JPH05243034A - 低損失フェライト - Google Patents

低損失フェライト

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Publication number
JPH05243034A
JPH05243034A JP4076077A JP7607792A JPH05243034A JP H05243034 A JPH05243034 A JP H05243034A JP 4076077 A JP4076077 A JP 4076077A JP 7607792 A JP7607792 A JP 7607792A JP H05243034 A JPH05243034 A JP H05243034A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
loss
low
mol
ferrite
zro
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4076077A
Other languages
English (en)
Inventor
Gen Fukushima
弦 福嶋
Yukinobu Ito
幸信 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP4076077A priority Critical patent/JPH05243034A/ja
Publication of JPH05243034A publication Critical patent/JPH05243034A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 Fe2 3 50〜60モル%、ZnO5〜1
5モル%、残部MnOを主成分とし、副成分としてCa
O0.08〜0.40モル%、SiO2 0.01〜0.
20モル%、ZrO2 0.01〜0.10モル%、Ga
2 3 及び/又はIn2 3 0.02〜0.50モル%
を含有する。 【効果】 コンバータトランス用材料として求められる
諸特性を満足せしめるとともに、特に100kHz以上
の高周波領域での低損失化を図ることが可能である。こ
れによって、スイッチング電源の小型化、軽量化を図る
ことが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンバータトランス等
に用いられる低損失フェライトに関するものであり、特
に高周波領域での損失の少ない低損失フェライトに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源用のコンバータトラン
スにおいては、これまでスイッチング周波数として10
0kHz程度以下のものが使用されており、これに対応
すべき低損失フェライトとしては、MnーZnフェライ
トに副成分として0.08〜0.40モル%のCaOと
0.01〜0.20モル%のSiO2 を添加したものが
既に用いられている。
【0003】ところが、近年スイッチング電源を小型
化、軽量化するためにスイッチング周波数を100kH
z以上の高周波で使用する要望が高まっており、前述の
従来の低損失フェライトをそのままスイッチング周波数
100kHz以上のスイッチング電源用のコンバータト
ランス材料として使用すると、その損失が大きく発熱す
るという問題が生じている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、これから
のコンバータトランス用のフェライト材には、周波数1
00〜500kHz、温度80〜100℃、大振幅励磁
(1000〜2000ガウス)なる条件でも低損失であ
ることが要求される。
【0005】そこで本発明は、前述の従来の実情に鑑み
て提案されたものであって、コンバータトランス用材料
として求められる諸特性を充分に満足するとともに、特
に100kHz以上の高周波領域でも損失を低減するこ
とができる低損失フェライトを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前述の目
的を達成せんものと鋭意研究を重ねた結果、高周波領域
での低損失化にZrO2 とGa2 3 、In2 3 のい
ずれか又は両者を添加するのが有効であることを見出し
本発明を完成するに至ったもので、Fe2 350〜6
0モル%、ZnO5〜15モル%、残部MnOを主成分
とし、副成分としてCaO0.08〜0.40モル%、
SiO2 0.01〜0.20モル%、ZrO2 0.01
〜0.10モル%、Ga2 3 及び/又はIn2
3 0.02〜0.50モル%を含有することを特徴とす
るものである。
【0007】主成分であるFe2 3 、ZnO、MnO
については軟磁気特性を有する組成として自ずと前述の
範囲に制約されるが、特にZnOに関して言えば、大振
幅励磁されるため飽和磁束密度500mT程度が望まれる
ことや、透磁率、損失の温度特性等の関係から、ここで
は5〜15モル%とする必要がある。例えば、磁気ヘッ
ド材料等では飽和磁束密度、透磁率、熱膨張係数等のい
ずれを重視するかによって組成が異なり、特に境界が無
いことからZnOの組成範囲が広くなるのとこの点で異
なる。
【0008】CaO及びSiO2 は、通常の低磁気損失
の観点から加えられるものであって、その添加料はやは
り低磁気損失特性の点から決められるものである。
【0009】一方、ZrO2 やGa2 3 、In2 3
は、特に高周波での損失を少なくするとの観点から添加
されるものである。すなわち、ZrO2 は粒成長を抑制
し高周波での損失を少なくするし、Ga2 3 、In2
3 はフェライトの結晶格子内へ固溶し、
【0010】
【数1】 等の電子移動を減少させて結晶粒子の比抵抗の増加をも
たらし、渦電流損失を少なくする。
【0011】したがって、これらZrO2 やGa
2 3 、In2 3 の添加量が前述の範囲を下回ると所
定の効果(高周波領域での低損失)が期待できない。逆
に、これらの添加量が余り多すぎると諸磁気特性を損な
うことになるので、前述の範囲とされる。
【0012】また、磁気ヘッド材等に用いられるフェラ
イトでは、高密度(例えば99%以上)であることが要
求されるため熱間静水圧プレス処理(いわゆるHIP処
理)が必要であるが、本発明の低損失フェライトでは、
極端な低密度は飽和磁束密度の低下につながるので好ま
しくないが、普通に得られる程度(95%以上程度)で
充分で、前述のHIP処理も不要である。
【0013】
【作用】したがって、本発明の低損失フェライトにおい
ては、コンバータトランス用材料として求められる諸特
性を充分に満足するとともに、特に100kHz以上の
高周波領域でも損失を低減することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を具体的な実験結果に基づいて
説明する。
【0015】実験例1 Fe2 3 、ZnO、MnO、CaO、SiO2 、Zr
2 及びGa2 3 をそれぞれ秤量した後、ボールミル
を用いて12時間混合した。各試料の組成を表1に示
す。
【0016】
【表1】
【0017】次に、これを空気中、1000℃で3時
間、仮焼成した。これは主に混合原料粒子間の固体反応
過程である。しかる後、ボールミルにて12時間微粉砕
し、ポリビニルアルコールを添加して造粒した。
【0018】次いで、これを120MPaの圧力下で外
径30mm、内径20mm、厚さ5mmのリングにプレ
ス成形し、さらに酸素分圧3%の雰囲気下、1280℃
で4時間焼成(本焼結)して低損失MnーZnフェライ
トを得た。
【0019】得られた各MnーZnフェライトについ
て、90℃、最大磁束密度Bm200mTでの損失Pcを
測定した。結果を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】この表2より、ZrO2 とGa2 3 を添
加したものは、100kHz以上の周波数域で無添加のも
のに比べて損失が小さくなっていることがわかる。ま
た、ZrO2 だけを添加したものよりも同時に両者を添
加したものの方が損失が小さくなることも確認された。
【0022】特に、ZrO2 を0.05モル%、Ga2
3 を0.20モル%添加したものでは、無添加のもの
に比べて100kHzで約18%、200kHzで約19
%、500kHzで約22%も損失が小さくなっている。
【0023】なお、これらの添加によって他の磁気特性
はほとんど変わらなかった。
【0024】実験例2 次に、Fe2 3 、ZnO、MnO、CaO、Si
2 、ZrO2 及びIn23 をそれぞれ秤量した後、
上述の実験例と同様に12時間混合し、これを空気中、
1000℃で3時間、仮焼成した後、ボールミルにて1
2時間微粉砕し、造粒した。各試料の組成を表3に示
す。
【0025】
【表3】
【0026】次いで、これを120MPaの圧力下で外
径30mm、内径20mm、厚さ5mmのリングにプレ
ス成形し、さらに酸素分圧3%の雰囲気下、1280℃
で4時間焼成(本焼結)して低損失MnーZnフェライ
トを得た。
【0027】得られた各MnーZnフェライトについ
て、90℃、最大磁束密度Bm200mTでの損失を測定
した。結果を表4に示す。
【0028】
【表4】
【0029】この表4より、ZrO2 とIn2 3 を添
加したものは、100kHz以上の周波数域で無添加のも
のに比べて損失が小さくなっていることがわかる。ま
た、ZrO2 だけを添加したものよりも同時に両者を添
加したものの方が損失が小さくなることも確認された。
【0030】特に、ZrO2 を0.05モル%、In2
3 を0.20モル%添加したものでは、無添加のもの
に比べて100kHzで約20%、200kHzで約22
%、500kHzで約19%も損失が小さくなっている。
【0031】なお、これらの添加によって他の磁気特性
はほとんど変わらなかった。
【0032】以上、ZrO2 とGa2 3 並びにZrO
2 とIn2 3 とを併用した場合について述べたが、Z
rO2 とGa2 3 、In2 3 、の両者を併用した場
合についても同様の実験を行ったところ、高周波域での
損失の低減が確認された。
【0033】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、Fe2 3 、ZnO、MnOを主成分と
し、CaO、SiO2 を副成分とする低損失フェライト
に、さらにZrO2 とGa2 3 、In2 3 の少なく
とも1種を添加しているので、例えば、スイッチング電
源用のコンバータトランス用材料として求められる諸特
性を満足せしめるとともに、特に100kHz以上の高
周波領域での低損失化を図ることが可能である。
【0034】したがって、本発明の低損失フェライトを
高周波対応コンバータトランス用材料として使用するこ
とで、スイッチング電源の小型化、軽量化を図ることが
可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe2 3 50〜60モル%、ZnO5
    〜15モル%、残部MnOを主成分とし、 副成分としてCaO0.08〜0.40モル%、SiO
    2 0.01〜0.20モル%、ZrO2 0.01〜0.
    10モル%、Ga2 3 及び/又はIn2 30.02
    〜0.50モル%を含有することを特徴とする低損失フ
    ェライト。
JP4076077A 1992-02-27 1992-02-27 低損失フェライト Withdrawn JPH05243034A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4076077A JPH05243034A (ja) 1992-02-27 1992-02-27 低損失フェライト

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JP4076077A JPH05243034A (ja) 1992-02-27 1992-02-27 低損失フェライト

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JPH05243034A true JPH05243034A (ja) 1993-09-21

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ID=13594751

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4076077A Withdrawn JPH05243034A (ja) 1992-02-27 1992-02-27 低損失フェライト

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JP (1) JPH05243034A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5846448A (en) * 1994-04-27 1998-12-08 Tdk Corporation Ferrite and ferrite core for power supply
CN111825440A (zh) * 2019-04-19 2020-10-27 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 锰锌铁氧体及其制备方法和应用

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5846448A (en) * 1994-04-27 1998-12-08 Tdk Corporation Ferrite and ferrite core for power supply
CN111825440A (zh) * 2019-04-19 2020-10-27 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 锰锌铁氧体及其制备方法和应用

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Effective date: 19990518