JPH0524241B2 - - Google Patents
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- JPH0524241B2 JPH0524241B2 JP14859784A JP14859784A JPH0524241B2 JP H0524241 B2 JPH0524241 B2 JP H0524241B2 JP 14859784 A JP14859784 A JP 14859784A JP 14859784 A JP14859784 A JP 14859784A JP H0524241 B2 JPH0524241 B2 JP H0524241B2
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- Gloves (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は通気性を有する防塵作業手袋に関す
る。更に詳しくはクリーンルーム用作業手袋、即
ち手袋の内側から発生する塵の外部放出を抑制す
るばかりでなく、通気性を大巾に向上させること
により、着用時のムレ、ベタツキを起こさない快
適なクリーンルーム用防塵作業手袋に関するもの
である。 従来の技術 近年、エレクトロニクス産業、精密工業、医薬
品、食品、病院医療機関などで、清浄な作業環境
を実現するためにクリーンルームが使用されてい
る。クリーンルームは適切なフイルターを用いて
空気の循環を考慮した施設的改良によつて目的を
達成している。しかしクリーンルーム内の作業者
から発生する塵を確実に断つ防塵服及び附帯品に
ついての対策は遅れている。附帯品の一つとして
手袋は、合成ゴム製手袋やコーテイング生地製手
袋が使用されているが、通気性がないため、ム
レ、ベタツキなどの欠点があり、又、トリコツト
製手袋やコーテイング生地とメツシユを組み合せ
た手袋は、微細粒子の塵の透過抑制対策の効果が
皆無に等しい。 発明が解決しようとする問題点 本発明者らはかゝる従来の手袋の欠点を解消し
たクリーンルーム用の通気性を有する防塵作業手
袋を得るべく鋭意検討を重ねた結果本発明の手袋
を完成するに至つた。 問題点を解決するための手段 本発明は手袋の適宜の部分に単繊維直径0.1〜
5.0μの極細長繊維ウエブ、又はシートを1枚もし
くは複数枚積層してなる繊維集合体と通気性を有
するシート状物を接合一体化させた繊維構造物を
用いることにより、高性能フイルター効果をもた
せ、手袋の内側から放出される塵を含んだ空気を
過し、洗浄な空気のみを作業空間に放出する塵
の透過抑制効果と通気性を向上させ、着用時のム
レ、ベタツキを改良したクリーンルーム用通気性
のある防塵作業手袋である。 本発明の要旨は基布の表面に重合体層を有する
積層布で構成される手袋の適宜の部分に、単繊維
直径0.1〜5μmの極細長繊維ウエブ、又は、シー
トを1枚もしくは、複数枚積層してなる繊維集合
体の片面、又は、両面に通気性を有するシート状
物を接合一体化させた繊維構造物を用いてなる通
気性を有する防塵作業手袋である。 以下、本発明の構成を具体的に説明する。 本発明でいう基布の表面に重合体層を有する積
層布とは、重合体層には、多孔質重合体層と無孔
質重合体層があるが、何れでも良い。又、厚みは
40〜400μが好ましい。 重合体としては、ポリウレタン系重合体、ポリ
アクリル系重合体、ポリ塩化ビニル系重合体、ポ
リフツ素系重合体等が使用されるが好ましくはポ
リウレタン系重合体を用いた方が良い。 重合体層を基布の表面に形成させる方法として
は、基布に直接に樹脂コーテイングする方法と既
に重合体が形成されている皮膜を基布に貼り合わ
せる方法があるが何れでも良く、重合体層と基布
を貼着するための接着剤は、ポリウレタン系重合
体、ポリアクリル系重合体、ポリアミド系重合
体、ポリエステル系重合体、ポリ塩化ビニル系重
合体が使用されるが、ポリウレタン系重合体が好
ましい。基布としては全ての繊維素材からなる編
織物及び不織布に適用される。そして糸使いとし
ては繊度10〜150d、目付としては10〜200g/m2
が適当であり、それ自体塵を吸着しにくいもの及
び塵を発生しにくいものとして長繊維が望まし
く、又、伸縮性に富んだ布帛が好ましい。 単繊維直径0.1〜5.0μmの極細長繊維ウエブ、
及びシートとは、目付20〜80g/m2、厚み0.1〜
1.0mmが適当である。又、単繊維直径が0.1μm以
下では強力が弱く、5.0μm以上では塵の透過抑制
効果が低下してフイルター効果が劣る。 この主体となる極細長繊維としては、ポリエス
テル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフイン
系繊維、ポリアクリル系繊維等の合成繊維が好ま
しく、中でもポリエステル系繊維が寸法安定性の
面より最も好ましい。 その製造法としては、特にメルトブロー方式な
るものが最適である。これは、本発明に合つた極
細長繊維を得易いばかりでなく、目付、厚みが均
一で、かつ、ピンホールの発生がしにくいウエブ
又はシートを得易いためである。又、繊維集合体
の片面又は両面に通気性を有するシート状物を接
合一体化させる方法として、低融点合成樹脂接着
剤を貼着し、化学的に接合一体化させる方法、
又、ミシン糸で縫い合わせて接合一体化させる方
法、又、ニードルパンチ加工で接合一体化させる
方法及び、高周波ウエルダー、超音波ウエルダー
等による溶融接着で一体化させる方法等がある
が、本発明に適したウエブ又はシートをシート状
物と接合一体化させる方法としては、シート状物
に低融点合成樹脂接着剤を貼着させ接合一体化さ
せる方法が最も好ましい。これは、目付ムラ、厚
みムラの発生、表面の凹凸の発生、ピンホールの
発生、接着部の硬化等のおそれを除くことができ
るばかりでなく、生産面からも極めて有効な方法
である。極細長繊維ウエブ又は、シートの繊維集
合体を接合一体化させる通気性を有するシート状
物とは、通気量として3c.c./cm2/sec(JIS1096、
フラジール法)以上の通気性を有するシート状物
である。シート状物としては全ての繊維素材から
なる長繊維使いの編織物と不織布及び穴あきフイ
ルム等がある。編織物及び不織布の糸使いとして
は繊度10〜150d、目付としては10〜200g/m2、
又穴あきフイルムとして、ポリオレフイン系フイ
ルム、ポリ塩化ビニル系フイルム等のフイルム
を、ニードルパンチ等の方法で穴径、穴形は関係
なく穴をあけた厚みが30〜1000μmのフイルムで
ある。 繊維構造物と積層布を接合一体化して手袋を作
製する方法としては、ミシンによる縫製及び高周
波ウエルダー、超音波ウエルダー等による溶融接
着する方法がある。 本発明の通気性を有する防塵作業手袋の例を第
1図〜第4図に示す。2.0μmの極細長繊維のウエ
ブの繊維集合体を布帛と接合一体化した繊維構造
物1を適宜の部分に使用して、積層布2と組み合
せたものであり、手の平a、手の甲bどちらにも
使用できる。一方、上記繊維構造物は、手袋の使
用総面積の10〜90%範囲で用いればよい。10%以
下の使用の場合は、通気性を大巾に向上させるこ
とは難しい。又90%以上の場合では、手袋と肌の
密着性が劣り、作業性が悪くなる。 また、本発明では必要に応じて、帯電防止を図
ることもできる。即ち、着用作業時の摩擦によつ
て発生する静電気による製品の不良発生を防止す
る目的及び静電気の帯電により空気中に浮遊する
塵の吸塵防止、更に手袋内部即ち人間の皮膚から
発生する塵の吸着を防止目的から基布として制電
糸を編込んだ布帛を使用するか、又は導電物質を
繊維集合体に附与させるか、又は帯電防止剤を附
与するか、又は、基布として重合体に金属薄層を
積層した布帛を使用する。重合体については前述
したものを使用し、金属薄層とは、アルミニウ
ム、ニツケル、金、銀、鉄等の金属およびその化
合物である。金属薄層の厚みは100〜2000オング
ストローム好ましくは、300〜600オングストロー
ムが良い。 金属薄層を蒸着する方法としては、真空蒸着も
しくはスパツタリング加工がある。上記の方法で
帯電防止を図ることにより、温度20℃、湿度40%
条件下で摩擦帯電圧が1000V以下、望ましくは
500V以下の性能を持たせるようにしても良い。 実施例 1 第1図に示す手袋を得るにあたり、ポリエステ
ル編物(糸使い、ポリエステル加工糸30d、目付
95g/m2、編組織両面スムース)の片面にポリウ
レタン重合体を塗布、凝固、乾燥及びセツトして
仕上げた積層布で構成されるクリーンルーム用作
業手袋の手の平の部分(手袋総面積50%)に単繊
維直径2.0μmを主体とする極細長繊維メルトブロ
ー加工によるウエブ(目付30g/m2)1枚を繊維
集合体とし、ポリエステルトリコツト編物(糸使
い20d、目付35g/m2)の片面にポリエステル系
低融点合成樹脂接着剤(8〜10g/m2)を点状
(経方向45ポイント、緯方向45ポイント/インチ)
に貼着させた布帛2枚で上述の繊維集合体の両面
に加熱圧着(温度:140℃、圧力3Kg/cm2)を10
秒間施した繊維構造物を用いてクリーンルーム用
通気性を有する防塵作業手袋を試作した。 実施例 2 第2図に示す手袋を得るのに、実施例1と同様
に繊維構造物を手の平の部分(手袋総面積約30
%)に用いてなる手袋を試作した。 実施例 3 第3図に示す手袋を得るのに、実施例1と同様
に積層布を指先のみに使用し、繊維構造物を手の
平と手の甲(手袋の総面積約80%)に用いてなる
手袋を試作した。 実施例 4 第4図に示す手袋を得るのに、実施例1と同様
に、繊維構造物を手の甲一部分(手袋総面積約10
%)に用いてなる手袋を試作した。 比較例 1 実施例1に示した積層布100%使いの手袋を比
較例1として用いた。 比較例 2 防塵作業手袋として市販されているポリエステ
ル繊維使いのトリコツト製手袋(目付120g/m2
厚み0.3mm)を比較例2として用いた。 比較例 3 防塵作業手袋として市販されている合成ゴム製
手袋(目付165g/m2、厚み0.17mm)を比較例3
として用いた。 上記、各実施例、比較例の塵の防塵率、通気性
及び着用感を第1表に示す。なお、第1表に示す
塵の防塵率はJIS Z−8901試験用ダスト13種B法
の0.3μm平均のステアリン酸エアゾルのダストの
捕集効率測定により評価した。又、通気性はJIS
−1096により測定した。又、着用感の官能判定に
ついては、温度20℃、湿度65%の恒温湿状態の環
境条件において2時間着用することにより発汗か
らのムレ、ベタツキを官能的に評価した。 発汗によりムレ、ベタツキを強く感じる場合を
1級とし、全く感じない場合を5級とした5段階
の判定基準にて判定し、その何れとも判定が決ま
らない場合を中間判定(例えば3〜4級)として
評価した。
る。更に詳しくはクリーンルーム用作業手袋、即
ち手袋の内側から発生する塵の外部放出を抑制す
るばかりでなく、通気性を大巾に向上させること
により、着用時のムレ、ベタツキを起こさない快
適なクリーンルーム用防塵作業手袋に関するもの
である。 従来の技術 近年、エレクトロニクス産業、精密工業、医薬
品、食品、病院医療機関などで、清浄な作業環境
を実現するためにクリーンルームが使用されてい
る。クリーンルームは適切なフイルターを用いて
空気の循環を考慮した施設的改良によつて目的を
達成している。しかしクリーンルーム内の作業者
から発生する塵を確実に断つ防塵服及び附帯品に
ついての対策は遅れている。附帯品の一つとして
手袋は、合成ゴム製手袋やコーテイング生地製手
袋が使用されているが、通気性がないため、ム
レ、ベタツキなどの欠点があり、又、トリコツト
製手袋やコーテイング生地とメツシユを組み合せ
た手袋は、微細粒子の塵の透過抑制対策の効果が
皆無に等しい。 発明が解決しようとする問題点 本発明者らはかゝる従来の手袋の欠点を解消し
たクリーンルーム用の通気性を有する防塵作業手
袋を得るべく鋭意検討を重ねた結果本発明の手袋
を完成するに至つた。 問題点を解決するための手段 本発明は手袋の適宜の部分に単繊維直径0.1〜
5.0μの極細長繊維ウエブ、又はシートを1枚もし
くは複数枚積層してなる繊維集合体と通気性を有
するシート状物を接合一体化させた繊維構造物を
用いることにより、高性能フイルター効果をもた
せ、手袋の内側から放出される塵を含んだ空気を
過し、洗浄な空気のみを作業空間に放出する塵
の透過抑制効果と通気性を向上させ、着用時のム
レ、ベタツキを改良したクリーンルーム用通気性
のある防塵作業手袋である。 本発明の要旨は基布の表面に重合体層を有する
積層布で構成される手袋の適宜の部分に、単繊維
直径0.1〜5μmの極細長繊維ウエブ、又は、シー
トを1枚もしくは、複数枚積層してなる繊維集合
体の片面、又は、両面に通気性を有するシート状
物を接合一体化させた繊維構造物を用いてなる通
気性を有する防塵作業手袋である。 以下、本発明の構成を具体的に説明する。 本発明でいう基布の表面に重合体層を有する積
層布とは、重合体層には、多孔質重合体層と無孔
質重合体層があるが、何れでも良い。又、厚みは
40〜400μが好ましい。 重合体としては、ポリウレタン系重合体、ポリ
アクリル系重合体、ポリ塩化ビニル系重合体、ポ
リフツ素系重合体等が使用されるが好ましくはポ
リウレタン系重合体を用いた方が良い。 重合体層を基布の表面に形成させる方法として
は、基布に直接に樹脂コーテイングする方法と既
に重合体が形成されている皮膜を基布に貼り合わ
せる方法があるが何れでも良く、重合体層と基布
を貼着するための接着剤は、ポリウレタン系重合
体、ポリアクリル系重合体、ポリアミド系重合
体、ポリエステル系重合体、ポリ塩化ビニル系重
合体が使用されるが、ポリウレタン系重合体が好
ましい。基布としては全ての繊維素材からなる編
織物及び不織布に適用される。そして糸使いとし
ては繊度10〜150d、目付としては10〜200g/m2
が適当であり、それ自体塵を吸着しにくいもの及
び塵を発生しにくいものとして長繊維が望まし
く、又、伸縮性に富んだ布帛が好ましい。 単繊維直径0.1〜5.0μmの極細長繊維ウエブ、
及びシートとは、目付20〜80g/m2、厚み0.1〜
1.0mmが適当である。又、単繊維直径が0.1μm以
下では強力が弱く、5.0μm以上では塵の透過抑制
効果が低下してフイルター効果が劣る。 この主体となる極細長繊維としては、ポリエス
テル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフイン
系繊維、ポリアクリル系繊維等の合成繊維が好ま
しく、中でもポリエステル系繊維が寸法安定性の
面より最も好ましい。 その製造法としては、特にメルトブロー方式な
るものが最適である。これは、本発明に合つた極
細長繊維を得易いばかりでなく、目付、厚みが均
一で、かつ、ピンホールの発生がしにくいウエブ
又はシートを得易いためである。又、繊維集合体
の片面又は両面に通気性を有するシート状物を接
合一体化させる方法として、低融点合成樹脂接着
剤を貼着し、化学的に接合一体化させる方法、
又、ミシン糸で縫い合わせて接合一体化させる方
法、又、ニードルパンチ加工で接合一体化させる
方法及び、高周波ウエルダー、超音波ウエルダー
等による溶融接着で一体化させる方法等がある
が、本発明に適したウエブ又はシートをシート状
物と接合一体化させる方法としては、シート状物
に低融点合成樹脂接着剤を貼着させ接合一体化さ
せる方法が最も好ましい。これは、目付ムラ、厚
みムラの発生、表面の凹凸の発生、ピンホールの
発生、接着部の硬化等のおそれを除くことができ
るばかりでなく、生産面からも極めて有効な方法
である。極細長繊維ウエブ又は、シートの繊維集
合体を接合一体化させる通気性を有するシート状
物とは、通気量として3c.c./cm2/sec(JIS1096、
フラジール法)以上の通気性を有するシート状物
である。シート状物としては全ての繊維素材から
なる長繊維使いの編織物と不織布及び穴あきフイ
ルム等がある。編織物及び不織布の糸使いとして
は繊度10〜150d、目付としては10〜200g/m2、
又穴あきフイルムとして、ポリオレフイン系フイ
ルム、ポリ塩化ビニル系フイルム等のフイルム
を、ニードルパンチ等の方法で穴径、穴形は関係
なく穴をあけた厚みが30〜1000μmのフイルムで
ある。 繊維構造物と積層布を接合一体化して手袋を作
製する方法としては、ミシンによる縫製及び高周
波ウエルダー、超音波ウエルダー等による溶融接
着する方法がある。 本発明の通気性を有する防塵作業手袋の例を第
1図〜第4図に示す。2.0μmの極細長繊維のウエ
ブの繊維集合体を布帛と接合一体化した繊維構造
物1を適宜の部分に使用して、積層布2と組み合
せたものであり、手の平a、手の甲bどちらにも
使用できる。一方、上記繊維構造物は、手袋の使
用総面積の10〜90%範囲で用いればよい。10%以
下の使用の場合は、通気性を大巾に向上させるこ
とは難しい。又90%以上の場合では、手袋と肌の
密着性が劣り、作業性が悪くなる。 また、本発明では必要に応じて、帯電防止を図
ることもできる。即ち、着用作業時の摩擦によつ
て発生する静電気による製品の不良発生を防止す
る目的及び静電気の帯電により空気中に浮遊する
塵の吸塵防止、更に手袋内部即ち人間の皮膚から
発生する塵の吸着を防止目的から基布として制電
糸を編込んだ布帛を使用するか、又は導電物質を
繊維集合体に附与させるか、又は帯電防止剤を附
与するか、又は、基布として重合体に金属薄層を
積層した布帛を使用する。重合体については前述
したものを使用し、金属薄層とは、アルミニウ
ム、ニツケル、金、銀、鉄等の金属およびその化
合物である。金属薄層の厚みは100〜2000オング
ストローム好ましくは、300〜600オングストロー
ムが良い。 金属薄層を蒸着する方法としては、真空蒸着も
しくはスパツタリング加工がある。上記の方法で
帯電防止を図ることにより、温度20℃、湿度40%
条件下で摩擦帯電圧が1000V以下、望ましくは
500V以下の性能を持たせるようにしても良い。 実施例 1 第1図に示す手袋を得るにあたり、ポリエステ
ル編物(糸使い、ポリエステル加工糸30d、目付
95g/m2、編組織両面スムース)の片面にポリウ
レタン重合体を塗布、凝固、乾燥及びセツトして
仕上げた積層布で構成されるクリーンルーム用作
業手袋の手の平の部分(手袋総面積50%)に単繊
維直径2.0μmを主体とする極細長繊維メルトブロ
ー加工によるウエブ(目付30g/m2)1枚を繊維
集合体とし、ポリエステルトリコツト編物(糸使
い20d、目付35g/m2)の片面にポリエステル系
低融点合成樹脂接着剤(8〜10g/m2)を点状
(経方向45ポイント、緯方向45ポイント/インチ)
に貼着させた布帛2枚で上述の繊維集合体の両面
に加熱圧着(温度:140℃、圧力3Kg/cm2)を10
秒間施した繊維構造物を用いてクリーンルーム用
通気性を有する防塵作業手袋を試作した。 実施例 2 第2図に示す手袋を得るのに、実施例1と同様
に繊維構造物を手の平の部分(手袋総面積約30
%)に用いてなる手袋を試作した。 実施例 3 第3図に示す手袋を得るのに、実施例1と同様
に積層布を指先のみに使用し、繊維構造物を手の
平と手の甲(手袋の総面積約80%)に用いてなる
手袋を試作した。 実施例 4 第4図に示す手袋を得るのに、実施例1と同様
に、繊維構造物を手の甲一部分(手袋総面積約10
%)に用いてなる手袋を試作した。 比較例 1 実施例1に示した積層布100%使いの手袋を比
較例1として用いた。 比較例 2 防塵作業手袋として市販されているポリエステ
ル繊維使いのトリコツト製手袋(目付120g/m2
厚み0.3mm)を比較例2として用いた。 比較例 3 防塵作業手袋として市販されている合成ゴム製
手袋(目付165g/m2、厚み0.17mm)を比較例3
として用いた。 上記、各実施例、比較例の塵の防塵率、通気性
及び着用感を第1表に示す。なお、第1表に示す
塵の防塵率はJIS Z−8901試験用ダスト13種B法
の0.3μm平均のステアリン酸エアゾルのダストの
捕集効率測定により評価した。又、通気性はJIS
−1096により測定した。又、着用感の官能判定に
ついては、温度20℃、湿度65%の恒温湿状態の環
境条件において2時間着用することにより発汗か
らのムレ、ベタツキを官能的に評価した。 発汗によりムレ、ベタツキを強く感じる場合を
1級とし、全く感じない場合を5級とした5段階
の判定基準にて判定し、その何れとも判定が決ま
らない場合を中間判定(例えば3〜4級)として
評価した。
【表】
第1表から明らかなように、本発明によるクリ
ーンルーム用の通気性を有する防塵作業手袋が従
来のものに比べより紡塵率、通気性、着用感の三
点を満足させうるものであり、即ちクリーンルー
ム用作業手袋を使用して微細塵の透過を格段に抑
制すると共に通気性を附与させた事により着用中
の発汗によるムレ、ベタツキを起こさない快適な
作業が得られた。 発明の効果 本発明は手袋の適宜の部分に高性能フイルター
効果をもつ繊維集合体と通気性を有するシート状
物を接合一体化させた繊維構造物で構成せしめた
繊維構造物を用いることにより、手袋の内側から
放出される塵を含んだ空気を過し、清浄な空気
のみを作業空間に放出するものである。又、通気
性を大巾に向上させることにより、着用時のム
レ、ベタツキを起こさない快適なクリーンルーム
用通気性を有する防塵作業手袋である。
ーンルーム用の通気性を有する防塵作業手袋が従
来のものに比べより紡塵率、通気性、着用感の三
点を満足させうるものであり、即ちクリーンルー
ム用作業手袋を使用して微細塵の透過を格段に抑
制すると共に通気性を附与させた事により着用中
の発汗によるムレ、ベタツキを起こさない快適な
作業が得られた。 発明の効果 本発明は手袋の適宜の部分に高性能フイルター
効果をもつ繊維集合体と通気性を有するシート状
物を接合一体化させた繊維構造物で構成せしめた
繊維構造物を用いることにより、手袋の内側から
放出される塵を含んだ空気を過し、清浄な空気
のみを作業空間に放出するものである。又、通気
性を大巾に向上させることにより、着用時のム
レ、ベタツキを起こさない快適なクリーンルーム
用通気性を有する防塵作業手袋である。
第1図〜第4図は、本発明の通気性を有する防
塵作業手袋の説明用略図である。 1…繊維構造物、2…積層布、a…手の平、b
…手の甲。
塵作業手袋の説明用略図である。 1…繊維構造物、2…積層布、a…手の平、b
…手の甲。
Claims (1)
- 1 基布の表面に重合体層を有する積層布で構成
される手袋の適宜の部分に、単繊維直径0.1〜
5.0μmの極細長繊維ウエブ、又は、シートを一枚
もしくは複数枚積層してなる繊維集合体の片面、
又は、両面に通気性を有するシート状物を接合一
体化させた繊維構造物を用いてなる通気性を有す
る防塵作業手袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14859784A JPS6128005A (ja) | 1984-07-19 | 1984-07-19 | 通気性を有する防塵作業手袋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14859784A JPS6128005A (ja) | 1984-07-19 | 1984-07-19 | 通気性を有する防塵作業手袋 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6128005A JPS6128005A (ja) | 1986-02-07 |
JPH0524241B2 true JPH0524241B2 (ja) | 1993-04-07 |
Family
ID=15456313
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14859784A Granted JPS6128005A (ja) | 1984-07-19 | 1984-07-19 | 通気性を有する防塵作業手袋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6128005A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0230407Y2 (ja) * | 1985-04-18 | 1990-08-16 | ||
JPH042969Y2 (ja) * | 1985-06-10 | 1992-01-31 |
-
1984
- 1984-07-19 JP JP14859784A patent/JPS6128005A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6128005A (ja) | 1986-02-07 |
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