JPH0525505A - 超硬合金圧粉体の脱脂方法及びその装置 - Google Patents

超硬合金圧粉体の脱脂方法及びその装置

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JPH0525505A
JPH0525505A JP20626591A JP20626591A JPH0525505A JP H0525505 A JPH0525505 A JP H0525505A JP 20626591 A JP20626591 A JP 20626591A JP 20626591 A JP20626591 A JP 20626591A JP H0525505 A JPH0525505 A JP H0525505A
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JP
Japan
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degreasing
furnace
pressure
cemented carbide
carrier gas
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JP20626591A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Jo
邦彦 城
Hiroaki Goto
裕明 後藤
Kenji Takahashi
健次 高橋
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超硬合金粉末をプレスし、押出し又は射出成
形等の手段で造形する場合の潤滑剤として使用する炭化
水素系造形用ワックスの脱脂を行う際、圧粉体がサイズ
が大きいとカーボン値が高くなり、かつその中心部と端
部では内部に残留するカーボン量に差を生じるので、圧
粉体サイズの大小にかかわらず、又中心、端部との差の
カーボン量の差が少なくなるように脱脂処理をする。 【構成】超硬合金の完成粉末をプレスし、押出し、射出
成形等の手段で造形する場合の潤滑剤として使用する炭
化水素系ワックスを脱脂炉にてAr、N2等のキャリア
ガスを使用して脱脂する方法において、キャリアガスの
流量と排気速度の調整ができるように構成した装置を用
いて、ワックスの熱分解を促進して被処理物端部のワッ
クスもカーボンとして残留するように炉内圧を所定の状
態に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超硬合金圧粉体に用いら
れる炭化水素系造形用潤滑剤の脱脂方法及びその装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】超硬合金(サーメットを含む)で製品を
製造する場合、小さいものはスロアウェイチップ、ある
いはそれ以下のサイズのバイト用チップから、大きいも
のは圧延用ロール等の大型耐摩耗製品まで製造する。こ
のとき比較的大型で複雑形状の工具を製造する場合、適
当なサイズの圧粉体を作成し、それを予備焼結(脱脂)
した後所定のサイズに成形加工し、本焼結を行うのが一
般的である。
【0003】ところで、前記プレス体作成において用い
られる炭化水素系造形用潤滑剤の脱脂方法は、常圧に
おいてH2 、N2 、又はArの雰囲気中で行う、真空
中で又は減圧下においてN2 、又はAr雰囲気中で行う
方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法で
脱脂した場合、特に微粒系の粉末を使用した場合には圧
粉体の中心部からワックスが抜けにくく、残留したワッ
クスが熱分解を起こして水素とカーボンに変化し、カー
ボンが圧粉体に残るため、圧粉体の端部と中心部ではカ
ーボン値が異なったり、あるいは被処理物の大きさによ
ってカーボン値が異なる(サイズ効果)という現象があ
った。
【0005】一般に超硬合金のカーボン値はその組成に
固有の値、通常0.1〜0.2重量%程度の範囲内にコ
ントロールされていなければ所定の性能が得られないこ
とはよく知られているが、前記の現象が脱脂時に顕著に
起こった場合、本焼結において所定の範囲内にカーボン
値をコントロールすることは困難である。
【0006】又、サイズ効果が大きければ大きさの異な
る製品を同一条件で処理することができず、サイズによ
って真空焼結を行ったり、特公昭56−25483号公
報記載の焼結を行わなければならない。このような煩雑
さを避けようとすれば、たとえ同一組成の配合粉末であ
っても製品のサイズによって添加カーボン値のみ異なる
配合粉末を何種類か用意しなければならず、やはり製造
上の煩雑を伴う。
【0007】更に、前記現象を改善する方法として、ワ
ックスの熱分解温度に達する以前の温度で、被処理物の
中心部からもワックスが十分抜け出るよう、昇温速度を
十分遅くすることも行われている。しかしこの方法では
ワックスの熱分解温度以下の温度(500℃以下)で長
時間(15〜30時間)脱脂の必要があり、それでもサ
イズ効果はあまり減少せず、かつ生産性が非常に悪いと
いう問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するためになされた超硬合金圧粉体の脱脂方法で、超
硬合金の完成粉末をプレスし、押出し、射出成形等の手
段で造形する場合の潤滑剤として使用する炭化水素系ワ
ックスを脱脂炉にてAr、N2 等のキャリアガスを使用
して脱脂する方法において、キャリアガスの流量と排気
速度の調整により炉内圧を制御することを特徴とするも
のである。ここで炉内圧は3〜150Torrとするこ
とが好ましい。
【0009】さらにこの方法の実施に用いる装置は、超
硬合金の完成粉末をプレスし、押出し、射出成形等の手
段で造形する場合の潤滑剤として使用する炭化水素系ワ
ックスを脱脂炉にてAr、N2 等のキャリアガスを使用
して脱脂する装置において、前記脱脂炉はガス導入口、
ガス排出口、及び該排出口に接続された排気装置を備
え、該排気装置と前記排気口の間にはメイン排気管及び
バイパス排気管が設けられており、さらに前記メイン排
気管にはストップバルブが、前記バイパス排気管にはス
トップバルブ及び可変流量バルブが設けられ、真空排気
時にはメイン排気管より排気し、炉内圧調整時におい
て、ガス流量が少なく高圧状態に制御する場合は前記ス
トップバルブを介して、ガス流量が多く低圧状態に制御
する場合には前記可変流量バルブを介して、前記バイパ
ス管から排気して炉内圧の調整を行い、加熱昇温するこ
とを特徴とするものである。
【0010】
【作用】従来の技術において、ワックスの熱分解温度に
達する以前の温度で、被処理物の中心部からもワックス
が十分抜け出るよう、昇温速度を十分遅くし、カーボン
値のばらつきを改善することは既に述べたが、本発明方
法はこれとは逆に、ワックスの熱分解を促進して被処理
物端部のワックスもカーボンとして残留するよう、炉内
圧を調整するものである。被処理物内のワックスは、端
部、中心部を問わず熱分解され、カーボンとして残留す
るため、全体としてカーボン値のばらつきは最小限に抑
制される。従って、被処理物の大きさによってカーボン
値が異なるという問題も改善される。
【0011】このような炉内圧の調整は、ガス流量が少
なく高圧(大気圧以下)に制御する場合はストップバル
ブを介して、ガス流量が多く低圧に制御する場合は可変
流量バルブを介して、バイパス排気管から排気すること
により行う。
【0012】
【試験例】上記の本発明方法によりいくつかの脱脂条件
のもと実際に超硬合金及びサーメットサンプルの作成を
行ってみた。まず試験に用いた装置から説明する。同装
置は図1に示すような系統のもので、キャリアガスとし
てのN2 、Arガスはそれぞれ流量計1、2及び精度よ
く開口度を調節できる可変バルブ3ならびにストップバ
ルブ4を介して脱脂炉5内に導入される。
【0013】脱脂炉5は加熱装置(図示していない)に
よりその内部を所定の温度に加熱昇温することができ、
ここで被処理物から抽出されたワックスはワックス回収
装置6に取り出されるよう構成されている。この脱脂炉
5の排気はルーツポンプ10及びロータリポンプ11に
より行われるが、脱脂炉内の圧力調整は前記両ポンプ1
0、11とワックス回収装置6との間に配置されたメイ
ン排気管及びバイパス排気管を介して行われる。前記メ
イン排気管にはストップバルブ7が設けられており、前
記バイパス排気管にはストップ(ON/OFF)バルブ
8及び可変流量バルブ9が設けられている。真空排気す
る場合にはメイン排気管のバルブ7を通して排気を行
い、ガス流量が少なく高圧に保つ場合はバイパス排気管
のストップバルブ8により調節を行い、さらにガス流量
が多く低圧に保つ場合は可変流量バルブ9により調節を
行って脱脂炉内の圧力を制御する。
【0014】内径1000mmΦの上記系統の装置を持
つ脱脂炉で、表1に示す組成の粉末を用い、サンプルの
作成を行った。同一組成の場合、潤滑剤としての炭化水
素系ワックスの添加量及び添加カーボン量は一定であ
る。
【0015】
【表1】
【0016】サンプル作成の際の脱脂条件を表2に示
す。
【0017】
【表2】
【0018】尚、昇温は全て通常の真空脱脂で行われる
ような昇温パターンに従い、400℃で1時間維持し、
600℃まで6時間の昇温を行った(120℃/H)。
その後、ガスの導入を止め、常温まで冷却した後サンプ
ルを取りだし、カーボン値の分析を行った。特に、サイ
ズ(B)及び(C)のサンプルは切り出しにより、その
端部及び中心部のカーボン値も分析した。
【0019】組成1の分析結果を表3に、他の組成につ
いては、各脱脂条件におけるサイズの違いに伴うカーボ
ン値の差を表4に示す。
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】さらに、これらのサンプルを組成ごとの所
定の焼結温度にて通常の真空状態(5×10-1Torr
以下)で焼結し、η相や遊離炭素の発生の有無を調べて
みた。その結果を表5に示す。
【0023】
【表5】
【0024】表5に示すように脱脂条件〜(特に
〜)で処理したサンプルが組成サイズにかかわらず正
常に焼結されていることがわかる。又、サイズによる脱
脂後のカーボン値の差は脱脂時の圧力に依存し、ガスの
流量にはあまり依存しないことがわかった。これらの結
果より、脱脂時の圧力は3〜150Torrとすること
が好ましい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明方法によれ
ば、一組成の粉末であれば被処理物のサイズにかかわら
ず単一の焼結条件で処理することができ、被処理物全体
にわたって、カーボン値の一定した製品ができる。又、
従来ワックスの熱分解温度に達する以前の温度で昇温速
度を十分遅くする方法では生産性が極めて悪かったが、
本発明方法ではこのような長時間は必要なく、生産性が
向上できる。さらに、本発明装置により、本発明方法を
適切に実施できるため、上記の効果を享受することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の系統図である。
【符号の説明】
1、2 流量計 3 可変バルブ 4、7、8 ストップバルブ 5 脱脂炉 6 ワックス回収装置 9 可変流量バルブ 10 ルーツポンプ 11 ロータリポンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超硬合金の完成粉末をプレスし、押出
    し、射出成形等の手段で造形する場合の潤滑剤として使
    用する炭化水素系ワックスを脱脂炉にてAr、N2 等の
    キャリアガスを使用して脱脂する方法において、キャリ
    アガスの流量と排気速度の調整により炉内圧を制御する
    ことを特徴とする超硬合金圧粉体の脱脂方法。
  2. 【請求項2】 超硬合金の完成粉末をプレスし、押出
    し、射出成形等の手段で造形する場合の潤滑剤として使
    用する炭化水素系ワックスを、脱脂炉にてAr、N2
    のキャリアガスを使用して脱脂する方法において、キャ
    リアガスの流量と排気速度の調整により炉内圧を3〜1
    50Torrとすることを特徴とする超硬合金プレス
    品、押出品、射出成形品の脱脂方法。
  3. 【請求項3】 超硬合金の完成粉末をプレスし、押出
    し、射出成形等の手段で造形する場合の潤滑剤として使
    用する炭化水素系ワックスを脱脂炉にてAr、N2 等の
    キャリアガスを使用して脱脂する装置において、前記脱
    脂炉はガス導入口、ガス排出口、及び該排出口に接続さ
    れた排気装置を備え、該排気装置と前記排気口の間には
    メイン排気管及びバイパス排気管が設けられており、さ
    らに前記メイン排気管にはストップバルブが、前記バイ
    パス排気管にはストップバルブ及び可変流量バルブが設
    けられ、真空排気時にはメイン排気管より排気し、炉内
    圧調整時において、ガス流量が少なく高圧状態に制御す
    る場合は前記ストップバルブを介して、ガス流量が多く
    低圧状態に制御する場合には前記可変流量バルブを介し
    て、前記バイパス管から排気して炉内圧の調整を行い、
    加熱昇温することを特徴とする超硬合金圧粉体の脱脂装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016113691A (ja) * 2014-12-18 2016-06-23 大同特殊鋼株式会社 連続式真空焼結装置
CN113198797A (zh) * 2021-05-21 2021-08-03 萍乡市方兴石化填料有限公司 一种规整填料脱脂设备

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016113691A (ja) * 2014-12-18 2016-06-23 大同特殊鋼株式会社 連続式真空焼結装置
CN113198797A (zh) * 2021-05-21 2021-08-03 萍乡市方兴石化填料有限公司 一种规整填料脱脂设备
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