JP2004111131A - ペースト式ニッケル電極およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】結着剤としてPTFEを用い、活物質間や活物質と芯体間での導電性を向上させて、活物質利用率が向上したペースト式ニッケル電極を得る。
【解決手段】本発明のペースト式ニッケル電極は、活物質中に結着剤として分子量が1000万以上のPTFEを含有するとともに、正極活物質ペーストが導電性芯体に塗着された後に該活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上になるような圧力で圧延されていて、PTFEが繊維化されている。このように、分子量が1000万以上のPTFEが繊維化されていると、PTFEは正極活物質間を強固に結着するとともに、正極活物質と導電性芯体とも強固に結着する。これにより、正極活物質間および正極活物質と導電性芯体間の抵抗が減少することにより、導電性が向上し、かつ活物質利用率が向上したペースト式ニッケル電極が得られるようになる。
【選択図】 なし
【解決手段】本発明のペースト式ニッケル電極は、活物質中に結着剤として分子量が1000万以上のPTFEを含有するとともに、正極活物質ペーストが導電性芯体に塗着された後に該活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上になるような圧力で圧延されていて、PTFEが繊維化されている。このように、分子量が1000万以上のPTFEが繊維化されていると、PTFEは正極活物質間を強固に結着するとともに、正極活物質と導電性芯体とも強固に結着する。これにより、正極活物質間および正極活物質と導電性芯体間の抵抗が減少することにより、導電性が向上し、かつ活物質利用率が向上したペースト式ニッケル電極が得られるようになる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池等のアルカリ蓄電池に係わり、特に、導電性芯体に水酸化ニッケルを主体とする正極活物質ペーストが塗着されたペースト式ニッケル電極およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ニッケル−カドミウム蓄電池やニッケル−水素蓄電池等のアルカリ蓄電池に用いるニッケル電極には、ニッケル粉末を焼結して形成した多孔性焼結基板に水酸化ニッケルを主体とする正極活物質を化学含浸法により充填した焼結式ニッケル電極と、水酸化ニッケルを主体とする正極活物質と糊料等を混練して活物質スラリーとして、この活物質スラリーを繊維状ニッケル多孔体あるいは発泡ニッケルなどの三次元金属多孔体に塗着した非焼結式ニッケル電極とがある。このうち、非焼結式ニッケル電極は、低コストで高エネルギー密度といった点で主流になりつつある。
【0003】
ところで、上述した非焼結式ニッケル電極は、水酸化ニッケル粉末とカルボキシメチルセルロース(CMC)などの糊料等を混練して活物質スラリーとした後、この活物質スラリーを繊維状ニッケル多孔体あるいは発泡ニッケルなどの三次元金属多孔体に塗着して充填するようにして作製されるものである。このため、化学含浸法により水酸化ニッケルを主体とする正極活物質を充填する焼結式ニッケル電極に比べて製造が容易である。このために、低コストで製造できる特徴を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、繊維状ニッケル多孔体あるいは発泡ニッケルなどの三次元金属多孔体は電極基板としては高価である。このため、このような三次元金属多孔体を電極基板として用いた非焼結式ニッケル電極を低コストで製造するための障害の1つになっていた。そこで、高価な繊維状ニッケル多孔体あるいは発泡ニッケルなどの三次元金属多孔体を用いることに代えて、多数の開孔が形成されたパンチングメタルなどの導電性芯体を用いて非焼結式ニッケル電極を形成することが特開2000−77068号公報にて提案されるようになった。
【0005】
この特開2000−77068号公報にて提案された非焼結式ニッケル電極においては、パンチングメタルなどの導電性芯体への正極活物質ペーストの担持性を良好にするとともに、活物質同士を良好に結合するために、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの有機樹脂系の結着剤を用いるようにしている。ところが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの有機樹脂系の結着剤は、活物質間や活物質と導電性芯体間での抵抗成分となって、非焼結式ニッケル電極の導電性を低下させ、活物質利用率を低下させるという問題を生じた。
【0006】
そこで、本発明はこのような問題点を解消するためになされたものであって、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いても、活物質間や活物質と導電性芯体間での導電性を向上させて、活物質利用率が向上したペースト式ニッケル電極を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のペースト式ニッケル電極は、活物質中に結着剤として分子量が1000万以上のPTFEを含有するとともに、正極活物質ペーストが導電性芯体に塗着された後に該活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上になるような圧力で圧延されて、PTFEが繊維状に形成されていることを特徴とする。
【0008】
このように、分子量が1000万以上のPTFEを含有する正極活物質ペーストが圧延されて、活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上になると、圧延時の加圧力によりPTFEは繊維状に変形することとなる。そして、繊維状のPTFEは正極活物質を強固に結着するとともに、正極活物質と導電性基板とも強固に結着する。これにより、正極活物質間および正極活物質と導電性基板間の抵抗が減少し、ペースト式ニッケル電極の導電性が向上して、活物質利用率が向上したペースト式ニッケル電極が得られるようになる。
【0009】
この場合、導電性芯体はパンチングメタルであると、この種のペースト式ニッケル電極を安価に製造できるので望ましい。また、正極活物質ペースト中に導電補助剤として金属コバルトと二価のコバルト化合物を含有すると、活物質間の導電性および活物質と導電性基板との導電性が向上して、活物質利用率がさらに向上するので望ましい。
【0010】
また、上記目的を達成するため、本発明のペースト式ニッケル電極の製造方法は、水酸化ニッケル粉末と導電補助剤とを混合した後、分子量が1000万以上のPTFEを含有する結着剤溶液を添加して当該PTFEを繊維状にすることなく正極活物質ペーストを調製する活物質調製工程と、正極活物質ペーストを導電性芯体に塗着する塗着工程と、正極活物質ペーストが塗着された導電性芯体を該活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上になるように圧延して分子量が1000万以上のPTFEを繊維状にする圧延工程とを備えたことを特徴とする。
【0011】
正極活物質ペーストが塗着された導電性芯体を活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上になるように圧延すると、正極活物質を強固に結着するとともに、分子量が1000万以上のPTFEを繊維化させることができる。この結果、PTFEと正極活物質粉末とが絡まり合って、正極活物質間および正極活物質と導電性基板間の結着性が向上する。また、繊維化したPTFEは、膜状のPTFEよりも活物質間の絶縁効果を減少させるように作用するため、このニッケル電極の導電性が向上する。この結果、活物質利用率が向上したペースト式ニッケル電極が容易に得られるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
ついで、本発明をニッケル−カドミウム蓄電池に用いられるペースト式ニッケル電極に適用した場合の実施の形態を以下に説明する。なお、本発明は以下の実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
【0013】
1.ペースト式ニッケル電極の作製
(1)実施例1
まず、水酸化ニッケル粉末80質量%と、金属コバルト(Co)10質量%と、水酸化コバルト(Co(OH)2)10質量%とを混合して、混合活物質粉末とした。ついで、この混合活物質粉末100質量部に対して、分子量が1000万のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)溶液を固形分量で2質量部と、ヒドロキシルプロピルセルロース(HPC)を4.5質量部と、水を20質量部添加して、混合、混練して、正極活物質ペーストを調製した。この場合、添加した分子量が1000万のPTFEが繊維状にならないようにするために、混合、混練時間を短めに設定した。
【0014】
ついで、ニッケルメッキ鋼板に多数の開孔を形成したパンチングメタル(導電性芯体)を用意し、このパンチングメタルの両面に正極活物質ペーストを塗着した。この後、乾燥し、正極活物質の充填密度が2.25g/cc−voidになるような加圧力を加えながら圧延してペースト式ニッケル電極を作製した。この圧延において、分子量が1000万のPTFEは繊維化された。このようにして作製されたペースト式ニッケル電極を実施例1の電極aとした。
【0015】
(2)実施例2
分子量が2000万のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてペースト式ニッケル電極を作製し、これを実施例2の電極bとした。
【0016】
(3)比較例1
分子量が300万のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてペースト式ニッケル電極を作製し、これを比較例1の電極xとした。
【0017】
(4)比較例2
分子量が100万のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてペースト式ニッケル電極を作製し、これを比較例2の電極yとした。
【0018】
2.ペースト式カドミウム電極の作製
酸化カドミウム粉末を主体とし、これに結着剤と水を加えて混練して負極活物質ペーストを調製した後、この負極活物質ペーストをパンチングメタルよりなる導電性芯体の両面に塗着し、乾燥させてペースト式カドミウム電極を作製した。
【0019】
3.ニッケル−カドミウム蓄電池の作製
以上のようにして作製したペースト式ニッケル電極a,b,x,yと、ペースト式カドミウム電極とが、それぞれポリオレフィン製のセパレータを介して対向するように卷回して電極体とした。この後、これらの電極体をそれぞれ外装缶内に挿入した後、30重量%の水酸化カリウム水溶液(KOH)をそれぞれ注液し、密閉して、ニッケル−カドミウム蓄電池(公称容量が300mAhのもの)A,B,X,Yをそれぞれ作製した。なお、ニッケル電極aを用いたものを電池Aとし、ニッケル電極bを用いたものを電池Bとし、ニッケル電極xを用いたものを電池Xとし、ニッケル電極yを用いたものを電池Yとした。
【0020】
ついで、これらの各電池A,B,X,Yを室温で、0.1ItmA(Itは定格容量(mAh)/1h(時間)で表される数値)の充電電流で16時間充電した後、1/3ItmAの放電電流で終止電圧が1.0Vになるまで放電させて、放電時間から放電容量(mAh)を求め、水酸化ニッケル1g当たりの容量(mAh/g)を電極容量として求めると、下記の表1に示すような結果となった。この後、各電池A,B,X,Yに用いたペースト式ニッケル電極の活物質利用率(%)を、活物質利用率(%)=(放電容量/理論容量)×100%の式に基づいて算出すると、下記の表1に示すような結果となった。なお、理論容量(mAh)は、理論容量(mAh)=水酸化ニッケル量(g)×289.1(mAh/g)の式に基づいて求めた。
【0021】
【表1】
【0022】
上記表1の結果から明らかなように、正極活物質ペースト中に添加されたPTFEの分子量が大きくなるほどペースト式ニッケル電極の電極容量および活物質利用率が大きくなることが分かる。しかしながら、PTFEの分子量が1000万より小さいと、電極容量および活物質利用率が向上しないことが分かる。これは、ペースト充填後に圧延しても正極活物質同士の密着性が向上せず、正極活物質とパンチングメタルとの密着性も向上しないからである。
【0023】
一方、PTFEの分子量が1000万以上に大きくなると、圧延時の加圧力によりPTFEが繊維化するようになる。この結果、PTFEが正極活物質と絡まり合って活物質間および活物質とパンチングメタルとの結着性がさらに向上し、ペースト式ニッケル電極の導電性が向上して、電極容量が向上するとともに、活物質利用率が向上したと考えられる。このことから、正極活物質ペーストの結着剤としては、分子量が1000万以上のPTFEを用いるのが望ましい。
【0024】
4.活物質充填密度の検討
ついで、ペースト式ニッケル電極の活物質充填密度と活物質利用率の関係について検討した。
(1)実施例3
ここで、分子量が1000万のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いて、実施例1と同様にして正極活物質ペーストを調製した後、この正極活物質ペーストをパンチングメタル(導電性芯体)の両面に塗着した。この後、乾燥し、正極活物質の充填密度が2.68g/cc−voidになるように圧延してペースト式ニッケル電極を作製した。このようにして作製されたペースト式ニッケル電極を実施例3の電極cとした。
【0025】
(2)比較例3
また、分子量が1000万のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いて、実施例1と同様にして正極活物質ペーストを調製した後、この正極活物質ペーストをパンチングメタル(導電性芯体)の両面に塗着した。この後、乾燥し、正極活物質の充填密度が1.93g/cc−voidになるように圧延してペースト式ニッケル電極を作製した。このようにして作製されたペースト式ニッケル電極を比較例3の電極zとした。
【0026】
ついで、これらのペースト式ニッケル電極c,zを用いて、上述同様にニッケル−カドミウム蓄電池(公称容量が300mAhのもの)C,Zをそれぞれ作製した。ここで、ニッケル電極cを用いたものを電池Cとし、ニッケル電極zを用いたものを電池Zとした。ついで、上述と同様に、水酸化ニッケル1g当たりの容量(mAh/g)を電極容量として求めるとともに、ペースト式ニッケル電極の活物質利用率(%)を求めると、下記の表2に示すような結果となった。なお、下記の表2には、上述した電池Aの結果も併せて示している。
【0027】
【表2】
【0028】
上記表2の結果から明らかなように、正極活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上に高くなると、ペースト式ニッケル電極の電極容量および活物質利用率が大きくなることが分かる。これは、正極活物質の充填密度を2.25g/cc−void以上に高くするためには、正極活物質の充填後の圧延における加圧力を強くする必要があるためである。即ち、正極活物質充填後の圧延時において、正極活物質の充填密度を2.25g/cc−void以上にするために加圧力を強くすると、分子量が1000万のPTFEが繊維化され易くなるためである。
【0029】
そして、PTFEが繊維化されると、正極活物質同士の結着力が向上するとともに、正極活物質とパンチングメタルとの結着力も向上して、正極活物質間および正極活物質とパンチングメタル間の抵抗が減少し、ペースト式ニッケル電極の導電性が向上して、活物質利用率が向上したと考えられる。また、繊維化したPTFEの方が膜状のPTFEよりも正極活物質間の絶縁効果が減少することからも、ペースト式ニッケル電極の導電性が向上して、活物質利用率が向上したと考えられる。
【0030】
上述したように、本発明においては、分子量が1000万以上のPTFEを含有する正極活物質ペーストが、正極活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上になるように圧延されている。このため、圧延時の加圧力によりPTFEは繊維化されて正極活物質同士を強固に結着するとともに、正極活物質とパンチングメタル(導電性芯体)とも強固に結着する。これにより、正極活物質間および正極活物質とパンチングメタル間の抵抗が減少することから、ペースト式ニッケル電極の導電性が向上し、活物質利用率が向上したペースト式ニッケル電極が得られるようになる。
【発明の属する技術分野】
本発明はニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池等のアルカリ蓄電池に係わり、特に、導電性芯体に水酸化ニッケルを主体とする正極活物質ペーストが塗着されたペースト式ニッケル電極およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ニッケル−カドミウム蓄電池やニッケル−水素蓄電池等のアルカリ蓄電池に用いるニッケル電極には、ニッケル粉末を焼結して形成した多孔性焼結基板に水酸化ニッケルを主体とする正極活物質を化学含浸法により充填した焼結式ニッケル電極と、水酸化ニッケルを主体とする正極活物質と糊料等を混練して活物質スラリーとして、この活物質スラリーを繊維状ニッケル多孔体あるいは発泡ニッケルなどの三次元金属多孔体に塗着した非焼結式ニッケル電極とがある。このうち、非焼結式ニッケル電極は、低コストで高エネルギー密度といった点で主流になりつつある。
【0003】
ところで、上述した非焼結式ニッケル電極は、水酸化ニッケル粉末とカルボキシメチルセルロース(CMC)などの糊料等を混練して活物質スラリーとした後、この活物質スラリーを繊維状ニッケル多孔体あるいは発泡ニッケルなどの三次元金属多孔体に塗着して充填するようにして作製されるものである。このため、化学含浸法により水酸化ニッケルを主体とする正極活物質を充填する焼結式ニッケル電極に比べて製造が容易である。このために、低コストで製造できる特徴を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、繊維状ニッケル多孔体あるいは発泡ニッケルなどの三次元金属多孔体は電極基板としては高価である。このため、このような三次元金属多孔体を電極基板として用いた非焼結式ニッケル電極を低コストで製造するための障害の1つになっていた。そこで、高価な繊維状ニッケル多孔体あるいは発泡ニッケルなどの三次元金属多孔体を用いることに代えて、多数の開孔が形成されたパンチングメタルなどの導電性芯体を用いて非焼結式ニッケル電極を形成することが特開2000−77068号公報にて提案されるようになった。
【0005】
この特開2000−77068号公報にて提案された非焼結式ニッケル電極においては、パンチングメタルなどの導電性芯体への正極活物質ペーストの担持性を良好にするとともに、活物質同士を良好に結合するために、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの有機樹脂系の結着剤を用いるようにしている。ところが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの有機樹脂系の結着剤は、活物質間や活物質と導電性芯体間での抵抗成分となって、非焼結式ニッケル電極の導電性を低下させ、活物質利用率を低下させるという問題を生じた。
【0006】
そこで、本発明はこのような問題点を解消するためになされたものであって、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いても、活物質間や活物質と導電性芯体間での導電性を向上させて、活物質利用率が向上したペースト式ニッケル電極を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のペースト式ニッケル電極は、活物質中に結着剤として分子量が1000万以上のPTFEを含有するとともに、正極活物質ペーストが導電性芯体に塗着された後に該活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上になるような圧力で圧延されて、PTFEが繊維状に形成されていることを特徴とする。
【0008】
このように、分子量が1000万以上のPTFEを含有する正極活物質ペーストが圧延されて、活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上になると、圧延時の加圧力によりPTFEは繊維状に変形することとなる。そして、繊維状のPTFEは正極活物質を強固に結着するとともに、正極活物質と導電性基板とも強固に結着する。これにより、正極活物質間および正極活物質と導電性基板間の抵抗が減少し、ペースト式ニッケル電極の導電性が向上して、活物質利用率が向上したペースト式ニッケル電極が得られるようになる。
【0009】
この場合、導電性芯体はパンチングメタルであると、この種のペースト式ニッケル電極を安価に製造できるので望ましい。また、正極活物質ペースト中に導電補助剤として金属コバルトと二価のコバルト化合物を含有すると、活物質間の導電性および活物質と導電性基板との導電性が向上して、活物質利用率がさらに向上するので望ましい。
【0010】
また、上記目的を達成するため、本発明のペースト式ニッケル電極の製造方法は、水酸化ニッケル粉末と導電補助剤とを混合した後、分子量が1000万以上のPTFEを含有する結着剤溶液を添加して当該PTFEを繊維状にすることなく正極活物質ペーストを調製する活物質調製工程と、正極活物質ペーストを導電性芯体に塗着する塗着工程と、正極活物質ペーストが塗着された導電性芯体を該活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上になるように圧延して分子量が1000万以上のPTFEを繊維状にする圧延工程とを備えたことを特徴とする。
【0011】
正極活物質ペーストが塗着された導電性芯体を活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上になるように圧延すると、正極活物質を強固に結着するとともに、分子量が1000万以上のPTFEを繊維化させることができる。この結果、PTFEと正極活物質粉末とが絡まり合って、正極活物質間および正極活物質と導電性基板間の結着性が向上する。また、繊維化したPTFEは、膜状のPTFEよりも活物質間の絶縁効果を減少させるように作用するため、このニッケル電極の導電性が向上する。この結果、活物質利用率が向上したペースト式ニッケル電極が容易に得られるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
ついで、本発明をニッケル−カドミウム蓄電池に用いられるペースト式ニッケル電極に適用した場合の実施の形態を以下に説明する。なお、本発明は以下の実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
【0013】
1.ペースト式ニッケル電極の作製
(1)実施例1
まず、水酸化ニッケル粉末80質量%と、金属コバルト(Co)10質量%と、水酸化コバルト(Co(OH)2)10質量%とを混合して、混合活物質粉末とした。ついで、この混合活物質粉末100質量部に対して、分子量が1000万のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)溶液を固形分量で2質量部と、ヒドロキシルプロピルセルロース(HPC)を4.5質量部と、水を20質量部添加して、混合、混練して、正極活物質ペーストを調製した。この場合、添加した分子量が1000万のPTFEが繊維状にならないようにするために、混合、混練時間を短めに設定した。
【0014】
ついで、ニッケルメッキ鋼板に多数の開孔を形成したパンチングメタル(導電性芯体)を用意し、このパンチングメタルの両面に正極活物質ペーストを塗着した。この後、乾燥し、正極活物質の充填密度が2.25g/cc−voidになるような加圧力を加えながら圧延してペースト式ニッケル電極を作製した。この圧延において、分子量が1000万のPTFEは繊維化された。このようにして作製されたペースト式ニッケル電極を実施例1の電極aとした。
【0015】
(2)実施例2
分子量が2000万のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてペースト式ニッケル電極を作製し、これを実施例2の電極bとした。
【0016】
(3)比較例1
分子量が300万のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてペースト式ニッケル電極を作製し、これを比較例1の電極xとした。
【0017】
(4)比較例2
分子量が100万のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてペースト式ニッケル電極を作製し、これを比較例2の電極yとした。
【0018】
2.ペースト式カドミウム電極の作製
酸化カドミウム粉末を主体とし、これに結着剤と水を加えて混練して負極活物質ペーストを調製した後、この負極活物質ペーストをパンチングメタルよりなる導電性芯体の両面に塗着し、乾燥させてペースト式カドミウム電極を作製した。
【0019】
3.ニッケル−カドミウム蓄電池の作製
以上のようにして作製したペースト式ニッケル電極a,b,x,yと、ペースト式カドミウム電極とが、それぞれポリオレフィン製のセパレータを介して対向するように卷回して電極体とした。この後、これらの電極体をそれぞれ外装缶内に挿入した後、30重量%の水酸化カリウム水溶液(KOH)をそれぞれ注液し、密閉して、ニッケル−カドミウム蓄電池(公称容量が300mAhのもの)A,B,X,Yをそれぞれ作製した。なお、ニッケル電極aを用いたものを電池Aとし、ニッケル電極bを用いたものを電池Bとし、ニッケル電極xを用いたものを電池Xとし、ニッケル電極yを用いたものを電池Yとした。
【0020】
ついで、これらの各電池A,B,X,Yを室温で、0.1ItmA(Itは定格容量(mAh)/1h(時間)で表される数値)の充電電流で16時間充電した後、1/3ItmAの放電電流で終止電圧が1.0Vになるまで放電させて、放電時間から放電容量(mAh)を求め、水酸化ニッケル1g当たりの容量(mAh/g)を電極容量として求めると、下記の表1に示すような結果となった。この後、各電池A,B,X,Yに用いたペースト式ニッケル電極の活物質利用率(%)を、活物質利用率(%)=(放電容量/理論容量)×100%の式に基づいて算出すると、下記の表1に示すような結果となった。なお、理論容量(mAh)は、理論容量(mAh)=水酸化ニッケル量(g)×289.1(mAh/g)の式に基づいて求めた。
【0021】
【表1】
【0022】
上記表1の結果から明らかなように、正極活物質ペースト中に添加されたPTFEの分子量が大きくなるほどペースト式ニッケル電極の電極容量および活物質利用率が大きくなることが分かる。しかしながら、PTFEの分子量が1000万より小さいと、電極容量および活物質利用率が向上しないことが分かる。これは、ペースト充填後に圧延しても正極活物質同士の密着性が向上せず、正極活物質とパンチングメタルとの密着性も向上しないからである。
【0023】
一方、PTFEの分子量が1000万以上に大きくなると、圧延時の加圧力によりPTFEが繊維化するようになる。この結果、PTFEが正極活物質と絡まり合って活物質間および活物質とパンチングメタルとの結着性がさらに向上し、ペースト式ニッケル電極の導電性が向上して、電極容量が向上するとともに、活物質利用率が向上したと考えられる。このことから、正極活物質ペーストの結着剤としては、分子量が1000万以上のPTFEを用いるのが望ましい。
【0024】
4.活物質充填密度の検討
ついで、ペースト式ニッケル電極の活物質充填密度と活物質利用率の関係について検討した。
(1)実施例3
ここで、分子量が1000万のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いて、実施例1と同様にして正極活物質ペーストを調製した後、この正極活物質ペーストをパンチングメタル(導電性芯体)の両面に塗着した。この後、乾燥し、正極活物質の充填密度が2.68g/cc−voidになるように圧延してペースト式ニッケル電極を作製した。このようにして作製されたペースト式ニッケル電極を実施例3の電極cとした。
【0025】
(2)比較例3
また、分子量が1000万のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いて、実施例1と同様にして正極活物質ペーストを調製した後、この正極活物質ペーストをパンチングメタル(導電性芯体)の両面に塗着した。この後、乾燥し、正極活物質の充填密度が1.93g/cc−voidになるように圧延してペースト式ニッケル電極を作製した。このようにして作製されたペースト式ニッケル電極を比較例3の電極zとした。
【0026】
ついで、これらのペースト式ニッケル電極c,zを用いて、上述同様にニッケル−カドミウム蓄電池(公称容量が300mAhのもの)C,Zをそれぞれ作製した。ここで、ニッケル電極cを用いたものを電池Cとし、ニッケル電極zを用いたものを電池Zとした。ついで、上述と同様に、水酸化ニッケル1g当たりの容量(mAh/g)を電極容量として求めるとともに、ペースト式ニッケル電極の活物質利用率(%)を求めると、下記の表2に示すような結果となった。なお、下記の表2には、上述した電池Aの結果も併せて示している。
【0027】
【表2】
【0028】
上記表2の結果から明らかなように、正極活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上に高くなると、ペースト式ニッケル電極の電極容量および活物質利用率が大きくなることが分かる。これは、正極活物質の充填密度を2.25g/cc−void以上に高くするためには、正極活物質の充填後の圧延における加圧力を強くする必要があるためである。即ち、正極活物質充填後の圧延時において、正極活物質の充填密度を2.25g/cc−void以上にするために加圧力を強くすると、分子量が1000万のPTFEが繊維化され易くなるためである。
【0029】
そして、PTFEが繊維化されると、正極活物質同士の結着力が向上するとともに、正極活物質とパンチングメタルとの結着力も向上して、正極活物質間および正極活物質とパンチングメタル間の抵抗が減少し、ペースト式ニッケル電極の導電性が向上して、活物質利用率が向上したと考えられる。また、繊維化したPTFEの方が膜状のPTFEよりも正極活物質間の絶縁効果が減少することからも、ペースト式ニッケル電極の導電性が向上して、活物質利用率が向上したと考えられる。
【0030】
上述したように、本発明においては、分子量が1000万以上のPTFEを含有する正極活物質ペーストが、正極活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上になるように圧延されている。このため、圧延時の加圧力によりPTFEは繊維化されて正極活物質同士を強固に結着するとともに、正極活物質とパンチングメタル(導電性芯体)とも強固に結着する。これにより、正極活物質間および正極活物質とパンチングメタル間の抵抗が減少することから、ペースト式ニッケル電極の導電性が向上し、活物質利用率が向上したペースト式ニッケル電極が得られるようになる。
Claims (4)
- 導電性芯体に水酸化ニッケルを主体とする正極活物質ペーストが塗着されたペースト式ニッケル電極であって、
前記正極活物質ペースト中に結着剤として分子量が1000万以上のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含有するとともに、
前記正極活物質ペーストが前記導電性芯体に塗着された後に該正極活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上になるような圧力で圧延されていて、前記ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が繊維化されていることを特徴とするペースト式ニッケル電極。 - 前記導電性芯体は多数の開孔が形成されたパンチングメタルであることを特徴とする請求項1に記載のペースト式ニッケル電極。
- 前記正極活物質ペースト中に導電補助剤として金属コバルトおよび二価のコバルト化合物を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のペースト式ニッケル電極。
- 導電性芯体に水酸化ニッケルを主体とする正極活物質ペーストを塗着して形成するペースト式ニッケル電極の製造方法であって、
水酸化ニッケル粉末と導電補助剤とを混合した後、分子量が1000万以上のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含有する結着剤溶液を添加して当該ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を繊維化することなく正極活物質ペーストを調製する活物質調製工程と、
前記正極活物質ペーストを前記導電性芯体に塗着する塗着工程と、
前記正極活物質ペーストが塗着された前記導電性芯体を該活物質の充填密度が2.25g/cc−void以上になるような圧力を加えて圧延して、前記分子量が1000万以上のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を繊維化する圧延工程とを備えたことを特徴とするペースト式ニッケル電極の製造方法。
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JP2002269752A JP2004111131A (ja) | 2002-09-17 | 2002-09-17 | ペースト式ニッケル電極およびその製造方法 |
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