JPH0525287U - 冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 中仕切りカバーを外箱に組立てる作業を容易
にするとともに、組立作業による外箱の傷付きや打痕を
防止できる冷蔵庫を得る。 【構成】 外箱１を補強する補強板４と中仕切りカバー
６とを固定するための中間補強板１６の前面に突部１８
を設け、この突部１８に係合する穴部１９を中仕切りカ
バー６に設ける。また、この中間補強板１６はヒンジ８
を補強するヒンジ補強板と同一とし、穴部１９をヒンジ
８で投影的に閉塞する位置に設ける。 【効果】 中仕切りカバーを外箱にネジ締めする必要が
なくなることにより容易に組立作業ができるとともに、
作業時に中仕切りカバー端面で外箱を傷付けることがな
くなる。また、穴部と突部がヒンジで見えなくなり意匠
性がよい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、冷蔵庫の箱体構造に係り、特に作業性を改善し安価に提供できる 冷蔵庫に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図４ないし図７は例えば特願平３−８２３７３号明細書に示された従来の冷蔵 庫を示す図であり、図において、１は鋼板より成る冷蔵庫の外箱、２は外箱１の 開口縁部を内側に折り返し形成した前面フランジ、３は前面フランジ２より連続 し、前面フランジ２の裏側に形成した後フランジ、４は外箱１を補強する断面略 Ｌ字形状の補強板、５は冷蔵庫の底面、６は鋼板より成る中仕切りカバー、７は 前面フランジ２に設けた中仕切りカバー６を固定する穴、８は扉（図示せず）を 保持するヒンジ、９は中仕切りカバー６とヒンジ８の間に挟み込むスペーサー、 １０は中仕切りカバー６に設けた外箱１とを固定する穴、１１は中仕切りカバー ６に設けたヒンジ８を固定する穴、１２はヒンジ８に設けた中仕切りカバー６と を固定する穴、１３は外箱１と中仕切りカバー６を固定するネジ、１４は中仕切 りカバー６とヒンジ８とスペーサー９を固定するネジ、１５は冷蔵庫の内箱であ る。１６は外箱１を補強する補強板４に取り付けられ、中仕切りカバー６とヒン ジ８を取り付けて補強する断面略コ字形状の中間補強板、１７は中間補強板１６ に設けた中仕切りカバー６とヒンジ８を固定する穴で、上記ネジ１４を締結して いた。

【０００３】 次に動作について説明する。外箱１を補強する補強板４の前面に鋼板より成る 中仕切りカバー６と扉を保持するヒンジ８を補強する中間補強板１６を溶接し取 り付ける。そして、鋼板より成る外箱１前面の開口縁部を内側に折り返し形成し た前面フランジ２より連続して前面フランジ２の裏側に形成した後フランジ３の 中仕切りカバー６が取り付く箇所に、中間補強板１６の位置を合せて外箱１と中 仕切りカバー６とを補強する補強板４を溶接にて取り付ける。次に、冷蔵庫の内 箱１５を外箱１内に入れ込み、中仕切りカバー６の片側を前面フランジ２の裏側 へ差し込んだ後、もう片側を中仕切りカバー６を湾曲させながら他方の前面フラ ンジ２の裏側へ差し込む。

【０００４】 そして、外箱１と内箱１５間に充填する断熱材（図示せず）の発泡前の組立て 時に、外箱１の幅寸法を規制するために、中仕切りカバー６の左右に設けた穴１ ０と外箱１の前面フランジ２に設けた穴７とを合わせてネジ１３にて外箱１と中 仕切りカバー６とを固定する。次に中仕切りカバー６とヒンジ８を補強する中間 補強板１６に設けた穴１７に中仕切りカバー６に設けた穴１１とヒンジ８に設け た穴１２を合わせ、中仕切りカバー６とヒンジ８の間にスペーサー９を挟み込ま せてネジ１４にて２箇所共締め固定していた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従来の冷蔵庫は以上のように構成されているので、発泡前の組立て時に外箱の 幅寸法を規制するために中仕切りカバーと前面フランジをネジ締めしているので 、中仕切りカバーと前面フランジの重なり合せる寸法を多くとる必要がある。こ の重なり寸法を多くとると、中仕切りカバーを前面フランジの裏側へ湾曲させて 差し込んでいるため、大きく湾曲させなければならず作業性が非常に悪く、また 、作業時には中仕切りカバーの端面で外箱の前面フランジを傷付けたり、打痕を 付けるなどの問題点があった。

【０００６】 この考案は上記のような問題点を解消するためになされたもので、中仕切りカ バー組立作業が容易にできるとともに、組立作業による外箱の前面フランジの傷 付きや打痕を防止できる冷蔵庫を得ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この考案に係る冷蔵庫は、両側を前面フランジの裏側に装着するとともに、こ の前面フランジに係合し、冷蔵庫の前面開口を区画する中仕切りカバーと、中仕 切りカバー及びヒンジを補強する中間補強板の一方に突部と、他方にこの突部に 係合する穴部を設けるとともに、この突部と穴部をヒンジで投影的に覆う位置に 設けたものである。

【０００８】

【作用】

この考案における冷蔵庫は、中間補強板と中仕切りカバーの突部と穴部が係合 することにより、外箱の幅寸法が規制され、中仕切りカバーの中間補強板側を前 面フランジとネジなどにより締結固定する必要がなくなり、中仕切りカバーと前 面フランジの重なりを少なくできる。また、突部と穴部がヒンジで覆われ、見え なくなる。

【０００９】

【実施例】

実施例１． 以下、この考案の一実施例を図について説明する。図１ないし図３において、 従来例のものと同一符号は同一、又は相当する部分であるため、説明は省略する 。図において、１８は上記中間補強板１６の前面に設けた一体に形成した突部、 １９は上記中仕切りカバー６に穿設した中間補強板１６の突部１８に係合する穴 部であり、この突部１８と穴部１９の位置は上記ヒンジ８を取付けた際にヒンジ ８で投影的に覆われる位置に設けて外側より見えないようにしている。

【００１０】 中仕切りカバー６の右端は突部１８と穴部１９で係止されるので、従来のよう にネジ１３で前面フランジ２に締結する必要がなく、短かく形成して前面フラン ジ２と重なり合う部分を少なくするとともに、外箱１の右側の穴７、１０を廃止 している。なお、中仕切りカバー６の左端は従来と同様に、穴７、１０とネジ１ ３により固定している。

【００１１】 次に上記実施例の動作について説明する。外箱１を補強する補強板４の前面に 鋼板より成る中仕切りカバー６と扉を保持するヒンジ８を補強する中間補強板１ ６を溶接し取り付ける。そして、鋼板より成る外箱１前面の開口縁部を内側に折 り返し形成した前面フランジ２より連続して前面フランジ２の裏側に形成した後 フランジ３の中仕切りカバー６が取り付く箇所に、外箱１と中仕切りカバー６と を補強する補強板４を溶接にて取り付ける。次に冷蔵庫の内箱１５を外箱１内に 入れ込み、中仕切りカバー６の左側を前面フランジ２の裏側へ差し込んだ後、も う片側の右端を中仕切りカバー６を湾曲させながら右側の前面フランジ２の裏側 へ差し込む。発泡前の組立て時に外箱１の幅寸法を規制するために、中仕切りカ バー６の左端は従来と同様にネジ１３で固定するが、右端は中間補強板１６の突 部１８と中仕切りカバー６の穴部１９を係合させる。

【００１２】 そのことにより、前面フランジ２と中仕切りカバー６の右端をネジ締めする必 要がなくなるので、中仕切りカバー６の前面フランジ２への重なり寸法を少なく することができ、中仕切りカバー６を前面フランジ２の裏側へ差し込む作業も、 中仕切りカバー６を若干湾曲させるだけで容易にできるとともに、中仕切りカバ ー６の右端で前面フランジ２を傷つける恐れも少なくなる。次に、中仕切りカバ ー６とヒンジ８を補強する中間補強板１６に設けた穴１７に中仕切りカバー６に 設けた穴１１とヒンジ８に設けた穴１２を合わせ、中仕切りカバー６とヒンジ８ の間にスペーサー９を挟み込ませてネジ１４にて２箇所共締めする。このとき、 中間補強板１６の突部１８と中仕切りカバー６の穴部１９はヒンジ８の裏面に隠 れて見えないようになる。

【００１３】 なお、上記実施例では中間補強板１６に突部１８を設け、中仕切りカバー６に 穴部１９を設けたものを示したが、中仕切りカバー６に突部１８を設け、中間補 強板１６に穴部１９を設けてもよい。

【００１４】 また、上記実施例では突部１８と穴部１９をヒンジ８で隠される位置に設けた ものを示したが、ヒンジ８の外側に設けても良く、突部１８と穴部１９が外部よ り見えて見ばえが悪くなる他は上記実施例と同様の効果を奏するものが得られる 。

【００１５】 さらにまた、上記実施例では外箱１の右側にのみ補強板４と中間補強板１６を 設けたものを示したが、外箱１の左側にも補強板４と中間補強板１６を設けて中 仕切りカバー６の左端側も右側と同様に突部１８と穴部１９で係合させる構成と しても良い。

【００１６】

【考案の効果】

以上のように、この考案によれば、中仕切りカバーと中間補強板の一方に突部 と、他方にこの突部に係合する穴部とを設け、かつこの突部と穴部をヒンジで投 影的に覆う位置に設けて構成したので、前面フランジと中仕切りカバーの係合を ネジ締めなどにより固定する必要がなくなり、安価にできるとともに、ネジ締め する必要がなくなったことから中仕切りカバーと前面フランジの重なり寸法を少 なくできるので、容易に中仕切りカバーを前面フランジの裏に差し込めるように なり、作業時に中仕切りカバーの端面で前面フランジを傷付けることがなくなる 。また、突部と穴部はヒンジで投影的に覆われて見えることがなく意匠性がよい ものが得られる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例による冷蔵庫の要部を分解
して示す斜視図である。

【図２】図１の冷蔵庫の要部を拡大して示す上方より見
た断面図である。

【図３】図１の冷蔵庫の要部正面図である。

【図４】従来の冷蔵庫を示す斜視図である。

【図５】図４の冷蔵庫の要部を分解して示す斜視図であ
る。

【図６】図４の冷蔵庫の要部を拡大して示す上方より見
た断面図である。

【図７】図４の冷蔵庫の要部正面図である。

【符号の説明】

１ 外箱 ２ 前面フランジ ４ 補強板 ６ 中仕切りカバー ８ ヒンジ １６ 中間補強板 １８ 突部 １９ 穴部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面開口縁部を内側に折り返し形成され
   た前面フランジ、この前面フランジの裏側に形成された
   後フランジを備えた外箱と、両側を前面フランジの裏側
   に装着するとともに、この前面フランジに係合し、冷蔵
   庫の前面開口を区画する中仕切りカバーと、後フランジ
   後方に取りつけられ、外箱を補強する補強板と、この補
   強板に固定され、中仕切りカバー及び扉を支持するヒン
   ジを補強する中間補強板とを備えた冷蔵庫において、上
   記中仕切りカバーと中間補強板の一方に突部と、他方に
   この突部に係合する穴部とを設け、かつ、この突部と穴
   部を上記ヒンジで投影的に覆う位置に設けたことを特徴
   とする冷蔵庫。