JPH0524806B2 - - Google Patents

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JPH0524806B2
JPH0524806B2 JP29422085A JP29422085A JPH0524806B2 JP H0524806 B2 JPH0524806 B2 JP H0524806B2 JP 29422085 A JP29422085 A JP 29422085A JP 29422085 A JP29422085 A JP 29422085A JP H0524806 B2 JPH0524806 B2 JP H0524806B2
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Japan
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mold
cast
polymerizable monomer
thin film
mma
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Shigeru Yamaguchi
Osamu Nozawa
Shigeo Oonuma
Kazuyuki Myano
Satoshi Bando
Koji Arakawa
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はプラスチツク注型成型品の製造方法に
関する。近年充填材を含有するメチルメタクリレ
ート(以下メチルメタクリレートをMMAと略記
する。)を主成分とする重合性単量体あるいは不
飽和ポリエステル樹脂(以下不飽和ポリエステル
樹脂をUPと略記する。)の注型成形品は人造大理
石製品としての用途を拡大しつつある。人造大理
石製品にはカウンタートツプ、流し台、洗面化粧
台などのように平板状の基板に袖を有する形状の
ものが多い。本発明は充填材を含有するMMAを
主成分とする重合性単量体あるいはUPを鋳型内
で重合硬化させて、平板状の基板に袖を有する形
状で表面性に優れた注型成形品を製造する方法に
関する。
(従来の技術) プラスチツクス製品の注型成形は、他の成形方
法に比べて大がかりな装置を必要とせず操作も簡
単であるために、広く行なわれている。注型成形
は製品形状からふたつに大別することができる。
ひとつはアクリルシートのキヤスト成形のよう
に、単純な平板を注型成形するものであり、他の
ひとつは複雑な形状のものの注型成形で、一般に
異形注型と呼ばれるものである。このような異形
注型の中でも特に、流し台や浴槽、袖を有する天
板などのように、平板状の基板からなりその周囲
の一部または全部に袖を有する注型成形品は、需
要が多く工業的にも重要である。しかしこのよう
なものを平板と同じように注型成形すると、袖お
よびその近辺に不均一な表面を呈するいわゆる
“ひけ”の現象が発生する。ひけは、注型成形品
が重合硬化の途中で鋳型表面から離型して鋳型表
面の転写が不充分であるので、そうでない部分と
表面性が異なつて光沢などの外観が不均一な欠陥
となるものである。ひけを惹起する重合硬化途中
の離型は、重合収縮によつて生じるもので、重合
収縮率の大きいMMAを主成分とする重合性単量
体やUPの注型成形で発生し易く、重合収縮率が
特に大きいMMAを主成分とする重合性単量体の
場合に特に顕著で問題となつている。このような
ひけを防止する方法はいろいろと提案されてお
り、平板などの単純な形状の場合は、例えば2枚
のガラス板の間に柔らかいガスケツトをはさみ込
んだような鋳型を用い、重合収緒に応じてガラス
板が注型品との接着力で、柔らかいガスケツトを
押しつぶしながら互いに接近して、重合収縮を吸
収することで行つている。しかし前記の平板状の
基板に袖を有するような複雑な形状の注型成形品
の場合は、袖およびその近辺に発生するひけを防
止することが難しく種々の工夫がなされている。
その主なものとしては、鋳型のパーテイングラ
インにピストンとシリンダーの関係のような嵌合
機構を設けた特殊な鋳型を用いて硬化収縮を補償
する方法(Modern Plastics International,
1979年(11月)、20頁に記載)やひけを非使用
面のみに集中して使用面を活かす目的で、鋳型の
使用面を構成する部分のみを加熱して非使用面よ
り早く硬化させる方法(PLASTICS DESIGN&
PROCESSING、第15巻、1975年(11月)、19−
21頁に記載)非使用面を構成する鋳型の全面に
離型フイルムを貼つて常圧下または加圧下に硬化
させる方法(特開昭51−5383号明細書および特開
昭59−232813号明細書に記載)などをあげること
ができる。しかしは嵌合機構を備えた特殊な鋳
型を必要とすること、および鋳型の1方向の移動
のみでは移動方向に平行な面のひけを防止できな
いこと、は片面のみを加熱する特殊な装置が必
要なことは加圧装置と加圧に耐える強固な鋳型
を必要とし、離型フイルムは使い捨てなのでコス
ト高になることなどの欠点を有しており、しかも
これらの方法を用いてひけを防止できない場合も
多いのである。
充填材を含有した成形品は充填材が表面層に現
れるために、充填材を用いないものに比べ表面の
美しさ、深み感、光沢、耐蝕性、耐候性などが劣
るといわれている。充填材含有品のこのような表
面性を改良する方法として、ゲルコート法が知ら
れている。ゲルコートは多くのUPの成形品に採
用されているものであるが、成形品の表面に設け
られた通常1mm以下の薄膜層で、通常は充填材を
含有しないので成形品に美しさと深み感を与えて
高級感を醸し出し、耐薬品性や耐候性に優れたも
のを用いることによつて内部層を保護するもので
ある。ゲルコートの施工は注型成形の場合、鋳型
面に薄く塗布してそれがゲル化した時点で内部層
を注入して一体硬化させる。ゲルコート層は内部
層との接着力を高めるためと内部層との混合を防
ぐために、ゲルコート層がゲル化して未だ完全に
硬化しない間に内部層を注入するので、この名が
つけられたものである。しかしゲルコートは以上
に説明したように、塗布に余計な人手を要するこ
とと、それがゲル化するまで次の工程は進むこと
ができないために成形サイクルが長くなつて、成
形コストが高くなるという欠点を有している。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は以上に説明したように、高価な特殊鋳
型や特殊装置を必要とせず、簡単な鋳型を用い容
易な操作で迅速に安価に、平板状の基板に袖を有
する形状でひけがなく表面性に優れた異形注型品
を製造する方法を提供しようとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は上記方法について鋭意検討した結
果本発明をなすに至つた。すなわち充填材を含有
するMMAを主成分とする重合性単量体または
UPを鋳型内へ導入して硬化させて、平板状の基
板からなりその周囲の一部または全部に袖を有す
る注型成形品を製造するにあたり、予め鋳型面
に、少なくても充填材を含有するMMAを主成分
とする重合性単量体またはUPが硬化するまでの
間は、鋳型内に導入されたMMAを主成分とする
重合性単量体またはUPに、少なくとも鋳型面に
接触している面が溶解も膨潤もしない薄膜を存在
させておき、充填材を含有するMMAを主成分と
する重合性単量体またはUPを鋳型内に導入して
硬化させ該薄膜と一体化させると、ひけがなく表
面性に優れた注型成形品を、安価に容易な操作で
迅速に製造できることを見出し本発明を完成させ
たのである。
本発明でいうMMAを主成分とする重合性単量
体とは、MMA単独あるいはその50重量%未満を
他の重合性単量体で置換したものである。MMA
を置換する重合性単量体は、MMAと共重合し得
るものであれば特に制限はなく、そのようなもの
の例としてはアクリル酸、メタクリル酸、炭素数
1及至18個の1価アルコールとアクリル酸とのエ
ステル、炭素数2及至18個の1価アルコールとメ
タクリル酸とのエステル、アクリロニトリルやメ
タクリロニトリルなどのオレフイン系ニトリル、
アクリルアミドやメタクリルアミドなどのオレフ
イン系アミド、スチレンやα−メチルスチレンな
どの芳香族不飽和化合物、酢酸ビニルや安息香酸
ビニルなどのビニルエステルのような一官能性単
量体およびアクリル酸やメタクリル酸とエチレン
グリコールやポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサン
ジオール、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、テトラメチロールメタン、ペンタエ
リスリトール、ジペンタエリスリトールなどの多
価アルコールとのポリエステルやジビニルベンゼ
ンなどの多官能性単量体などをあげることができ
るが、これらに限定されるものではない。MMA
を置換する重合性単量体は、2種類以上混合して
用いられていてもかまわない。MMAを主成分と
する重合性単量体は、その一部をそれに可溶なポ
リマーで置換したシラツプであつてもかまわな
い。そのようなシラツプは例えばMMAを主成分
とする重合性単量体にポリマーを溶解したり、あ
るいはMMAを主成分とする重合性単量体を部分
重合して作ることができる。シラツプのポリマー
含有量は操作性の点から通常35重量%以下が望ま
しい。なおシラツプの場合も、ポリマーを全てモ
ノマーと仮定したMMAの含有量は50重量%以上
である。また不飽和ポリエステル樹脂は、無水マ
レイン酸やマレイン酸、フマル酸などの不飽和ジ
カルボン酸を含むポリカルボン酸成分がジオール
やトリオールなどの多価アルコール成分と反応し
た形の不飽和アルキツドをスチレンやMMAなど
の架橋モノマーに溶解したもので特に制限はな
く、普通の市販品を使うことができる。
本発明に用いられる充填材は、MMAを主成分
とする重合性単量体やUPに不溶でその硬化を妨
害しないものであれば特に制限はなく、一般に充
填材として使用されているものを使用することが
できる。そのような充填材の例としては水酸化ア
ルミニウム、酸化アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、珪酸カルシウム、アルミン酸カルシウム、硫
酸カルシウム、水酸化マグネシウム、シリカ、タ
ルク、クレー、ヒドロキシアパタイト、ウオラス
トナイト、ガラス、木材などの粉末をあげること
ができるがこれらに限定されるものではない。充
填材は2種類以上併用されていてもかまわない。
充填材の粒子径は200μm以下が適当で100μm以下
がより好ましい。充填材の添加量は混合物の総量
を基準にして10及至85重量%である。添加量が10
重量%未満であると添加効果が小さく、85重量%
を越えると系の粘度が高くなり過ぎて操作性が悪
くなるので好ましくない。
本発明のMMAを主成分とする重合性単量体ま
たはUPは、以上に説明した充填材の他に必要に
応じて、染顔料、短繊維、補強材、改質剤、安定
剤、重合開始剤、重合促進剤、重合調節剤、離型
剤、紫外線増感剤などを加えることも可能であ
る。
本発明の硬化方法には特に制限はなく、注型成
形一般に採用されているラジカル重合開始剤によ
る方法、加熱による方法、紫外線または放射線を
照射する方法など任意の方法を採用することがで
きるが、これらに限定されるものではない。
本発明の注型成形品は平板状の基板からなり、
その周囲の一部または全部に袖を有するものであ
る。ここでいう袖とは基板の一部を裏面側に折り
曲げたような構造の部分をいうのである。折り曲
げ角度については特に制限はないが、通常30及至
120度であつて90度近辺が最も一般的である。折
り曲げ部の曲率半径については特に制限はない
が、使い易さという点から表、裏面共に0及至30
mmが適当である。また袖は平面である必要はなく
曲面であつてもかまわない。従つて平板状の基板
の端部が一定または変化する曲率で裏面側に曲が
り込んでいるようなもの、あるいは裏面側に曲が
り込んだ部分が波状に屈曲しているようなものな
ども、本発明の袖に含まれるのである。また基板
と袖との境界線は直線である必要はなく、曲線で
あつてもかまわない。従つて周囲に折り下げを有
する円テーブルの折り下げのようなもの、あるい
は洗面化粧台のシンク部のようなものもこの範畴
に含まれる。なお袖は基板と同じ厚みである必要
はなく、袖自体も部分ごとに厚みを異にしてもか
まわない。ここでいう平板状の基板とは略々平板
状の板状部をいうのであつてその形には制限はな
い。例えば洗面化粧台の上面の平坦部や浴槽の周
囲の平坦部のような中心を欠いたドーナツ状であ
つてもかまわなく、その場合の周囲には外周ばか
りではなく内周も含まれる。また基板には補強な
どの目的でリブ、排水などの目的で溝のようなも
の、あるいはボスなどがあつてもかまわないし、
袖の取り付け部に水溜めのためなどのリブが設け
られていてもかまわない。このような水溜めリブ
の大きさ、形状についても特に制限はなく、使用
目的に応じて種々のものを設けることができる
が、高さは2及至15mm、幅は5〜15mmで各面の交
わりは曲率半径0.5及至10mmに丸められているも
のが使用上便利である。本発明は注型成形品全体
が平板状の基板と袖からなるものは勿論のこと、
注型成形品の一部に平板状の基板と袖からなる部
分があれば、適用されるのである。
本発明に使用される薄膜は、鋳型面上にあつて
鋳型内に導入されたMMAを主成分とする重合性
単量体やUPが硬化するまでの間、鋳型面に接し
た薄膜面がそれに溶解も膨潤もしないこと、およ
びMMAを主成分とする重合性単量体やUPの硬
化物と一体化して注型成形品の表面の一部もしく
は全部を構成することが要求される。このような
薄膜は一層の薄膜であつてもよいし、複層の薄膜
からなるラミネート品であつてもかまわない。注
型成形品の最外層表面を構成する薄膜の材質の例
としては特に制限はないが、一般的には美麗で光
沢があり、耐蝕性や耐候性に優れているものが望
ましい。そのようなものの例としては前述の
MMAを主成分とする重合性単量体の重合体やポ
リエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリウレタン、金属などをあ
げることができるがこれらに限定されるものでは
ない。薄膜とMMAを主成分とする重合性単量体
またはUPの硬化品との接着性が悪くて一体化し
ない場合は、薄膜面に予めプライマーを塗布して
おいたり、あるいは接着性のよい薄膜をラミネー
トしたりなどして接着性を改良することができ
る。接着性改良薄膜の例としてはMMAを主成分
とする重合性単量体の重合体、ポリスチレン、軟
質不飽和ポリエステル樹脂などをあげることがで
きるがこれらに限定されるものではない。また薄
膜がMMAを主成分とする重合性単量体または
UPに溶解または膨潤する場合は、薄膜の厚みを
大きくしたりあるいは薄膜にMMAを主成分とす
る重合性単量体またはUPを通さないバリアー層
を設けたりなどして、鋳型面に接触している薄膜
面の溶解や膨潤を防ぐことが可能である。そのよ
うなバリアー層の材質の例としてはポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリ塩
化ビニリデン、エチレンと酢酸ビニル共重合体の
鹸化物、金属などをあげることができるが、これ
らに限定されるものではない。なおラミネートの
場合は層間の接着のために、層間に接着剤層を有
していてもかまわない。薄膜の厚さに関しては特
に制限はないが、通常0.005及至2mmの範囲が好
ましい。鋳型面が1平面を折り曲げるだけで構成
できるような構造の場合は、平面状の薄膜であつ
ても鋳型面に浴わせて存在させることは容易であ
るが、そうでない場合は薄膜を予め真空成形や圧
空成形などで鋳型面に浴うように賦形してから使
用すると、しわの発生を防ぐことができて便利で
ある。またこのような場合は、鋳型面または鋳型
面と同じ形状の他の型に、ポリマー溶液を塗つて
乾燥させたりあるいはモノマーを塗つて重合硬化
させて、鋳型面に浴つた薄膜を形成することも可
能である。
本発明に使用される鋳型の材質に関しては特に
制限はない。鋳型の材質の例としては一般に使用
されているガラス、金属、樹脂、石膏などをあげ
ることができるが、これらに限定されるものでは
ない。鋳型の構造に関しても特に制限はなく、注
型成形品の表面を構成する鋳型面と裏面を構成す
る鋳型面とを、柔らかいガスケツトを介して合わ
せクランプで固定したような簡単な構造の安価な
もので充分である。ガスケツトの例としてはポリ
エチレン発泡体や軟質ポリ塩化ビニル、各種軟質
ゴムなどの丸棒や角棒、中空チユーブなどをあげ
ることができるが、これらに限定されるものでは
ない。なお鋳型面は通常はそのまま注型成形品表
面に転写されるので、表面性への要求性能が厳し
く、鏡面やなし地面それぞれに対応した鋳型が必
要で、またクロムメツキを施したりして鋳型コス
トは高価なものにならざるを得ないが、本発明に
よると薄膜面がそのまま注型成形品の表面になる
ので、鋳型の表面性への要求性能は厳しくなく、
またひとつの鋳型面で種々の表面性に対応するこ
とが可能となつて、鋳型コストは安価になるので
ある。また薄膜に予め模様を印刷しておけば、模
様つきの注型成形品を得ることも可能である。な
お薄膜は必要に応じて鋳型面の一部のみに存在さ
せておくことも可能である。
(効果) 本発明の方法による充填材を含有する異形注型
品は、性能面についていえば表面に強固に一体化
された薄膜層を有するので、そうでないものに比
べて表面の美しさ、深み感、光沢、耐蝕性、耐候
性などの表面性に優れたものとなる。また異形注
型品は表面にひけが発生してその商品価値を喪失
させるのであるが、本発明の方法によれば薄膜表
面がそのまま注型成形品の表面になるので、特別
な鋳型や装置、手段を用いなくてもひけは発生し
ない。さらに価格面では、同じ理由で鋳型面の表
面性は注型成形品の表面性に無関係になるので鋳
型コストが低下し、また薄膜はゲルコートと異な
り、塗布のための人手やゲル化待ち時間が不要な
ので成形コストも安く、従つて迅速に安価に製造
することが可能となるのである。
(実施例) 以下実施例により本発明をさらに詳しく説明す
るが、本発明はこれら実施例によつて何ら制限さ
れるものではない。
実施例 1 一辺約370mmの正方形の平板で、一辺に垂直に
立ち上げた高さ約50mmの立ち上げを有し、対辺に
垂直に折り下げた高さ約70mmの袖を有する形状
で、厚さ約20mmのカウンタートツプを作る目的
で、厚さ3mmの長方形の不銹鋼板2枚の両端を互
に反対方向に90度折り曲げてクロムメツキを施し
鋳型板を得た。鋳型板の表面に厚さ約15μmのポ
リ塩化ビニリデンフイルムを浴わせて設置し、周
囲に配した発泡ポリエチレン丸棒のガスケツトを
介して2枚の鋳型板を互に向き合わせて、クラン
プで鋳型板間隔を22mmに締めつけて鋳型を組み立
てた。鋳型は、天板部を水平に保持した時に袖部
が天板部の上に在るようにし、袖部を持ち上げて
天板部を水平に対して約15度傾けて設置した。な
お袖部最上辺のガスケツトは注入のために取りは
ずした。
ポリメチルメタクリレート(パラビーズHR、
協和ガス化学工業株式会社製)7.6重量部を
MMA30.4重量部およびトリメチロールプロパン
トリメタクリレート2重量部に溶解し、水酸化ア
ルミニウム粉末(ハイジライトH−310、昭和軽
金属株式会社製)15重量部、シリカ粉末(クリス
タライトAA、株式会社龍森製)45重量部、ステ
アリン酸0.02重量部および2.2′−アゾビス(4−
メトキシ−2.4−バレロニトリル)0.02重量部を
均一に混合してスラリーを得、上述の鋳型へ注入
した。これを鋳型ごと50℃の熱風炉中に1夜保持
して硬化し、カウンタートツプを得た。得られた
カウンタートツプにはひけはなく、光沢があつて
深み感を有する表面を呈していた。
比較例 1 ポリ塩化ビニリデンフイルムを使用しないこと
以外は実施例1と同じ方法によつてカウンタート
ツプを得た。得られたカウンタートツプの袖とり
つけ部近辺の表面および立ち上げとりつけ部近辺
の裏面にひけが発生しており、ひけのない部分も
美しさや光沢に劣るものであつた。
実施例 2 無水マレイン酸6モル、無水フタル酸4モル、
ジエチレングリコール3モルおよびエチレングリ
コール7.03モルの割合からなる混合物より常法に
よつて不飽和アルキツドを合成し、この不飽和ア
ルキツド40重量部をスチレン60重量部に溶解して
UPを得た。このUP40重量部にナフテン酸コバル
ト(Co6%)0.2重量部、メチルエチルケトンパー
オキサイド(55%)0.2重量部、ステアリン酸2
重量部および水酸化アルミニウム粉末(ハイジラ
イトH−310、昭和軽金属株式会社製)60重量部
を混合し、実施例1と同じ鋳型に注入して室温に
放置して硬化させて、カウンタートツプを得た。
但しポリ塩化ビニリデンフイルムの替わりに厚さ
約15μmのアルミニウム箔を用いた。得られたカ
ウンタートツプにはひけはなく、金属光沢を有す
る表面を呈していた。
比較例 2 アルミニウム箔を用いないこと以外は実施例2
と同じ方法でカウンタートツプを得た。得られた
カウンタートツプの袖とりつけ部近辺の表面およ
び立ち上げとりつけ部近辺の裏面にはひけが発生
していた。
実施例 3 約600mm×500mmの平板の長辺の一辺に高さ約
100mmの袖を有し、中央に縦横共に約300mm、深さ
約150mmの槽を有し、厚さ約18mmの台所用シンク
を得る目的で、台所用シンクの使用面を構成する
下型と非使用面を構成する上型を厚さ約5mmの鋼
板で作製し、クロムメツキを施した。厚さ2mmの
ポリメチルメタクリレートキヤストシート(パラ
グラス、協和ガス化学工業株式会社製)を下型面
と同じ形状に真空成形して下型面に浴わせ、発泡
ポリエチレン製の柔らかいガスケツトを介して上
型面と向き合わせて、クランプで締めつけて鋳型
面間隔を約20mmに調節して鋳型を組み立てた。実
施例1と同じスラリーを上型の槽の中央に設けた
注入口より注入して鋳型内全体に行きわたらせ、
50℃の熱風炉に1夜保持して硬化させ台所用シン
クを得た。得られた台所用シンクの使用面にはひ
けは見られなかつた。
比較例 3 ポリメチルメタクリレートキヤストシートを用
いないこと以外は、実施例3と同じ操作で台所用
シンクを注型成形した。得られたシンクの所々に
ひけが発生していた。
実施例 4 厚さ約100μmのポリエチレンテレフタレートフ
イルムの片面にポリウレタン樹脂系のプライマー
を塗布し、ついでポリ塩化ビニリデンラテツクス
を塗布乾燥して130℃で熱処理した。ポリ塩化ビ
ニリデンフイルムの替わりにこのフイルムを用
い、無処理ポリエチレンテレフタレート面側を鋳
型面に接触させること以外は実施例1と同じ操作
によつてカウンタートツプを得た。得られたカウ
ンタートツプにはひけはなく、光沢があつて深み
感を有する表面を呈していた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 充填材を含有するメチルメタクリレートを主
    成分とする重合性単量体または不飽和ポリエステ
    ル樹脂を鋳型内へ導入して硬化させて、平板状の
    基板からなりその周囲の一部または全部に袖を有
    する注形成型品を製造するにあたり、予め鋳型面
    に、少なくても充填材を含有するメチルメタクリ
    レートを主成分とする重合性単量体または不飽和
    ポリエステル樹脂が硬化するまでの間は、鋳型内
    に導入されたメチルメタクリレートを主成分とす
    る重合性単量体または不飽和ポリエステル樹脂
    に、少なくても鋳型面に接触している面が溶解も
    膨潤もしない薄膜を存在させておき、充填材を含
    有するメチルメタクリレートを主成分とする重合
    性単量体または不飽和ポリエステル樹脂を鋳型内
    に導入して硬化させ、該薄膜と一体化させること
    を特徴とする表面性に優れた注型成形品の製造方
    法。
JP29422085A 1985-12-26 1985-12-26 表面性に優れた異形注型品の製造方法 Granted JPS62151309A (ja)

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