JPH05254954A - 炭素質発泡体の製造方法 - Google Patents

炭素質発泡体の製造方法

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JPH05254954A
JPH05254954A JP7247591A JP7247591A JPH05254954A JP H05254954 A JPH05254954 A JP H05254954A JP 7247591 A JP7247591 A JP 7247591A JP 7247591 A JP7247591 A JP 7247591A JP H05254954 A JPH05254954 A JP H05254954A
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carbonaceous
carbonaceous material
treatment
foam
softening point
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Heima Yamazaki
崎 平 馬 山
Masaki Fujii
井 政 喜 藤
Masanori Minohata
畑 正 則 箕
Keiichiro Kiba
庭 敬一郎 木
Kenji Fukuda
田 憲 二 福
Mitsuo Kameyama
山 光 夫 亀
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Koa Oil Co Ltd
Mitsui Mining Co Ltd
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Koa Oil Co Ltd
Mitsui Mining Co Ltd
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 平均細孔径ならびに細孔容積の調製された炭
素質発泡体を安価に製造する方法を提供すること。 【構成】 炭素と水素との原子比(C/H)が0.55
〜41.の範囲にありかつ軟化点が40℃以上の炭素質
物質に対して化学的処理を行うことによって該炭素質物
質の元素分析値における窒素分の増加量が2.0重量%
以上かつ酸素分の増加量が20.0重量%以上となるよ
うに調製し、次いでこの化学的処理された炭素質物質
を、少なくとも25℃までを100℃/時間以上の昇温
速度で熱処理し、必要に応じてさらに2000℃未満の
温度で焼成することにより、嵩密度が1.0g/cm3
下であり、かつ、平均細孔半径が0.04〜5μmの範
囲であり、さらに、0.004〜50μmの細孔半径を
有する細孔の細孔容積が0.2cm3 /g以上を有する炭
素質発泡体を得ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温断熱材、濾過材、
触媒担体等の原料として好適に用いられる炭素質発泡体
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】従来、
炭素質発泡体を得る方法としては、ポリウタレン、フェ
ノール樹脂などの合成樹脂フォームをその形状を保った
まま焼成して炭素化させる方法(石川・長沖「新・炭素
工業」p.120、近代編集社)、ピッチ類に特殊な添加
剤を加え、微粒子を作製した後発泡させるか、適当な芯
材にピッチ類を被覆して、これを焼成することにより炭
素中球空体を得る方法(「新しい炭素利用工業」p.8
5、シーエムシー)、さらに、ピッチ類に含まれる粘結
成分を2段階に焼成して得る方法(特開昭56−323
14等)等が知られている。
【0003】しかし、いずれの方法も発泡性原料が高価
であること、製造工程が複雑であること等のため高価な
ものになることや、さらに、得られる発泡体の平均細孔
径や細孔容積を制御することは通常極めて困難である等
の問題点がある。
【0004】本発明は上述した点に鑑みてなされたもの
であり、平均細孔径ならびに細孔容積の調製された発泡
体を安価に製造する方法を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】炭素質メソフェースまた
は生コークスを硝酸もしくは硝酸と硫酸との混酸での処
理、可溶化ならびに析出処理、熱処理という一連の工程
により原料の炭素質物質が発泡することが知られてい
る。本発明者らは、さらに鋭意研究の結果、特定の性状
を有する炭素質物質に、特定の元素が特定量増加するよ
うに制御された化学的処理を行うことによって平均細孔
径ならびに細孔容積の調整された炭素質発泡体が得られ
ることを見出した。
【0006】炭素と水素との原子比(C/H)が0.5
5〜4.1の範囲にありかつ軟化点が40℃以上の炭素
質物質に対して化学的処理、すなわち、該炭素質物質の
元素分析値における窒素分の増加量が2.0重量%以上
かつ酸素分の増加量が20.0重量%以上になるように
調製することにより、その増加量に応じて、ひき続いて
行われる加熱処理によって引き起こされる発泡状態が制
御され、これによって炭素質発泡体の平均細孔径、細孔
容積を所定範囲に調整することができる。しかも、それ
らは、原料のC/Hおよび軟化点によって変化し、すな
わち、C/Hおよび(または)軟化点の小さいほど、大
きな平均細孔径および(または)大きな細孔容積を示
す。従って、原料炭素質物質のC/H、軟化点、化学的
処理による増加窒素分量、増加酸素分量等のパラメータ
ーの選択により、種々の発泡状態を有する発泡体を容易
に作製することが可能となる。
【0007】得られた発泡体はそのままでも充分使用に
供することのできるものであるが、使用中での揮発分の
発生が好ましくない場合や発泡体の強度の向上を望む場
合等、必要に応じて2000℃未満の温度で焼成する。
【0008】前記のように化学的処理を行った炭素質物
質には水、塩基性水溶液もしくは有機溶媒に溶けるよう
になるものがある。この溶解成分を析出させて得られた
ものを同様に加熱処理しても発泡体が得られる。この溶
解‐析出の工程は、炭素質物質の持つ分子配列をなくし
て等方性にするものであり、加熱処理で起こる発泡が等
方的になる。従って、得られた炭素質発泡体の細孔径分
布が比較的均一になるという作用効果が発現する。
【0009】なお、得られる炭素質発泡体の物理的性質
は次のようにして測定される。嵩密度は、JIS788
07に準拠して測定する。すなわち、試料1〜2gを精
秤してメスシリンダーに入れ、その高さの変化がなくな
るまで充分に充填した後、その体積を求めて算出し得
る。また、平均細孔半径および細孔容積は、水銀ポロシ
メーター(カルロエルバ社製)により求めることがで
き、本発明においては、これらの方法で測定された値を
基準とする。
【0010】以下、本発明を、更に詳細に説明する。炭素質物質 本発明に係る炭素質発泡体の原料である炭素質物質は、
石炭、重質歴青物である石油系または(および)石炭系
のピッチおよび(または)重質油類、あるいはこれらピ
ッチおよび(または)重質油類の熱処理によって製造さ
れる炭素質メソフェースおよび(または)生コークスな
どが用いられ得る。
【0011】これら炭素質物質の原料として用いられる
石炭は亜炭、かっ炭、無煙炭等の石炭類また、ピッチお
よび(または)重質油としては、コールタールピッチ、
石炭液化物の石炭系ピッチ、石油の蒸溜残渣油、ナフサ
の熱分解時に副生するナフサタールピッチ、ナフサ等の
流動接触分解法(FCC法)で副生するFCCデカント
オイル等の石油系ピッチおよび(または)重質油、PV
C等の合成高分子の熱分解で得られるピッチ等が挙げら
れる。但し、本発明における炭素質物質としては、炭素
と水素との原子比(C/H)が.0.55〜4.1の範
囲にあり、かつ、軟化点が40℃以上のものを用いる。
上記原子比が0.55未満または4.1を超えると、目
的とする良好な発泡体を得ることが難しくなるので好ま
しくない。
【0012】また、軟化点については、40℃以上とす
ることが肝要である。本発明の方法においては、炭素質
物質を化学的処理する方法が不均一系反応で行われる
が、この不均一系反応を液−固系もしくは気一固系反応
とすることにより化学的処理操作を効率的に行うことが
できるので好ましい。そのため炭素質物質の軟化点が4
0℃未満では、効率的な化学的処理操作を行うことが困
難となるので好ましくない。
【0013】40℃未満の軟化点を有するピッチを用い
る場合においては、予め、エアーブローイング処理を行
うことによって軟化点を40℃以上に調整しておくこと
が必要である。勿論、エアーブローイング処理は軟化点
40℃以上を有するピッチに対しても予め行ってもよ
く、このような態様も本発明の範囲に含まれる。
【0014】さらに本発明においては、ピッチ類を熱処
理して得られる炭素質メソフェースや生コークスも、上
記の条件を具備する限りにおいて、原料として用いるこ
とができる。化学的処理 上記炭素質物質に対して化学的処理を行う。
【0015】この化学的処理は、次の工程における膨張
・発泡を引き起こすためのニトロ基やカルボキシル基等
の官能基を芳香族核置換反応により炭素質物質に導入さ
せるが、化学的処理された該炭素質物質の元素分析値に
おける窒素分の増加量を2.0重量%以上かつ酸素分の
増加量を20.0重量%以上になるように制御すること
が肝要である。この窒素分および酸素分の増加率は、炭
素質発泡体を得る上で特に重要である。すなわち、窒素
分の増加量が2.0重量%未満、もしくは酸素分の増加
量が20.0重量%未満の場合においては、目的とする
制御された発泡体を得ることが困難となるので好ましく
ない。
【0016】上述した化学的処理を行う方法としては、
硝酸もしくは硫酸と硝酸との混酸または(および)二酸
化窒素ガス等を炭素質物質に接触させることによってこ
れを行うことができる。
【0017】この場合の硫酸と硝酸はいずれも高濃度の
もの、すなわち、硫酸では95%以上、硝酸では60%
以上の濃度のものが好ましく使用される。また硫酸と硝
酸との混酸は、種々の混合割合のものが用いられる。ま
た二酸化窒素ガスは必ずしも高濃度のものである必要は
なく、10%以上の濃度であれば十分であるが、反応時
間を短くするためには高濃度の方が好ましく、50%以
上のものがより好ましく使用される。また二酸化窒素ガ
スの反応性を高めるために、二酸化窒素ガス中への水蒸
気の吹き込み、二酸化窒素ガスの酸溶液中の通過などの
操作が有効であり、さらに、副反応である酸化反応を進
めるために空気、酸素、オゾン等を二酸化窒素ガスに混
合して使用することができる。可溶化‐析出処理 上記化学的処理された炭素質物質をアルカリ金属塩水溶
液やアンモニア水溶液などの塩基性水溶液または、極性
基をもつ有機溶剤によって可溶化処理する。可溶化処理
が、塩基性水溶液による場合は、化学的処理された炭素
質物質を水に分散させた後、塩基性水溶液によってpH調
整することにより可溶化させることができる。この場合
のpHは10以上にすることが好ましい。
【0018】また、可溶化処理が極性基をもつ有機溶剤
による場合は、該有機溶剤と化学的処理された炭素質物
資を混合することによって可溶化させることができる。
この場合加熱‐攪拌処理を施すことによって可溶化が促
進される。また、該有機溶剤と化学的処理された炭素質
物質の混合比は、使用する該有機溶剤の種類によって適
宜調整され得る。
【0019】該有機溶剤の種類としては、例えば、メタ
ノール、エタノール、エチレングリコール、グリセリ
ン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングルコールジ
メチルエーテル、ジメチルスルオキシド、ギ酸、フェノ
ール、クレゾール、エチレンジアミン、アニリン、ピリ
ジン、ジメチルホルムアミド、ニトロメタン、などが用
いられ得る。
【0020】上述した可溶化処理の後析出処理し、析出
成分を得る。析出処理の方法として、可溶化処理が塩基
性水溶液によって行った場合には、可溶化処理した可溶
成分を塩酸、硫酸、硝酸、酢酸などの酸水溶液によって
pHを酸性領域に調整することによって析出成分を得るこ
とができる。この場合のpHは3以下にすることが好まし
い。
【0021】また、可溶化処理が、極性基をもつ有機溶
剤によって行った場合には、可溶化処理した可溶成分中
の有機溶剤を蒸発または蒸留などによって除去するか、
または、該可溶成分に、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸などの
酸を添加することにより、該可溶成分の溶解度を低下さ
せることにより析出成分を得ることができる。この場合
冷却処理を施すことによって析出化が促進される。
【0022】また、上述した可溶化処理によって得られ
る可溶成分を析出処理するに際し、可溶成分中に不溶分
が残存するなどの場合には、必要に応じてろ過などによ
って除去してもよい。
【0023】また、析出処理によって得られる析出成分
を回収する方法として、ろ過、遠心分離、デカンテーシ
ョンなどを適宜使用することができる。加熱処理 上記化学的処理した炭素質物質または、化学的処理した
炭素質物質を可溶化‐析出処理して得られる析出成分を
250〜300℃の温度で熱処理する。
【0024】この熱処理によって、炭素質物質または析
出成分の発泡が起こるが、発泡の程度は化学的処理条件
に関与すると考えられる。上記温度範囲の加熱条件のう
ち昇温速度は速くても遅くても発泡の程度にほとんど影
響しないが、60℃/hr以下のように極端に遅い速度
は好ましくない。それは処理した炭素質物質または析出
成分の分解が約250℃附近の狭い温度域で起こるため
であり、極端に遅い場合は、発泡の反応がスムースに進
まないためである。本発明においては、250℃までを
100℃/時間の昇温速度で熱処理することが好まし
い。
【0025】さらに必要に応じて2000℃未満の温度
で焼成することにより、嵩密度が1.0g/cm3 以下で
あって、平均細孔半径0.04〜5μmの範囲でありか
つ0.004〜50μmの細孔半径を有する細孔の細孔
容積が0.2cm3 /g以上の炭素質発泡体を得ることが
できる。
【0026】
【実施例】実施例1 あらかじめ減圧蒸留により、沸点約430℃以下の低沸
点成分を除去したFCCデカントオイル10Kgを20L
の容器に入れ、窒素ガス気流中、攪拌しながら440℃
まで加熱し、75分間保持した後、加熱を停止し放冷し
た。内部の温度が250℃に達したとき、内容物を取り
出し4.2Kgのピッチを得た。この元素組成は炭素9
3.9%、水素5.1%、窒素0.1%、酸素0.0
%、C/H(原子比)1.55、軟化点59℃で、キノ
リン不溶分は1.9wt%であった。150μm以下に粉
砕した、上記ピッチ5gを300mlの三角フラスコに9
6%硫酸と70%硝酸の1:1容量比の混酸100mlを
入れた中に少量ずつ全量加えた後、予め所定の温度に加
熱した湯浴で攪拌しながら60分間加熱して化学的処理
を行った。ついで、ガラスフィルター(No. 4)でろ過
し、水で洗液がpH4以上となるまで十分洗浄し、乾燥し
た。収率、元素分析値などをまとめて表1に示す。これ
を500mlの円筒状ガラス容器に入れ、300℃に加熱
した塩浴中に投入し、30分間保持した。さらに黒鉛る
つぼに入れ、200℃/hrで昇温し1000℃で60
分間保持して焼成した。
【0027】結果を表2に示す。ここで、表中の最高容
積は、0.004〜50μmの細孔半径を有する細孔の
容積である(以下、表4,6,7および9の場合も同様
である)。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】 実施例2 元素組成が炭素87.1%、水素12.6%、窒素0.
3%、酸素0.0%、C/H=0.58であり、軟化点
54℃のミナス減圧蒸留残さ油を約80℃に加熱し、3
00mlの三角フラスコに70%の硝酸100ml入れた中
へ5g加えた。これを実施例1と同様の化学的処理を行
い、ろ過、水洗、乾燥して化学的処理物を得、熱処理、
焼成して発泡体を得た。収率、細孔特性等を表3、4に
示す。実施例3 ディレードコーカー法で得られた石油系生コークスを黒
鉛るつぼに入れて200℃/hrで昇温し、600℃で
1時間焼成した。収率は93.6wt%であった。この元
素組成は炭素94.2%、水素2.2%、窒素1.4
%、酸素0.4%、C/H=3.59で、しかも、熱的
には不融である。このコークスを0.35mm以下に粉砕
した5gを実施例1と同様にして化学的処理をした後、
ろ過、水洗、乾燥、熱処理を行い発泡体を得た。化学的
処理物および発泡体の性状を表3、4に示す。実施例4 実施例1で得られたピッチをバケット型の遠心分離機を
用いて50rpm 、280℃60分間処理して光学的異方
性成分を分離した。得られたピッチの収率は96.9wt
%で、この元素組成は炭素92.8%、水素6.2%、
窒素0.1%、C/H=1.26、軟化点45℃で、キ
ノリン不溶分は0.3wt%であり光学的にほぼ等方性を
示した。この光学的に等方性のピッチを約5mm以下に粗
粉砕した5gを実施例1と同様の化学的処理、ろ過、水
洗、乾燥、熱処理、焼成を行い発泡体を得た。化学的処
理物および発泡体の性状を表3、4に示す。実施例5 250μm以下に粉砕した、元素組成が炭素95.5
%、水素4.5%、窒素0.0%、酸素0.0%、C/
H=1.78で軟化点約200℃の光学的に等方性の石
炭系ピッチ50gを1リットルガラスフラスコに投入し
た後、硝酸100mlを注入し、ついでフラスコを冷水で
冷却し内容物を攪拌しながら硫酸100mlを滴下した。
その後、フラスコを湯浴にて攪拌しながら70℃で2時
間ついで80℃で4時間加温して化学的処理を行った。
処理終了後、ガラスフィルター(No. 4)でろ過し、洗
液がpH4以上になるまで十分洗浄し、100℃で乾燥す
ることにより化学的処理物70gを得た。続いてこれを
実施例1と同様にして熱処理した後、焼成した。結果を
表3、4に示す。実施例6 250μm以下に粉砕した炭素94.4%、水素4.2
%、窒素1.3%、酸素0.0%、C/H=1.89、
軟化点120℃の石炭系硬ピッチを、実施例5と同様の
処理を行い発泡体を得た。結果を表3、4に示す。実施例7 0.35mm以下に粉砕した、元素組成が炭素92.7
%、水素3.3%、窒素2.0%、酸素0.0%、C/
H=2.36、軟化点320℃の光学的に異方性の石炭
系メソフェースピッチ5gを内径10mmのステンレス製
パイプに充填し、二酸化窒素ガスと窒素ガスの比が30
/70のガスを27℃で1.5時間通して化学的処理
し、ついで乾燥した。続いてこれを、500mlの円筒状
ガラス容器に入れ、450℃に加熱した塩浴中に投入し
30分間熱処理した後、1000℃で焼成して発泡体を
得た。結果を表3、4に示す。
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】 実施例8 炭素質材料として歴世炭(A)および脱灰処理した褐炭
(B)の2種類の石炭を用いた。250μm以下に粉砕
した上記石炭10gを300mlの三角フラスコに96%
硫酸と63%硝酸の1:1容量比の所定量の混酸を入れ
た中に少量ずつ全量加えた後、湯浴で攪拌しながら所定
の温度、時間の化学処理を行った。ついで、ガラスフィ
ルター(No. 4)でろ過し、水で洗液がpH4以上となる
まで十分洗浄し、乾燥して乾燥化学的処理物を得た。化
学的処理条件、収率、元素分析値などをまとめて表5に
示す。
【0032】続いてこれを、500mlの円筒状ガラス容
器に入れ、300〜400℃に加熱した塩浴中に投入し
30分間熱処理した後、1000℃で焼成して発泡体を
得た。結果を表6に示す。
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】 実施例9 ディレードコーカー法で得られた石油系生コークスを
0.35mm以下に粉砕した。この元素組成は炭素95.
1wt%、水素3.1wt%、窒素0.6wt%であった。こ
の5gを300mlの三角フラスコに96%硫酸と70%
硝酸の1:1容量比の混酸100mlを入れた中に攪拌し
ながら少量ずつ全量加えた後、予め80℃に加熱した油
浴で4時間加熱した。ついで、ガラスフィルター(No.
4)でろ過し、水で十分洗浄した後、乾燥した。収率は
140wt%であった。この元素組成は、炭素52.3wt
%、水素1.7wt%、窒素6.6wt%、酸素39.4wt
%であった。得られた化学的処理物5gを水50mlに分
散させ、攪拌しながらpH10となるまで2.5N−Na
OHを加えた。ガラスフィルター(No. 4)でろ過し、
不溶分を除いた後、1N−HNOをpH1以下となるよ
うに加え、析出物をガラスフィルター(No. 4)でろ過
し、乾燥した。ついで、実施例1と同様にして熱処理、
焼成して発泡体を得た。収率、細孔特性等を表7に示
す。実施例10 実施例9で得られた化学的処理物5gをジメチルスルホ
キシド(DMSO)100mlに加え十分攪拌した後、テ
フロン製メンブレンフィルター(孔径0.5μm)でろ
過した。ろ液を加熱してDMSOを蒸発させた後、減圧
乾燥させた。ついで、熱処理、焼成して発泡体を得た。
結果を表7に示す。
【0035】
【表7】 比較例1 実施例1で用いたと同じFCCデカントオイルを同様に
して440℃40分間熱処理してピッチ7.5Kgを得
た。この元素組成は炭素92.7%、水素6.5%、窒
素0.1%、酸素0.0%、C/H=1.20、軟化点
38℃であった。
【0036】約5mm以下に粗粉砕したこのピッチ5gを
実施例1と同様の方法で化学的処理、ろ過、水洗、乾
燥、熱処理、および焼成した。得られたものの性状を表
7、8に示す。比較例2 実施例1で調製したと同じピッチ5gを300mlの三角
フラスコに20%の硝酸100mlを入れた中へ加えた。
全量加えた後、氷浴中で攪拌しながら60分間保持して
化学的処理した。ついで実施例1と同様にして、ろ過、
水洗、乾燥、熱処理、焼成を行った。得られたものの性
状を表8、9に示す。比較例3 実施例3で用いたと同じ生コークスを黒鉛るつぼに入れ
て200℃/hrで昇温し700℃で1時間焼成した。
収率は91.3wt%であり、元素組成は炭素95.8
%、水素1.8%、窒素1.3%、酸素0.4%、C/
H=4.47であった。このコークスを0.35mm以下
に粉砕した5gを実施例1と同様の化学的処理を行った
後、ろ過、水洗、乾燥、熱処理を行った。この性状を表
7、8に示す。
【0037】
【表8】
【0038】
【表9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木 庭 敬一郎 福岡県北九州市若松区鴨生田3−7−7 (72)発明者 福 田 憲 二 福岡県北九州市八幡西区千代ヶ崎1丁目 15−34−508 (72)発明者 亀 山 光 夫 福岡県北九州市若松区小糸町3−24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素と水素との原子比(C/H)が0.5
    5〜4.1の範囲にありかつ軟化点が40℃以上の炭素
    質物質に対して化学的処理を行うことによって該炭素質
    物質の元素分析値における窒素分の増加量が2.0重量
    %以上かつ酸素分の増加量が20.0重量%以上となる
    ように調製し、次いでこの化学的処理された炭素質物質
    を、少なくとも250℃までを100℃/時間以上の昇
    温速度で熱処理し、必要に応じてさらに2000℃未満
    の温度で焼成することにより、嵩密度が1.0g/cm3
    以下であり、かつ、平均細孔半径が0.04〜5μmの
    範囲であり、さらに、0.004〜50μmの細孔半径
    を有する細孔の細孔容積が0.2cm3 /g以上を有する
    炭素質発泡体を得ることを特徴とする、炭素質発泡体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】炭素質物質が、炭素質メソフェース、石
    炭、コークス、石油系および(または)石炭系のピッチ
    および(または)重質油からなる、請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】炭素質物質の軟化点を、エアーブローイン
    グ処理によって40℃以上に調製する工程を含む、請求
    項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】化学的処理が、硝酸もしくは硫酸と硝酸と
    の混酸および(または)二酸化窒素ガスで炭素質物質を
    処理することからなる、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】化学的処理された炭素質物質を可溶化処理
    して可溶成分とし、該可溶成分を析出処理して得られる
    析出成分を加熱処理することからなる、請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】可溶化処理が、塩基性水溶液または極性基
    をもつ有機溶剤を用いることからなる、請求項5に記載
    の方法。
  7. 【請求項7】析出処理がpHの調製または蒸発/蒸留ある
    いは、酸類の添加によって行われる、請求項5に記載の
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20120241691A1 (en) * 2009-11-30 2012-09-27 Toyo Tanso Co., Ltd. Nitrogen-containing porous carbon material and method of producing the same, and electric double-layer capacitor using the nitrogen-containing porous carbon material
KR102172862B1 (ko) * 2019-10-10 2020-11-02 블랙머티리얼즈 주식회사 무연탄을 이용한 고순도 흑연 성형품의 제조방법

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