JP4711122B2 - 吸水材 - Google Patents
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Description
しかし、近年、水膨潤性ゴムにおいては、その用途が都市部海底トンネルや地下鉄工事におけるコンクリートセグメント材として使用される場合に多価金属イオンを含有する水、中でもセメント水に対するよりいっそう高い吸水性と経時安定性が求められるなど、ゴムやセメントと配合した際の高い吸水性、経時安定性、ゲルの強度に対する要求が高まっている。
(ii)アクリルアミド系単量体35〜79モル%、
(iii)0.2〜1.0モル%の中和されていない(メタ)アクリル酸単量体からなる前記単量体の混合物を架橋剤の存在下で共重合して得られる高分子架橋共重合体粒子からなることを特徴とする吸水材を提供するものである。
本発明の吸水材は、カルシウム塩、マグネシウム塩等の多価金属イオンを含む水溶液のうち特にセメント水に対する吸水性が高く、実施例において記述される測定法によって求められる1%セメント水に対する吸水率が55g/g以上、好ましくは60g/g以上のものである。また同時に、高いゲル形態保持性、及びゲル強度を有するものである。
一般式(1)で表されるスルホン酸基含有アクリルアミド単量体(A)としては、例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等を挙げることができる。この中でも2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸であることが特に好ましい。
一般式(2)で表されるスルホン酸基含有アクリルアミド単量体(B)としては、例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が挙げられる。アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、ルビジウム塩等が挙げられ、アルカリ土類金属塩としては、カルシウム塩、マグネシウム塩等が挙げられる。これらのうち、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、ルビジウム塩といったアルカリ金属塩が特に好ましい。
本発明の吸水材は、(i)前記スルホン酸基含有アクリルアミド単量体の混合物20〜50モル%、(ii)アクリルアミド系単量体49〜79モル%、(iii)中和されていないアクリル酸単量体1モル%以下含むものであることが特に好ましい。こうした組成であることにより、吸水率、ゲル強度、ゲル形態保持性といった全ての性能をさらに高めることが可能になる。
本発明の高分子架橋共重合体粒子の製造方法は、従来から知られている重合方法により行うことができ、例えば、双椀型ニーダー中で攪拌しながら重合する方法、容器中で注型重合する方法、駆動するベルト上で連続的に静置重合する方法、逆相懸濁重合法等を挙げることができる。具体的には、前記(A)と前記(B)を前記モル比で含んでなるスルホン酸基含有アクリルアミド単量体の混合物(i)20〜60モル%、(ii)アクリルアミド系単量体35〜79モル%、(iii)5モル%以下からなる中和されていない(メタ)アクリル酸単量体からなる単量体の混合物を、架橋剤、界面活性剤の存在下で、ラジカル重合開始剤を用いて重合を行う。中でも、逆相懸濁重合法は、界面活性剤を用いることにより、疎水性有機溶媒中に水溶性エチレン性不飽和モノマーを分散させて重合を行うことができることから、容易に所望の粒子径の高分子架橋体粒子が得られるという利点を有している点で好ましい。
かかる2個以上のエチレン性不飽和結合を有する単量体としては、例えばジ(メタ)アクリル酸エステル、トリ(メタ)アクリル酸エステル、ビスアクリルアミドなどが好ましく挙げられる。 ジ(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル酸カルバミルエステルなどが挙げられる。
ビスアクリルアミドとしては、例えばN,N'−メチレンビスアクリルアミド、N,N'−エチレンビスアクリルアミドなどが挙げられる。これらのなかでも、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミドを使用することが好ましい。
前記2個以上のエチレン性不飽和結合を有する単量体及び前記(メタ)アクリル酸の有するカルボキシル基と反応する官能基を2個以上有する化合物は、前記単量体混合物100モル%に対して好ましくは0.001〜1モル%、より好ましくは0.01〜0.1モル%の範囲内で使用する。0.001〜1モル%の範囲であれば、所望の吸水性能が得られると共に充分な架橋構造が得ることができる。
スルホン酸基が中和されていないスルホン酸基含有アクリルアミド単量体(A)及びスルホン酸基が中和されているスルホン酸基含有アクリルアミド単量体(B)を必要に応じ重合禁止剤を溶解した水に秤量添加することによりこれらを溶解させる。または、中和されていないスルホン酸基含有アクリルアミド単量体(A)を、必要に応じ重合禁止剤を含み中和剤を溶解した水溶液中に秤量添加することにより、これを中和溶解させる。これにアクリルアミド系単量体(ii)及び(メタ)アクリル酸単量体(iii)を添加溶解せしめる。続いて、架橋剤、ラジカル重合開始剤、及び必要に応じてチオール類、チオール酸類、第2級アルコール類、アミン類、次亜りん酸塩類等の水溶性連鎖移動剤を添加し、必要に応じ窒素等の不活性ガスを導入して脱気することにより単量体水溶液の調製を行う。
一方、重合装置内で界面活性剤を疎水性有機溶媒に入れ、必要ならば若干加温し溶解せしめ、窒素等不活性ガスを導入し、脱気を行う。その疎水性有機溶媒中に上記単量体水溶液を添加し、攪拌下、昇温を開始する。この間に反応系の単量体水溶液は微細な液滴となって疎水性有機溶媒中に分散しながら懸濁する。昇温とともにやがて発熱が起こり重合が開始される。
単量体水溶液の一部を疎水性有機溶媒中に添加し、攪拌下、昇温を開始する。重合開始後に、残りの単量体の水溶液を滴下しながら重合する。一部または全量を滴下することにより重合による発熱を分散させることが可能となる。
ショ糖脂肪酸エステルの添加方法としては、そのまま添加してもよく、また疎水性有機溶媒に懸濁または溶解させて添加してもよい。ショ糖脂肪酸エステルの形態が粉末で反応釜内が微加圧状態にあり、その粉末をマンホール等から添加することが操作上困難な場合は疎水性有機溶媒に懸濁または溶解させて添加することが好ましい。
また、ショ糖脂肪酸エステルは、共沸脱水量が重合体粒子の固形分に対し25重量%、最高で30重量%に達していなければ、重合体粒子の表面に吸着させることができる。
1%セメント水は、(1)5Lプラスチックフラスコ内にポルトランドセメント30gを秤量し全体の重さが3kgになるように25℃に保ったイオン交換水を注ぎ入れることにより1%ポルトランドセメント水を調製する。(2)5分間攪拌した後、24時間25℃に放置する。(3)上澄み液をろ過する、ことにより調製した。
5Lプラスチックフラスコ内にCaCl2・2H2Oを39.7g秤量し全体の重さが3kgになるようにイオン交換水を注ぎ入れCaCl2・2H2Oを溶解させることにより1%塩化カルシウム水の調製を行った。
乾燥樹脂粉末(高分子架橋共重合体粒子)を0.1g秤量した。1%セメント水、1%塩化カルシウム水のそれぞれの液を100gビーカーに秤量し、乾燥樹脂粉末0.1gを添加し1時間吸水させた。吸引瓶にブフナーロートを取り付け目開き2.5μmの定性ろ紙(ワットマンNo.5)を装着した。アスピレーターで吸引瓶内を減圧に保った状態で1時間吸水後の前記樹脂と前記水の混合物をブフナーロート中に注ぎ入れた。液分がきれるまでろ過を行った。吸液倍率(g/g)は、試料の質量a(g)、水切り後の(ゲル樹脂+定性ろ紙+ブフナーロート)の質量b60min(g)、ろ過前の(定性ろ紙+ブフナーロート)の質量c(g)から、次式に従って算出した。
重合体粒子の平均粒径、および粒径分布はレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910(株式会社堀場製作所製)を用い測定を行った。体積基準で測定されるメイジアン径を平均粒子径とした。
乾燥樹脂粉末50gを秤量した。30cm×30cmのガラス板を下に置き、ロート径8cm、足外径×足長×90mmのガラスロートをガラス板よりロート足下までの高さが10cmになるようにロートをロート台にセットした。乾燥樹脂を50gをロートに注ぎ入れ流動性を目視により観察した。
<流動性の評価>
さらさらとロート下に流れ出る場合「○」
ロートに振動を加えることにより流れ出る場合「△」
もそもそとしてまったく流れない場合「×」
内径5cmの100ccポリエチレン製カップ中に乾燥樹脂粉末1gを秤量し、なるべくゲルのダマが発生しないように軽く攪拌させながら99gの水道水を注ぎ入れ吸水させることにより100g/g吸水ゲルの調製を行った。
1時間後吸水ゲルの入ったカップを90度傾けた際、ゲルの流動性が見られない場合:ゲルの形態保持性○、やや流動性が見られる場合:ゲルの形態保持性△、流動性が強い場合、ゲルの形態保持性:×、と判定した。
また、同様な方法で100g/g吸水ゲルの調製を行った後、1時間後吸水ゲルの上に直径2.2cm、厚さ2mm、中心に6mmの穴の空いた4.2g/枚の重りをゲル上に水平になるようにのせていき、重りがゲル内に沈み始める枚数によりゲル強度の比較を行った。おもりの枚数が多いほどゲル強度が強いと判定した。
攪拌翼径95mmの3段ピッチドパドル翼、冷却管、温度計を備え付けた、内径130mmの2Lセパラブルフラスコの重合槽にシクロヘキサン750g、レオドールSP−S10Vを10.0g(ソルビタンモノステアレート、HLB=5、花王株式会社製品)を仕込んだ後、還流冷却脱水管、滴下ロートを備え付け、攪拌速度700rpmで攪拌を開始した。一方、2LのディスカップにTBAS−Q(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、MRCユニテック株式会社製)207g(32.5モル%)を加え、外部より冷却しつつヒドロキシ−テトラメチル-1-ピペリジンオキシルを0.02g含み、水酸化ナトリウム24.0gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液410gを滴下してTBAS−Qを60モル%中和することにより、中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で40%、中和されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で60%含有する水溶液の調製をおこなった。この液にアクリルアミド142g(67.3モル%)、アクリル酸0.5g(0.2モル%)、N,N'−メチレンビスアクリルアミド0.15g、過硫酸アンモニウム0.5gを加えて溶解させた後、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出した。
吸液特性、吸水ゲルの状態を表−2にまとめた。重合体粒子Aはゲル形態保持性に優れるとともに、高いゲル強度、吸水性能が得られていることがわかる。
アクリル酸の使用量を2.0g(0.9モル%)に変更した以外は実施例1と同様の操作により重合体粒子Bの調製を行った。1次粒子同士が凝集しない状態で粒子が得られた。この重合体粒子Bの体積基準のメジアン径は17μmでさらさらとした流動性を有した。吸液特性、吸水ゲルの状態を表−2にまとめた。重合体粒子Bは吸水ゲルにやや流動性が見られるものの、高いゲル強度、吸水性能が得られていることがわかる。
水酸化ナトリウム30.0gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液410gを滴下してTBAS−Qを75モル%中和することにより、中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で25%、中和されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で75%含有する水溶液の調製をおこなった以外は実施例1と同様の操作により重合体粒子Cの調製を行った。1次粒子同士が凝集しない状態で粒子が得られた。この重合体粒子Cの体積基準のメジアン径は16μmでさらさらとした流動性を有した。吸液特性、吸水ゲルの状態を表−2にまとめた。重合体粒子Cはゲル形態保持性に優れるとともに、高いゲル強度、吸液性能が得られていることがわかる。
TBAS−Q280g(56.7モル%)を加え、外部より冷却しつつヒドロキシ−テトラメチル-1-ピペリジンオキシルを0.03g含み、水酸化ナトリウム29.8gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液410gを滴下してTBAS−Qを55モル%中和することにより、中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で45%、中和されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で55%含有する水溶液の調製をおこなった。この液にアクリルアミド66.1g(39.1モル%)、アクリル酸7.2g(4.2モル%)、N,N'−メチレンビスアクリルアミド0.15g、過硫酸アンモニウム0.5gを加えて溶解させた後、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出すことにより調製した重合開始剤および架橋剤を含有する単量体水溶液を用いた他は実施例1と同様の操作により重合体粒子Dの調製を行った。1次粒子同士が凝集しない状態で粒子が得られた。この重合体粒子Dの体積基準のメジアン径は17μmあった。吸液特性、吸水ゲルの状態を表−2にまとめた。重合体粒子Dは流動性がやや重く吸水ゲルにやや流動性が見られるものの、高いゲル強度、吸液性能が得られていることがわかる。
TBAS−Q207g(32.4モル%)を加え、外部より冷却しつつヒドロキシ−テトラメチル-1-ピペリジンオキシルを0.02g含み、水酸化ナトリウム30.0gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液410gを滴下してTBAS−Qを60モル%中和することにより、中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で40%、中和されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で60%含有する水溶液の調製をおこなった。この液にアクリルアミド142g(67.1モル%)、アクリル酸1.0g(0.5モル%)、N,N'−メチレンビスアクリルアミド0.15g、過硫酸アンモニウム0.5gを加えて溶解させた後、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出すことにより調製した重合開始剤および架橋剤を含有する単量体水溶液を用いた他は実施例1と同様の操作により重合体粒子Eの調製を行った。1次粒子同士が凝集しない状態で粒子が得られた。この重合体粒子Eの体積基準のメジアン径は15μmでさらさらとした流動性を有した。吸液特性、吸水ゲルの状態を表−2にまとめた。重合体粒子Eはゲル形態保持性に優れるとともに、高いゲル強度、吸液性能が得られていることがわかる。
水酸化ナトリウム16.0gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液410gを滴下してTBAS−Qを40モル%中和することにより、中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で60%、中和されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で40%含有する水溶液の調製をおこなった以外は実施例1と同様の操作により重合体粒子Fの調製を行った。1次粒子同士が凝集しない状態で粒子が得られた。この重合体粒子Fの体積基準のメジアン径は18μmでさらさらとした流動性を有した。吸液特性、吸水ゲルの状態を表−2にまとめた。重合体粒子Fはゲル形態保持性に優れるとともに、高いゲル強度、吸液性能が得られていることがわかる。
攪拌翼径95mmの3段ピッチドパドル翼、冷却管、温度計を備え付けた、内径130mmの2Lセパラブルフラスコの重合槽にシクロヘキサン750g、レオドールSP−S10Vを10.0gを仕込んだ後、還流冷却脱水管、滴下ロートを備え付け、攪拌速度700rpmで攪拌を開始した。一方、2LのディスカップにTBAS−Q207g(32.6モル%)を加え、外部より冷却しつつヒドロキシ−テトラメチル-1-ピペリジンオキシルを0.02g含み、水酸化ナトリウム24.0gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液410gを滴下してTBAS−Qを60モル%中和することにより、中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で40%、中和されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で60%含有する水溶液の調製をおこなった。 この液にアクリルアミド142g(67.4モル%)、N,N'−メチレンビスアクリルアミド0.15g、過硫酸アンモニウム0.5gを加えて溶解させた後、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出した。
次に、上述のようにして得られた、重合開始剤および架橋剤を含有する単量体水溶液を上述のシクロヘキサンに添加し、亜硫酸水素ナトリウム0.3gを粉末状態で添加した後、70℃に昇温することにより重合を開始させた。重合による発熱が収まった後、攪拌速度700rpmで1時間攪拌しながら、系内の温度を60℃〜70℃の温度に制御した。共沸脱水によって330gの水を抜き出した後、樹脂を取り出し、減圧下、70℃で乾燥させ、重合体粒子Gを得た。この重合体粒子Gの吸液特性、吸水ゲルの状態を表−2にまとめた。重合体粒子Gの流動性はやや重く、吸水ゲルにやや流動性が見られる。また、ゲル強度も若干弱く、吸液特性においては特にセメント水の吸水率が低いことがわかる。
TBAS−Q194g(28.2モル%)を加え、外部より冷却しつつヒドロキシ−テトラメチル-1-ピペリジンオキシルを0.02g含み、水酸化ナトリウム24.0gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液410gを滴下してTBAS−Qを60モル%中和することにより、中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で40%、中和されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で60%含有する水溶液の調製をおこなった。この液にアクリルアミド146g(62.0モル%)、アクリル酸23.4g(9.8モル%)、N,N'−メチレンビスアクリルアミド0.15g、過硫酸アンモニウム0.5gを加えて溶解させた後、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出すことにより調製した重合開始剤および架橋剤を含有する単量体水溶液を用いた他は比較例1と同様の操作により重合体粒子Hの調製を行った。この重合体粒子Hの吸液特性、吸水ゲルの状態を表−2にまとめた。重合体粒子Hのさらさらとした流動性を示すモノの、吸水ゲルにやや流動性が見られる。また、ゲル強度も若干弱く、吸液倍率も相対的に低いことがわかる。
水酸化ナトリウム12.0gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液410gを滴下してTBAS−Qを30モル%中和することにより、中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で70%、中和されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で30%含有する水溶液の調製をおこなった他は比較例1と同様の操作により重合体粒子Iの調製を行った。重合体粒子Iの吸液特性、吸水ゲルの状態を表−2にまとめた。重合体粒子Iの流動性はやや重く、吸水ゲルにやや流動性が見られる。また、ゲル強度も若干弱く、吸水倍率も相対的に低いことがわかる。
水酸化ナトリウム40.0gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液410gを滴下してTBAS−Qを100モル%中和することにより、中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で0%、中和されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で100%含有する水溶液の調製をおこなった他は比較例1と同様の操作により重合体粒子Jの調製を行った。重合体粒子Jの吸液特性、吸水ゲルの状態を表−2にまとめた。重合体粒子Jの流動性はやや重く、吸水ゲルはやや水糊状態で流動性が強く、ゲル強度が弱い。吸水倍率も相対的に低いことがわかる。
TBAS−Q137g(17.7モル%)を加え、外部より冷却しつつヒドロキシ−テトラメチル-1-ピペリジンオキシルを0.02g含み、水酸化ナトリウム15.9gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液410gを滴下してTBAS−Qを60モル%中和することにより、中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で40%、中和されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で60%含有する水溶液の調製をおこなった。この液にアクリルアミド219g(82.3モル%)、N,N'−メチレンビスアクリルアミド0.15g、過硫酸アンモニウム0.5gを加えて溶解させた後、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出すことにより調製した重合開始剤および架橋剤を含有する単量体水溶液を用いた他は比較例1と同様の操作により重合体粒子Kの調製を行った。重合体粒子Kの吸液特性、吸水ゲルの状態を表−2にまとめた。重合体粒子Kの流動性はやや重く、吸水ゲルは流動性が強く、ゲル強度が弱い。吸水率も相対的に低いことがわかる。
《比較例6》
TBAS−Q300g(70.0モル%)を加え、外部より冷却しつつヒドロキシ−テトラメチル-1-ピペリジンオキシルを0.02g含み、水酸化ナトリウム34.8gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液410gを滴下してTBAS−Qを60モル%中和することにより、中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で40%、中和されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で60%含有する水溶液の調製をおこなった。この液にアクリルアミド44.9g(30.0モル%)、N,N'−メチレンビスアクリルアミド0.15g、過硫酸アンモニウム0.5gを加えて溶解させた後、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出すことにより調製した重合開始剤および架橋剤を含有する単量体水溶液を用いた他は比較例1と同様の操作により重合体粒子Lの調製を行った。重合体粒子Lの吸液特性、吸水ゲルの状態を表−2にまとめた。重合体粒子Lの樹脂粒子はもそもそとした外観を呈し流動性が非常に悪いものであった。また、吸水ゲルはやや水糊状態で流動性が強く、ゲル強度が弱いものであった。
TBAS−Q290g(60.2モル%)、アクリル酸34.0g(20.3モル%)を加え、外部より冷却しつつヒドロキシ−テトラメチル-1-ピペリジンオキシルを0.02g含み、水酸化ナトリウム70.2gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液410gを滴下してTBAS−Qを100モル%中和することにより、中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で0%、中和されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で100%含有する水溶液の調製をおこなった。また、このときアクリル酸の75%が同時に中和された。この液にアクリルアミド32.0g(19.4モル%)、N,N'−メチレンビスアクリルアミド0.15g、過硫酸アンモニウム0.5gを加えて溶解させた後、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出すことにより調製した重合開始剤および架橋剤を含有する単量体水溶液を用いた他は比較例1と同様の操作により重合体粒子Mの調製を行った。この重合体粒子Mの吸液特性を表−2にまとめた。重合体粒子Mの流動性はやや重く、吸水ゲルはやや水糊状態で流動性が強く、ゲル強度が弱いものであった。吸液特性においては特にCaCl2水の吸水率が低いことがわかる。
TBAS−Q260g(49.9モル%)、アクリル酸36.0g(19.3モル%)を加え、外部より冷却しつつヒドロキシ−テトラメチル-1-ピペリジンオキシルを0.02g含み、水酸化ナトリウム66.2gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液410gを滴下してTBAS−Qを100モル%中和することにより、中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で0%、中和されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で100%含有する水溶液の調製をおこなった。また、このときアクリル酸の80%が同時に中和された。この液にアクリルアミド55.0g(30.8モル%)、N,N'−メチレンビスアクリルアミド0.15g、過硫酸アンモニウム0.5gを加えて溶解させた後、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出すことにより調製した重合開始剤および架橋剤を含有する単量体水溶液を用いた他は比較例1と同様の操作により重合体粒子Nの調製を行った。この重合体粒子Nの吸液特性を表−2にまとめた。重合体粒子Nの流動性はやや重く、吸水ゲルはやや水糊状態でやや流動性が見られ、ゲル強度が弱いものであった。吸水率も相対的に低いことがわかる。
TBAS−Q15.5g(3.0モル%)、アクリル酸48.6g(27.0モル%)を加え、外部より冷却しつつヒドロキシ−テトラメチル-1-ピペリジンオキシルを0.01g含み、水酸化ナトリウム30.0gを溶解した水酸化ナトリウム水溶液410gを滴下してTBAS−Qを100モル%中和することにより、中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で0%、中和されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がモル比で100%含有する水溶液の調製をおこなった。また、このときアクリル酸の100%が同時に中和された。この液にアクリルアミド125g(70.0モル%)、N,N'−メチレンビスアクリルアミド0.78g、過硫酸アンモニウム0.5gを加えて溶解させた後、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出すことにより調製した重合開始剤および架橋剤を含有する単量体水溶液を用いた他は比較例1と同様の操作により重合体粒子Oの調製を行った。この重合体粒子Oの吸液特性を表−2にまとめた。重合体粒子Oの流動性はやや重く、吸水ゲルは流動性が強く、ゲル強度が弱いものであった。吸水率も低いことがわかる。
Claims (7)
- (i)スルホン酸基が中和されていないスルホン酸基含有アクリルアミド単量体(A)、及びスルホン酸基が中和されているスルホン酸基含有アクリルアミド単量体(B)を前記(A):前記(B)=20〜60:40〜80のモル比で含んでなるスルホン酸基含有アクリルアミド単量体の混合物 20〜60モル%、
(ii)アクリルアミド系単量体35〜79モル%、
(iii)0.2〜1.0モル%の中和されていない(メタ)アクリル酸単量体からなる前記単量体の混合物を架橋剤の存在下で共重合して得られる高分子架橋共重合体粒子からなることを特徴とする吸水材。 - 前記スルホン酸基含有アクリルアミド単量体の混合物(i)が20〜50モル%、前記アクリルアミド系単量体(ii)が49〜79モル%、前記中和されていない(メタ)アクリル酸単量体(iii)が1モル%以下含まれる単量体の混合物である請求項1〜3いずれかに記載の吸水材。
- 前記スルホン酸基含有アクリルアミド単量体の混合物(i)のスルホン酸基の中和率が、40〜80%である請求項1〜4のいずれかに記載の吸水材。
- スルホン酸基が中和されていないスルホン酸基含有アクリルアミド単量体(A)が、スルホン酸基が中和されていない2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸であり、スルホン酸基が中和されているスルホン酸基含有アクリルアミド単量体(B)が2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のアルカリ金属塩である請求項1〜5のいずれかに記載の吸水材。
- 前記高分子架橋共重合体粒子の平均粒径が、1〜50μmである請求項1記載の吸水材。
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