JPH05247296A - 含ハロゲン樹脂組成物 - Google Patents

含ハロゲン樹脂組成物

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JPH05247296A
JPH05247296A JP8032292A JP8032292A JPH05247296A JP H05247296 A JPH05247296 A JP H05247296A JP 8032292 A JP8032292 A JP 8032292A JP 8032292 A JP8032292 A JP 8032292A JP H05247296 A JPH05247296 A JP H05247296A
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JP
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acid
metal
amino acid
salt
phosphite
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JP8032292A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Akamine
博司 赤嶺
Yoshinori Sato
義則 佐藤
Nobuo Kawashima
信雄 川島
Masahito Saito
雅人 斎藤
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Nissan Fine Organic Chemical Co Ltd
Original Assignee
Nissan Fine Organic Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱安定性及び着色防止性に優れた含ハロゲン
樹脂組成物を提供する。 【構成】(A) 含ハロゲン樹脂100重量部、(B)
アミノ酸亜鉛塩0.1〜10重量部、および(C)
金属の酸化物、金属の水酸化物、金属の塩基性無機酸塩
類、および過塩素酸塩系化合物より選ばれる一種又は二
種以上の化合物0.01〜10重量部より成ることを特
徴とする含ハロゲン樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は含ハロゲン樹脂組成物に
関する。さらに詳しくは、アミノ酸亜鉛塩を用いた、熱
安定性、着色防止性に優れた含ハロゲン樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、含ハロゲン樹脂は、熱及び光の
作用によつて劣化を招きやすく、その結果として変色、
分解、機械的強度の低下などを引き起こし、成型品の商
品価値を低下させ、長時間の使用に耐えられない等の問
題を生じている。この為種々の安定剤が提案されてい
る。
【0003】特開昭54−55,047号公報には、塩
化ビニル系樹脂にアミノ酸金属塩又はその誘導体を配合
して、熱安定性のすぐれた組成物とすることが開示され
ている。アミノ酸金属塩又はその誘導体は熱安定性のみ
ならず、加工性の点でかなり優れていることが明らかと
なつている。該アミノ酸金属塩としては、カルシウム
塩、亜鉛塩などが用いられており、安定化時間が極めて
長く、かつ生理的毒性が比較的少ないなどの長所を有す
る。
【0004】
【発明が解決すべき問題点】本発明の目的は、新規な含
ハロゲン樹脂組成物を提供することにある。本発明の他
の目的は、アミノ酸金属塩又はその誘導体のみを含有す
る含ハロゲン樹脂組成物よりも、さらに熱安定性および
着色防止性に優れた含ハロゲン樹脂組成物を提供するこ
とにある。
【0005】本発明のさらに他の目的は、アミノ酸金属
塩又はその誘導体のみを含有する含ハロゲン樹脂組成物
よりも、さらに成形加工性の改善された含ハロゲン樹脂
組成物を提供することにある。
【0006】本発明のさらに他の目的および利点は、以
下の説明から明らかとなろう。
【0007】
【問題点を解決する為の手段】本発明によれば、本発明
のかかる目的および利点は、(A) 含ハロゲン樹脂1
00重量部、(B) アミノ酸亜鉛塩0.1〜10重量
部、および(C) 金属の酸化物、金属の水酸化物、金
属の塩基性無機酸塩類、および過塩素酸塩系化合物より
選ばれる一種又は二種以上の化合物0.01〜10重量
部の緊密な混合物からなる含ハロゲン樹脂組成物によつ
て達成される。
【0008】本発明の組成物における含ハロゲン樹脂
(A)としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレ
ン、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ臭化ビニル、ポリフツ
化ビニル、臭素化ポリエチレン、塩化ゴム、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合
体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−ス
チレン共重合体、塩化ビニル−イソブチレン共重合体、
塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−ス
チレン−無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル−ス
チレン−アクリロニトリル三元共重合体、塩化ビニル−
ブタジエン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢
酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステ
ル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合
体、塩化ビニル−メタクリル酸共重合体等のポリハロゲ
ン化ビニル類、或いはポリオレフイン類をハロゲン化し
て得られる重合体、ハロゲン化樹脂の共重合体類、及び
これ等ハロゲン含有樹脂とABS樹脂、MBS樹脂、E
VA樹脂、ブタジエン、ウレタン酢酸ビニル等とのポリ
マーブレンドを挙げることができる。
【0009】これらのうち、ポリ塩化ビニル、塩素化ポ
リエチレン、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ルエチレン共重合体並びにポリ塩化ビニルとABS樹
脂、MBS樹脂、EVA樹脂あるいはポリウレタンとの
ポリマーブレンド品が特に好ましい。
【0010】アミノ酸亜鉛塩(B)としては、例えばア
ミノ酸のカルボキシル基1当量当り亜鉛が0.8〜3当
量で含有される塩が好ましく用いられる。これらのう
ち、特に好ましくは、アミノ酸のカルボキシル基1当量
当り、亜鉛がほぼ当量〜2当量で存在する等量塩または
塩基性塩である。
【0011】かかる亜鉛塩はアミノ酸に、例えば酸化亜
鉛、水酸化亜鉛等の亜鉛源を反応させることによつて製
造することができる。
【0012】アミノ酸亜鉛塩(B)を与えるアミノ酸と
しては、脂肪族アミノ酸、芳香族アミノ酸または複素環
族アミノ酸等いずれでも良いが、好ましくは脂肪族アミ
ノ酸である。アミノ酸としては、例えば、グリシン、ア
ラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、セ
オニン、リジン、δ−ハイドロキシリジン、アルギニ
ン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グ
ルタミン、シスチン、メチオニン、チトルリン、システ
イン、フエニルアラニン、チロシン、チロニン、チロキ
シン、オキシプロリン、プロリン、トリフトフアン、フ
エニルグリシン、ヒスチジン、ピロリドンカルボン酸、
オルニチン、スレオニン、γ−アミノ酪酸、アントラニ
ル酸およびm−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、
γ−アミノカプロン酸、ダルタチオン、グリシルグリシ
ン、等が挙げられる。
【0013】アミノ酸亜鉛塩は上記アミノ酸の単独の亜
鉛塩あるいは二種以上のアミノ酸から成る亜鉛塩であつ
ても良い。
【0014】アミノ酸亜鉛塩はいずれも微細に粉砕され
た粉体例えば平均粒径10μm以下の粉体として使用す
るのが望ましい。
【0015】本発明の組成物における第3の成分(C)
は、金属の酸化物、金属の水酸化物、金属の塩基性無機
酸塩類、および過塩素酸系化合物から選ばれる。
【0016】本発明に於ては塩基性無機酸塩類としてハ
イドロタルサイト類化合物も包含し、好適に用いられ
る。
【0017】金属の酸化物、金属の水酸化物および金属
の塩基性無機酸塩類はいずれも効果を有するものである
が、特に好ましいものは、亜鉛を含有する化合物であ
る。一般に亜鉛は含ハロゲン樹脂に対して寒色系の発色
を与えるため、本発明の組成物として特異な効果を実現
するものである。一方、過塩素酸系化合物は、例えば金
属塩の場合、亜鉛を含有していなくとも良い。これは過
塩素酸アニオンが含ハロゲン樹脂に対して亜鉛と同様の
寒色系の発色を実現する為であると考えられる。本発明
に於ける過塩素酸系化合物とは、過塩素酸の金属塩、並
びに、過塩素酸と有機化合物との酸付加塩も包含するも
のである。
【0018】金属の酸化物、金属の水酸化物は、例えば
CaO、SrO、BaO、ZnO、Na2O、K2O、L
2O、Al23、SnO、SnO2、ZrO2、Ca(O
H)2、Sr(OH)2、Ba(OH)2、Zn(OH)2、Al
(OH)3等が挙げられる。このうち特に好ましいもの
は、前述の理由でZnO、Zn(OH)2である。これらは
粒径の小さいものが好ましく、超微粒子でも良い。
【0019】塩基性無機酸塩類としては、例えばリン
酸、亜リン酸、ケイ酸等の無機酸と過剰の金属を共沈ま
たは溶融などの常法による反応で得られるもの、あるい
は、無機酸の金属正塩を常法によつて、金属の酸化物、
水酸化物、炭酸塩とから、合成させたものでもよい。更
には、無機酸正塩と、上記金属の酸化物、水酸化物との
任意の混合であつてもよい。これらは、無水物でも、結
晶水を有するものでもよく、複塩の形態をとつても良
い。さらには、ハイドロタルサイト類化合物のように、
含水複塩化合物であつても良い。
【0020】この塩基性無機酸塩類としては例えば、M
gO・MgPHO3、5CaO・CaPHO3、5Mg
(OH)2・MgPHO3、3SnO・Sn3(PO4)2、B
aO・BaPHO3、Ba(OH)2・BaPHO3、Ba
(OH)2・Ca3(PO4)2・3H2O、TiO2・Ti(P
HO3)2、Al23・Al2(PHO3)3、3CaO・Na
3PO4、5CaO・NaHPO4、MgO・Mg3(P
4)2、3CaO・Ca3(PO4)2、Ca(OH)2・Ca3
(PO4)2、Sr(OH)2・Sr3(PO4)2、BaO・Ba
3(PO4)2、3Ba(OH)2・Ba3(PO4)2、Al23
・AlPO4、Ba(OH)2・NaHPHO3、5CaO
・NaHPHO3、3Ba(OH)2・K2PHO3、CaO
・CaPHO3、3Ca(OH)2・CaPHO3、Ba(O
H)2・CaPHO3、3Ba(OH)2・BaPHO3・3
2O、3ZrO・ZrPHO3、SnO・SnPH
3、3SnO・SnPHO3、Sb(OH)2・SbPH
3、Mg(OH)2・MgSiO4、3MgO・MgSi
3、MgO・K2SiO3、CaO・CaSiO4、5C
aO・CaSiO4、3CaO・LiSiO3、3CaO
・CaSiO5、Ca(OH)2・Ca2Si38、SrO
・SrSiO3、5BaO・BaSiO4、Ba(OH)2
・BaSiO4・6H2O、Ba(OH)2・BaSiO3
Ba(OH)・BaSiO5、3BaO・BaSiO4、B
a(OH)2・CaSiO3、CaO・SnSiO4、Ca
O・KNO3、Ba(OH)2・KNO2、3MgO・Na
NO2、Mg(OH)・Mg(NO3)2、3CaO・Ca(N
3)2、Ca(OH)2・Ca(NO3)2、2Ca(OH)2
Ca(NO2)2・5H2O、CaO・Mg(NO3)2、Ba
(OH)2・Mg(NO3)2、2Ba(OH)2・Mg(N
2)2、Ba(OH)2・8(NO3)2、3BaO・Ba(N
3)2、Al23・Al(NO3)2、3Al23・Al(N
2)2、SnCl2・Sn(NO2)2、SbO・Sb(N
2)2、Ba(OH)2・Na2SO4、3CaO・K2
3、Mg(OH)2・MgSO4、5MgO・MgSO3
2MgO・MgSO3、MgO・CaSO3、5CaO・
CaSO4、Ca(OH)2・CaSO4、3CaO・Ca
SO3、SrO・SrSO3、3BaO・BaSO4、3
BaO・CaSO3、Ba(OH)2・BaSO4、TiO2
・Ti(SO4)2、Al23・Al(SO4)3、Al(OH)
2・MgSO4、3CaO・Na3BO4、Ba(OH)2
3BO4、MgO・Mg3(PO4)2、MgO・Mg(BO
2)2、3CaO・Mg(BO2)2、CaO・Ca3(B
4)2、5Ca(OH)2、Ca3(BO4)2、3CaO・C
a(BO2)2、3CaO・Ca(BO2)2、Sr(OH)2
Sr(BO2)2、Ba(OH)2・Ca(BO2)2、3Ba(O
H)2・Ba(BO4)2、3BaO・BaB47、3BaO
・Ba(BO2)2、5Ba(OH)2・Ba(BO2)2、Al
(OH)3AlBO4、Al(OH)3・Ba3(BO4)2、Sn
O・Sn(BO2)2、3SbO・SbB47、CaO・C
aCO3、0.5CaO・CaCO3、0.1Ca(OH)2
・CaCO3、Ca(OH)2・CaCO3、Ba(OH)2
BaCO3、Ba(OH)2・Na2CO3、Mg(OH)2
MgCO3、3CaO・MgCO3、3CaO・CaCO
3、3CaO・CaCO3等が挙げられる。
【0021】特に好ましい亜鉛を含有する化合物として
は、ZnO・Zn3(PO4)2、ZnO・Ba(PO4)2
ZnO・ZnPHO3、ZnO・3CaPHO3、2Zn
O・ZnSiO3、ZnO・3CaSiO3、3ZnO・
NaNO3、Zn(OH)2・Zn(NO3)2、ZnO・Ba
(NO2)2、ZnO・K2SO4、ZnO・Zn3(B
4)2、Zn(OH)2・ZnCO3等が挙げられる。
【0022】塩基性無機酸塩類としてのハイドロタルサ
イト化合物とは、下記の一般式で示される、2価金属と
3価金属の含水複塩化合物である。
【0023】
【化1】MII (1-x)IIIx(OH)2x/2・mH2O (ただし、MIIは2価の金属 Mg、Ca、Ba、Zn
等を表わし、MIIIは3価の金属 Al、Ti等を表わ
し、0<x≦0.5であり、mは正の類を表わし、Aは
CO3、SO3等の2価のアニオンを表わす。)このハイ
ドロタルサイト類化合物の例を挙げれば、下記の如くの
ものである。本発明には、前述と同様な理由で、Znを
含有するものが特に好ましい。
【0024】 Mg0.67Al0.33(OH)2(CO3)0.17・0.1H2O Mg0.40Zn0.27Al0.33(OH)2(CO3)0.17・0.5
2O Ca0.6Al0.4(OH)2(CO3)0.2 Mg0.2Ca0.4Zn0.1Al0.3(OH)2(CO3)0.15
0.4H2O 過塩素酸系化合物としては、過塩素酸金属塩類、ハイド
ロタルサイト類化合物の過塩素酸置換体、エタノールア
ミン類の過塩素酸塩、ピペリジン基を有するヒンダード
アミン系化合物の過塩素酸付加塩、メラミンの過塩素酸
付加塩、および、アミノ酸の過塩素酸塩等が挙げられ
る。
【0025】過塩素酸金属塩類の具体例としては、L
i、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、および
Alの過塩素酸塩が挙げられる。
【0026】また、過塩素酸塩類として過塩素酸アンモ
ニウムが挙げられる。
【0027】ハイドロタルサイト類化合物の過塩素酸置
換体としては、下記の一般式で示される、2価金属と3
価金属の含水複塩化合物であり、同一出願人の特開昭5
9−140261号公報等に開示されている。
【0028】
【化2】MII (1-x)IIIx(OH)2[(CO3)a・(Cl
4)b]x・mH2O (ただし、MIIは2価の金属 Mg、Ca、Ba、Zn
等を表わし、MIIIは3価の金属 Al、Ti等を表わ
し、0<x≦0.5、0≦a、0<b、2a+b=1、
mは正の数を表わす。)上記ハイドロタルサイト類化合
物の過塩素酸置換体は、ハイドロタルサイト類化合物を
過塩素酸と反応することで製造することができる。
【0029】エタノールアミン類の過塩素酸塩は、エタ
ノールアミンを過塩素酸と反応させることで製造するこ
とができる。過塩素酸の反応量は、アミン1当量に対
し、過塩素酸0.6当量〜1.2当量が好ましく、特に好
ましくは0.9当量〜1.1当量である。エタノールアミ
ン類の過塩素酸塩は、モノエタノールアミン過塩素酸
塩、ジエタノールアミン過塩素酸塩、トリエタノールア
ミン過塩素酸塩が挙げられる。
【0030】ピペリジン基を有するヒンダードアミン系
化合物の過塩素酸付加塩は、同一出願人の特開平2−1
87443号に開示されており、例えばピペリジン基を
有する化合物をアルコール等の溶媒中で過塩素酸と反応
させることで製造することができる。過塩素酸の反応量
は、ピペリジン基1に対して過塩素酸0.01〜1が好
ましく、特に好ましくは0.5〜1である。
【0031】上記過塩素酸との付加塩を与えるピペリジ
ン基を有する化合物として有用な化合物は、例えば、
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエ
ート、N−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジノールビス(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフエニルプロピオネート)、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)−2−n−ブチル−2−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
マロネート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,
2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、N−ヒドロ
キシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジノール/コハク酸ジメチル縮合物、ビス(9−アザ−
8,8,10,10−テトラメチル−3−エチル−1,5−
ジオキサスピロ[5,5]−3−ウンデシルメチルオキ
シカルボニルオキシ)−4,4′−イソプロピリデンビ
スシクロヘキサン、ビス(9−アザ−8,8,10,10
−テトラメチル−3−ヒドロキシメチル−1,5−ジオ
キサスピロ[5,5]−3−ウンデシルメチル)エーテ
ル、塩化シアヌル/t−オクチルアミン/ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサ
ン縮合物、ポリ[6−モルホリノ−1,3,5−トリアジ
ン−2,4ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジルイミノ)]、[2−
[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イ
ミノ]2−ブチリル[(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)イミノ]等が挙げられる。
【0032】メラミンの過塩素酸付加塩は、同一出願人
の特開平1−210446号公報に開示されており、メ
ラミンと過塩素酸を水中で加温下、混合撹拌することで
製造することができる。メラミン1モルに対する過塩素
酸の反応量は0.01〜3モルが好ましく、より好まし
くは、0.1〜1.5モルである。
【0033】アミノ酸の過塩素酸塩としては、同一出願
人の特開昭62−72741号公報に開示されており、
アミノ酸と過塩素酸を水中で加温下、反応させることで
製造することができる。アミノ酸に対する過塩素酸の反
応量は、アミノ酸のアミノ基1当量に対し過塩素酸0.
1〜1当量が好ましい。アミノ酸の過塩素酸塩を与える
アミノ酸としては、本発明のアミノ酸亜鉛塩(II)を
与えるアミノ酸が同様に使用できる。
【0034】本発明の組成物は含ハロゲン樹脂100重
量部に対しアミノ酸亜鉛塩0.1〜10重量部、好まし
くは0.3〜5重量部、金属の酸化物、水酸化物、塩基
性無機酸塩類および過塩素酸系化合物より選ばれる一種
または二種以上の化合物0.01〜10重量部、好まし
くは0.1〜5重量部の重量割合を有する。
【0035】本発明組成物に更に有機ホスフアイト化合
物および/または含N非金属安定剤を併用することによ
り、すぐれた相乗効果を得ることができる。
【0036】本発明で使用できる有機ホスフアイト化合
物としては、ジフエニルデシルホスフアイト、トリフエ
ニルホスフアイト、トリス−ノニルフエニルホスフアイ
ト、トリデシルホスフアイト、トリス(2−エチルヘキ
シル)ホスフアイト、トリブチルホスフアイト、トリス
(ジノニルフエニル)ホスフアイト、トリラウリルトリ
チオホスフアイト、トリラウリルホスフアイト、ビス
(ネオペンチルグリコール)−1,4−シクロヘキサン
ジメチルホスフアイト、ジステアリルペンタエリスリト
ールジホスフアイト、ジイソデシルペンタエリスリトー
ルジホスフアイト、トリス(ラウリル−2−チオエチ
ル)ホスフアイト、テトラトリデシル−1,1,3−トリ
ス(2′−メチル−5′−第3ブチル−4′−オキシフ
エニル)ブタンジホスフアイト、テトラ(C12〜C15
合アルキル)4,4′−イソプロピリデンジフエニルホ
スフアイト、トリス(4−オキシ−2,5−ジ−第3ブ
チルフエニル)ホスフアイト、トリス(4−オキシ−
3,5−ジ−第3ブチルフエニル)ホスフアイト、2−
エチルヘキシルジフエニルホスフアイト、トリス(モ
ノ、ジ混合ノニルフエニル)ホスフアイト、水素化−
4,4′−イソプロピリデンジフエノールポリホスフア
イト、ジフエニル・ビス[4,4′−n−ブチリデンビ
ス(2−第3ブチル−5−メチルフエノール)]チオジ
エタノールジホスフアイト、ビス(オクチルフエニル)
・ビス[4,4′−n−ブチリデンビス(2−第3ブチ
ル−5−メチルフエノール)]−1,6−ヘキサンジオ
ールジホスフアイト、フエニル−4,4′−イソプロピ
リデンジフエノール・ペンタエリスリトールジホスフア
イト、フエニルジイソデシルホスフアイト、テトラトリ
デシル−4,4′−n−ブチリデンビス(2−第3ブチ
ル−5−メチルフエノール)ジホスフアイト、トリス
(2,4−ジ−第3ブチルフエニル)ホスフアイト、ト
リステアリルホスフアイト、オクチルジフエニルホスフ
アイト、ジフエニルトリデシルホスフアイト、フエニル
ジ(トリデシル)ホスフアイト、トリス(2−シクロヘ
キシルフエニル)ホスフアイト、ジトリデシル・ジ(2
−シクロヘキシルフエニル)・水添ビスフエノールA・
ジホスフアイト、ジ(2,4−ジ−第3ブチルフエニ
ル)シクロヘキシルホスフアイト、2,4−ジ−第3ブ
チルフエニル・ジイソデシルホスフアイト、トリス(ブ
トキシエトキシエチル)ホスフアイト、ポリ−4,4′
−イソプロピリデンジフエノールネオドール25アルコ
ールホスフアイト、ジフエニルアシドホスフアイト、ビ
ス(2−シクロヘキシルフエニル)アシドホスフアイ
ト、ビス(2,4−ジ−第3ブチルフエニル)アシドホ
スフアイト、ビス(ノニルフエニル)アシドホスフアイ
ト、ジベンジルアシドホスフアイト、ポリジプロピレン
グリコールフエニルホスフアイト、4,4′−イソプロ
ピリデンジフエニルアルキルホスフアイトなどが挙げら
れる。
【0037】含N非金属安定剤としては、尿素系、チオ
尿素系、グアニジン系、アミン系、アミノ酸系、チアゾ
ール系、イミダゾール系、アミド又はイミド系等の各誘
導体を挙げることができる。
【0038】更に、尿素系誘導体としては、尿素の他に
N,N−ジステアリル尿素、N,N−ビス(カルボエトキ
シイソプロペニル)尿素などのモノ又はジアルキル尿
素、セミカルバジドなどのアミノ尿素、モノフエニル尿
素などのアリール尿素、P−フエネチル尿素などの置換
フエニル尿素、モノウレイド又はジウレイドなどのアシ
ル尿素などが挙げられる。
【0039】また、アシル尿素においては環状のものが
好ましく、これらにはパラパン酸、パルビツル酸、ジア
ルル酸、アロキサン、ウラシル、ヒダントイン、5−メ
チルヒダントイン等がある。
【0040】チオ尿素系誘導体としては、チオ尿素の他
にモノフエニルチオ尿素、N,N′−ビフエニルチオ尿
素、O−トリルチオ尿素、N,N′−ジ−O−トリルチ
オ尿素、ジフエニルビスチオ尿素、ジフエニル−P−フ
エニレンジチオ尿素、ジフエニル−m−フエニレンジチ
オ尿素、ジフエニルチオカルバゾンなどが挙げられ、グ
アニジン系誘導体としてはグアニジンの他にシアノグア
ニジン、O−トリルグアニジンなどが挙げられる。アミ
ン系誘導体としてはα−又はβ−ナフチルアミン、フエ
ニレン又はナフチレンジアミン、フエニルβ−ナフチル
アミン、アルドール−α−ナフチルアミンなどが挙げら
れ、更にはジエチレントリアミン、トリエチレンテトラ
ミン、ヘキサメチレンテトラミン、α−フエニルインド
ール、メラミン、メラミンイソシアネート、グアニジン
等を挙げることができる。
【0041】アミノ酸系誘導体としてはβ−エチルアミ
ノクロトネート1,3−ブタンジオールビス(アミノク
ロトネート)などのアミノクロトン酸アルキル又はアリ
ールエステル又はヒドラゾンなどが挙げられる。チアゾ
ール系誘導体としてはチアゾール、ジベンゾチアゾール
スルフイドなどが挙げられ、イミダゾール系としてはイ
ミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールなどが
挙げられる。アミド系又はイミド系誘導体としては、ス
クミンイミド、グルタルイミド、フタルイミド、O−ス
ルホベンズイミド、N−フエニル−β−メルカプトプロ
ピオンアミド、ニトリロトリ酢酸トリアルキルアミド又
はアニリドなどが挙げられる。
【0042】また本発明に使用できる含N非金属系安定
剤には、上記化合物の他に、メチル−3−アミノフエニ
ルスルホン、4,4′−ジアミノジフエニルスルホン、
S−トリアジン系化合物、ピリミジン系化合物、プリン
系化合物、ホルムアルデヒド−フエノール−メチルアミ
ン縮合物、置換アミン−二塩基酸縮合物、エタノールア
ミン−不飽和酸縮合物、メラミン−ホルマール縮合物、
尿素−ホルマール樹脂等も挙げられる。
【0043】本発明の組成物は、上記組成物の他更に含
ハロゲン樹脂に慣用の物質を含有することができる。そ
のような物質として例えば、有機酸の金属塩類(塩基性
塩も含む)、有機錫化合物、抗酸化剤、有機燐酸の金属
塩、ポリオール化合物およびそのエステル類、紫外線吸
収剤、界面活性剤、可塑剤、充填剤、顔料、蛍光剤、加
工助剤、強化剤、発泡剤、難燃剤、カツプリング剤、架
橋剤、帯電防止剤、防曇剤、プレートアウト防止剤、表
面処理剤、滑剤、防黴剤、殺菌剤、金属不活性化剤、離
型剤、ヒンダードアミン系紫外線安定剤β−ジケトン化
合物等を挙げることができる。
【0044】また、アミノ酸亜鉛(B)の含ハロゲン樹
脂へ配合される際の形態については、例えば、有機酸の
金属塩類あるいは、上記慣用の物質によつてその表面層
をコーテングされていても良い。さらには、ケイ酸又は
ケイ酸塩類の細孔中に埋め込んでマトリツクスを形成さ
せる方法、ハイドロタルサイト類化合物との固溶体を作
り、マトリツクスを形成させる方法で用いられても良
い。
【0045】本発明の組成物は、上記の各成分(A)、
(B)、(C)を、例えば含ハロゲン樹脂(A)が少く
とも溶融する温度よりも高い温度において、混合混練す
ることによつて製造することができる。
【0046】次に実施例によつて本発明組成物の安定化
効果を具体的に示す。しかしながら本発明はこれらの実
施例によつて限定されるものではない。
【0047】尚、着色防止性の評価は試験片の着色度合
を下記の基準により、目視によつて判定した。
【0048】
【0049】
【実施例】実施例1 本発明組成物の安定化効果をみるため、次の配合により
カレンダー加工、熱プレス加工を行ない試験用シートを
作成した。次にギヤー式熱老化試験により180℃での
熱安定性(黒化時間で示す)、及び10分後の着色度合
で表わされる初期着色性を調べた。その結果を第1表に
示す。
【0050】 <配合> ポリ塩化ビニル樹脂(A) 100 重量部 ステアリン酸Ca 0.5 〃 ステアリン酸Zn 0.5 〃 デヒドロ酢酸 0.1 〃 ハイワツクス200P 0.3 〃 アミノ酸亜鉛(B) (種類第1表) (配合量第1表) 本発明(C)の化合物(種類第1表) (配合量第1表)
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】注)*1 ハイドロタルサイトの過塩素酸置
換体。
【0054】実施例1−3、1−17では下記の示性式
で示されるものを施用した。 Mg0.67Al0.33(OH)2(CO3)0.13(ClO4)0.08
0.5H2O *2 ハイドロタルサイト。
【0055】実施例1−7、1−14では下記の示性式
で示されるものを使用した。 Mg0.67Al0.33(OH)2(CO3)0.17・0.5H2O *3 エタノールアミン過塩素酸塩。
【0056】実施例1−9では、トリエタノールアミン
の過塩素酸との塩を使用した。これは、トリエタノール
アミン1モルに対し過塩素酸を0.9モル加え、強塩基
性から、弱塩基性へ中和して得られた塩を使用した。
【0057】*4 ヒンダードアミン化合物の過塩素酸付
加塩。
【0058】実施例1−10、1−16、1−18では
ヒンダードアミン系化合物、ビス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)セバケート1モルと過塩素
酸2モルの反応生成物を使用した。
【0059】*5 メラミンの過塩素酸付加塩。
【0060】実施例1−11では、メラミン1モルと過
塩素酸1モルとの反応生成物を使用した。
【0061】*6 グリシンの過塩素酸塩。
【0062】実施例1−12、1−22では、グリシン
1モルと過塩素酸0.4モルとの反応生成物を使用し
た。
【0063】*7 塩基性グリシン亜鉛−1。
【0064】実施例1−13では、グリシンのカルボキ
シル基1当量当りZnが2当量の塩基性グリシン亜鉛を
使用した。
【0065】*8 ハイドロタルサイト。
【0066】実施例1−13、1−20では下記の示性
式で示されるものを使用した。
【0067】Mg0.57Zn0.1Al0.33(OH)2(CO3)
0.17・0.2H2O *9 塩基性グリシン亜鉛−2。
【0068】実施例1−14、1−15、1−16、1
−18、1−19、1−26、1−27では、グリシン
のカルボキシル基1当量当りZnが1.5当量の塩基性
グリシン亜鉛を使用した。
【0069】実施例2 本発明組成物に更に有機ホスフアイト化合物および/ま
たは含N非金属安定剤を併用することにより、すぐれた
相乗効果を得ることができる。下記の配合を用い、実施
例1と同様の方法で試料を作成し、190℃に於けるギ
ヤー老化試験機を用いて、有機ホスフアイト並びに含N
非金属安定剤の効果を調べた。結果を第2表に示した。
【0070】<配合> ポリ塩化ビニル樹脂(A) 100 重量部 DOP 40 〃 リシノレイン酸Ca 0.5 〃 オクチル酸Zn 0.3 〃 デヒドロ酢酸 0.1 〃 パラフインワツクス 0.3 〃 グリシン亜鉛 (種類第2表) 配合量第2表 本発明(C)の化合物(種類第2表) 配合量第2表 有機ホスフアイト化合物(第2表) 0.5 〃 含N非金属安定剤 (第2表) 0.4 〃
【0071】
【表3】
【0072】注)*10 実施例1と同様のものを使用し
た。
【0073】*11 実施例1、注)*2 と同様のものを使
用した。
【手続補正書】
【提出日】平成4年4月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 含ハロゲン樹脂組成物
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は含ハロゲン樹脂組成物に
関する。さらに詳しくは、アミノ酸亜鉛塩を用いた、熱
安定性、着色防止性に優れた含ハロゲン樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、含ハロゲン樹脂は、熱及び光の
作用によつて劣化を招きやすく、その結果として変色、
分解、機械的強度の低下などを引き起こし、成型品の商
品価値 を低下させ、長時間の使用に耐えられない等の
問題を生じている。この為種々の安定剤が提案されてい
る。
【0003】特開昭54−55,047号公報には、塩
化ビニル系樹脂にアミノ酸金属塩又はその誘導体を配合
して、熱安定性のすぐれた組成物とすることが開示され
ている。アミノ酸金属塩又はその誘導体は熱安定性のみ
ならず、加工性の点でかなり優れていることが明らかと
なつている。該アミノ酸金属塩としては、カルシウム
塩、亜鉛塩などが用いられており、安定化時間が極めて
長く、かつ生理的毒性が比較的少ないなどの長所を有す
る。
【0004】
【発明が解決すべき問題点】本発明の目的は、新規な含
ハロゲン樹脂組成物を提供することにある。本発明の他
の目的は、アミノ酸金属塩又はその誘導体のみを含有す
る含ハロゲン樹脂組成物よりも、さらに熱安定性および
着色防止性に優れた含ハロゲン樹脂組成物を提供するこ
とにある。
【0005】本発明のさらに他の目的は、アミノ酸金属
塩又はその誘導体のみを含有する含ハロゲン樹脂組成物
よりも、さらに成形加工性の改善された含ハロゲン樹脂
組成物を提供することにある。
【0006】本発明のさらに他の目的および利点は、以
下の説明から明らかとなろう。
【0007】
【問題点を解決する為の手段】本発明によれば、本発明
のかかる目的および利点は、(A) 含ハロゲン樹脂1
00重量部(B) アミノ酸亜鉛塩0.1〜10重量
部、および(C) 金属の酸化物、金属の水酸化物、金
属の塩基性無機酸塩類、および過塩素酸塩系化合物より
選ばれる一種又は二種以上の化合物0.01〜10重量
部の緊密な混合物からなる含ハロゲン樹脂組成物によつ
て達成される。
【0008】本発明の組成物における含ハロゲン樹脂
(A)としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレ
ン、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ臭化ビニル、ポリフツ
化ビニル、臭素化ポリエチレン、塩化ゴム、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合
体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−ス
チレン共重合体、塩化ビニル−イソブチレン共重合体、
塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−ス
チレン−無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル−ス
チレン−アクリロニトリル三元共重合体、塩化ビニル−
ブタジエン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢
酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステ
ル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合
体、塩化ビニル−メタクリル酸共重合体等のポリハロゲ
ン化ビニル類、或いはポリオレフイン類をハロゲン化し
て得られる重合体、ハロゲン化樹脂の共重合体類、及び
これ等ハロゲン含有樹脂とABS樹脂、MBS樹脂、E
VA樹脂、ブタジエン、ウレタン酢酸ビニル等とのポリ
マーブレンドを挙げることができる。
【0009】これらのうち、ポリ塩化ビニル、塩素化ポ
リエチレン、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ルエチレン共重合体並びにポリ塩化ビニルとABS樹
脂、MBS樹脂、EVA樹脂あるいはポリウレタンとの
ポリマーブレンド品が特に好ましい。
【0010】アミノ酸亜鉛塩(B)としては、例えばア
ミノ酸のカルボキシル基1当量当り亜鉛が0.8〜3当
量で含有される塩が好ましく用いられる。これらのう
ち、特に好ましくは、アミノ酸のカルボキシル基1当量
当り、亜鉛がほぼ当量〜2当量で存在する等量塩または
塩基性塩である。
【0011】かかる亜鉛塩はアミノ酸に、例えば酸化亜
鉛、水酸化亜鉛等の亜鉛源を反応させることによつて製
造することができる。
【0012】アミノ酸亜鉛塩(B)を与えるアミノ酸と
しては、脂肪族アミノ酸、芳香族アミノ酸または複素環
族アミノ酸等いずれでも良いが、好ましくは脂肪族アミ
ノ酸である。アミノ酸としては、例えば、グリシン、ア
ラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、セ
オニン、リジン、δ−ハイドロキシリジン、アルギニ
ン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グ
ルタミン、シスチン、メチオニン、チトルリン、システ
イン、フエニルアラニン、チロシン、チロニン、チロキ
シン、オキシプロリン、プロリン、トリフトフアン、フ
エニルグリシン、ヒスチジン、ピロリドンカルボン酸、
オルニチン、スレオニン、γ−アミノ酪酸、アントラニ
ル酸およびm−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、
γ−アミノカプロン酸、ダルタチオン、グリシルグリシ
ン、等が挙げられる。
【0013】アミノ酸亜鉛塩は上記アミノ酸の単独の亜
鉛塩あるいは二種以上のアミノ酸から成る亜鉛塩であつ
ても良い。
【0014】アミノ酸亜鉛塩はいずれも微細に粉砕され
た粉体例えば平均粒径10μm以下の粉体として使用す
るのが望ましい。
【0015】本発明の組成物における第3の成分(C)
は、金属の酸化物、金属の水酸化物、金属の塩基性無機
酸塩類、および過塩素酸系化合物から選ばれる。
【0016】本発明に於ては塩基性無機酸塩類としてハ
イドロタルサイト類化合物も包含し、好適に用いられ
る。
【0017】金属の酸化物、金属の水酸化物および金属
の塩基性無機酸塩類はいずれも効果を有するものである
が、特に好ましいものは、亜鉛を含有する化合物であ
る。一般に亜鉛は含ハロゲン樹脂に対して寒色系の発色
を与えるため、本発明の組成物として特異な効果を実現
するものである。一方、過塩素酸系化合物は、例えば金
属塩の場合、亜鉛を含有していなくとも良い。これは過
塩素酸アニオンが含ハロゲン樹脂に対して亜鉛と同様の
寒色系の発色を実現する為であると考えられる。本発明
に於ける過塩素酸系化合物とは、過塩素酸の金属塩、並
びに、過塩素酸と有機化合物との酸付加塩も包含するも
のである。
【0018】金属の酸化物、金属の水酸化物は、例えば
CaO、SrO、BaO、ZnO、NaO、KO、
LiO、Al、SnO、SnO、ZrO
Ca(OH)、Sr(OH)、Ba(OH)、Z
n(OH)、Al(OH)等が挙げられる。このう
ち特に好ましいものは、前述の理由でZnO、Zn(O
H)である。これらは粒径の小さいものが好ましく、
超微粒子でも良い。
【0019】塩基性無機酸塩類としては、例えばリン
酸、亜リン酸、ケイ酸等の無機酸と過剰の金属を共沈ま
たは溶融などの常法による反応で得られるもの、あるい
は、無機酸の金属正塩を常法によつて、金属の酸化物、
水酸化物、炭酸塩とから、合成させたものでもよい。更
には、無機酸正塩と、上記金属の酸化物、水酸化物との
任意の混合であつてもよい。これらは、無水物でも、結
晶水を有するものでもよく、複塩の形態をとつても良
い。さらには、ハイドロタルサイト類化合物のように、
含水複塩化合物であつても良い。
【0020】この塩基性無機酸塩類としては例えば、M
gO・MgPHO、5CaO・CaPHO、5Mg
(OH)・MgPHO、3SnO・Sn(P
、BaO・BaPHO、Ba(OH)・B
aPHO、Ba(OH)・Ca(PO・3
O、TiO・Ti(PHO、Al
Al(PHO、3CaO・NaPO、5C
aO・NaHPO、MgO・Mg(PO、3
CaO・Ca(PO、Ca(OH)・Ca
(PO、Sr(OH)・Sr(PO
BaO・Ba(PO、3Ba(OH)・Ba
(PO、Al・AlPO、Ba(O
H)・NaHPHO、5CaO・NaHPHO
3Ba(OH)・KPHO、CaO・CaPHO
、3Ca(OH)・CaPHO、Ba(OH)
・CaPHO、3Ba(OH)・BaPHO・3
O、3ZrO・ZrPHO、SnO・SnPHO
、3SnO・SnPHO、Sb(OH)・SbP
HO、Mg(OH)・MgSiO、3MgO・M
gSiO、MgO・KSiO、CaO・CaSi
、5CaO・CaSiO、3CaO・LiSiO
、3CaO・CaSiO、Ca(OH)・Ca
Si、SrO・SrSiO、5BaO・BaS
iO、Ba(OH)・BaSiO・6HO、B
a(OH)・BaSiO、Ba(OH)・BaSi
、3BaO・BaSiO、Ba(OH)・Ca
SiO、CaO・SnSiO、CaO・KNO
Ba(OH)・KNO、3MgO・NaNO、M
g(OH)・Mg(NO、3CaO.Ca(NO
、Ca(OH)・Ca(NO、2Ca
(OH)・Ca(NO・5HO、CaO・M
g(NO、Ba(OH)・Mg(NO
2Ba(OH)、Mg(NO、Ba(OH)
・8(NO、3BaO・Ba(NO、Al
・Al(NO、3Al・Al(NO
、SnCl・Sn(NO、SbO.Sb
(NO、Ba(OH)・NaSO、3Ca
O・KSO、Mg(OH)・MgSO、5Mg
O・MgSO、2MgO・MgSO、MgO・Ca
SO、5CaO・CaSO、Ca(OH)・Ca
SO、3CaO・CaSO、SrO・SrSO
3BaO・BaSO、3BaO・CaSO、Ba
(OH)・BaSO、TiO・Ti(S
,Al・Al(SO、Al(O
H)・MgSO、3CaO・NaBO、Ba
(OH)・KBO、MgO・Mg(P
、MgO・Mg(BO、3CaO・Mg
(BO、CaO・Ca(BO、5Ca
(OH)、Ca(BO、3CaO・Ca(B
、3CaO・Ca(BO、Sr(OH)
・Sr(BO、Ba(OH)・Ca(B
、3Ba(OH)・Ba(BO、3B
aO・BaB、3BaO・Ba(BO、5
Ba(OH)・Ba(BO、Al(OH)
lBO、Al(OH)・Ba(BO、Sn
O・Sn(BO、3SbO・SbB、Ca
O・CaCO、0.5CaO・CaCO、0.1C
a(OH)・CaCO、Ca(OH)・CaCO
,Ba(OH)・BaCO、Ba(OH)・N
CO、Mg(OH)・MgCO、3CaO・
MgCO、3CaO・CaCO、3CaO・CaC
等が挙げられる。更には、カチオンの結晶性アルミ
ノケイ酸塩であるゼオライトでも良い。例えば、Na
O・Al・2SiO・(0〜4.5)HOで
表わされるA型ナトリウムゼオライト、Naゼオライト
のNaがK、NH、Ca、Mg、Zn等のカチオンで
全部又は一部置換された置換形ゼオライトであつても良
い。
【0021】特に好ましい亜鉛を含有する化合物として
は、ZnO・Zn(PO、ZnO・Ba(PO
、ZnO.ZnPHO、ZnO・3CaPHO
、2ZnO・ZnSiO、ZnO・3CaSi
、3ZnO・NaNO、Zn(OH)・Zn
(NO、ZnO・Ba(NO、ZnO・K
SO、ZnO・Zn(BO、Zn(OH)
・ZnCO等が挙げられる。
【0022】塩基性無機酸塩類としてのハイドロタルサ
イト化合物とは、下記の一般式で示される、2価金属と
3価金属の含水複塩化合物である。
【0023】
【化1】 (ただし、MIIは2価の金属Mg、Ca、Ba,Zn
等を表わし、MIIIは3価の金属Al、Ti等を表わ
し、0<x≦0.5であり、mは正の類を表わし、Aは
CO)SO等の2価のアニオンを表わす。)このハ
イドロタルサイト類化合物の例を挙げれば、下記の如く
のものである。本発明には、前述と同様な理由で、Zn
を含有するものが特に好ましい。
【0024】Mg0.67Al0.33(OH)(C
0.17・0.1HO Mg0.40Zn0.27Al0.33(OH)(C
0.17・0.5HO Ca0.6Al0.4(OH)(CO0.2 Mg 0.2 Ca0.4Zn0.1Al0.3(OH)
(CO0.15・0.4HO 過塩素酸系化合物としては、過塩素酸金属塩類、ハイド
ロタルサイト類化合物の過塩素酸置換体、エタノールア
ミン類の過塩素酸塩、ピペリジン基を有するヒンダード
アミン系化合物の過塩素酸付加塩、メラミンの過塩素酸
付加塩、および、アミノ酸の過塩素酸塩等が挙げられ
る。
【0025】過塩素酸金属塩類の具体例としては、L
i、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、および
Alの過塩素酸塩が挙げられる。
【0026】また、過塩素酸塩類として過塩素酸アンモ
ニウムが挙げられる。
【0027】ハイドロタルサイト類化合物の過塩素酸置
換体としては、下記の一般式で示される、2価金属と3
価金属の含水複塩化合物であり、同一出願人の特開昭5
9−140261号公報等に開示されている。
【0028】
【化2】 (ただし、MIIは2価の金属Mg、Ca、Ba、Zn
等を表わし、M日IIIは3価の金属Al、Ti等を表
わし、0<x≦0.5、0≦a、0<b、2a+b=
1、mは正の数を表わす。)上記ハイドロタルサイト類
化合物の過塩素酸置換体は、ハイドロタルサイト類化合
物を過塩素酸と反応することで製造することができる。
【0029】エタノールアミン類の過塩素酸塩は、エタ
ノールアミンを過塩素酸と反応させることで製造するこ
とができる。過塩素酸の反応量は、アミン1当量に対
し、過塩素酸0.6当量〜1.2当量が好ましく、特に
好ましくは0.9当量〜1.1当量である。エタノール
アミン類の過塩素酸塩は、モノエタノールアミン過塩素
酸塩、ジエタノールアミン過塩素酸塩、トリエタノール
アミン過塩素酸塩が挙げられる。
【0030】ピペリジン基を有するヒンダードアミン系
化合物の過塩素酸付加塩は、同一出願人の特開平2−1
87443号に開示されており、例えばピペリジン基を
有する化合物をアルコール等の溶媒中で過塩素酸と反応
させることで製造することができる。過塩素酸の反応量
は、ピペリジン基1に対して過塩素酸0.01〜1が好
ましく、特に好ましくは0.5〜1である。
【0031】上記過塩素酸との付加塩を与えるピペリジ
ン基を有する化合物として有用な化合物は、例えば、
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾ
エート、N−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジノ−ルビス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフエニルプロピオネート)、ビ
ス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−n−ブ
チル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)マロネート、トリス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、
テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレ
ート、N−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合
物、ビス(9−アザ−8,8,10,10−テトラメチ
ル−3−エチル−1,5−ジオキサスピロ[5,5]−
3−ウンデシルメチルオキシカルボニルオキシ)−4,
4′−イソプロピリデンビスシクロヘキサン、ビス(9
−アザ−8,8,10,10−テトラメチル−3−ヒド
ロキシメチル−1,5−ジオキサスピロ[5,5]−3
−ウンデシルメチル)エーテル、塩化シアヌル/t−オ
クチルアミン/ビス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジルアミノ)ヘキサン縮合物、ポリ[6−モ
ルホリノ−1,3,5−トリアジン−2,4ジイル]
[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジルイミノ)]、[2−[(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]2−
ブチリル[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)イミノ]等が挙げられる。
【0032】メラミンの過塩素酸付加塩は、同一出願人
の特開平1−210446号公報に開示されており、メ
ラミンと過塩素酸を水中で加温下、混合撹拌することで
製造することができる。メラミン1モルに対する過塩素
酸の反応量は0.01〜3モルが好ましく、より好まし
くは、0.1〜1.5モルである。
【0033】アミノ酸の過塩素酸塩としては、同一出願
人の特開昭62−72741号公報に開示されており、
アミノ酸と過塩素酸を水中で加温下、反応させることで
製造することができる。アミノ酸に対する過塩素酸の反
応量は、アミノ酸のアミノ基1当量に対し過塩素酸0.
1〜1当量が好ましい。アミノ酸の過塩素酸塩を与える
アミノ酸としては、本発明のアミノ酸亜鉛塩(II)を
与えるアミノ酸が同様に使用できる。
【0034】本発明の組成物は含ハロゲン樹脂100重
量部に対しアミノ酸亜鉛塩0.1〜10重量部、好まし
くは0.3〜5重量部、金属の酸化物、水酸化物、塩基
性無機酸塩類および過塩素酸系化合物より選ばれる一種
または二種以上の化合物0.01〜10重量部、好まし
くは0.1〜5重量部の重量割合を有する。
【0035】本発明組成物に更に有機ホスフアイト化合
物および/または含N非金属安定剤を併用することによ
り、すぐれた相乗効果を得ることができる。
【0036】本発明で使用できる有機ホスフアイト化合
物としては、ジフエニルデシルホスフアイト、トリフエ
ニルホスフアイト、トリス−ノニルフエニルホスフアイ
ト、トリデシルホスフアイト、トリス(2−エチルヘキ
シル)ホスフアイト、トリブチルホスフアイト、トリス
(ジノニルフエニル)ホスフアイト、トリラウリルトリ
チオホスフアイト、トリラウリルホスフアイト、ビス
(ネオペンチルグリコール)−1,4−シクロヘキサン
ジメチルホスフアイト、ジステアリルペンタエリスリト
ールジホスフアイト、ジイソデシルペンタエリスリトー
ルジホスフアイト、トリス(ラウリル−2−チオエチ
ル)ホスフアイト、テトラトリデシル−1,1,3−ト
リス(2′−メチル−5′−第3ブチル−4′−オキシ
フエニル)ブタンジホスフアイト、テトラ(C12〜C
15混合アルキル)4,4′−イソプロピリデンジフエ
ニルホスフアイト、トリス(4−オキシ−2,5−ジ−
第3ブチルフエニル)ホスフアイト、トリス(4−オキ
シ−3,5−ジ−第3ブチルフエニル)ホスフアイト、
2−エチルヘキシルジフエニルホスフアイト、トリス
(モノ、ジ混合ノニルフエニル)ホスフアイト、水素化
−4,4′−イソプロピリデンジフエノールポリホスフ
アイト、ジフエニル・ビス[4,4′−n−ブチリデン
ビス(2−第3ブチル−5−メチルフエノール)]チオ
ジエタノールジホスフアイト、ビス(オクチルフエニ
ル)・ビス[4,4′−n−ブチリデンビス(2−第3
ブチル−5−メチルフエノール)]−1,6−ヘキサン
ジオールジホスフアイト、フエニル−4,4′−イソプ
ロピリデンジフエノール・ペンタエリスリトールジホス
フアイト、フエニルジイソデシルホスフアイト、テトラ
トリデシル−4,4′−n−ブチリデンビス(2−第3
ブチル−5−メチルフエノール)ジホスフアイト、トリ
ス(2,4−ジ−第3ブチルフエニル)ホスフアイト、
トリステアリルホスフアイト、オクチルジフエニルホス
フアイト、ジフエニルトリデシルホスフアイト、フエニ
ルジ(トリデシル)ホスフアイト、トリス(2−シクロ
ヘキシルフエニル)ホスフアイト、ジトリデシル・ジ
(2−シクロヘキシルフエニル)・水添ビスフエノール
A・ジホスフアイト、ジ(2,4−ジ−第3ブチルフエ
ニル)シクロヘキシルホスフアイト、2,4−ジ−第3
ブチルフエニル・ジイソデシルホスフアイト、トリス
(ブトキシエトキシエチル)ホスフアイト、ポリ−4,
4′−イソプロピリデンジフエノールネオドール25ア
ルコールホスフアイト、ジフエニルアシドホスフアイ
ト、ビス(2−シクロヘキシルフエニル)アシドホスフ
アイト、ビス(2,4−ジ−第3ブチルフエニル)アシ
ドホスフアイト、ビス(ノニルフエニル)アシドホスフ
アイト、ジベンジルアシドホスフアイト、ポリジプロピ
レングリコールフエニルホスフアイト、4,4−イソプ
ロピリデンジフエニルアルキルホスフアイトなどが挙げ
られる。
【0037】含N非金属安定剤としては、尿素系、チオ
尿素系、グアニジン系、アミン系、アミノ酸系、チアゾ
ール系、イミダゾール系、アミド又はイミド系等の各誘
導体を挙げることができる。
【0038】更に、尿素系誘導体としては、尿素の他に
N,N−ジステアリル尿素、N,N−ビス(カルボエト
キシイソプロペニル)尿素などのモノ又はジアルキル尿
素、セミカルバジドなどのアミノ尿素、モノフエニル尿
素などのアリール尿素、P−フエネチル尿素などの置換
フエニル尿素、モノウレイド又はジウレイドなどのアシ
ル尿素などが挙げられる。
【0039】また、アシル尿素においては環状のものが
好ましく、これらにはパラパン酸、パルビツル酸、ジア
ルル酸、アロキサン、ウラシル、ヒダントイン、5−メ
チルヒダントイン等がある。
【0040】チオ尿素系誘導体としては、チオ尿素の他
にモノフエニルチオ尿素、N,N′−ビフエニルチオ尿
素、O−トリルチオ尿素、N,N′−ジ−O−トリルチ
オ尿素、ジフエニルビスチオ尿素、ジフエニル−P−フ
エニレンジチオ尿素、ジフエニル−m−フエニレンジチ
オ尿素、ジフエニルチオカルバゾンなどが挙げられ、グ
アニジン系誘導体としてはグアニジンの他にシアノグア
ニジン、O−トリルグアニジンなどが挙げられる。アミ
ン系誘導体としてはα−又はβ−ナフチルアミン、フエ
ニレン又はナフチレンジアミン、フエニルβ−ナフチル
アミン、アルドール−α−ナフチルアミンなどが挙げら
れ、更にはジエチレントリアミン、トリエチレンテトラ
ミン、ヘキサメチレンテトラミン、α−フエニルインド
ール、メラミン、メラミンイソシアネート、グアニジン
等を挙げることができる。
【0041】アミノ酸系誘導体としてはβ−エチルアミ
ノクロトネート1,3−ブタンジオールビス(アミノク
ロトネート)などのアミノクロトン酸アルキル又はアリ
ールエステル又はヒドラゾンなどが挙げられる。チアゾ
ール系誘導体としてはチアゾール、ジベンゾチアゾール
スルフイドなどが挙げられ、イミダゾール系としてはイ
ミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールなどが
挙げられる。アミド系又はイミド系誘導体としては、ス
クミンイミド、グルタルイミド、フタルイミド、O−ス
ルホベンズイミド、N−フエニル−β−メルカプトプロ
ピオンアミド、ニトリロトリ酢酸トリアルキルアミド又
はアニリドなどが挙げられる。
【0042】また本発明に使用できる含N非金属系安定
剤には、上記化合物の他に、メチル−3−アミノフエニ
ルスルホン、4,4′−ジアミノジフエニルスルホン、
S−トリアジン系化合物、ピリミジン系化合物、プリン
系化合物、ホルムアルデヒド−フエノール−メチルアミ
ン縮合物、置換アミン−二塩基酸縮合物、エタノールア
ミン−不飽和酸縮合物、メラミン−ホルマール縮合物、
尿素−ホルマール樹脂等も挙げられる。
【0043】本発明の組成物は、上記組成物の他更に含
ハロゲン樹脂に慣用の物質を含有することができる。そ
のような物質として例えば、有機酸の金属塩類(塩基性
塩も含む)、有機錫化合物、抗酸化剤、有機燐酸の金属
塩、ポリオール化合物およびそのエステル類、紫外線吸
収剤、界面活性剤、可塑剤、充填剤、顔料、蛍光剤、加
工助剤、強化剤、発泡剤、難燃剤、カツプリング剤、架
橋剤、帯電防止剤、防曇剤、プレートアウト防止剤、表
面処理剤、滑剤、防黴剤、殺菌剤、金属不活性化剤、離
型剤、ヒンダードアミン系紫外線安定剤β−ジケトン化
合物等を挙げることができる。
【0044】また、アミノ酸亜鉛(B)の含ハロゲン樹
脂へ配合される際の形態については、例えば、有機酸の
金属塩類あるいは、上記慣用の物質によつてその表面層
をコーテングされていても良い。さらには、ケイ酸又は
ケイ酸塩類の細孔中に埋め込んでマトリツクスを形成さ
せる方法、ハイドロタルサイト類化合物との固溶体を作
り、マトリツクスを形成させる方法で用いられても良
い。
【0045】本発明の組成物は、上記の各成分(A)、
(B)、(C)を、例えば含ハロゲン樹脂(A)が少く
とも溶融する温度よりも高い温度において、混合混練す
ることによつて製造することができる。従つて、アミノ
酸亜鉛(B)には無水塩、含水塩(一水塩など)等の制
限は無い。これは含水塩であつても加工工程中の加熱に
よつて無水塩に近づいてゆくものと考えられるためであ
り、結果的に同様の効果を得ることができる。
【0046】次に実施例によつて本発明組成物の安定化
効果を具体的に示す。しかしながら本発明はこれらの実
施例によつて限定されるものではない。
【0047】尚、着色防止性の評価は試験片の着色度合
を下記の基準により、目視によつて判定した。
【0048】
【0049】
【実施例】実施例1 本発明組成物の安定化効果をみるため、次の配合により
カレンダー加工、熱プレス加工を行ない試験用シートを
作成した。次にギヤー式熱老化試験により180℃での
熱安定性(黒化時間で示す)、及び10分後の着色度合
で表わされる初期着色性を調べた。その結果を第1表に
示す。
【0050】 <配合> ポリ塩化ビニル樹脂(A) 100 重量部 ステアリン酸Ca 0.5〃 ステアリン酸Zn 0.5〃 デヒドロ酢酸 0.1 〃 ハイワツクス200P 0.3 〃 アミノ酸亜鉛(B) (種類第1表) (配合量第1表) 本発明(C)の化合物(種類第1表) (配合量第1表)
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】注)*1 ハイドロタルサイトの過塩素酸
置換体。
【0054】実施例1−3、1−17では下記の示性式
で示されるものを施用した。 Mg0.67Al0.33(OH)(CO
0.13(ClO0.08・0.5HO *2 ハイドロタルサイト。
【0055】実施例1−7、1−14では下記の示性式
で示されるものを使用した。 Mg0.67Al0.33(OH)(CO
0.17・0.5HO *3 エタノールアミン過塩素酸塩。
【0056】実施例1−9では、トリエタノールアミン
の過塩素酸との塩を使用した。これは、トリエタノール
アミン1モルに対し過塩素酸を0.9モル加え、強塩基
性から、弱塩基性へ中和して得られた塩を使用した。
【0057】*4 ヒンダードアミン化合物の過塩素酸
付加塩。
【0058】実施例1−10、1−16、1−18では
ヒンダードアミン系化合物、ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)セバケート1モルと過塩
素酸2モルの反応生成物を使用した。
【0059】*5 メラミンの過塩素酸付加塩。
【0060】実施例1−11では、メラミン1モルと過
塩素酸1モルとの反応生成物を使用した。
【0061】*6 グリシンの過塩素酸塩。
【0062】実施例1−12、1−22では、グリシン
1モルと過塩素酸0.4モルとの反応生成物を使用し
た。
【0063】*7 塩基性グリシン亜鉛−1。
【0064】実施例1−13では、グリシンのカルボキ
シル基1当量当りZnが2当量の塩基性グリシン亜鉛を
使用した。
【0065】*8 ハイドロタルサイト。
【0066】実施例1−13、1−20では下記の示性
式で示されるものを使用した。
【0067】Mg0.57Zn0.1Al0.33(O
H)(CO0.17・0.2HO *9 塩基性グリシン亜鉛−2。
【0068】実施例1−14、1−15、1−16、1
−18、1−19、1−26、1−27では、グリシン
のカルボキシル基1当量当りZnが1.5当量の塩基性
グリシン亜鉛を使用した。
【0069】*12日本化学工業(株)製のZn置換型
ゼオライト
【0070】*13日本化学工業(株)製のCa置換型
ゼオライト
【0071】実施例2 本発明組成物に更に有機ホスフアイト化合物および/ま
たは含N非金属安定剤を併用することにより、すぐれた
相乗効果を得ることができる。下記の配合を用い、実施
例1と同様の方法で試料を作成し、190℃に於けるギ
ヤー老化試験機を用いて、有機ホスフアイト並びに含N
非金属安定剤の効果を調べた。結果を第2表に示した。
【0072】<配合> ポリ塩化ビニル樹脂(A) 100 重量部 DOP 40 〃 リシノレイン酸Ca 0.5 〃 オクチル酸Zn 0.3 〃 デヒドロ酢酸 0.1〃 パラフインワツクス 0.3〃 グリシン亜鉛 (種類第2表) 配合量第2表 本発明(C)の化合物(種類第2表) 配合量第2表 有機ホスフアイト化合物(第2表) 0.5〃 含N非金属安定剤 (第2表) 0.4〃
【0073】
【表3】
【0074】注)*10 実施例1と同様のものを使用
した。
【0075】*11実施例1、注)*2と同様のものを
使用した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 雅人 埼玉県加須市南篠崎一丁目十一番地三号 日産フエロ有機化学株式会社埼玉工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 含ハロゲン樹脂100重量部、 (B) アミノ酸亜鉛塩0.1〜10重量部、および (C) 金属の酸化物、金属の水酸化物、金属の塩基性
    無機酸塩類、および過塩素酸塩系化合物より選ばれる一
    種又は二種以上の化合物0.01〜10重量部 より成ることを特徴とする含ハロゲン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 アミノ酸亜鉛を与えるアミノ酸がグリシ
    ンおよび又はグルタミン酸である請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】 アミノ酸亜鉛塩が塩基性塩である請求項
    1の組成物。
  4. 【請求項4】 金属の酸化物、金属の水酸化物および金
    属の塩基性無機酸塩類が亜鉛を含有する化合物である請
    求項1の組成物。
  5. 【請求項5】 過塩素酸塩系化合物がハイドロタルサイ
    ト類化合物の過塩素酸置換体である請求項1の組成物。
JP8032292A 1992-03-03 1992-03-03 含ハロゲン樹脂組成物 Pending JPH05247296A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6680756B1 (en) 1998-12-24 2004-01-20 Funai Electric Co., Ltd Receiver having a preset tuner
JP2009249196A (ja) * 2008-04-02 2009-10-29 Daicel Chem Ind Ltd ガス発生剤組成物
JP2012233146A (ja) * 2011-04-18 2012-11-29 Katsuta Kako Kk 新規老化防止剤およびそれを配合するゴム組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6680756B1 (en) 1998-12-24 2004-01-20 Funai Electric Co., Ltd Receiver having a preset tuner
JP2009249196A (ja) * 2008-04-02 2009-10-29 Daicel Chem Ind Ltd ガス発生剤組成物
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