JPH06120022A - 酸化物磁性体材料 - Google Patents
酸化物磁性体材料Info
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- JPH06120022A JPH06120022A JP4268501A JP26850192A JPH06120022A JP H06120022 A JPH06120022 A JP H06120022A JP 4268501 A JP4268501 A JP 4268501A JP 26850192 A JP26850192 A JP 26850192A JP H06120022 A JPH06120022 A JP H06120022A
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Abstract
少なく、かつ磁気損失が極小となる温度が60℃以上であ
る磁性体材料を提供する。 【構成】 主組成としてFe2O3を61mol%以上67mol%以
下、MnOを3mol%以上36mol%以下、ZnOを30mol%以下含有
し、かつ副成分としてCaOを0.05重量%以上0.5重量%以下
およびSiO2を0.005重量%以上0.2重量%以下を必ず含み、
さらにMxOzを0.01重量%以上0.5重量%以下(但し、MxOzは
ZrO2,HfO2,Ta2O5,Cr2O3,MoO3,WO3,Al2O3,Ga2O3,In2O3,G
eO2,SnO2,Sb2O3,Bi2O3より選ばれた少なくとも1種類以
上)を少なくとも含有する焼結体。
Description
電源用トランスコア等に用いられる酸化物磁性体材料に
関し、特に高周波特性に優れた低損失MnZn系または
Mn系フェライト磁性体に関する。
もなう機器の小型化・高密度化により、使用周波数の高
周波化が進んでいる。例えばスイッチング電源用トラン
ス磁芯その他に用いられる磁性体材料においても、高周
波化への対応が必要とされ、特に小型化した場合の発熱
を防止するために、高周波において低磁気損失であるこ
とが要求されている。
には、大きく分けて金属系材料と酸化物フェライト系材
料がある。金属系の材料は、飽和磁束密度・透磁率とも
高いという長所があるが、電気抵抗率が10-6〜10-4
Ω・cm程度と低いため、高周波においては渦電流に起
因する磁気損失が増大するという欠点があった。この欠
点は、磁性体の厚さを薄くすることによって改善される
ため、金属系材料を薄い箔状に加工し絶縁体をはさんで
ロール状に巻いたものも作られているが、薄体化には約
10μm程度と限界があり、また複雑形状のものが作り
にくい、高コストであるといった問題点がある。このた
め、100kHz程度の周波数帯域までしか使用不可能
であった。
金属系材料の1/2程度と低い。しかしながら電気抵抗
率は、通常用いられているMnZn系のもので1Ω・c
m程度と、金属系材料に比べてはるかに高く、また、C
aOやSiO2等の添加物を用いることにより、電気抵
抗率をさらに10〜数百Ω・cm程度まで高めることが
でき、渦電流に起因する磁気損失が高周波数まで比較的
小さく、特別な工夫をすることなく使用可能である。ま
た複雑形状のものも容易に作れ、かつ低コストであると
いった利点を持つ。このため、例えば100kHz以上
のスイッチング周波数での電源用トランス磁芯材料とし
ては、このフェライト系の材料が一般に用いられてい
た。
うなフェライト系材料といえども、500kHz以上に
なると渦電流に起因する磁気損失が増大して使用するこ
とができないという課題がある。
であると、実使用時にトランスが磁気損失により発熱
し、そのために温度が上昇し、温度上昇にともないさら
に磁気損失が増大して発熱が大きくなることを繰り返
し、熱暴走を起こす危険性がある。このため、室温付近
での磁気損失の温度係数が負で、しかも実際に使用する
60〜80℃付近の温度で、磁気損失が最小となるよう
な温度特性を持つことが要求される。
に、比較的磁気損失が低い材料では、一般に磁気損失最
小温度が室温付近にあって熱暴走を起こしやすく、一方
磁気損失最小温度が60℃以上にあるような材料は、非
常に磁気損失が大きいという問題点があった。従って、
超低磁気損失で同時に温度特性も良い材料は、現在まで
得られていないという課題があった。
ため、高周波における磁気損失が極めて低く、かつ温度
特性に優れた酸化物磁性体材料を提供することを目的と
する。
め、本発明の酸化物磁性体材料は、主組成として、Fe
2O3を61mol%以上67mol%以下、MnOを3
mol%以上36mol%以下、ZnOを30mol%
以下含有し、かつ副成分としてCaOを0.05重量%
以上0.5重量%以下およびSiO2を0.005重量
%以上0.2重量%以下を少なくとも含有する焼結体で
あるという構成を備えたものである。
成を限定する理由は、磁気損失の絶対値を減少させ、同
時に磁気損失の温度特性を制御する必要性からである。
トの組成範囲内で、主に電気抵抗値を増大させ、渦電流
にともなう磁気損失を低下させるものである。添加量の
下限は、磁気損失低下の効果が表れるのに必要な最低限
度である。一方上限を設定する理由は、添加量が増加し
過ぎると透磁率の低下等を招き、磁気損失を増大させる
ためである。
でも効果が無くはないが、十分低損失な試料を得るため
には、CaOおよびSiO2の同時添加は必須である。
料、中でもMnZnフェライトまたはMnフェライト
(以下特に断わらない限り両者を併せてMnZnフェラ
イトまたはMnZn系フェライトと総称する)に関し、
主組成としてFe2O3を61mol%以上67mol%
以下、MnOを3mol%以上36mol%以下、Zn
Oを30mol%以下含有し、かつ副成分としてCaO
を0.05重量%以上0.5重量%以下およびSiO2
を0.005重量%以上0.2重量%以下を含有する構
成を有する。
磁束密度・キュリー温度・損失極小温度などは、その主
組成に依存し、一方、透磁率・残留磁束密度・保持力・
磁気損失などは、主組成の影響も受けるが、微細構造に
よって支配される特性であるとされている。また、高周
波で低損失なMnZnフェライトとしては、飽和磁束密
度・キュリー温度・損失極小温度・透磁率が高いことが
必要とされている(「粉体および粉末冶金」第34巻5
号P191)。
く、Fe2O3量が多いほど増加する。しかしながら、Z
nO量が多すぎるとキュリー温度が低下し、またFe2
O3量が多すぎると透磁率及び比抵抗値が低下し、また
透磁率が時間とともに変化していく現象であるDA(デ
ィスアコモデーション)が発生し易くなることが知られ
ている。このため低損失MnZnフェライトの主組成と
しては、Fe2O3を53〜54mol%程度、ZnOを
9〜12mol%程度含有するものが最適とされている
(「エレクトロニク・セラミクス」1985年冬号P4
4)。実際に開発されている低損失フェライトも、ほと
んどがこの範囲内であり、低損失化は、この付近の主組
成を用い、添加物・微細構造による検討が中心であっ
た。
小温度については、従来は透磁率の温度特性によって説
明がなされていた。すなわち、MnZn系フェライトの
透磁率の温度変化を測定すると、一般に2つの極大が現
れる。1つはキュリー温度直下の極大で、ホプキンソン
効果によるプライマリーピークと呼ぶ。他の1つは室温
近傍での極大で、セカンダリーピークと呼ぶ。このセカ
ンダリーピークの温度で、磁気損失が極小になると言わ
れていた。このセカンダリーピークは、結晶磁気異方性
定数K1の符号が温度上昇に伴って負から正の値に変わ
るK1=0の温度に一致する。K1は温度上昇に対して単
調に増加するが、Fe2+は正のK1を持つため、Fe2+
の量が増加すると(すなわちFe2O3量が増加すると)
セカンダリーピークの温度は低温側に移動する。従っ
て、主組成のFe2O3量が多いと極小損失温度が低くな
り過ぎるため、Fe2O3量は、54mol%程度以下が
一般的であった。
で、主組成比の異なるMnZn系フェライトを実際に作
製し、主組成の効果を詳細に検討した。その結果、従来
用いられていたものとは全く異なる、61mol%以
上、67mol%以下と非常にFe2O3過剰な主組成に
おいて、特定の添加物を用いることにより、磁気損失極
小温度が60℃以上で、かつ100kHz〜数MHzで
も低磁気損失なフェライトが得られることを見いだし
た。
いては、比抵抗値が低いため渦電流損失が増加するため
高周波では使用できないと考えられていた。しかし、発
明者等の検討によると、Fe2O3が非常に過剰な主組成
においても、効果的な副成分を複合添加することで、ヒ
ステリシス損失を増加させることなく、比抵抗値を増加
させ磁気損失の絶対値を低減させることができることが
明らかになった。すなわち特定の主組成を選択し、これ
に特定量のCaOおよびSiO2を添加することによ
り、低磁気損失のものが得られる。
成としてFe2O3を61mol%以上67mol%以
下、MnOを3mol%以上36mol%以下、ZnO
を30mol%以下含有し、かつ副成分としてCaOを
0.05重量%以上0.5重量%以下およびSiO2を
0.005重量%以上0.2重量%以下を必ず含み、さ
らにMxOzを0.01重量%以上0.5重量%以下(但
し、MxOzはZrO2、HfO2、Ta2O5、Cr2O3、
MoO3、WO3、Al2O3、Ga2O3、In2O 3、Ge
O2、SnO2、Sb2O3、Bi2O3より選ばれた少なく
とも1種類以上)を少なくとも含有する焼結体である
と、より磁気損失の温度特性に優れ、かつ磁気損失の低
い磁性体材料とすることができる。
を用い、CaOおよびSiO2と合わせて4種類以上の
複合添加とした場合、MxOzの内の一種類の添加量が下
限である0.01重量%未満であっても、用いられたM
xOz全ての合計量が0.01重量以上であれば、複合添
加による低損失化の効果は現れる。もちろん、複数の種
類のMxOzそれぞれが添加範囲内であっても問題はな
く、CaOおよびSiO 2のみの場合に比べて磁気損失
を低下させることができる。特に、MxOzとして、Zr
O2と他のもう一種類の金属酸化物を複合して用いるこ
とは、低損失化と同時に、焼結体のチッピングや欠けを
防止する点で有効である。また、本発明であげた以外の
添加物、例えばTiO2,CoO,NiO,V2O5,N
b2O5等を加えても、その量が特に多くない限り差支え
ない。
Ozを適当量添加していたとしても、主組成が異なれ
ば、充分低損失な試料は得られない。また主組成が異な
ると、添加物による低損失化が認められなくなる場合も
ある。最も低損失な材料は、主組成、副成分の条件を同
時に満たすことで実現できる。また、DAの問題は、例
えば電源のトランスコアとして用いられる場合、励磁電
流が初透磁率範囲を超えるため、特性に悪影響をうけな
いことが発明者等の検討の結果明らかになった。
K1の符号が温度上昇に伴って負から正の値に変わるK1
=0の温度に一致するため、正のK1を持つFe2+の量
が増加する(すなわちFe2O3量が増加すると)極小損
失温度は低温側に移動し、室温以下になると考えられて
いた。しかし、主組成のFe2O3量が61mol%以上
になると再び、室温でK1<0となるため(例えばシ゛ャーナ
ル オフ゛ フィシ゛カル ソサエティ第18巻第684頁〜(K.Ohta:J.Phys.So
c.Japan 18,684(1963)))、Fe2O3量過剰組成におい
ても極小損失温度を40〜60℃以上に制御可能であ
る。
aOおよびSiO2を同時に添加し、これらを粒界に偏
析させることにより高電気抵抗化させ、渦電流損失を減
少させることができるが、これにさらに選択された3番
目の添加物を用いることにより、より低損失化できる。
の3番目の添加物についても粒界に析出させることが重
要である。添加物を多量に用いると、必ず電気抵抗は高
くなり、渦電流損失は減少するが、添加物のフェライト
相への固溶は逆にヒステリシス損を増加させることにな
る。従って、添加物量はできる限り少なくし、粒界に薄
く均一に析出させることにより、低損失な材料が得られ
る。すなわち、このM xOzの粒界層部分の濃度が、粒子
内部の濃度の5倍以上にすることにより、さらに損失を
低減できる。
必要な特性としては、焼結体の相対密度が4.6g/c
m3以上であることが望ましい。焼結密度が低いと、実
効断面積が減少するため損失が増大する。また、焼結密
度が低いと、焼成の冷却時に雰囲気の影響を受け易くな
り、特にFe2O3が多いような組成では、精密に雰囲気
制御を行わなければ本来の特性が得られにくくなる場合
があり、製造時の歩留まりを下げる原因となる。また、
電気抵抗率は、直流抵抗率が200〜2kΩ・cm程
度、交流抵抗率(1MHz)が20Ω・cm程度以上が
望ましい。透磁率や電気抵抗率は結晶粒径によって変化
し、粒径が小さすぎると透磁率が低くなり、また大きす
ぎると電気抵抗が低くなる。従って、平均結晶粒径は1
0μm以下が好ましく、2〜5μm程度が望ましい。
定周波数がMHz帯域であっても、60℃以上の磁気損
失極小温度を持ち、かつ超低磁気損失を示す。従って、
本発明の酸化物磁性体材料を磁気コアとして用いたスイ
ッチング周波数が100kHz〜5MHzのスイッチン
グ電源は、小型・高効率で、熱暴走する危険性が低いた
め好ましい応用分野である。
合を中心に、実施例によって本発明を説明するが、実施
例5および6に示すように、他の本発明の請求項に挙げ
た添加物を用いた場合にも、程度の差はあれ同様の効果
が認められた。
α−Fe2O3、MnCO3、ZnOの各粉末を用いた。
これらの粉末を(表1)の組成比となり、合計重量が3
00gとなるようにそれぞれ秤量し、ボールミルにて湿
式10時間混合粉砕し、乾燥させた。これらの混合粉末
を850℃で2時間空気中で仮焼した後、CaOが0.
1重量%、SiO2が0.02重量%となるように、C
aCO3とSiO2を添加し、再度ボールミルにて10時
間、湿式混合粉砕して乾燥させ、仮焼粉末とした。
の5重量%水溶液を10重量%加え、30#のふるいを
通過させて造粒した。これらの造粒粉を一軸金型成形
し、この成形体を500℃で1時間、空気中でバインダ
アウトした後、次の2種類の焼成条件で焼成した。
昇温時および最高温度保持時をフェライトの平衡酸素分
圧に応じてO2雰囲気制御し、冷却時窒素中の雰囲気と
した。この時、焼成時間及び成形時の圧力を、焼結体の
平均結晶粒径が3〜5μm程度、焼結体密度がほぼ4.
6g/cm3程度で、4.5〜4.7g/cm3の範囲内
に入るように変化させた。
0mm、内径14mm、厚さ3mmのリング状試料を切
り出し、1MHz・50mTにおける磁気損失を、20
℃〜120℃の間で20℃きざみで測定した。磁気損失
の測定方法はリング状フェライトコアに絶縁テープを一
層巻いた後、線径0.26mmφの絶縁導線を全周にわ
たって一層巻いた試料を準備し、交流B−Hカーブ・ト
レーサーを用いて測定した。結果を(表1)に示した。
成の効果について、Fe2O3が61mol%以上67m
ol%以下、MnOが3mol%以上36mol%以
下、ZnOが0mol%以上30mol%以下の範囲内
で、60℃以上に損失極小温度を持ち、かつ損失が70
0kW/m3以下と低損失であった。さらに、Fe2O3が
62mol%以上66mol%以下、ZnOが10mo
l%以上20mol%以下の範囲内で、損失は300k
W/m3程度以下と超低損失となった。
(表2)の組成比となり、CaOが0.1重量%、Si
O2が0.02重量%、Ta2O5が0.1重量%となる
ように、CaCO3とSiO2とTa2O5を添加し、実施
例1とおなじ焼成条件で焼結体を作製した。得られた焼
結体より、実施例1と同様の方法・条件で磁気損失の温
度特性を測定した。結果を(表2)に示した。
例1と同様にFe2O3が61mol%以上67mol%
以下、MnOが3mol%以上36mol%以下、Zn
Oが0mol%以上30mol%以下の範囲内で、60
℃以上に損失極小温度を持ち、かつ損失が600kW/
m3以下と低損失であった。さらに、Fe2O3が62m
ol%以上66mol%以下、ZnOが10mol%以
上20mol%以下の範囲内で、損失は200kW/m3
程度以下、最低で90kW/m3と超低損失となった。こ
の結果を、実施例1の(表1)と比較すると、CaOと
SiO2以外にさらにTa2O5を添加した(表2)で
は、主組成にもよるが、磁気損失が約100kW/m3程
度低下した。
観察すると、いずれも粒界破壊を生じ、平均結晶粒径
は、約4μmであった。そこで、No.5,7,11,
17,19の試料について、破断面のTa元素の分布
を、SIMS(2次イオン質量分析装置)を用いて測定
した。まず、分析範囲を3μm径に絞って、同一試料に
ついて数十点分析したところ、Ta濃度は分析位置によ
って若干の差があった。そこで分析範囲を50×50μ
mとして、平均的なTa濃度を求めることとし、破断面
からのTa元素の深さ方向のプロファイルを測定した。
その結果、いずれの試料においても、Ta濃度は、破断
面(すなわち粒界部分)から深くなる(粒子内部に進
む)に従って低下し、数十nm程度の深さからあとはほ
ぼ一定となった。そこで粒界部分と、濃度がほぼ一定と
なった粒子内部のTa濃度を比較してみると、いずれの
試料においても粒界部分の濃度が約10倍高くなってい
た。
成比がFe2O3=65mol%、MnO=17mol
%、ZnO=18mol%となり、合計重量が300g
となるようにそれぞれの粉体を秤量し、ボールミルにて
湿式10h混合粉砕し、乾燥させた。この混合粉末を8
00℃で2時間空気中で仮焼した後、CaOとSiO2
が(表3)の量となるように、CaCO3とSiO2を添
加し、再度ボールミルにて10h、湿式混合粉砕して乾
燥させ、仮焼粉末とした。これらの仮焼粉末より、実施
例1の焼成条件と同様の方法で焼結体を作製した。
法・同条件(1MHz,50mT)で磁気損失の温度依
存性を測定した。その結果、焼結体の磁気損失はいずれ
のCaOとSiO2量においても、80℃で極小値を示
した。極小磁気損失値をkW/m3の単位で(表3)に示
した。
はSiO2の単独添加では高磁気損失であるが、両者を
組み合わせることにより低磁気損失化し、特に0.05
≦CaO≦0.5重量%、0.005≦SiO2≦0.
2重量%の範囲内にあるときは、磁気損失が300kW
/m3前後と低磁気損失であった。
成比がFe2O3=65mol%、MnO=17mol
%、ZnO=18mol%からなり、ZrO2が0.0
5重量%、CaOとSiO2が(表4)の量となるよう
に、ZrO2,CaCO3およびSiO2を添加し、実施
例1の焼成条件で焼結体を作製した。得られた焼結体よ
り切り出したリング状試料について、実施例3と同じ条
件で磁気損失の温度依存性を測定した。その結果、いず
れのCaOとSiO2量においても80℃で極小値を示
した。この極小磁気損失値をkW/m3の単位で(表4)
に示した。
すると明らかなように、どちらの焼結体においても、C
aOとSiO2量のあらゆる組合せに対して、さらにZ
rO2を添加したものはより低磁気損失化した。しかし
ながら、もともと磁気損失の低い、0.05≦CaO≦
0.5重量%、0.005≦SiO2≦0.2wt%の
範囲内に対するZrO2の添加が、磁気損失の絶対値か
ら考えて、効果的であった。
Fe2O3=65.5mol%、MnO=17.5mol
%、ZnO=17mol%となり、合計重量が300g
となるようにそれぞれの粉体を秤量し、ボールミルにて
湿式10時間混合粉砕し、乾燥させた。この混合粉末を
800℃で2時間空気中で仮焼した後、CaOが0.1
重量%、SiO2が0.02重量%となり、ZrO2、H
fO2、Ta2O5、Cr2O3、MoO3、WO3、Al2O
3、Ga2O3、In2O3、GeO2、SnO2、Sb
2O3、Bi2O3が(表5)の量となるように、CaCO
3およびそれぞれの金属酸化物を添加した焼結体を、実
施例1の焼成条件で作製した。
料について、実施例1と同じ条件で磁気損失の温度依存
性を測定したところ、損失はいずれの試料においても、
80℃で極小値を示した。この極小損失値をkW/m3の
単位で(表5)に示した。
iO2のみの添加に比べ、さらにZrO2、HfO2、T
a2O5、Cr2O3、MoO3、WO3、Al2O3、Ga2
O3、In2O3、GeO2、SnO2、Sb2O3、Bi2O
3を複合して添加したものは、特定の添加範囲内でより
低磁気損失化し、最低損失値はGeO2=0.2重量%
添加で100kW/m3と超低損失であった。
最も低損失となった添加量(0.1または0.2重量
%)の試料について、実施例2と同様の方法で、破断面
からの各添加金属元素の深さ方向のプロファイルを測定
した。その結果、いずれの試料においても、添加金属濃
度は粒界部分から粒子内部に進むに従って低下し、数十
nm程度の深さからあとはほぼ一定となった。そこで粒
界部分と濃度がほぼ一定となった粒子内部の濃度を比較
してみると、いずれの試料においても粒界部分の濃度が
約10〜数十倍高くなっていた。
e2O3、MnCO3、ZnOの各粉末を用い、これらの
粉末を、組成比がFe2O3=63mol%、MnO=2
0mol%、ZnO=17mol%となり、合計重量が
300gとなるようにそれぞれ秤量し、これにさらに、
最終的な焼結体においてCaOが0.1重量%、SiO
2が0.02重量%、Ta2O5が0.05重量%となる
ように、CaCO3とSiO2とTa 2O5を秤量添加し、
ボールミルにて湿式10時間混合粉砕し、乾燥させた。
この混合粉末を800〜1200℃の各温度で2時間空
気中で仮焼した後、再度ボールミルにて10〜20時
間、湿式混合粉砕して乾燥させ、仮焼粉末とした。
5重量%水溶液を10重量%加え、30#のふるいを通
過させて造粒し、一軸金型成形した後、1200℃で1
時間、実施例1に示した雰囲気条件で焼成し、焼結体を
得た。また同様の方法で、Ta2O5のみ、添加を仮焼後
の粉砕時とした試料を作製した。得られた焼結体より切
り出したリング状試料について、実施例1と同様に磁気
損失の温度依存性を測定したところ、損失はいずれの試
料においても80℃で極小値を示した。また焼結体破断
面の電子顕微鏡観察により、焼結体の平均結晶粒径を測
定した。さらに、実施例2と同様の方法で、粒界層およ
び粒子内部におけるTa濃度を測定し、粒界部濃度/粒
内部濃度比を決定した。結果を(表6)に示した。
に比べ、Ta2O5により、より低磁気損失化するが、T
a濃度比が5以下の場合にはその効果が大幅に低減し
た。なお、焼結体密度が4.5g/cm3未満の試料10
では、Ta濃度比が5以上であっても、若干高損失であ
った。
Fe2O3=65mol%、MnO=22mol%、Zn
O=13mol%となり、CaOが0.1重量%、Si
O2が0.02重量%、Ta2O5が0.05重量%とな
るように、CaCO3とSiO2とTa2O5を添加した焼
結体を、1200℃−5時間焼成で、実施例1の雰囲気
で焼成し、焼結体を得た。また同様の方法で、Ta2O5
のみ添加を仮焼後の粉砕時とした試料を作製した。得ら
れた焼結体より切り出したリング状試料について、実施
例1と同様に磁気損失の温度依存性を測定したところ、
損失はいずれの試料においても80℃で極小値を示し
た。また焼結体破断面の電子顕微鏡観察により、焼結体
の平均結晶粒径を測定した。さらに、実施例2と同様の
方法で、粒界層および粒子内部におけるTa濃度を測定
し、粒界部濃度/粒内部濃度比を決定した。結果を(表
7)に示した。
に比べ、Ta2O5により、より低磁気損失化するが、T
a濃度比が5以下の場合にはその効果が大幅に低減し
た。なお、焼結体密度が4.5g/cm3未満の試料10
では、Ta濃度比が5以上であっても、若干高損失であ
った。
成比がFe2O3=64mol%、MnO=21mol
%、ZnO=15mol%となり、CaOを0.1重量
%、SiO2を0.02重量%、GeO2を0.05重量
%となる比率で添加した仮焼粉末を用意し、実施例1の
焼成条件で焼結体(a)を作製した。
l%、MnO=16mol%、ZnO=21mol%と
なり、CaOを0.1重量%、SiO2を0.02重量
%、GeO2を0.05重量%となる比率で添加した仮
焼粉末を用意し、実施例1の焼成条件で焼結体(b)を作
製した。
l%、MnO=38mol%、ZnO=10mol%と
し、CaOを0.1重量%、SiO2を0.02重量
%、GeO2を0.05重量%添加し、実施例1の焼成
条件で焼結体(c)を作製した。これらの焼結体の磁気損
失を実施例1と同様の方法・条件で測定した。
℃で磁気損失極小温度を持ち、磁気損失値は100kW
/m3の本開発品の超低磁気損失材である。また焼結体
(b)は、密度4.59g/cm3で、100℃で磁気損失
極小温度を持ち、磁気損失値は230kW/m3の本開発
品の超低磁気損失材である。一方焼結体(c)は、密度
4.55g/cm3で、60℃磁気損失極小温度を持ち磁
気損失値は850kW/m3である従来材料である。
の損失極小温度において、磁束密度Bと周波数fの積、
B・f=50(mT・MHz)で一定となる条件で磁気
損失を測定した(この条件では、同一出力時の電源トラ
ンスでコアサイズが一定となる)。結果を(表8)に示
した。
結体は0.5〜2MHz付近で損失が最小となる。(a)
(b)と(c)を比較すると、300kHz以上で本発明の
焼結体(a)(b)が有利となる。しかしながら10MHz
では、かなり損失が増加し、他の材料(例えば、NiZ
n系フェライト)に対する優位性がなくなる。
アを切り出し、これを用いてフォワード方式のスイッチ
ング電源回路を試作し、磁気損失にあたる温度上昇を評
価した。一定の軽負荷条件下で、周波数、磁芯磁束密度
にたいする磁芯の温度上昇について測定した。結果を
(表9)に示した。
磁芯損失による温度上昇許容値を25℃見込んだ場合、
焼結体(c)を用いた電源は温度上昇が大きく、あまり高
周波では使用できないことが分かる。これに対して、開
発したフェライト材料(a)または(b)を用いた電源は温
度上昇が少なく、50mTで2MHzまで充分使用でき
る。これは、用いた材料が超低磁気損失で、かつ温度特
性が良好なためである。より高周波では磁束密度を下げ
て使用するのが一般的であるので、(表8)の結果より
5MHzまで使用可能と考えられる。しかしながら、2
MHz以上のスイッチング電源は回路側の損失が増大す
るため、現時点では現実的ではない。
を用いたスイッチング周波数が100kHz〜2MHz
の電源は、発熱が少なく高効率で、熱暴走する危険性が
低い。また、特に300kHz以上でその特徴が顕著と
なり、電源回路側の損失が減少すれば、5MHzまで使
用可能である。
て、Fe2O3を61mol%以上67mol%以下、M
nOを3mol%以上36mol%以下、ZnOを30
mol%以下含有し、かつ副成分としてCaOを0.0
5重量%以上0.5重量%以下およびSiO2を0.0
05重量%以上0.2重量%以下を少なくとも含有した
焼結体の酸化物磁性体材料であるため、従来にない低磁
気損失でかつ温度特性に優れた材料である効果がある。
また、本発明の酸化物磁性体材料を例えばスイッチング
電源の磁芯として応用すると、低発熱・高効率で、温度
暴走の危険性の少ないものとすることができる効果もあ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】主組成として 副成分として 0.05重量%≦CaO≦0.5重量% 0.005重量%≦SiO2≦0.2重量% を少なくとも含有する焼結体であることを特徴とする酸
化物磁性体材料。 - 【請求項2】主組成として 副成分として 0.05重量%≦CaO≦0.5重量% 0.005重量%≦SiO2≦0.2重量% は必ず含み、さらに 0.01≦MxOz≦0.5重量% (但し、式中のMxOzは、ZrO2、HfO2、Ta
2O5、Cr2O3、MoO3、WO3、Al2O3、Ga
2O3、In2O3、GeO2、SnO2、Sb2O3、Bi2
O 3より選ばれた少なくとも1種類以上)を少なくとも
含有する焼結体であることを特徴とする酸化物磁性体材
料。 - 【請求項3】MxOzの粒界層部分の濃度が、粒子内部の
濃度の5倍以上であることを特徴とする、請求項2記載
の酸化物磁性体材料。
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