JPH05254006A - バリアー性容器 - Google Patents

バリアー性容器

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JPH05254006A
JPH05254006A JP13060592A JP13060592A JPH05254006A JP H05254006 A JPH05254006 A JP H05254006A JP 13060592 A JP13060592 A JP 13060592A JP 13060592 A JP13060592 A JP 13060592A JP H05254006 A JPH05254006 A JP H05254006A
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JP
Japan
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container
barrier
layer
blow
cap
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JP13060592A
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English (en)
Inventor
Masaaki Momotome
公明 百留
Takatoshi Yosomiya
隆俊 四十宮
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 優れたバリアー性を備えるとともに製造が容
易で、かつ使用後の再利用性が高い容器を提供する。 【構成】 ブロー成形容器を少なくとも下記の化学式で
示されるポリアミド樹脂により形成し、バリアー性フィ
ルム28成形を介してブロー成形容器10の口部15に
キャップ20を一体的に設ける。 【化4】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバリアー性を有する容器
に係り、特にキャップを一体的に備えた容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガスバリアー性を要求される容器
にあっては、容器を構成する包装材料を積層体構造と
し、その積層体の中にアルミニウム箔の層を介在させる
ことが一般に行われていた。しかし、近年の資源再利用
の要請から、使用後に回収して材料別に分離し再利用で
きる容器が望まれている。ところが、上記のようなアル
ミニウム箔を用いた包装材料で形成された容器では、樹
脂とアルミニウム箔とを容易に分離回収できないという
問題があった。
【0003】このため、アルミニウム箔等の金属薄膜を
使用することなく良好なバリアー性を有する種々の容器
が開発されている。例えば、容器を構成する包装材料の
積層体構造中に、エチレンービニルアルコール共重合体
(EVOH)層を設けた容器、あるいはポリ塩化ビニリ
デン(PVDC)層を設けた容器等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしがなら、上記の
EVOHは非常に良好な酸素バリアー性を有するが、こ
の酸素バリアー性は高い相対湿度依存性を示し、例えば
レトルト殺菌処理等により酸素透過度(OTR)が著し
く増大してしまうという欠点がある。さらに、EVOH
は高価であるために容器製造コストが高くなるという問
題もあった。
【0005】また、PVDCは高い酸素バリアー性を有
し、相対湿度依存性も見られないが、加工適性が悪く、
使用後の再利用性が低いという問題があった。さらに、
バアリー性包材として近年開発が進められているシリカ
等の無機蒸着材や酸素吸収材は、技術的、特に製造コス
ト的に包材として見合う生産技術が未だ確立されておら
ず、現状では実用化段階にはない。
【0006】本発明は、上述のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、優れたバリアー性を備えるとともに製
造が容易で、かつ使用後の再利用性が高い容器を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明のバリアー性容器はブロー成形容器
と、該ブロー成形容器の口部にバリアー性フィルムを介
して一体的に設けられたキャップとを有し、前記ブロー
成形容器は少なくとも下記の化学式で示されるポリアミ
ド樹脂からなるような構成とした。
【0008】
【化2】
【0009】
【作用】ブロー成形容器は少なくとも上記の化学式で示
されるポリアミド樹脂により形成されるため、容器成形
が容易であるとともに、容器は優れたバリアー性を備え
ることが可能となる。また、ブロー成形容器の口部に一
体的に設けられたキャップと容器との間にバリアー性フ
ィルムが介在するため、ブロー成形容器内に充填された
内容物は有効に外気と遮断される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。図1は本発明のバリアー性容器の一実
施例を示す概略断面図である。図1において、バリアー
性容器1はブロー成形容器10と、このブロー成形容器
10に一体的に設けられたキャップ20とを備えてい
る。
【0011】ブロー成形容器10は、底部12と、底部
12の周縁部から立ち上がる胴部13と、胴部13の上
部に形成された肩部14、および口部15とにより構成
されている。
【0012】このようなブロー成形容器10は図2に示
されるような積層構造を有することができる。図2にお
いて、ブロー成形容器10は、容器の最内面となる内面
層4と、接着剤層5を介してこの内面層4の外側に形成
されたバリアー層6と、接着剤層7を介してバリアー層
6の外側に形成された外面層8とから構成される。
【0013】内面層4および外面層8は、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の
ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等の飽和ポリエステル系樹
脂等により形成することができる。
【0014】特に、外面層はメルトフローレート(MF
R)が1.0〜5.0の範囲にあるような上記の樹脂に
より形成することが好ましい。MFRが1.0未満であ
ると光沢およびヘイズが劣り、また、MFRが5.0を
超えるとブロー成形に用いるパリソンの成形時において
樹脂の流れが大きすぎ、良好な形状のパリソンを成形す
ることができないという欠点がある。
【0015】このような内面層4あるいは外面層8の厚
さは、50〜500μm程度が好ましい。バリアー層6
は、下記の化学式で示されるポリアミド樹脂(以下、ナ
イロンMXD6とする)を含有する。
【0016】
【化3】
【0017】ナイロンMXD6はメタキシリレンジアミ
ンと、パラキリレンジアミンの混合キシリレンジアミン
を主体とするジアミン成分と、炭素数6〜12の脂肪族
カルボン酸を主体とするカルボン酸成分との重縮合反応
から得られ、主鎖中に芳香族環をもつ結晶性ナイロンで
ある。そして、主鎖中の芳香族環により、良好なバリア
ー性を有する。図3はナイロンMXD6と他の樹脂との
酸素透過係数を示す図である。図3において、ナイロン
MXD6は清涼飲料等の液体内容物を充填する容器で問
題となる相対湿度100%における酸素透過係数が従来
のナイロン6はもとより、エチレン−ビニルアルコール
共重合体(EVOH)に比べても良好なバアリー性を有
する。また、ナイロンMXD6は、EVOHと異なり清
涼飲料等の液体内容物に直接接触してもよいため、ナイ
ロンMXD6単独によるブロー成形容器の形成、あるい
はナイロンMXD6をブロー成形容器の最内面とするこ
と等が可能となる。さらに、ナイロンMXD6は、従来
のナイロンと同程度の強度を有するため、補強層を設け
る必要がなく、製造コストの低減が可能となる。
【0018】このようなナイロンMXD6は、バリアー
層6に10〜100wt%程度含有されることが好まし
い。ナイロンMXD6の含有量が10wt%未満では十
分なバリアー性が得られない。このようなバリアー層6
の厚さは5〜80μm程度が好ましい。バリアー層3の
厚さが5μm未満であるとバリアー性が十分発現しな
く、80μmを超えると経済的に不合理となり好ましく
ない。
【0019】接着剤層5,7は接着性ポリオレフィン系
樹脂を主体としている。接着剤層5,7に使用される接
着性ポリオフレィン系樹脂としては、ポリエチレン、エ
チレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポ
リブテン、ポリイソブチレン等のαポリオレフィン、お
よびポリブタジエン、ポリイソプレン等のポリジオレフ
ィンと、カルボン酸、カルボン酸塩、カルボン酸無水
物、カルボン酸エステル、カルボン酸アミドないしイミ
ド、アルデヒド、ケトン等に基づくカルボニル基を単独
で、あるいはシアノ基;ヒドロキシ基;エーテル基;オ
キシラン環等との組み合わせ有するエチレン系不飽和単
量体の1種または2種以上との共重合体等を使用するこ
とができる。より具体的には、 A.エチレン系不飽和カルボン酸:アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン
酸、シトラコン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカル
ボン酸等、 B.エチレン系不飽和無水カルボン酸:無水アクリル
酸、無水シトラコン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジ
カルボン酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸等、 C.エチレン系不飽和エステル:アクリル酸エチル、メ
タクリル酸メチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、マ
レイン酸モノエチルまたはジエチル、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、γ−ヒドロキシメタクリル酸プロピ
ル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、グリシジルアク
リレート、グリシジルメタクリレート、β−N−エチル
アミノエチルアクリレート等、 D.エチレン系不飽和アミドないしイミド:アクリルア
ミド、メタクリルアミド、マレイミド等、 E.エチレン系不飽和アルデヒドないしケトン:アクロ
レイン、メタクロレイン、ビニルメチルケトン、ビニル
ブチルケトン等、 のエチレン不飽和単量体との共重合体等を用いることが
できる。
【0020】このような接着性ポリオレフィン系樹脂が
含有される接着剤層5,7の中にはポリオレフィン樹
脂、特にポリエチレンを含有させることもできる。この
場合、接着剤層5,7中の前記接着性ポリオレフィン系
樹脂の含有率は30wt%以上が好ましい。接着性ポリ
オレフィン系樹脂の含有率が30wt%未満であるとバ
リアー層6との接着性が低下するので好ましくない。こ
のような接着剤層5,7の厚さは5〜30μm程度が好
ましい。
【0021】このような積層構造を有するブロー成形容
器は、一般的なダイレクトブロー方式の多層ブローによ
り成形することができる。また、本発明のバリアー性容
器では、図1に示されるようにブロー成形容器10の外
壁部にラベル30を一体的に有するものであってもよ
い。このラベル30は上記の多層ブロー成形を行う際
に、予めブロー金型内の所定位置にラベル30を挿入配
置し、インモールド成形によりブロー成形容器10の外
壁部に一体的に配設される。用いられるラベル30とし
ては、下記のような積層構造のフィルムが好ましい。 ・印刷インキ層/合成紙(王子油化ユポFPG #80 )/ポ
リプロピレン(PP) ・延伸PP/印刷インキ層/合成紙/PP ・印刷インキ層/合成紙/塩素化PP系ヒートシール剤 ・延伸PP/印刷インキ層/合成紙/塩素化PP系ヒー
トシール剤 このようなラベル30を構成するPP層の厚さは30μ
m程度、延伸PP層の厚さは20μm程度、塩素化PP
系ヒートシール剤の塗布量は10g/m2 (乾燥時)程
度が好ましく、ラベル30の厚さは15〜100μm程
度が好ましい。
【0022】キャップ20は、図4にその断面が示され
るように、基部21と、この基部21の下面周縁部から
下方へ突設されたフランジ22と、基部21の一端部2
1bに係合し、この一端部21bを中心に回動可能な外
側蓋材25とを備えている。基部21の上面周縁部には
内側系止部材23が突設され、内側系止部材23の外周
壁面には係合凹部23aが形成されている。また、内側
系止部材23が突設された内側の基部21の上面にはほ
ぼ円形の溝21aが形成され、この溝21aの内側の基
部21の上面には支持部材24aを介して引張り開口リ
ング24が設けられている。さらに、フランジ22が突
設された内側の基部21の下面にはバリアー性フィルム
28が配設されている。また、外側蓋材25の内側壁面
には係合凸部25aが形成されている。
【0023】このようなキャップ20は、バリアー性フ
ィルム28を予め射出形成金型内の所定位置に載置し、
ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリ
エステル(PET)等の樹脂を射出して形成することが
できる。そして、基部21の厚さはバリアー性フィルム
28を含めた厚さとして1.0〜1.5mm程度が好ま
しく、溝21a形成箇所での基部21の厚さはバリアー
性フィルム28を含めた厚さとして50〜100μm程
度が好ましい。また、バリアー性フィルム28として
は、PP/MXD6/PP、PP/EVOH/PP、P
P/PVDC/PPあるいはPP/アルミニウム箔/P
P等の積層フィルムが好ましく、厚さは10〜30μm
程度が好ましい。このような積層構造のバリアー性フィ
ルムは、共押出し、あるいはドライラミネーション等に
より形成することができる。
【0024】そして、このキャップ20は、ブロー成形
容器10に内容物を充填した後、図5に示されるように
バリアー性フィルム28を介してブロー成形容器10の
口部15に固着されている。すなわち、バリアー性フィ
ルム28の下面と口部15の上端面15aとが当接する
ようにキャップ20が口部15上に載置され、高周波加
熱、超音波加熱により固着される。この場合、口部15
の外壁部に係合突部16を設けてもよい。そして、固着
が高周波加熱により行われるときは、バリアー性フィル
ムを構成するアルミニウム箔、PVDCが特に誘電率が
高いためにバリアー性フィルム部分で加熱固着が行われ
る。一方、固着が超音波加熱により行われるときは、上
記の突部16部分が重点的に加熱されてこの部分で固着
が行われる。
【0025】このようにブロー成形容器10の口部15
にキャップ20が固着されたバリアー性容器1は、ブロ
ー成形容器10が上記のナイロンMXD6を含有し、ま
た口部15の開口部分がバリアー性フィルム28により
覆われているため、内部に充填されている内容物は外気
と有効に遮断され、酸化等の劣化が防止される。
【0026】このようにブロー成形容器10の口部15
に固着されたキャップ20は、密閉状態(図4の状態)
にある外側蓋材25を一端部21bを中心に図4中の矢
印の上方向に回動させ開放状態とし、引張り開口リング
24を上方へ引張って溝21aの内側の基部21を取り
去ることにより開口される。その後、キャップを密閉状
態としたいときには、外側蓋材25を一端部21bを中
心に図4中の矢印の下方向に回動させ、係合凹部23a
に係合凸部25aを係合させる。
【0027】図6は本発明に用いられるキャップの他の
例を示す概略断面図である。図6において、キャップ3
0は基部31と、この基部31の下面周縁部から下方へ
突設されたリング状のフランジ32aと、このフランジ
32aの内側に所定の間隔を設けて下方へ突設されたリ
ング状のフランジ32bと、基部31の一端部31bと
係合する端部35b有する外側蓋材35とを備えてい
る。基部31の上面周縁部には内側系止部材33が突設
され、内側系止部材33の上端部の外周壁面には係合凸
部33aが形成されている。また、内側系止部材33が
突設された内側の基部31の上面にはリング状の注出用
フランジ37が上方に突設され、このフランジ37の内
側にはほぼ円形の溝31aが形成され、この溝31aの
内側の基部31の上面には支持部材34aを介して引張
り開口リング34が設けられている。さらに、フランジ
32bが突設された内側の基部31の下面にはバリアー
性フィルム38が配設されている。また、外側蓋材35
の内側の下端壁面には係合凸部35aが形成されている
とともに、内側の上部壁面には、上記の注出用フランジ
37の内側に挿入される位置にリング状凸部39が形成
されている。
【0028】このようなキャップ30は、バリアー性フ
ィルム38を予め射出形成金型内の所定位置に載置し、
上記のキャップ20と同様にして形成することができ
る。そして、このキャップ30は、ブロー成形容器10
に内容物を充填した後、図に示されるようにブロー成形
容器10の口部15が2つのフランジ32a、32bの
間に嵌合されるようにして固着されている。このような
キャップ30のブロー形成容器10の口部への固着は、
上述のキャップ20の場合と同様にして行うことができ
る。
【0029】このようにブロー成形容器10の口部15
にキャップ30が固着されたバリアー性容器は、ブロー
成形容器10が上記のナイロンMXD6を含有し、また
口キャップ30のうち、口部15に露出している部分が
バリアー性フィルム28により覆われているため、内部
に充填されている内容物は外気と有効に遮断され、酸化
等の劣化が防止される。
【0030】このようにブロー成形容器10の口部15
に固着されたキャップ30は、密閉状態(図示の状態)
にある外側蓋材35を端部31bと35bとの係合部を
中心に図6中の矢印の上方向に回動させ開放状態とし、
引張り開口リング34を上方へ引張って溝31aの内側
の基部31を取り去ることにより開口される。その後、
キャップを密閉状態としたいときには、外側蓋材35を
図6中の矢印の下方向に回動させ、係合凹部33aに係
合凸部35aを係合させる。このとき、外側基材35内
側のリング状凸部39は、注出用フランジ37の内側に
挿入密着状態にあり、内容部を外気と有効に遮断してい
る。
【0031】つぎに、具体的な実施例を示して本発明を
さらに詳細に説明する。実施例1 まず、ラベルとして下記の積層構造を有するフィルムを
ドライラミネーション法に従って貼合わせて作成し、合
成紙側に塩素化PP系ヒートシール剤をコーティングし
た。
【0032】延伸PP/印刷インキ層/合成紙(王子油
化ユポFPG #80 ) このようなラベルを構成する延伸PP層の厚さは20μ
m、塩素化PP系ヒートシール剤の塗布量は10g/m
2 (乾燥時)であった。
【0033】その後、図2に示される積層構造の各層に
相当する材料を下記のものとして、多層ブロー成形機
(プラコー(株)製 SOB−50)を用いて図1に示
されるようなブロー成形容器を成形した。尚、上記のラ
ベル(大きさ50mm×80mm)を予め多層ブロー成
形機の金型内に配置しておいた。このラベルの配置は、
金型内に真空孔を設けてラベルを吸引、密着させ金型内
に保持することにより行った。
【0034】(各層に相当する材料) ・内面層4 :チッソ石油化学製ポリプロピレン
K1011(メルトフローレート(MFR)0.7) ・外面層8 :チッソ石油化学製ポリプロピレン
GK0375(MFR=4.0) ・接着剤層5,7:三菱油化 P−101F(MFR
1.3) ・バリアー層6 :三菱ガス化学 ナイロンMXD6 この多層ブロー成形における樹脂の加熱温度(℃)は下
記の通りであった。
【0035】 (加熱温度条件) C1 2 3 4 H D ・内面層4 :200 220 230 240 260 260 ・外面層8 :200 220 230 240 ・接着剤層5,7:200 210 220 240 ・バリアー層6 :270 270 270 270 成形したブロー成形容器の各層の厚さは下記の通りであ
り、また容器の容量は200mlであった。
【0036】(各層の厚さ) ・内面層4 :400μm ・接着剤層5,7:各20μm ・バリアー層6 :20μm ・外面層8 :50μm つぎに、一般的な射出グレードのPP(チッソ石油化学
(株)製 K1008、メルトインデックス(MI)=
10)を用い、射出成形により図4に示されるようなキ
ャップを作成した。この射出成形は、下記の積層構造を
有するバリアー性フィルムを射出金型のキャビティ内の
所定箇所に予め配置して行った。
【0037】 PP/MXD6/PP (全厚=20μm) このラベルの配置は、キャビティのラベル配置部分に吸
引孔を設け、この吸引孔を介してキャビティ内を真空に
引きラベルを保持することにより行った。また、上記の
バリアー性フィルムは共押出しラミネートにより作成し
た。
【0038】作成したキャップの基部の厚さは上記のバ
リアー性フィルムを含めた厚さで1.2mmであり、溝
21a形成部分の基部の厚さは上記のバリアー性フィル
ムを含めた厚さで約80μmであった。
【0039】つぎに、上記のブロー成形容器に内容物と
して80℃のソースを充填し、その後、上記のキャップ
をブロー成形容器の口部に載置し、高周波加熱処理を施
してブロー成形容器の口部にキャップを固着させて本発
明のバリアー性容器を作成した。高周波加熱処理は、高
周波シール機(日本電興社製)を用いて、高周波出力1
5kW、発振周波数800KHzにて、圧力3kgf/
cm2 で2.0秒間、加熱して接着させた。実施例2 実施例1においてブロー成形容器の内面層4および外面
層8をポリエチレン(PE)(三菱油化(株)UE32
0(MI=0.7))により形成し、ラベルは延伸PP
の代わりにPEを使用し、塩素化PP系ヒートシール剤
の塗布層を形成しないものとし、また、バリアー性フィ
ルムおよびキャップを構成するPPをPEに代えた他
は、実施例1と同様にして本発明のバリアー性容器を作
成した。実施例3 実施例1において、ブロー形成容器の内面層4を接着剤
層5と接する内面層4−1と、容器の内面に露出する内
面層4−2との2層に分け内面層4−1には、ブロー形
成する際に生じるリプロ層を混入(35Wt%)させた
他は、実施例1と同様にして本発明のバリアー性容器を
作成した。尚、内面層4の層厚400μmのうち内面層
4−1は300μmを占めた。実施例4 実施例1におけるキャップの代りに、射出成形により図
6に示されるようなキャップを作成して使用した他は実
施例1と同様にして本発明のバリアー性容器を作成し
た。比較例1 バリアー層6としてエチレンービニルアルコール共重合
体(クラレ(株)製エバールE)を用いた他は上記の実
施例1と同様にしてバリアー性容器を作成した。比較例2 バリアー層6としてポリ塩化ビニリデン(旭化成工業
(株)製バリアロンフィルム)を用いた他は上記の実施
例1と同様にしてバリアー性容器を作成した。比較例3 バリアー層6としてエチレン−ビニルアルコール共重合
体(クラレ(株)製エバールE)を用いた他は、上記の
実施例3と同様にしてバリアー性容器を作成した。比較例4 外面層8として、内面層と同じチッソ石油化学製ポリプ
ロピレン K1011(メルトフローレート(MFR)
=0.7)を用いた他は、上記の実施例1と同様にして
バリアー性容器を作成した。比較例5 外面層8として、チッソ石油化学製ポリプロピレン G
K0392(メルトフローレート(MFR)=6.0)
を用いた他は、上記の実施例1と同様にしてバリアー性
容器を作成した。
【0040】つぎに、上記のように作成した各バリアー
性容器のうち実施例1〜4、比較例1〜3の各バリアー
性容器について、下記の測定条件でバリアー性および容
器強度を測定した。測定結果を表1に示す。 (測定条件) ・バリアー性 モダンコントロール社製オキシトランを使用し、常温、
常圧下で容器1個当りの酸素透過性を測定した。
【0041】・容器強度 90cmの高さから容器をその底面を下にして落下さ
せ、液漏れ状態を評価した。
【0042】
【表1】
【0043】表1に示されるように、実施例1、実施例
2、実施例3および実施例4の容器は、ともに良好なバ
リアー性と強度を備えていた。しかし、比較例1の容器
は高湿度下でバリアー性が劣り、実際にソースを充填
し、3ヶ月間室温下で保存テストを行ったところ、褐変
が進み劣化した。また、比較例2の容器はバリアー層が
うすく茶色系であるため、容器透明度が劣ると共に、バ
リアー性も不十分であった。さらに、比較例2の容器
は、ポリ塩化ビニリデン樹脂が熱的に不安定であるため
多層ブロー成形の際に塩素ガスを発生して金型、押出機
を傷めるという問題があった。
【0044】また、比較例3は、内面層4−1に含有さ
れるエチレン−ビニルアルコール共重合体がゲル化し
て、透明性が著しく低下した。また、上記の各バリアー
性容器のうち、実施例1、比較例4、5の各バリアー性
容器について光沢と透明性を下記の条件で評価し、結果
を表2に示した。
【0045】・光沢の評価 容器壁部を切り取り、5cm角の切片として、スガ試験
機SMカラーコンピューターSM5にて、光沢(グロ
ス)を測定する。
【0046】・透明性の評価 光沢測定と同様な切片で、同じ試験機にて、透明性(ヘ
ーズ)を測定する。
【0047】
【表2】
【0048】表2に示されるように、実施例1の容器は
光沢、透明性ともに良好であった。しかし、比較例4で
は、光沢、透明性ともに劣り、また、比較例5は、ブロ
ー容器化する場合、樹脂の流れが大きすぎてパリソンの
底部分が下方に流れたような形状となってしまい、その
後のブロー成形による容器化が困難であった。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば優
れたバリアー性を備え、かつ、成形が容易な容器が可能
となり、ブロー成形容器内に充填された内容物は有効に
外気と遮断される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバリアー性容器の一実施例を示す概略
断面図である。
【図2】ブロー成形容器の積層構造を示す断面図であ
る。
【図3】ナイロンMXD6と他の樹脂との酸素透過係数
の相違を示す図である。
【図4】キャップの概略断面図である。
【図5】キャップとブロー成形容器の固着状態を説明す
る図である。
【図6】キャップの他の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…バリアー性容器 4…内面層 5,7…接着剤層 6…バリアー層 8…外面層 10…ブロー成形容器 12…底部 13…胴部 14…肩部 15…口部 20、30…キャップ 21、31…基部 22、32a、32b…フランジ 28、38…バリアー性フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 22:00 4F 31:56 4F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロー成形容器と、該ブロー成形容器の
    口部にバリアー性フィルムを介して一体的に設けられた
    キャップとを有し、前記ブロー成形容器は少なくとも下
    記の化学式で示されるポリアミド樹脂からなることを特
    徴とするバリアー性容器。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記ブロー成形容器は、前記ポリアミド
    樹脂からなる層を備えるとともに外面層がポリプロピレ
    ン樹脂からなる層である多層構造を有し、前記ポリプロ
    ピレン樹脂はメルトフローレート(MFR)が1.0〜
    5.0の範囲にあることを特徴とする請求項1記載のバ
    リアー性容器。
  3. 【請求項3】 前記キャップは、基部と、該基部の周縁
    部に突設されたフランジと、前記基部の前記フランジ突
    設側の全面に設けられたバリアー性フィルムとを有し、
    該バリアー性フィルムを介して前記基部が前記ブロー成
    形容器の前記口部に固着されていることを特徴とする請
    求項1または2記載のバリアー性容器。
  4. 【請求項4】 前記ブロー成形容器の外壁部には、イン
    モールド成形によりラベルが一体的に設けられているこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のバリ
    アー性容器。
JP13060592A 1992-01-14 1992-05-22 バリアー性容器 Pending JPH05254006A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006150979A (ja) * 1994-09-14 2006-06-15 Dainippon Printing Co Ltd インモールドラベル容器およびその製法
JPWO2023007940A1 (ja) * 2021-07-29 2023-02-02

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