JPH0525134Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、多灯型の照明器具のランプ支持構
造に関するものである。

〔背景技術〕

従来、径の異なる複数本の環形けい光ランプを
ランプソケツトに挿着しかつ支持ばねで支持した
照明器具がある。このような多灯型の照明器具に
おいては、環形ランプを支持ばねから外す際に隣
合う環形ランプを支持する支持ばねがじやまにな
り、ランプ着脱作業が困難であつた。このため、
支持ばねが重ならないように各環形ランプを上下
にずらして配置したりしているが、器具が厚くな
つてしまうという問題があつた。

〔考案の目的〕

この考案の目的は、器具の薄型化が図れ、かつ
ランプの着脱作業が容易に行える照明器具のラン
プ支持構造を提供することである。

〔考案の開示〕

この考案の照明器具のランプ支持構造は、ラン
プソケツトを斜め下向きに延設した器具本体と、
中心軸を同一にしかつ大径側を上部にして上下に
配置して前記ランプソケツトに挿着した各々径の
異なる複数の環形ランプと、前記ランプソケツト
に対峙して前記器具本体に固設され前記各環形ラ
ンプをそのランプ断面における外周面の内側から
支持する複数のランプ支持部を有するランプ支持
ばねとを備え、前記ランプ支持部のうち、小径の
環形ランプを支持する第１のランプ支持部は付根
との中間位置に前記器具本体の下面に沿つて中心
側に凹曲されるランプ逃げ部を形成し、中径の環
形ランプを支持する第２のランプ支持部は付根側
が前記器具本体から外方に突出し中間位置に前記
器具本体の中心側に凹曲されるランプ逃げ部を形
成し、さらに大径の環形ランプを支持する第３の
ランプ支持部は前記器具本体から外方に向くよう
に形成されてなり、前記第２のランプ支持部はそ
の弾性変形により前記第１のランプ支持部の前記
ランプ逃げ部に回動可能であり、前記第３のラン
プ支持部はその弾性変形により前記第２のランプ
支持部の前記ランプ逃げ部に回動可能であること
を特徴とするものである。

この考案の構成によると、第２のランプ支持部
をそれよりも内側の第１のランプ支持部のランプ
逃げ部に回動可能に形成し、第３のランプ支持部
をそれよりも内側の第２のランプ支持部の前記ラ
ンプ逃げ部に回動可能に形成したため、互いに隣
合う環形ランプが上下に近接しても環形ランプを
ランプソケツトから簡単に外すことができる。し
たがつて、ランプ数が多くても着脱作業が容易に
できるとともに、器具の薄型化が図れ、かつラン
プ着脱作業も容易に行える。

実施例 この考案の一実施例を第１図ないし第７図に基
づいて説明する。この実施例の照明器具のランプ
支持構造は、第１図に示すように、ランプソケツ
ト１２を斜め下向きに延設した器具本体１０と、
中心軸を同一にしかつ大径側を上部にして上下に
配置して前記ランプソケツト１２に挿着した各々
径の異なる複数の環形ランプ１４，１４′，１
４″と、前記ランプソケツト１２に対峙して前記
器具本体１０に固設され前記各環形ランプ１４，
１４′，１４″をそのランプ断面における外周面の
内側から支持する複数のランプ支持部１８，１
８′，１８″を有するランプ支持ばね１６とを備
え、前記ランプ支持部１８，１８′，１８″のう
ち、小径の環形ランプ１４を支持する第１のラン
プ支持部１８は中間位置に前記器具本体１０の下
面に沿つて中心側に凹曲されるランプ逃げ部２０
を形成し、中径の環形ランプ１４′を支持する第
２のランプ支持部１８′は付根側が前記器具本体
１０から外方に突出し中間位置に前記器具本体１
０の中心側に凹曲されるランプ逃げ部２０′を形
成し、さらに大径の環形ランプ１４″を支持する
第３のランプ支持部１８″は前記器具本体１０か
ら外方に向くように形成されてなり、前記第２の
ランプ支持部１８′はその弾性変形により前記第
１のランプ支持部１８の前記ランプ逃げ部２０に
回動可能であり、前記第３のランプ支持部１８″
はその弾性変形により前記第２のランプ支持部１
８′の前記ランプ逃げ部２０′に回動可能としたも
のである。

第２図は、器具本体１０の断面図を示してい
る。図において、上カバー２４と下カバー２６と
の間に、グローランプソケツト２８、豆球ソケツ
ト３０が取付けられている。また、ランプソケツ
ト１２は、３本のソケツト本体２２，２２′，２
２″から成り、基端部３２を器具本体１０に取付
けてある。各ソケツト本体２２，２２′，２２″に
は、例えば30W，32W，40Wの環形ランプ１４，
１４′，１４″が装着される。ソケツト本体２２
は、第３図に示すように構成されている。すなわ
ち、合成樹脂製で円弧状のランプホルダ部３４を
一体形成し、ランプピン差込み孔３６のランプホ
ルダ部３４と反対側の上下に支持突起３８を延設
する。また、ソケツト本体２２の上面に爪部４０
を突設するとともに支持突起３８に引掛部４２を
突設し、爪部４０と引掛部４２との間に突起部４
４を突設する。さらに、ソケツト本体２２の外面
に沿う取付部４６に形成したスリツト（図示せ
ず）の両端を引掛部４２および爪部４０に係止し
てランプ保持ばね４８を取付ける。環形ランプ１
４は、ランプピン５０をランプピン差込み孔３６
に差込み、ランプホルダ部３４とランプ保持ばね
４８で保持されて装着されている。なお、ソケツ
ト本体２２′，２２″も同様の構造をしている。

次に、ランプ支持ばね１６について説明する。
ランプ支持ばね１６は、第４図に示す第１支持ば
ね５２と、第５図に示す第２支持ばね５４とから
構成されており、ともに板ばねを折曲形成したも
のである。第１支持ばね５２は、両端にそれぞれ
環形ランプ１４，１４″が嵌合するランプ支持部
１８，１８″を有し、ランプ支持部１８の直上は
環形ランプ１４（図示せず）の器具本体１０に沿
つて中心側に凹曲した凹曲部５６となつており、
凹曲部５６内がランプ逃げ部２０となつている。
なお、ランプ支持部１８″は、器具本体１０から
外方に突出してランプ支持部１８の外側上方に位
置しており、さらに５１，５３は補強リブであ
る。また、第２支持ばね５４は、付根側が器具本
体１０から外方に突出し中間位置に中心側に凹曲
される凹曲部５８を形成して先端に環形ランプ１
４′が嵌合するランプ支持部１８′を有し、凹曲部
５８内がランプ逃げ部２０′となつている。また、
５５は補強リブである。第１および第２支持ばね
５２，５４は、第６図に示すように各上片６６，
６８にねじ挿通孔６２，６４を有し、器具本体１
０の上カバー２４と下カバー２６を連設するねじ
６０に取付けられている（第２図参照）。このよ
うに、ランプ支持ばね１６はランプソケツト１２
の反対側に対峙して器具本体１０に取付けられて
いる。

第７図は、器具本体１０をコード７２、引掛シ
ーリング７４を介して天井７０に吊下げた状態を
示している。

このように構成された照明器具のランプ支持構
造によると、環形ランプ１４′，１４″を取外す際
には、環形ランプ１４′，１４″がそれぞれランプ
逃げ部２０，２０′内に嵌合する姿勢にランプ支
持ばね１６を湾曲する。すると、環形ランプ１
４′，１４″が第１図の想像線に示す位置に移動
し、環形ランプ１４′，１４″の各ランプピン５
０′，５０″がランプピン差込み孔３６′，３６″か
ら外れる方向に押され環形ランプ１４′，１４″が
ランプソケツト１２から外れる。さらに、ランプ
支持部１８′，１８″から環形ランプ１４′，１
４″を外すことで、環形ランプ１４′，１４″を器
具本体１０から取外すことができる。また、環形
ランプ１４′，１４″を装着する際には逆の順序で
行う。

このように、ランプ支持部１８，１８′の直上
にて、ランプ支持ばね１６にランプ逃げ部２０，
２０′を形成したので、互いに隣合う環形ランプ
１４′，１４″が上下に近接していても環形ランプ
１４′，１４″の着脱が行え、器具の薄型化が図れ
る。しかも、環形ランプ１４′，１４″をランプ逃
げ部２０，２０′内に移動することで環形ランプ
１４′，１４″が押されランプソケツト１２から外
れ、逆に装着する際にはランプ支持ばね１６の弾
性でランプピン５０′，５０″をランプピン差込み
孔３６′，３６″に挿通する方向に付勢するので、
環形ランプ１４，１４′の着脱作業が容易に行え
る。

また、ランプ支持ばね１６を構成する第１支持
ばね５２と第２支持ばね５４を共に１本のねじ６
０にて器具本体１０に固定するようにしたので、
下から見上げた時にすつきりした感じがあり、外
観が良い。しかも、環形ランプ１４，１４′，１
４″を装着する前は、ランプ支持ばね１６を適度
に湾曲することで、ねじ６０を容易に締結するこ
とができる。

さらに、ランプ支持ばね１６に凹曲部５６，５
８を設けたので、ばねの長さが長くなり弾性が向
上し、かつばねの腰も強くなる。

なお、この実施例の照明器具は、３灯型であつ
たが、４灯型以上であつてもよい。〔考案の効果〕 この考案の照明器具のランプ支持構造による
と、第２のランプ支持部をそれよりも内側の第１
のランプ支持部のランプ逃げ部に回動可能に形成
し、第３のランプ支持部をそれよりも内側の第２
のランプ支持部の前記ランプ逃げ部に回動可能に
形成したため、互いに隣合う環形ランプが上下に
近接しても環形ランプをランプソケツトから簡単
に外すことができる。したがつて、ランプ数が多
くても着脱作業が容易にできるとともに、器具の
薄型化が図れ、かつランプ着脱作業も容易に行え
るという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の側面図、第２図
はその縦断面図、第３図はそのソケツト本体の側
面図、第４図はそのランプ支持ばねの部分側面
図、第５図も同じくそのランプ支持ばねの部分側
面図、第６図はそのランプ支持ばねの分解斜視
図、第７図は環形照明器具の全体を示した側面図
である。 １０……器具本体、１２……ランプソケツト、
１４，１４′，１４″……環形ランプ、１６……ラ
ンプ支持ばね、１８，１８′，１８″……ランプ支
持部、２０，２０′……ランプ逃げ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ランプソケツトを斜め下向きに延設した器具本
   体と、中心軸を同一にしかつ大径側を上部にして
   上下に配置して前記ランプソケツトに挿着した
   各々径の異なる複数の環形ランプと、前記ランプ
   ソケツトに対峙して前記器具本体に固設され前記
   各環形ランプをそのランプ断面における外周面の
   内側から支持する複数のランプ支持部を有するラ
   ンプ支持ばねとを備え、前記ランプ支持部のう
   ち、小径の環形ランプを支持する第１のランプ支
   持部は中間位置に前記器具本体の下面に沿つて中
   心側に凹曲されるランプ逃げ部を形成し、中径の
   環形ランプを支持する第２のランプ支持部は付根
   側が前記器具本体から外方に突出し中間位置に前
   記器具本体の中心側に凹曲されるランプ逃げ部を
   形成し、さらに大径の環形ランプを支持する第３
   のランプ支持部は前記器具本体から外方に向くよ
   うに形成されてなり、前記第２のランプ支持部は
   その弾性変形により前記第１のランプ支持部の前
   記ランプ逃げ部に回動可能であり、前記第３のラ
   ンプ支持部はその弾性変形により前記第２のラン
   プ支持部の前記ランプ逃げ部に回動可能であるこ
   とを特徴とする照明器具のランプ支持構造。