JPH0525120A - チオエーテル誘導体及びそれを有効成分とする除草剤 - Google Patents

チオエーテル誘導体及びそれを有効成分とする除草剤

Info

Publication number
JPH0525120A
JPH0525120A JP17276291A JP17276291A JPH0525120A JP H0525120 A JPH0525120 A JP H0525120A JP 17276291 A JP17276291 A JP 17276291A JP 17276291 A JP17276291 A JP 17276291A JP H0525120 A JPH0525120 A JP H0525120A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
derivative
lower alkyl
herbicide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17276291A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Go
敦 郷
Takako Takahashi
孝子 高橋
Keiji Endo
恵次 遠藤
Shinji Kawaguchi
真二 川口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Petrochemical Co Ltd filed Critical Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority to JP17276291A priority Critical patent/JPH0525120A/ja
Publication of JPH0525120A publication Critical patent/JPH0525120A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Pyridine Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】雑草に対する極めて優れた除草活性を有する新
規化合物の創製。 【構成】式Iのジフェニルチオエーテル誘導体[例え
ば、メチル O−メトキシカルボニルメチル−5−(2
−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニルチオ)−2
−ニトロベンゾヒドロキシメート]並びに該誘導体を含
有する除草剤。該誘導体はO−置換−2−ニトロ−5−
ハロベンゾヒドロキシム酸誘導体とチオール系化合物と
の反応により製造される。 〔但し式中、ZはC−XまたはNを示し、Rはハロゲン
原子、ハロアルキル基を示し、Jは基−C(OCH
=NO−またはOを示し、Rは水素原子または低級ア
ルキル基を示し、Rは水素原子、低級アルキル基、低
級アルケニル基、低級アルキニル基または農学的可溶性
塩イオンを示し、nは0〜3の整数を示し、Xは水素原
子またはハロゲン原子を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、文献末記載の新規なジ
フェニルチオエーテル誘導体に関するものである。本発
明化合物は、雑草に対する極めて優れた除草活性を有し
ており、雑草の発芽前後及び生育期においてその効果を
発揮し、特に雑草の生育期処理において最も強力な殺草
活性を示す。
【0002】
【従来の技術】西ドイツ特許公開第2,619,489号明細書
には、ジフェニルエーテル及びチオエーテル誘導体とし
て下記一般式(A):
【0003】
【化3】
【0004】で表される化合物が開示されている。ここ
で上記一般式(A)において、YはOまたはS;R4
5、R6、R7はH、ハロゲン、C1〜C8アルキル、C
3、OH、C1〜C4アルコキシ、NO2、CN、カルボ
キシ、カルボアルコキシ、カルバモイル、アルキルもし
くはジアルキルカルバモイル、アルキルチオ基を表す。
【0005】また、特開昭48-48625号公報には、ジフェ
ニルチオエーテル誘導体系除草剤として下記一般式
(B):
【0006】
【化4】
【0007】(式中、Rは水素、アルコキシ基を表
す。)で表される化合物が開示されている。上記2つの
提案においてベンゼン環上の置換基として、本発明のヒ
ドロキシム酸骨格及び置換アルコキシ基を有する化合物
群に関しては何等の記載も示唆もない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年トウモロコシ、大
豆、小麦、イネ、綿、ビート等の重要な作物を雑草害か
ら守り、増収を図る為に除草剤を使用することは欠くこ
とができない。そしてこれらの除草剤は、発芽前に施用
される土壌処理型のものに比較して、発芽後に草種及び
草量に対応して施用でき、薬剤の少量化が期待できる茎
葉接触型のものが望まれている。しかしながら茎葉接触
型の除草剤には作物も同様に接触するので極めて高い選
択性を要求される。従って、土壌処理型のものは多く開
発されているが茎葉接触型のものは極めて少ない状況に
ある。
【0009】現在、大豆畑で使用されている茎葉接触型
の除草剤としては、ジアジン系の3−イソプロピル−1
H−2,1,3−ベンゾチアジアジン−4−(3H)−
オン−2,2−ジオキシド(ペンタゾン)ジフェニルエ
ーテル系の5−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル
フエノキシ)−2−ニトロ安息香酸ナトリウム(アシフ
ルオロフエン−ソジウム)等があるが、その除草活性、
殺草スペクトラムは満足すべきものではなく、より有効
な茎葉接触型の除草剤の出現が待望されている。本発明
の目的は、雑草に対する極めて優れた除草活性を有する
新規化合物の創製にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(I):
【化5】 〔但し式中、ZはC−XまたはNを示し、Rはハロゲン
原子、ハロアルキル基を示し、Jは基−C(OCH
=NO−またはOを示し、Rは水素原子または低級ア
ルキル基を示し、Rは水素原子、低級アルキル基、低
級アルケニル基、低級アルキニル基または農学的可溶性
塩イオンを示し、nは0〜3の整数を示し、Xは水素原
子またはハロゲン原子を示す。〕で表されるジフェニル
チオエーテル誘導体及びそれを有効成分として含有する
除草剤を提供するものである。
【0011】
【発明の具体的説明】本発明の新規なジフェニルチオエ
ーテル誘導体は、下記一般式(I)で表されるものであ
る。
【0012】
【化6】
【0013】上記一般式(I)中、ZはC−XまたはN
を示し、Xは水素またはハロゲン原子を示し、Rはハロ
ゲン原子、ハロアルキル基を示す。ハロゲン原子として
は、弗素、塩素、臭素、沃素原子を例示でき、ハロアル
キル基としてはトリフルオロメチル基、ジフルオロメチ
ル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ヘキサフル
オロプロピル基、トリクロロメチル基の如くC〜C
のハロアルキル基を例示することができる。
【0014】上記一般式(I)中、Rは水素または低
級アルキル基を示し、Rは水素、低級アルキル基、低
級アルケニル基、低級アルキニル基または農学的可溶性
塩イオンを示す。低級アルキル基としては、例えばメチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n
−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基の如くC
のアルキル基を例示できる。低級アルケニル基とし
ては、例えばアリル基、メタアリル基、クロチル基の如
きC〜Cのアルケニル基が例示でき、低級アルキニ
ル基としては、例えばプロパルギル基、2−ブチニル基
の如きC〜Cのアルキニル基を例示できる。
【0015】農学的可溶性塩イオンとしては、例えばナ
トリウム、カリウム、カルシウムの如き金属塩イオン、
アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、i−プロ
ピルアミンの如きアンモニウム塩イオンを例示すること
ができる。勿論、上記一般式(I)で表される化合物
の、立体異性体(syn型及びanti型)及び光学異性体は
本発明の範囲内にあることを理解すべきである。前記一
般式(I)で表される本発明化合物は、例えば下記に示
す方法により製造することができる。
【0016】
【化7】
【0017】〔式中、R、R、R、R、Z、nは
上記定義と同じ。Lはハロゲン原子を表す。〕即ち、特
開平2-273658号公報に記載の方法等と同様な手法で得ら
れるO−置換−2−ニトロ−5−ハロベンゾヒドロキシ
ム酸誘導体(III)とチオール系化合物(II)を有機溶
媒中、塩基の存在下で反応させて本発明の化合物(I)
を製造することができる。
【0018】反応は化合物(III)に対して化合物(I
I)を1〜3モル当量、好ましくは1〜1.5モル当量
用いて、氷冷下乃至溶媒の還流温度で、好ましくは室温
〜80℃付近の温度で、0.5〜20時間行われる。こ
の反応において使用される溶媒としては、例えばベンゼ
ン、トルエン等の芳香族炭化水素;テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類;アセトン、アセトニト
リル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等
の有機溶媒およびこれらの溶媒と水の混合溶媒が用いら
れる。
【0019】上記反応に用いられる塩基としては、たと
えばピリジン、トリエチルアミン、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナト
リウムエチレート、水素化ナトリウム等が用いられる。
脱ハロゲン化水素剤を化合物(II)に対して1〜3当
量、好ましくは1〜1.5当量用いることにより、反応
を高収率で行うことができる。
【0020】また、反応を2層系中で行う場合は、テト
ラメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモ
ニウムブロマイド、ベンジルトリブチルアンモニウムブ
ロマイド等の四級アンモニウム塩、テトラフエニルホス
ホニウムブロマイド等の四級ホスホニウム塩等の相間移
動触媒を化合物(III)に対して1〜50重量%、好ま
しくは5〜30重量%用いて行われる。反応終了後は、
反応混合物を水中にあけ有機溶媒で抽出、再結晶、カラ
ムクロマト等の常法に従って処理することにより、本発
明化合物を単離することができる。
【0021】本発明の上記一般式(I)で表される本発
明化合物は、除草活性が著しく高いので少量の使用で極
めて優れた除草効果を示すとともに、栽培作物に対して
良好な選択性を有しており、農業上有用な除草剤となり
得る。
【0022】本発明化合物は、水田及び畑地に生育する
発生前から生育期までの諸雑草を防除できる。例えば、
ノビエ、タマガヤツリ、コナギ、アゼナ、ミゾハコベ、
キカシグサ、ホタルイ、マツバイ等の水田の狭葉及び広
葉雑草や、メヒシバ、エノコログサ、オヒシバ、スズメ
ノヒエ、スズメノテツポウ、ハコベ、タデ類、ヒユ類、
イチビ、シロザ、アメリカキンコジカ、オナモミ、ブタ
クサ、ナズナ、タネツケバナ、センダングサ、ヤエムグ
ラ、ソバカズラ等の畑地の狭葉及び広葉雑草を防除する
事ができる。更に、水田、畑地のみならず、果樹園、桑
園、非農耕地においても使用する事ができる。
【0023】特に本発明化合物は、畑地に生育する広葉
雑草に強い除草活性を示す。例えば畑地における茎葉処
理で、アオビユ、スベリヒユ、オナモミ、センダング
サ、ブタクサ、アレチウリ、コアカザ、シロザ、サナエ
タデ、オオイヌタデ、ハコベ、ナズナ、ミミナグサ、シ
ロバナチヨウセンアサガオ、アメリカツノクサネム、エ
ビスグサ、マルバアサガオ、イヌホウズキ、ワルナス
ビ、ホトケノザ、オオバコ、イチビ、アメリカキンコジ
カ、カタバミ、ヤエムグラ、ソバカズラ、イヌノフグ
リ、ポピー等の雑草に優れた除草効果を示す、しかも本
発明化合物は栽培作物に選択性を有し、特にイネ、トウ
モロコシ、コムギ、オオムギ、ソルガム、サトウキビ等
の禾本科作物とダイズ等の広葉作物に実用上問題となる
薬害を与えない。
【0024】本発明化合物を実際に除草剤として使用す
る場合には、担体もしくは希釈剤、添加剤および補助剤
等と公知の手法で混合して、通常農薬として用いられて
いる製剤形態、例えば粉剤、粒剤、水和剤、乳剤、水溶
剤、フロアブル剤等に調製して使用される。また他の農
薬、例えば殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、植物生
育調節剤及び肥料、土壌改良剤等と混合または併用して
使用することができる。
【0025】特に他の除草剤と混合使用することによ
り、使用薬量を減少させまた省力化をもたらすのみなら
ず、両薬剤の共力作用による殺草スペクトラムの拡大並
びに相乗作用による一層高い効果も期待できる。
【0026】本発明除草剤の製剤に際して用いられる担
体若しくは希釈剤としては、一般に使用される固体ない
しは液体の担体が挙げられる。固体担体としては、例え
ば、カオリナイト群、モンモリロナイト群、イライト群
あるいはポリゴロスカイト群等で代表されるクレー類、
詳しくはパイロフイライト、アタパルジャイト、セピオ
ライト、カオリナイト、ベントナイト、バーミキュライ
ト、雲母やタルク等;石膏、炭酸カルシウム、ドロマイ
ト、けいそう土、マグネシウム石灰、りん灰石、ゼオラ
イト、無水ケイ酸、合成ケイ酸カルシウム等のその他無
機物質;大豆粉、タバコ粉、クルミ粉、小麦粉、木粉、
でんぷん、結晶セルロース等の植物性有機物質;クマロ
ン樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂、ポリ塩化ビニル、
ポリアルキレングリコール、ケトン樹脂、エステルガ
ム、コーバルガム、ダンマルガム等の合成又は天然の高
分子化合物;カルナウバロウ、蜜ロウ等のワックス類あ
るいは尿素等が例示できる。
【0027】適当な液体担体としては、例えば、ケロシ
ン、鉱油、スピンドル油、ホワイトオイル等のパラフィ
ン系又はナフテン系炭化水素;キシレン、エチルベンゼ
ン、クメン、メチルナフタリン等の芳香族炭化水素;ト
リクロルエチレン、モノクロルベンゼン、オルトクロル
トルエン等の塩素化炭化水素;ジオキサン、テトラヒド
ロフランのようなエーテル類;アセトン、メチルエチル
ケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサンノン、ア
セトフェノン、イソホロン等のケトン類;酢酸エチル、
酢酸アミル、エチレングリコールアセテート、ジエチレ
ングリコールアセテート、マレイン酸ジブチル、コハク
酸ジエチル等のエステル類;メタノール、n−ヘキサノ
ール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、シ
クロヘキサノール、ベンジルアルコール等のアルコール
類;エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリ
コールフェニルエーテル、ジエチレングリコールエチル
エーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル等のエ
ーテルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド等の極性溶媒あるいは水等が挙げられる。
【0028】その他に本発明の化合物の乳化、分散、湿
潤、展着、拡展、結合、崩壊性調節、有効成分安定化、
流動性改良、防錆、凍結防止等の目的で界面性剤その他
の補助剤を使用することもできる。使用される界面活性
剤の例としては、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性
及び両性イオン性のいずれのものをも使用しうるが、通
常は非イオン性及び(又は)陰イオン性のものが使用さ
れる。
【0029】適当な非イオン性界面活性剤としては、例
えば、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、オ
レイルアルコール等の高級アルコールにエチレンオキシ
ドを重合付加させた化合物;イソオクチルフェノール、
ノニルフェノール等のアルキルフェノールにエチレンオ
キシドを重合付加させた化合物;ブチルナフトール、オ
クチルナフトール等のアルキルナフトールにエチレンオ
キシドを重合付加させた化合物;パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸にエチレンオキシド
を重合付加させた化合物;ソルビタン等の多価アルコー
ルの高級脂肪酸エステル及びそれにエチレンオキシドを
重合付加させた化合物、エチレンオキシドとプロピレン
オキシドをブロック重合付加させた化合物等が挙げられ
る。
【0030】適当な陰イオン性界面活性剤としては、例
えば、ラウリル硫酸ナトリウム、オレイルアルコール硫
酸エステルアミン塩等のアルキル硫酸エステル塩、スル
ホこはく酸ジオクチルエステルナトリウム、2−エチル
ヘキセンスルホン酸ナトリウム等のアルキルスルホン酸
塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム、メ
チレンビスナフタレンスルホン酸ナトリウム、リグニン
スルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム等のアリールスルホン酸塩等が挙げられる。
【0031】更に、本発明の除草剤には、製剤の性状を
改善し除草効果を高める目的で、カゼイン、ゼラチン、
アルブミン、ニカワ、アルギン酸ソーダ、カルボキシメ
チルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ポリビニルアルコール等の高分子化合物や
他の補助剤を併用することもできる。上記の担体及び種
々の補助剤は製剤の剤型、適用場面等を考慮して、目的
に応じてそれぞれ単独あるいは組み合わせて適宜使用さ
れる。
【0032】このようにして得られた各種製剤形におけ
る本発明化合物有効成分含有率は製剤形により種々変化
するものであるが、通常0.1〜99重量%が適当であ
り、好ましくは1〜80重量%最も適当である。水和剤
の場合は、例えば有効成分化合物を通常25〜90%含
有し、残部は固体担体及び分散湿潤剤であって、必要に
応じて保護コロイド剤、消泡剤等が加えられる。
【0033】粒剤の場合は、例えば有効成分化合物を通
常1〜35重量%含有し、残部は固体担体及び界面活性
剤等である。有効成分化合物は固体担体と均一に混合さ
れているか、あるいは固体担体の表面に均一に固着又は
吸着されており、粒の径は約0.2ないし1.5mmであ
る。乳剤の場合は、例えば有効成分化合物を通常5〜3
0重量%含有しており、これに約5ないし20重量%の
乳化剤が含まれ、残部は液体担体であり、必要に応じて
展着剤及び防錆剤等が加えられる。フロアブル剤の場合
は、例えば有効成分化合物を通常5〜50重量%含有し
ており、これに3ないし10重量%の分散湿潤剤が含ま
れ、残部は水であり必要に応じて保護コロイド剤、防腐
剤、消泡剤等が加えられる。
【0034】本発明のジフェニルチオエーテル誘導体
は、前記一般式(I)の化合物のまま、あるいは上述し
た様な任意の製剤形態で除草剤として使用することがで
きる。本発明の化合物及び除草剤は、水田及び畑地等の
農耕地並びに非農耕地に生育する、発生前から生育期ま
での諸雑草に施用できる。その施用量は一般式(I)で
表される化合物量(有効成分量)として1ha当たり、
0.1〜10,000g程度、好ましくは1〜5,00
0g程度であり、更に好ましくは、雑草発生前の施用
(土壌処理)では1ha当たり50〜2,000g程
度、雑草発生後の施用(茎葉処理)では1ha当たり1
〜5,000g程度である。またその施用量は、目的と
する雑草の種類、生育段階、施用場所、施用時期、天候
等によって適宜に選択変更できる。
【0035】
【実施例】次に本発明化合物の合成例について述べる。 実施例1 (1)2−クロロ−4−トリフルオロメチルベンゼンチ
オールの製造 氷5.4gに濃塩酸5.4mlを加え、0℃で2−クロロ
−4−トリフルオロメチルアニリン5.28g(0.0
27mol)を加え、更に亜硝酸ナトリウム2.0g
(0.029mol)の水溶液4.5mlを反応液を0℃以
下に保ちながら滴下した。30分撹拌したのち、ジチオ
炭酸−0−エチルカリウム5.12g(0.032mol)
の水溶液6.5mlを室温で滴下し、2時間撹拌した。
【0036】得られた反応液を氷にあけ、エーテルで抽
出し、エーテル層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、溶媒を留去して、2−クロロ−4−トリフルオ
ロメチル−エトキシカルボニルベンゼンチオールの粗生
成物8gを得た。これをメタノール25mlに溶かして、
0℃で水酸化ナトリウム4.32g(0.108mol)の
水溶液4.32mlを滴下し、30分撹拌した。反応液を
水にあけ、エーテルで抽出し、水層を濃塩酸で酸性にし
て、エーテルで抽出し、エーテル層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、溶媒を留去して、目的の2−クロロ−4−
トリフルオロメチルベンゼンチオール2.9g(収率5
1%)を得た。
【0037】(2)メチル O−メトキシカルボニルメ
チル 5−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニルチオ)−2−ニトロベンゾヒドロキシメート(化合
物No.2)の製造 上記(1)で得られた2−クロロ−4−トリフルオロメ
チルベンゼンチオール0.41g(1.93mmol)のジ
メチルスルホキシド溶液(5ml)に炭酸カリウム0.2
7g(1.93mmol)とメチル O−メトキシカルボニ
ルメチル 3−フルオロ−5−ニトロベンゾヒドロキシ
メート0.55g(1.93mmol)を加え、70℃で2
時間撹拌した。
【0038】反応液を氷にあけ、酢酸エチルで抽出し、
酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、溶媒を留去し、粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチ
ル=4/l)で精製して目的のメチル O−メトキシカ
ルボニルメチル−5−(2−クロロ−4−トリフルオロ
メチルフェニルチオ)−2−ニトロベンゾヒドロキシメ
ート(化合物No.2)0.5g(収率54%)を得
た。
【0039】上記実施例1と同様な手法で合成された本
発明のジフェニルチオエーテル誘導体を第1表に、それ
らのNMRデータを第2表に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】次に、本発明の化合物を用いた除草剤の製
剤例の数態様を示す。なお、下記製剤例中の「部」は重
量基準である。製剤例1(粒剤) 化合物No.2 5部 ベントナイト 50部 タルク 42部 リグニンスルホン酸ソーダ 2部 ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル 1部 以上を充分に混合した後、適量の水を加えて混練し、押
し出し造粒機を用いて造粒して粒剤100部を得た。
【0045】製剤例2(水和剤) 化合物No.2 20部 ケイソウ土 73部 リグニンスルホン酸カルシウム 5部 アルキルナフタレンスルホン酸ホルマリン宿合物 2部 以上を混合し、ジェットミルで粉砕して水和剤100部
を得た。
【0046】製剤例3(乳剤) 化合物No.2 30部 キシレン 55部 シクロヘキサノン 10部 ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 3部 ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル 2部 以上を均一に混合溶解して乳剤100部を得た。
【0047】製剤例4(フロアブル剤) 化合物No.2 30部 スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩 2部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 3部 消泡剤 1部 プロピレングリコール 5部 水 59部 以上を湿式ボールミルで均一に粉砕混合し、フロアブル
剤100部を得た。上述の製剤例に準じて本発明の化合
物を用いた除草剤がそれぞれ製剤できる。
【0048】試験例1(茎葉処理) 角型ポット(30×30×9cm)に畑地土壌をつめ、
第3表に示す各種作物及び各種雑草種子を一定量づつ播
種し、各植物が1.5〜3葉期(播種後18日目)にな
るまで温室内で生育させた。第3表に示した本発明化合
物は、製剤例2に従って水和剤に調整し、その所定量を
第3表に示した有効成分量になるように、水(tween2
0 0.2%含有)に溶解し、その溶液を500l/ha相
当の散布水量になるように茎葉にむらなく散布した。
【0049】薬剤散布を行ってから21日後に、各雑草
への除草効果及び各作物の薬害程度を、下記の基準に従
って判別し、その結果第3表に示した。 除草効果:0〜100の百分率 100…無処理区に対する殺草率が100%(枯死) 0…無処理区に対する殺草率が0%(効果なし) 薬害:0〜100の百分率 100…無処理区に対する薬害率100%(枯死) 0…無処理区に対する殺草率0%(薬害なし)
【0050】
【表5】
【0051】
【発明の効果】本発明の新規ジフェニルチオエーテル誘
導体は、上記試験結果から明らかなように、極めて高い
除草活性を示すと共に、作物に対する薬害を実質的に示
さず、実用的に優れた除草剤ということができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 213/70 6701−4C (72)発明者 川口 真二 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社筑波総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I): 【化1】 〔但し式中、ZはC−XまたはNを示し、Rはハロゲン
    原子、ハロアルキル基を示し、Jは基−C(OCH3)=
    NO−またはOを示し、R1は水素原子または低級アル
    キル基を示し、R2は水素原子、低級アルキル基、低級
    アルケニル基、低級アルキニル基または農学的可溶性塩
    イオンを示し、nは0〜3の整数を示し、Xは水素原子
    またはハロゲン原子を示す。〕で表されるジフェニルチ
    オエーテル誘導体。
  2. 【請求項2】 下記一般式(I): 【化2】 〔但し式中、ZはC−XまたはNを示し、Rはハロゲン
    原子、ハロアルキル基を示し、Jは基−C(OCH3)=
    NO−またはOを示し、R1は水素原子または低級アル
    キル基を示し、R2は水素原子、低級アルキル基、低級
    アルケニル基、低級アルキニル基または農学的可溶性塩
    イオンを示し、nは0〜3の整数を示し、Xは水素原子
    またはハロゲン原子を示す。〕で表されるジフェニルチ
    オエーテル誘導体を有効成分として含有する除草剤。
JP17276291A 1991-07-12 1991-07-12 チオエーテル誘導体及びそれを有効成分とする除草剤 Pending JPH0525120A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17276291A JPH0525120A (ja) 1991-07-12 1991-07-12 チオエーテル誘導体及びそれを有効成分とする除草剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17276291A JPH0525120A (ja) 1991-07-12 1991-07-12 チオエーテル誘導体及びそれを有効成分とする除草剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0525120A true JPH0525120A (ja) 1993-02-02

Family

ID=15947868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17276291A Pending JPH0525120A (ja) 1991-07-12 1991-07-12 チオエーテル誘導体及びそれを有効成分とする除草剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0525120A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2905982B2 (ja) 複素環含有フェニルピラゾール誘導体又はその塩類及びその製造方法並びに除草剤
JPH0632785A (ja) スルファモイルトリアゾール誘導体及びそれを有効成分とする殺菌剤
JPH0525120A (ja) チオエーテル誘導体及びそれを有効成分とする除草剤
JPH0649041A (ja) カルバモイルトリアゾール誘導体、それを有効成分とする除草剤およびその製造方法
JPS63166808A (ja) 2−ニトロ−5−(置換フエノキシ)ベンゾヒドロキシム酸誘導体系除草剤
JP3590148B2 (ja) 水田用除草剤組成物
JPH04334372A (ja) 新規な3−置換−3−アミノ−2−ピリミジニルチオプロパン酸誘導体およびそれを有効成分とする除草剤
JPS62201860A (ja) 2−ニトロ−5−(置換フエノキシ)ベンゾヒドロキシム酸誘導体及びそれを有効成分とする除草剤
JPS63313758A (ja) 新規なジフエニルエ−テル誘導体
JPH02142785A (ja) 5−アミノ−4−クロロ−1−ピリジルピラゾール誘導体
JPH0676387B2 (ja) ピラゾ−ル誘導体および除草剤
JPH0710840A (ja) スルフィド誘導体、それを有効成分とする殺菌剤およびその中間体
JPH0532641A (ja) メルカプトトリアジン誘導体及びそれを有効成分とする除草剤
JPH0525109A (ja) 新規なアトロ乳酸誘導体及びそれを有効成分とする除草剤
JPH01226864A (ja) ジフエニルエーテル誘導体
JPH05148235A (ja) 新規なフエノキシプロピオン酸エステル誘導体及びそれを有効成分とする除草剤
JPH06329642A (ja) スルホニルウレア誘導体およびそれを有効成分とする除草剤
JPH06256113A (ja) 除草剤組成物
JPH06329690A (ja) ピリミジン誘導体およびそれを有効成分とする除草剤
JPH02262572A (ja) 置換フエニルカーバメート誘導体及びそれを有効成分とする除草剤
JPH054973A (ja) 2−ピリミジニルオキシウレア誘導体及びそれを有効成分とする除草剤
JPS63215605A (ja) 2−ニトロ−5−(置換フエノキシ)ベンゾヒドロキシム酸誘導体を有効成分とする除草剤
JPH01268607A (ja) 2−ニトロ−5−(置換ピリジルオキシ)ベンゾヒドロキシム酸誘導体系除草剤
JPS63166856A (ja) 2−ニトロ−5−(置換フエノキシ)ベンゾヒドロキシム酸誘導体及びその除草剤
JPH01226865A (ja) ジフエニルエーテル誘導体