JPS6159216B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6159216B2
JPS6159216B2 JP57017637A JP1763782A JPS6159216B2 JP S6159216 B2 JPS6159216 B2 JP S6159216B2 JP 57017637 A JP57017637 A JP 57017637A JP 1763782 A JP1763782 A JP 1763782A JP S6159216 B2 JPS6159216 B2 JP S6159216B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal foil
plastic
cup
metal
press
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP57017637A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58149255A (ja
Inventor
Akira Sakamoto
Muneki Yamada
Kyoshi Kawaguchi
Hiroshi Ueno
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seikan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority to JP1763782A priority Critical patent/JPS58149255A/ja
Publication of JPS58149255A publication Critical patent/JPS58149255A/ja
Publication of JPS6159216B2 publication Critical patent/JPS6159216B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は複合罐の製造方法に関するもので、よ
り詳細には、プレス成形で形成された金属内層
と、該内層をコアとして射出成形で形成されたプ
ラスチツク外層とから成る複合罐の製造方法に関
する。 (従来技術) 種々の容器の内でも金属罐は、内容物を外気か
ら完全に遮断するというバリヤー性及び内容物の
保存性に特に優れたものであるが、容器重量が比
較的大であり、更に空罐の廃棄処理が困難である
という問題がある。 金属罐自体の重量を軽くし、使用する金属コス
トを低減させるために、金属罐の素材厚を減少さ
せる試みが種々なされている。しかしながら、こ
れらの試みは未だ十分に成功するに至つていな
い。例えば、ビールや炭酸飲料等の自生圧力を有
する内容物を充填する罐、即ち内圧罐の場合に
は、罐胴の厚みをかなり減少させても、内圧によ
る罐の変形等が問題となることは殆んどないが、
罐胴と罐蓋との巻締時に加わる圧下力によつて、
罐胴が座屈等の変形を生じるため、罐胴の肉厚を
或る限界値以上に薄くすることは到底困難であ
る。また果汁飲料罐や通常の食罐のように内容物
が減圧状態で保存される罐、即ちバキユーム罐に
おいては、罐胴の厚みを内圧罐に比べてかなり厚
くしなければ罐胴に加わる外圧によつて罐胴が容
易に変形することになる。 近年、金属が有する優れたガスバリヤー性を利
用し、金属を複合材料の一素材成分として利用す
ることにより、容器を軽量化することも既に行わ
れている。このような複合材料容器の最も代表的
なものは、積層パウチと呼ばれるものであり、金
属箔の内側にヒートシール可能な樹脂層及び外側
により耐熱性のプラスチツクフイルム層を設けて
成る可撓性積層シートを、ヒートシーラントが対
面するように重ね合せ、周囲をヒートシールした
ものである。 (解決すべき問題点) この積層パウチは容器としての自立性及び形態
保持性に欠けるばかりではなく、内容物の保存性
にも未だ問題があり、例えば酸性飲料や酸性果実
等を充填した場合には、ヒートシーラント層と金
属箔との間に所謂ブリスターと呼ばれるフクレ等
が生じてバリヤー性の低下により、内容物の長期
保存性が期待できない。のみならず、このタイプ
の容器においては、ヒートシールによる密封を行
わねばならないという生産性上の制約がある。ヒ
ートシールは、ヒートシーラント層への伝熱及び
ヒートシーラント層の溶融により密封が始めて可
能となるものであるから、密封に1乃至2秒間も
の長時間を必要とし、密封操作を機械的に行なう
二重巻締では250乃至1200罐/分の高速充填が可
能であるのに対して、生産性が著しく悪いことが
明らかである。 従つて、本発明の目的は、高生産速度で製罐及
び密封が可能な複合罐の製造方法を提供するにあ
る。 本発明の他の目的は、金属箔、金属箔の外面側
に設けられたプラスチツク層及び金属箔の内面側
に設けられた保護塗膜から成り、しかも金属罐に
匹敵するバリヤー性と保存性とを有し、更に二重
巻締による密封が可能な複合罐の製造法を提供す
るにある。 本発明の更に他の目的は、成形後の経時収縮や
ホツトパツク、加熱殺菌時の熱収縮が極めて少い
複合罐の製法を提供するにある。 本発明の更に他の目的は、フランジ部の寸法精
度・形状の任意性(ネジ形状等)そしてビードを
付与した胴部、底部形状の任意性等形状の選択性
に優れた複合罐の製法を提供するにある。 (発明の構成) 本発明の複合罐の製造方法は、下記工程、 (A) 金属をプレス成形して10乃至100ミクロンの
金属箔カツプを形成する工程、 (B) カルボニル(>C=O)基、水酸基、エーテ
ル基及びエポキシ基から成る群より選ばれた極
性基を、10乃至2000ミリモル/100g樹脂の濃
度で含有する樹脂乃至は樹脂組成物から成る保
護塗膜を、前記プレス成形の前或いは後に金属
箔カツプの内側となる面に形成する工程、 及び、 (C) プラスチツクと該プラスチツク100重量部当
たり10乃至200重量部の充填剤乃至補強剤との
ブレンド物を、プレス成形により得られる金属
箔カツプをコアとして射出成形し、金属箔カツ
プの外側に厚さ0.3乃至1.5mmのプラスチツク層
を形成する工程、 から成るものである。 (作用) 本発明においては、金属箔をプレス成形し(工
程A)、且つプラスチツク層を金属箔プレス成形
品をコアとした射出成形に付すること(工程C)
により、金属箔とプラスチツク層とを積層体の形
でプレス成形する場合に比して、極めて顕著な利
点が達成される。 即ち、金属箔の最適プレス加工条件とプラスチ
ツク層の最適プレス加工(絞り加工)条件とは異
なるのが普通であり、従つて積層シートのプレス
加工条件は極めて狭い条件となり易く、また生産
性、作業性も悪くなり易いという問題がある。更
に、プラスチツク層のプレス加工に際しては、プ
ラスチツク層に分子配向を生じ、プラスチツク層
は収縮(成形後の経時的収縮及び加熱殺菌時の熱
収縮)により寸法安定性に欠け、またプラスチツ
ク層と金属箔層との間に応力を生じ、界面剥離等
を生じ易いという問題がある。更にまた、金属箔
とプラスチツク層との積層体とのプレス成形で
は、プラスチツク外層の形状を任意の所望の形状
とすることが困難である。本発明においては、金
属箔内層を予じめプレス成形に付し、この金属箔
プレス成形物をコアとしてプラスチツクを射出成
形することにより、前述した諸欠点は全て解消さ
れ、複合罐胴における寸法安定性や耐層間剥離性
を顕著に改善し、また複合罐胴における形状を
も、フランジ付、ビード付、ネジ付等の任意の形
状とすることができる。 また本発明によれば、金属箔の内側に所定の極
性基を一定濃度で含有する保護樹脂塗膜を設ける
ことにより(工程B)、金属箔との間の密着性が
著しく向上するばかりでなく、腐食性成分の金属
箔方向への透過も抑制され、金属箔のブリスター
発生や腐食が防止されて、金属箔による永続した
ガスバリヤー効果が達成されるのである。 即ち、金属箔の内面にプラスチツク層を設けた
複合容器においては、腐食性の強い内容物を充填
したとき、プラスチツク層と金属箔との間にブリ
スターが発生し、金属箔の腐食やこれに伴なうガ
スバリヤー性の低下が生じる。しかして、金属箔
にこのような腐食による孔アキが1点でも発生す
ると、プラスチツク層は程度の差はあれ、かなり
大きな気体透過性を有し、しかも罐の内外では大
きな圧力差があるため、リークが生じ、内容物の
保存性が低下する。この原因は、未だ十分には明
らかでないが、プラスチツク層自体、イオンや水
等の腐食性成分に対して無視し得ない透過性を有
しており、プラスチツク層と金属箔との間に密着
不良の部分に、腐食性成分の透過が進行して、遂
にブリスターの発生に至るものと思われる。 本発明においては、金属箔の内側に前述した保
護塗膜を設けることにより、この様な問題は有効
に解決されるのである。 (発明の好適実施態様) 複合罐 本発明により製造された複合罐を示す第1図に
おいて、複合罐は全体として1で示す罐胴部材
と、全体として2で示す罐端部材とから成つてお
り、両者は二重巻締により一体化され且つ密封さ
れている。 この罐胴部材1は、以下に詳述する積層体3か
ら成るが、周壁4と底壁5とを備えており、周壁
4にも、また周壁4と底壁5との境界部にも継目
は存在しない。 本発明において製造された複合罐の重要な特徴
の一つは、第2図の断面図に示す通り、この罐胴
を構成する積層体3が、金属箔のプレス加工で形
成された厚みが10乃至100ミクロンのそれ自体形
態保持性を有しない金属箔内層6と、この金属箔
6をコアとしてプラスチツクの射出成形により一
体に成形された形態保持性を有するプラスチツク
外層7とから成ることに存する。即ち、本発明に
おいては、内容物の密封保存性と形態保持性との
2つの機能を分離し、前者の機能を金属箔内層6
により、また後者の機能をプラスチツク外層7に
より発現させるものであり、しかも形態保持性の
あるプラスチツク層を、金属層の外層として設け
ることにより、金属層が形態保持性のない薄い層
である場合にも、十分な耐久性、耐圧変形性を付
与することが可能となるものである。 複合罐の製造 本発明の複合罐胴の製造工程を説明するための
第3図において、先ず工程(a)において、シート状
乃至はコイル状の金属箔6aを準備し、次いで工
程(b)において、この金属箔6aをプレス型乃至は
絞り型(図示せず)を用いて、無継目カツプ6b
の形にプレス成形する。この図面に示す具体例に
おいて、このカツプ6bは開放端部にフランジ1
0を有しているが、この開放端部は勿論ストレー
トに切り落されていてもよい。 第3図工程(b)に示す具体例は、プレス加工前の
金属シートの厚みが80ミクロン以上の場合に好適
であり、80ミクロン以下の場合には、第4図の具
体例に示すプレス加工行程によつて金属箔カツプ
が成形される。このプレス加工行程は、先ず工程
(a′)において第3図行程(a)と同様に、金属箔6
aを準備し、この金属の少くとも一方の面(第4
図の具体例ではカツプの外側となる面)にプレス
加工性の優れたプラスチツクス乃至異種金属13
を重ね合わせる。 次いで工程(b′)において、プラスチツクス乃
至異種金属13(第4図ではプラスチツクス)を
重ね合わせた金属箔6a″をプレス型乃至絞り型を
用いて、複合体のカツプ6b′をプレス成形する。
得られた複合体カツプから外層のプラスチツクカ
ツプを工程(b″)で取りはずして無継目金属箔
カツプ6bを得る。取りはずされたプラスチツク
外層は粉砕後シート成形を行い、再び行程(a′)
に戻すことも可能である。 次いで、工程(c)において、金属箔から成る無継
目カツプ6bの内面側に保護塗膜8をスプレー塗
布のような手段で施こすと共に、所望によりその
外面側に接着剤層9を施こし、必要により乾燥乃
至は焼付を行う。 最後に、工程(d)において、工程(c)からの塗装金
属箔カツプ6cを射出用成形用コア金型により保
持させ、その外周面に溶融プラスチツクを射出機
のノズル11から射出し、金型12で冷却して、
金属箔カツプと一体にカツプの形のプラスチツク
外層7を形成させる。 上述した罐胴の製造工程において、カツプに成
形した後の金属箔に保護塗膜を施こす代りに、プ
レス加工に先立つて、シート状乃至はコイル状の
金属箔に保護塗膜或いは更に接着剤層を施こすこ
とができ、また金属箔とプラスチツクとで一体と
なつた罐胴を製造した後、金属箔内層の内面に保
護塗膜を設けてもよい。 尚、本発明において、金属箔プレス成形物をコ
アとして、その外周にプラスチツクを射出成形す
ることにより、多くの場合、金属箔内層6とプラ
スチツク外層7との間には満足すべき密着性乃至
は密接性が得られるが、金属箔内層6とプラスチ
ツク外層7との間に全く密着性がない場合には、
第2図の断面図に示す通り、両者の間に接着剤層
9を介在させ得ることが理解されるべきである。 金属箔 金属箔としては、アルミ箔等の軽金属箔、鉄
箔、鋼箔、ブリキ箔等が有利に使用される。これ
らの金属箔は保護塗膜やプラスチツク層等の密着
性の点で、リン酸及び/又はクロム酸処理、ベー
マイト処理、アルマイト処理、電解クロム酸処理
等の表面処理をされていることが望ましい。本発
明は、用いる金属箔がそれ自体形態保持性を有し
ないような薄層の場合にも、優れた保存性及び耐
久性が得られるのが顕著な利点であり、金属箔と
しては、厚みが10乃至100ミクロン、特に20乃至
70ミクロンのものが使用される。即ち、上述した
厚みよりも薄い場合にはガスバリヤー性の点で欠
陥を生じ易く、一方上記厚みよりも厚い場合には
容器の軽量性、経済性の点で不利となる。 この金属箔のプレス加工に際して、下記式 RD=D/d 式中、Dは金属箔素材の径を表わし、dはカツ
プの内径を表わす。 で定義される絞り比RDは、全体として1.1乃至
4、特に1.3乃至3.5の範囲にあるのが望ましい。
一段のプレス加工での絞り比RDは、1.05乃至
2.2、特に1.1乃至1.5の範囲とし、深絞りカツプの
場合には、多段に深絞りを行なうことが望まし
い。尚、最終段のプレス加工では、カツプに表面
平滑性を与えたために若干のしごき加工
(ironing)乃至は延伸を加えるようにしてもよ
い。 保護塗膜層 本発明において、金属箔の内側に設ける保護塗
膜としては、カルボニル(>C=O)基、水酸
基、エーテル基及びエポキシ基から成る群より選
ばれた極性基を、10乃至2000ミリモル/100g樹
脂、特に50乃至1600ミリモル/100g樹脂の濃度
で含有する樹脂乃至は樹脂組成物が用いられる。 即ち、極性基を上記濃度の下限よりも多い量で
含むものは、金属箔への密着性に優れており、上
記上限よりも少い量で含むものは、塗膜自体の諸
耐久性においても良好である。 更に、この保護塗膜は、1.0g/c.c.よりも大き
い密度、特に1.1乃至1.4g/c.c.の密度を有するこ
とが、腐食性成分に対するバリヤー性の点で望ま
しい。 本発明の保護塗膜の極性基において、カルボニ
【式】基としては、カルボン酸、カルボン酸 塩、カルボン酸エステル、カルボン酸アミド、炭
酸エステル、ウレア或いはウレタン結合に基ずく
カルボニル基であつてよく、前述した極性基は、
樹脂の分子鎖中、分子鎖上のペンダント基或いは
末端基として含有されていてよい。 保護塗膜の適当な例は、熱硬化性樹脂塗料、例
えば、フエノール−ホルムアルデヒド樹脂、フラ
ン−ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−ホルムア
ルデヒド樹脂、ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、
尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムア
ルデヒド樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、ト
リアリルシアヌレート樹脂、熱硬化型アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、油性樹脂、或いは熱可塑性
樹脂塗料、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体部分ケン化
物、塩化ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニ
ル−マレイン酸、酢酸ビニル共重合体、アクリル
重合体、飽和ポリエステル樹脂等である。これら
の樹脂塗料は単独でも2種以上の組合せでも使用
される。 金属箔基体への密着性や耐腐食性の見地から
は、60℃のクロロホルム中で60分間抽出すること
により求めたゲル分率が50乃至100%の範囲にあ
る熱硬化性の塗膜が好適である。 本発明の目的に最も好適な保護塗膜は、エポキ
シ樹脂と他の樹脂とを含有する組成物である。 エポキシ樹脂成分としては、分子中に1個より
も多いオキシラン環を有するエポキシ化合物、特
にビスエポキシドが使用され、好適なエポキシ樹
脂成分は、450乃至5500、特に1000乃至5000のエ
ポキシ当量を有する。 最も好適なエポキシ樹脂成分は、ビスフエノー
ル類とエピハロヒドリンとから誘導された芳香族
エポキシ樹脂である。 前述した他の樹脂成分(硬化剤成分)として
は、分子鎖上にエポキシ樹脂と反応し得る官能
基、例えば水酸基、カルボキシル基、酸無水物
基、アミノ基或いはアミド基を有し且つ好適には
それ自体も塗膜形成能を有する樹脂が単独または
2種以上の組合せで使用される。好適な硬化剤樹
脂成分の例はこれに限定されるものではないが、
次の通りである。 水酸基含有樹脂: レゾール型フエノール・アルデヒド樹脂、キシ
レン−アルデヒド樹脂、尿素−アルデヒド樹脂、
メラミン−アルデヒド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体部分乃至は完全ケン化物、ヒドロキ
シアルキルエステル型アクリル樹脂。 酸乃至は酸無水物含有樹脂: 塩化ビニル−無水マレイン酸共重合体、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、カ
ルボン酸含有型アクリル樹脂。 アミノ基乃至アミド基含有樹脂: ダイマー酸変性ポリアミド樹脂、アミノアルキ
ルエステル型アクリル樹脂。 本発明の目的に好適な硬化剤樹脂成分は、水酸
基含有型或いは酸乃至は酸無水物含有型のもので
ある。 エポキシ樹脂成分と硬化剤樹脂成分とは、95:
5乃至1:99、特に90:10乃至5:95の重量比で
組合せて使用するのがよい。即ち、エポキシ樹脂
成分の量が上記範囲よりも少ない場合には、アル
ミ箔との密着性が低下する傾向があり、一方上記
範囲よりも多い場合には耐腐食性が低下する傾向
がある。 保護塗膜の形成は、前述した樹脂成分を、トル
エン、キシレン等の芳香族系溶媒:メチルエチル
ケトン等のケトン系溶媒;ブチルセロソルブ等の
セロソルブ系溶媒等に、固形分が10乃至50%とな
るように溶解し、この溶媒を塗布した後、これを
焼付けることにより形成される。塗膜の焼付は、
塗料の種類によつても相違するが150乃至400℃で
1秒乃至20分間の条件がよい。塗膜の厚みは、乾
燥基準で1乃至20ミクロンの範囲にあることが望
ましい。 プラスチツク層 本発明においては、プラスチツクと充填剤乃至
は補強剤とのブレンド物を、金属箔カツプの外側
に射出し、プラスチツク層を形成する。 プラスチツク層の厚みは、金属箔との組合わせ
で罐胴に自己形態保持性を与えるものであり、経
済性を考慮して、0.3乃至1.5mm、特に0.4乃至1.0
mmの範囲にある。 用いるプラスチツクとしては、射出成形が可能
である任意の熱可塑性乃至は熱硬化性のプラスチ
ツクが使用される。 罐胴部材と罐蓋部材との間の二重巻締を可能に
するためには、用いるプラスチツクは少なくとも
30パーセント以上の引張伸び率を有する熱可塑性
プラスチツクであることが望ましい。本明細書に
おいて、引張伸び率とは、本発明に用いる積層体
とは別個にプラスチツク単独を引張り試験に付し
たときの破断迄の伸び率、即ち式 E=x−x/x×100 式中、x1は破断時の伸び、x0はもとのプラスチ
ツクの長さ、Eは伸び率である、 の伸び率(E)として定義される。この伸び率が30パ
ーセントよりも少ないプラスチツクを外層に備え
た罐胴部材は、罐胴部材との二重巻締が困難であ
る。 このようなプラスチツクの適当な例は、これに
限定されるものでないが、低−、中−或いは高密
度ポリエチレン、アイソタクテイツク・ポリプロ
ピレン、結晶性プロピレン−エチレン共重合体、
プロピレン−エチレン−ブテン共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル共
重合体、イオン架橋オレフイン共重合体(アイオ
ノマー)等のオレフイン系樹脂;ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル−塩化ビニリデン共重合体等の塩化ビニル系樹
脂;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン、ブロ
ツク共重合体、スチレン−イソプレン・ブロツク
共重合体、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン共重合体)等のスチレン系樹
脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメ
チレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレ
ート/イソフタレート、ポリエチレン/ブチレ
ン・テレフタレート、ポリエチレンナフトエート
等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート;ナイ
ロン6、ナイロン6,6、ナイロン6/ナイロン
6,6コポリマー、ナイロン12、ナイロン13、ナ
イロン6/ナイロン10コポリマー等のポリアミド
系樹脂等の熱可塑性樹脂である。用いるプラスチ
ツクはフイルムあるいはシートを形成するに足る
分子量を有していればよい。 これらのプラスチツクは単独でも或いは2種以
上のブレンド物の形でも用いることができる。 二重巻締による密封構造をとらない罐胴部材、
例えばねじによる密封構造をとる罐胴部材の場合
には、プラスチツクとして、尿素樹脂、メラミン
樹脂、フエノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂
を用いることもできる。 プラスチツク層には、それを増量し、またプラ
スチツク層の延びを損うことなく、特に巻締等の
加工性を向上し更にプラスチツク層の自己形態保
持性を向上させるために充填乃至は補強剤が配合
される。かかる充填剤としては、軽質乃至は重質
の炭酸カルシウム、気相分解法シリカ、中和法乃
至酸法シリカ等の各種シリカ;酸化マグネシウ
ム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム等の
マグネシウム系充填剤;ケイ酸カルシウム、ケイ
酸マグネシウム、タルク、アスベスト粉等のケイ
酸塩;カオリン、ベントナイト、焼成カオリン、
その他の粘土類等のアルミノケイ酸塩、或いは無
水石膏等の硫酸カルシウムを挙げることができ
る。補強剤としては、カーボンブラツク、ホワイ
トカーボン等の粉末補強剤、ガラス繊維、ロツク
ウール等の繊維剤、マイカ、金属フレーク、フレ
ーク状ガラス等の薄片状補強剤が使用される。更
に、木粉、殻繊維、木綿、芳香族ポリアミド等の
有機充填剤も使用可能である。 これらの充填剤乃至は補強剤はプラスチツク
100重量部当り10乃至200重量部の量で用いる。 金属箔とプラスチツク層との厚みの比は、経済
性と内容物保存性との見地からは、1:3乃至
1:300、特に1:8乃至1:100の範囲にあるこ
とが望ましい。 このプラスチツク層は、単層でも或いは2層以
上の積層構造となつていてもよい。 接着剤層 金属箔とプラスチツクとの間に接着性が乏しい
場合には、接着剤層としてホツトメルト接着剤、
イソシアネート系接着剤、酸変性乃至は酸無水物
変性熱可塑性樹脂或いはアンカー剤を用いること
ができる。ホツトメルト接着剤としては、ポリエ
チレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のベー
ス樹脂に、スチレン系樹脂、石油樹脂、ロジン、
変性ロジン等を粘着剤として使用され、イソシア
ネート系接着剤としてはそれ自体公知の一液型或
いは二液型イソシアネート接着剤が、酸乃至は酸
無水物変性熱可塑性樹脂としては、マレイン酸、
無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、無
水シトラコン酸、無水イタコン酸等でグラフト変
性されたオレフイン系樹脂、石油樹脂等が、また
アンカー剤としては有機チタネート系、イソシア
ネート系のアンカー剤が使用される。 これらの接着剤の塗布は、プレス成形前に金属
に塗布してもよいし、プレス成形後の金属箔カツ
プに塗布してもよく、溶液、サスペンジヨン、エ
マルジヨン等の形で行つてもよいし、また粉末塗
装、押出コート、ロールコート、多層射出成形等
により行つてもよい。 (実施例) 実施例 1 70μmのアルミニウム箔を170mmの円形ブラン
クに打ちぬき、ただちに直径98.9mmの円筒ポンチ
によつて該ブランクを円筒状カツプに深絞り成形
した。その後おのおの直径が76.9mm、62.5mm、
52.3mmのポンチを使用して3回再絞り成形によつ
て円筒状カツプの内径を52.3mmとした後に該円筒
状カツプ開口部をトリミングしてカツプ底面から
の高さを104mmとした。得られたカツプの内面
に、ブチルエーテル化ユリア樹脂15重量部と分子
量3800、エポキシ当量2500のビスフエノールA型
エポキシ樹脂85重量部を溶剤で溶解した塗料をス
プレー塗布し、200℃のオーブンで3分間乾燥硬
化して厚さが約5μmの塗膜(極性基1200ミリモ
ル/100g樹脂、密度1.22g/c.c.)を形成せしめ
た。 次に、塗膜を形成せしめたアルミニウムカツプ
の罐胴をポンチとダイスとで保持し罐胴の先端部
をパツドに押し当てることにより外方にほぼ直角
方向に折曲げてフランジを形成し、高さ100mmの
フランジを有するアルミニウムカツプを得た。 該カツプを射出コア金型にバキユーム保持さ
せ、射出雌金型を閉じて、炭酸カルシウムを40重
量%含有するポリプロピレン(メルトインデツク
ス、15g/10min)をカツプの外周部に射出して
厚みが0.8mm(フランジ部の厚みは0.2mm)のプラ
スチツク層を形成せしめた。 この様にして得られた複合罐に、オレンジジユ
ース、アツプルジユース、グレープジユース、コ
ーヒードリンクを熱間充填し、通常のアルミニウ
ム蓋を二盾巻締し罐詰とした。コーヒードリンク
は120℃20分間殺菌を行い、各々の罐詰を1年間
保存した。 保存後の内容品は変敗なく、味、色には変化は
みられなかつた。又レトルトした罐詰は、一部レ
トルト後に中味を取り出し容器の収縮を調べた結
果、レトルト(120℃、20分)による容器の収縮
は内容積にして約1%以下と極めて熱安定性の良
い容器であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の複合罐に金属蓋を二重巻締し
た外観図、第2図は複合罐胴部の縦断面拡大図、
第3−A図は複合罐の製造工程で用意される金属
ブランク、第3−B図は金属ブランク(箔)をプ
レス成形して金属箔の無継目カツプを成形する工
程図、第3−C図は金属箔カツプの内面に保護塗
膜を、外面に接着剤層を形成する工程図、第3−
D図は塗装金属箔カツプを射出成形用コア金型に
保持させその外周面に溶融プラスチツクを射出し
て本発明の複合罐を成形する工程図、第4−A図
は複合罐の製造工程で用意される金属箔ブランク
にプレス加工性の優れたポリプロピレンを重ね合
わせた積層ブランク、第4−B図は該積層ブラン
クをプレス成形して得られた複合体カツプをそし
て第4−C図は該複合体カツプからポリプロピレ
ンカツプを取りはずして無継目金属箔カツプを得
る工程図を示す。 1……罐胴部材、2……罐端部材、3……罐胴
部積層体、4……罐周壁、5……罐底壁、6……
金属箔、6a……金属(箔)ブランク、6b……
無継目金属箔カツプ、6a″……重ね合わせブラン
ク、6b′……積層体カツプ、7……プラスチツク
層、8……保護塗膜、9……接着剤層、10……
射出コア金型、11……射出機ノズル、12……
射出金型、13……ポリプロピレン。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 金属をプレス成形して10乃至100ミクロ
    ンの金属箔カツプを形成する工程、 (B) カルボニル(>C=O)基、水酸基、エーテ
    ル基及びエポキシ基から成る群より選ばれた極
    性基を、10乃至2000ミリモル/100g樹脂の濃
    度で含有する樹脂乃至は樹脂組成物から成る保
    護塗膜を、前記プレス成形の前或いは後に金属
    箔カツプの内側となる面に形成する工程、 及び (C) プラスチツクと該プラスチツク100重量部当
    たり10乃至200重量部の充填剤乃至補強剤との
    ブレンド物を、プレス成形により得られる金属
    箔カツプをコアとして射出成形し、金属箔カツ
    プの外側に厚さ0.3乃至1.5mmのプラスチツク層
    を形成する工程、 とからなることを特徴とする複合罐の製造方法。 2 前記金属の少くとも片面にプレス成形性の優
    れたプラスチツク乃至金属を重ね合わせてプレス
    成形を行う特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 前記プレス成形の前に、金属箔カツプの外側
    となる金属面に接着剤層を形成する特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 4 前記プレス成形の後で、且つ前記プラスチツ
    クの射出成形の前に予じめ金属箔カツプの外面に
    接着剤層を形成する特許請求の範囲第1項記載の
    方法。
JP1763782A 1982-02-08 1982-02-08 複合罐の製造法 Granted JPS58149255A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1763782A JPS58149255A (ja) 1982-02-08 1982-02-08 複合罐の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1763782A JPS58149255A (ja) 1982-02-08 1982-02-08 複合罐の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58149255A JPS58149255A (ja) 1983-09-05
JPS6159216B2 true JPS6159216B2 (ja) 1986-12-15

Family

ID=11949375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1763782A Granted JPS58149255A (ja) 1982-02-08 1982-02-08 複合罐の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58149255A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002234049A (ja) * 2001-02-13 2002-08-20 Yamaha Corp 複合成形品の製造方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61152556A (ja) * 1984-12-25 1986-07-11 東罐興業株式会社 合成樹脂製容器
JPS61203335A (ja) * 1985-02-25 1986-09-09 マルハ株式会社 容器
JPS6357227A (ja) * 1986-08-28 1988-03-11 日本鋼管株式会社 樹脂ラミネ−ト鋼板

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5037454U (ja) * 1973-08-01 1975-04-18
JPS5365181A (en) * 1976-11-22 1978-06-10 Valyi Emery I Composite plastic container and method of producing same
JPS549623A (en) * 1977-05-12 1979-01-24 Doan Duc Camera optical system utilizing viser

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53151824U (ja) * 1977-05-02 1978-11-29

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5037454U (ja) * 1973-08-01 1975-04-18
JPS5365181A (en) * 1976-11-22 1978-06-10 Valyi Emery I Composite plastic container and method of producing same
JPS549623A (en) * 1977-05-12 1979-01-24 Doan Duc Camera optical system utilizing viser

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002234049A (ja) * 2001-02-13 2002-08-20 Yamaha Corp 複合成形品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58149255A (ja) 1983-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4533576A (en) Composite material for packaging containers
US4948006A (en) Container with metallic cover and method of manufacturing the same
US4428494A (en) Easily-openable heat seal lid
US4403710A (en) Easily-openable heat seal lid
DK166574B1 (da) Laminat af metalfolie og polymere, beholder eller komponent til samme fremstillet af dette laminat og fremgangsmaade til fremstilling af laminatet
US7364779B2 (en) Easy-opening high barrier plastic closure and method therefor
JPS6159216B2 (ja)
KR890001587B1 (ko) 주상(周狀)측면 이음매를 가지는 금속제 용기 및 그 제조방법
JP5509550B2 (ja) ロンデル成形体用積層体の製造方法、ロンデル成形体の製造方法、及びチューブ容器の製造方法
JP2000177723A (ja) レトルト用射出成形容器
JPS6149113B2 (ja)
CA2506902C (en) Retort container, and hot melt adhesive therefor
JPS6220101B2 (ja)
JP3693820B2 (ja) 熱可塑性樹脂被覆金属板を用いた缶蓋の製造方法および缶蓋
JPS59209532A (ja) 罐状積層容器
WO1991018795A2 (en) Easy-open containers
JPS60110657A (ja) 密封容器
JPH0128005Y2 (ja)
JPS6158294B2 (ja)
EP1033315A1 (en) Composite container
KR101291709B1 (ko) 복합용기 및 그의 제조방법
JPS5882844A (ja) 金属・プラスチツク複合ボトル
JPS6258978B2 (ja)
JPS6220099B2 (ja)
JPH0219285A (ja) レトルト用包装容器