(イ)液を80重量部加えて分
散させ、再び系内を窒素で十分置換した後に昇温を行な
いジャケットを70〜75℃に保持して15分間、その
後、65℃にて1時間の重合反応(1回目)を行ない水
膨潤性ポリマーの重合液を得た。この重合液を加熱し、
シクロヘキサンとポリマーに含まれる水を蒸発させ、凝
縮の後シクロヘキサンは全量系内へ連続的に還流させる
脱水操作を72〜76℃で実施し、ポリマーの含水率を
20重量%にした。この液を抜き出した後、60℃にて
沈降分離させ、ソルビタンモノステアレートを含む上澄
みのシクロヘキサンを65重量部回収した。回収したシ
クロヘキサン中のソルビタンモノステアレート濃度は、
0.55重量%であった。
【0054】回収したソルビタンモノステアレートを含
むシクロヘキサンに、新しいシクロヘキサン34.56
重量部とソルビタンモノステアレート0.44重量部を
加え、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出した後、
60℃まで昇温し、攪拌下で、ソルビタンモノステアレ
ートを溶解した後、冷却し(ア)液と同様なソルビタン
モノステアレート濃度を有するシクロヘキサン(カ)液
を作成した。この(カ)液と、参考例−2の(イ)液8
0重量部を用いて1回目の重合と同様な重合操作(2回
目)を実施した。このようにソルビタンモノステアレー
トを含む回収シクロヘキサンを用いた重合を数回繰り返
し、得られた水膨潤性ポリマーの性能を表3に示す。
【0055】実施例−4 参考例−5の手法と実施例−3の結果により、回収率
が、0.57以下であれば半永久的に繰り返し操作が実
施できる可能性が判明した。そこで、回収率を0.55
(重合後のソルビタンモノステアレートを含む回収シク
ロヘキサンを55重量部とした)として実施例3と同様
な実験を繰り返し実施した。得られた水膨潤性ポリマー
の性能を表4に示す。
【0056】実施例−5 実施例−1の重合反応器に参考例−1の(ア)液を10
0重量部、参考例−2の(イ)液を80重量部加えて分
散させ、再び系内を窒素で十分置換した後に昇温を行な
いジャケットを70〜75℃に保持して15分間、その
後65℃にて1時間の重合反応(1回目)を行ない水膨
潤性ポリマーの重合液を得た。この重合液を加熱し、シ
クロヘキサンとポリマーに含まれる水を蒸発させ、凝縮
の後シクロヘキサンは全量系内へ連続的に還流させる脱
水操作を72〜76℃で実施し、ポリマーの含水量を2
0重量%にした。
【0057】この液に、表面改質剤としてエチレングリ
コールジグリシジルエーテルを0.072重量部添加
し、30分攪拌の後、110℃に昇温して60分保持し
ポリマーの表面改質を実施した。表面改質操作の後、沈
降分離させ、ソルビタンモノステアレートを含む上澄み
のシクロヘキサンを62重量部回収した。回収したシク
ロヘキサン中のソルビタンモノステアレート濃度は、
0.53重量%であった。
【0058】回収したソルビタンモノステアレートを含
むシクロヘキサンに、新しいシクロヘキサン37.53
5重量部とソルビタンモノステアレート0.465重量
部を加え、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出した
後、60℃まで昇温し、攪拌下で、ソルビタンモノステ
アレートを溶解した後、冷却し(ア)液と同様なソルビ
タンモノステアレート濃度を有するシクロヘキサン
(キ)液を作成した。この(キ)液と、参考例−2の
(イ)液80重量部を用いて1回目の重合と同様な重合
操作(2回目)、脱水操作、表面改質操作を実施した。
このようにソルビタンモノステアレートを含む回収シク
ロヘキサンを用いた重合等を数回繰り返し、得られた水
膨潤性ポリマーの性能を表5に示す。
【0059】実施例−6 参考例−5の手法と実施例−4の結果により、回収率
が、0.58以下であれば半永久的に繰り返し操作が実
施できる可能性が判明した。そこで、回収率を0.55
(重合後のソルビタンモノステアレートを含む回収シク
ロヘキサンを55重量部とした)として実施例−5と同
様な実験を繰り返し実施した。得られた水膨潤性ポリマ
ーの性能を表6に示す。
【0060】実施例−7 実施例−1の重合反応器に参考例−3の(ウ)液を10
0重量部、参考例−4の(エ)液を80重量部加えて分
散させ、再び系内を窒素で十分置換した後に昇温を行な
いジャケットを60〜65℃に保持して15分間、その
後60℃にて1時間の重合反応(1回目)を行ない水膨
潤性ポリマーの重合液を得た。この重合液を加熱し、ノ
ルマルヘキサンとポリマーに含まれる水を蒸発させ、凝
縮の後ノルマルヘキサンは全量系内へ連続的に還流させ
る脱水操作を62〜66℃で実施し、ポリマーの含水量
を20重量%にした。この液を沈降分離させ、ショ糖ジ
トリステアレートを含む上澄みのノルマルヘキサンを6
2重量部回収した。回収したノルマルヘキサン中のショ
糖ジトリステアレート濃度は、0.27重量%であっ
た。
【0061】回収したショ糖ジトリステアレートを含む
ノルマルヘキサンに、新しいノルマルヘキサン37.7
49重量部とショ糖ジトリステアレート0.231重量
部を加え、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出した
後、60℃まで昇温し、攪拌下で、ショ糖ジトリステア
レートを溶解した後、冷却し(ウ)液と同様なショ糖ジ
トリステアレート濃度を有するノルマルヘキサン(ク)
液を作成した。この(ク)液と、参考例−4の(エ)液
80重量部を用いて1回目の重合と同様な重合操作(2
回目)、脱水操作、表面改質操作を実施した。このよう
にショ糖ジトリステアレートを含む回収ノルマルヘキサ
ンを用いた重合等を数回繰り返し、得られた水膨潤性ポ
リマーの性能を表7に示す。
【0062】実施例−8 参考例−5の手法と実施例−7の結果により、回収率
が、0.50以下であれば半永久的に繰り返し操作が実
施できる可能性が判明した。そこで、回収率を0.45
(重合後のショ糖ジトリステアレートを含む回収ノルマ
ルヘキサンを45重量部とした)として実施例−5と同
様な実験を繰り返し実施した。得られた水膨潤性ポリマ
ーの性能を表8に示す。吸液量は、g‐生理食塩水/g
‐ポリマーで示す。
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【発明の効果】本発明の方法を用いると、親油性界面活
性剤の使用量削減、炭化水素溶媒の再精製熱量削減、お
よび精製設備能力縮小等、経済的に高い効果が得られ、
工業的貢献度は極めて高いものであることは、「課題を
解決するための手段」の項において前記したところであ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性エチレン性不飽和モノマーを親油性
    界面活性剤を含有する炭化水素溶媒中に懸濁させて水溶
    性ラジカル重合触媒存在下で逆相懸濁重合させることか
    らなる水溶性ないし水膨潤性ポリマーの製造法におい
    て、下記(1)〜(3)のいずれかにおける使用済み親
    油性界面活性剤含有炭化水素溶媒の一部または全量を上
    記の逆相懸濁重合工程に使用することを特徴とする、水
    溶性ないし水膨潤性ポリマーの製造法。 (1) 重合後、(2) 重合後に懸濁液を加熱して該
    ポリマーが含有する水を脱水する工程の途中または工程
    終了後、(3) 水を脱水した後、必要に応じて実施さ
    れる該ポリマーの表面改質工程後。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998003528A1 (en) * 1996-07-24 1998-01-29 Iowa State University Research Foundation, Inc. Linear and cyclic sucrose reaction products, their preparation and their use
JP2009509004A (ja) * 2005-09-16 2009-03-05 ボスティック・インコーポレーテッド 第4級アンモニウム塩含有ビニルコポリマーの水性分散液の製造方法
JP2010515796A (ja) * 2007-01-11 2010-05-13 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 懸濁重合による吸水性ポリマー粒子を製造する方法
JP2016525620A (ja) * 2013-07-31 2016-08-25 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 逆相重合法

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