JP2000302913A - 塩素含有樹脂用安定化剤及び塩素含有樹脂組成物 - Google Patents

塩素含有樹脂用安定化剤及び塩素含有樹脂組成物

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JP2000302913A
JP2000302913A JP11152451A JP15245199A JP2000302913A JP 2000302913 A JP2000302913 A JP 2000302913A JP 11152451 A JP11152451 A JP 11152451A JP 15245199 A JP15245199 A JP 15245199A JP 2000302913 A JP2000302913 A JP 2000302913A
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Mitsuharu Yanagimachi
充晴 柳町
Keiji Nishijima
敬二 西島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候変色性、耐チョーキング性の良好な塩
素含有樹脂用安定化剤および塩素含有樹脂組成物。 【解決手段】 Zn,Ca,Mg,Ba,Sr,Na,
Kの群より選ばれる炭素数7以上14以下の脂肪酸金属
塩の少なくとも一種、およびZn,Ca,Mg,Ba,
Sr,Na,Kの群より選ばれるエポキシ化脂肪酸金属
塩の少なくとも一種、およびイソシアヌル酸誘導体を含
むことを特徴とする塩素含有樹脂用安定化剤および塩素
含有樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩素含有樹脂用安
定化剤及び塩素含有樹脂組成物に関する。さらに詳しく
は、本発明では、塩素含有樹脂組成物で、屋外において
長期間使用しても、変色又は、退色やチョーキングを生
ずることの少ない、成形性に優れた塩素含有樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル樹脂は、熱や光によって脱塩
化水素に起因する分解を起こしやすいことが知られてい
る。特に成形加工の際に、主として脱塩化水素に起因し
た熱分解等によって着色劣化を起こしやすく、安定化剤
の添加が必要とされている。窓枠などの硬質異型建材部
品はトリベース、ステアリン酸鉛を主体とする安定剤が
使用されてきた。しかし、鉛系安定化剤による成形品の
場合、屋外に暴露されたとき経時的に表面に白い粉が吹
き出しやすいという問題(チョーキング)がある。この
ため、アクリル樹脂との共押出で対応している。しか
し、アクリル樹脂と塩化ビニル樹脂との加工温度の違い
から、成形品が発泡し易いという問題を抱えていた。ま
たアクリル樹脂と塩化ビニル樹脂の共押出製品はリサイ
クルし難く、また熱膨張率の違いから共押出製品は反り
が発生する場合があった。このような面から耐候性に優
れる塩化ビニル樹脂等塩素含有樹脂組成物が求められて
いた。鉛系安定化剤配合におけるチョーキング性、耐候
変色性の欠点を改善するために、また、鉛化合物の毒性
に対する懸念から、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バ
リウム、ステアリン酸カルシウム、ハイドロタルサイト
などと着色抑制剤としてジベンゾイルメタン、ステアロ
イルベンゾイルメタンの併用が提案されている(特開昭
57−8044号公報)。しかし、この組成物ではチョ
ーキング性、耐候変色性は充分ではない。特にジベンゾ
イルメタンを着色抑制剤として使用した場合、鉛系安定
剤による成形品よりもチョーキング性、耐候変色性が低
下する。
【0003】チョーキングの少ない塩化ビニル樹脂組成
物として、酢酸銅を含有する組成物(特公昭62−41
532号公報)、銅又はコバルトで置換されたA型ゼオ
ライトを配合した組成物(特公平1−44211号公
報)、酢酸銅とハイドロタルサイト化合物を含有する組
成物(特開平6−322206号公報)、ステアリン酸
銅及びメラミンを含有する組成物(特開平7−2921
93号公報)などが提案されている。しかし、これらの
組成物ではチョーキング性改良効果が充分ではではな
い。また、これらの銅化合物は緑味を帯びており、淡色
製品の場合、難があり、さらに、塩化ビニル樹脂の分解
触媒として作用するため、耐熱性が低下する。
【0004】特開平7−138435号公報に塩化ビニ
ル樹脂にエポキシステアリン酸亜鉛とエポキシステアリ
ン酸カルシウムを併用することによって熱安定性を向上
させる方法が提案されているが、分解(黒化)時間は長
くなるものの、黄褐色になりやすい傾向にあった。ま
た、チョーキング性に対しても充分ではなかった。
【0005】またチョーキング性、耐候変色性改善のた
めに、塩基性無機金属塩と有機フォスファイト化合物の
併用(特開昭51−30850号公報)、塩基性無機金
属塩とβ−ジケトン化合物の併用(特開昭54−165
55号公報、特開昭54−62250号公報)、バリウ
ム及び亜鉛の有機酸塩、ハイドロタルサイト類、有機フ
ォスファイト化合物及び有機アシッドホスフェート化合
物、エポキシ化合物、亜リン酸、ジ亜リン酸又はこれら
の金属塩、二酸化チタンを添加すること(特開平4−2
02451号公報)が、また、塩基性亜リン酸亜鉛と有
機含リン金属塩を併用(特開平9−40830号公報)
等が提案されているが何れも不充分であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、屋外
において、長期間使用しても、変色又は退色やチョーキ
ングが生ずることの少ない塩素含有樹脂用安定化剤、お
よび塩素含有樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ばZn,Ca,Mg,Ba,Sr,Na,Kの群より選
ばれる炭素数7以上14以下の脂肪酸金属塩の少なくと
も一種、およびZn,Ca,Mg,Ba,Sr,Na,
Kの群より選ばれるエポキシ化脂肪酸金属塩の少なくと
も一種、および(化1)で表されるイソシアヌル酸誘導
体特徴とする塩素含有樹脂用安定化剤(以下、「本発明
の安定化剤」と言う場合がある)が提供され、また、本
発明によれば塩素含有樹脂と前記「本発明の安定化剤」
とを含有することを特徴とする塩素含有樹脂組成物が提
供される。
【0008】
【化1】
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられる塩素含有樹脂としては、塩化ビニルの単一重
合体、塩化ビニルを主成分とする共重合体、塩素化ポリ
エチレン、塩素化ポリプロピレン、これらの混合体、又
は上記重合体と他の重合体との混合体(ポリマーブレン
ド)等である。具体的にはポリ塩化ビニル、酢酸ビニル
−塩化ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合
体、プロピレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸
ビニル−塩化ビニル共重合体、アクリル酸エステル−塩
化ビニル共重合体等である。
【0010】本発明において使用される脂肪酸金属塩は
としては具体的には2−エチルヘキシル酸亜鉛、カプリ
ル酸亜鉛、ペラルゴン酸亜鉛、カプリン酸亜鉛、デカン
酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、2−エチ
ルヘキシル酸マグネシウム、カプリル酸マグネシウム、
ペラルゴン酸マグネシウム、カプリン酸マグネシウム、
デカン酸マグネシウム、ラウリン酸マグネシウム、ミリ
スチン酸マグネシウム、2−エチルヘキシル酸カルシウ
ム、カプリル酸カルシウム、ペラルゴン酸カルシウム、
カプリン酸カルシウム、デカン酸カルシウム、ラウリン
酸カルシウム、ミリスチン酸カルシウム、2−エチルヘ
キシル酸バリウム、カプリル酸バリウム、ペラルゴン酸
バリウム、カプリン酸バリウム、デカン酸バリウム、ラ
ウリン酸バリウム、ミリスチン酸バリウム、2−エチル
ヘキシル酸ストロンチウム、カプリル酸ストロンチウ
ム、ペラルゴン酸ストロンチウム、カプリン酸ストロン
チウム、デカン酸ストロンチウム、ラウリン酸ストロン
チウム、ミリスチン酸ストロンチウム、2−エチルヘキ
シル酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、ペラルゴン
酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、デカン酸ナトリ
ウム、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウ
ム、2−エチルヘキシル酸カリウム、カプリル酸カリウ
ム、ペラルゴン酸カリウム、カプリン酸カリウム、デカ
ン酸カリウム、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリ
ウム等があげられる。
【0011】また本発明組成物において使用されるエポ
キシ化脂肪酸酸金属塩としては具体的にはエポキシ化ス
テアリン酸亜鉛、エポキシ化ステアリン酸マグネシウ
ム、エポキシ化ステアリン酸カルシウム、エポキシ化ス
テアリン酸バリウム、エポキシ化ステアリン酸ストロン
チウム、エポキシ化ステアリン酸ナトリウム、エポキシ
化ステアリン酸カリウム等があげられる。
【0012】本発明において使用されるイソシアヌル酸
誘導体は、(化1)で表される化合物で、具体的にはイ
ソシアヌル酸、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレー
ト、トリスエポキシイソシアヌレート等があげれる。
【0013】
【化1】
【0014】本発明の組成物において、塩素含有樹脂に
対する前記本発明の添加剤の配合割合は塩素含有樹脂1
00重量部あたりZn,Ca,Mg,Ba,Sr,N
a,Kの群より選ばれる炭素数7以上14以下の脂肪酸
金属塩の少なくとも一種が0.01〜5重量部、および
Zn,Ca,Mg,Ba,Sr,Na,Kの群より選ば
れるエポキシ化脂肪酸金属塩の少なくとも一種が0.0
1〜5重量部、および(化1)で表されるイソシアヌル
酸誘導体が0.01〜5重量部である。
【0015】Zn,Ca,Mg,Ba,Sr,Na,K
の群より選ばれる炭素数7以上14以下の脂肪酸金属塩
およびZn,Ca,Mg,Ba,Sr,Na,Kの群よ
り選ばれるエポキシ化脂肪酸金属塩の化合物が0.01
重量部以下では加工性に乏しく、得られる成形品が着色
しやすくなる。一方5重量部以上配合しても、プレート
アウトが発生しやすくなり、実用的ではない。また(化
1)の化合物の添加量が0.01重量部以下では着色抑
制効果が乏しく、一方、5重量部以上配合しても増量効
果は認められず、製品のコスト上昇を招くので好ましく
ない。
【0016】
【化1】
【0017】本発明の安定化剤および本発明の塩素含有
樹脂組成物には前記必須成分の塩素含有樹脂および本発
明の安定化剤に加えて、用途に応じて、本発明の効果を
損なわない範囲で通常使用されている種々の添加剤を含
有させることができる。添加剤としては特に限定される
物ではなく、例えば可塑剤、多価アルコールおよび多価
アルコール部分エステル、滑剤、加工助剤、強化剤、有
機亜リン酸塩類、エポキシ化合物、酸化防止剤、ジケト
ン、過塩素酸塩類等、機能付与剤としての難燃剤、帯電
防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、発泡剤、熱安定剤と
しての金属塩類、充填剤としての無機化合物、顔料等が
あげられる。
【0018】本発明の塩素含有樹脂組成物で使用できる
可塑剤としては、例えばジアルキルフタレート類、ジア
ルキルアジペート類、ジアルキルセバケート類、アジピ
ン酸を主成分とするポリエステル系可塑剤類、有機リン
酸エステル類、塩素化パラフィン及びエポキシ化大豆
油、エポキシ化アマニ油等のエポキシ化合物類があげら
れる。
【0019】本発明の塩素含有樹脂組成物で使用できる
滑剤としては、例えばパラフィンワックス、流動パラフ
ィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワック
ス、ポリプロピレンワックス、モンタン酸ワックス、高
級脂肪酸、高級脂肪族アルコール、脂肪酸アマイド,脂
肪酸エステル等があげられる。
【0020】本発明の塩素含有樹脂組成物で使用できる
加工助剤としては、例えば主としてアクリル系の鐘淵化
学工業(株)のカネエース、三菱レイヨン(株)のメタ
ブレン、呉羽化学工業(株)のパラロイド等の商品名が
冠されているものがあげられる。
【0021】本発明の塩素含有樹脂組成物で使用できる
強化剤としては、例えばアクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン樹脂、メチルメタアクリレート−ブタジエン
−スチレン樹脂、アクリル系樹脂、ブタジエン樹脂、酢
酸ビニル−エチレン共重合体、エチレン−αオレフィン
共重合体、塩素化ポリエチレン等が挙げられる。
【0022】本発明の塩素含有樹脂組成物で使用できる
有機亜リン酸エステル化合物の具体例としては、トリス
フェニルフォスファイト、トリスノニルフェニルフォス
ファイト、ジフェニルデシルフォスファイト、ジトリデ
シルフェニルフォスファイト、トリスデシルフォスファ
イト、トリス(2−エチルヘキシル)フォスファイト、
トリス(ジノニルフェニル)フォスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、
4,4’−イソプロピリデンジフェニルテトラアルキル
フォスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−
t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、サイクリ
ックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブ
チルフェニルフォスファイト)、サイクリックネオペン
タンテトライルビス(2、6ジ−t−ブチル−4−メチ
ルフェニル)フォスファイト、サイクリックネオペンタ
ンテトライルビス(オクタデシルフォスファイト)、フ
ェニルデシルヒドロキシフォスファイト、ジノニルフェ
ニルヒドロキシフオスファイト、亜鉛ステアリルアシッ
ドホスフェート、亜鉛オクチルアシッドフォスフェート
等をあげることができる。
【0023】本発明の塩素含有樹脂組成物で使用できる
ポキシ化合物としては、例えばオキシラン酸素を構造中
に持つ化合物で、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ
油等の動植物不飽和油脂のエポキシ化合物、不飽和脂肪
酸エステルのエポキシ化合物、芳香族及び脂肪族のグリ
シジルエーテルあるいは飽和脂環化合物のエポキシ化合
物等があげられる。
【0024】本発明の塩素含有樹脂組成物で使用できる
酸化防止剤としては、例えばヒドロキシ基が少なくとも
1個の三級あるいは二級アルキル基によりヒンダードさ
れたフェノール基を同一分子内に1個ないし4個持つ化
合物からなる群から選ばれた化合物あるいはチオエーテ
ル基を持つ含硫黄系化合物で、その具体例としてスチレ
ン化パラクレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−
4−メチルフェノール、ブチル化アニソール、4,4’
−ブチリデンビス(6−tert−ブチル3−メチルフ
ェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−
ブチル4−メチルフェノール)、1,3,5−トリメチ
ル2,4,6−トリス(3,5ジ−tert−ブチル4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[3−
(4−ヒドロキシ3,5−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)プロピオニルオキシメチル]メタン、n−オクタデ
シル3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル4’−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート等のフェノール系化
合物、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリル
チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキ
ス(β−ラウリルチオプロピオネート)等の含硫黄系化
合物があげられる。
【0025】本発明の塩素含有樹脂組成物で使用できる
過塩素酸塩としては過塩素酸ナトリウム、過塩素酸マグ
ネシウム、過塩素酸カルシウム、過塩素酸バリウム、過
塩素酸ストロンチウム、過塩素酸アンモニウム、過塩素
酸置換ハイドロタルサイト、過塩素酸置換ゼオライト等
があげられる。
【0026】本発明の塩素含有樹脂組成物で使用できる
ヒンダードアミン系光安定剤としては、2−メチル−2
−(2,2,6,6−テトラ−メチル−4−ピペリジ
ル)アミノ−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)プロピオアマイド、ポリ[(6−モルホ
リノ−S−トリアジン−2,4−ジル[(2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメ
チレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジルイミノ)]、ポリ[6−(1,1,3,3−テトラ
メチルブチルアミノ)−S−トリアジン−2,4−ジ
ル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジルイミノ)]、ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレー
ト、2−[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)イミノ]2−ブチリル[(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)イミノ]、2−(3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−
2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)等があげられる。
【0027】本発明の塩素含有樹脂組成物で使用できる
紫外線吸収剤としては、p−tert−ブチルフェニル
サリシレート、2,4ジヒドロキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリ
レート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−
ジフェニルアクリレート、2(2’−ヒドロキシ−3’
−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−ク
ロルベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロルベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフ
ェノン、2(2’−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、フェニルサリシレート2,
2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等が
あげられる。
【0028】本発明の塩素含有樹脂組成物で使用できる
熱安定剤としての金属塩としては、金属の酸化物、水酸
化物、ゼオライト類、ハイドロタルサイト類等があげら
れる。
【0029】本発明の塩素含有樹脂組成物で使用できる
充填剤としては、例えば軽質炭酸カルシウム、重質炭酸
カルシウム、クレー、タルク、シリカ、けい藻土、軽石
粉、雲母粉、アルミナ硫酸アルミニュウム、硫酸バリウ
ム、ガラス繊維、カーボン繊維、グラファイト、木粉等
があげられる。
【0030】本発明における塩素含有樹脂組成物は上記
以外に、必要に応じて帯電防止剤、発泡剤、顔料、蛍光
剤、難燃剤、離型剤、抗菌剤等を使用することができ
る。
【0031】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらによって限定される
ものではない。
【0032】(実施例1)下記配合物を180°Cに調
製した6インチオープンロールにより4分間混練し、シ
ートを作成した。このシートを5枚重ね、180℃、1
0分間プレスし、メタルウエザー促進耐候性試験機(大
日本プラスチック(株)製,光エネルギー70mW/c
m2、1サイクル;光8時間、温度63℃、湿度70%
と、結露8時間,温度55℃、湿度90%と、暗黒8時
間、温度30℃、湿度98%)に入れ、耐候性試験を行
った。それらの72時間後(3サイクル)のΔE値を色
差計(COLOR ANALYZER TC−1800
MK−II:東京電色株式会社製)により測定し、これ
を耐候変色の指標とした。チョーキング性は下記配合物
にさらに顔料マイクロリスブロン5R−K(チバスペシ
ャリティーケミカルズ)を0.7重量部配合して試験を
行い、チョーキングが発生するまでの時間数をその指標
とした。結果を表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】 (試験配合) ポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度1050) 100 重質炭酸カルシウム 5 TiO2(ルチル) 1.0 カネエースFM(鐘淵化学工業製 5.0 リケスターSL−02(理研ビタミン製) 0.2 Loxiol G−60(ヘンケル白水製) 0.3 Hiwax220MP(三井石油化学製) 0.2 亜鉛ステアリルアシッドフォスフェート 0.2 アルカマイザー1(協和化学工業製) 0.5 表1に示す試験化合物 ***
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、Zn,Ca,Mg,B
a,Sr,Na,Kの群より選ばれる炭素数7以上14
以下の脂肪酸金属塩の少なくとも一種、およびZn,C
a,Mg,Ba,Sr,Na,Kの群より選ばれるエポ
キシ化脂肪酸金属塩の少なくとも一種、および(化1)
で表されるイソシアヌル酸誘導体を組み合わせることに
より、耐候変色性、耐チョーキングに優れ、窓枠、破風
材、鼻隠し、サイジング等の屋外建材用途に有用な塩素
含有樹脂用安定化剤、並びに本発明の安定化剤を用いた
塩素含有樹脂組成物を提供することができた。
【0036】
【化1】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Zn,Ca,Mg,Ba,Sr,Na,K
    の群より選ばれる炭素数7以上14以下の脂肪酸金属塩
    の少なくとも一種、およびZn,Ca,Mg,Ba,S
    r,Na,Kの群より選ばれるエポキシ化脂肪酸金属塩
    の少なくとも一種、および(化1)で表されるイソシア
    ヌル酸誘導体を含むことを特徴とする塩素含有樹脂用安
    定化剤。 【化1】
  2. 【請求項2】塩素含有樹脂と請求項1記載の塩素含有樹
    脂用安定化剤とを含有することを特徴とする塩素含有樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】前記請求項1に記載の塩素含有樹脂用添加
    剤の配合割合が塩素含有樹脂100重量部に対して、Z
    n,Ca,Mg,Ba,Sr,Na,Kの群より選ばれ
    る炭素数7以上14以下の脂肪酸金属塩の少なくとも一
    種が0.01〜5重量部、およびZn,Ca,Mg,B
    a,Sr,Na,Kの群より選ばれるエポキシ化脂肪酸
    金属塩の少なくとも一種が0.01〜5重量部、および
    前記(化1)で表されるイソシアヌル酸誘導体が0.0
    1〜5重量部であることを特徴とする請求項2に記載の
    塩素含有樹脂組成物。 【化1】
  4. 【請求項4】エポキシ化脂肪酸金属塩がエポキシ化ステ
    アリン酸金属塩である請求項1に記載の安定化剤。
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