JPH0524558Y2

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Info

Publication number: JPH0524558Y2
Application number: JP1987116371U
Authority: JP
Priority date: 1987-07-29
Filing date: 1987-07-29
Publication date: 1993-06-22
Anticipated expiration: 2002-07-29
Also published as: JPS6420385U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）チツプホルダーを介して軸筒先端にペン先部を
突出させてなる筆記具本体とキヤツプとの嵌合構
造に関する。

（従来の技術）多くの筆記具にあつて、ペン先の破損防止並び
にインキの乾燥防止のために、軸筒の先端にはキ
ヤツプが嵌合されている。また、軸筒には、直接
ペン先部を突出させたものもあれば、チツプホル
ダーを介してペン先部を突出させたものもある。

（考案が解決しようとする問題点）チツプホルダーを介してペン先部を軸筒に突出
させたものは、例えば、チツプホルダーの内径を
変えたりすることによつて、種々のペン先部を一
つの軸筒に対して取付けることができるといつた
長所がある反面、直接取り付ける場合に比べて部
品点数が増加する分だけ、部品相互の寸法バラツ
キが品質などに与える影響も大きくなる。例え
ば、部品相互の固定が不確実なものとか、キヤツ
プ嵌合しても確実にインキの乾燥を防止できない
ものなどが、量産時、しばしば生じることがあ
る。

（問題点を解決するための手段）本考案は、チツプホルダーを介して軸筒先端に
ペン先部を突出させてなる筆記具本体とキヤツプ
との嵌合構造において、軸筒には、その先端内孔
に挿入されるチツプホルダーの圧入力による拡開
変形部を設け、また、キヤツプの内孔には、前記
軸筒との環状圧接部、及び、前記軸筒との凹凸嵌
合部を形成し、これら環状圧接部と凹凸嵌合部と
を、互いに前記軸筒の拡開変形部を挟んで前後に
離隔する位置に配在させてなる筆記具のキヤツプ
嵌合構造を要旨とする。

（作用）軸筒に設けた拡開変形部は軸筒とチツプホルダ
ーの寸法バラツキによるチツプホルダーの固定の
過不足を吸収する。また、キヤツプ内孔に設けた
軸筒との環状圧接部は、キヤツプの嵌合固定をな
す凹凸嵌合部と軸筒の拡開変形部を挟んで前後に
離隔する位置に配在してあるので、凹凸嵌合部に
おけるキヤツプ、軸筒の寸法バラツキの影響が環
状圧接部に付与されない。

（実施例）添付第１図に第１実施例を示す。参照符号１
は、合成樹脂製ペン先、小管式筆記具のペン先、
パイプ式ボールペンのペン先体といつた適宜ペン
先部であり、このペン先部１を突出支持するチツ
プホルダー２は、外側壁に４個の環状突部２_a…
２_dと、これら突部に180°配置で形成された空気
交換用のスリツト２_eとを有し、先端内孔３_aに２
個の環状突部３_b，３_cを形成した軸筒３に、互い
の環状突部を交錯するよう挿入されている。これ
によつて、チツプホルダー２は軸筒３からの脱落
を防止されている訳であるが、ここで、チツプホ
ルダー２の環状突部２_cの径は軸筒３の先端内孔
３_aの内径より大きく、また、軸筒３は合成樹脂
とか薄肉の金属など弾性のある材質よりなり、そ
れゆえ、環状突部２_c近傍の軸筒３外周部はチツ
プホルダー２の圧入時の力でいくぶん膨らみ、拡
開変形部３_dとなつている。この拡開変形の量は、
実際にはほとんど目視できないほど小さいことが
多いが、それでも、寸法精度的には大きな余裕を
与える。

また、参照符号４はキヤツプであり、その内孔
４_aに、後方に向い少しづつ大径となる軸筒３の
先端外周壁に対して、嵌合時に次第に圧接してキ
ヤツプ内部の密閉性を確保するための環状圧接部
４_bと、軸筒３の外側壁に形成した突部３_eと嵌合
時には乗り越えあう凹凸嵌合部４_cと、それに、
嵌合位置決定用の係止壁４_dを有しているが、こ
こで、環状圧接部４_bはキヤツプ嵌合時に軸筒３
の拡開変形部３_dの前方に位置するキヤツプ内孔
４_aの内方に、また、凹凸嵌合部４_cは同じく拡開
変形部３_dの後方に位置するキヤツプ内孔４_aの開
口端近傍部にと、相互に離れた位置に形成されて
いる。尚、本例は所謂生インキ式筆記具の一例で
あり、参照符号５は、一般にジヤバラと称される
一時的インキ溜め部材、同６は、その先端をペン
先部１に至らしめるインキ中継部材、同７は、横
断面Ｌ字形のＯ−リング、同８は、インキ室であ
る。

次に、第２図に第２実施例を示す。尚、前例と
同一の部位には同一の参照符号を付してある。本
例は、環状圧接部と凹凸嵌合部との位置関係を前
例と逆にしたものであり、即ち、キヤツプ４の内
孔４_aの開口端近傍に環状圧接部４_cを、また、軸
筒３の先端部に形成した突部４_eとキヤツプ嵌合
時に乗り越えあう凹凸嵌合部４_cをキヤツプ内孔
４_aの内方に形成してある。キヤツプ嵌合時の内
部密閉空間を小さくできる点では前例の方が好ま
しいが、本例では、キヤツプ４の長さは適宜設定
できるから、軸筒３の拡開変形部３_dから遠く離
れたところに環状圧接部を容易に設けられる長所
がある。尚、本例は、繊維収束体などインキを毛
細管力によつて保持するインキ吸蔵体９を使用し
てなる所謂中綿式筆記具の一例を示し、ペン先部
１もその代表的一例である繊維束製ペン先による
ものを意識して図示してある。

以上の他にも種々変形等なせる。例えば、軸筒
に拡開変形部を設けるには、チツプホルダー２に
環状突部２_cを適宜数設ける以外にも、第１実施
例で図示した軸筒３の環状突部３_bをチツプホル
ダー２の外側壁に当接させるようにするなどなし
てもよいし、また、前述２例では、軸筒３の外側
壁に設けた突部３_eと乗り越えあうような凹凸嵌
合部４_cをキヤツプに設けたが、要は脱落防止部
であればよく、例えば、軸筒の外側壁に環状の凹
部を設けておき、その突部にキヤツプに設けた突
起を嵌め込むようにするなどなしてもよく、さす
れば、キヤツプ３に設けた嵌合位置決定用の係止
壁４_dも設けなくて済むし、その他、キヤツプを
中キヤツプと外キヤツプとからなるものとした
り、軸筒内外の空気交換路を適宜部材の適宜位置
に形成したりすることもできる。

（考案の効果）チツプホルダーを介してペン先部を軸筒に突出
させるにあたつて、部品相互のバラツキによる悪
影響を抑制することができ、特に、チツプホルダ
ーと軸筒との固定が良好になし得るし、また、イ
ンキの乾燥も確実に防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１実施例を示す要部縦断面図、第２
図は第２実施例を示す要部縦断面図。１……ペン先部、２……チツプホルダー、２_a，
２_b，２_c，２_d……環状突部、２_e……空気交換用
スリツト、３……軸筒、３_a……先端内孔、３_b，
３_c……環状突部、３_d……拡開変形部，３_e……
突部、４……キヤツプ、４_a……内孔、４_b……環
状圧接部、４_c……凹凸嵌合部、４_d……係止壁。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

チツプホルダーを介して軸筒先端にペン先部を
突出させてなる筆記具本体とキヤツプとの嵌合構
造において、軸筒には、その先端内孔に挿入され
るチツプホルダーの圧入力による拡開変形部を設
け、また、キヤツプの内孔には、前記軸筒との環
状圧接部、及び、前記軸筒との凹凸嵌合部を形成
し、これら環状圧接部と凹凸嵌合部とを、互いに
前記軸筒の拡開変形部を挟んで前後に離隔する位
置に配在させてなる筆記具のキヤツプ嵌合構造。