JPH05242885A - アルカリ蓄電池用ペースト式陽極板 - Google Patents

アルカリ蓄電池用ペースト式陽極板

Info

Publication number
JPH05242885A
JPH05242885A JP4038242A JP3824292A JPH05242885A JP H05242885 A JPH05242885 A JP H05242885A JP 4038242 A JP4038242 A JP 4038242A JP 3824292 A JP3824292 A JP 3824292A JP H05242885 A JPH05242885 A JP H05242885A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paste
active material
anode plate
product
storage battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4038242A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Watanabe
健一 渡辺
Takayuki Kitano
隆之 北野
Mitsuru Koseki
満 小関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd filed Critical Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
Priority to JP4038242A priority Critical patent/JPH05242885A/ja
Publication of JPH05242885A publication Critical patent/JPH05242885A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/24Electrodes for alkaline accumulators
    • H01M4/32Nickel oxide or hydroxide electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/48Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides
    • H01M4/52Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides of nickel, cobalt or iron
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】アルカリ蓄電池用ペースト式陽極板において、
1サイクル目の充電特性を向上させ、高容量、長寿命
で、かつ良好な高率放電特性を得ることを目的とする。 【構成】水酸化ニッケルを主成分とするペースト状活物
質を、導電性芯材に塗着してなるペースト式陽極板にお
いて、Ni23,Ni32(OH)4,Ni22(O
H)4のうちで、少なくとも1種以上のニッケル化合物
を含むこと、またはNi23,Ni32(OH)4,N
22(OH)4のうちで、少なくとも1種以上のニッ
ケル化合物及びNiOOHとを含むことを特徴とするも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリ蓄電池用電極に
係わり、特にペースト式陽極板の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、アルカリ蓄電池用として使用され
てきた陽極板の構造としては、1)多数の穴のあいた鋼
板の縁を折り曲げて皿状のポケットを作製し、これに水
酸化ニッケルを主成分とする活物質を充填して作製する
ポケット式、2)低炭素鋼にニッケルメッキをほどこし
てある穿孔板の表面に、ニッケル粉末を焼結して焼結基
板を作製し、これに含浸操作によって水酸化ニッケルを
主成分とする活物質を充填して作製する焼結式、の2種
類があった。なお、ポケット式電極は製造法が簡単であ
ることを特徴としており、焼結式電極は性能、信頼性に
優れることを特徴としている。
【0003】最近、これら2種類の陽極板の長所のみを
取り入れた、新しい構造の陽極板が提案されている。こ
の方法は、ウレタンなどの発泡プラスチックにニッケル
をメッキした後に加熱し、発泡プラスチックを熱分解し
て発泡金属を得、これに水酸化ニッケルを主成分とする
ペースト状活物質を充填して作製するものである。
【0004】発泡金属を用いた場合、焼結基板と同様に
3次元構造を有している。したがって、ポケット式電極
に比べて、集電性能及び活物質の保持性能に優れている
という特徴がある。また、発泡金属を用いることによっ
て、ペースト状活物質を直接充填して陽極板を作製する
ことができるという特徴がある。この方式を用いると焼
結式に比べて、1)電極の製造が簡単であること、2)
焼結基板の多孔度が80%程度であるのに対して、発泡
金属は90%を超える多孔度であるため、活物質の充填
量を多くすることができ、その結果、高容量な陽極板を
作製できること、などの特徴がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の水酸化ニッケルを活物質に用い、発泡金属に充填し
た電極は、以下に示すような問題点を含んでいる。すな
わち、活物質である水酸化ニッケルは電気抵抗が高く、
絶縁体に近いものであるという理由による。したがっ
て、活物質を充填後、最初の充電反応がきわめて起こり
にくく、充電時に酸素ガスの発生が起こりやすい。ま
た、3C放電を超えるような、高率放電特性が悪いとい
う欠点もある。
【0006】焼結基板の場合、ニッケル粉末の焼結によ
って多数の細孔が形成されており、その細孔の径は10
μm程度である。したがって、焼結式電極では活物質と
集電体との距離は、10μm以内と考えることができ
る。しかし発泡金属の孔径は、焼結基板に比べて20倍
から100倍程度大である。なお、活物質内部における
電荷の移動は、プロトンの拡散によるものであり、プロ
トンの拡散係数は電子や水酸イオンの拡散係数に比べて
小さいことが知られており、これらが陽極反応の律速に
なっていると一般的には考えられている。したがって、
発泡金属は、焼結基板に比べて孔径が大であるために、
活物質と集電体との距離も大となり、その結果プロトン
の拡散距離も大となり、充放電反応が起こりにくいとい
う問題点がある。
【0007】充電反応を起こりやすくする手段として
は、コバルト粉末を添加する手段が「特公平2−433
08号公報」などで検討されている。しかし、この方法
では、陽極板体積は限られており、そこにコバルトを添
加するために、活物質である水酸化ニッケルの充填量が
少なくなり、その結果、電極の容量が少なくなってしま
うという問題点がある。また、コバルトを添加すると、
高温において、酸素ガスの発生が起こりやすくなり、充
電が入りにくくなるという問題点もある。
【0008】放電反応を起こりやすくする手段として
は、ニッケル粉末を添加する手段が「特公平3−744
号公報」などで検討されている。しかし、この方法で
は、陽極板体積は限られており、そこにニッケル粉末を
添加するために、活物質である水酸化ニッケルの充填量
が少なくなり、その結果電極の容量が少なくなってしま
うという問題点がある。
【0009】高活性な活物質を得る手段としては、活物
質としてNiOOHを主成分として使用する手段が「特
開昭59−143272号公報」などで検討されてい
る。しかし、この方法では、陽極板の体積は限られてお
り、水酸化ニッケルに比べて低密度なNiOOHを添加
するため、活物質の充填量が少なくなり、その結果、電
極の容量が少なくなってしまうという問題点がある。
【0010】本発明の目的は、上記したようなペースト
式陽極板の問題点を解決することであり、1サイクル目
の充電特性を向上させ、高容量であり、長寿命であり、
かつ高率放電特性の良好な陽極板を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目態を解決するため
に、本発明は水酸化ニッケルを主成分とするペースト状
活物質を、導電性芯材に塗着してなるペースト式陽極板
において、Ni23,Ni32(OH)4,Ni2
2(OH)4のうちで、少なくとも1種以上のニッケル化
合物を含むこと、またはNi23,Ni32(O
H)4,Ni22(OH)4のうちで、少なくとも1種以
上のニッケル化合物とNiOOHとを含むことを特徴と
するものである。なお、ペースト式陽極板において、N
23,Ni32(OH)4,Ni22(OH)4,Ni
OOHなどは、1)該ペースト状活物質層中、2)ペー
スト式陽極板の表面、3)該ペースト状活物質層中及び
ペースト式陽極板の表面の双方、のいずれかに含まれる
ようにした。
【0012】
【作用】本発明に従うと、得られた陽極板は以下に示す
作用を有する。 (1)陽極活物質が活性であるため、充電反応が起こり
やすくなり、初期の放電から活物質の利用率を高くする
ことができる。
【0013】(2)充放電における、活物質の膨張・収
縮現象を少なくできる。それによって、活物質層のひび
割れや、発泡金属から活物質の脱落を少なくでき、その
結果、陽極板の長寿命化が達成できる。
【0014】(3)充放電反応に関与しないコバルト化
合物を含まないため、活物質であるニッケル化合物の充
填量を多くすることができ、高容量な陽極板を作製でき
る。
【0015】(4)1サイクル目の充電時において、陽
極板からの酸素ガスの発生を防止できるため、充電時間
の短縮が可能になる。
【0016】(5)高率放電特性が向上する。
【0017】(6)高価なコバルトが不要となり、製造
コストを低減できる。
【0018】
【実施例】本発明の実施例を説明する。 (実施例1)多孔度95%、厚さ1.4mmの発泡金属を
基板として用いた。水100gにバインダとしてメチル
セルロース3gを溶解させ、粘液を作製する。水酸化ニ
ッケル粉末(球状で平均粒径が15μm)100gと、
作製した粘液とを混練してペースト状活物質を作製す
る。作製したペースト状活物質を、上記発泡金属に塗着
し、60℃で2時間乾燥した後に250kgf/cm2でプレ
スして陽極板を作製した。このようにして作製した陽極
板を従来品Kと呼ぶ。
【0019】水酸化ニッケル粉末(球状で平均粒径が1
5μm)95gに、コバルト粉末5gを添加し、作製し
た粘液と混練してペースト状活物質を作製する。作製し
たペースト状活物質を、発泡金属に塗着し、60℃で2
時間乾燥した後に250kgf/cm2でプレスして陽極板を
作製した。このようにして作製した陽極板を従来品Lと
呼ぶ。
【0020】水酸化ニッケル粉末(球状で平均粒径が1
5μm)95gに、Ni23粉末5gを添加し、作製し
た粘液と混練して作製したペースト状活物質を作製す
る。作製したペースト状活物質を、発泡金属に塗着し、
60℃で2時間乾燥した後に250kgf/cm2でプレスし
て陽極板を作製した。このようにして作製した陽極板を
本発明品Aと呼ぶ。作製したペースト式陽極板と、現在
使用されているペースト式陰極板と組み合わせてSC型
電池を試作した。
【0021】図1は、本発明品A及び従来品K,Lにつ
いて、40℃における、0.13A、150%充電、
0.26A放電における寿命特性を示す。従来品Aは、
50回程度、充放電を繰り返さないと放電容量が出にく
いこと及び、寿命が短いことを示している。また、従来
品Bは活物質中にコバルトを含んでおり、初期の放電容
量は出ているものの本発明品Aに比べて放電容量が低い
こと及び、寿命も短いことを示している。これに対し
て、本発明品Aは初期から放電容量が高く、長寿命であ
る。
【0022】図2は、本発明品Aと従来品K,Lについ
て、40℃における、0.13A、充電、0.26A放
電における、充電量と放電容量との関係を示す。放電容
量として1300mAhが得られる充電量は、それぞれ活
物質量に対して、従来品Kでは140%充電、従来品L
では130%充電、本発明品Aでは110%充電となっ
ている。本発明品Aが、少ない充電量で目標とする放電
容量が得られる理由は、活物質にNi23を添加するこ
とによって、酸素ガスの発生を抑えることができ、充電
されやすくなるためと考えられる。
【0023】図3は、本発明品Aと従来品K,Lについ
て、20℃、初充電時における0.13A充電特性を示
す。従来品Kは、充電初期から電池電圧が高くなってお
り、充電が入りにくく、酸素ガスが発生しやすい陽極板
であることを示している。なお、従来品Lは、コバルト
の添加によって、充電初期においては本発明品とほぼ同
様の傾向を示しているが、充電末期電圧が低く、充電末
期において酸素ガスが発生しやすい傾向を示している。
これに対して本発明品Aは、充電が入りやすく、充電末
期において酸素ガスも発生しにくく、良好な特性を示し
ている。
【0024】(実施例2)多孔度95%、厚さ1.4mm
の発泡金属を基板とした。水100gにバインダとして
メチルセルロース3gを溶解させ、粘液を作製する。水
酸化ニッケル粉末(球状で平均粒径が15μm)に、N
23粉末を重量比率で2%,5%,10%,15%,
20%,25%,30%,40%添加して8種類の混合
粉末を作製する。これら8種類の混合粉末と、粘液とを
混練してペースト状活物質を作製する。これを、発泡金
属に塗着し、60℃で2時間乾燥した後に250kgf/cm
2でプレスして、8種類の陽極板を作製した。このよう
にして作製した8種類の陽極板を一括して、本発明品群
Bと呼ぶ。
【0025】水酸化ニッケル粉末(球状で平均粒径が1
5μm)100gと、作製した粘液とを混練してペース
ト状活物質を作製した後、発泡金属に塗着する。このよ
うにして作製した陽極板の表面にNi23粉末と粘液と
を混練して作製したペースト状活物質を塗着する。水酸
化ニッケル粉末に対して、Ni23粉末を重量比率で2
%,5%,10%,15%,20%,25%,30%,
40%になるように塗着量を調節して8種類の陽極板を
作製する。その後、60℃で2時間乾燥した後に250
kgf/cm2でプレスして陽極板を作製した。このようにし
て作製した8種類の陽極板を、一括して本発明品群Cと
呼ぶ。なお、本発明品群B,Cでは、水酸化ニッケル重
量とNi23重量の和である活物質重量を同一にした。
作製したペースト式陽極板と、現在使用されているペー
スト式陰極板と組み合わせてSC型電池を試作した。
【0026】図4は、20℃における、0.15A、1
50%充電、0.3A放電において、本発明品群B,C
のNi23添加量と放電容量の関係である。本発明品群
B,Cともに2〜30%、Ni23粉末を添加すること
によって1300mAh程度の放電容量を得ることができ
る。また、Ni23粉末を表面に塗着した本発明品Cの
ほうが放電容量を高くすることができる。この理由とし
て、電極の表面付近は、充放電がされにくい部分であ
り、Ni23粉末添加によって、改良されたためと考え
られる。
【0027】(実施例3)多孔度95%、厚さ1.4mm
の発泡金属を基板として用いた。水100gにバインダ
としてメチルセルロース3gを溶解させ、粘液を作製す
る。水酸化ニッケル粉末(球状で平均粒径が15μm)
90gに、ニッケル粉末10gを添加し、作製した粘液
と混練してペースト状活物質を作製する。作製したペー
スト状活物質を、発泡金属に塗着し、60℃で2時間乾
燥した後に250kgf/cm2でプレスして陽極板を作製し
た。このようにして作製した陽極板を従来品Mと呼ぶ。
【0028】水酸化ニッケル粉末(球状で平均粒径が1
5μm)98gと、作製した粘液とを混練してペースト
状活物質を作製した後、発泡金属に塗着する。このよう
にして作製した陽極板の表面にNi23粉末2gと粘液
とを混練して作製したペーストを塗着する。このように
して作製した陽極板を本発明品Dと呼ぶ。
【0029】水酸化ニッケル粉末(球状で平均粒径が1
5μm)95gに、Ni23粉末3gを添加し、粘液と
混練してペースト状活物質を作製する。作製したペース
ト状活物質を、発泡金属に塗着する。このようにして作
製した陽極板の表面にNi23粉末2gと粘液とを混練
して作製したペーストを塗着する。このようにして作製
した陽極板を本発明品Eと呼ぶ。これらの陽極板は、6
0℃で2時間乾燥した後に250kgf/cm2でプレスし
た。作製したペースト式陽極板と、現在使用されている
ペースト式陰極板と組み合わせてSC型電池を試作し
た。
【0030】図5は、20℃における5A放電特性を示
す。活物質にニッケル粉末を添加していない従来品Kは
5A放電がほとんどできないこと、活物質にニッケル粉
末を添加した従来品Mは従来品Kに比べて放電特性が向
上するが、本発明品D,Eには及ばないことが理解でき
る。Ni23を活物質中に含む本発明品Dよりも、Ni
23粉末を活物質中に含むとともに電極の表面に塗着し
た本発明品Eは、5A放電特性が優れている。この理由
として、Ni23粉末の添加は、伝導性に何らかの影響
を与えているためと考えられる。
【0031】(実施例4)多孔度95%、厚さ1.4mm
の発泡金属を基板として用いた。水100gにバインダ
としてメチルセルロース3gを溶解させ、粘液を作製す
る。オキシ水酸化ニッケル粉末100gと、粘液とを混
練してペースト状活物質を作製した後、一定体積の発泡
金属に塗着して作製したものが従来品Nである。水酸化
ニッケル粉末(球状で平均粒径が15μm)98g、N
23粉末2gを粘液と混練して作製したペースト状活
物質を一定体積の発泡金属に塗着して作製したものが本
発明品Fである。水酸化ニッケル粉末(球状で平均粒径
が15μm)98g、Ni23粉末2gに、オキシ水酸
化ニッケルを添加し、混練してペースト状活物質を作製
し、これを一定体積の発泡金属に塗着して作製したもの
について検討した。なお、オキシ水酸化ニッケルの添加
量は水酸化ニッケル粉末とNi23粉末の重量の和に対
して、2%,5%,10%,20%の4種類とし、それ
ぞれ本発明品G,H,I,Jと呼ぶ。その後、60℃で
2時間乾燥した後に250kgf/cm2でプレスして陽極板
を作製した。このようにして作製したペースト式陽極板
と、現在使用されているペースト式陰極板と組み合わせ
てSC型電池を試作した。
【0032】図6は、20℃における5A放電特性を示
す。Ni23を活物質中に含む本発明品Eは、オキシ水
酸化ニッケルを活物質とする従来品Nよりも、5A放電
特性が15%程度優れている。この理由は、従来品Nの
活物質として用いているオキシ水酸化ニッケルの密度
が、水酸化ニッケルとNi23との混合物の密度よりも
低く、その結果活物質の高密度充填ができないためであ
る。表1に活物質組成と電池作製時における活物質脱落
重量の関係を示す。
【0033】
【表1】
【0034】表1からオキシ水酸化ニッケルを2〜5%
添加することによって活物質の脱落量は未添加のもの
(本発明品F)に比べて1/3程度にすることができ
る。この理由は、物性の異なるオキシ水酸化ニッケルを
添加することによって、粒子間の密着性が改善されたた
めと考えられる。
【0035】図7は、本発明品F,G及び従来品Nにつ
いて、40℃における、0.15A、150%充電、
0.3A放電における寿命特性を示す。従来品Nは、活
物質の充填密度が低いために放電容量が低いことを示し
ている。これに対して、本発明品E,Fは初期から放電
容量が高く、特に本発明品Gが本発明品Fに比べて寿命
が長い。この理由として、オキシ水酸化ニッケル(Ni
OOH)の添加によって、粒子間の密着性が改善されて
いるためと考えられる。なお、Ni23のかわりに、N
32(OH)4やNi22(OH)4を用いた場合に
も、上記した結果と同様の結果を得ることができた。
【0036】
【発明の効果】上述したように、本発明は、水酸化ニッ
ケルを主成分とするペースト状活物質を、導電性芯材に
塗着してなるペースト式陽極板において、Ni23,N
32(OH)4,Ni22(OH)4のうちで1種以上
のニッケル化合物を含むこと、またはNi23,Ni3
2(OH)4,Ni22(OH)4のうちで1種以上の
ニッケル化合物とNiOOHとを含むことを特徴とする
ものである。なお、ペースト式陽極板において、Ni2
3,Ni32(OH)4,Ni22(OH)4,NiO
OHなどは、1)該ペースト状活物質中、2)ペースト
式陽極板の表面、3)該ペースト状活物質中及びペース
ト式陽極板の表面の双方のいずれかに含まれるようにし
た。
【0037】本発明品は従来品に比べて、 1)陽極活物質が活性であるため、1サイクル目の放電
から活物質の利用率を高くできること、2)初充放電時
において、活物質の膨張・収縮現象を少なくできる。そ
のために、活物質層のひび割れや、発泡金属から活物質
の脱落を少なくでき、その結果長寿命化が達成できるこ
と、3)充放電反応に関与しないコバルト化合物を含ま
ないため、活物質であるニッケル化合物の充填量を多く
することができ、高容量な陽極板を作製できる。4)初
充電時において、陽極板からの酸素ガスの発生を防止で
き、充電時間の短縮が可能になること、5)高率放電特
性が向上すること、6)高価なコバルトが不要となり、
製造コストを低減できる、などの点で優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明品A及び従来品K,Lについて、0.1
5A、150%充電、0.3A放電における寿命特性図
である。
【図2】本発明品Aと従来品K,Lについて、充電量と
放電容量との関係図である。
【図3】本発明品Aと従来品K,Lについて、初充電時
における0.15A充電特性図である。
【図4】本発明品群B,Cにおける、Ni23添加量と
放電容量の関係図である。
【図5】本発明品群D,Eと従来品K,Mについて、2
0℃における、5A放電特性図である。
【図6】本発明品Fと従来品Nについて、5A放電特性
図である。
【図7】本発明品F,G及び従来品Nについて、0.1
5A、150%充電、0.3A放電における寿命特性図
である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸化ニッケルを主成分とするペースト状
    活物質を、導電性芯材を塗着してなるペースト式陽極板
    において、該ペースト中にNi23,Ni32(OH)
    4,Ni22(OH)4のうちで、少なくとも1種類以上
    を含むことを特徴とするアルカリ蓄電池用ペースト式陽
    極板。
  2. 【請求項2】上記ニッケル化合物が2%〜30%含まれ
    ていることを特徴とする、請求項1記載のアルカリ蓄電
    池用ペースト式陽極板。
  3. 【請求項3】水酸化ニッケルを主成分とするペースト状
    活物質を、導電性芯材に塗着してなるペースト式陽極板
    において、その表面にNi23,Ni32(OH)4
    Ni22(OH)4のうちで、少なくとも1種以上のニ
    ッケル化合物を主成分とするペースト塗着層を有するこ
    とを特徴とするアルカリ蓄電池用ペースト式陽極板。
  4. 【請求項4】水酸化ニッケルを主成分とするペースト状
    活物質を、導電性芯材に塗着してなるペースト式陽極板
    において、該ペースト中にNi23,Ni32(OH)
    4,Ni22(OH)4のうちで、少なくとも1種以上を
    含み、その表面にNi23,Ni32(OH)4,Ni2
    2(OH)4のうちで、少なくとも1種以上を主成分と
    するペースト塗着層を有することを特徴とするアルカリ
    蓄電池用ペースト式陽極板。
  5. 【請求項5】水酸化ニッケルを主成分とするペースト状
    活物質を、導電性芯材に塗着してなるペースト式陽極板
    において、該ペースト中にNi23,Ni32(OH)
    4,Ni22(OH)4のうちで、少なくとも1種類以上
    及び、NiOOHを含むことを特徴とするアルカリ蓄電
    池用ペースト式陽極板。
JP4038242A 1992-02-26 1992-02-26 アルカリ蓄電池用ペースト式陽極板 Pending JPH05242885A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4038242A JPH05242885A (ja) 1992-02-26 1992-02-26 アルカリ蓄電池用ペースト式陽極板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4038242A JPH05242885A (ja) 1992-02-26 1992-02-26 アルカリ蓄電池用ペースト式陽極板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05242885A true JPH05242885A (ja) 1993-09-21

Family

ID=12519841

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4038242A Pending JPH05242885A (ja) 1992-02-26 1992-02-26 アルカリ蓄電池用ペースト式陽極板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05242885A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013075826A (ja) * 2012-12-27 2013-04-25 Univ Of Miyazaki 水酸化ニッケルヘキサゴナルプレートおよびその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013075826A (ja) * 2012-12-27 2013-04-25 Univ Of Miyazaki 水酸化ニッケルヘキサゴナルプレートおよびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3888695A (en) Rechargeable cell having improved cadmium negative electrode and method of producing same
JPH05242885A (ja) アルカリ蓄電池用ペースト式陽極板
JP3269123B2 (ja) アルカリ蓄電池用電極基体及びその製造方法並びに該基体を用いたアルカリ蓄電池用電極
JPH044558A (ja) アルカリ蓄電池用正極板の製法
JP2663644B2 (ja) アルカリ蓄電池用ニッケル電極
JP3397216B2 (ja) ニッケル極板とその製造方法およびこれを用いたアルカリ蓄電池
JP2918560B2 (ja) 水素吸蔵電極の製造法
JP2734149B2 (ja) ペースト式カドミウム負極の製造法
JPH076760A (ja) アルカリ蓄電池用焼結式陽極板およびその製造法
JPH02256162A (ja) アルカリ蓄電池用ペースト式ニッケル正極
JPH0773876A (ja) 二次電池用Ni極とその製造方法
JPH0410181B2 (ja)
JPS60140661A (ja) ニツケル・カドミウム蓄電池用陰極板
JPH04359864A (ja) 非焼結式ニッケル正極及びその製造方法
JP2004111131A (ja) ペースト式ニッケル電極およびその製造方法
JP3540557B2 (ja) アルカリ蓄電池用ニッケル電極およびその製造方法
JPS59128766A (ja) アルカリ電池用正極板
JPS62229763A (ja) 非焼結式ニツケル正極
JPS60211770A (ja) アルカリ電池用正極板
JPH06275278A (ja) アルカリ蓄電池用水素吸蔵電極
JPH05299081A (ja) アルカリ蓄電池用陽極板
JPH01107453A (ja) アルカリ二次電池
JPH0251874A (ja) アルカリ亜鉛蓄電池
JPH05174831A (ja) アルカリ蓄電池用焼結式電極
JPH03133059A (ja) ペースト式カドミウム負極の製造法