JPH05254064A - 積層体 - Google Patents

積層体

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JPH05254064A
JPH05254064A JP4086208A JP8620892A JPH05254064A JP H05254064 A JPH05254064 A JP H05254064A JP 4086208 A JP4086208 A JP 4086208A JP 8620892 A JP8620892 A JP 8620892A JP H05254064 A JPH05254064 A JP H05254064A
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precursor resin
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尚 渡辺
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隆 田中
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馨 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回路基板において加工精度が高くかつ信頼性
に優れた回路の絶縁保護層を極めて容易に提供する積層
体を提供する。 【構成】 少なくとも感光性樹脂層とポリイミド前駆体
樹脂層の2層を有する積層体であり、離形フィルム上に
感光性樹脂を塗工した後、ポリイミド前駆体樹脂溶液を
塗工するなどして得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回路基板の絶縁保護材料
として有用な積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来回路基板の絶縁保護方法としてはス
クリーン印刷されたインクにより保護する方法(特開昭
62−263692号公報)、カバーレイフィルムと呼
ばれる接着剤付きフィルムをラミネートする方法(特開
昭63−110224号公報)等が既に実施されてい
る。
【0003】前者は一般的に耐熱性のない樹脂で構成さ
れており、またスクリーンを用いて設けるためその印刷
精度により最近のファインのパターンに対応出来ない面
があった。後者においても耐熱性の優れたポリイミドフ
ィルムを使用することにより信頼性の点では優れている
が、その加工工程は金型により打ち抜いた後、熱プレス
によりラミネートするという煩雑な工程を必要とし、ま
た打ち抜き精度が低いことにより同様にファインパター
ンに対応しにくいという問題があった。
【0004】一方ポリイミド樹脂を種々の方法により回
路上に直接設けた後、薬品によりエッチングしてパター
ン化する方法(特開昭62−113494号公報等)に
ついても一部実施されてはいるが、この際にはヒドラジ
ン、エチレンジアミン等の危険な薬品を用いねばなら
ず、またそのエッチングに長時間かかるといった問題が
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は信頼性
と加工精度に優れ、かつ作業性に優れた回路基板用絶縁
保護材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決する手段】すなわち本発明は、少なくとも
感光性樹脂層とポリイミド前駆体樹脂層の2層を有する
積層体である。
【0007】感光性樹脂層としては任意の構造が選択可
能であり、ネガ型ポジ型いずれも可能である。感光性樹
脂は通常紫外線反応型、電子線反応型等があり、構成と
してはベースオリゴマー、反応性希釈剤、光開始剤、光
増感剤、顔料、重合防止剤等により成っている。ベース
オリゴマーとしてはエポキシアクリレート、ウレタンア
クリレート、ポリエステルアクリレート等がある。
【0008】その厚みとしては2μmから100μmま
でが好ましく、それ未満であれば加工精度は高いもの
の、膜強度が不足しポリイミド前駆体樹脂層をエッチン
グする際剥がれ等の問題を生じやすい。100μmを超
えると強度が大きく信頼性は高いものの、加工精度が落
ち、また高価になる。
【0009】ポリイミド前駆体樹脂はジアミン化合物と
酸無水物化合物とを極性溶媒中0〜200℃で反応させ
て合成される。この際イミド化反応が起きると溶解性が
低下したり、パターニングの際エッチング時間が長くな
り好ましくない。
【0010】極性溶媒としてはN-メチルピロリドン(N
MP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルア
セトアミド(DMAc)、ジメチルスルフォキシド(D
MSO)、硫酸ジメチル、スルホラン、ブチロラクト
ン、クレゾ−ル、フェノール、ハロゲン化フェノール、
シクロヘキサノン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
ジグライム等が挙げられる。
【0011】ジアミン化合物としてはp−フェニレンジ
アミン、m−フェニレンジアミン、2'−メトキシ−4,4'
−ジアミノベンズアニリド、4,4'−ジアミノジフェニル
エ−テル、ジアミノトルエン、4,4'−ジアミノジフェニ
ルメタン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノジフェニル
メタン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノジフェニルメ
タン、2,2 −ビス〔4-(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン、1,2-ビス(アニリノ)エタン、ジアミノ
ジフェニルスルホン、ジアミノベンズアニリド、ジアミ
ノベンゾエート、ジアミノジフェニルスルフィド、2,2-
ビス(p-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(p-アミ
ノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,5-ジアミノナ
フタレン、ジアミノトルエン、ジアミノベンゾトリフル
オライド、1,4-ビス(p-アミノフェノキシ)ベンゼン、
4,4'−(p-アミノフェノキシ)ビフェニル、ジアミノア
ントラキノン、4,4'−ビス(3−アミノフェノキシフェニ
ル)ジフェニルスルホン、1,3-ビス(アニリノ)ヘキサ
フルオロプロパン、1,4-ビス(アニリノ)オクタフルオ
ロプロパン、1,5-ビス(アニリノ)デカフルオロプロパ
ン、1,7-ビス(アニリノ)テトラデカフルオロプロパ
ン、下記一般式
【化3】 で表されるジアミノシロキサン、2,2-ビス〔4-(p-アミ
ノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,
2-ビス〔4-(3-アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(2-アミノフェノキシ)
フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(4-
アミノフェノキシ)−3,5-ジメチルフェニル〕ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)
−3,5-ジトリフルオロメチルフェニル〕ヘキサフルオロ
プロパン、p-ビス(4-アミノ−2-トリフルオロメチルフ
ェノキシ)ベンゼン、4,4'−ビス(4-アミノ−2-トリフ
ルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(4-
アミノ−3-トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニ
ル、4,4'−ビス(4-アミノ−2-トリフルオロメチルフェ
ノキシ)ジフェニルスルホン、4,4'−ビス(4-アミノ−
5-トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホ
ン、2,2-ビス〔4-(4-アミノ−3-トリフルオロメチルフ
ェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、ベンジ
ジン、3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン、オクタフル
オロベンジジン、3,3'−メトキシベンジジン、o-トリジ
ン、m-トリジン、2,2',5,5',6,6'−ヘキサフルオロトリ
ジン、4,4''-ジアミノターフェニル、4,4'''−ジアミノ
クォーターフェニル等のジアミン類、並びにこれらのジ
アミンとホスゲン等の反応によって得られるジイソシア
ネート類がある。
【0012】またテトラカルボン酸無水物並びにその誘
導体としては次の様なものが挙げられる。なお、ここで
はテトラカルボン酸として例示するが、これらのエステ
ル化物、酸無水物、酸塩化物も勿論使用できる。ピロメ
リット酸、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸、3,
3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3',4,4'-
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3',4,4'-ジフ
ェニルエーテルテトラカルボン酸、2,3,3',4'-ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸、2,3,6,7-ナフタレンテトラカ
ルボン酸、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸、3,
3',4,4'-ジフェニルメタンテトラカルボン酸、2,2-ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル) プロパン、2,2-ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル) ヘキサフルオロプロパン、3,
4,9,10- テトラカルボキシペリレン、2,2-ビス[4-(3,4-
ジカルボキシフェノキシ) フェニル] プロパン、2,2-ビ
ス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ) フェニル] ヘキサ
フルオロプロパン、ブタンテトラカルボン酸、シクロペ
ンタンテトラカルボン酸等がある。また、トリメリット
酸及びその誘導体も挙げられる。
【0013】また、反応性官能基を有する化合物で変成
し、架橋構造やラダー構造を導入することもできる。例
えば、次のような方法がある。 (a)下記一般式(3)で表される化合物で変成するこ
とによって、ピロロン環やイソインドロキナゾリンジオ
ン環等を導入する。
【化4】 (b)重合性不飽和結合を有するアミン、ジアミン、ジ
カルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸の誘導
体で変成して硬化時に橋かけ構造を形成する。不飽和化
合物としては、マレイン酸、ナジック酸、テトラヒドロ
フタル酸、エチニルアニリン等が使用できる。 (c)フェノール性水酸基あるいはカルボン酸を有する
芳香族アミンで変成し、この水酸基又はカルボキシル基
と反応しうる橋かけ剤を形成する。
【0014】本発明はこの様にして得られたポリイミド
前駆体を感光性樹脂層と接してフィルム状に設けるわけ
であるが、その樹脂層の硬化後の熱膨張係数は3×10
-5/℃以下であることが好ましい。特にフレキシブルプ
リント基板等の柔軟な回路上に設ける場合、熱膨張係数
が3×10-5/℃を超えるとイミド化反応等の高温熱処
理後冷却時に回路が反ってしまい、実用上支障が生じや
すい。
【0015】更に好ましくは下記一般式(1)あるいは
一般式(2)で示される繰り返し単位を有するポリイミ
ド前駆体であり、熱膨張係数が小さく、かつ屈曲性等の
機械的特性に優れている。
【化5】
【化6】
【0016】これらの繰り返し単位の他に熱膨張係数の
コントロール、あるいは機械的特性の調整等を目的とし
て、前期化合物等を用いて共重合あるいはブレンドする
ことも可能である。また種々の特性改良を目的として無
機質、有機質、又は金属等の粉末、繊維、チョプドスト
ランド等を混合して使用することもできる。また硬化時
の回路の酸化を防ぐ目的で酸化防止剤等の添加剤あるい
は接着性の向上を目的としてシランカップリング剤を加
えることも可能である。また可とう性の向上あるいは流
れ性、接着性の向上等を目的として異種のポリマーをブ
レンドすることも可能である。
【0017】ポリイミド前駆体樹脂層の厚みは2μmか
ら300μmが好ましく、それ未満であると、回路の絶
縁に対する信頼性に乏しく、また折り曲げ等の機械的特
性が低い。300μmを超えるとイミド化反応の際劣化
反応が生じやすく好ましくない。
【0018】この様にして得られたポリイミド前駆体を
感光性樹脂層に接触して層を形成するわけであるが、そ
の形成方法は任意の方法が可能である。より作業性に優
れた方法としては離形フィルム上に感光性樹脂を塗工し
た後、ポリイミド前駆体樹脂溶液を塗工する方法であ
る。
【0019】離形フィルムとしてはポリエステルフィル
ム、ポリロピレンフィルム、ポリイミドフィルム等の一
般のフィルムが選択可能であり、より離形性を増すため
にシリコーン化合物等の離形剤を表面にコートさせたフ
ィルムがより好ましい。
【0020】塗工後のポリイミド前駆体樹脂溶液の乾燥
は感光性樹脂あるいは離形フィルムの劣化を起こさない
範囲で選択可能であるが、好ましくは180℃以下であ
る。その温度を超えるとイミド化反応が起こり、その後
の回路へのラミネートの際樹脂の流れ性が落ちることに
より充填性が低下したり、あるいはパターニングの際エ
ッチング時間が長くなり、好ましくない。
【0021】乾燥状態はラミネート時の充填性あるいは
回路とのタック性を考慮して調整可能である。またポリ
イミド前駆体樹脂層の表面保護を目的として更にそれに
接して離形フィルムを積層することも可能である。
【0022】この様にして得られた積層体は任意の回路
パターンが描かれた回路基板上にポリイミド前駆体樹脂
層が接する様に積層される。回路基板としてはガラスエ
ポキシ等の硬質基板、あるいはポリイミドフィルムを用
いたフレキシブルプリント基板等の任意の回路基板が可
能であるが、ポリイミド前駆体樹脂層はその後高温で硬
化する必要があるため、ガラス/マレイミド硬質基板あ
るいは無接着剤フレキシブルプリント基板等の耐熱性に
優れた回路基板がより好ましい。
【0022】積層方法としては熱プレス機あるいはロー
ルツウロールのラミネーターにより可能である。この際
樹脂の充填性を増すために200℃以下の加熱をすれば
より好ましい。また基板との密着性をより向上させるた
め界面に有機溶剤等の浸し液を用いても差支えない。
【0023】次に絶縁層であるポリイミド前駆体樹脂層
を任意の形状に加工するために、任意のネガパターンあ
るいはポジパターンを離形フィルム上あるいは感光性樹
脂層に直接重ね、露光を行なう。更に感光性樹脂の現像
を行なった後、アルカリ性の溶液によりポリイミド前駆
体のエッチングを行なう。エッチングに際しその速度を
上げるために加熱することも可能である。最後に、残っ
ている感光性樹脂層を剥離してパターン化されたポリイ
ミド前駆体絶縁樹脂層が得られる。
【0024】この様にして得られた回路はイミド化反応
である硬化反応を行なうため高温の熱処理が施される。
最高の熱処理温度としては200℃以上より好ましくは
250℃以上である。加熱は熱風オーブン等を用いたバ
ッチ熱処理あるいはロールツウロールの加熱いづれも可
能である。また不活性雰囲気で行なえば回路の酸化が抑
えられより好ましい。
【0025】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明をさら
に詳しく説明する。
【0026】なお、熱膨張係数はイミド化反応が十分終
了した試料を用い、サーモメカニカルアナライザー(T
MA)を用いて行い、250℃に昇温後10℃/min
で冷却して240℃から100℃までの平均の熱膨張係
数を算出して求めた。
【0027】耐ハンダ性は、76%RHで24時間放置
した回路をハンダ浴に1分間浸漬し、膨れ、剥がれの生
じない最高の温度を10℃刻みで調べた。
【0028】加工精度は直径が10μm刻みで異なる円
形のパターンを用いポリイミド前駆体樹脂層をエッチン
グ加工して目視により良好な形状を有する直径の大きさ
により判定した。
【0029】合成例1 温度計、塩化カルシウム管、攪拌棒及び窒素吸込口を取
り付けた300mlの4つ口フラスコに毎分200ml
の窒素を流しながら、2'−メトキシ−4,4'−ジアミノベ
ンズアニリドを0.07モル及び4,4'−ジアミノジフェ
ニルエーテル、0.03モルを220mlのDMAc
(ジメチルアセトアミド)中に攪拌溶解させた。この溶
液を水冷浴中で10℃以下に冷却しながら、PMDA
(無水ピロメリット酸)0.10モルを徐々に添加し反
応させた。その後約2時間室温で攪拌を続け重合反応を
行なった。褐色透明の粘稠なポリイミド前駆体溶液が得
られた。
【0030】合成例2 温度計、塩化カルシウム管、攪拌棒及び窒素吸込口を取
り付けた300mlの4つ口フラスコに毎分200ml
の窒素を流しながら、パラフェニレンジアミン、0.0
8モル、及び4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、0.
02モルを220mlのNMP(N−メチル−2−ピロ
リドン)中に攪拌溶解させた。この溶液を水冷浴中で1
0℃以下に冷却しながら、3,3',4,4'-ビフェニルテトラ
カルボン酸無水物を0.10モルを徐々に添加し反応さ
せた。その後約2時間室温で攪拌を続け重合反応を行な
った。褐色透明の粘稠なポリイミド前駆体溶液が得られ
た。
【0031】合成例3 温度計、塩化カルシウム管、攪拌棒及び窒素吸込口を取
り付けた300mlの4つ口フラスコに毎分200ml
の窒素を流しながら、4,4'−ジアミノジフェニルメタ
ン、0.10モルを220mlのDMAc(ジメチルア
セトアミド)中に攪拌溶解させた。この溶液を水冷浴中
で10℃以下に冷却しながら、BTDA(3,3',4,4'-ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸無水物)0.10モルを
徐々に添加し反応させた。その後約2時間室温で攪拌を
続け重合反応を行なった。黄色透明の粘稠なポリイミド
前駆体溶液が得られた。
【0032】実施例1 市販の直間法フィルム乳剤〔村上スクリーン(株)製、
MS−FILM(ジアゾ系乳剤30μm/離形ポリエス
テルフィルム75μm)〕の乳剤面上に合成例1で得ら
れたポリイミド前駆体樹脂溶液を、乾燥後の厚みが50
μmになるようにアプリケーターを用いて塗工した。1
30℃の熱風式循環オーブンで4分間乾燥して、離形ポ
リエステルフィルム/感光性樹脂層/ポリイミド前駆体
樹脂層の3層構造の積層体を得た。
【0033】この積層体をあらかじめ回路加工しておい
た無接着剤銅張積層板〔新日鐵化学(株)製、エスパネ
ックス(圧延銅箔35μm/ポリイミド35μm)〕と
ラミネートした。回路は線幅300μm/線間300μ
mの平行回路で、ラミネーター(大成ラミネーター
(株)製、STラミネーター 8B−550ID)を用
い、DMAcとエチルアルコールを1対3で混合した溶
液を霧吹きを用い回路表面を濡らした後、90℃のロー
ル温度で回路全面にラミネートした。ポリイミド前駆体
樹脂層はきれいに回路間に充填され気泡の巻き込みも見
られなかった。
【0034】更にその離形フィルムに接触して3cm×
10cmのパターンを有するネガフィルムを置き、放電
灯露光装置(ハイテック(株)製、3000NEL)を
用いて約1000mmNJ/cm2 の露光を行った後、
離形フィルムを剥がし、簡易縦型シャワー装置を用いて
水温23℃、水圧1kg/cm2 で80秒間水により現
像した。
【0035】更に80℃で1分程度乾燥した後、5%水
酸化ナトリウム溶液を用いて簡易縦型シャワー装置によ
り、液温33℃で水圧1.5kg/cm2 、60秒間エ
ッチング加工を行なった。剥き出しとなっていたポリイ
ミド前駆体樹脂層は残渣なくエッチング除去されてい
た。
【0036】続いて剥離液(村上スクリーン(株)製、
STRIP SUPER)を用いて水圧1.0kg/c
2 で2分間シャワーを行い、残っていた感光性樹脂層
の除去を行なった。次に得られた基板を熱風オーブン中
で130℃、10分間熱処理を行なった後、160、2
00、250、300℃で各2分間段階的に熱処理し
た。
【0037】得られたフレキシブルプリント基板は絶縁
層として33μmのポリイミド層を有し、その断面を顕
微鏡で観察したところ、回路を均一な厚みで空隙なく覆
っていた。また基板の外観は極めて良好な平面性を有し
ていた。特性としては耐ハンダ性は350℃の高温まで
耐え、また回路にそって手で折り曲げても切れたりせ
ず、高い機械的特性を有していた。
【0038】更に前述の加工精度を判定するパターンを
用いて、その加工精度を評価したところ、100μmの
円形まできれいに加工されており、カバーレイフィルム
の打抜きの加工精度よりはるかに優っていた。この絶縁
樹脂層の熱膨張係数を別途調べたところ、2.0×10
-5/℃であった。
【0039】実施例2 合成例2で得たポリイミド前駆体樹脂溶液を用いて、実
施例1と同様にして加工、評価を行なった。耐ハンダ性
は330℃で折り曲げ性も良好であり、基板の平面性も
優れていた。また加工精度も同様に100μmであっ
た。熱膨張係数は2.2×10-5/℃であった。
【0040】実施例3 合成例3で得たポリイミド前駆体樹脂溶液を用いて、実
施例1と同様にして加工、評価を行なった。耐ハンダ性
は330℃で折り曲げ性も良好であったが、基板の平面
性は3cm×10cmのパターンで実験台上で10mm
程度のコーナーの立ち上がりがあった。しかし使用には
差し支えの無いレベルである。加工精度は同様に100
μmであった。熱膨張係数は5.0×10-5/℃であっ
た。
【0041】
【発明の効果】本発明の積層体は加工精度が高くかつ信
頼性に優れた回路の絶縁保護層を極めて容易に提供しう
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 積層体の層構造を示す断面図である。
【図2】 エッチング加工後の絶縁保護層の状態を示す
概念図である。
【符号の説明】
1 離形フィルム層 2 感光性樹脂層 3 ポリイミド前駆体樹脂層 4 回路 5 基板樹脂面 6 ポリイミド絶縁保護層
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 73/14 NTJ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも感光性樹脂層とポリイミド前
    駆体樹脂層の2層を有する積層体。
  2. 【請求項2】 少なくとも感光性樹脂層を中心として離
    形シートとポリイミド前駆体樹脂層の3層を有する請求
    項1記載の積層体。
  3. 【請求項3】 硬化後のポリイミド前駆体樹脂が3×1
    -5/℃以下の熱膨張係数を有することを特徴とする請
    求項1記載の積層体。
  4. 【請求項4】 ポリイミド前駆体樹脂が下記一般式
    (1)の繰り返し単位を有することを特徴とする請求項
    1記載の積層体。 【化1】
  5. 【請求項5】 ポリイミド前駆体樹脂が下記一般式
    (2)の繰り返し単位を有することを特徴とする請求項
    1記載の積層体。 【化2】
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