JPH05249614A - 写真印画紙用支持体 - Google Patents

写真印画紙用支持体

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JPH05249614A
JPH05249614A JP5150492A JP5150492A JPH05249614A JP H05249614 A JPH05249614 A JP H05249614A JP 5150492 A JP5150492 A JP 5150492A JP 5150492 A JP5150492 A JP 5150492A JP H05249614 A JPH05249614 A JP H05249614A
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JP
Japan
Prior art keywords
paper
starch
printing paper
base
photographic printing
Prior art date
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Pending
Application number
JP5150492A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruko Soma
治子 相馬
Masahiro Kamiya
昌博 神谷
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05249614A publication Critical patent/JPH05249614A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 端部切断面からの現像処理液の浸透を抑制
し、かつ表面平滑性の優れた写真印画紙を製造するのに
好適な写真印画紙用支持体を提供する。 【構成】 写真印画紙用支持体のシート状基体用原紙と
して、濃度5%(重量)の時に、30℃の温度において
1000センチポイズ以下の粘度を示すカチオン化澱粉
と、弱酸性乃至弱アルカリ性のpH領域で効果を有するサ
イズ剤とを含有するものを用い、この原紙の両面に、ポ
リオレフィン被覆層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真印画紙用支持体に関
するものである。更に詳しく述べるならば、本発明は、
端部切断面からの現像処理液の浸透(以下、へり浸みと
いう)を抑制することができ、かつ表面の平滑性が優れ
ている写真印画紙用支持体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、迅速な現像処理が可能な写真印画
紙に用いられる支持体として、紙などのようなシート基
材の両面に、ポリオレフィン樹脂を主成分として含む樹
脂被覆層を形成した耐水性支持体が実用化され、既に広
く普及している。
【0003】このような耐水性支持体は、表裏からの現
像処理液の浸透は防止されるが、しかし切断面からの浸
透を防止することができず、従って切断面から浸入した
現像処理液は現像処理後、加熱されたときあるいは経時
的に、変色し写真のエッヂ汚れを形成し、従って写真の
価値を低下させる。そこで、原紙にサイズ剤を含有させ
ることにより、切断面からの現像処理液の浸入(へり浸
み)を防ぐ方法がとられている。
【0004】このような目的に用いられるサイズ剤とし
ては、アルキルケテンダイマー系サイズ剤、あるいはカ
チオン性サイズ剤のように、サイズ効果の大きいものが
用いられるが、最小の添加量で十分なサイズ性を発揮さ
せるためには、サイズ剤と共に定着剤としてカチオン化
澱粉を含有させることが有効であることが知られてい
る。しかし、カチオン化澱粉は、通常パルプスラリーを
凝集する作用を有するため、サイズ効果が十分に発揮さ
れるものの、地合いが乱れ、原紙の表面平滑性が悪化す
る。
【0005】一般に市販されている写真印画紙として
は、マット面を有するもの、及び絹目状表面を有するも
のなどもあるが、平滑で光沢の高い表面を有するものが
最も多く使用されている。このような高光沢表面を有す
る印画紙を製造するために、樹脂被覆層の厚さを大きく
して、シート基体表面の樹脂被覆層表面に及ぼす影響を
小さくし、または消去すること、および樹脂被覆層を形
成する際に、樹脂被覆層に対する圧力を過大にしないこ
となどが試みられているが、実際には、上記手段の効果
は小さく、コスト上昇が大きいなどの欠点が知られてい
る。従って、原紙の表面は平滑であることが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の上
記問題点を解決するため、サイズ剤のサイズ効果を十分
に発揮させ、端部切断面からのへり浸みを抑制し、表面
平滑性に優れた写真印画紙を製造するのに好適な写真印
画紙用支持体を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、カチオン
化澱粉および、弱酸性乃至弱アルカリ性のpH領域の抄紙
系で効果を有するサイズ剤を含有した原紙について鋭意
研究した結果、濃度5%(重量)の時、30℃の温度に
おいて1000センチポイズ以下の粘度を示すカチオン
化澱粉を含有した原紙において上記サイズ剤のサイズ効
果が十分に発揮され、かつカチオン化澱粉によるパルプ
スラリーの凝集が少なくなることを見出し本発明を完成
した。
【0008】すなわち、本発明の写真印画紙用支持体
は、原紙からなるシート状基体と、その両面を被覆して
いるポリオレフィン被覆層とを有し、前記原紙が、濃度
5%、および30℃の温度において1000センチポイ
ズ以下の粘度を示すカチオン化澱粉と、弱酸性乃至弱ア
ルカリ性のpH領域の抄紙系で効果を有するサイズ剤とを
含有することを特徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明において、カチオン化澱粉の粘度とは、
東京計器B型粘度計LB形式により、回転数12r.p.m.
で、濃度5%(重量)、温度30℃において測定された
値である。カチオン化澱粉の粘度は、澱粉の種類、分子
量、分散性、蒸煮方法や蒸煮の程度、カチオン化変性の
条件等により変動する。
【0010】製紙用の澱粉材料を調製する場合、その使
用目的に合わせて蒸煮によって果粒を完全に破壊した
り、部分的な破壊に留めたりする。蒸煮の過程におい
て、澱粉の果粒は水を浸透し糊化温度で膨潤を始め、こ
のとき粘度は上昇する。更に蒸煮を続けると、膨潤した
澱粉果粒の破壊が始まるため、その粘度は低下する。
【0011】本発明において、カチオン化澱粉の粘度
を、濃度5%、温度30℃において1000センチポイ
ズ以下にするためには、あらかじめ酸加水分解により低
分子化した澱粉を使用する方法、蒸煮後に機械的シェア
を加え澱粉果粒を破壊した澱粉を使用する方法、および
スチームジェットのように高圧下で蒸煮した澱粉を用い
る方法などがあげられる。
【0012】本発明において使用されるカチオン化澱粉
としては、上記のようにして調製された澱粉とエチレン
イミンを反応させアミノエチル化澱粉としたもの、上記
澱粉とポリアルキレンポリアミンを反応させて得られた
もの、アルカリ性で上記澱粉と2−ジメチルアミノエチ
ルクロライドのようなハロゲン化アミンとを反応させて
得られるもの、アルカリ性で上記澱粉と2,3−エポキ
シプロピルトリメチルアンモニウムクロライドのような
第4級アンモニウムとを反応させて得られるもの等が例
示される。
【0013】本発明において、原紙中のカチオン化澱粉
の含有量は、パルプ絶乾重量に対し、0.1%〜5.0
%の範囲にあることが好ましい。
【0014】本発明において使用されるサイズ剤は、pH
5〜9の弱酸性乃至弱アルカリ性のpH領域の抄紙系で効
果を有するサイズ剤である。このようなサイズ剤として
は、高級有機ケテン二量体、置換環状ジカルボン酸無水
物、エポキシ化高級脂肪酸アミド等からなるサイズ剤、
あるいはアミド基含有カチオン性サイズ剤等が例示さ
れ、これらを単独または数種類のものを組み合わせて使
用することができる。
【0015】本発明において、原紙中のサイズ剤の添加
量は、パルプ絶乾重量に対し、0.1〜2.0%の範囲
にあることが好ましい。
【0016】本発明に用いられる原紙は、天然パルプ、
合成パルプ、天然パルプと合成パルプとの混合パルプ等
の、通常の写真印画紙の製造に用いられるパルプを用い
て製造することができる。一般には、針葉樹パルプ、広
葉樹パルプ、針葉樹広葉樹混合パルプ等を主成分とする
天然パルプが有利に用いられる。本発明の原紙には、上
記カチオン化澱粉、およびサイズ剤の他に、必要に応じ
てポリアミドポリアミンエピクロルヒドリンのような湿
潤紙力増強剤や、ポリアクリルアミドのような乾燥紙力
増強剤や、カブリ防止剤、顔料、染料、および歩留り向
上剤等の、通常抄紙で用いられる添加剤を含有させても
よい。
【0017】さらに、必要に応じて澱粉、ポリビニルア
ルコール、ゼラチン等による表面処理、および芒硝、塩
化ナトリウム、塩化アルミニウム等による帯電防止処理
を原紙上に施すことも可能である。
【0018】本発明に用いられるポリオレフィン樹脂と
しては、エチレン、およびプロピレン等のα−オレフィ
ンのホモポリマー、あるいはエチレン、およびα−オレ
フィンの2種以上の共重合体、およびエチレン、又はα
−オレフィンを主成分として、それと共重合可能な他の
ポリマー、例えば酢酸ビニル、塩化ビニル、などとの共
重合体、およびそれらの混合物が有利に用いられる。
【0019】また、ポリオレフィン樹脂に、酸化チタ
ン、アルミナ等の白色顔料、着色顔料、通常樹脂に混合
される安定剤、酸化防止剤、分散剤、滑剤等を必要に応
じ加えてもよい。
【0020】本発明の写真印画紙用支持体は、走行する
原紙上に加熱溶融したポリオレフィン樹脂をシート状に
流延するいわゆる押出コーティング法によって有利に製
造される。
【0021】本発明の写真印画紙用支持体は、カラー印
画紙、白黒印画紙、写植印画紙用紙、複写印画紙用紙な
どに使用される。
【0022】
【実施例】本発明を下記実施例により詳細に説明する
が、もちろん本発明の範囲はこれらの実施例に限定され
るものではない。なお実施例において「部」は、すべて
「重量部」である。
【0023】実施例1〜5および比較例1〜3 実施例1〜5、および比較例1〜3の各々において、水
温20℃でカナディアン・スタンダード・フリーネス3
00ccに叩解した晒広葉樹パルプ100部に対し、0.
4部のポリアクリルアミド(荒川化学製、商標:ポリス
トロン117)、1.0部の重曹、1.0部のアルキル
ケテンダイマー系サイズ剤(ディックハーキュレス社
製、商標:ハーコンW2)、および0.3部のポリアミ
ドポリアミンエピクロルヒドリン(ディックハーキュレ
ス社製、商標:カイメン557)を添加し、更に表1に
示す粘度を有するカチオン化澱粉を、表1に示す添加量
で添加し、得られたパルプスラリーから、手抄きにより
坪量150g/m2の原紙を製造した。
【0024】この紙にさらにサイズプレスとして、カル
ボキシル基変性PVAと、塩化ナトリウムとを2:1
(重量比)で水に溶解して調製された5%サイズ液を、
塗布量が30g/m2になるように塗布した後乾燥し、シー
ト状基体用原紙を製造した。
【0025】次に、上記原紙からなるシート状基体の両
面にコロナ放電処理を施し、その一方の面に、密度:
0.942、メルトインデックス:10の高密度ポリエ
チレンを330℃の温度において28μm の厚さに押し
出し被覆し、その他方の面に、高密度ポリエチレン(密
度:0.951、メルトインデックス:9)と低密度ポ
リエチレン(密度:0.918、メルトインデックス:
4)との等重量混合樹脂にアナターゼ二酸化チタンを1
0%含有させたものを、330℃の温度で35μm の厚
さに押し出し被覆し、この樹脂被覆層表面を鏡面を有す
るクーリングロールに押し当て、光沢面を有する写真印
画紙用支持体を作製した。
【0026】テスト 実施例1〜5及び比較例1〜3の各々において得られた
各写真印画紙用支持体について、へり浸み及び表面平滑
性をテストし評価した。各評価方法は下記の通りであ
る。
【0027】現像処理液のへり浸み:供試試料を自動現
像機(DURST PCP20) で現像し、試料の縁からの現像処理
液の浸み込み幅を測定した。なお、現像処理は38℃で
3分間、定着は38℃で3分間、水洗は20℃で1分
間、乾燥は80℃で1分30秒行った。試料への浸み込
み幅が0.55mm以下であれば、実用上問題がない。
【0028】表面平滑性:写真印画紙用支持体試料表面
の、波長1〜12.5mmにおけるパワースペクトルの積
分値(PY値)で評価した。このPY値は、フィルム厚
さ計を用いて、写真印画紙用支持体の厚さムラを連続的
に測定し、得られた測定信号値を周波数解析機を用いて
解析することにより得られた。この場合、PY値は電圧
(Vrms) 値として表され、数値の小さいほうが写真印画
紙用支持体の厚さのムラ(畝り)が小さく、均一で良好
な表面平滑性を有することを意味する。
【0029】PY値の測定法は下記の通りである。サン
プルを30cm(MD方向)×5cm(CD方向)に採取
し、フィルム厚さ計(アンリツ製)でサンプルの厚さム
ラを測定し、得られた測定信号を周波数解析機(小野測
器製)で解析した。フィルム厚さ計と測定条件の詳細は
次の通りである。
【0030】 フィルム送り装置……サンプル送りスピード:25mm/secにセット (アンリツ製) ボール:直径5mmの金属ボール 加 圧:36g/チップ マイクロメーター…… 商標: K-306C(同上)…感度レンジ:±50μm レコーダー…… 商標: K-310B(同上)…感度レンジ:0.5V/cm
【0031】また、周波数解析器と解析条件は次の通り
である。 周波数解析器:CF−940(商標、小野測器製) 入力信号 DC5V、1K(1,024点)/dual
【0032】測定結果を表1に示す。
【表1】
【0033】表1から明らかなように、本発明に係る実
施例1〜5の写真印画紙用支持体は、いづれもへり浸み
の幅が小さく、かつ表面平滑性が良好であった。これに
対して比較例1〜3のものは、上記性能のいずれかにお
いて劣るものであった。
【0034】
【発明の効果】本発明の写真印画紙用支持体は、端部切
断面からの現像処理液の浸透を抑制し、かつ表面平滑性
の優れた写真印画紙の製造を可能にするものであり、産
業上極めて有用なものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 17/28

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙からなるシート状基体と、その両面
    を被覆しているポリオレフィン被覆層とを有し、前記原
    紙が、濃度5%(重量)および温度30℃において10
    00センチポイズ以下の粘度を示すカチオン化澱粉と、
    弱酸性乃至弱アルカリ性のpH領域における抄紙系で効果
    を有するサイズ剤とを含有することを特徴とする写真印
    画紙用支持体。
JP5150492A 1992-03-10 1992-03-10 写真印画紙用支持体 Pending JPH05249614A (ja)

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JP5150492A JPH05249614A (ja) 1992-03-10 1992-03-10 写真印画紙用支持体

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JP5150492A JPH05249614A (ja) 1992-03-10 1992-03-10 写真印画紙用支持体

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JPH05249614A true JPH05249614A (ja) 1993-09-28

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JP (1) JPH05249614A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0697622A1 (de) * 1994-08-16 1996-02-21 FELIX SCHOELLER JR. FOTO- UND SPEZIALPAPIERE GmbH & Co. KG. Basispapier für fotografische Schichtträger
WO2008037844A1 (en) * 2006-09-25 2008-04-03 Valtion Teknillinen Tutkimuskeskus Coated paper or board product and process for the preparation thereof

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0697622A1 (de) * 1994-08-16 1996-02-21 FELIX SCHOELLER JR. FOTO- UND SPEZIALPAPIERE GmbH & Co. KG. Basispapier für fotografische Schichtträger
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