JPH05253261A - 介護ベッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 患者が座り姿勢から立ち姿勢に移行する際に
は、下腿部を直角に曲げて足を踏ん張ることができ、し
かも座り姿勢から立ち上がり姿勢に移る際の立ち上がり
スペースも十分に確保することができる。 【構成】 背部フレームと座部フレームと下部フレーム
とをヘッド側からフット側にかけて順番に配設して床フ
レームを構成し、かつ背部フレームが起倒自在となるよ
うに構成された介護ベッドにおいて、下部フレームを水
平状態のままで昇降させる昇降手段を備え、下部フレー
ムが降下した状態では下部フレームに患者の下腿部の折
り曲げが可能となり、下部フレームが上限まで上昇した
状態では床フレームの床面と同レベルとなるよう構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、介護ベッドに関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来の介護ベッドは、図４に示すように
背部フレーム４Ａと座部フレーム４Ｂと下部フレーム４
Ｃとでフレーム体４Ｄを形成し、患者の座り姿勢を可能
にするために背部フレーム４Ａ及び下部フレーム４Ｃが
上方及び下方に回動動作させて折り曲げるように構成さ
れていた。

【０００３】かかる従来の介護ベッドでは、下部フレー
ム４Ｃを下方に回動させた場合、下部フレーム４Ｃがあ
る程度傾斜すると、下部フレーム４Ｃの先端がゆか面Ｆ
に当たるので下部フレーム４Ｃを垂直状態にすることが
でない。したがって、患者が下腿を直角に曲げて立ち上
がろうとしても、下部フレーム４Ｃが邪魔をして下腿を
直角に曲げれないために足の踏ん張りがきかず、座り姿
勢から立ち姿勢への移行が困難になるという問題があっ
た。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に
鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、患者が座り姿勢から立ち姿勢に移行する際には、下
腿部を直角に曲げて足を踏ん張ることができ、しかも座
り姿勢から立ち上がり姿勢に移る際の立ち上がりスペー
スも十分に確保することができる介護ベッドを提供する
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに提案された介護ベッドは、背部フレームと座部フレ
ームと下部フレームとをヘッド側からフット側にかけて
順番に配設して床フレームを構成し、かつ背部フレーム
が起倒自在となるように構成された介護ベッドにおい
て、下部フレームを水平状態のままで昇降させる昇降手
段を備え、下部フレームが降下した状態では下部フレー
ムに患者の下腿部の折り曲げが可能となり、下部フレー
ムが上限まで上昇した状態では床フレームの床面と同レ
ベルとなるよう構成したことを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】本発明の介護ベッドによれば、下部フレーム全
体を水平状態のままで昇降させる昇降手段を備えている
ので、下部フレームをゆか面近くまで降下させると、患
者の足を下部フレームに載せて下腿を直角に曲げること
ができる。しかも、下部フレーム全体を立ち上がりスペ
ースとして使用することができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の介護ベッドの実施例を図面に
基づいて説明する。介護ベッドは、支持体１に床フレー
ム２を取り付けて構成されている。床フレーム２は、背
部フレーム２１と座部フレーム２２と下部フレーム２３
とをヘッド側からフット側にかけて順番に配設して構成
されている。

【０００８】背部フレーム２１と座部フレーム２２の一
端部同士はヒンジ部Ｈ１にて連結されており、座部フレ
ーム１２の他端がわは支持体２にヒンジＨ２にて枢着さ
れている。各フレーム２１，２２，２３にはマット２１
Ａ，２２Ａ，２２Ａが取り付けられている。

【０００９】Ａは背部フレーム２１を起倒させる回転機
構部であり、この回転機構部ＡはモータＭを駆動源と
し、ロッドＡ１および一対のリンクＡ２にて背部フレー
ム２１を回動させるものである。

【００１０】モータＭは支持体１に形成された軸受け体
１１に横ピンにて枢着されており、モータＭの駆動軸Ａ
３には雄ねじ部Ａ４が形成されている。ロッドＡ１の基
端側に開口するねじ孔Ａ５はロッド３１と同軸に形成さ
れており、このねじ孔Ａ５に駆動軸Ａ５の雄ねじ部Ａ６
を螺合して駆動軸Ａ３とロッドＡ１とを連結している。

【００１１】一対のリンクＡ２は横材Ａ６にて連結され
ている。この横材Ａ６からは連結片Ａ７が突設され、こ
の連結片Ａ７とロッドＡ１の先端とは横ピンＡ８にて枢
着されている。背部フレーム２１の横材２１ａの後側に
は支持材Ｒ１で支持された一対のローラＲが取付けられ
ている。このローラＲはリンクＡ２に転接している（図
１）。なお、ＣはローラＲを覆うカバーである。

【００１２】Ｂは下部フレーム２３を水平状態のままで
昇降させる昇降手段であって、下部フレーム２３の左右
に昇降チェーンＢ１が配設されており、各昇降チェーン
Ｂ１は上下一対のスプロケットＢ２，Ｂ３間に掛け渡さ
れている。下スプロケットＢ３は軸体Ｂ４の両端部に取
着されている。Ｍ１は昇降用モータであって、この昇降
用モータＭ１の駆動軸Ｂ７と軸体Ｂ４にはベベルギアＢ
５，Ｂ６が取着されている。

【００１３】したがって、昇降用モータＭ１を逆転させ
ると、ベベルギアＢ５，Ｂ６を介してスプロケットＢ
２，Ｂ３が回動して下部フレーム２３が上昇させる。逆
に、昇降用モータＭ１を正転させると、下部フレーム２
３が降下する。なお、Ｂ８は下部フレーム２３を水平に
保持する水平保持体であって、下部フレーム２３の両側
に取着されており、各水平保持体Ｂ８は下部フレーム２
３の両側方に配設されたガイド材Ｂ９に上下動自在に嵌
め込まれている。

【００１４】以上のようにして構成される介護ベッドの
動作について説明する。 まず、回転駆動機構部ＡのモータＭを正転させてロ
ッドＡ１を引き込み、リンクＡ２を起立させると、図２
に示すように、リンク４１にロールＲが転動しながら背
部フレーム３１がヒンジＨ１を中心として上方に回動し
て患者の上半身を起こす。このとき、座部フレーム２２
の後部はビンジＨ２を中心にして僅かに沈む。

【００１５】それと共に、昇降用モータＭ１を正転させ
ると下部フレーム２３が降下し、下部フレーム２３がゆ
か面近く降下したときには、患者Ｐの下腿Ｐ１の折り曲
げが可能となる（図２）。その結果、患者Ｐが座り姿勢
から立ち姿勢に移行する際に、下腿部Ｐ１を直角に曲げ
て足を踏ん張ることができ、立ち上がり姿勢への移行を
スムーズに行うことができる。

【００１６】 次に、回転駆動機構部ＡのモータＭを
逆転させてロッドＡ１を突出させると、背部フレーム３
１が水平に位置する。それ共に、昇降用モータＭ１を逆
転させて下部フレーム２３を床フレーム２の床面と同レ
ベルまで上昇させると、横臥姿勢をとることが可能とな
る（図３）。

【００１７】

【発明の効果】上記の説明からも明らかなように、本発
明の介護ベッドによれば、下部フレームをゆか面近くま
で降下させた状態座部では下腿部を垂直にまで曲げるこ
とができて、座り姿勢から立ち姿勢への移行が容易とな
る。しかも、下部フレーム全体を立ち上がりスペースと
して使用することができるので、十分な立ち上がりスペ
ースを確保することができて安全性が増す。

【００１８】

【図面の簡単な説明】

【図１】マットを省略した本発明の介護ベッドの斜視図

【図２】本発明の介護ベッドの動作を示す側断面図

【図３】本発明の介護ベッドの動作を示す側断面図

【図４】介護ベッドの従来例を示す斜視図

【符号の説明】

２ 床フレーム ２１ 背部フレーム ２２ 座部フレーム ２３ 下部フレーム Ａ 回転機構部 Ｂ 昇降手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】背部フレームと座部フレームと下部フレー
   ムとをヘッド側からフット側にかけて順番に配設して床
   フレームを構成し、かつ背部フレームが起倒自在となる
   ように構成された介護ベッドにおいて、 下部フレームを水平状態のままで昇降させる昇降手段を
   備え、下部フレームが降下した状態では下部フレームに
   患者の下腿部の折り曲げが可能となり、下部フレームが
   上限まで上昇した状態では床フレームの床面と同レベル
   となるよう構成したことを特徴とする介護ベッド。