JPH0471117B2 - - Google Patents

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JPH0471117B2
JPH0471117B2 JP57106081A JP10608182A JPH0471117B2 JP H0471117 B2 JPH0471117 B2 JP H0471117B2 JP 57106081 A JP57106081 A JP 57106081A JP 10608182 A JP10608182 A JP 10608182A JP H0471117 B2 JPH0471117 B2 JP H0471117B2
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steam cracking
tar
pitch
cracking tower
carbon
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JP57106081A
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JPS582384A (ja
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Deitsukakian Gaazui
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EIDP Inc
Original Assignee
EI Du Pont de Nemours and Co
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Publication date
Application filed by EI Du Pont de Nemours and Co filed Critical EI Du Pont de Nemours and Co
Publication of JPS582384A publication Critical patent/JPS582384A/ja
Publication of JPH0471117B2 publication Critical patent/JPH0471117B2/ja
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F9/00Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
    • D01F9/08Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
    • D01F9/12Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof
    • D01F9/14Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments
    • D01F9/32Apparatus therefor
    • D01F9/322Apparatus therefor for manufacturing filaments from pitch
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10CWORKING-UP PITCH, ASPHALT, BITUMEN, TAR; PYROLIGNEOUS ACID
    • C10C3/00Working-up pitch, asphalt, bitumen
    • C10C3/002Working-up pitch, asphalt, bitumen by thermal means
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F9/00Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
    • D01F9/08Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
    • D01F9/12Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof
    • D01F9/14Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments
    • D01F9/145Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from pitch or distillation residues
    • D01F9/155Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from pitch or distillation residues from petroleum pitch

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  • Textile Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
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  • Structural Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)
  • Working-Up Tar And Pitch (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、炭素繊維製品のような炭素人工物
(artifact)製品の製造に使用するピツチの製造
法に関する。さらに詳しくは、本発明は水蒸気分
解塔タール(ateam cracker tar)からのピツチ
の製造法に関する。 周知の如く、炭素人工物製品は種々の有機物を
熱分解することによつて製造されている。実際
上、現在商業的に特に興味のある炭素製品の1つ
は炭素繊維である。そこで、ここでは炭素繊維技
術を特に引用する。しかしながら、本発明は炭素
人工物製品製造の全般に適用でき、特にフイラメ
ント、ヤーン、フイルム、リボン、シート等の形
状の成形炭素製品の製造に適用できることは勿論
のことである。 ここで特に炭素繊維について言及しておくと、
プラスチツクや金属マトリツクスの補強に炭素繊
維を使用してこれらの複合材料を製造することは
一般にコスト高を伴うが、例えば重量比に対して
より強い強度を有するというように複合材を強化
する炭素繊維の特殊な性能によつてこのコスト高
が相殺されるような場合には、むしろ当該補強に
炭素繊維が商業的にも相当使用されている。炭素
繊維の製造に伴うコストが実質的に低下すれば、
補強材料に炭素繊維を大量に使用することで、よ
り大きな市場を獲得するであろうと一般に言われ
ている。従つて、比較的安価な炭素質ピツチ類か
らの炭素繊維の製造が最近大きく注目されてい
る。 多くの炭素質ピツチは炭化の初期段階でメソフ
エーズ(mesophase)と呼ばれる構造的に配向し
た光学的に異方性の球状液晶に変えることが知ら
れている。炭化に先立つてこの配向した構造の存
在することが、このような炭素質ピツチから製造
される炭素製品の基本的な性質を決定するのに重
要であると考えられる。実際に、処理中に高い光
学的異方性を生じる能力が(特に炭素繊維製造に
おいては)高品質製品を製造するための必要条件
と考えられる。従つて、炭素人工物製品、特に炭
素繊維製造に適する原料にまず要求されることの
1つは、これを高度に光学的異方性体に変換する
ことができる、ということである。 高度に配向した構造体となり得ることに加え
て、炭素人口物製品、および特に炭素繊維製造に
適した原料であるためには、これらを変形して所
望の製品に成形するのに適するものにするために
比較的低い軟化点を持つことが必要である。従つ
て、炭素繊維製造に於ては、必要な高度に配向し
た構造を生じることのできる適当なピツチはま
た、紡糸するために十分な粘度を有さなければな
らない。残念ながら、多くの炭素質ピツチは比較
的高い軟化点を有する。実際、このような材料は
紡糸するに十分な粘度を有する温度では、これら
はしばしば初期コーキングを起す。しかしなが
ら、紡糸温度以下で、またはその温度で生じたコ
ークス、またはその他の下融性物質、および(ま
たは)望ましくない高軟化点成分の存在している
と、繊維加工性に対して有害であり、また繊維製
品の品質にも有害であると考えられている。 周知のように、軽油またはナフサの水蒸気分解
で得られる残留物およびタールからピツチが製造
されている。これに関しては、例えば米国特許第
3721658号および米国特許第4086156号を参照され
たい。これらのタール製品は典型的にはアルキル
置換多環芳香族からなつている。実際には、水蒸
気分解塔タールは比較的高いレベルのパラフイン
系炭素原子を、例えば約30原子%〜約35原子%の
パラフイン系炭素原子を有しているが、これが存
在すると炭素繊維製造に適した異方性ピツチを製
造する上で有害となり易い。さらに、水蒸気分解
塔タールは、比較的多量の例えば約20〜約30重量
%のアスフアルテンを含む。アスフアルテンは良
く知られているようにパラフイン系溶剤に不溶の
固体である。炭化の際にアスフアルテンは異方性
物質ではなく、むしろ等方性物質を形成しやす
く、従つて水蒸気分解塔タール中にこれが存在す
ると、このようなタールから異方性ピツチを製造
するのに有害となり易い。 上述のように、多くの等方性炭素質ピツチ材料
を熱処理により光学的に異方性体に変換すること
ができる。しかしながら水蒸気分解塔タールの場
合には、このようなタールの熱処理で炭素人工物
製品、特に炭素繊維製造には望ましくない。例え
ば375℃以上といつた高い軟化点を有する成分を
含む等方性ピツチを生じる。換言すれば、当該技
術では水蒸気分解塔タールからのピツチの熱処理
により、例えば70%以上の高い光学的異方性と、
例えば約325℃以下および2000poise(360℃で)以
下の、低い軟化点と粘度とを有するピツチを製造
した例は従来知られていない。 今や、水蒸気分解塔タール、またはその成分、
例えば真空ストリツピングした水蒸気分解塔ター
ルまたは水蒸気分解塔タールの留出物を、水素雰
囲気中で熱ソーキングすることにより、水蒸気分
解塔タールまたはその成分から、光学的異方性ピ
ツチの製造できることが見出された。 本発明の1つの具体例では、水蒸気分解塔ター
ル(以後SCTと略記)、またはSCTの成分、例え
ば真空ストリツピングした水蒸気分解塔タール
(以後VS−SCTと略記)またはSCTの留出物を、
約350℃〜約450℃の範囲の温度で約10Kg/cm2〜約
500Kg/cm2の範囲の水素雰囲気下で、当該SCTま
たは、その成分が炭素人工物製品に適したピツチ
に変わるのに十分な時間、熱ソーキングを行う。 本発明の方法で出発原料として使用するSCT
は、軽油、特にバージンの軽油、ナフサ等を約
700℃〜約1000℃の温度でクラツキングして得ら
れる残油生成物と定義される。典型的な方法は、
数秒という単位の比較的短時間、軽油およびナフ
サを好ましくは800℃〜900℃の温度で、C3オレ
フインおよびより軽い炭化水素に50%〜70%の転
化率で水蒸気分解し、約200〜25℃でストリツピ
ングして当該タールを残油生成物として得る方法
である。軽油とはもち論、灯油と潤滑油との中間
の範囲の粘度と沸点を有し、および沸点が約200
℃〜400℃の範囲を有する液体石油留出物である。
ナフサは、ASTND−86に規定するように175℃
以下で10%以上が留出し、および240℃以下で95
%以上が留出する、天然ガスの液状物中から精製
した、または一部精製した、または未精製の石油
製品である。このようなSCTはアルキル置換多
縮合系芳香族化合物からなるものが典型的であ
る。 明らかに、水蒸気分解塔タールの性質は水蒸気
分解プラントの原料によつて変化する。しかし、
水蒸気分解塔タールは共通の性質または、ある範
囲の特性を有している。 本発明に適する典型的な水蒸気分解塔タールの
明細を以下の第1表に示す。
【表】
【表】 本発明の一具体例では、SCTを水素化熱
(hydroheat)ソーキングし、次いで真空ストリ
ツピングして炭素繊維製造の原料に適したピツチ
を得る。 基本的には、一般に約350℃〜約450℃、好まし
く370℃〜400℃の範囲の温度で、約10Kg/cm2〜約
500Kg/cm2の水素圧、好ましくは約10Kg/cm2〜250
Kg/cm2の範囲の水素圧を与えるのに十分な水素の
存在で、水蒸気分解塔タールを加熱することによ
り、上記水素化熱ソーキングを行う。この水素化
熱ソーキングは必要量のピツチが生成するまで十
分な時間行う。典型例では、この水素化熱ソーキ
ングは約1分〜約30時間、好ましくは約3時間〜
約20時間行う。必要なピツチを満足できる収率で
得るに要する時間は、用いる熱ソーキング温度、
水素圧、SCT中に存在する油の量とタイプとに
大きく依存する。熱ソーキング段階で存在する油
が少ない程、要求されるピツチ化物の生成速度は
大きくなる。 上記のように、水蒸気分解塔タールを水素化熱
ソーキングした後、この水素化熱ソーキング化物
を真空ストリツピング工程にかけて当該水素化熱
ソーキング化タール中に存在する低沸点留分を除
く。一般に、水素化熱ソーキング化SCT中に存
在する低沸点留分の約10%〜約50%を除くように
真空ストリツピングを行う。例えば、一般に760
mmHgで約420℃以下の範囲の圧力および温度で、
および典型例では常圧以下の圧力、一般に約2〜
20mmHgの範囲の圧力で、約35℃〜212℃の範囲の
温度で、当該水素化熱ソーキング化SCTを加熱
して、この水素化熱ソーキング化した水蒸気分解
塔タール中に存在する低沸点物の少なくとも一部
分を除去することができる。 従つて要約すると、本発明の一具体例では、 (1) SCTを水素化熱ソーキングし、 (2) 当該水素化熱ソーキング化タールを真空スト
リツピングしてピツチを得ることからなる、 工程により、炭素人工物製品に有用なピツチを
得ることを意図している。 本発明の別の、および好ましい具体例では、 SCT中に存在する低沸点物を当該水素化熱ソ
ーキング工程前に当該SCTを真空ストリツピン
グすることにより除去する。本発明のこの所望の
かつ好ましい具体例では、SCTタールを真空ス
トリツピングにかけて該水蒸気分解塔タールの低
沸点成分の10〜50%を除去する。例えば、一般に
は約219℃以下で、典型的には約70℃〜219℃の範
囲の温度で、一般には約4〜5mmHgの範囲の減
圧下でSCTを加熱することにより、留出物の50
%を分離することができる。その後で、この真空
ストリツピングした水蒸気分解塔タールを水素化
熱ソーキングするが、これははじめに真空ストリ
ツピングしない水蒸気分解塔タールの水素化熱ソ
ーキングについて上に記載したのと同様方法で行
う。 本発明はこの別法のより好ましい具体例を要約
すると、 (1) SCTタールを真空ストリツピングし、次い
で、 (2) 該真空ストリツピングしたSCTを水素化熱
ソーキングする、 工程によつて、炭素人工物製品に適したピツチ
を得ることができる。 本発明のなお別の具体例では、SCTの留出物、
特に重質留出物を上記のように水素化熱ソーキン
グする。典型例では、SCTの重質留出物は大気
圧で350℃以上の、好ましくは大気圧で約350℃〜
480℃の範囲の沸点を有する。 そこで、上に説明した方法に従つて、炭素人工
物製品の製造に有用なピツチを得る。このピツチ
は、例えば、普通は75℃で0.5〜1.0重量%のキノ
リン不溶物を含む。これに対して、接触分解反応
からの熱ソーキングした石油ピツチを用いると、
このようなピツチは典型例では75℃でキノリン不
溶物を相当多量に含む。実際に、ある場合には、
例えば市販のアツシユランド(Ashland)ピツ
チ、A240、を約400゜〜450℃の範囲の温度で熱ソ
ーキングすると、ピツチ中に約60%までものキノ
リン不溶物を生じる。接触分解反応で得られた石
油ピツチの場合には、このイソキノリン不溶物は
一般にコークス、灰分、触媒微粉等からなり、さ
らにまた、該イソキノリン不溶物は当該石油ピツ
チの熱ソーキング中に生じた高軟化点物(例えば
400℃以上)をも含む。これに対して、SCTはピ
ツチ先駆体として灰分および触媒微粉を含まず、
従つて、SCTはキノリン不溶物が相当少いピツ
チ材料を与える。炭素繊維の製造に於ては、キノ
リン不溶物は当該ピツチの繊維への加工性に対し
て有害であり、従つて、水蒸気分解塔タールが灰
分またはキノリン不溶物を問題となる程の量は含
まないということは(もしそうでないとこれを除
去しなければならないであろうが)、炭素繊維製
造のためのピツチの製造に当該水蒸気分解塔ター
ルを使用する上で特に好ましいことである。 本発明に従つて、水蒸気分解塔タールから得ら
れるピツチの使用に当つて、ここでは特に係属中
の日本特許出願第昭55−47927号(特公平1−
53317号)を引用する。基本的には、熱ソーキン
グしたピツチをフラツクス(Flux)する。即ち、
例えばピツチ重量当り約0.5重量部〜約3重量部
のフラツクス有機溶剤で当該ピツチを処理し、こ
れによつてキノリン不溶物をすべて容易に分離で
きる固形物の形状として当該溶剤中に分散させて
液体ピツチとする。次いでこの分散固形物を過
等により分離し、さらにこの液体ピツチを反溶剤
化合物(antisolvent compoud)で処理して、キ
ノリン不溶固形物を含まない当該ピツチの少なく
とも実質的な部分を沈殿させる。 本発明を実施するのに有効なフラツクス化合物
としては、テトラヒドロフラン、トルエン、軽質
芳香族軽油、重質芳香族軽油、テトラリン等があ
る。 予期されるように、当該液体ピツチを沈殿さ
せ、および凝集させるものであれば、いずれの溶
剤系でも、即ち単一溶剤でも混合溶剤でも、本発
明に用いることができる。しかしながら、日本特
許出願第昭53−82526号(特公昭63−5433)に記
載のように、加工可能な、光学的に異方性体に容
易に変換できるピツチ部分を使用することが炭素
繊維製造においては特に望ましいので、所望のピ
ツチ部分を沈殿させるためにはここに記載の溶剤
系が特に好ましい。典型例では、このような溶剤
または混合溶剤には芳香族炭化水素、例えばベン
ゼン、トルエン、キシレン等、およびこれらの芳
香族炭化水素と脂肪族炭化水素との混合物、例え
ばトルエン−ヘプタン混合物がある。この溶剤ま
たは混合溶剤は典型例では25℃で8.0〜9.5の、好
ましくは約8.7〜9.2の溶解度パラメーターを有す
る。この溶剤または混合溶剤の溶解度パラメータ
ー、ψ、は次式で与えられる。 ψ=(Hv−RT/V)1/2 但し、Hv は当該物質の蒸発熱、 R はモル気体定数、 T は〓で表した温度、 V はモル体積である。 これに関しては、例えば、J.ヒルデブランド
(J.Hildebrand)およびR.スコツト(R.Scott)
著、「非電解質の溶解度」、第3版、レインホール
ド出版社(Reinhold Publishing Company)(ニ
ユーヨーク)(1949年刊)、および「正則溶液」、
プレンテイスホール(Prentice Hall)(ニユージ
ヤージ)(1962年刊)を参照されたい。炭化水素
および市販のC6〜C8に溶剤に対する25℃での溶
解度パラメーターは次のようである。ベンゼン、
8.2;トルエン、8.9;キシレン、8.8;n−ヘキサ
ン、7.3;n−ヘプタン、7.4;メチルシクロヘキ
サン、7.8;ビス−シクロヘキサン、8.2。上記溶
剤の中で、トルエンが好ましい。また、周知のよ
うに、混合溶剤により望む溶解度パラメーターを
有する溶剤系を得ることができる。混合溶剤系の
中では、トルエンとヘプタンとの混合物で、トル
エンが約60体積%以上のもの、例えば60%トルエ
ン/40%ヘプタンおよび85%トルエン/15%ヘプ
タンが好ましい。 使用する溶剤の量は、10分以内に得られる溶剤
不溶部分の75%以上が熱的に光学的異方性体に変
わり得るものであるような、溶剤不溶部分を生じ
るに足る量とする。典型的には溶剤対ピツチの比
は、ピツチ1gに対して約5ml〜約150mlの範囲
の量の溶剤であろう。当該溶剤を加熱した後、溶
剤不溶部分は沈降、遠心分離、過などの方法に
より容易に分離することができる。本発明の方法
に従つて製造したいずれの当該ピツチの溶剤不溶
部分も炭素繊維製造に充分適している。 以下の実施例を参照することにより、本発明の
方法をさらに完全に理解することができるが、こ
の実施例は説明のためのものだけであり、本発明
の範囲を限定しようとするものではない。本発明
の範囲はすべて、特許請求の範囲に記載されてい
る。 以下の実施例及び比較例では、生じるピツチの
トルエン不溶部分を以下の手順に従つて分離し
た。 (1) 40gの粉砕試料に40gのトルエンを混合し、
この混合物を1時間還流した。約95℃に冷却
後、この混合物を10〜15ミクロンの焼結ガラス
フイルターで過した。 (2) 液を1:8の割合にトルエンで希釈し、放
置後、沈殿固形物を10〜15ミクロンの焼結ガラ
スフイルターで別した。 (3) この過ケークを80mlのトルエンで洗浄し、
120mlのトルエンで再スラリ化し、室温で4時
間混合し、10〜15ミクロンガラスフイルターで
過した。 (4) この過ケークを80mlのトルエンで洗浄し、
次いで80mlのヘプタンで洗浄し、最後に固形物
を減圧(28−30Hg)で120℃で24時間乾燥し
た。 単離した溶剤不溶ピツチの光学的異方性を次の
ようにして測定した。まずこのピツチを軟化点ま
で加熱し、次いで冷却後、このピツチの試料をパ
ーマウント(Permount)とともにスライド上に
置いた。これは、組織学用の媒体で、フイツシヤ
ーサイエンテイフイツク カンパニー社(the
Fischer Scientific Company)、フエアローン
(Fairlawn)、ニユージヤージー州、(New
Jersey)より市販のものである。このスライド上
にスリツプカバーを置き、指で圧をかけながらこ
のカバーを回転し、マウントした試料を粉砕し、
スライド上に均一に分散させた。その後、この粉
砕試料を倍率200倍で偏光下に観察し、光学的異
方性百分率を測定した。すべての場合に於て、光
学的異方性率は75%以上であつた。 単離したピツチの融点は、粉砕試料約20−30mg
を窒素下cm2NMR試料管に入れて測定した。この
試料管を窒素でフラツシユし、封じた。その後、
この試料管を金属ブロツクの装置に入れ、加熱し
た。該粉末が凝集して1つの固形物となる温度を
融点とした。 ゲル透過クロマトグラフイーにより、1,2,
4−トリクロロベンゼンを溶剤とし、波長320mm
でUV−分光器を検出器として平均分子量を決定
した。 比較例 1 500gのSCTを電熱式オートクレーブに入れ、
密閉した。このオートクレーブを窒素でフラツシ
ユして空気を除き、窒素を10Kg/cm2まで加圧し
た。 次にオートクレーブ中のタールをかきまぜなが
ら370℃に加熱した。オートクレーブ内の圧力は
70Kg/cm2に上昇した。このタールを12時間加熱
し、次いで温度を室温にもどした。 この熱ソーキングしたタールを次いで蒸留フラ
スコに移し、減圧下で加熱して留出し得る油をす
べて蒸留した。この蒸留結果を以下の第2表に示
す。
【表】 ピツチの収率および性質は次のようである。 (a) ピツチ収率=53.9% (b) ピツチの軟化点=120℃ (c) トルエン不溶物=22% (d) トルエン不溶物の融点=400−450℃ (e) トルエン不溶物の平均分子量=516 実施例 1 500gのSCTを電熱式オートクレーブに入れ、
密閉した。次にこのオートクレーブを水素でフラ
ツシユして空気を除き、水素を17Kg/cm2まで加圧
した。 次に、オートクレーブを断えずかきまぜながら
370℃に21時間加熱し、次いで室温まで冷やした。
この熱ソーキングした混合物を蒸留フラスコに移
し、真空ストリツピング(1−3mmHg)して留
出し得る油をすべて除いた。この蒸留結果を以下
の第3表に示す。
【表】 ピツチの収率および性質は次のようである。 (a) ピツチ収率=57.5重量% (b) ピツチの軟化点=116℃ (c) トルエン不溶物=21% (d) トルエン不溶物の融点=300゜−325℃ (e) トルエン不溶物の平均分子量=425 実施例 2 実施例1をそのまま繰返した。但し熱ソーキン
グは390℃で20時間行つた。この熱ソーキングし
た混合物を次に最大蒸気温度415℃/760mmHgと
なるまで真空蒸留した。 ピツチ収率は56.2%、トルエン不溶物収率は29
重量%(融点300゜−325℃)であつ。 上記から分るように、水素存在下でのSCTの
熱ソーキングは水素不在で得られるものよりも相
当低融点のピツチを生し。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水蒸気分解塔タールまたは水蒸気分解塔ター
    ルの一成分を350℃〜450℃の温度範囲で、10Kg/
    cm2〜500Kg/cm2の圧力の水素雰囲気中で、炭素人
    工物製品製造に適したピツチが生じるのに十分な
    時間、熱ソーキングすることからなる、炭素人工
    物製品製造に適したピツチの製造法。 2 水蒸気分解塔タールを熱ソーキングし、かつ
    該熱ソーキング化水蒸気分解塔タールを真空スト
    リツピングして存在する低沸点成分の10%〜50%
    を除去することからなる特許請求の範囲1記載の
    炭素人工物製品製造に適したピツチの製造法。 3 水蒸気分解塔タールの成分が、真空ストリツ
    ピングした水蒸気分解塔タールである特許請求の
    範囲1記載の炭素人工物製品製造に適したピツチ
    の製造法。 4 水蒸気分解塔タールの成分がその重質留出物
    である特許請求の範囲1記載の炭素人工物製品製
    造に適したピツチの製造法。 5 真空ストリツピングした水蒸気分解塔タール
    を360℃〜400℃の温度範囲で、10Kg/cm2〜400
    Kg/cm2の圧力の水素雰囲気中で、炭素人工物製品
    製造に適したピツチが生じるのに十分な時間、熱
    ソーキングすることからなる、75%以上を光学的
    に異方性体に変えることができ、かつ炭素人工物
    製品製造に適した、ピツチの製造法。 6 370℃〜400℃の温度範囲で、10Kg/cm2〜400
    Kg/cm2の圧力の水素雰囲気中で水蒸気分解塔ター
    ルが熱ソーキングした水蒸気分解塔タールとなる
    に十分な時間、熱ソーキングし、 420℃以下の温度で該熱ソーキング化水蒸気分
    解塔タールを真空ストリツピングして、該熱ソー
    キング化タール中に存在する低沸点留分の10%〜
    50%を除去することにより、炭素人工物製品製造
    に適したピツチを得ることからなる、75%以上を
    光学的に異方性体に変換でき、かつ炭素人工物製
    品製造に適したピツチの製造法。 7 350℃〜480℃の範囲の沸点を有する水蒸気分
    解塔タールの重質留出物を10Kg/cm2〜350Kg/cm2
    の圧力の水素雰囲気中で炭素人工物製品製造に適
    したピツチが生じるのに十分な時間熱ソーキング
    することからなる、75%以上を光学的に異方性体
    に変換でき、かつ炭素人工物製品製造に適したピ
    ツチの製造法。
JP57106081A 1981-06-18 1982-06-18 水蒸気分解塔タ−ルの水素化熱ソ−キングによる炭素先駆体 Granted JPS582384A (ja)

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