JP2843779B2 - 水膨潤性ゴム用組成物および水膨潤性ゴム - Google Patents
水膨潤性ゴム用組成物および水膨潤性ゴムInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水膨潤性ゴム用組成物
および水膨潤性ゴムに関するものである。詳しくは、硬
水や海水などの多価金属イオンを含有する水性液体に接
しても、吸水速度が極めて速く、しかも、長期にわたり
安定した吸水性・膨潤性を示し、且つ吸水・膨潤後もゴ
ム弾性及び形状保持性がよく水性液体への溶出分が少な
い、土木工事や建築工事に於ける止水剤などとして有用
な水膨潤性ゴム、および、この水膨潤性ゴムを作るのに
有用な組成物に関するものである。
および水膨潤性ゴムに関するものである。詳しくは、硬
水や海水などの多価金属イオンを含有する水性液体に接
しても、吸水速度が極めて速く、しかも、長期にわたり
安定した吸水性・膨潤性を示し、且つ吸水・膨潤後もゴ
ム弾性及び形状保持性がよく水性液体への溶出分が少な
い、土木工事や建築工事に於ける止水剤などとして有用
な水膨潤性ゴム、および、この水膨潤性ゴムを作るのに
有用な組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂やゴムに吸水性樹脂を分散
させ水膨潤性ゴムを調製し、これを土木工事や建築工事
などの止水剤として使用する技術が特開昭53−143
653号公報、特開昭54−7461号公報、特開昭5
4−110262号公報、特開昭54−3424号公
報、特開昭57−47338号公報、特開昭57−47
339号公報、特開昭57−108143号公報、特開
昭57−135160号公報、特開昭58−16038
5号公報、特開昭59−120653号公報、特開昭5
9−142275号公報、特開昭59−145228号
公報、特開昭59−189180号公報、特開昭60−
35074号公報、特開昭60−55041号公報、特
開昭60−92330号公報、特開昭60−20365
1号公報、特開昭60−210690号公報、特開昭6
0−222078号公報、特開昭61−14279号公
報、特開昭61−31450号公報、特開昭61−62
539号公報、特開昭61−258794号公報、特開
昭62−172044号公報、特開昭62−25688
6号公報、特開昭62−259846号公報、特開昭6
2−280283号公報、特開昭64−60683号公
報、特開平1−141979号公報、特開平1−170
682号公報、特開平3−88835号公報、特開平6
−1886号公報などに数多く提案されている。
させ水膨潤性ゴムを調製し、これを土木工事や建築工事
などの止水剤として使用する技術が特開昭53−143
653号公報、特開昭54−7461号公報、特開昭5
4−110262号公報、特開昭54−3424号公
報、特開昭57−47338号公報、特開昭57−47
339号公報、特開昭57−108143号公報、特開
昭57−135160号公報、特開昭58−16038
5号公報、特開昭59−120653号公報、特開昭5
9−142275号公報、特開昭59−145228号
公報、特開昭59−189180号公報、特開昭60−
35074号公報、特開昭60−55041号公報、特
開昭60−92330号公報、特開昭60−20365
1号公報、特開昭60−210690号公報、特開昭6
0−222078号公報、特開昭61−14279号公
報、特開昭61−31450号公報、特開昭61−62
539号公報、特開昭61−258794号公報、特開
昭62−172044号公報、特開昭62−25688
6号公報、特開昭62−259846号公報、特開昭6
2−280283号公報、特開昭64−60683号公
報、特開平1−141979号公報、特開平1−170
682号公報、特開平3−88835号公報、特開平6
−1886号公報などに数多く提案されている。
【0003】具体的な用途の例として、自己修復性遮水
シートを挙げることができる。このシートは合成ゴムに
吸水性樹脂を分散させて得た水膨潤性ゴムシートの両表
面をナイロン系の編み地と合成ゴムでサンドイッチ状に
成型したものであり、産業排水の遮水のために使用され
ている。吸水性樹脂は、例えばシートの表面(合成ゴム
側)が釘などの異物により、穴があいた場合、速やかに
遮水する目的で使用されるが、通常の吸水性樹脂を用い
た場合、完全に遮水するためには1日以上の長時間を必
要とし、改善が望まれているのが実情である。
シートを挙げることができる。このシートは合成ゴムに
吸水性樹脂を分散させて得た水膨潤性ゴムシートの両表
面をナイロン系の編み地と合成ゴムでサンドイッチ状に
成型したものであり、産業排水の遮水のために使用され
ている。吸水性樹脂は、例えばシートの表面(合成ゴム
側)が釘などの異物により、穴があいた場合、速やかに
遮水する目的で使用されるが、通常の吸水性樹脂を用い
た場合、完全に遮水するためには1日以上の長時間を必
要とし、改善が望まれているのが実情である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
の水膨潤性ゴムが有していた上記問題点を解消し、著し
く膨潤速度が速く、自己修復性に優れた水膨潤性ゴムを
作るのに有用な組成物を提供することである。本発明の
別の課題は、従来の水膨潤性ゴムが有していた上記問題
点を解消し、著しく膨潤速度が速く、自己修復性に優れ
た水膨潤性ゴムを提供することである。
の水膨潤性ゴムが有していた上記問題点を解消し、著し
く膨潤速度が速く、自己修復性に優れた水膨潤性ゴムを
作るのに有用な組成物を提供することである。本発明の
別の課題は、従来の水膨潤性ゴムが有していた上記問題
点を解消し、著しく膨潤速度が速く、自己修復性に優れ
た水膨潤性ゴムを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の水膨潤性ゴム用
組成物は、第1の態様によれば、吸水性樹脂とエラスト
マーとを含む。吸水性樹脂は、5〜70μmの平均粒子
径と8倍以上の人工海水の加圧下吸水倍率を有し、一般
式(1):
組成物は、第1の態様によれば、吸水性樹脂とエラスト
マーとを含む。吸水性樹脂は、5〜70μmの平均粒子
径と8倍以上の人工海水の加圧下吸水倍率を有し、一般
式(1):
【0006】
【化2】
【0007】(ただし、Rは水素またはメチル基であ
り;Xは、全オキシアルキレン基に対するオキシエチレ
ン基のモル分率が50モル%以上である炭素数2〜4の
オキシアルキレン基であり;Yは、炭素数1〜5のアル
コキシ基であり;nは平均で3〜50の正数である)で
表される(メタ)アクリル酸エステル系単量体を25〜
70重量%含む単量体成分を重合することにより得られ
るものであり、架橋剤として(ポリ)アルキレングリコ
ールジ(メタ)アクリレートを用いて架橋されたもので
ある。
り;Xは、全オキシアルキレン基に対するオキシエチレ
ン基のモル分率が50モル%以上である炭素数2〜4の
オキシアルキレン基であり;Yは、炭素数1〜5のアル
コキシ基であり;nは平均で3〜50の正数である)で
表される(メタ)アクリル酸エステル系単量体を25〜
70重量%含む単量体成分を重合することにより得られ
るものであり、架橋剤として(ポリ)アルキレングリコ
ールジ(メタ)アクリレートを用いて架橋されたもので
ある。
【0008】本発明の水膨潤性ゴム用組成物は、第2の
態様によれば、単量体成分の重合を、前記単量体成分を
含む混合物の曇点未満の温度で開始すること以外は第2
の態様の水膨潤性ゴム用組成物と同じ構成を持つ。 本発
明の水膨潤性ゴムは、上記第1または第2の態様の水膨
潤性ゴム用組成物を加硫する工程を含む方法により得ら
れる。
態様によれば、単量体成分の重合を、前記単量体成分を
含む混合物の曇点未満の温度で開始すること以外は第2
の態様の水膨潤性ゴム用組成物と同じ構成を持つ。 本発
明の水膨潤性ゴムは、上記第1または第2の態様の水膨
潤性ゴム用組成物を加硫する工程を含む方法により得ら
れる。
【0009】
【手段の説明】本発明の水膨潤性ゴム用組成物は、吸水
性樹脂とエラストマーとを含む。本発明に使用される吸
水性樹脂は、5〜70μmの平均粒子径と8倍以上の人
工海水の加圧下吸水倍率(以下、単に「加圧下吸水倍
率」ということがある)を有する。平均粒子径が5μm
未満の吸水性樹脂を使用した場合、エラストマーへの吸
水性樹脂の均一分散が困難になる。また、70μmを越
える吸水性樹脂を使用した場合、膨潤むらができるため
好ましくない。更に、加圧下吸水倍率が8倍未満の吸水
性樹脂を使用した場合、膨潤速度が速く、自己修復性に
優れた水膨潤性ゴムは得られない。エラストマーへの吸
水性樹脂の均一分散をより良くしたり、あるいは、水膨
潤性ゴムの膨潤むらをより少なくしたりするという点か
らは、吸水性樹脂は、10〜50μmの平均粒子径を有
することが好ましい。また、加圧下吸水倍率は10倍以
上が好ましく、18倍以上がより好ましい。
性樹脂とエラストマーとを含む。本発明に使用される吸
水性樹脂は、5〜70μmの平均粒子径と8倍以上の人
工海水の加圧下吸水倍率(以下、単に「加圧下吸水倍
率」ということがある)を有する。平均粒子径が5μm
未満の吸水性樹脂を使用した場合、エラストマーへの吸
水性樹脂の均一分散が困難になる。また、70μmを越
える吸水性樹脂を使用した場合、膨潤むらができるため
好ましくない。更に、加圧下吸水倍率が8倍未満の吸水
性樹脂を使用した場合、膨潤速度が速く、自己修復性に
優れた水膨潤性ゴムは得られない。エラストマーへの吸
水性樹脂の均一分散をより良くしたり、あるいは、水膨
潤性ゴムの膨潤むらをより少なくしたりするという点か
らは、吸水性樹脂は、10〜50μmの平均粒子径を有
することが好ましい。また、加圧下吸水倍率は10倍以
上が好ましく、18倍以上がより好ましい。
【0010】なお、本発明における人工海水の加圧下吸
水倍率は、人工海水を用い、下記の方法で吸水させた値
を言うものとする。<人工海水の加圧下の吸水倍率の測定方法> 図1に示す装置において、ビュレット1の上口2に栓3
をし、測定台4と空気口5を等高位にセットする。測定
台4中の中央部にある直径70mmのガラスフィルター6
上に濾紙7を載せる。直径55mmの支持円筒10の下端
部に不織布8を固定し、不織布8上に吸水性樹脂0.2
gを均一に散布し、さらに20g/cm 2 の荷重9をのせ
る。この不織布−吸水性樹脂−荷重を支持円筒ごとにガ
ラスフィルター6の上の濾紙7上にのせ、30分間にわ
たって吸水した人工海水の値A(ml )を測定し、次式に
より加圧下の吸水倍率(倍:単位はml/gである)を求め
る。
水倍率は、人工海水を用い、下記の方法で吸水させた値
を言うものとする。<人工海水の加圧下の吸水倍率の測定方法> 図1に示す装置において、ビュレット1の上口2に栓3
をし、測定台4と空気口5を等高位にセットする。測定
台4中の中央部にある直径70mmのガラスフィルター6
上に濾紙7を載せる。直径55mmの支持円筒10の下端
部に不織布8を固定し、不織布8上に吸水性樹脂0.2
gを均一に散布し、さらに20g/cm 2 の荷重9をのせ
る。この不織布−吸水性樹脂−荷重を支持円筒ごとにガ
ラスフィルター6の上の濾紙7上にのせ、30分間にわ
たって吸水した人工海水の値A(ml )を測定し、次式に
より加圧下の吸水倍率(倍:単位はml/gである)を求め
る。
【0011】 加圧下の吸水倍率(倍:単位はml/gである)=A(ml)/0.2(g) なお、 人工海水は、脱イオン水中に下記の成分を下記の
濃度(人工海水に対する濃度)で含有する水溶液であ
る。 <人工海水の組成> CaSO4 : 1.38(g/kg) MgSO4 : 2.10(g/kg) MgCl2 : 3.32(g/kg) KCl : 0.72(g/kg) NaCl :26.69(g/kg) 本発明に用いられる吸水性樹脂は、上記平均粒子径と上
記加圧下吸水倍率とを有し、かつ特定の単量体成分を重
合することにより得られるものであり、さらに特定の架
橋剤を用いて架橋されたものである。
濃度(人工海水に対する濃度)で含有する水溶液であ
る。 <人工海水の組成> CaSO4 : 1.38(g/kg) MgSO4 : 2.10(g/kg) MgCl2 : 3.32(g/kg) KCl : 0.72(g/kg) NaCl :26.69(g/kg) 本発明に用いられる吸水性樹脂は、上記平均粒子径と上
記加圧下吸水倍率とを有し、かつ特定の単量体成分を重
合することにより得られるものであり、さらに特定の架
橋剤を用いて架橋されたものである。
【0012】すなわち、本発明に用いられる吸水性樹脂
は、下記一般式(1)
は、下記一般式(1)
【0013】
【化3】
【0014】(ただし、Rは水素またはメチル基であ
り;Xは、全オキシアルキレン基に対するオキシエチレ
ン基のモル分率が50モル%以上である炭素数2〜4の
オキシアルキレン基であり;Yは、炭素数1〜5のアル
コキシ基であり;nは平均で3〜50の正数である)で
表される(メタ)アクリル酸エステル系単量体を25〜
70重量%含む単量体成分を重合することにより得られ
るものである。このような特定組成の単量体成分を重合
することで加圧下吸水倍率が8倍以上の吸水性樹脂が容
易に得られる。
り;Xは、全オキシアルキレン基に対するオキシエチレ
ン基のモル分率が50モル%以上である炭素数2〜4の
オキシアルキレン基であり;Yは、炭素数1〜5のアル
コキシ基であり;nは平均で3〜50の正数である)で
表される(メタ)アクリル酸エステル系単量体を25〜
70重量%含む単量体成分を重合することにより得られ
るものである。このような特定組成の単量体成分を重合
することで加圧下吸水倍率が8倍以上の吸水性樹脂が容
易に得られる。
【0015】単量体成分は、一般式(1)で表される
(メタ)アクリル酸エステル系単量体を25〜70重量
%、好ましくは30〜60重量%含む。単量体成分の残
部は、一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エス
テル系単量体と共重合可能な単量体である。一般式
(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル系単量体
と前記共重合可能な単量体の合計量は100重量%であ
る。一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体の量が前記範囲を外れた場合、上記一般式
(1)において、Xが、全オキシアルキレン基に対する
オキシエチレン基のモル分率50モル%以上である炭素
数2〜4のオキシアルキレン基ではない場合、Yが炭素
数1〜5のアルコキシ基ではない場合、または、nが平
均で3〜50の正数ではない場合、平均粒子径や加圧下
吸水倍率が前記範囲を外れるという問題がある。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体を25〜70重量
%、好ましくは30〜60重量%含む。単量体成分の残
部は、一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エス
テル系単量体と共重合可能な単量体である。一般式
(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル系単量体
と前記共重合可能な単量体の合計量は100重量%であ
る。一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体の量が前記範囲を外れた場合、上記一般式
(1)において、Xが、全オキシアルキレン基に対する
オキシエチレン基のモル分率50モル%以上である炭素
数2〜4のオキシアルキレン基ではない場合、Yが炭素
数1〜5のアルコキシ基ではない場合、または、nが平
均で3〜50の正数ではない場合、平均粒子径や加圧下
吸水倍率が前記範囲を外れるという問題がある。
【0016】上記一般式(1)で表される(メタ)アク
リル酸エステル系単量体としては、たとえば、メトキシ
ポリエチレングリコール(エチレングリコールの平均付
加モル数3〜50)モノ(メタ)アクリレート、メトキ
シポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリ
コール・ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、エトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、エトキシポリエチレングリコール・ポリプ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキ
シポリエチレングリコール・ポリブチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレートなどを挙げることができ、これ
らの1種または2種以上を用いることができる。
リル酸エステル系単量体としては、たとえば、メトキシ
ポリエチレングリコール(エチレングリコールの平均付
加モル数3〜50)モノ(メタ)アクリレート、メトキ
シポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリ
コール・ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、エトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、エトキシポリエチレングリコール・ポリプ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキ
シポリエチレングリコール・ポリブチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレートなどを挙げることができ、これ
らの1種または2種以上を用いることができる。
【0017】使用される共重合可能な単量体としては、
たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、あ
るいはそれらの一価金属、二価金属、アンモニア、有機
アミンによる部分中和物や完全中和物などの不飽和モノ
カルボン酸系単量体;マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸あるいはそれらの一価金属、二価金
属、アンモニア、有機アミンによる部分中和物や完全中
和物などの不飽和ジカルボン酸系単量体;ビニルスルホ
ン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、 スチレ
ンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート、ス
ルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシス
ルホプロピル(メタ)アクリレートあるいはそれらの一
価金属、二価金属、アンモニア、有機アミンによる部分
中和物や完全中和物などの不飽和スルホン酸系単量体;
(メタ)アクリルアミド、t−ブチル(メタ)アクリル
アミドなどのアミド系単量体;(メタ)アクリル酸エス
テル、スチレン、2−メチルスチレン、酢酸ビニルなど
の疎水性単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、アリルアルコール、アルコキシポリアルキレング
リコールモノ(メタ)アクリレートなどのノニオン系単
量体;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどのカ
チオン性単量体;(メタ)アクリロニトリルなどのニト
リル系単量体;(メタ)アクリルアミドメタンホスホン
酸、(メタ)アクリルアミドメタンホスホン酸メチルエ
ステル、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロ
パンホスホン酸などの含燐単量体;エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、イソブチレン、α−アミレン、2−メ
チル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン(α−イソ
アミレン)、1−ヘキセン、1−ヘプテンなどのα−オ
レフィン系単量体などを挙げることができる。これらの
単量体は、それぞれ単独で使用されたり、あるいは、2
種以上併用されたりする。
たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、あ
るいはそれらの一価金属、二価金属、アンモニア、有機
アミンによる部分中和物や完全中和物などの不飽和モノ
カルボン酸系単量体;マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸あるいはそれらの一価金属、二価金
属、アンモニア、有機アミンによる部分中和物や完全中
和物などの不飽和ジカルボン酸系単量体;ビニルスルホ
ン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、 スチレ
ンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート、ス
ルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシス
ルホプロピル(メタ)アクリレートあるいはそれらの一
価金属、二価金属、アンモニア、有機アミンによる部分
中和物や完全中和物などの不飽和スルホン酸系単量体;
(メタ)アクリルアミド、t−ブチル(メタ)アクリル
アミドなどのアミド系単量体;(メタ)アクリル酸エス
テル、スチレン、2−メチルスチレン、酢酸ビニルなど
の疎水性単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、アリルアルコール、アルコキシポリアルキレング
リコールモノ(メタ)アクリレートなどのノニオン系単
量体;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどのカ
チオン性単量体;(メタ)アクリロニトリルなどのニト
リル系単量体;(メタ)アクリルアミドメタンホスホン
酸、(メタ)アクリルアミドメタンホスホン酸メチルエ
ステル、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロ
パンホスホン酸などの含燐単量体;エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、イソブチレン、α−アミレン、2−メ
チル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン(α−イソ
アミレン)、1−ヘキセン、1−ヘプテンなどのα−オ
レフィン系単量体などを挙げることができる。これらの
単量体は、それぞれ単独で使用されたり、あるいは、2
種以上併用されたりする。
【0018】特に好ましい単量体としては、前記不飽和
モノカルボン酸系単量体および不飽和スルホン酸系単量
体を挙げることができる。さらに本発明では、一般式
(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル系単量体
を含む単量体成分を重合することにより吸水性樹脂を作
るために用いる架橋剤として、ポリアルキレングリコー
ルジ(メタ)アクリレートを用いることが必要である。
なかでも、エチレンオキサイドのモル分率が50%以上
である炭素原子数2〜4のアルキレンオキサイドの平均
付加モル数4〜100のポリアルキレングリコールジ
(メタ)アクリレートが好ましく、炭素原子数2〜4の
アルキレンオキサイドの平均付加モル数5〜50のポリ
アルキレングリコールジ(メタ) アクリレートがより好
ましく、炭素原子数2〜3のアルキレンオキサイドの平
均付加モル数7〜30のポリアルキレングリコールジ
(メタ)アクリレートが特に好ましい。アルキレンオキ
サイドのエチレンオキサイドのモル分率が50%を下回
るかアルキレンオキサイドの炭素原子数が上記範囲を外
れると、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレ
ートが水性媒体に溶解しにくくなるおそれがある。ま
た、アルキレンオキサイドの平均付加モル数が上記範囲
を外れると、得られた吸水性樹脂の耐久性が低下するお
それがある。ポリアルキレングリコールジ(メタ)アク
リレートとしては、たとえば、ポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール・ポ
リプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどを
挙げることができる。ポリアルキレングリコールジ(メ
タ)アクリレート以外の架橋剤、たとえばN,N−メチ
レンビスアクリルアミドやトリメチロールプロパントリ
アクリレートなどの周知の架橋剤を用いて得られた吸水
性樹脂は、可溶成分を多く含むため、溶出成分が多くな
り水膨潤性ゴムの耐久性に問題が生じるおそれがある。
モノカルボン酸系単量体および不飽和スルホン酸系単量
体を挙げることができる。さらに本発明では、一般式
(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル系単量体
を含む単量体成分を重合することにより吸水性樹脂を作
るために用いる架橋剤として、ポリアルキレングリコー
ルジ(メタ)アクリレートを用いることが必要である。
なかでも、エチレンオキサイドのモル分率が50%以上
である炭素原子数2〜4のアルキレンオキサイドの平均
付加モル数4〜100のポリアルキレングリコールジ
(メタ)アクリレートが好ましく、炭素原子数2〜4の
アルキレンオキサイドの平均付加モル数5〜50のポリ
アルキレングリコールジ(メタ) アクリレートがより好
ましく、炭素原子数2〜3のアルキレンオキサイドの平
均付加モル数7〜30のポリアルキレングリコールジ
(メタ)アクリレートが特に好ましい。アルキレンオキ
サイドのエチレンオキサイドのモル分率が50%を下回
るかアルキレンオキサイドの炭素原子数が上記範囲を外
れると、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレ
ートが水性媒体に溶解しにくくなるおそれがある。ま
た、アルキレンオキサイドの平均付加モル数が上記範囲
を外れると、得られた吸水性樹脂の耐久性が低下するお
それがある。ポリアルキレングリコールジ(メタ)アク
リレートとしては、たとえば、ポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール・ポ
リプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどを
挙げることができる。ポリアルキレングリコールジ(メ
タ)アクリレート以外の架橋剤、たとえばN,N−メチ
レンビスアクリルアミドやトリメチロールプロパントリ
アクリレートなどの周知の架橋剤を用いて得られた吸水
性樹脂は、可溶成分を多く含むため、溶出成分が多くな
り水膨潤性ゴムの耐久性に問題が生じるおそれがある。
【0019】架橋剤の使用量は、前記単量体に対してモ
ル比で、たとえば0.0005〜0.02の範囲であ
り、0.001〜0.01の範囲が好ましい。この範囲
を外れた場合は、加圧下吸水倍率が8倍以上の吸水性樹
脂が得られないおそれがある。吸水性樹脂を得るための
単量体成分の重合は、たとえば、架橋剤、重合開始剤、
および重合溶媒の存在下、溶液重合法、懸濁重合法、逆
相懸濁重合法など公知の重合方法が使用される。重合開
始剤を用いるかまたは用いずに、放射線・電子線・紫外
線などを照射することにより、重合する方法も使用され
うる。重合形態としては種々の形態が採用できるが、双
腕型ニーダーの剪断力によりゲル状含水重合体を細分化
しながら重合する方法(特開昭57−34101号公
報)が好ましい。
ル比で、たとえば0.0005〜0.02の範囲であ
り、0.001〜0.01の範囲が好ましい。この範囲
を外れた場合は、加圧下吸水倍率が8倍以上の吸水性樹
脂が得られないおそれがある。吸水性樹脂を得るための
単量体成分の重合は、たとえば、架橋剤、重合開始剤、
および重合溶媒の存在下、溶液重合法、懸濁重合法、逆
相懸濁重合法など公知の重合方法が使用される。重合開
始剤を用いるかまたは用いずに、放射線・電子線・紫外
線などを照射することにより、重合する方法も使用され
うる。重合形態としては種々の形態が採用できるが、双
腕型ニーダーの剪断力によりゲル状含水重合体を細分化
しながら重合する方法(特開昭57−34101号公
報)が好ましい。
【0020】重合開始剤としては、過酸化水素、ベンゾ
イルパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド
などの過酸化物;アゾビスイソブチロニトリルなどのア
ゾ化合物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどの
過硫酸塩などのラジカル発生 剤や、これらと亜硫酸水素
ナトリウム、L−アスコルビン酸、第1鉄塩などの還元
剤との組み合わせによるレドックス系開始剤が用いられ
る。
イルパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド
などの過酸化物;アゾビスイソブチロニトリルなどのア
ゾ化合物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどの
過硫酸塩などのラジカル発生 剤や、これらと亜硫酸水素
ナトリウム、L−アスコルビン酸、第1鉄塩などの還元
剤との組み合わせによるレドックス系開始剤が用いられ
る。
【0021】重合開始剤の量は、単量体の合計量に対し
て、0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜1
重量%である。また、還元剤を併用するレドックス系開
始剤の場合、還元剤の量は、ラジカル発生剤に対して重
量比で0.01〜5、特に0.05〜2の範囲が好まし
い。吸水性樹脂を得るための単量体成分の重合は、単量
体成分を含む混合物の曇点未満の温度で開始することが
好ましい。重合を架橋剤の存在下、水性媒体中で行う場
合には、該混合物は、単量体成分と架橋剤と水性媒体と
を含む。単量体成分の重合は、該曇点未満の温度で、た
とえば、単量体成分と架橋剤と水性媒体と重合開始剤と
を混合することにより行うことができる。重合の開始
は、たとえば、重合系からの発熱によりわかる。
て、0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜1
重量%である。また、還元剤を併用するレドックス系開
始剤の場合、還元剤の量は、ラジカル発生剤に対して重
量比で0.01〜5、特に0.05〜2の範囲が好まし
い。吸水性樹脂を得るための単量体成分の重合は、単量
体成分を含む混合物の曇点未満の温度で開始することが
好ましい。重合を架橋剤の存在下、水性媒体中で行う場
合には、該混合物は、単量体成分と架橋剤と水性媒体と
を含む。単量体成分の重合は、該曇点未満の温度で、た
とえば、単量体成分と架橋剤と水性媒体と重合開始剤と
を混合することにより行うことができる。重合の開始
は、たとえば、重合系からの発熱によりわかる。
【0022】吸水性樹脂を得るための単量体成分の重合
に用いる重合溶媒としては、水単独あるいは水と混合可
能な溶媒と水との混合溶媒などの水性媒体が好ましい。
水と混合可能な溶媒としては、たとえば、水、シクロヘ
キサン、トルエン、メタノール、エタノール、アセト
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど
が挙げられる。重合溶媒、単量体成分、および架橋剤を
含む混合物において、単量体成分の濃度(単量体の合計
濃度)は、特に制限はないが、重合反応の制御の容易さ
と収率・経済性を考慮すれば、20〜80重量%、特に
30〜60重量%の範囲にあることが好ましい。水性媒
体中での重合が好ましい理由は、安全性が高く、しかも
より安価に吸水性樹脂が得られるからである。水性媒体
を使用する場合、系の曇点未満の温度で重合開始するこ
とが、組成が均一で耐久性に優れた吸水性樹脂を得るた
めに好ましいものである。曇点は、単量体成分を含む混
合物、好ましくは、単量体成分、架橋剤、および水性媒
体を含む透明な混合物の温度を上げていったときに混合
物が濁り始める温度である。
に用いる重合溶媒としては、水単独あるいは水と混合可
能な溶媒と水との混合溶媒などの水性媒体が好ましい。
水と混合可能な溶媒としては、たとえば、水、シクロヘ
キサン、トルエン、メタノール、エタノール、アセト
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど
が挙げられる。重合溶媒、単量体成分、および架橋剤を
含む混合物において、単量体成分の濃度(単量体の合計
濃度)は、特に制限はないが、重合反応の制御の容易さ
と収率・経済性を考慮すれば、20〜80重量%、特に
30〜60重量%の範囲にあることが好ましい。水性媒
体中での重合が好ましい理由は、安全性が高く、しかも
より安価に吸水性樹脂が得られるからである。水性媒体
を使用する場合、系の曇点未満の温度で重合開始するこ
とが、組成が均一で耐久性に優れた吸水性樹脂を得るた
めに好ましいものである。曇点は、単量体成分を含む混
合物、好ましくは、単量体成分、架橋剤、および水性媒
体を含む透明な混合物の温度を上げていったときに混合
物が濁り始める温度である。
【0023】曇点は使用する単量体の種類、組成、濃
度、水性媒体の種類などにより変化する。たとえば、一
般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル系単
量体として、メトキシポリエチレングリコール(エチレ
ンオキサイド(以下、EOと記す)平均付加モル数9)
メタクリレートを、また共重合可能な単量体としてアク
リル酸ナトリウムを使用し、重合溶媒として水単独を用
いた場合の曇点は以下のように条件によって異なる。す
なわち、重合系における単量体成分の濃度((メタ)ア
クリル酸エステル系単量体と共重合可能な単量体の合計
単量体濃度)が50重量%で一定の場合、組成比として
(メタ)アクリル酸エステル系単量体が40重量%の時
(共重合可能な単量体が60重量%の時)は31℃であ
り、また(メタ)アクリル酸エステル系単量体が80重
量%の時(共重合可能な単量体が20重量%の時)は5
3℃となる。このように曇点は単量体成分の組成比によ
って異なった値をとる。また、(メタ)アクリル酸エス
テル系単量体、共重合可能な単量体ともに50重量%の
時、重合系における単量体成分の濃度が30重量%の場
合に59℃であり、単量体成分の濃度が50重量%の場
合には34℃であり、単量体成分の濃度が60重量%の
場合は20℃となる。このように曇点は単量体成分の濃
度によっても異なった値をとる。更に、(メタ)アクリ
ル酸エステル系単量体および共重合可能な単量体の種類
を変えた場合や、水性媒体の種類や組成を変えた場合に
も曇点は違ってくる。このように曇点は種々の条件によ
り変化するが、重合系が一定であれば一義的に決まるも
のである。曇点未満の温度で反応を開始させた後は直ち
に重合熱あるいは加熱により曇点以上の温度で反応を進
行させることはもちろん可能であるが、全単量体に対し
て1モル%以上の単量体を曇点未満の温度で重合せしめ
ておくことが好ましい。
度、水性媒体の種類などにより変化する。たとえば、一
般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル系単
量体として、メトキシポリエチレングリコール(エチレ
ンオキサイド(以下、EOと記す)平均付加モル数9)
メタクリレートを、また共重合可能な単量体としてアク
リル酸ナトリウムを使用し、重合溶媒として水単独を用
いた場合の曇点は以下のように条件によって異なる。す
なわち、重合系における単量体成分の濃度((メタ)ア
クリル酸エステル系単量体と共重合可能な単量体の合計
単量体濃度)が50重量%で一定の場合、組成比として
(メタ)アクリル酸エステル系単量体が40重量%の時
(共重合可能な単量体が60重量%の時)は31℃であ
り、また(メタ)アクリル酸エステル系単量体が80重
量%の時(共重合可能な単量体が20重量%の時)は5
3℃となる。このように曇点は単量体成分の組成比によ
って異なった値をとる。また、(メタ)アクリル酸エス
テル系単量体、共重合可能な単量体ともに50重量%の
時、重合系における単量体成分の濃度が30重量%の場
合に59℃であり、単量体成分の濃度が50重量%の場
合には34℃であり、単量体成分の濃度が60重量%の
場合は20℃となる。このように曇点は単量体成分の濃
度によっても異なった値をとる。更に、(メタ)アクリ
ル酸エステル系単量体および共重合可能な単量体の種類
を変えた場合や、水性媒体の種類や組成を変えた場合に
も曇点は違ってくる。このように曇点は種々の条件によ
り変化するが、重合系が一定であれば一義的に決まるも
のである。曇点未満の温度で反応を開始させた後は直ち
に重合熱あるいは加熱により曇点以上の温度で反応を進
行させることはもちろん可能であるが、全単量体に対し
て1モル%以上の単量体を曇点未満の温度で重合せしめ
ておくことが好ましい。
【0024】重合時の温度は用いる重合開始剤の種類に
より異なるが、比較的低温のほうが吸水性樹脂の分子量
が大きくなり好ましい。しかし、重合が完結するために
は20〜100℃の範囲であることが好ましい。 重合が
完結することにより生成した含水ゲル状の吸水性樹脂を
そのまま、あるいは必要に応じて洗浄したり解砕したり
してから、乾燥する。乾燥温度は、たとえば50〜18
0℃、好ましくは100〜170℃である。乾燥後、粉
砕などにより細粒化し、必要に応じて細粒化後にふるい
分けなどの分級を行って、平均粒 子径5〜70μm、好
ましくは平均粒子径10〜50μmの吸水性樹脂の粒子
を得る。ここで、平均粒子径は、体積平均粒子径であ
る。
より異なるが、比較的低温のほうが吸水性樹脂の分子量
が大きくなり好ましい。しかし、重合が完結するために
は20〜100℃の範囲であることが好ましい。 重合が
完結することにより生成した含水ゲル状の吸水性樹脂を
そのまま、あるいは必要に応じて洗浄したり解砕したり
してから、乾燥する。乾燥温度は、たとえば50〜18
0℃、好ましくは100〜170℃である。乾燥後、粉
砕などにより細粒化し、必要に応じて細粒化後にふるい
分けなどの分級を行って、平均粒 子径5〜70μm、好
ましくは平均粒子径10〜50μmの吸水性樹脂の粒子
を得る。ここで、平均粒子径は、体積平均粒子径であ
る。
【0025】なお、本発明の、第1または第2の態様の
水膨潤性ゴム用組成物、および本発明の水膨潤性ゴムに
用いられる吸水性樹脂としては、残留単量体が少なくな
り、また、安定性が更に改善されるという理由から、還
元剤で処理されているものが好ましい。単量体の重合で
得られるゲル状重合体またはその乾燥粉砕物に還元剤を
添加して処理する。還元剤としては、亜硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素カリウム、チオ硫酸ナ
トリウム、チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸カリウム、
亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸
水素ナトリウム、L−アスコルビン酸、アンモニア、モ
ノエタノールアミン、グルコースなどが挙げられる。な
かでも亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ
硫酸ナトリウムを添加する方法が特に好ましい。還元剤
の添加量は全単量体に対してモル比で0.0001〜
0.02の範囲、特に0.001〜0.01の範囲が好
ましい。
水膨潤性ゴム用組成物、および本発明の水膨潤性ゴムに
用いられる吸水性樹脂としては、残留単量体が少なくな
り、また、安定性が更に改善されるという理由から、還
元剤で処理されているものが好ましい。単量体の重合で
得られるゲル状重合体またはその乾燥粉砕物に還元剤を
添加して処理する。還元剤としては、亜硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素カリウム、チオ硫酸ナ
トリウム、チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸カリウム、
亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸
水素ナトリウム、L−アスコルビン酸、アンモニア、モ
ノエタノールアミン、グルコースなどが挙げられる。な
かでも亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ
硫酸ナトリウムを添加する方法が特に好ましい。還元剤
の添加量は全単量体に対してモル比で0.0001〜
0.02の範囲、特に0.001〜0.01の範囲が好
ましい。
【0026】本発明に使用されるエラストマーとして
は、特に制限はなく、広い範囲のエラストマーが使用で
きる。例えば、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴ
ム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、イ
ソプレン−イソブチレンゴム、エチレン−プロピレン共
重合ゴムなどの合成ゴム;塩素化ポリエチレン、クロロ
スルホン化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウレタンなどのゴム弾性
を有する合成樹脂;天然ゴムなどを挙げることができ
る。これらのエラストマーは、それぞれ単独で使用され
たり、あるいは、2種以上併用されたりする。これらの
エラストマーの中でも、吸水性樹脂の添加効果が最も顕
著なエチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPDM)が
特に好ましい。
は、特に制限はなく、広い範囲のエラストマーが使用で
きる。例えば、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴ
ム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、イ
ソプレン−イソブチレンゴム、エチレン−プロピレン共
重合ゴムなどの合成ゴム;塩素化ポリエチレン、クロロ
スルホン化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウレタンなどのゴム弾性
を有する合成樹脂;天然ゴムなどを挙げることができ
る。これらのエラストマーは、それぞれ単独で使用され
たり、あるいは、2種以上併用されたりする。これらの
エラストマーの中でも、吸水性樹脂の添加効果が最も顕
著なエチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPDM)が
特に好ましい。
【0027】吸水性樹脂の量は、吸水性樹脂とエラスト
マーの合計重量に対して、たとえば5〜60重量%(エ
ラストマー95〜40重量%)、好ましくは15〜50
重量%(エラストマー85〜50重量%)である。吸水
性樹脂の量が5重量%未満の場合、水膨潤性ゴムが低い
膨潤速度を有するおそれがある。吸水性樹脂の量が60
重量%を越える場合、水膨潤性ゴムが低い強度を有する
おそれがある。
マーの合計重量に対して、たとえば5〜60重量%(エ
ラストマー95〜40重量%)、好ましくは15〜50
重量%(エラストマー85〜50重量%)である。吸水
性樹脂の量が5重量%未満の場合、水膨潤性ゴムが低い
膨潤速度を有するおそれがある。吸水性樹脂の量が60
重量%を越える場合、水膨潤性ゴムが低い強度を有する
おそれがある。
【0028】本発明の水膨潤性ゴム用組成物は、製造方
法には制限はないが、吸水性樹脂がエラストマーに均一
に分散されているのが好ましい。たとえば、吸水性樹脂
をエラストマーに機械的な方法で均一に分散することに
より本発明の水膨潤性ゴム用組成物が得られる。分散方
法については特に制限はないが、例えばロールやバンバ
リーミキサーなど、ゴム製造時に通常用いられる混合装
置による混合方法が好ましい。
法には制限はないが、吸水性樹脂がエラストマーに均一
に分散されているのが好ましい。たとえば、吸水性樹脂
をエラストマーに機械的な方法で均一に分散することに
より本発明の水膨潤性ゴム用組成物が得られる。分散方
法については特に制限はないが、例えばロールやバンバ
リーミキサーなど、ゴム製造時に通常用いられる混合装
置による混合方法が好ましい。
【0029】本発明の水膨潤性ゴム用組成物には、その
目的を損なわない範囲で、吸水性樹脂およびエラストマ
ー(必須成分)以外に、必要に応じ、加硫剤、加硫促進
剤、加硫助剤、無機充填剤、補強剤、軟化剤、可塑剤、
着色剤、紫外線吸収剤などから選ばれる少なくとも1つ
の化合物を添加することができる。このような添加物の
量は、吸水性樹脂とエラストマーの合計重量に対して、
たとえば0〜100重量%、好ましくは0.1〜60重
量%である。添加物の量が前記範囲を越えると、耐久
性、耐光性、および強度に優れた水膨潤性ゴムが得られ
ないおそれがある。
目的を損なわない範囲で、吸水性樹脂およびエラストマ
ー(必須成分)以外に、必要に応じ、加硫剤、加硫促進
剤、加硫助剤、無機充填剤、補強剤、軟化剤、可塑剤、
着色剤、紫外線吸収剤などから選ばれる少なくとも1つ
の化合物を添加することができる。このような添加物の
量は、吸水性樹脂とエラストマーの合計重量に対して、
たとえば0〜100重量%、好ましくは0.1〜60重
量%である。添加物の量が前記範囲を越えると、耐久
性、耐光性、および強度に優れた水膨潤性ゴムが得られ
ないおそれがある。
【0030】加硫剤・加硫促進剤・加硫助剤としては特
に制限はなく、ゴムに通常用いられるものが使用でき
る。加硫剤の例として、イオウ、イオウ華、脱酸イオ
ウ、沈降イオウ、コロイドイオウ、塩化イオウ、過酸化
物、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、セレン、テルル、芳
香族ニトロ化合物などが挙げられ、いずれか1種が単独
で使用されたり、あるいは、2種以上が併用されたりす
る。加硫促進剤の例として、グアニジン類、アルデヒド
アンモニア類、アルデヒドアミン類、ニトロソ化合物、
チアゾール類、チアゾリン類、イミダゾリン類、チオ尿
素類、チオ酸塩類、カルビチオ酸塩類、イソチオ尿素塩
類などが挙げられ、いずれか1種が単独で使用された
り、あるいは、2種以上が併用されたりする。加硫助剤
の例として、水酸化ナトリウム、酸化カルシウム、マグ
ネシア、亜鉛華、酸化鉛(II)などが挙げられ、いずれか
1種が単独で使用されたり、あるいは、2種以上が併用
されたりする。加硫剤の添加量は、加硫を効果的に行う
という点からは、吸水性樹脂とエラストマーの合計重量
100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲が特に
好ましい。加硫促進剤の添加量は、加硫を効果的に行う
という点からは、吸水性樹脂とエラストマーの合計重量
100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲が特に
好ましい。加硫助剤の添加量は、加硫を効果的に行うと
いう点からは、吸水性樹脂とエラストマーの合計重量1
00重量部に対して0.1〜10重量部の範囲が特に好
ましい。エラストマーの種類によっては本発明の水膨潤
性ゴム用組成物を加硫することなく、均一に混練するこ
とにより本発明の水膨潤性ゴムとすることができる。こ
のようなエラストマーとしては、たとえば、エチレン/
α−オレフィン共重合体、エチレン/α−オレフィン/
非共役ジエン共重合体、ポリウレタンなどを挙げること
ができる。
に制限はなく、ゴムに通常用いられるものが使用でき
る。加硫剤の例として、イオウ、イオウ華、脱酸イオ
ウ、沈降イオウ、コロイドイオウ、塩化イオウ、過酸化
物、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、セレン、テルル、芳
香族ニトロ化合物などが挙げられ、いずれか1種が単独
で使用されたり、あるいは、2種以上が併用されたりす
る。加硫促進剤の例として、グアニジン類、アルデヒド
アンモニア類、アルデヒドアミン類、ニトロソ化合物、
チアゾール類、チアゾリン類、イミダゾリン類、チオ尿
素類、チオ酸塩類、カルビチオ酸塩類、イソチオ尿素塩
類などが挙げられ、いずれか1種が単独で使用された
り、あるいは、2種以上が併用されたりする。加硫助剤
の例として、水酸化ナトリウム、酸化カルシウム、マグ
ネシア、亜鉛華、酸化鉛(II)などが挙げられ、いずれか
1種が単独で使用されたり、あるいは、2種以上が併用
されたりする。加硫剤の添加量は、加硫を効果的に行う
という点からは、吸水性樹脂とエラストマーの合計重量
100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲が特に
好ましい。加硫促進剤の添加量は、加硫を効果的に行う
という点からは、吸水性樹脂とエラストマーの合計重量
100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲が特に
好ましい。加硫助剤の添加量は、加硫を効果的に行うと
いう点からは、吸水性樹脂とエラストマーの合計重量1
00重量部に対して0.1〜10重量部の範囲が特に好
ましい。エラストマーの種類によっては本発明の水膨潤
性ゴム用組成物を加硫することなく、均一に混練するこ
とにより本発明の水膨潤性ゴムとすることができる。こ
のようなエラストマーとしては、たとえば、エチレン/
α−オレフィン共重合体、エチレン/α−オレフィン/
非共役ジエン共重合体、ポリウレタンなどを挙げること
ができる。
【0031】無機充填剤としては特に制限はなく、種々
の無機物が使用できる。無機物の例として、二酸化チタ
ン、クレー、カオリン、ベントナイト、炭酸カルシウ
ム、シリカ、タルク、亜鉛華、ゼオライト、ホワイトカ
ーボンなどが挙げられ、いずれか1種が単独で使用され
たり、あるいは、2種以上が併用されたりする。無機充
填剤の添加量は、吸水性樹脂とエラストマーの合計重量
100重量部に対して、10〜50重量部の範囲が特に
好ましい。
の無機物が使用できる。無機物の例として、二酸化チタ
ン、クレー、カオリン、ベントナイト、炭酸カルシウ
ム、シリカ、タルク、亜鉛華、ゼオライト、ホワイトカ
ーボンなどが挙げられ、いずれか1種が単独で使用され
たり、あるいは、2種以上が併用されたりする。無機充
填剤の添加量は、吸水性樹脂とエラストマーの合計重量
100重量部に対して、10〜50重量部の範囲が特に
好ましい。
【0032】上述の添加物は、前記必須成分と同時に混
合してもよいし、また順次混合してもよい。本発明の水
膨潤性ゴム用組成物を加硫することにより、本発明の水
膨潤性ゴムが得られる。加硫の熱処理条件は、たとえ
ば、100〜200℃で1〜30分間の加熱処理であ
る。本発明の水膨潤性ゴム用組成物を必要により押出成
形、プレス成形などの成形を行っている間にまたは成形
後にから加硫してもよい。
合してもよいし、また順次混合してもよい。本発明の水
膨潤性ゴム用組成物を加硫することにより、本発明の水
膨潤性ゴムが得られる。加硫の熱処理条件は、たとえ
ば、100〜200℃で1〜30分間の加熱処理であ
る。本発明の水膨潤性ゴム用組成物を必要により押出成
形、プレス成形などの成形を行っている間にまたは成形
後にから加硫してもよい。
【0033】加圧下吸水倍率が8倍以上の吸水性樹脂を
用いた場合、著しく膨潤速度が速く、自己修復性に優れ
た水膨潤性ゴムが得られる理由は明確ではないが、次の
ように推察される。すなわち、水膨潤性ゴムは、通常、
無機充填剤や連続気泡などのいわゆる「みずみち」を通
じて吸水性樹脂と水が接触するが、この際、前記特定の
平均粒子径と加圧下吸水倍率を有する吸水性樹脂を使用
した場合、膨潤規制がないためか又は少ないためであろ
うと推察される。
用いた場合、著しく膨潤速度が速く、自己修復性に優れ
た水膨潤性ゴムが得られる理由は明確ではないが、次の
ように推察される。すなわち、水膨潤性ゴムは、通常、
無機充填剤や連続気泡などのいわゆる「みずみち」を通
じて吸水性樹脂と水が接触するが、この際、前記特定の
平均粒子径と加圧下吸水倍率を有する吸水性樹脂を使用
した場合、膨潤規制がないためか又は少ないためであろ
うと推察される。
【0034】
【実施例】以下に、本発明の実施例および本発明の範囲
を外れた比較例を示すが、本発明は下記実施例に限定さ
れない。実施例中、「部」は「重量部」を表し、「%」
は「重量%」を表す。 (比較参考例1) 温度計を備えた容量10リットルの卓上型ジャケット付
ニーダーに、アクリルアミド40%水溶液2911部、
アクリル酸ナトリウム37%水溶液1786部、ナトリ
ウムスルホエチルメタクリレート43%水溶液119
部、N,N−メチレンビスアクリルアミド18.1部お
よびイオン交換水502部を仕込み、攪拌下溶解させ
た。得られた単量体水溶液中の溶存酸素を窒素ガスを用
いて除去した後、20℃に調節した。この20℃の溶液
に攪拌下、過硫酸ナトリウム10%水溶液82部および
L−アスコルビン酸1%水溶液82部を添加した。直ち
に重合が開始し、約100分でピーク温度(102℃)
に到達した。重合開始からピーク温度到達までの間、ニ
ーダージャケット温度は、内温と等しくなるようにコン
トロールした。次いで同温度に5分間保持した後、重亜
硫酸ナトリウム35%水溶液56部とイオン交換水33
3部からなる混合液を噴霧して重合を完結せしめ、含水
ゲルを得た。
を外れた比較例を示すが、本発明は下記実施例に限定さ
れない。実施例中、「部」は「重量部」を表し、「%」
は「重量%」を表す。 (比較参考例1) 温度計を備えた容量10リットルの卓上型ジャケット付
ニーダーに、アクリルアミド40%水溶液2911部、
アクリル酸ナトリウム37%水溶液1786部、ナトリ
ウムスルホエチルメタクリレート43%水溶液119
部、N,N−メチレンビスアクリルアミド18.1部お
よびイオン交換水502部を仕込み、攪拌下溶解させ
た。得られた単量体水溶液中の溶存酸素を窒素ガスを用
いて除去した後、20℃に調節した。この20℃の溶液
に攪拌下、過硫酸ナトリウム10%水溶液82部および
L−アスコルビン酸1%水溶液82部を添加した。直ち
に重合が開始し、約100分でピーク温度(102℃)
に到達した。重合開始からピーク温度到達までの間、ニ
ーダージャケット温度は、内温と等しくなるようにコン
トロールした。次いで同温度に5分間保持した後、重亜
硫酸ナトリウム35%水溶液56部とイオン交換水33
3部からなる混合液を噴霧して重合を完結せしめ、含水
ゲルを得た。
【0035】この含水ゲルをパーフェクトオーブンPH
−100(タバイ社製)を用いて160℃、3時間で乾
燥した。次いで、乾燥物をハンマーミルを用いて粉砕し
た後、更にジェット粉砕機で粉砕することにより平均粒
子径が15μmの比較用吸水性樹脂(1)を得た。比較
用吸水性樹脂(1)の加圧下吸水倍率を図1に示す装置
を用いて次のようにして測定した。すなわち、ビュレッ
ト1の上口2に栓3をし、測定台4と空気口5を等高位
にセットした。測定台4中の中央部にある直径70mmの
ガラスフィルター6上に濾紙7を載せる。直径55mmの
支持円筒10の下端部に不織布8を固定し、不織布8上
に吸水性樹脂0.2gを均一に散布し、さらに20g/cm
2 の荷重9をのせる。この不織布−吸水性樹脂−荷重を
支持円筒ごとにガラスフィルター6の上の濾紙7上にの
せ、30分間にわたって吸水した人工海水の値A(ml)
を測定し、次式により加圧下の吸水倍率(倍:単位はml
/gである)を求めた。
−100(タバイ社製)を用いて160℃、3時間で乾
燥した。次いで、乾燥物をハンマーミルを用いて粉砕し
た後、更にジェット粉砕機で粉砕することにより平均粒
子径が15μmの比較用吸水性樹脂(1)を得た。比較
用吸水性樹脂(1)の加圧下吸水倍率を図1に示す装置
を用いて次のようにして測定した。すなわち、ビュレッ
ト1の上口2に栓3をし、測定台4と空気口5を等高位
にセットした。測定台4中の中央部にある直径70mmの
ガラスフィルター6上に濾紙7を載せる。直径55mmの
支持円筒10の下端部に不織布8を固定し、不織布8上
に吸水性樹脂0.2gを均一に散布し、さらに20g/cm
2 の荷重9をのせる。この不織布−吸水性樹脂−荷重を
支持円筒ごとにガラスフィルター6の上の濾紙7上にの
せ、30分間にわたって吸水した人工海水の値A(ml)
を測定し、次式により加圧下の吸水倍率(倍:単位はml
/gである)を求めた。
【0036】 加圧下の吸水倍率(倍:単位はml/gである)=A(ml)/0.2(g) このようにして、比較用吸水性樹脂(1)の加圧下吸水
倍率を測定した結果、その値は、11.5(ml/g)であ
った。 (比較参考例2)比較 参考例1においてN,N−メチレンビスアクリルア
ミド18.1部の代わりにN,N−メチレンビスアクリ
ルアミド10.8部を用いた他は比較参考例1と同様に
して平均粒子径が15μmの比較用吸水性樹脂(2)を
得た。比較用吸水性樹脂(2)の加圧下吸水倍率を比較
参考例1と同様にして測定した結果、その値は8.5
(ml/g)であった。 (比較参考例3)比較 参考例1においてN,N−メチレンビスアクリルア
ミド18.1部の代わりにN,N−メチレンビスアクリ
ルアミド25.3部を用いた他は比較参考例1と同様に
して平均粒子径が15μmの比較用吸水性樹脂(3)を
得た。比較用吸水性樹脂(3)の加圧下吸水倍率を比較
参考例1と同様にして測定した結果、その値は15.5
(ml/g)であった。 (比較参考例4)比較 参考例1において、ジェット粉砕機の粉砕条件をか
えて、平均粒子径が60μmの比較用吸水性樹脂(4)
を得た。比較用吸水性樹脂(4)の加圧下吸水倍率を比
較参考例1と同様にして測定した結果、その値は13.
0(ml/g)であった。 (比較参考例5)比較 参考例1においてN,N−メチレンビスアクリルア
ミド18.1部の代わりにN,N−メチレンビスアクリ
ルアミド7.2部を用いた他は比較参考例1と同様にし
て平均粒子径が15μmの比較用吸水性樹脂(5)を得
た。比較用吸水性樹脂(5)の加圧下吸水倍率を比較参
考例1と同様にして測定した結果、その値は7.5(ml
/g)であった。 (比較参考例6) 容量500mlの円筒型セパラブルフラスコにスルホエチ
ルメタクリレートのナトリウム塩6.5部、アクリルア
ミド50.0部、アクリル酸ナトリウム25.4部、
N,N−メチレンビスアクリルアミド0.31部および
イオン交換水140部を仕込み均一に溶解させた。フラ
スコ内を窒素置換したのち、湯浴上で、25℃に加熱
し、20%過硫酸ナトリウム水溶液1.94部および2
%L−アスコルビン酸水溶液1.94部を加え、攪拌を
停止して重合させた。
倍率を測定した結果、その値は、11.5(ml/g)であ
った。 (比較参考例2)比較 参考例1においてN,N−メチレンビスアクリルア
ミド18.1部の代わりにN,N−メチレンビスアクリ
ルアミド10.8部を用いた他は比較参考例1と同様に
して平均粒子径が15μmの比較用吸水性樹脂(2)を
得た。比較用吸水性樹脂(2)の加圧下吸水倍率を比較
参考例1と同様にして測定した結果、その値は8.5
(ml/g)であった。 (比較参考例3)比較 参考例1においてN,N−メチレンビスアクリルア
ミド18.1部の代わりにN,N−メチレンビスアクリ
ルアミド25.3部を用いた他は比較参考例1と同様に
して平均粒子径が15μmの比較用吸水性樹脂(3)を
得た。比較用吸水性樹脂(3)の加圧下吸水倍率を比較
参考例1と同様にして測定した結果、その値は15.5
(ml/g)であった。 (比較参考例4)比較 参考例1において、ジェット粉砕機の粉砕条件をか
えて、平均粒子径が60μmの比較用吸水性樹脂(4)
を得た。比較用吸水性樹脂(4)の加圧下吸水倍率を比
較参考例1と同様にして測定した結果、その値は13.
0(ml/g)であった。 (比較参考例5)比較 参考例1においてN,N−メチレンビスアクリルア
ミド18.1部の代わりにN,N−メチレンビスアクリ
ルアミド7.2部を用いた他は比較参考例1と同様にし
て平均粒子径が15μmの比較用吸水性樹脂(5)を得
た。比較用吸水性樹脂(5)の加圧下吸水倍率を比較参
考例1と同様にして測定した結果、その値は7.5(ml
/g)であった。 (比較参考例6) 容量500mlの円筒型セパラブルフラスコにスルホエチ
ルメタクリレートのナトリウム塩6.5部、アクリルア
ミド50.0部、アクリル酸ナトリウム25.4部、
N,N−メチレンビスアクリルアミド0.31部および
イオン交換水140部を仕込み均一に溶解させた。フラ
スコ内を窒素置換したのち、湯浴上で、25℃に加熱
し、20%過硫酸ナトリウム水溶液1.94部および2
%L−アスコルビン酸水溶液1.94部を加え、攪拌を
停止して重合させた。
【0037】得られた重合物を細分化した後、この含水
ゲルを比較参考例1と同様に処理して平均粒子径が15
μmの比較用吸水性樹脂(6)を得た。比較用吸水性樹
脂(6)の加圧下吸水倍率を比較参考例1と同様にして
測定した結果、その値は7.1(ml/g)であった。 (比較参考例7) 比較参考例6でジェット粉砕を行わずに、ハンマーミル
のみで粉砕して平均粒子径が100μmの比較用吸水性
樹脂(7)を得た。比較用吸水性樹脂(7)の加圧下吸
水倍率を比較参考例1と同様にして測定した結果、その
値は9.0(ml/g)であった。 (比較例1) エチレン−プロピレン共重合体ゴム(プロピレン含量5
0%、ENBタイプ、ヨウ素価8)100部にクレー8
0部、亜鉛華5部、ステアリン酸1部、界面活性剤10
部、比較参考例1で得られた比較用吸水性樹脂(1)1
00部の配合物をBR型バンバリーを用いて得た後、こ
の配合物にソクシノールBZ/TT/TRA/M(住友
化学工業社製、加硫促進剤)を各々2/0.5/0.5
/1部およびイオウ0.75部をロールにて添加し、1
60℃、10分間加硫して厚さ2mmのシートを得た。こ
のシートを86mmφに打抜きテストピース2枚を得た。
このテストピースを水中または人工海水中に24時間浸
漬した後、次式に従って体積増加率(%)を算出した。
その結果を表1に示した。
ゲルを比較参考例1と同様に処理して平均粒子径が15
μmの比較用吸水性樹脂(6)を得た。比較用吸水性樹
脂(6)の加圧下吸水倍率を比較参考例1と同様にして
測定した結果、その値は7.1(ml/g)であった。 (比較参考例7) 比較参考例6でジェット粉砕を行わずに、ハンマーミル
のみで粉砕して平均粒子径が100μmの比較用吸水性
樹脂(7)を得た。比較用吸水性樹脂(7)の加圧下吸
水倍率を比較参考例1と同様にして測定した結果、その
値は9.0(ml/g)であった。 (比較例1) エチレン−プロピレン共重合体ゴム(プロピレン含量5
0%、ENBタイプ、ヨウ素価8)100部にクレー8
0部、亜鉛華5部、ステアリン酸1部、界面活性剤10
部、比較参考例1で得られた比較用吸水性樹脂(1)1
00部の配合物をBR型バンバリーを用いて得た後、こ
の配合物にソクシノールBZ/TT/TRA/M(住友
化学工業社製、加硫促進剤)を各々2/0.5/0.5
/1部およびイオウ0.75部をロールにて添加し、1
60℃、10分間加硫して厚さ2mmのシートを得た。こ
のシートを86mmφに打抜きテストピース2枚を得た。
このテストピースを水中または人工海水中に24時間浸
漬した後、次式に従って体積増加率(%)を算出した。
その結果を表1に示した。
【0038】 体積増加率(%)=〔(B−A)×100〕/A (ただし、Aは浸漬前のテストピースの体積であり;B
は浸漬後のテストピースの体積である)(比較例2〜7) 比較参考例2〜7で得られた比較用吸水性樹脂(2)〜
(7)を用いた他は比較例1と全く同様にしてシートを
作成し、このシートの体積増加率を比較例1と同様にし
て測定した。その結果を表1に示した。
は浸漬後のテストピースの体積である)(比較例2〜7) 比較参考例2〜7で得られた比較用吸水性樹脂(2)〜
(7)を用いた他は比較例1と全く同様にしてシートを
作成し、このシートの体積増加率を比較例1と同様にし
て測定した。その結果を表1に示した。
【0039】
【表1】
【0040】(比較例8)比較 参考例1で得られた比較用吸水性樹脂(1)50部
をクロロプレンゴム(トーソー社製、B−10)100
部、ステアリン酸0.5部、酸化マグネシウム4部、亜
鉛華(1号)5部、加硫促進剤0.5部とともに10イ
ンチ試験ロールで30分間混練したのち、厚さ3.5mm
のコンパウンドを得た。このコンパウンドを電熱プレス
により160℃で30分間加硫し、厚さ3mmのシート状
水膨潤性ゴムを得た。該シートを86mmφに打抜き、テ
ストピース2枚を得た。このようにして得たテストピー
スを比較例1と同様にして体積増加率を測定した。その
結果を表2に示した。(比較例9〜14) 比較参考例2〜7で得られた比較用吸水性樹脂(2)〜
(7)を用いた他は比較例8と全く同様にしてシートを
作成し、このシートの体積増加率を比較例8と同様にし
て測定した。その結果を表2に示した。
をクロロプレンゴム(トーソー社製、B−10)100
部、ステアリン酸0.5部、酸化マグネシウム4部、亜
鉛華(1号)5部、加硫促進剤0.5部とともに10イ
ンチ試験ロールで30分間混練したのち、厚さ3.5mm
のコンパウンドを得た。このコンパウンドを電熱プレス
により160℃で30分間加硫し、厚さ3mmのシート状
水膨潤性ゴムを得た。該シートを86mmφに打抜き、テ
ストピース2枚を得た。このようにして得たテストピー
スを比較例1と同様にして体積増加率を測定した。その
結果を表2に示した。(比較例9〜14) 比較参考例2〜7で得られた比較用吸水性樹脂(2)〜
(7)を用いた他は比較例8と全く同様にしてシートを
作成し、このシートの体積増加率を比較例8と同様にし
て測定した。その結果を表2に示した。
【0041】
【表2】
【0042】表1、2にみるように比較例1〜14のい
ずれも、単量体成分として一般式(1)で表される(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体を用いたものではない
ので、加圧下吸収倍率が十分に高い吸水性樹脂が得られ
ておらず、水膨潤性ゴムの体積増加率も十分高いもので
はない。 (参考例1) 温度計を備えた容量2.5リットルの卓上型ジャケット
付き双腕型ニーダー(内面は三弗化エチレン樹脂でライ
ニング処理されている)に37%アクリル酸ナトリウム
水溶液517.5部(単量体成分のアクリル酸ナトリウ
ム含有量は32%である)、メトキシポリエチレングリ
コール(EO平均付加モル数9モル)メタクリレート4
08.5部(単量体成分のメトキシポリエチレングリコ
ールメタクリレート含有量は68%である)、イオン交
換水272.1部および架橋剤としてポリエチレングリ
コール(EO平均付加モル数8モル)ジアクリレート
(PEGDA−8)0.68部(対モノマー0.05モ
ル%)を仕込み攪拌混合した。この混合物中の単量体濃
度は50%で、混合物の曇点は42℃であった。
ずれも、単量体成分として一般式(1)で表される(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体を用いたものではない
ので、加圧下吸収倍率が十分に高い吸水性樹脂が得られ
ておらず、水膨潤性ゴムの体積増加率も十分高いもので
はない。 (参考例1) 温度計を備えた容量2.5リットルの卓上型ジャケット
付き双腕型ニーダー(内面は三弗化エチレン樹脂でライ
ニング処理されている)に37%アクリル酸ナトリウム
水溶液517.5部(単量体成分のアクリル酸ナトリウ
ム含有量は32%である)、メトキシポリエチレングリ
コール(EO平均付加モル数9モル)メタクリレート4
08.5部(単量体成分のメトキシポリエチレングリコ
ールメタクリレート含有量は68%である)、イオン交
換水272.1部および架橋剤としてポリエチレングリ
コール(EO平均付加モル数8モル)ジアクリレート
(PEGDA−8)0.68部(対モノマー0.05モ
ル%)を仕込み攪拌混合した。この混合物中の単量体濃
度は50%で、混合物の曇点は42℃であった。
【0043】この混合物をN2気流下、攪拌しながらジ
ャケットに40℃の温水を流して内容物を40℃に昇温
した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)塩酸塩(和光純薬工業株式会社製V−
50)1.18部(対モノマー0.15モル%)を添加
して10秒間攪拌し溶解した後、攪拌を停止した。直ち
に重合が開始して59分でピーク温度69℃に到達し
た。次いで、ジャケット温度を80℃に上げて、1時間
熟成した。熟成終了後、ブレード回転数36rpmで1
0分間の解砕を行った。ニーダーを反転し、含水ゲルを
ニーダーの重合容器から取り出した。含水ゲルの重合容
器への付着は全く認められなかった。
ャケットに40℃の温水を流して内容物を40℃に昇温
した後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)塩酸塩(和光純薬工業株式会社製V−
50)1.18部(対モノマー0.15モル%)を添加
して10秒間攪拌し溶解した後、攪拌を停止した。直ち
に重合が開始して59分でピーク温度69℃に到達し
た。次いで、ジャケット温度を80℃に上げて、1時間
熟成した。熟成終了後、ブレード回転数36rpmで1
0分間の解砕を行った。ニーダーを反転し、含水ゲルを
ニーダーの重合容器から取り出した。含水ゲルの重合容
器への付着は全く認められなかった。
【0044】かくして得られた微細な含水ゲルを熱風循
環式乾燥機で120℃、4時間乾燥した。乾燥後、卓上
簡易型粉砕機(共立理工(株)製)を用いて粉砕し、平
均粒子径が70μmの吸水性樹脂微粉末(1)を得た。
吸水性樹脂(1)の加圧下吸水倍率を比較参考例1と同
様にして測定した。結果を表6に示した。 (参考例2〜9、比較参考例8〜16) 単量体成分の組成・種類、架橋剤の種類・量、重合開始
剤の種類・量、単量体濃度、または重合開始温度を表3
〜5に示すとおりに変えた他は参考例1と同様にして吸
水性樹脂(2)〜(9)、比較用吸水性樹脂(8)〜
(16)を得た。重合開始剤を添加する直前の内容物の
曇点も表3〜5に示した。
環式乾燥機で120℃、4時間乾燥した。乾燥後、卓上
簡易型粉砕機(共立理工(株)製)を用いて粉砕し、平
均粒子径が70μmの吸水性樹脂微粉末(1)を得た。
吸水性樹脂(1)の加圧下吸水倍率を比較参考例1と同
様にして測定した。結果を表6に示した。 (参考例2〜9、比較参考例8〜16) 単量体成分の組成・種類、架橋剤の種類・量、重合開始
剤の種類・量、単量体濃度、または重合開始温度を表3
〜5に示すとおりに変えた他は参考例1と同様にして吸
水性樹脂(2)〜(9)、比較用吸水性樹脂(8)〜
(16)を得た。重合開始剤を添加する直前の内容物の
曇点も表3〜5に示した。
【0045】吸水性樹脂(2)〜(9)、比較用吸水性
樹脂(8)〜(16)の平均粒子径、加圧下吸水倍率を
比較参考例1と同様にして測定し、表6、7に示した。
樹脂(8)〜(16)の平均粒子径、加圧下吸水倍率を
比較参考例1と同様にして測定し、表6、7に示した。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】表3〜5において、VA−044は、2,
2’−〔2−(イミダゾリン−2−イル)プロパン〕2
塩酸塩(和光純薬工業株式会社製)、TMPTAは、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、MBAAは、
N,N’−メチレンビスアクリルアミドである。参考例
1〜5、8〜9、比較参考例8〜13、16で使用した
(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、メトキシポリ
エチレングリコール(EO平均付加モル数9)メタクリ
レート、参考例6で使用した(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体は、メトキシポリエチレングリコール(EO
平均付加モル数50)メタクリレート、参考例7で使用
した(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、ブトキシ
ポリエチレングリコール(EO平均付加モル数30)ア
クリレート、比較参考例14で使用した(メタ)アクリ
ル酸エステル系単量体は、メトキシポリエチレングリコ
ール(EO平均付加モル数60)メタクリレート、比較
参考例15で使用した(メタ)アクリル酸エステル系単
量体は、フェノキシポリエチレングリコール(EO平均
付加モル数30)メタクリレートであった。 (実施例1〜9、比較例15〜18)参考例1〜9、比較参考例8〜11 で得られた吸水性樹
脂(1)〜(9)、比較用吸水性樹脂(8)〜(11)
を用いた他は比較例8と全く同様にしてシートを作成
し、このシートの体積増加率を比較例8と同様にして測
定した。その結果を表6に示した。 (実施例10) 吸水性樹脂(4)の使用量を20部とした他は実施例4
と全く同様にしてシートを作成し、このシートの体積増
加率を比較例8と同様にして測定した。その結果を表6
に示した。 (比較例19〜23) 比較参考例12〜16で得られた比較用吸水性樹脂(1
2)〜(16)を用いた他は比較例8と全く同様にして
シートを作成し、このシートの体積増加率を比較例8と
同様にして測定した。その結果を表7に示した。 (比較例24) 吸水性樹脂(1)に代えて、市販のポリアクリル酸系吸
水性樹脂を用いた他は比較例8と全く同様にしてシート
を作成し、このシートの体積増加率を比較例8と同様に
して測定した。その結果を表7に示した。
2’−〔2−(イミダゾリン−2−イル)プロパン〕2
塩酸塩(和光純薬工業株式会社製)、TMPTAは、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、MBAAは、
N,N’−メチレンビスアクリルアミドである。参考例
1〜5、8〜9、比較参考例8〜13、16で使用した
(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、メトキシポリ
エチレングリコール(EO平均付加モル数9)メタクリ
レート、参考例6で使用した(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体は、メトキシポリエチレングリコール(EO
平均付加モル数50)メタクリレート、参考例7で使用
した(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、ブトキシ
ポリエチレングリコール(EO平均付加モル数30)ア
クリレート、比較参考例14で使用した(メタ)アクリ
ル酸エステル系単量体は、メトキシポリエチレングリコ
ール(EO平均付加モル数60)メタクリレート、比較
参考例15で使用した(メタ)アクリル酸エステル系単
量体は、フェノキシポリエチレングリコール(EO平均
付加モル数30)メタクリレートであった。 (実施例1〜9、比較例15〜18)参考例1〜9、比較参考例8〜11 で得られた吸水性樹
脂(1)〜(9)、比較用吸水性樹脂(8)〜(11)
を用いた他は比較例8と全く同様にしてシートを作成
し、このシートの体積増加率を比較例8と同様にして測
定した。その結果を表6に示した。 (実施例10) 吸水性樹脂(4)の使用量を20部とした他は実施例4
と全く同様にしてシートを作成し、このシートの体積増
加率を比較例8と同様にして測定した。その結果を表6
に示した。 (比較例19〜23) 比較参考例12〜16で得られた比較用吸水性樹脂(1
2)〜(16)を用いた他は比較例8と全く同様にして
シートを作成し、このシートの体積増加率を比較例8と
同様にして測定した。その結果を表7に示した。 (比較例24) 吸水性樹脂(1)に代えて、市販のポリアクリル酸系吸
水性樹脂を用いた他は比較例8と全く同様にしてシート
を作成し、このシートの体積増加率を比較例8と同様に
して測定した。その結果を表7に示した。
【0050】なお、比較例24で用いた市販のポリアク
リル酸系吸水性樹脂の平均粒子径、加圧下吸水倍率を比
較参考例1と同様にして測定し、表7に示した。
リル酸系吸水性樹脂の平均粒子径、加圧下吸水倍率を比
較参考例1と同様にして測定し、表7に示した。
【0051】
【表6】
【0052】
【表7】
【0053】実施例1〜10の水膨潤性ゴムは、それぞ
れ、平均粒子径5〜70μm、かつ加圧下吸水倍率8倍
以上で、一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エ
ステル系単量体の量が25〜70重量%である特定組成
の単量体を用いて、特定の架橋剤である(ポリ)アルキ
レングリコールジ(メタ)アクリレートによって架橋さ
れた吸水性樹脂とエラストマーとを含む水膨潤性ゴム用
組成物を使っているので、表6と7にみるように、比較
例15〜24のものに比べてはるかに大きい体積増加率
を有する。また、比較例1〜14のものに比べてもはる
かに大きい体積増加率を有する。
れ、平均粒子径5〜70μm、かつ加圧下吸水倍率8倍
以上で、一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エ
ステル系単量体の量が25〜70重量%である特定組成
の単量体を用いて、特定の架橋剤である(ポリ)アルキ
レングリコールジ(メタ)アクリレートによって架橋さ
れた吸水性樹脂とエラストマーとを含む水膨潤性ゴム用
組成物を使っているので、表6と7にみるように、比較
例15〜24のものに比べてはるかに大きい体積増加率
を有する。また、比較例1〜14のものに比べてもはる
かに大きい体積増加率を有する。
【0054】比較例15〜18の水膨潤性ゴムは、平均
粒子径5〜70μmの範囲内であり、一般式(1)で表
される(メタ)アクリル酸エステル系単量体の量が25
〜70重量%の範囲内である単量体成分から作られた吸
水性樹脂を使っているにもか かわらず、該吸水性樹脂
(比較用吸水性樹脂(8)〜(11))が架橋剤として
(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート
を用いたものではないため、加圧下吸水倍率が十分に高
いものではなく、体積増加率に劣っている。
粒子径5〜70μmの範囲内であり、一般式(1)で表
される(メタ)アクリル酸エステル系単量体の量が25
〜70重量%の範囲内である単量体成分から作られた吸
水性樹脂を使っているにもか かわらず、該吸水性樹脂
(比較用吸水性樹脂(8)〜(11))が架橋剤として
(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート
を用いたものではないため、加圧下吸水倍率が十分に高
いものではなく、体積増加率に劣っている。
【0055】比較例19の水膨潤性ゴムは、一般式
(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル系単量体
の量が25〜70重量%の範囲外である単量体成分から
作られ、平均粒子径70μm超で加圧下吸水倍率8倍未
満の比較用吸水性樹脂(12)を使っているため、体積
増加率に劣っている。比較例20の水膨潤性ゴムは、平
均粒子径5〜70μmの範囲内である吸水性樹脂を使っ
ているにもかかわらず、該吸水性樹脂(比較用吸水性樹
脂(13))が一般式(1)で表される(メタ)アクリ
ル酸エステル系単量体の量が25〜70重量%の範囲外
である単量体成分から作られ、加圧下吸水倍率8倍未満
であるため、体積増加率に劣っている。
(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル系単量体
の量が25〜70重量%の範囲外である単量体成分から
作られ、平均粒子径70μm超で加圧下吸水倍率8倍未
満の比較用吸水性樹脂(12)を使っているため、体積
増加率に劣っている。比較例20の水膨潤性ゴムは、平
均粒子径5〜70μmの範囲内である吸水性樹脂を使っ
ているにもかかわらず、該吸水性樹脂(比較用吸水性樹
脂(13))が一般式(1)で表される(メタ)アクリ
ル酸エステル系単量体の量が25〜70重量%の範囲外
である単量体成分から作られ、加圧下吸水倍率8倍未満
であるため、体積増加率に劣っている。
【0056】比較例21の水膨潤性ゴムは、平均粒子径
5〜70μmの範囲内である吸水性樹脂を使っているに
もかかわらず、該吸水性樹脂(比較用吸水性樹脂(1
4))が一般式(1)におけるn値が50を越えている
(メタ)アクリル酸エステル系単量体を含む単量体成分
から作られ、加圧下吸水倍率8倍未満であるため、体積
増加率に劣っている。
5〜70μmの範囲内である吸水性樹脂を使っているに
もかかわらず、該吸水性樹脂(比較用吸水性樹脂(1
4))が一般式(1)におけるn値が50を越えている
(メタ)アクリル酸エステル系単量体を含む単量体成分
から作られ、加圧下吸水倍率8倍未満であるため、体積
増加率に劣っている。
【0057】比較例22の水膨潤性ゴムは、平均粒子径
5〜70μmの範囲内である吸水性樹脂を使っているに
もかかわらず、該吸水性樹脂(比較用吸水性樹脂(1
5))が一般式(1)におけるYがフェニル基である
(メタ)アクリル酸エステル系単量体を含む単量体成分
から作られ、加圧下吸水倍率8倍未満であるため、体積
増加率に劣っている。
5〜70μmの範囲内である吸水性樹脂を使っているに
もかかわらず、該吸水性樹脂(比較用吸水性樹脂(1
5))が一般式(1)におけるYがフェニル基である
(メタ)アクリル酸エステル系単量体を含む単量体成分
から作られ、加圧下吸水倍率8倍未満であるため、体積
増加率に劣っている。
【0058】比較例23の水膨潤性ゴムは、平均粒子径
5〜70μmの範囲内であり、一般式(1)で表される
(メタ)アクリル酸エステル系単量体の量が25〜70
重量%の範囲内である単量体成分から作られた吸水性樹
脂を使っているにもかかわらず、該吸水性樹脂(比較用
吸水性樹脂(16))が加圧下吸水倍率8倍未満である
ため、体積増加率に劣っている。
5〜70μmの範囲内であり、一般式(1)で表される
(メタ)アクリル酸エステル系単量体の量が25〜70
重量%の範囲内である単量体成分から作られた吸水性樹
脂を使っているにもかかわらず、該吸水性樹脂(比較用
吸水性樹脂(16))が加圧下吸水倍率8倍未満である
ため、体積増加率に劣っている。
【0059】比較例24の水膨潤性ゴムは、平均粒子径
5〜70μmの範囲内である吸水性樹脂を使っているに
もかかわらず、該吸水性樹脂が加圧下吸水倍率8倍未満
であるため、体積増加率に劣っている。実施例2と実施
例5との対比から、一般式(1)で表される(メタ)ア
クリル酸エステル系単量体の量が25〜70重量%の範
囲内である単量体成分の重合を曇点未満の温度で開始す
る方が加圧下吸水倍率のより大きい吸水性樹脂を生成す
ることがわかる。
5〜70μmの範囲内である吸水性樹脂を使っているに
もかかわらず、該吸水性樹脂が加圧下吸水倍率8倍未満
であるため、体積増加率に劣っている。実施例2と実施
例5との対比から、一般式(1)で表される(メタ)ア
クリル酸エステル系単量体の量が25〜70重量%の範
囲内である単量体成分の重合を曇点未満の温度で開始す
る方が加圧下吸水倍率のより大きい吸水性樹脂を生成す
ることがわかる。
【0060】
【発明の効果】本発明の水膨潤性ゴム用組成物は、吸水
性樹脂とエラストマーとを含み、吸水性樹脂が5〜70
μmの平均粒子径と8倍以上の加圧下吸水倍率を有し、
一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル系
単量体を25〜70重量%含む単量体成分を重合するこ
とにより得られるものであり、架橋剤として(ポリ)ア
ルキレングリコールジ(メタ)アクリレートを用いて架
橋されたものであるので、容易に10倍以上または18
倍以上の加圧下吸水倍率を持ちうるものであり、著しく
膨潤速度が速く、自己修復性に優れ、耐久性にも優れた
水膨潤性ゴムを作るためのコンパウンドとして有用であ
る。
性樹脂とエラストマーとを含み、吸水性樹脂が5〜70
μmの平均粒子径と8倍以上の加圧下吸水倍率を有し、
一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル系
単量体を25〜70重量%含む単量体成分を重合するこ
とにより得られるものであり、架橋剤として(ポリ)ア
ルキレングリコールジ(メタ)アクリレートを用いて架
橋されたものであるので、容易に10倍以上または18
倍以上の加圧下吸水倍率を持ちうるものであり、著しく
膨潤速度が速く、自己修復性に優れ、耐久性にも優れた
水膨潤性ゴムを作るためのコンパウンドとして有用であ
る。
【0061】前記単量体成分の重合を、前記単量体成分
を含む混合物の曇点未満の温度で開始して得られた吸水
性樹脂は均一な共重合組成を有し10倍以上または18
倍以上の加圧下吸水倍率を有しうるので、本発明の水膨
潤性ゴム用組成物がこの吸水性樹脂を含むときには、膨
潤速度がより速くて自己修復性により優れ、耐久性にも
優れた水膨潤性ゴムをつくるのに有用であるという利点
をさらに有する。
を含む混合物の曇点未満の温度で開始して得られた吸水
性樹脂は均一な共重合組成を有し10倍以上または18
倍以上の加圧下吸水倍率を有しうるので、本発明の水膨
潤性ゴム用組成物がこの吸水性樹脂を含むときには、膨
潤速度がより速くて自己修復性により優れ、耐久性にも
優れた水膨潤性ゴムをつくるのに有用であるという利点
をさらに有する。
【0062】本発明の水膨潤性ゴムは、上記本発明の第
1または第2の態様の水膨潤性ゴム用組成物を加硫する
工程を含む方法により得られるので、著しく膨潤速度が
速く、自己修復性に優れている。
1または第2の態様の水膨潤性ゴム用組成物を加硫する
工程を含む方法により得られるので、著しく膨潤速度が
速く、自己修復性に優れている。
【図1】本発明の実施例・比較例で用いた、加圧下吸水
倍率を測定するための装置を示す断面図である。
倍率を測定するための装置を示す断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−1886(JP,A) 特開 平5−70762(JP,A) 特開 昭62−277457(JP,A) 特開 昭62−266140(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 1/00 -101/14
Claims (3)
- 【請求項1】吸水性樹脂とエラストマーとを含み、前記
吸水性樹脂が5〜70μmの平均粒子径と8倍以上の人
工海水の加圧下吸水倍率を有し、下記一般式(1): 【化1】 (ただし、Rは水素またはメチル基であり;Xは、全オ
キシアルキレン基に対するオキシエチレン基のモル分率
が50モル%以上である炭素数2〜4のオキシアルキレ
ン基であり;Yは、炭素数1〜5のアルコキシ基であ
り;nは平均で3〜50の正数である)で表される(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体を25〜70重量%含
む単量体成分を重合することにより得られるものであ
り、架橋剤として(ポリ)アルキレングリコールジ(メ
タ)アクリレートを用いて架橋されたものである水膨潤
性ゴム用組成物。 - 【請求項2】前記単量体成分の重合を、前記単量体成分
を含む混合物の曇点未満の温度で開始する、請求項1に
記載の水膨潤性ゴム用組成物。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の水膨潤性ゴム用
組成物を加硫する工程を含む方法により得られる水膨潤
性ゴム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10671695A JP2843779B2 (ja) | 1994-05-13 | 1995-04-28 | 水膨潤性ゴム用組成物および水膨潤性ゴム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9946594 | 1994-05-13 | ||
JP6-99465 | 1994-05-13 | ||
JP10671695A JP2843779B2 (ja) | 1994-05-13 | 1995-04-28 | 水膨潤性ゴム用組成物および水膨潤性ゴム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0827317A JPH0827317A (ja) | 1996-01-30 |
JP2843779B2 true JP2843779B2 (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=26440601
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10671695A Expired - Lifetime JP2843779B2 (ja) | 1994-05-13 | 1995-04-28 | 水膨潤性ゴム用組成物および水膨潤性ゴム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2843779B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19859728A1 (de) * | 1998-12-23 | 2000-06-29 | Henkel Kgaa | Wasserquellbarer Schmelzklebstoff |
JP6169926B2 (ja) * | 2013-08-30 | 2017-07-26 | 株式会社日本触媒 | 吸水性樹脂の微粉砕方法及び耐塩性に優れた吸水性樹脂 |
WO2022172446A1 (ja) * | 2021-02-15 | 2022-08-18 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 重合性組成物、成形体及び複合部材 |
-
1995
- 1995-04-28 JP JP10671695A patent/JP2843779B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0827317A (ja) | 1996-01-30 |
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