JP4717527B2 - 球状かつ大粒径である高保水性吸収性樹脂の製造方法 - Google Patents
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Description
即ち、本発明は次の[1]〜[6]である。
[1]下記(1)〜(5)の要件を満たす条件下で、不飽和カルボン酸アンモニウムを含む単量体水溶液を重合して吸収性樹脂を得ることを特徴とする吸収性樹脂の製造方法。
(1)単量体水溶液中のラジカル重合性単量体成分100モル%に対する不飽和カルボン酸アンモニウムの割合が80モル%以上であること。
(2)単量体水溶液のモノマー濃度が50−70重量%であること。
(3)HLB8〜12の非イオン性界面活性剤を用いること。
(4)脂肪族炭化水素溶媒中に懸濁させ、重合する逆相懸濁重合を用いること。
(5)重合開始温度を10〜50℃とすること。
[2]前記界面活性剤がソルビタン脂肪酸エステルであることを特徴とする[1]に記載の吸収性樹脂の製造方法。
[3]前記界面活性剤がソルビタンモノラウレートであることを特徴とする[1]に記載の吸収性樹脂の製造方法。
[4]前記脂肪族炭化水素溶媒がシクロヘキサンであることを特徴とする[1]〜[3]に記載の吸収性樹脂の製造方法。
[5]単量体水溶液中のラジカル重合性単量体成分100モル%に対する不飽和カルボン酸アンモニウムの割合が95〜100モル%であることを特徴とする[1]〜[4]に記載の吸収性樹脂の製造方法。
[6]前記不飽和カルボン酸アンモニウムが(メタ)アクリル酸アンモニウムであることを特徴とする[1]〜[5]に記載の吸収性樹脂の製造方法。
本発明では重合方法として、不飽和カルボン酸アンモニウムを含む単量体水溶液を有機溶媒中に懸濁させて重合する逆相懸濁重合方法を用いる。反応器の形式は特に限定するものではなく回分式もしくは連続式のいずれでもかまわない。例えばループリアクターや一般的な攪拌槽などが挙げられる。
乾燥方法としては特に限定されるものはなく、通常真空乾燥、熱風乾燥が用いられる。乾燥温度は70℃〜180℃の範囲が好ましく、特に好ましくは90〜140℃である。多段昇温してもよい。乾燥温度は低すぎると乾燥時間に時間がかかりすぎるため経済的でなく、高すぎると吸水性樹脂の分解が起こるため吸水性能の低下を招く。
本発明における不飽和カルボン酸アンモニウムとは、不飽和結合とカルボン酸アンモニウム基の両方を有する化合物のことをいう。これは、不飽和結合とカルボン酸アンモニウム基をそれぞれ多数含んでも構わない。不飽和結合とは、炭素原子間の結合に二重結合(エチレン結合)或いは三重結合(アセチレン結合)を含むものをいう。この様な、アンモニウム塩を生成する不飽和カルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、ケイ皮酸などが代表的な例として挙げられる。これらの不飽和カルボン酸のアンモニウム塩の中で、重合性と重合体の吸収性の点からアクリル酸アンモニウムおよびメタクリル酸アンモニウムが好ましい。
本発明における不飽和カルボン酸アンモニウムは、如何なる製法で製造されたものでも構わない。その製造法としては、例えば、a.不飽和ニトリルおよび/または不飽和アミドを微生物による加水分解反応に供する方法、b.不飽和カルボン酸をアンモニアで中和する方法が上げられる。
微生物による加水分解反応に供される不飽和ニトリルとは、分子内に不飽和結合とシアン基を両方含む化合物のことをいう。不飽和結合とシアン基をそれぞれ多数含んでいてもかまわない。不飽和結合とは炭素原子間の結合に二重結合(エチレン結合)あるいは三重結合(アセチレン結合)を含むものをいう。このような化合物の例として、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、クロトンニトリル、ケイ皮酸ニトリルなどがあげられる。なかでもアクリロニトリル及びメタクリロニトリルが好ましく、特にアクリロニトリルが好ましい。
該不純物の具体的例としては、アクリル酸の場合では、アクリル酸の二量体であるβ−アクリロイルオキシプロピオン酸およびアクリル酸の水和物であるβ−ヒドロキシプロピオン酸、及びそれらの塩等が挙げられる。
不飽和カルボン酸をアンモニアで中和する方法に供される不飽和カルボン酸は、前述の不飽和カルボン酸と同様のものが使用される。
この不飽和カルボン酸はどのような製法で作られたものでもよい。このような不飽和カルボン酸に、不純物が多量に含まれている場合は、精製して不純物を低減させることが好ましい。ここでいう不純物とは、分解して単量体成分となりうる化合物のことをいう。例えば、不飽和結合が水和したものやオリゴマーなど、アクリル酸においてはβ−ヒドロキシプロピオン酸やβ−アクリロイルオキシプロピオン酸などがあげられる。
本発明に使用する有機溶媒は、等量の水と混合した後、静止状態として、二層分離し、原料モノマーのラジカル重合反応を著しく阻害しない有機溶媒である必要がある。すなわち、官能基の種類や量、構成原子等に関する限定は必要としない。通常、プロセス溶媒としては、蒸発潜熱が小さく、水との分離性がよく、界面活性剤と化学結合を形成しにくい溶媒が好ましく使用される。具体的には、炭化水素系溶媒が好ましい。さらに好ましくは、脂肪族炭化水素系溶媒である。もっとも好ましくは飽和脂肪族炭化水素系溶媒である。
本発明における不飽和カルボン酸アルカリ金属塩とは、不飽和結合とカルボン酸アルカリ金属基の両方を有する化合物のことをいう。これは、不飽和結合とカルボン酸アルカリ金属基をそれぞれ多数含んでも構わない。不飽和結合とは、炭素原子間の結合に二重結合(エチレン結合)或いは三重結合(アセチレン結合)を含むものをいう。
本発明における不飽和カルボン酸とは、不飽和結合とカルボン酸基の両方を有する化合物のことをいう。これは、不飽和結合とカルボン酸基をそれぞれ多数含んでも構わない。不飽和結合とは、炭素原子間の結合に二重結合(エチレン結合)或いは三重結合(アセチレン結合)を含むものをいう。この様な、不飽和カルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、ケイ皮酸などが代表的な例として挙げられる。これらの不飽和カルボン酸の中で、重合性と重合体の吸収性の点からアクリル酸およびメタクリル酸が好ましい。
本発明におけるその他単量体とは、主として単官能性不飽和単量体であり、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸等に代表される酸基含有の親水性単官能性不飽和単量体およびその塩、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等に代表されるアミド基含有の親水性単官能性不飽和単量体、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等に代表されるエステル化された親水性不飽和単量体、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルピロリジン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドおよびその四級塩等に代表されるN原子含有親水性単官能性不飽和単量体、スチレン、塩化ビニル、ブタジエン、イソブテン、エチレン、プロピレン、アルキル(メタ)アクリレート、などの疎水性単官能性不飽和単量体を挙げることができる。これらの中でも(メタ)アクリル酸(塩)、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸(塩)、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミドが好ましい。
本発明に用いる界面活性剤はHLBが4.5〜12の非イオン性界面活性剤であれば何れも使用可能である。このHLBが高い界面活性剤が、比較的大きい粒子の製造の安定性が高いので、HLBが8〜12の界面活性剤が好ましいものとして挙げられる。界面活性剤の具体的な例としては、ソルビトール脂肪酸エステル系、ソルビトール脂肪酸エステルエーテル系、ソルビタン脂肪酸エステル系、ソルビタン脂肪酸エステルエーテル系などが挙げられる。その中でもソルビタン脂肪酸エステル系とソルビタン脂肪酸エステルエーテル系が好ましい界面活性剤の系統である。したがって、HLBが8〜12である、ソルビタンモノラウリレートやオキシエチレンソルビタンモノステアレートエーテルが好ましい界面活性剤の具体例として挙げられる。最も好ましいのはソルビタンモノラウリレートである。
本発明では、重合に際して単官能性不飽和単量体以外にラジカル重合性架橋剤を用いて内部に架橋構造を導入することもできる。ラジカル重合性架橋剤は、重合性不飽和基及び/又は反応性基を一分子中に複数有する化合物であればよい。親水性の高い化合物を内部架橋剤として用いると樹脂の吸水性能を向上させるので、好ましい。なお、単官能性不飽和単量体が自己架橋型の化合物の場合は、ラジカル重合性架橋剤を用いなくても内部架橋構造を形成することが可能である。
本発明におけるカルボキシル基と反応しうる官能基を2個以上含有する化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンポリグリシジルエーテル、ジグリセリンポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル化合物;(ポリ)グリセリン、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ポリオキシエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ポリオキシプロピレン、オキシエチレンオキシプロピレンブロック共重合体、ペンタエリスリトール、ソルビトール等に代表される各種多価アルコール類;エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンジアミンなどの多価アミン類;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス(3−(1−アジリジニル)プロピオネート)等に代表される多価アジリジン化合物、1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,6−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン等に代表される各種アルキレンカーボネート化合物、グリオキサールに代表される各種多価アルデヒド化合物、2,4−トリレンジイソシアネートに代表される多価オキサゾリン化合物、エピクロルヒドリンに代表されるハロエポキシ化合物;亜鉛、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等に代表される多価イオンなどがあげられる。
また、上記単官能性不飽和単量体と内部架橋剤の他、必要に応じて、発泡剤、連鎖移動剤、キレート剤等を添加して重合してもよい。
本発明の製造方法のラジカル重合に用いられる開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩;過酸化水素;クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酢酸などの有機過酸化物、などの公知の開始剤が挙げられる。酸化性ラジカル重合開始剤を用いる場合はL−アスコルビン酸、ロンガリットなどの還元剤を併用してもよい。
開始剤を1種のみを使用してもよいし、2種またはそれ以上のものを複数組み合わせて使用してもよい。
(吸水性能測定方法;Tea bag法)
不織布製のティーバッグ式袋(7×9cm)に吸水性樹脂A(g)(約0.5g)を均一に入れ、液温25℃の生理食塩水500ccに平衡膨潤に達するまで浸漬する。所定時間後にティーバッグ式袋を引き上げ、10分間自然に水切りを行った後にティーバッグ式袋の重量B(g)を測定する。ブランクとして同様の操作を、吸水性樹脂を加えずにティーバッグ式袋のみで行い、重量C(g)を計測する。吸水倍率を次式より求める。
吸水倍率(g/g)=(B(g)−C(g))/A(g)
(アクリロニトリルの加水分解によるアクリル酸アンモニウムの調製)
アクリロニトリルの加水分解は特開2004−305062号公報の実施例1の方法に従い、生体触媒を調製し、実施例4の方法に従って加水分解を行った。
ニトリラーゼ活性を有するアシネトバクター エスピー AK226(FERM BP−08590)を塩化ナトリウム0.1%、リン酸2水素カリウム0.1%、硫酸マグネシウム7水和物0.05%、硫酸鉄7水和物0.005%、硫酸マンガン5水和物0.005%、硫酸アンモニウム0.1%、硝酸カリウム0.1%(いずれも重量%)を含む水溶液をpH=7に調製した培地で、栄養源としてアセトニトリル0.5重量%を添加し、30℃で好気的に培養した。これを30mMリン酸バッファー(pH=7.0)にて洗浄し菌体懸濁液(乾燥菌体15重量%)を得た。続いてアクリルアミド、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、5%N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン水溶液、菌体懸濁液、30mMリン酸緩衝液の混合液に、2.5%過硫酸カリウム水溶液を混合して重量物を得た。最終的な組成は、乾燥菌体濃度3%、30mMリン酸バッファー(pH=7)52%、アクリルアミド18%、メチレンビスアクリルアミド1%、5%N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン水溶液12%、2.5%過硫酸カリウム水溶液14%(何れも重量%)とした。該重合物を約1×3×3mm角の粒子に裁断し固定化菌体を得た。この固定化菌体を30mMリン酸バッファー(pH=7)で洗浄し固定化菌体触媒(以下生体触媒)を調製した。
内容積500mlの三角フラスコに蒸留水400gを入れ、これに前述の生体触媒1g(乾燥菌体0.03gに相当)を金網かごに入れたものを液中にセットし、ゴム栓で封をした後、恒温水槽に浸けて内温を20℃に保ち、スターラーで攪拌した。
アクリロニトリルを間欠的に2重量%分フィード(アクリロニトリル濃度は0.5重量%以上で管理)し、アクリル酸アンモニウムの蓄積反応を行ったところ30重量%まで蓄積できた。
得られたアクリル酸アンモニウム水溶液は無色透明であった。また、同一条件で反応液を5L作製し、UF膜(旭化成ペンシル型モジュールSIP−0013)による精製操作を行ったところ、目詰まり等の現象は見られず、全液を処理することができ、高純度30重量%アクリル酸アンモニウム水溶液を得た。この水溶液にメトキシキノン200ppm加え、遮光減圧下にて70重量%まで濃縮し重合に使用した。
和光純薬製特級アクリル酸を蒸留し、重合禁止剤を除去し精製したアクリル酸36gを100mlのフラスコに量り取り、冷却しつつ攪拌下に23.6重量%のアンモニア水36gを滴下して、100モル%中和のアクリル酸アンモニウム水溶液72gを生成した。ここに水0.5gに溶解した過硫酸アンモニウム0.0368gを添加し、攪拌して溶解した。
あらかじめ系内を窒素置換した還流冷却管つきの500mlセパラブルフラスコにシクロヘキサン180gと界面活性剤としてソルビタンモノラウリレート0.36gを仕込み、室温で攪拌して溶解させたのち、前述のアクリル酸アンモニウム水溶液を添加し、窒素を流しながら250rpmにて十分に攪拌を行い懸濁させた。その後、45℃の水浴をして重合を開始、攪拌速度を250rpmに保ったまま2時間保持し、含水ゲルを含んだエマルジョンを得た。
生成した含水ゲルはろ過により回収し、100℃の真空乾燥をして回収した。生成した吸水性樹脂の平均粒径は730μmであり、212μm以下の粒子は発生しなかった。Tea bag法による吸水倍率は84.0倍であった。
[実施例1]のアクリル酸アンモニウム72gを[製造例1]のアクリル酸アンモニウム水溶液63.6gに変えた以外は[実施例1]と同じ条件で重合した。
生成した吸水性樹脂の平均粒径は1mmであり、212μm以下の粒子は発生しなかった。Tea bag法による吸水倍率は101倍であった。
和光純薬製特級アクリル酸を蒸留し、重合禁止剤を除去し精製したアクリル酸36gを100mlのフラスコに量り取り、冷却しつつ攪拌下に31重量%のアンモニア水27.5gを滴下して、100モル%中和のアクリル酸アンモニウム水溶液63.5gを生成した。ここに水0.2gに溶解したN,N’−メチレンビスアクリルアミド0.0004gと水0.3gに溶解した過硫酸アンモニウム0.0368gを添加し、攪拌して溶解した。
あらかじめ系内を窒素置換した還流冷却管つきの500mlセパラブルフラスコにシクロヘキサン180gと界面活性剤としてソルビタンモノパルミテート0.36gを仕込み、室温で攪拌して溶解させたのち、前述のアクリル酸アンモニウム水溶液を添加し、窒素を流しながら250rpmにて十分に攪拌を行い懸濁させた。その後、45℃の水浴をして重合を開始、攪拌速度を250rpmに保ったまま2時間保持し、含水ゲルを含んだエマルジョンを得た。
生成した含水ゲルはろ過により回収し、100℃の真空乾燥をして回収した。生成した吸水性樹脂の平均粒径は650μmであり、212μm以下の粒子は2.1重量%しか発生しなかった。Tea bag法による吸水倍率は88倍であった。
[実施例1]の界面活性剤をEO3モル付加体のオキシエチレンソルビタンモノステアレートエーテルに変えた以外は[実施例1]と同じ条件で重合した。
生成した吸水性樹脂の平均粒径は1.2mmであり、212μm以下の粒子は発生しなかった。Tea bag法による吸水倍率は100倍であった。
[実施例1]のシクロヘキサンをシクロオクタンに変更した以外は[実施例1]と同じ条件で重合した。
生成した吸水性樹脂の平均粒径は0.9mmであり、212μm以下の粒子は発生しなかった。Tea bag法による吸水倍率は88.4倍であった。
和光純薬製特級アクリル酸を蒸留し、重合禁止剤を除去し精製したアクリル酸36gを100mlのフラスコに量り取り、冷却しつつ攪拌下に36重量%のアンモニア水23.5gを滴下して、100モル%中和のアクリル酸アンモニウム水溶液59.5gを生成した。ここに水0.5gに溶解した過硫酸アンモニウム0.0368gを添加し、攪拌して溶解した。
あらかじめ系内を窒素置換した還流冷却管つきの500mlセパラブルフラスコにシクロヘキサン180gと界面活性剤としてソルビタンモノパルミテート0.36gを仕込み、室温で攪拌して溶解させたのち、前述のアクリル酸アンモニウム水溶液を添加し、窒素を流しながら250rpmにて十分に攪拌を行い懸濁させた。その後、45℃の水浴をして重合を開始、攪拌速度を250rpmに保ったまま2時間保持し、含水ゲルを含んだエマルジョンを得た。
生成した含水ゲルはろ過により回収し、100℃の真空乾燥をして回収した。生成した吸水性樹脂の平均粒径は700μmであり、212μm以下の粒子は1.3重量%しか発生しなかった。Tea bag法による吸水倍率は93倍であった。
和光純薬製特級アクリル酸を蒸留し、重合禁止剤を除去し精製したアクリル酸12gを100mlのフラスコに量り取り、冷却しつつ攪拌下に23.6重量%のアンモニア水12gを滴下し水を50.2g加えて、100モル%中和のアクリル酸アンモニウム水溶液74.2gを生成した。ここに水0.2gに溶解したN,N’−メチレンビスアクリルアミド0.04gと水0.3gに溶解した過硫酸アンモニウム0.0122gを添加し、攪拌して溶解した。
あらかじめ系内を窒素置換した還流冷却管つきの500mlセパラブルフラスコにシクロヘキサン180gと界面活性剤としてソルビタンモノラウリレート0.12gを仕込み、室温で攪拌して溶解させたのち、前述のアクリル酸アンモニウム水溶液を添加し、窒素を流しながら250rpmにて十分に攪拌を行い懸濁させた。その後、60℃の水浴をして重合を開始、攪拌速度を250rpmに保ったまま2時間保持し、含水ゲルを含んだエマルジョンを得た。
生成した含水ゲルはろ過により回収し、100℃の真空乾燥をして回収した。生成した吸水性樹脂の平均粒径は489μmであり、212μm以下の粒子は6重量%発生した。Tea bag法による吸水倍率は52.8倍であった。
和光純薬製特級アクリル酸を蒸留し、重合禁止剤を除去し精製したアクリル酸36gを100mlのフラスコに量り取り、冷却しつつ攪拌下に36重量%のアンモニア水23.5gを滴下して、100モル%中和のアクリル酸アンモニウム水溶液59.5gを生成した。ここに水0.5gに溶解した過硫酸アンモニウム0.0368gを添加し、攪拌して溶解した。
あらかじめ系内を窒素置換した還流冷却管つきの500mlセパラブルフラスコにシクロヘキサン180gと界面活性剤としてソルビタントリステアレート0.36gを仕込み、室温で攪拌して溶解させたのち、前述のアクリル酸アンモニウム水溶液を添加し、窒素を流しながら250rpmにて十分に攪拌を行い懸濁させた。その後、55℃の水浴をして重合を開始したが、すぐに水相部分が合一し、塊重合を起こしてしてしまい安定なエマルジョンとしては得られなかった。
和光純薬製特級アクリル酸を蒸留し、重合禁止剤を除去し精製したアクリル酸12gを100mlのフラスコに量り取り、冷却しつつ攪拌下に18.9重量%の水酸化ナトリウム水24.7gを滴下し、70モル%中和のアクリル酸ナトリウム水溶液36.7gを生成した。ここに水0.2gに溶解したN,N’−メチレンビスアクリルアミド0.04gと水0.3gに溶解した過硫酸アンモニウム0.0122gを添加し、攪拌して溶解した。
あらかじめ系内を窒素置換した還流冷却管つきの500mlセパラブルフラスコにシクロヘキサン180gと界面活性剤としてソルビタンモノラウリレート0.12gを仕込み、室温で攪拌して溶解させたのち、前述のアクリル酸ナトリウム水溶液を添加し、窒素を流しながら250rpmにて十分に攪拌を行い懸濁させた。その後、60℃の水浴をして重合を開始、攪拌速度を250rpmに保ったまま2時間保持し、含水ゲルを含んだエマルジョンを得た。
生成した含水ゲルはろ過により回収し、100℃の真空乾燥をして回収した。生成した吸水性樹脂の平均粒径は389μmであり、212μm以下の粒子は15重量%発生した。Tea bag法による吸水倍率は55.3倍であった。
Claims (6)
- 下記(1)〜(5)の要件を満たす条件下で、不飽和カルボン酸アンモニウムを含む単量体水溶液を重合して吸収性樹脂を得ることを特徴とする吸収性樹脂の製造方法。
(1)単量体水溶液中のラジカル重合性単量体成分100モル%に対する不飽和カルボン酸アンモニウムの割合が80モル%以上であること。
(2)単量体水溶液のモノマー濃度が50−70重量%であること。
(3)HLB8〜12の非イオン性界面活性剤を用いること。
(4)脂肪族炭化水素溶媒中に懸濁させ、重合する逆相懸濁重合を用いること。
(5)重合開始温度を10〜50℃とすること。 - 前記界面活性剤がソルビタン脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1に記載の吸収性樹脂の製造方法。
- 前記界面活性剤がソルビタンモノラウレートであることを特徴とする請求項1に記載の吸収性樹脂の製造方法。
- 前記脂肪族炭化水素溶媒がシクロヘキサンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の吸収性樹脂の製造方法。
- 単量体水溶液中のラジカル重合性単量体成分100モル%に対する不飽和カルボン酸アンモニウムの割合が95〜100モル%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の吸収性樹脂の製造方法。
- 前記不飽和カルボン酸アンモニウムが(メタ)アクリル酸アンモニウムであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の吸収性樹脂の製造方法。
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