JPH05254198A - 用紙搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動ローラに対する従動ローラの押圧を均一
にする。 【構成】 ３個の従動ローラ１１ａ，１１ｂ，１１ｃを
１本のコイルスプリング１２により回転自在に支持す
る。中央の従動ローラ１１ｂはコイルスプリング１２の
たわみにより、駆動ローラ１０から遠ざかるので、両側
の従動ローラ１１ａ，１１ｃよりも中央の従動ローラ１
１ｂは外径を大きくしておく。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンター等
における複数個のローラで用紙を保持搬送する用紙搬送
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の複数個のローラで用紙を保持搬送
する用紙搬送装置は、図４，５の如く、用紙を保持する
力を増すために駆動ローラ１に対し、３個の従動ローラ
２ａ，２ｂ，２ｃが対向して配されている。

【０００３】各従動ローラ２ａ，２ｂ，２ｃは、それぞ
れ外径が同一であり、コイルスプリングからなる支持軸
３に回転自在に支持され、支持軸３は、その両端がプリ
ンター等の本体のローラ支持体４に支持されている。

【０００４】そして、コイルスプリング３が撓むことに
より、従動ローラ２ａ，２ｂ，２ｃは、駆動ローラ１に
押しつけられる構造となつている。なお、駆動ローラ１
のローラ軸１ａは、図示しないモータにより回転駆動さ
れる。

【０００５】用紙５は、駆動ローラ１と従動ローラ２
ａ，２ｂ，２ｃの間に挟まれてコイルスプリング３によ
る押圧で保持され、駆動ローラ１の搬送力により搬送さ
れる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来の場合、１個の従
動ローラに対し、１個の支持軸（コイルスプリング）が
必要である。なぜなら、各従動ローラの押圧に差がある
場合、用紙保持力に差が生じ、送りむら（斜行）が発生
し易くなるからである。

【０００７】そのため、従動ローラの数だけコイルスプ
リングの数が必要となり、部品点数が増えるとともに、
組み立て作業も増え、コストアツプとなる欠点がある。
そこで、図６に示すように、１本のコイルスプリング
６で複数個の従動ローラ２ａ，２ｂ，２ｃを支持させる
場合、上記欠点は解消されるが、取付位置によりスプリ
ングのたわみ量が異なり、両端の従動ローラ２ａ，２ｃ
は押圧が懸かるが、中央の従動ローラ２ｂには押圧がか
からない。

【０００８】すると、従動ローラの押圧に差が生じ、用
紙保持力が均一にならず、搬送力が低下してしまう。

【０００９】本発明は、上記に鑑み、駆動ローラに対す
る各従動ローラの押圧を均一にすることができる用紙搬
送装置の提供を目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、図１の如く、駆動ローラ１０に押圧された複数個
の従動ローラ１１ａ，１１ｂ，１１ｃは、弾性を有する
支持軸１２に回転自在に支持され、従動ローラの外径
は、従動ローラの取付位置に応じて異ならしめられたも
のである。

【００１１】そして、中央の従動ローラ１１ｂの外径
が、両側の従動ローラ１１ａ，１１ｃの外径より大とさ
れている。

【００１２】

【作用】上記課題解決手段において、支持軸１２は中央
でのたわみが最大になるが、中央の従動ローラ１１ｂは
その外径が両側の従動ローラ１１ａ，１１ｃよりも大き
いので、各従動ローラの支持部分における支持軸１２の
たわみ量が違うにもかかわらず、各従動ローラ１１ａ，
１１ｂ，１１ｃは均一に駆動ローラ１０を押圧する。

【００１３】

【実施例】図１は本発明の実施例を示す用紙搬送装置の
正面図、図２は本発明の用紙搬送装置を用いたプリンタ
ーの平面図、図３はプリンターの側面図である。

【００１４】本実施例の用紙搬送装置は、図１の如く、
駆動ローラ１０と、これに対向して配された３個の従動
ローラ１１ａ，１１ｂ，１１ｃとを備え、各従動ローラ
１１ａ，１１ｂ，１１ｃは、弾性を有する支持軸１２に
回転自在に支持され、中央の従動ローラ１１ｂの外径
が、両側の従動ローラ１１ａ，１１ｃの外径により大と
されている。

【００１５】支持軸１２は、コイルスプリングからな
り、その両端がローラ取付台１３の支持体１４に支持さ
れている。

【００１６】各従動ローラ１１ａ，１１ｂ，１１ｃは、
支持軸１２に回転自在に外嵌され、支持軸１２上を移動
しないように従動ローラの両側がリング等により規制さ
れている。

【００１７】このような用紙搬送装置は、図２，３の如
く、プリンター本体１５の排紙部近傍に複数組配されて
いる。

【００１８】駆動ローラ１０のローラ軸１０ａは、プリ
ンター本体１５に回転自在に支持され、従動ローラの取
付台１３は、プリンター本体１５の上部に取り付けられ
ている。

【００１９】また、プリンター本体１５には、インクジ
エツト装置の印字ヘツド１６へ用紙を搬送する紙送りロ
ーラ１７が回転軸１８を介して支持され、用紙を上方の
給紙口１９から紙送りローラ１７の下部を通過するよう
に用紙ガイド板２０が配設されている。なお、紙送りロ
ーラ１７には、図示しない搬送ローラが接触するように
設けられている。

【００２０】紙送りローラ１７の回転軸１８の一端は、
ギア等からなる伝達機構２１を介してモータに連結され
ており、駆動ローラ１０のローラ軸１０ａも伝達機構２
１に連結され、駆動ローラ１０と紙送りローラ１７とは
連動して回動される。

【００２１】なお、図中、２２は印字ヘツド用キヤリツ
ジベース、２３はスライド軸である。

【００２２】上記構成において、給紙口１９から用紙を
用紙ガイド板２０に差し込み、紙送りローラ１７を駆動
して搬送していく。

【００２３】そして、用紙に印字ヘツド１６によつて印
字が行なわれ、用紙は駆動ローラ１０と従動ローラ１１
ａ，１１ｂ，１１ｃとの間を抜けて、上方に搬送されて
いく。印字が終わると、用紙は、駆動ローラ１０により
プリンター本体１５から排出される。

【００２４】ここで、従動ローラ１１ａは、一側の支持
体１４と従動ローラ１１ｂを両端支持部としたコイルス
プリングのたわみにより上方に付勢され、従動ローラ１
１ｂは、従動ローラ１１ａと従動ローラ１１ｃを両端支
持部としたコイルスプリングのたわみにより上方に付勢
され、従動ローラ１１ｃは、従動ローラ１１ｂと他側の
支持体１４を両端支持部としたコイルスプリングのたわ
みにより上方に付勢されている。

【００２５】そして、支持軸１２は中央のたわみが最大
になるが、中央の従動ローラ１１ｂはその外径が両側の
従動ローラ１１ａ，１１ｃよりも大きいので、各区間の
コイルスプリングのたわみ量が違うにもかかわらず、各
従動ローラ１１ａ，１１ｂ，１１ｃは均一に駆動ローラ
１０を押圧している。

【００２６】したがつて、複数個の従動ローラを配列す
る場合、従動ローラの外径を取付位置に応じ変化させる
ことで、各従動ローラによる押圧を均一にすることがで
き、適切な用紙の保持、搬送が可能となる。

【００２７】しかも、各従動ローラを１本の支持軸に取
り付けているだけなので、部品点数は増えず、組み立て
作業も増えない。

【００２８】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。

【００２９】支持軸１２として、コイルスプリング以外
に、ワイヤロープに張力を持たせて張架させてもよい。
このとき、ワイヤロープのたわみ量に応じて従動ローラ
の外径を設定しておく。

【００３０】

【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、駆動ローラに押圧された複数個の従動ローラ
は、弾性を有する支持軸に回転自在に支持され、支持軸
のたわみ量が従動ローラの取付位置によつて異なつてい
るので、各従動ローラの外径を異ならしめることによ
り、各従動ローラによる押圧を均一にすることができ、
適切な用紙の保持、搬送が可能となる。

【００３１】しかも、各従動ローラを１本の支持軸に取
り付けているだけなので、別個に支持するよりも部品点
数は増えず、組み立て作業も増えないといつた優れた効
果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す用紙搬送装置の正面図

【図２】本発明の用紙搬送装置を用いたプリンターの平
面図

【図３】プリンターの側面図

【図４】従来の用紙搬送装置の正面図

【図５】同じくその側面図

【図６】従来の１本のコイルスプリングを用いた用紙搬
送装置の正面図

【符号の説明】

１０ 駆動ローラ １１ａ，１１ｂ，１１ｃ 従動ローラ １２ 支持軸

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 駆動ローラおよびこれに押圧された複数
   個の従動ローラにより用紙を保持搬送する用紙搬送装置
   において、各従動ローラは、弾性を有する支持軸に回転
   自在に支持され、従動ローラの外径は、従動ローラの取
   付位置に応じて異ならしめられたことを特徴とする用紙
   搬送装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の用紙搬送装置において、
   中央の従動ローラの外径が、両側の従動ローラの外径よ
   り大とされたことを特徴とする用紙搬送装置。