JPH05248095A - テラス付き建物ユニットの吊り具取付け構造 - Google Patents

テラス付き建物ユニットの吊り具取付け構造

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JPH05248095A
JPH05248095A JP5082092A JP5082092A JPH05248095A JP H05248095 A JPH05248095 A JP H05248095A JP 5082092 A JP5082092 A JP 5082092A JP 5082092 A JP5082092 A JP 5082092A JP H05248095 A JPH05248095 A JP H05248095A
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terrace
building
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hanging
roof
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建設現場におけるプレハブ建物の建設作業を
簡略化できるテラス付き建物ユニットの吊り具取付け構
造の提供。 【構成】 テラス付き建物ユニットである屋根ユニット
11,12,13の立ち上がり58の内面、かつ当該各屋根ユニ
ット11,12,13の幅寸法内に吊り具である吊りボルト63
を螺合可能な吊り具取付部14を設ける。そして、吊り具
取付部14は、各屋根ユニット11,12,13の仕上げ未完部
分である立ち上がり部58の幅方向端縁において露出する
フレーム59に着脱可能に固定され、この固定部分は仕上
げ材である壁材に覆われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテラス付き建物ユニット
の吊り具取付け構造に係り、特にユニット工法で建設さ
れるプレハブ建物のテラス部分に利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、住宅等の建物建設には建設現場
での作業を簡略化し、工期の短縮とコストの低減を目的
とするユニット工法が多用されている。このユニット工
法は、例えば図5に示すように、プレハブ建物50を構成
する屋根ユニット51,52,53や居室ユニット54等の建物
ユニットを予め工場生産しておき、建設現場で各建物ユ
ニットを配列積層することにより建物建設を行うもので
ある。
【0003】図6にも示すように、屋根ユニット51,5
2,53はテラス付き建物ユニットであり、各々屋根部55
とテラス部56とから構成されている。テラス部56は、屋
根部55の桁行方向に形成された床部57と、床部57の桁行
方向端縁から立ち上がる立ち上がり部58とを含んで構成
されている。これらのような屋根ユニット51,52,53
は、互いに対称形状の屋根ユニット51,53を屋根ユニッ
ト52を挟んで隣接配置することにより、プレハブ建物50
の最上部に屋根とテラスとを形成するものである。
【0004】ここでいうテラスとは、地表面よりも高い
位置に形成された建物外部に露出する略平坦な床部と、
この床部の端縁から立ち上がる立ち上がり部とを含んで
構成されるものである。従って、テラス付き建物ユニッ
トとは、前述した屋根ユニット51,52,53以外にも、建
物最上部を略平坦に形成する屋上ユニットや、その一部
にバルコニが形成された居室ユニット等も含まれる。
【0005】このようなユニット工法では、分割生産さ
れた複数の建物ユニットを用いる関係上、建設現場で各
建物ユニット間の継ぎ目を覆う接続処理が行われる。例
えば屋根ユニット51,52,53においては、各々の継ぎ目
である立ち上がり部58の幅方向端縁からフレーム59が露
出した仕上げ未完状態で工場生産される。そして、建設
現場では隣合うフレーム59に亘って略平板状の壁材60
A,60Bや断面略コ字状の壁材60C等の仕上げ材60を付
設し、立ち上がり部58の表面が略平坦に形成される。
【0006】ところで、前述したユニット工法において
は、建設現場で各建物ユニットを所定位置に設置するた
めに、当該建物ユニットに吊り具を接続することにより
吊り込み設置することが多い。ここでいう吊り具とは、
図6に示すように、例えばクレーン61,クレーン61から
延びるワイヤ62,ワイヤ62の先端に接続可能な吊りボル
ト63等を含むものである。そして、屋根ユニット51,5
2,53においては、その四隅に吊り具である吊りボルト6
3が取付けられ、これにより吊り込み可能とされてい
る。
【0007】吊りボルト63は、屋根部55においては当該
屋根部55上に直立するように取付けられ、テラス部56に
おいては床部57の側端に設けられた着脱可能な吊り具取
付部64を介して取付けられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した屋
根ユニット51,52,53は、建設現場で吊り込み設置する
にあたって吊り具取付部64が当該屋根ユニット51,52,
53の平面形状輪郭から突出することになる。従って、各
屋根ユニット51,52,53を吊り具で隣接配置するにあた
っては、各々の吊り具取付部64が相互干渉するため、予
め定められた順序で吊り込み作業を行わなければならな
いという作業上の制約があった。
【0009】つまり、先に屋根ユニット51,53を吊り込
み設置すると、前記屋根ユニット51,53間の寸法が屋根
ユニット52の幅寸法分しかないため、吊り具取付部64が
幅寸法から突出する当該屋根ユニット52を吊り込み設置
できないことになる。このため、先ず屋根ユニット52が
所定位置に吊り込み設置され、当該屋根ユニット52から
吊り具取付部64を取り外し、次いで前記屋根ユニット52
の両側に屋根ユニット51,53が吊り込み設置される。従
って、建設現場が狭小敷地の場合には、各屋根ユニット
51,52,53を建設現場に搬入する段階から吊り込み順序
を考慮しなければならず、煩雑なものとなっていた。
【0010】しかも、このような順序で吊り込み作業を
行っても、後から設置される屋根ユニット51,53は吊り
具取付部64が屋根ユニット52へ干渉するため、その位置
決め等の必要があるため作業が一層煩雑になるという問
題があった。
【0011】すなわち、吊り込み設置される屋根ユニッ
ト51,53は、吊り具取付部64が干渉しないように屋根ユ
ニット52の幅方向に若干離れて仮載置し、吊り具取付部
64を取り外した後に幅方向に移動させて屋根ユニット52
に隣接配置する必要があり、煩雑なものとなっていた。
【0012】更に、このような作業はプレハブ建物50の
最上部において行われる高所作業となるため、その作業
性にも問題があった。
【0013】本発明の目的は、テラスが形成されたプレ
ハブ建物の建設作業を簡略化できるテラス付き建物ユニ
ットの吊り具取付け構造を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、プレハブ建物
のテラス部を形成するテラス付き建物ユニットを吊り込
むための吊り具を、当該テラス付き建物ユニットに接続
するテラス付き建物ユニットの吊り具取付け構造であっ
て、前記テラス部の立ち上がり部に着脱可能な吊り具取
付部を設け、前記吊り具取付部は前記テラス付き建物ユ
ニットの投影形状輪郭内に設けらたことを特徴とする。
【0015】ここで吊り具取付部としては、吊り具が接
続可能な既存の吊り具取付部等を固定ボルト等で着脱可
能に取付けておけば良く、立ち上がり部の内面,外面あ
るいは上面等に設けておけば良い。
【0016】また、前記吊り具取付部は隣接する他の建
物ユニットとの接続部分や、あるいは仕上げ未完部分に
設けられることが好ましい。
【0017】
【作用】このような本発明では、吊り具取付部がテラス
付き建物ユニットの幅寸法内に設けられているため、吊
り込み設置の際に隣接する他の建物ユニットに干渉しな
いことになる。従って、複数のテラス付き建物ユニット
を吊り具で隣接配置するにあたっては、当該テラス付き
建物ユニットを任意の順序で吊り込め設置できるため、
現場作業を簡略化できることになる。また、後から吊り
込み設置されるテラス付き建物ユニットの位置決め等の
作業が高所においても容易に行え、これらにより前記目
的が達成される。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1には、本発明に係る吊り具取付け構造10が
示されている。本実施例のテラス付き建物ユニットであ
る屋根ユニット11,12,13は、図5で示したプレハブ建
物50に適用されるものであり、その基本構成は従来の屋
根ユニット51,52,53と略同様とされている。
【0019】吊り具取付け構造10は、各立ち上がり部58
の内面に吊り具取付部14を設け、この吊り具取付部14に
吊り具である吊りボルト63を接続するものである。
【0020】図2及び図3に示すように、吊り具取付部
14は、前記立ち上がり部58の仕上げ未完部分であるフレ
ーム59に当接する当接面15と、この当接面15に連結され
て吊りボルト63が螺合可能なナット16とを含んで構成さ
れている。このような吊り具取付部14は、当接面15とナ
ット16の軸線とが略平行になるように形成されており、
前記当接面15を貫通する固定ボルト17がフレーム59に設
けられた固定ナット18に螺合されることで立ち上がり部
58に着脱可能に固定されている。
【0021】フレーム59は、前記取付け部材14の固定位
置に対応して当接板19が付設されている。当接板19は当
接面15と略同面積とされ、その裏側には固定ナット18が
固設されている。この当接板19は、フレーム59に形成さ
れた開口20に固定ナット18を挿入するように当該フレー
ム59に付設され、取付け部材14の固定強度を補うとと
も、固定ナット18を容易に固設するものである。
【0022】従って、吊り具である吊りボルト63は、当
接板19を介してフレーム59に固定された吊り具取付部14
に取付けられることにより、テラス付き建物ユニットで
ある屋根ユニット11,12,13に接続可能とされている。
【0023】仕上げ材60は、フレーム59の内面,外面を
覆う略平板状の壁材60A,60Bと、これらの壁材60A,
60Bに連続してフレーム59の上部を覆う断面略コ字状の
壁材60Cとを含み、その基本構成は従来のものと略同様
とされている。一方、本実施例の壁材60Aは、その裏側
に凹部21が形成されている。凹部21は、フレーム59に付
設された当接板19対応して形成されており、壁材60Aが
フレーム59に付設された際に当該壁材60Aが湾曲変形し
ないようにされている。
【0024】このような本実施例においては、屋根ユニ
ット11,12,13に吊り具取付部14を介して吊りボルト63
を接続する。そして、建設現場においては、各吊りボル
ト63にクレーンから延びるワイヤを連結し各屋根ユニッ
ト11,12,13の吊り込み作業を行う。先ず屋根ユニット
12を吊り込み設置し、次いで屋根ユニット11,13を吊り
込み設置し、各々隣接配置する。この際、各屋根ユニッ
ト11,12,13の吊り込み順序は任意であり、例えば前記
吊り込み作業の順序を逆に行っても良い。
【0025】次に、各屋根ユニット11,12,13は、吊り
ボルト17を緩めて吊り具取付部14を取り外し、図2に示
すように、互い隣接するフレーム59を仕上げ材60(壁材
60A,60B,60C)で覆う接続処理を施し、各立ち上が
り部58の表面を連続する略平坦に形成し、作業を完了す
る。
【0026】前述のような本実施例によれば、屋根ユニ
ット11,12,13は、立ち上がり部58に吊り具取付部14を
設けたことにより吊りボルト63が接続可能となり、従来
のテラス付き建物ユニットと略同様に吊り込み作業を行
うことができる。
【0027】一方、本実施例においては、吊り具取付部
14が立ち上がり部58の内面に設けられているため、当該
吊り具取付部14は屋根ユニット11,12,13の平面形状輪
郭から突出しない。従って、各屋根ユニット11,12,13
は、その吊り込み設置時に各吊り具取付部14が相互干渉
しないため任意の順序で行うことができ、従来に比較し
て作業上の制約が少ない。特に、建設現場が狭小敷地の
場合には、各屋根ユニット11,12,13の搬入順序等を考
慮する必要がなく、現場作業を簡略化できる。
【0028】また、本実施例のような順序で屋根ユニッ
ト11,12,13を吊り込み設置するにあたっては、後から
設置される屋根ユニット11,13をプレハブ建物50の最上
部に仮載置し、その後で屋根ユニット12に隣接するよう
に移動させて所定位置に位置決めする煩雑作業が不要と
なり、現場作業を簡略化することができる。
【0029】更に、吊り具取付部14は、立ち上がり部58
の未完部分であるフレーム59に着脱可能に固定されてい
るため、この固定部分は当該吊り具取付部14を取り外し
た後に各屋根ユニット11,12,13の接続処理を行うこと
で自動的に仕上げ材60に覆われる。従って、建設現場に
おいて、吊り具取付部14の固定部分に別途仕上げ処理を
行う必要がなく、現場作業を一層簡略化できる。
【0030】その上、フレーム59には当接板19が付設さ
れているため、各屋根ユニット11,12,13の吊り込み作
業時に作用する自重に対して充分な強度を有し、自己変
形等の虞れが少ない。
【0031】また、吊り具取付部14は、フレーム59から
着脱可能とされているため、仕上げ材60を付設すること
により各立ち上がり部58を略平坦に連結でき、その外観
性を良好にできる。この際、壁材60Aは、その裏側に凹
部21が形成されているため、当接板19により湾曲変形す
ることがなく、接続部分の平坦が長期間保持される。
【0032】なお、本発明は前述の実施例に限定される
ものではなく、本考案を達成できる範囲での改良,変形
等は本発明に含まれるものである。
【0033】例えば、前記実施例においては、吊り具取
付部14にナット16が設けられていたが、図4に示す吊り
具取付部14Aのように、当接面15Aにリング22を連結し
たものでも良い。このような吊り具取付部14Aによれ
ば、クレーンから延びるワイヤが直接的に連結できるた
め、吊りボルト63を省略できる。従って、吊り込み作業
に必要な部品を少数化できるとともに建設現場における
作業手順を省略でき、プレハブ建物50の建設コストを低
くすることができる。
【0034】また、吊り具取付部14は、立ち上がり部58
の内面に設けられていたが、立ち上がり部58の外面や上
面等に設けても良く、更にはテラス付き建物ユニットの
幅寸法内であれば側端に設けても良い。
【0035】その他、前記実施例においては、テラス付
き建物ユニットとしてプレハブ建物50の屋根と屋上テラ
スとを形成する屋根ユニット11,12,13が例示されてい
たが、例えば最上階以外に設置されるバルコニ付き居室
ユニットや、建物最上部を略平坦に形成する屋上ユニッ
トや、その一部にバルコニ等を形成した居室ユニットに
も適用できる。
【0036】また、前記実施例においては、本発明のテ
ラス付き建物ユニットの仕上げ未完部分としてフレーム
59の露出部分が例示されていたが、例えば柱や梁等の他
部材が接続される部分等、建設現場で仕上げ処理が行わ
れる部分に利用できる。
【0037】
【発明の効果】前述のような本発明によれば、建設現場
におけるプレハブ建物の建設作業を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体斜視図である。
【図2】前記実施例の要部を示す部分拡大斜視図であ
る。
【図3】前記実施例の要部を示す部分拡大断面図であ
る。
【図4】本発明の変形例を示す部分拡大断面図である。
【図5】プレハブ建物を示す全体斜視図である。
【図6】テラス付き建物ユニットを示す全体斜視図であ
る。
【符号の説明】
10 吊り具取付け構造 11,12,13,51,52,53テラス付き建物ユ
ニットである屋根ユニット 14 ,64 吊り具取付部 50 プレハブ建物 58 立ち上がり部 60 仕上げ材 60A,60B,60C 仕上げ材である壁材 61 吊り具であるクレーン 62 吊り具であるワイヤ 63 吊り具である吊りボルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレハブ建物のテラス部を形成するテラ
    ス付き建物ユニットを吊り込むための吊り具を、当該テ
    ラス付き建物ユニットに接続するテラス付き建物ユニッ
    トの吊り具取付け構造であって、前記テラス部の立ち上
    がり部に着脱可能な吊り具取付部を設け、前記吊り具取
    付部は前記テラス付き建物ユニットの投影形状輪郭内に
    設けらたことを特徴とするテラス付き建物ユニットの吊
    り具取付け構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したテラス付き建物ユニ
    ットの吊り具取付け構造において、前記吊り具取付部は
    隣接する他の建物ユニットとの接続部分に設けられたこ
    とを特徴とするテラス付き建物ユニットの吊り具取付け
    構造。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは請求項2に記載したテ
    ラス付き建物ユニットの吊り具取付け構造において、前
    記吊り具取付け部は仕上げ未完部分に設けられたことを
    特徴とするテラス付き建物ユニットの吊り具取付け構
    造。
JP5082092A 1992-03-09 1992-03-09 テラス付き建物ユニットの吊り具取付け構造 Expired - Lifetime JP2514765B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016009255A1 (en) 2014-07-14 2016-01-21 Illinois Tool Works Inc. Improvements relating to lifting of building units

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