JPH05249493A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH05249493A
JPH05249493A JP8453892A JP8453892A JPH05249493A JP H05249493 A JPH05249493 A JP H05249493A JP 8453892 A JP8453892 A JP 8453892A JP 8453892 A JP8453892 A JP 8453892A JP H05249493 A JPH05249493 A JP H05249493A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アクティブマトリクス型液晶表示装置に組み
込まれる薄膜トランジスタの保護構造を改良し信頼性を
向上させる。 【構成】 液晶表示装置は下部基板1と上部基板とを貼
り合わせ液晶を挟持した構造を有する。下部基板1の表
面にはマトリクス状に配列された画素電極15とこの画
素電極を駆動する薄膜画素トランジスタ12とからなる
表示部と、この表示部に接続されており且つ薄膜トラン
ジスタ3,4等で構成された水平駆動回路部及び垂直駆
動回路部とが形成されている。表示部、水平駆動回路部
及び垂直駆動回路部に含まれる薄膜トランジスタ3,
4,12の上部と配線部8の上部のみに窒化シリコン保
護膜10を設けている。かかる構成により、薄膜トラン
ジスタの電気特性劣化を防止できるとともに金属配線8
の腐蝕断線を防止する事ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアクティブマトリクス型
の液晶表示装置に関し、特に多結晶シリコン等からなる
薄膜トランジスタを基板上に集積形成して表示部及び周
辺回路部を一体的に構成したモノリシック型の液晶表示
装置に関する。さらに詳しくは、薄膜トランジスタのパ
ッシベーション構造に関する。
【0002】
【従来の技術】モノリシック型の液晶表示装置では、一
般に薄膜トランジスタは多結晶シリコンから構成されて
おり結晶粒界を含んでいる。この結晶粒界ではトラップ
準位が多い為キャリアの捕獲が起る。この捕獲によって
粒界は帯電しキャリアの伝導を妨げる様な障壁ポテンシ
ャルが形成される。この為多結晶内でのキャリア移動度
は低く十分なオン電流が得られない。又、結晶粒界での
トラップ準位を介してキャリアの発生/再結合が生じる
ので多結晶シリコントランジスタのリーク電流は高い。
【0003】従来から多結晶シリコントランジスタの電
気特性を改善する為に水素化処理が行なわれている。水
素化処理によって導入された水素原子は結晶粒界に拡散
しダングリングボンドと結合する為、トラップ密度は小
さくなり障壁ポテンシャルが低くなる。この為多結晶シ
リコントランジスタ内でのキャリア移動度が高くなりオ
ン電流を増加できる。又トラップ準位が減少する事によ
りリーク電流を抑制できる。さらには、導入された水素
原子の一部は多結晶シリコンとゲート酸化膜の境界にあ
る界面準位とも結合するので、トランジスタの閾値電圧
を低くできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、水素化処理は
窒化シリコンからなるパッシベーション膜を利用して行
なわれる。窒化シリコンは大量の水素を含有しており好
適な水素供給源である。薄膜トランジスタを形成した後
窒化シリコン保護膜を成膜しアニールを行なう事によ
り、水素原子が拡散し多結晶シリコン薄膜中に導入でき
る。従来、水素化処理を行なった後窒化シリコン膜はそ
のままパッシベーションとして残されていた。しかしな
がら、窒化シリコン膜は残留応力が高く薄膜トランジス
タの電気特性例えば閾値電圧の変動をもたらすという欠
点があった。又、窒化シリコン保護膜の表面にポリイミ
ド等の液晶配向膜を直接成膜すると密着性が悪い為配向
膜の均一性が損なわれるという欠点があった。さらに
は、一対の基板を貼り合わせて液晶セルを組み立てる場
合窒化シリコン保護膜が残されていると十分な接着強度
が得られないという欠点があった。
【0005】かかる欠点を克服する為に、発明者は先に
出願された特願平3−226206号において水素化処
理を行なった後窒化シリコンパッシベーション膜を全面
的に除去するという対策を提案している。本発明の背景
を明らかにする為に、先願に開示された対策について図
13及び図14を参照し簡潔に説明する。図13はアク
ティブマトリクス型液晶表示装置の画素部を切り取って
示した部分断面図である。表示装置は下部基板101と
上部基板102を貼り合わせ、間に液晶層103を挟持
したパネル構造あるいはセル構造を有している。下部基
板101の表面には多結晶シリコン膜104がパタニン
グ形成されている。この多結晶シリコン膜104を用い
て画素トランジスタ105及び蓄積容量106が形成さ
れる。これらの画素トランジスタ105及び蓄積容量1
06は二酸化シリコン保護膜107あるいはPSGによ
って被覆されている。製造工程中においては、この二酸
化シリコン保護膜107あるいはPSGの上に窒化シリ
コン膜が成膜され水素化処理が行なわれる。導入された
水素原子は多結晶シリコン薄膜104にまで拡散する。
水素化処理が完了した後窒化シリコン膜は全面的に除去
される。従って、図13に示す完成品状態では窒化シリ
コン膜は含まれない。二酸化シリコン保護膜107ある
いはPSGの上に画素電極108を形成した後全面的に
配向膜109を堆積する。なお、画素トランジスタ10
5のドレイン領域はコンタクトホールを介して画素電極
108に接続されているとともに、そのソース領域はコ
ンタクトホールを介して金属配線110に接続されてい
る。
【0006】一方図14は同一の液晶表示装置から特に
周辺回路部分を切り取って示した部分断面図である。図
13に示す構造と共通の構成要素については共通の参照
番号を付して理解を容易にしている。周辺回路部は例え
ばNチャネル薄膜トランジスタ111及びPチャネル薄
膜トランジスタ112の対からなるCMOS構造を含ん
でいる。これらの薄膜トランジスタは同様に多結晶シリ
コン薄膜104の上に形成されている。又同様に二酸化
シリコン保護膜107あるいはPSGにより被覆されて
いる。製造工程中においては、水素化処理を行なう為に
二酸化シリコン保護膜107あるいはPSGの上に窒化
シリコン膜が成膜される。完成品状態では窒化シリコン
膜は全面的に除去される。この例では画素部あるいは表
示部に加えて周辺回路部も液晶セル内に組み込まれてい
る。この為、二酸化シリコン保護膜107あるいはPS
Gの表面に配向膜109が及んでいる。
【0007】水素化処理用の窒化シリコン膜を全面的に
除去する事により残留応力を軽減できるという利点が得
られる。又、二酸化シリコン保護膜107あるいはPS
Gの上に配向膜109を形成できるので密着性が良くな
るという利点が得られる。さらには、下部基板101の
表面は二酸化シリコン保護膜107あるいはPSGで被
覆されているので上部基板102との接着性が改善でき
るという利点がある。加えて、接着性に何ら問題がない
為、表示部に併せて周辺回路部も液晶セル内に組み込む
事ができ製造工程が簡略化されるとともに信頼性が向上
するという利点もある。
【0008】しかしながら、窒化シリコン膜を全面的に
除去した為に以下の問題点が発生した。まず第1に、図
13及び図14に示す様に水素化処理を施した後加わる
ストレスにより多結晶シリコン薄膜104に拡散した水
素原子が再び離脱しトランジスタの電気特性が劣化す
る。このストレスにはフォトレジストのアッシングやコ
ンタクトホールの形成処理等において発生するプラズマ
ダメージが含まれる。あるいは、ITO等からなる画素
電極のアニール処理中に発生する熱的なダメージが含ま
れる。
【0009】又第2の問題点として、図15に示す様に
アルミニウム等からなる金属配線110の腐蝕断線が発
生する。下部基板101の上にはゲート電極113等が
形成されており層間絶縁膜114により被覆されてい
る。その上には金属配線110がパタニング形成されて
いる。その上をPSG107等が被覆している。しかし
ながら、PSGはステップカバレッジが悪く段差部に亀
裂が生じる。この亀裂を介して矢印で示す様にエッチン
グ液が浸入し金属配線110を腐蝕して断線故障を招
く。このエッチング液は例えばコンタクトホールの形成
処理やITO等からなる画素電極のパタニング処理に用
いられるものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した様な窒化シリコ
ン膜を全面的に除去する事によって生じる弊害に鑑み、
本発明は薄膜トランジスタの保護構造を改良してアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置の信頼性を改善する事を
目的とする。本発明が対象とする液晶表示装置は、マト
リクス状に配列された画素電極とこの画素電極を駆動す
る薄膜トランジスタとらかなる表示部とこの表示部に接
続されており且つ薄膜トランジスタで構成された周辺回
路例えば水平駆動回路部及び垂直駆動回路部とが形成さ
れた下部基板あるいはアクティブマトリクス基板と、対
向電極を有し前記アクティブマトリクス基板に対向配置
された上部基板と、前記アクティブマトリクス基板と上
部基板との間に保持された液晶層とを備えている。かか
る構成を有する液晶表示装置において、表示部、水平駆
動回路部及び垂直駆動回路部に含まれる薄膜トランジス
タの上部と配線部のみに窒化シリコン系保護膜を選択的
に形成するという手段を講じた。
【0011】
【作用】本発明においては、部分的にではあるが窒化シ
リコン膜を除去しているので残留膜応力を軽減する事が
できる。又、薄膜トランジスタの上部には窒化シリコン
膜が選択的に残されているので後工程でプラズマダメー
ジや熱的ダメージ等のストレスを受けても水素離脱を抑
制する事ができ薄膜トランジスタの特性劣化を防止でき
る。さらに、配線部も選択的に窒化シリコン膜で被覆し
ているのでエッチング液の浸入等に起因する腐蝕断線を
防止する事ができる。
【0012】
【実施例】以下図面を参照して本発明の好適な実施例を
詳細に説明する。図1は本発明にかかる液晶表示装置に
用いられるアクティブマトリクス基板を示す模式的な断
面図である。図1のA部は周辺回路領域の断面構造を示
しており、同じくB部は画素領域の断面構造を示してい
る。図1のA部に示す様に、下部基板1の表面にはパタ
ニングされた第1多結晶シリコン膜あるいは第1ポリシ
リコン膜2が形成されている。これを用いて薄膜トラン
ジスタが構成される。この例では、周辺回路部例えば水
平駆動回路あるいは垂直駆動回路に含まれるCMOS構
造を示している。このCMOS構造はNチャネル薄膜ト
ランジスタ3とPチャネル薄膜トランジスタ4とからな
る。各トランジスタは三層構造を有するゲート絶縁膜5
の上にゲート電極6を備えている。ゲート電極6はパタ
ニングされた第2ポリシリコン膜からなる。なおゲート
絶縁膜5の三層構造はSiO2 /SiN/SiO2 から
なる。これらトランジスタ3,4の表面はPSG等から
なる層間絶縁膜7により被覆されている。層間絶縁膜7
の上にはアルミニウム等からなる金属配線8がパタニン
グされており層間絶縁膜7に形成されたコンタクトホー
ルを介して各トランジスタのソース領域やドレイン領域
に接続している。金属配線8を被覆する様にPSG等か
らなるパッシベーション膜9が全面的に被覆されてい
る。さらに、その上に窒化シリコン保護膜10が設けら
れている。最後にポリイミド等からなる配向膜11が表
面を覆っている。
【0013】窒化シリコン保護膜10は水素化処理に先
立って全面的に成膜される。水素化処理後所定の形状に
従ってパタニングされトランジスタ3,4及び金属配線
8の上部のみに残される。少なくとも、パタニングされ
た第1ポリシリコン膜2を含む様に窒化シリコン保護膜
10を残す事が好ましい。
【0014】図1のB部はアクティブマトリクス基板の
表示部を示しており、周辺回路部と共通の構成要素には
共通の参照番号を付して理解を容易にしている。下部基
板1の上にはNチャネル型の画素トランジスタ12と蓄
積容量13とが形成されている。層間絶縁膜7の上には
所定の形状にパタニングされた金属配線8が設けられて
いる。金属配線8は画素トランジスタ12のソース領域
と接続しており信号ラインを構成する。なお蓄積容量1
3の第2ポリシリコン膜14は画素トランジスタ12の
ゲート電極6と同一材料である。金属配線8はPSG等
からなるパッシベーション膜9により被覆されている。
その上にはITO等からなる画素電極15が形成されて
いる。画素電極15はコンタクトホールを介して画素ト
ランジスタ12のドレイン領域に接続されている。パッ
シベーション膜9の上には所定の形状にパタニングされ
た窒化シリコン保護膜10が残されている。この窒化シ
リコン保護膜10は画素トランジスタ12を被覆すると
ともに、信号ラインを構成する金属配線8を被覆してい
る。窒化シリコン保護膜10は水素化処理に先立って全
面的に成膜された後選択的にエッチング除去される。
【0015】図2は、図1に示すアクティブマトリクス
基板を用いて液晶表示装置を組み立てた例を示す模式的
な斜視図である。図示する液晶パネルあるいは液晶セル
は下部基板1と上部基板16とをスペーサ17を介して
互いに貼り合わせた構造を有しており、内部に液晶が充
填されている。下部基板1の表面には、前述した様に表
示部18と周辺回路部例えば水平駆動回路19及び垂直
駆動回路20が形成されている。窒化シリコン保護膜は
表示部18、水平駆動回路19、垂直駆動回路20に含
まれる薄膜トランジスタ及び金属配線のみを被覆してい
るので、下部基板1の周囲はPSG等からなるパッシベ
ーション膜が露出している。従って、下部基板1と上部
基板16の接着強度が保たれている。この為、表示部1
8に加えて水平駆動回路19や垂直駆動回路20を液晶
セル内に含ませる事ができ製造工程が簡略化できるとと
もに信頼性が向上する。なお図示しないが上部基板16
の内側表面には対向電極が形成されている。
【0016】図3は薄膜トランジスタのゲート電圧(V
GS)−ドレイン電流(IDS)特性を示すグラフであ
る。熱的ダメージが加えられた後の特性を示しており、
実線のカーブが窒化シリコン膜によって局部的に被覆さ
れている場合を示し、点線のカーブが被覆されていない
場合を示している。グラフから明らかな様に、窒化シリ
コン保護膜で被覆した場合には熱的ダメージを受けた後
にもトランジスタ特性は変動していない。これに対し
て、窒化シリコン保護膜で被覆されていない場合にはリ
ーク電流が増大している。熱的ダメージにより水素原子
の離脱が進み第1ポリシリコン膜中のトラップ密度が増
加した為と思われる。なおこのデータはソース/ドレイ
ン間電圧VDSを10Vに設定しチャネル長が5μmで
チャネル幅が3μmの薄膜トランジスタに対して測定し
たものである。
【0017】図4は同様にプラズマダメージが加えられ
た後のゲート電圧−ドレイン電流特性を表わしている。
実線で示した様に、窒化シリコン保護膜で被覆した場合
には特性変動がないのに対して、被覆されていない場合
には点線で示す様に閾値電圧がシフトしている。プラズ
マダメージにより第1ポリシリコン膜とゲート酸化膜の
境界にある界面準位に結合した水素原子が離脱した為と
思われる。
【0018】以下の表1はエッチング液の浸入により生
じる金属配線断線の発生確率を示したものである。
【表1】
【0019】表中、発明品はアルミニウム等の金属配線
を窒化シリコン保護膜で被覆したサンプルを示してお
り、比較品は窒化シリコン保護膜を全面的に除去したサ
ンプルである。なお、データはタイプA、タイプB及び
タイプCの3種類のアクティブマトリクス型液晶表示装
置に関し求めたものである。このデータを測定するに当
って、アルミ配線の幅が4μmに設定されたサンプルを
用い、第2ポリシリコン膜を乗り越える部分での断線を
電気的に検出した。表1から明らかな様に、比較品では
断線が多発するのに対して発明品では断線故障が皆無で
ある。
【0020】最後に図5ないし図12を参照して本発明
にかかるアクティブマトリクス基板の製造方法を説明す
る。以下の製造方法は表示部に関するものであるが周辺
回路部についても全く同一の製造プロセスにより加工さ
れる。まず、図5のプロセスフローチャートを参照して
第1ポリシリコン膜形成工程を説明する。最初に石英ガ
ラス等からなる下部基板51を用意する。次に、LPC
VD法を用いて第1ポリシリコン膜52を膜厚800オ
ングストロームで堆積する。続いてSi+ イオンを注入
する。このイオン注入は30keV の加速エネルギーでド
ーズ量を1×1015/cm2 に設定して行なった。さら
に、加速エネルギーを50keV に上げ1×1015/cm2
のドーズ量でイオン注入を続けた。この後620℃でア
ニールを行ないポリシリコン膜52内における固相成長
を促進させた。最後に、第1ポリシリコン膜をパタニン
グしトランジスタ活性領域53及び容量領域54を形成
した。
【0021】次に、図6を参照してゲート絶縁膜の形成
工程を説明する。活性領域53及び容量領域54の第1
ポリシリコン膜を熱酸化処理し500オングストローム
の膜厚を有する二酸化シリコン膜55を成膜した。続い
て、活性領域53をフォトレジスト56でマスクすると
ともにAs+ イオンを注入し容量領域54のみを選択的
に低抵抗化した。この時のイオン注入は30keV の加速
エネルギーでドーズ量を5×1014/cm2 に設定した。
最後に、熱酸化膜55の表面に対してLPCVD法を用
い300オングストロームの厚みでSiNゲート絶縁膜
57を薄く成膜した。この様にして積層型のゲート絶縁
膜が得られる。
【0022】次に図7を参照して第2ポリシリコン膜の
形成工程を説明する。まず下部基板51の全面に対して
LPCVD法により3500オングストロームの膜厚で
第2ポリシリコン膜58を堆積する。この上に重ねてP
SG膜(図示せず)を堆積し1000℃でアニールを行
なって燐を拡散させ第2ポリシリコン膜58の低抵抗化
を図る。この後PSG膜は除去される。続いて第2ポリ
シリコン膜のパタニングを行ない活性領域53の上には
ゲート絶縁膜59を介してゲート電極60を形成すると
ともに、容量領域54の上には誘電体膜61を介して蓄
積容量電極62を形成する。なおゲート絶縁膜59と誘
電体膜61は同一組成を有しており、前述した酸化膜5
5と窒化膜57の積層構造からなる。第2ポリシリコン
膜のパタニングはCF4 /O2 =95/5の混合ガスを
用いプラズマエッチングにより行なった。
【0023】次に、図8を参照してトランジスタチャネ
ル領域の形成工程を説明する。まず、ゲート電極60を
マスクにして自己整合的にAs+ イオンを注入しLDD
領域を形成する。このイオン注入は160keV の加速エ
ネルギーを用い1×1013/cm2 のドーズ量で行なっ
た。次に、ゲート電極60の表面及び側面に酸化膜63
を形成した後、As+ イオンを自己整合的に活性領域5
3に注入してNチャネル領域を形成した。この時のイオ
ン注入は140keV の加速エネルギーを用い2×1015
/cm2 のドーズ量で行なった。続いてB+ イオンの注入
を行ない別にPチャネル領域を形成する。この時のイオ
ン注入は30keV の加速エネルギーを用い2×1015
cm2 のドーズ量で行なった。なお、Pチャネル領域を形
成する場合には、先に形成されたNチャネルトランジス
タ64及び蓄積容量65をフォトレジスト66によりマ
スクして行なう。
【0024】次に図9を参照して金属配線形成工程を説
明する。まず、石英基板51の表面に対して層間絶縁膜
67を全面的に堆積し画素トランジスタ64及び蓄積容
量65を被覆する。この層間絶縁膜67は二層構造を有
しLPCVD法によりPSGを5000オングストロー
ム堆積し続けてSiO2 を1000オングストロームの
膜厚で堆積する。続いて、層間絶縁膜67を選択的にエ
ッチングしトランジスタ64のソース領域に連通する第
1コンタクトホール68を形成する。このエッチングは
HF/NH4 Fの混合溶液を用いてウェットエッチで行
なった。続いて、石英基板51の表面にAl/Si膜を
スパッタリングにより膜厚6000オングストロームで
成膜し第1コンタクトホール68を埋める。このAl/
Si膜69は金属アルミニウムに0.5%のシリコンが
添加されたものである。最後にAl/Si膜をパタニン
グし金属配線70を得る。このパタニングはH3 PO4
/H2 O=2/10の混合溶液を用いたウェットエッチ
ングにより行なった。
【0025】次に図10を参照して保護膜形成工程を説
明する。まず、石英基板51の表面全体にPSGからな
るパッシベーション膜71をLPCVD法により膜厚4
000オングストロームで堆積した。続いてPSGパッ
シベーション膜71の上に重ねて窒化シリコン保護膜7
2を全面的に堆積する。この成膜はPCVD法を用い4
000オングストロームの膜厚に設定した。この状態で
400℃程度のアニールを行ない、窒化シリコン膜72
に含有されている水素原子を活性領域53及び容量領域
54にまで拡散させ所謂水素化処理を行なった。最後
に、窒化シリコン膜72をエッチングし不要部分を除去
した。最終的に窒化シリコン膜72は画素トランジスタ
64及び金属配線70を被覆する様に残される。このエ
ッチングはCF4 /O2 =95/5の混合溶液を用いて
ウェットエッチにより行なった。
【0026】次に図11を参照して画素電極の形成工程
を説明する。まずPSGパッシベーション膜71、層間
絶縁膜67及びゲート絶縁膜59を重ねて選択エッチン
グし第2コンタクトホール73を形成する。このエッチ
ングはHF/NH4 Fの混合溶液を用いてウェットエッ
チにより行なった。この時、金属配線70は窒化シリコ
ン保護膜72により被覆されているのでエッチング液の
腐蝕を受ける事はなかった。この様にして形成された第
2コンタクトホール73は画素トランジスタ64のドレ
イン領域に連通する。続いて石英基板51の表面にIT
O等からなる透明導電膜74を膜厚1400オングスト
ロームで成膜した。この時第2コンタクトホール73は
導電膜材料で埋められる。最後に、透明導電膜をパタニ
ングし画素電極75を得る。この時のパタニングはHC
l:H2 O:NO3 =300:300:50の混合溶液
を用いウェットエッチングにより行なった。
【0027】最後に図12を参照してアニール処理工程
を説明する。水素ガスをアルゴンガスで希尺した雰囲気
中において400℃で3時間加熱処理を施しITOから
なる画素電極75の低抵抗化を行なった。この時、窒化
シリコン膜72から再び水素原子が拡散し水素化処理が
確実なものとなる。この発明では窒化シリコン膜72が
残されているので一端拡散した水素原子の離脱は抑制さ
れる。最後に基板51の表面をポリイミドからなる配向
膜76で全面的に被覆しラビング処理を行なってアクテ
ィブマトリクス基板を完成する。
【0028】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば薄膜ト
ランジスタで構成された周辺回路を内蔵するアクティブ
マトリクス型液晶表示装置において、周辺回路を液晶セ
ルの中に配置するとともに窒化シリコン保護膜を薄膜ト
ランジスタの上部と金属配線の上のみに残す構造とし
た。この為多結晶シリコンで作製された薄膜トランジス
タを十分に水素化できるとともに水素原子の離脱を抑制
できるのでトランジスタの特性劣化が防げるという効果
がある。又、金属配線の腐蝕断線を防ぐ事ができるので
トランジスタの長期安定性を確保できるという効果があ
る。又、不要な部分の窒化シリコン保護膜は除去される
為残留応力が軽減できるとともに、露出した下地のPS
Gパッシベーション膜を介して上下基板の貼り合わせが
行なえるので液晶セルを組み立てる際十分な接着強度が
保証できるという効果がある。以上により、ビューファ
インダ等に適用される小型のアクティブマトリクス液晶
表示装置の製造歩留りが全体的に向上するという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる液晶表示装置に組み込まれるア
クティブマトリクス基板の構造を示す模式的な断面図で
ある。
【図2】本発明にかかる液晶表示装置の全体的な構成を
示す斜視図である。
【図3】アクティブマトリクス基板に形成される薄膜ト
ランジスタの電気特性を示すグラフである。
【図4】同じく薄膜トランジスタの電気特性を示すグラ
フである。
【図5】本発明にかかるアクティブマトリクス基板の製
造工程図である。
【図6】同じくアクティブマトリクス基板の製造工程図
である。
【図7】同じくアクティブマトリクス基板の製造工程図
である。
【図8】同じくアクティブマトリクス基板の製造工程図
である。
【図9】同じくアクティブマトリクス基板の製造工程図
である。
【図10】同じくアクティブマトリクス基板の製造工程
図である。
【図11】同じくアクティブマトリクス基板の製造工程
図である。
【図12】同じくアクティブマトリクス基板の製造工程
図である。
【図13】先願にかかる液晶表示装置の構造を示す部分
断面図である。
【図14】同じく先願にかかる液晶表示装置の構造を示
す部分断面図である。
【図15】先願にかかる液晶表示装置の問題点を説明す
る為の模式図である。
【符号の説明】
1 下部基板 2 第1ポリシリコン膜 3 Nチャネルトランジスタ 4 Pチャネルトランジスタ 5 ゲート絶縁膜 6 ゲート電極 7 層間絶縁膜 8 金属配線 9 パッシベーション膜 10 窒化シリコン保護膜 11 配向膜 12 画素トランジスタ 13 蓄積容量 14 第2ポリシリコン膜 15 画素電極 16 上部基板 18 表示部 19 水平駆動回路 20 垂直駆動回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリクス状に配列された画素電極とこ
    の画素電極を駆動する薄膜トランジスタとからなる表示
    部と、この表示部に接続されており且つ薄膜トランジス
    タで構成された水平駆動回路部及び垂直駆動回路部とが
    形成されたアクティブマトリクス基板と、対向電極を有
    し前記アクティブマトリクス基板に対向配置された上部
    基板と、前記アクティブマトリクス基板と上部基板との
    間に保持された液晶層とを備え、前記表示部、水平駆動
    回路部及び垂直駆動回路部に含まれる薄膜トランジスタ
    の上部と配線部のみに窒化シリコン系保護膜を設けた事
    を特徴とする液晶表示装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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